JPH11246257A - 植物繊維セメント成形体及びその製造方法 - Google Patents

植物繊維セメント成形体及びその製造方法

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JPH11246257A
JPH11246257A JP5552598A JP5552598A JPH11246257A JP H11246257 A JPH11246257 A JP H11246257A JP 5552598 A JP5552598 A JP 5552598A JP 5552598 A JP5552598 A JP 5552598A JP H11246257 A JPH11246257 A JP H11246257A
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昌彦 山本
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創 苅部
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宏 原田
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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、高強度の植物繊維セメント
成形体及びその製造方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明の植物繊維セメント成形体は、少
なくとも植物繊維材料及びセメントを含有してなる植物
繊維セメント成形体において、添加剤として硝酸塩を含
有してなることを特徴とし、該植物繊維セメント成形体
は、原料を混合する際または前記混合物を成形する際
に、硝酸塩を添加することを特徴として製造することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として建築材料
として用いられる植物繊維を補強材として使用する植物
繊維セメント成形体及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】植物繊維セメント成形体、例えば植物繊
維セメント板は、通常木材をフレーク、木毛、木繊維等
に加工した木質系繊維または竹繊維と、各種セメント、
水とを混練し、この混練物を成形し、次いで、セメント
を養生、硬化せしめることにより製造されている。木質
系繊維の原料としては各種の針葉樹や広葉樹が広く利用
されているが、近年では木材が不足の傾向にあり、ま
た、地球環境保護の観点からも木材の節約が求められて
いる。一方、木材の代替原料として、針葉樹や広葉樹と
比較して生長速度が早く、また、強靭で弾力性に富む竹
材料が注目されてきている。しかしながら、竹材料中に
は可溶性糖類あるいは可溶性樹脂類等が含まれており、
これらはセメント硬化阻害物質としてよく知られてい
る。従って、竹材料のようにセメント硬化阻害物質含有
量が多いものを植物繊維材料の原料として実用的に使用
するには、セメントの硬化を円滑に進めることができる
ようにしなければならない。
【0003】従来、植物繊維材料に含まれている可溶性
糖類及び樹脂類によるセメントの硬化阻害を解消する方
策として、以下に示す方法が提案されている。例えば、
植物繊維材料中に塩化カルシウム、塩化マグネシウム、
塩化アルミニウム等の金属塩を含浸させたり、混合する
ことによってセメントの硬化を促進する方法がある(特
開昭51−26930号公報、特開昭51−151722号公報、特開
昭60−118658号公報)。更に、特公昭55−14827号公報に
は、木質原料を細片化し、セメント及び水を混合して硬
化成型せしめる方法において超速硬セメントを使用し、
これに塩化第二鉄を添加混合して、さらに90〜120
℃の範囲で加熱圧締することによって硬化せしめること
を特徴とする木質セメント成型物の迅速硬化成型法が開
示されている。
【0004】しかし、上述のような硬化促進剤を添加す
る方法にあっては、セメントの硬化は加圧、加温条件
下、例えばホットプレス法、締結した状態でのスチーム
養生等を用いて行われているが、例えば竹繊維材料のよ
うにセメント硬化阻害物質含有量が多い植物繊維材料を
使用した系においては、常温条件下ではセメントが硬化
しにくく、仮に硬化しても、得られた成形体の強度は極
めて低い。加えて、硬化促進剤として使用される金属塩
は塩化物系が一般的であり、塩化物系の硬化促進剤を建
材に使用すると、得られた成形体の施工時に留め付け用
ネジ等の金属部位、及び成形体製造時における混練機械
や成形用鉄板等の金属部分を錆びさせる恐れ、あるいは
セメントの硬化阻害物質含有量が多い植物繊維材料を使
用した系においては、セメントの水和が著しく遅延する
ために有効にこれら硬化促進剤が作用しない恐れもあ
る。
【0005】また、木毛セメント板用の木毛を予め河川
水、海水、薬品水中に浸漬処理して、木毛中の樹脂分を
取り除いたものを用いる方法(特開昭55−164054号公報)
がある。ここで、木毛セメント板の製造に悪影響を及ぼ
さないまで、木毛原料中の樹脂分を取り除くには、木毛
を予め1〜45℃の範囲の冷水を主として用い、樹種に
より2〜10時間水中浸漬する必要があるとしている。
この場合、浸漬処理に長時間が必要となり、生産性の低
下は否めない。また、安定した製品品質を得るためには
浸漬時間を長くとる必要があり、使用する樹種により製
品品質が変動する恐れがある。更に、特公昭61−4784号
公報には、木質セメント板の製造法において、予め木質
を硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウ
ム及び硫酸亜鉛からなる群から選ばれた1種または2種
以上の硫酸根を有する塩、水酸化カルシウムまたは(及
び)炭酸カルシウム及びギ酸、酢酸及び蓚酸からなる群
から選ばれた1種または2種以上のカルボン酸で処理
し、しかる後セメントを混合することを特徴とする木質
セメント板の製造法が開示されている。また、特公昭61
−5422号公報には、強酸のアルミニウム塩と酢酸塩とで
木質材料をセメント硬化阻害防止処理し、このセメント
硬化阻害処理された木質材料を用いて木質セメント板を
製造することを特徴とする木質セメント板の製法が開示
されている。これらの処理においては、浸漬処理水の排
液処理コスト及びランニングコストの高騰を招く。
【0006】更に、木質材料中のセメント硬化阻害物質
をパラホルムアルデヒドやホルマリン処理により不溶化
する方法がある(特開昭50−127925号公報)。しかし、該
方法に用いる薬剤は危険であり、薬品排液処理設備、現
場環境設備費等が必要となり、コストが上がる。
【0007】また、特公平5−65455号公報には、木質
材料、セメント及び水を混練して混合マットを成型した
後、該混合マットを圧締成型し、養生硬化して木質セメ
ント板を製造するに当たり、鉄、銅、亜鉛または鉛の硫
酸化物、塩化物または水酸化物より選ばれる1種または
2種以上の物質よりなる金属化合物を混練水中に混入
し、該金属化合物が木質材料からの抽出成分と結合して
安定度の高い錯体を形成して該抽出成分によるセメント
硬化阻害を防止することを特徴とする木質セメント板の
製造法が開示されている。
【0008】更に、特開平8−2954号公報には、木質補
強材に水酸化カルシウムとアルカリ金属及び/またはア
ンモニアの重炭酸塩を添加混合し加熱することによっ
て、該木質補強材表面に炭酸カルシウム被覆を施すこと
を特徴とする木質補強材の処理方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、原
料混合物中に補強材として配合されている植物繊維材料
からセメント硬化阻害物質(可溶性糖類及び樹脂類等)の
溶出量が比較的少ない間にゲル化を開始させ、硬化阻害
物質がセメント中へ拡散するのを防止する方法、若しく
は予め補強用の植物繊維材料を薬品で処理することで、
セメント硬化阻害物質がセメント中へ溶出するのを防止
する方法である。しかしながら、針葉樹や広葉樹のよう
な補強用の木質系繊維材料に比べて可溶性糖類及び樹脂
類を多く含有する竹繊維等を補強用の植物繊維材料とし
て使用する場合においては、セメントが硬化する前に、
可溶性糖類及び樹脂類が溶出する可能性があるため、セ
メントの硬化が阻害される恐れがある。仮に硬化が阻害
された場合に硬化促進剤を添加しても、遅延した水和反
応を通常に戻すことは難しい。また、薬品等でこれら植
物繊維材料表面を完全にコーティングするのは難しく、
また、コーティングが不十分であると前者と同様に硬化
阻害の恐れがあり、安定した高品質の製品を得ることが
困難であった。
【0010】従って、本発明の目的は、高強度の植物繊
維セメント成形体及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも植物繊維材料及びセメントを含有してなる植物繊維
セメント成形体において、添加剤として硝酸塩を含有し
てなることを特徴とする植物繊維セメント成形体に係
る。
【0012】また、本発明は、少なくとも植物繊維材
料、セメント及び水を混合し、得られた混合物を成形
し、養生硬化することからなる植物繊維セメント成形体
の製造方法において、原料を混合する際または前記混合
物を成形する際に、硝酸塩を添加することを特徴とする
植物繊維セメント成形体の製造方法に係る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、植物繊維セメント成形
体の強度発現の障害となる、植物繊維材料中のセメント
硬化阻害物質によるセメントの水和反応の遅延を、硝酸
塩を添加することにより抑制し、それによって高強度を
有する植物繊維セメント成形体及びその製造方法を提供
するものである。
【0014】以下、本発明の植物繊維セメント成形体を
更に説明する。まず、本明細書に記載する植物繊維材料
とは、針葉樹及び広葉樹等で代表される木質系繊維や竹
繊維、砂糖黍繊維、椰子の木繊維等を総称するものであ
る。また、植物繊維材料は、ニードル状、チップ状、薄
片状、ストランド状、棒状、ファイバー状、フレーク状
等の形状を有する上記繊維を総称するものである。更
に、植物繊維材料は、リグノセルロースを主成分とする
麻繊維、バガス等の材料をも包含する。なお、これらの
植物繊維材料の形状は特に限定されるものではないが、
例えば平均繊維長が10〜50mm、平均繊維径あるい
は平均繊維厚みが0.5mm以下であるものを使用する
ことが好ましい。更に、植物繊維材料は上記繊維の2種
以上の混合物であっても良い。
【0015】本発明の植物繊維セメント成形体におい
て、上記植物繊維材料の添加割合は、10〜30重量
%、好ましくは20〜30重量%の範囲内である。ここ
で、該添加割合が10重量%未満であると、植物繊維材
料による補強効果が低いため、得られた植物繊維セメン
ト成形体の曲げ強度が低くなるために好ましくなく、ま
た、該添加割合が30重量%を超えると、得られた植物
繊維セメント成形体の不燃性能が著しく低下するために
好ましくない。
【0016】本発明の植物繊維セメント成形体に使用可
能なセメントとしては、例えばポルトランドセメント、
あるいはポルトランドセメントに高炉スラグを混合した
高炉セメント、フライアッシュを混合したフライアッシ
ュセメント、火山灰、シリカフューム、白土等のシリカ
物質を混合したシリカセメント、アルミナセメント、超
速硬セメント(ジェットセメント)等を例示することがで
きる。
【0017】本発明の植物繊維セメント成形体におい
て、上記セメントの添加割合は、90〜70重量%、好
ましくは80〜70重量%の範囲内である。ここで、該
添加割合が70重量%未満であると、得られた植物繊維
セメント成形体の耐水性及び長期耐久性の低下を招く恐
れがあるために好ましくなく、また、該添加割合が90
重量%を超えると、得られた植物繊維セメント成形体の
繊維補強効果が低く、強度は低いものとなるために好ま
しくない。
【0018】本発明の植物繊維セメント成形体に添加剤
として添加する硝酸塩は、植物繊維材料中に含まれるセ
メント硬化阻害物質によるセメントの水和反応の遅延を
抑制するために作用するものである。ここで、硝酸塩の
中でも、金属イオンの種類により、水和反応の回復効果
は大きく異なり、回復効果が高い順に金属イオンの種類
を列挙すると、Mg2+、Fe3+、Ni2+>Al3+
Ca2+>Kである。従って、本発明に添加剤として
用いられる硝酸塩は、硝酸マグネシウム[Mg(N
3)2]、硝酸第二鉄[Fe(NO3)3]、硝酸ニッケル
[Ni(NO3)3]、硝酸アルミニウム[Al(NO3)3
等が好ましく、硝酸マグネシウム、硝酸第二鉄、硝酸ニ
ッケルが特に好ましい。これら硝酸塩の添加量は0.5
〜10重量%、好ましくは4〜10重量%の範囲内であ
る。
【0019】また、上記硝酸塩以外にも、硝酸カルシウ
ム、硝酸カリウム等も使用可能であるが、これらは先に
記載した硝酸塩に比べてセメント硬化阻害物質によるセ
メントの水和反応の遅延を抑制する効果が低いため、添
加割合を増加する必要あるいは上記した抑制効果が高い
硝酸塩と組み合わせて用いる必要がある。即ち、これら
の硝酸塩を添加する場合、これら硝酸塩の添加量は0.
5〜10重量%、好ましくは7〜10重量%の範囲内で
ある。
【0020】なお、硝酸塩の添加割合が0.5重量%未
満であると、セメント硬化阻害物質によるセメントの水
和反応の遅延を抑制させるには不十分であり、また、該
添加割合が10重量%を超えると、硝酸塩の添加割合が
多くなり過ぎて植物繊維セメント成形体の長期耐久性に
悪影響を及ぼす恐れがあると共に、原料コストの上昇を
招くために好ましくない。
【0021】更に、本発明の植物繊維セメント成形体に
は、上記必須成分に加えて、必要に応じて下記に記載す
る物質を混合材として植物繊維セメント成形体の物性に
影響を及ぼさない範囲で添加することができる: (1)マイカ等の板状結晶; (2)ワラストナイト等の針状結晶; (3)シリカフューム、珪藻土、フライアッシュ等の無機
質微粉末; (4)炭酸カルシウム、パーライト、シラスバルーン、ス
チロール等の無機質あるいは有機質増量材; (5)ベントナイト、カオリン、バーミキュライト等の粘
土鉱物; (6)パリゴルスカイト、セピオライト等の繊維状鉱物; (7)ゼオライト等の多孔質鉱物粉末; (8)有機合成繊維、ガラス繊維、パルプ繊維、金属繊維
等の補強用繊維; (9)合成樹脂エマルジョン; (10)着色剤、防水剤等の添加物。
【0022】上記(1)〜(8)の成分については、それらの
合計量が水を除く混合原料全体の35重量%以内の範囲
内で使用することができる。また、(9)の成分について
は、水を除く混合原料全体の10重量%以内で使用する
ことが好ましい。更に、(10)の成分については、それぞ
れ水を除く混合原料全体の5重量%以内の量で添加する
ことができる。
【0023】本発明の植物繊維セメント成形体は、少な
くとも植物繊維材料、セメント、硝酸塩及び水を混合
し、得られた混合物を成形し、養生硬化することを特徴
として製造することができる。硝酸塩は、植物繊維材
料、セメント及び水を混合する際、または植物繊維材
料、セメント及び水を含有してなる混合物を成形する際
に、添加することができる。この際、硝酸塩はそのまま
添加しても良いが、あるいは予め水に溶解した水溶液の
形態で添加することもでき、水溶液の形態で添加するこ
とが好ましい。
【0024】なお、硝酸塩の添加は、セメント並びに任
意成分である他の粉末成分と予め粉末形態で混合するこ
とによって行っても良いが、硝酸塩は水和水を含有して
いるものが多いため、予め添加する水に完全且つ均一に
溶解し、得られた水溶液を他の成分に均一に噴霧するこ
とにより添加することがより効果的である。
【0025】即ち、本発明の植物繊維セメント成形体
は、上述の植物繊維材料、セメント、硝酸塩及び水並び
に必要に応じて他の成分を混練し、得られた混練物をプ
レス等により成形、クランプ等により固定し、次に、セ
メントの硬化により成形体のハンドリングが可能となる
まで養生し、クランプから成形体を取り出し、更に、得
られた成形体を養生、硬化させることにより製造するこ
とができる。また、別法として、本発明の植物繊維セメ
ント成形体は、上述の植物繊維材料、セメント及び水並
びに必要に応じて他の成分を混練し、得られた混練物を
成形する前に更に硝酸塩を添加・混練した後、上記と同
様にて成形すれば良い。
【0026】なお、植物繊維セメント成形体を製造する
際には、上述のように所定量の水を他の原料成分と共に
添加するが、この水分量の一部または全量を植物繊維材
料に含まれている水で賄うこともできる。
【0027】養生方法は、使用するセメントの種類によ
っても異なるが、自然養生、スチーム養生が好適であ
る。
【0028】
【作用】植物繊維セメント成形体の製造に際して、植物
繊維材料中から原料混合物中に溶出したセメント硬化阻
害物質がセメントの水和反応を遅延させるメカニズムと
して、各種の仮説が提案されているが、セメント硬化阻
害物質がセメント中のカルシウムイオンと錯体を形成し
て錯塩となり、未水和セメント粒子表面を覆うため、水
酸化カルシウム結晶の析出が抑制され、それによってセ
メントの水和反応に遅延を来し、凝結、硬化が遅れると
言われている。そこで、前記原料混合物に硝酸塩を添加
することによって、金属イオンが水酸化物となる際に液
相に存在するセメント硬化阻害物質を共沈させ、それに
よって液相部分のセメント硬化阻害物質の濃度が低下
し、セメントに吸着していたセメント硬化阻害物質が離
脱して液相へ移動するものと考えられる。上述した理由
により、セメントに吸着していたセメント硬化阻害物質
の層を不安定化することで、セメント硬化阻害物質によ
る水和反応の遅延を抑制し、それによってセメントの硬
化阻害のない高強度の植物繊維セメント成形体を提供す
ることができるものと思料される。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。植物繊維の原料としては、セメント硬化阻害物質含
有量が多いことで知られている、竹材料を使用した。 実施例1〜4 竹原料の生長方向に長さ約200mm、幅約30mmに
切断したタイ産竹原料(PAITONG DHAM)をハンマークラッ
シャー(有限会社旭産業社製)を用いて長さ5〜60mm
(平均繊維長:15mm)、径0.1〜3.0mm(平均繊
維径:0.45mm)に繊維化した。この時、得られた竹
繊維の含水率は67重量%であった。ここで、本明細書
に記載する植物繊維材料の含水率は下記のように定義さ
れたものである。 含水率(重量%)=(水分を含んだ植物繊維材料の重量−
絶乾状態の植物繊維材料の重量)/絶乾状態の植物繊維
材料の重量×100
【0030】次に、該竹繊維、普通ポルトランドセメン
トの割合が絶乾重量当たりで30:70になるように配
合し、水は絶乾状態の竹繊維重量100重量部に対して
130重量部添加した。供試体の作製は含水率を100
重量%まで噴霧器を用いて、予め水分調整した竹繊維と
普通ポルトランドセメントとを均一に混練後、残りの3
0重量部の水に硝酸マグネシウムを完全に溶解させるこ
とによって調合した硝酸マグネシウム溶液を噴霧器にて
均一に前記混練物に添加した。なお、硝酸マグネシウム
は関東化学(株)社製特級試薬硝酸マグネシウム六水和物
[Mg(NO32・6H2O]を使用した。得られた混
練物を鉄板上に長さ180mm×幅100mmの均一な
マット状とした。次いで、圧力20kgf/cm2でプ
レス圧縮し、クランプにて鉄板を固定した後、プレス機
から取り出し、圧縮締結したままの状態にて養生した。
養生状態については、ポリ袋中で30℃、24時間密封
状態にて1次養生を行った。1次養生終了後、クランプ
を取り外し、鉄板を脱板、切断後、一方を1日強度試験
に供し、もう一方については、引き続き2次養生を行っ
た。2次養生はポリ袋中に密封した状態にて30℃で1
4日間行った。2次養生終了後、60℃で24時間乾燥
し、物性試験に供した。なお、硝酸マグネシウムの添加
割合は本発明品1〜4はそれぞれ2.8重量%、4.2重
量%、5.6重量%、7.0重量%である。得られた植物
繊維セメント成形体の諸特性の測定結果を表1に示す。
【0031】比較例1 上記実施例1に記載した方法にて作成した竹繊維と普通
ポルトランドセメントを絶乾重量比で30:70とし、
更に、絶乾竹繊維100重量部に対し、130重量部の
水を添加して混合した以外は上記実施例1と同様の方法
により竹繊維セメント成形体を製造した。得られた植物
繊維セメント成形体の諸特性の測定結果を表1に併記す
る。
【0032】比較例2 上記実施例1に記載した方法で、硝酸マグネシウムの代
わりに塩化カルシウムを用いた以外は同様の方法により
竹繊維セメント成形体を製造した。得られた植物繊維セ
メント成形体の諸特性の測定結果を表1に併記する。
【0033】比較例3 上記実施例1に記載した方法で、硝酸マグネシウムの代
わりに硫酸アルミニウムを用いた以外は同様の方法によ
り竹繊維セメント成形体を製造した。得られた植物繊維
セメント成形体の諸特性の測定結果を表1に併記する。
【0034】
【表1】
【0035】上記表1の結果から判るように、植物繊維
材料、セメント、水のみを混合し、得られた原料混合物
を成形し、養生、硬化しても、セメントの硬化阻害を生
じているため得られた植物繊維セメント成形体は強度が
極めて低く、建築材料として使用することはできない。
また、塩化カルシウム、硫酸アルミニウム等の硬化促進
剤を添加しても、竹繊維のようにセメント硬化阻害物質
を多く含有する植物繊維材料を使用する場合において
は、硬化促進剤の添加効果は得られ難い。しかし、原料
混合物に硝酸塩を添加することで、水和反応の遅延を抑
制して高強度の植物繊維セメント成形体を得ることがで
きた。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、添加剤として硝酸塩を
添加するという極めて簡便な手段により高強度の植物繊
維セメント成形体を安定に提供することができるという
効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 昌彦 茨城県石岡市柏原6−1 株式会社建材テ クノ研究所内 (72)発明者 苅部 創 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 外川 祥子 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 原田 宏 埼玉県熊谷市三ヶ尻5310 秩父小野田株式 会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも植物繊維材料及びセメントを
    含有してなる植物繊維セメント成形体において、添加剤
    として硝酸塩を含有してなることを特徴とする植物繊維
    セメント成形体。
  2. 【請求項2】 硝酸塩の含有量が0.5〜10重量%で
    ある、請求項1記載の植物繊維セメント成形体。
  3. 【請求項3】 硝酸塩が、硝酸マグネシウム、硝酸第二
    鉄、硝酸ニッケル及び硝酸アルミニウムからなる群から
    選択された1種または2種以上である、請求項1または
    2記載の植物繊維セメント成形体。
  4. 【請求項4】 少なくとも植物繊維材料、セメント及び
    水を混合し、得られた混合物を成形し、養生硬化するこ
    とからなる植物繊維セメント成形体の製造方法におい
    て、原料を混合する際または前記混合物を成形する際
    に、硝酸塩を添加することを特徴とする植物繊維セメン
    ト成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 硝酸塩の添加量が0.5〜10重量%で
    ある、請求項4記載の植物繊維セメント成形体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 硝酸塩が水溶液の形態で添加される、請
    求項4または5記載の植物繊維セメント成形体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 硝酸塩が、硝酸マグネシウム、硝酸第二
    鉄、硝酸ニッケル及び硝酸アルミニウムからなる群から
    選択された1種または2種以上である、請求項4ないし
    6のいずれか1項記載の植物繊維セメント成形体の製造
    方法。
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