JPH11246480A - マロン酸誘導体、その製造方法およびそれを用いた含フッ素カルボン酸の製造方法 - Google Patents
マロン酸誘導体、その製造方法およびそれを用いた含フッ素カルボン酸の製造方法Info
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- JPH11246480A JPH11246480A JP5199498A JP5199498A JPH11246480A JP H11246480 A JPH11246480 A JP H11246480A JP 5199498 A JP5199498 A JP 5199498A JP 5199498 A JP5199498 A JP 5199498A JP H11246480 A JPH11246480 A JP H11246480A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規かつ有用なマロン酸誘導体を提供する。
【解決手段】 般式(I)
【化1】
(式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフルオロアルキル
基を表わし、RおよびR’はHまたは炭素数が1〜10
の飽和または不飽和の炭化水素基を表わし、RとR’は
互いに同じでも異なっていてもよい。)で表わされるマ
ロン酸誘導体。
基を表わし、RおよびR’はHまたは炭素数が1〜10
の飽和または不飽和の炭化水素基を表わし、RとR’は
互いに同じでも異なっていてもよい。)で表わされるマ
ロン酸誘導体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規マロン酸誘導
体、その製造方法および該化合物を分解することにより
含フッ素カルボン酸を製造する方法に関する。さらに詳
しくは新規含フッ素マロン酸誘導体とその製造方法、お
よび該化合物を分解することにより含フッ素カルボン酸
を製造する方法に関する。
体、その製造方法および該化合物を分解することにより
含フッ素カルボン酸を製造する方法に関する。さらに詳
しくは新規含フッ素マロン酸誘導体とその製造方法、お
よび該化合物を分解することにより含フッ素カルボン酸
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般式(IV) RfCH2CH2CH2CO2H (IV) (式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフルオロアルキル
基を表わす。)で表わされる含フッ素カルボン酸を製造
する方法としては、対応する炭素数のパーフルオロアル
キルヨーダイドと3−ブテン酸エステルを反応させて4
−パーフルオロアルキル−3−ヨードブタン酸エステル
を得、これを金属で脱沃素、還元したのち、エステルを
加水分解し、遊離カルボン酸を得る方法が報告されてい
る(U.Larssonら、Acta Chem. Scand. (1993) vol.47, N
o.4, pp380-390)。
基を表わす。)で表わされる含フッ素カルボン酸を製造
する方法としては、対応する炭素数のパーフルオロアル
キルヨーダイドと3−ブテン酸エステルを反応させて4
−パーフルオロアルキル−3−ヨードブタン酸エステル
を得、これを金属で脱沃素、還元したのち、エステルを
加水分解し、遊離カルボン酸を得る方法が報告されてい
る(U.Larssonら、Acta Chem. Scand. (1993) vol.47, N
o.4, pp380-390)。
【0003】しかし、3−ブテン酸エステルは高価であ
り、工業的な原料としては必ずしも有利とは言えない。
さらに、この反応は、脱沃素還元に錫や亜鉛等の金属粉
を用いるため、反応後、これらの金属塩の処理や廃棄に
問題が有り、工業的な方法とは成り難い。
り、工業的な原料としては必ずしも有利とは言えない。
さらに、この反応は、脱沃素還元に錫や亜鉛等の金属粉
を用いるため、反応後、これらの金属塩の処理や廃棄に
問題が有り、工業的な方法とは成り難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように一般式(I
V)で表わされる含フッ素カルボン酸を製造する従来の
方法は、高価な原料が必要であり、プロセス上発生する
金属塩の処理や廃棄に問題があり、含フッ素カルボン酸
の工業的製造方法としては必ずしも優れた方法とは言い
難い。
V)で表わされる含フッ素カルボン酸を製造する従来の
方法は、高価な原料が必要であり、プロセス上発生する
金属塩の処理や廃棄に問題があり、含フッ素カルボン酸
の工業的製造方法としては必ずしも優れた方法とは言い
難い。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、入手が
容易で、かつ安価な原料を用い、廃棄物の問題のない一
般式(IV)で表わされる含フッ素カルボン酸の製造方法
を提供することである。
容易で、かつ安価な原料を用い、廃棄物の問題のない一
般式(IV)で表わされる含フッ素カルボン酸の製造方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、一般式(IV)で表わされる含フッ素カル
ボン酸の製造方法について鋭意検討した。その結果、新
規なマロン酸誘導体および該マロン酸誘導体を経由する
含フッ素カルボン酸の製造方法を完成するに至った。
を解決すべく、一般式(IV)で表わされる含フッ素カル
ボン酸の製造方法について鋭意検討した。その結果、新
規なマロン酸誘導体および該マロン酸誘導体を経由する
含フッ素カルボン酸の製造方法を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(I)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフル
オロアルキル基を表わし、RおよびR’はHまたは炭素
数が1〜10の飽和または不飽和の炭化水素基を表わ
し、RとR’は互いに同じでも異なっていてもよい。)
で表わされるマロン酸誘導体に関するものである。
オロアルキル基を表わし、RおよびR’はHまたは炭素
数が1〜10の飽和または不飽和の炭化水素基を表わ
し、RとR’は互いに同じでも異なっていてもよい。)
で表わされるマロン酸誘導体に関するものである。
【0010】また、本発明は、前記一般式(I)におい
て、Rfがペンタフルオロエチル基であり、Rおよび
R’がH、メチル基またはエチル基であるマロン酸誘導
体に関するものである。
て、Rfがペンタフルオロエチル基であり、Rおよび
R’がH、メチル基またはエチル基であるマロン酸誘導
体に関するものである。
【0011】また、本発明は、一般式(II)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、RおよびR’前記定義に同じ。)
で表されるマロン酸ジアルキルエステルをアルカリ金属
塩とした後、一般式(III) RfCH2CH2I (III) (式中、Rfは前記定義に同じ。)で表されるポリフル
オロアルキルヨーダイドを反応させることを特徴とする
一般式(I)
で表されるマロン酸ジアルキルエステルをアルカリ金属
塩とした後、一般式(III) RfCH2CH2I (III) (式中、Rfは前記定義に同じ。)で表されるポリフル
オロアルキルヨーダイドを反応させることを特徴とする
一般式(I)
【0014】
【化7】
【0015】(式中、Rf、RおよびR’は前記定義に
同じ)で表されるマロン酸誘導体の製造方法に関するも
のである。
同じ)で表されるマロン酸誘導体の製造方法に関するも
のである。
【0016】また、本発明は、極性溶媒中でアルカリ金
属、アルカリ金属ハライドまたはアルカリ金属アルコラ
ートの存在下に前記一般式(II)のマロン酸ジアルキル
エステルをアルカリ金属塩とすることを特徴とするマロ
ン酸誘導体の製造方法に関するものである。
属、アルカリ金属ハライドまたはアルカリ金属アルコラ
ートの存在下に前記一般式(II)のマロン酸ジアルキル
エステルをアルカリ金属塩とすることを特徴とするマロ
ン酸誘導体の製造方法に関するものである。
【0017】また、本発明は、一般式 (I')
【0018】
【化8】
【0019】(式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフル
オロアルキル基を表わす。)で表されるマロン酸誘導体
を分解することを特徴とする、一般式(IV) RfCH2CH2CH2CO2H (IV) (式中、Rfは前記定義に同じ。)で表わされる含フッ
素カルボン酸の製造方法に関するものである。
オロアルキル基を表わす。)で表されるマロン酸誘導体
を分解することを特徴とする、一般式(IV) RfCH2CH2CH2CO2H (IV) (式中、Rfは前記定義に同じ。)で表わされる含フッ
素カルボン酸の製造方法に関するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】本発明は、一般式(I)
【0022】
【化9】
【0023】(式中、Rf、RおよびR’は前記定義に
同じ)で表わされる新規マロン酸誘導体である。
同じ)で表わされる新規マロン酸誘導体である。
【0024】本発明において、前記一般式(I)におけ
るRfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を表わ
し、RおよびR’は、H、または炭素数が1〜10の炭
化水素基を表わし、互いに同じでも異なっていてもよ
い。Rfとしては、例えば、トリフルオロメチル基、ペ
ンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘ
プタフルオロイソプロピル基、ノナフルオロブチル基、
ドデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロプロピル
基、ペンタデカフルオロヘプチル基、ノナデカフルオロ
オクチル基等が挙げられる。
るRfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を表わ
し、RおよびR’は、H、または炭素数が1〜10の炭
化水素基を表わし、互いに同じでも異なっていてもよ
い。Rfとしては、例えば、トリフルオロメチル基、ペ
ンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘ
プタフルオロイソプロピル基、ノナフルオロブチル基、
ドデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロプロピル
基、ペンタデカフルオロヘプチル基、ノナデカフルオロ
オクチル基等が挙げられる。
【0025】また、前記一般式(I)において、Rおよ
びR’とは、Hまたは炭素数が1〜10の炭化水素基を
表わし、互いに同じでも異なっていても良い。Rおよび
R’としては、例えば、水素、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1−メチルプロ
ピル基、2−メチルプロピル基、tert−ブチル基等
が挙げられる。
びR’とは、Hまたは炭素数が1〜10の炭化水素基を
表わし、互いに同じでも異なっていても良い。Rおよび
R’としては、例えば、水素、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、1−メチルプロ
ピル基、2−メチルプロピル基、tert−ブチル基等
が挙げられる。
【0026】一般式(I)において、前記のRf、Rお
よびR’を満足する新規マロン酸誘導体としては、例え
ば、3,3,3−トリフルオロプロピルマロン酸、3,
3,3−トリフルオロプロピルマロン酸ジメチル、3,
3,3−トリフルオロプロピルマロン酸ジエチル、3,
3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロン酸、3,
3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロン酸ジメチ
ル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロン
酸ジエチル、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフル
オロペンチルマロン酸、3,3,4,4,5,5,5−
ヘプタフルオロペンチルマロン酸ジメチル、3,3,
4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチルマロン酸
ジエチル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナ
フルオロヘキシルマロン酸、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルマロン酸ジメチル、
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘ
キシルマロン酸ジエチル、3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,7−ウンデカフルオロヘプチルマロン
酸、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウ
ンデカフルオロヘプチルマロン酸ジメチル、3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオ
ロヘプチルマロン酸ジエチル、3,3,4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオ
クチルマロン酸、3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルマロン
酸ジメチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルマロン酸ジ
エチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,
8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロノニルマロン
酸、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,9−ペンタデカフルオロノニルマロン酸ジ
メチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,
8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロノニルマロン
酸ジエチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフ
ルオロデシルマロン酸、3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプ
タデカフルオロデシルマロン酸ジメチル、3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,
10,10−ヘプタデカフルオロデシルマロン酸ジエチ
ル等が挙げられる。
よびR’を満足する新規マロン酸誘導体としては、例え
ば、3,3,3−トリフルオロプロピルマロン酸、3,
3,3−トリフルオロプロピルマロン酸ジメチル、3,
3,3−トリフルオロプロピルマロン酸ジエチル、3,
3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロン酸、3,
3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロン酸ジメチ
ル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロン
酸ジエチル、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフル
オロペンチルマロン酸、3,3,4,4,5,5,5−
ヘプタフルオロペンチルマロン酸ジメチル、3,3,
4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチルマロン酸
ジエチル、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナ
フルオロヘキシルマロン酸、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルマロン酸ジメチル、
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘ
キシルマロン酸ジエチル、3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,7−ウンデカフルオロヘプチルマロン
酸、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウ
ンデカフルオロヘプチルマロン酸ジメチル、3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,7−ウンデカフルオ
ロヘプチルマロン酸ジエチル、3,3,4,4,5,
5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオ
クチルマロン酸、3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルマロン
酸ジメチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルマロン酸ジ
エチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,
8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロノニルマロン
酸、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,9−ペンタデカフルオロノニルマロン酸ジ
メチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,
8,8,9,9,9−ペンタデカフルオロノニルマロン
酸ジエチル、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフ
ルオロデシルマロン酸、3,3,4,4,5,5,6,
6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプ
タデカフルオロデシルマロン酸ジメチル、3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,
10,10−ヘプタデカフルオロデシルマロン酸ジエチ
ル等が挙げられる。
【0027】これらの新規マロン酸誘導体のうち、好ま
しくは3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロ
ン酸、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロ
ン酸ジメチル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブ
チルマロン酸ジエチルである。
しくは3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロ
ン酸、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロ
ン酸ジメチル、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブ
チルマロン酸ジエチルである。
【0028】前記一般式(I)で表わされる新規マロン
酸誘導体は、前記一般式(II)で表されるマロン酸ジア
ルキルエステルのアルカリ金属塩と、前記一般式(II
I)で表されるポリフルオロアルキルヨーダイドを反応
させることにより得られる。
酸誘導体は、前記一般式(II)で表されるマロン酸ジア
ルキルエステルのアルカリ金属塩と、前記一般式(II
I)で表されるポリフルオロアルキルヨーダイドを反応
させることにより得られる。
【0029】前記一般式(II)で表されるマロン酸ジア
ルキルエステルをアルカリ金属塩とする反応は、極性溶
媒中でアルカリ金属、アルカリ金属ハライドまたはアル
カリ金属アルコラートの存在下に行うことが好ましい。
例えば、極性溶媒中に、アルカリ金属を分散させたり、
極性溶媒の一部とアルカリ金属を反応させたりして、ア
ルカリ金属分散溶液を準備する。このアルカリ金属分散
溶液に、一般式(II)で表されるマロン酸ジアルキルエ
ステルを滴下し、マロン酸ジアルキルエステルアルカリ
金属塩を得る。次に、このマロン酸ジアルキルエステル
金属塩に、一般式(III)で表されるポリフルオロアル
キルヨーダイドを滴下し、反応させる。こうして所望の
一般式(I)で表わされる新規マロン酸誘導体を得るこ
とができる。
ルキルエステルをアルカリ金属塩とする反応は、極性溶
媒中でアルカリ金属、アルカリ金属ハライドまたはアル
カリ金属アルコラートの存在下に行うことが好ましい。
例えば、極性溶媒中に、アルカリ金属を分散させたり、
極性溶媒の一部とアルカリ金属を反応させたりして、ア
ルカリ金属分散溶液を準備する。このアルカリ金属分散
溶液に、一般式(II)で表されるマロン酸ジアルキルエ
ステルを滴下し、マロン酸ジアルキルエステルアルカリ
金属塩を得る。次に、このマロン酸ジアルキルエステル
金属塩に、一般式(III)で表されるポリフルオロアル
キルヨーダイドを滴下し、反応させる。こうして所望の
一般式(I)で表わされる新規マロン酸誘導体を得るこ
とができる。
【0030】本発明において用いられる極性溶媒は、ア
ルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、ス
ルホキシド類、ニトリル類、エーテル類、アミン類、ア
ミド類、ニトロ化合物が挙げられる。これらの内、好ま
しい極性溶媒は、アルコール類、エーテル類、アミド類
である。これらの極性溶媒を例に挙げるならば、アルコ
ール類としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等が、エーテル類としてはジグライム、
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等が、アミド類
としてはNーメチルピロリドン、ジメチルホルムアミド
等が挙げられる。これらの極性溶媒は必要に応じ混合し
て用いてもよい。
ルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、ス
ルホキシド類、ニトリル類、エーテル類、アミン類、ア
ミド類、ニトロ化合物が挙げられる。これらの内、好ま
しい極性溶媒は、アルコール類、エーテル類、アミド類
である。これらの極性溶媒を例に挙げるならば、アルコ
ール類としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等が、エーテル類としてはジグライム、
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等が、アミド類
としてはNーメチルピロリドン、ジメチルホルムアミド
等が挙げられる。これらの極性溶媒は必要に応じ混合し
て用いてもよい。
【0031】本発明おいて用いられるアルカリ金属は、
Li、Na、K等であり、アルカリ金属ハライドは、L
iH、NaH、KH等であり、アルカリ金属アルコラー
トとしては、リチウムメトキシド、リチウムエトキシ
ド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムメトキシド、カリウムエトキシド等を挙げること
ができる。また、アルカリ金属は、市販の流動パラフィ
ン等に分散されたものを使用できる。これらのうち、反
応性や経済性、および取り扱い易さからNaHが最も好
ましい。
Li、Na、K等であり、アルカリ金属ハライドは、L
iH、NaH、KH等であり、アルカリ金属アルコラー
トとしては、リチウムメトキシド、リチウムエトキシ
ド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムメトキシド、カリウムエトキシド等を挙げること
ができる。また、アルカリ金属は、市販の流動パラフィ
ン等に分散されたものを使用できる。これらのうち、反
応性や経済性、および取り扱い易さからNaHが最も好
ましい。
【0032】アルカリ金属分散溶液は、攪拌下、前記極
性溶媒に前記アルカリ金属を逐次加えて調整する。この
時、温度は特に限定されないが、室温に保つのが良い。
極性溶媒がアルコール類であれば、アルカリ金属はアル
コラートを生成するので、そのまま次の反応に利用でき
る。次にこうして調整されたアルカリ金属分散溶液に、
一般式(II)で表されるマロン酸ジアルキルエステルを
攪拌下、滴下して、反応させ、マロン酸ジアルキルエス
テルアルカリ金属塩を得る。
性溶媒に前記アルカリ金属を逐次加えて調整する。この
時、温度は特に限定されないが、室温に保つのが良い。
極性溶媒がアルコール類であれば、アルカリ金属はアル
コラートを生成するので、そのまま次の反応に利用でき
る。次にこうして調整されたアルカリ金属分散溶液に、
一般式(II)で表されるマロン酸ジアルキルエステルを
攪拌下、滴下して、反応させ、マロン酸ジアルキルエス
テルアルカリ金属塩を得る。
【0033】この時、反応温度は−20〜60℃で行う
のが良い。好ましくは0〜30℃である。−20℃未満
では工業的に困難が増すだけでなく、結晶の析出が起き
る場合がある。一方60℃を超えると副反応が生じ易
く、収率が低下するので好ましくない。
のが良い。好ましくは0〜30℃である。−20℃未満
では工業的に困難が増すだけでなく、結晶の析出が起き
る場合がある。一方60℃を超えると副反応が生じ易
く、収率が低下するので好ましくない。
【0034】滴下するマロン酸ジアルキルエステルは、
アルカリ金属に対して、1.02〜2.0倍モルが適当
である。1.02倍モル未満では、新規マロン酸誘導体
の収率が低下し、一方2.0倍モルを超えると未反応の
マロン酸ジアルキルエステルが増加し、経済的に不利で
ある。
アルカリ金属に対して、1.02〜2.0倍モルが適当
である。1.02倍モル未満では、新規マロン酸誘導体
の収率が低下し、一方2.0倍モルを超えると未反応の
マロン酸ジアルキルエステルが増加し、経済的に不利で
ある。
【0035】マロン酸ジアルキルエステルの滴下時間
は、1〜5時間で行うのがよい。1時間未満では、発生
する熱のため反応を制御することが難しい。また5時間
を超えると新規マロン酸誘導体の製造効率が悪くなる。
マロン酸ジアルキルエステルの滴下終了後、反応温度を
維持し0.5〜2時間、熟成を行うのが良い。0.5時
間未満では熟成が不十分であり、2時間を超えても、反
応結果に変化がなく、経済性を損なう。
は、1〜5時間で行うのがよい。1時間未満では、発生
する熱のため反応を制御することが難しい。また5時間
を超えると新規マロン酸誘導体の製造効率が悪くなる。
マロン酸ジアルキルエステルの滴下終了後、反応温度を
維持し0.5〜2時間、熟成を行うのが良い。0.5時
間未満では熟成が不十分であり、2時間を超えても、反
応結果に変化がなく、経済性を損なう。
【0036】次に、前記の如く調製されたマロン酸ジア
ルキルエステルアルカリ金属塩に、前記一般式(III)
で表されるポリフルオロアルキルヨーダイドを撹拌下、
滴下して、反応させる。
ルキルエステルアルカリ金属塩に、前記一般式(III)
で表されるポリフルオロアルキルヨーダイドを撹拌下、
滴下して、反応させる。
【0037】ポリフルオロアルキルヨーダイドを滴下す
る時の反応温度は、0〜120℃である。より好ましく
は20〜100℃である。反応温度が0℃以下では反応
が完結するのに長い時間を要し、120℃以上では副反
応が生じ、新規マロン酸誘導体の収率を低下させる。
る時の反応温度は、0〜120℃である。より好ましく
は20〜100℃である。反応温度が0℃以下では反応
が完結するのに長い時間を要し、120℃以上では副反
応が生じ、新規マロン酸誘導体の収率を低下させる。
【0038】滴下するポリフルオロアルキルヨーダイド
はマロン酸ジアルキルエステルアルカリ金属塩に対し
て、0.9〜1.1倍モルで良い。0.9倍モル未満で
はマロン酸ジアルキルエステルアルカリ金属塩を基準と
した収率が低下し、1.1倍モルを超えると高価なポリ
フルオロアルキルヨーダイドを必要以上に用いることと
なり経済的に不利となる。
はマロン酸ジアルキルエステルアルカリ金属塩に対し
て、0.9〜1.1倍モルで良い。0.9倍モル未満で
はマロン酸ジアルキルエステルアルカリ金属塩を基準と
した収率が低下し、1.1倍モルを超えると高価なポリ
フルオロアルキルヨーダイドを必要以上に用いることと
なり経済的に不利となる。
【0039】前記一般式(III)で表されるポリフルオ
ロアルキルヨーダイドの滴下時間は、0.5〜3時間で
行うのがよい。0.5時間未満では、発生する熱のため
反応を制御することが難しく。また3時間を超えると新
規マロン酸誘導体の製造効率が悪くなる。ポリフルオロ
アルキルヨーダイドの滴下終了後、反応温度を維持し
0.5〜2時間、熟成を行うのが良い。0.5時間未満
では熟成が不十分であり、2時間を超えても、反応結果
に変化がなく、経済性を損なう。
ロアルキルヨーダイドの滴下時間は、0.5〜3時間で
行うのがよい。0.5時間未満では、発生する熱のため
反応を制御することが難しく。また3時間を超えると新
規マロン酸誘導体の製造効率が悪くなる。ポリフルオロ
アルキルヨーダイドの滴下終了後、反応温度を維持し
0.5〜2時間、熟成を行うのが良い。0.5時間未満
では熟成が不十分であり、2時間を超えても、反応結果
に変化がなく、経済性を損なう。
【0040】前記の一連の反応は、通常窒素、アルゴ
ン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下、常圧で行う。所
望の新規マロン酸誘導体の性質に応じて、必要ならば、
加圧下で反応を行っても差し支えない。また反応の方法
は、通常、バッチ式で行うが、反応装置、製造量に応じ
て適宜、半連続式、連続式を選択しても良い。
ン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下、常圧で行う。所
望の新規マロン酸誘導体の性質に応じて、必要ならば、
加圧下で反応を行っても差し支えない。また反応の方法
は、通常、バッチ式で行うが、反応装置、製造量に応じ
て適宜、半連続式、連続式を選択しても良い。
【0041】かくして、得られた前記一般式(I)で表
されるマロン酸誘導体を含む反応液は、ろ過および/ま
たは水洗した後、常法に従って、例えば、蒸留法により
分離精製する。こうして所望の純度の高い一般式(I)
のマロン酸誘導体が得られる。
されるマロン酸誘導体を含む反応液は、ろ過および/ま
たは水洗した後、常法に従って、例えば、蒸留法により
分離精製する。こうして所望の純度の高い一般式(I)
のマロン酸誘導体が得られる。
【0042】本発明によれば、前記のようにして得られ
た一般式(I)のマロン酸誘導体を加水分解し、中和す
ることにより、一般式(I)においてRおよびが共に水
素であるジカルボン酸型の一般式(I')で表されるマロ
ン酸誘導体を得ることができる。
た一般式(I)のマロン酸誘導体を加水分解し、中和す
ることにより、一般式(I)においてRおよびが共に水
素であるジカルボン酸型の一般式(I')で表されるマロ
ン酸誘導体を得ることができる。
【0043】例えば、前記一般式(I')のジカルボン酸
型のマロン酸誘導体は、そのまま、または必要に応じて
水溶性の有機溶媒を加えた後、アルカリを添加し、加水
分解される。しかる後、鉱酸を加えて酸性とし、溶媒で
抽出して所望の一般式(I')のジカルボン酸型の新規マ
ロン酸誘導体が得られる。
型のマロン酸誘導体は、そのまま、または必要に応じて
水溶性の有機溶媒を加えた後、アルカリを添加し、加水
分解される。しかる後、鉱酸を加えて酸性とし、溶媒で
抽出して所望の一般式(I')のジカルボン酸型の新規マ
ロン酸誘導体が得られる。
【0044】使用できる水溶性の有機溶媒はアルコール
類、ケトン類、エーテル類、スルホキシド類、アミド類
等が挙げられる。アルカリ溶液としては、5〜50重量
%の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム等を含む水溶液が挙げられる。添
加するアルカリ溶液量は、新規マロン酸誘導体1モルに
対して、2〜20倍モルのアルカリを含む量であれば良
い。アルカリが2倍モル未満では新規マロン酸誘導体の
加水分解が完全に進行せず、また20倍モルを超えて使
用しても反応速度に変化はなく、経済性が損なわれる。
類、ケトン類、エーテル類、スルホキシド類、アミド類
等が挙げられる。アルカリ溶液としては、5〜50重量
%の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム等を含む水溶液が挙げられる。添
加するアルカリ溶液量は、新規マロン酸誘導体1モルに
対して、2〜20倍モルのアルカリを含む量であれば良
い。アルカリが2倍モル未満では新規マロン酸誘導体の
加水分解が完全に進行せず、また20倍モルを超えて使
用しても反応速度に変化はなく、経済性が損なわれる。
【0045】加水分解の温度は10〜100℃であれば
良く、好ましくは25〜75℃である。10℃未満では
反応速度が著しく遅く、反応を完結させるには長い時間
を要する。一方100℃を超えると副生成物が増加し収
率が低下する。
良く、好ましくは25〜75℃である。10℃未満では
反応速度が著しく遅く、反応を完結させるには長い時間
を要する。一方100℃を超えると副生成物が増加し収
率が低下する。
【0046】使用できる鉱酸としては、0.5〜10規
定の塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の水溶液である。鉱酸
は、系がpH4以下の酸性溶液となるまで加える。この
後、溶媒、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル等のエーテル類を加えて、所望のカルボン酸型
新規マロン酸誘導体を抽出する。このとき1回の抽出操
作で用いる溶媒の量は、溶液中に含まれるカルボン酸型
新規マロン酸誘導体の体積の0.3〜2.0倍であれば
良く、抽出回数は1〜4回であれば良い。溶媒量が溶液
中に含まれるカルボン酸型新規マロン酸誘導体の体積の
0.3倍未満では抽出効率が悪く、2.0倍を超えてし
ようしても抽出効率に変化がなく、経済性を損なうだけ
である。
定の塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の水溶液である。鉱酸
は、系がpH4以下の酸性溶液となるまで加える。この
後、溶媒、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル等のエーテル類を加えて、所望のカルボン酸型
新規マロン酸誘導体を抽出する。このとき1回の抽出操
作で用いる溶媒の量は、溶液中に含まれるカルボン酸型
新規マロン酸誘導体の体積の0.3〜2.0倍であれば
良く、抽出回数は1〜4回であれば良い。溶媒量が溶液
中に含まれるカルボン酸型新規マロン酸誘導体の体積の
0.3倍未満では抽出効率が悪く、2.0倍を超えてし
ようしても抽出効率に変化がなく、経済性を損なうだけ
である。
【0047】本発明において前記一般式(IV)で表わさ
れる含フッ素カルボン酸は、この一般式(I')のジカル
ボン酸型のマロン酸誘導体を熱分解することによって得
られる。
れる含フッ素カルボン酸は、この一般式(I')のジカル
ボン酸型のマロン酸誘導体を熱分解することによって得
られる。
【0048】前記一般式(IV)で表わされる含フッ素カ
ルボン酸を具体的に例示すると、例えば、5,5,5−
トリフルオロペンタン酸、5,5,6,6,6−ペンタ
フルオロヘキサン酸、5,5,6,6,7,7,7−ヘ
プタフルオロヘプタン酸等である。これらのうち、好ま
しくは5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキサン酸
である。
ルボン酸を具体的に例示すると、例えば、5,5,5−
トリフルオロペンタン酸、5,5,6,6,6−ペンタ
フルオロヘキサン酸、5,5,6,6,7,7,7−ヘ
プタフルオロヘプタン酸等である。これらのうち、好ま
しくは5,5,6,6,6−ペンタフルオロヘキサン酸
である。
【0049】熱分解は適度に撹拌しながら、温度を80
〜200℃として行う。80℃未満では熱分解速度が遅
く多大な分解時間を必要とする。また200℃を超える
と副反応が進行し、カルボン酸の収率を低下させたり、
反応が急激に起こるため好ましくない。
〜200℃として行う。80℃未満では熱分解速度が遅
く多大な分解時間を必要とする。また200℃を超える
と副反応が進行し、カルボン酸の収率を低下させたり、
反応が急激に起こるため好ましくない。
【0050】熱分解は無溶媒でも進行するが必要ならば
溶媒を添加してもよい。溶媒としては、例えば、水、ジ
メチルホルムアミド、スルホラン等を用いることができ
る。また本熱分解では必要に応じて鉱酸、例えば、0.
1〜10規定の塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等を添加して
行っても差し支えない。
溶媒を添加してもよい。溶媒としては、例えば、水、ジ
メチルホルムアミド、スルホラン等を用いることができ
る。また本熱分解では必要に応じて鉱酸、例えば、0.
1〜10規定の塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等を添加して
行っても差し支えない。
【0051】熱分解時間は1〜5時間で行うのが良い。
1時間未満では反応が十分に進行せず、5時間を超えて
も反応結果に変化がなく、経済性を損なう。
1時間未満では反応が十分に進行せず、5時間を超えて
も反応結果に変化がなく、経済性を損なう。
【0052】熱分解時は窒素、炭酸ガス、アルゴン、ヘ
リウム等の不活性ガス雰囲気下で行う。圧力は、大気圧
で行なうこともできるが、必要ならば加圧して行うこと
もできる。
リウム等の不活性ガス雰囲気下で行う。圧力は、大気圧
で行なうこともできるが、必要ならば加圧して行うこと
もできる。
【0053】こうして得られた熱分解液は、常法によ
り、例えば、蒸留により分離、精製して、高純度の一般
式(IV)で表わされる含フッ素カルボン酸を得ることが
できる。
り、例えば、蒸留により分離、精製して、高純度の一般
式(IV)で表わされる含フッ素カルボン酸を得ることが
できる。
【0054】以下に実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定する
ものではない。
説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0055】
【実施例】実施例1 滴下ロート、温度計、撹拌機を備えた500ml4口フ
ラスコに、市販のジメチルホルムアミド150mlを採
った。系内を窒素雰囲気下として、60%水素化ナトリ
ウム(油性)12.3gを加え、アルカリ金属分散溶液
を調整した。調整したアルカリ金属分散溶液を撹拌しな
がら、氷浴を用いて6℃に冷却し、滴下ロートよりマロ
ン酸ジエチルエステル52.5g(0.328mol)
を滴下した。滴下に用した時間は3時間で、この間、反
応器は20℃に保った。滴下終了後、反応温度を20℃
に保ちながらさらに1時間、熟成し、マロン酸ジエチル
ナトリウム塩を得た。この溶液を50℃になるまで加熱
し、撹拌下3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−
ヨードブタン85.4g(0.312mol)を滴下し
た。滴下に要した時間は1時間で、滴下終了時反応器内
温は85℃であった。滴下終了後、さらに85℃で1時
間、熟成した。その後この反応液からジメチルホルムア
ミドを減圧留去後、氷水2,000mlを加え、ジイソ
プロピルエーテル200mlで2回抽出した。ジイソプ
ロピルエーテルを留去後、減圧蒸留を行い、72.6g
の 3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマロ
ン酸ジエチルエステルを得た。
ラスコに、市販のジメチルホルムアミド150mlを採
った。系内を窒素雰囲気下として、60%水素化ナトリ
ウム(油性)12.3gを加え、アルカリ金属分散溶液
を調整した。調整したアルカリ金属分散溶液を撹拌しな
がら、氷浴を用いて6℃に冷却し、滴下ロートよりマロ
ン酸ジエチルエステル52.5g(0.328mol)
を滴下した。滴下に用した時間は3時間で、この間、反
応器は20℃に保った。滴下終了後、反応温度を20℃
に保ちながらさらに1時間、熟成し、マロン酸ジエチル
ナトリウム塩を得た。この溶液を50℃になるまで加熱
し、撹拌下3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1−
ヨードブタン85.4g(0.312mol)を滴下し
た。滴下に要した時間は1時間で、滴下終了時反応器内
温は85℃であった。滴下終了後、さらに85℃で1時
間、熟成した。その後この反応液からジメチルホルムア
ミドを減圧留去後、氷水2,000mlを加え、ジイソ
プロピルエーテル200mlで2回抽出した。ジイソプ
ロピルエーテルを留去後、減圧蒸留を行い、72.6g
の 3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマロ
ン酸ジエチルエステルを得た。
【0056】マススペクトル(GC):m/z 306
(M+)1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 1.24-1.32(6H,t), 2.00-2.30(4H,m), 3.36-3.44(1H,t),
4.17-4.29(4H,q)
(M+)1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 1.24-1.32(6H,t), 2.00-2.30(4H,m), 3.36-3.44(1H,t),
4.17-4.29(4H,q)
【0057】実施例2 滴下ロート、温度計、撹拌機を備えた500ml4口フ
ラスコに、市販のテトラヒドロフラン155mlを採っ
た。系内を窒素雰囲気下として、60%水素化ナトリウ
ム油性)7.5gを加え、アルカリ金属分散溶液を調整
した。調整したアルカリ金属分散溶液を撹拌しながら、
氷浴を用いて6℃に冷却し、滴下ロートよりマロン酸ジ
エチルエステルを34.64g(0.217mol)を
滴下した。滴下に用した時間は3時間で、この間、反応
器は20℃に保った。滴下終了後、反応温度を20℃に
保ちながらさらに1時間、熟成し、マロン酸ジエチルナ
トリウム塩を得た。この溶液を50℃になるまで加熱
し、撹拌下、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1
−ヨードブタン50.22g(0.183mol)を滴
下した。滴下に要した時間は1時間で、滴下終了時反応
器内温は55℃であった。滴下終了後、さらに55℃で
4時間、熟成した。その後この反応液からジメチルホル
ムアミドを減圧留去後、氷水800mlを加え、ジエチ
ルエーテル80mlで2回抽出した。ジエチルエーテル
を留去後、減圧蒸留を行い、28.7gの3,3,4,
4,4−ペンタフルオロブチルマロン酸ジエチルエステ
ルを得た。
ラスコに、市販のテトラヒドロフラン155mlを採っ
た。系内を窒素雰囲気下として、60%水素化ナトリウ
ム油性)7.5gを加え、アルカリ金属分散溶液を調整
した。調整したアルカリ金属分散溶液を撹拌しながら、
氷浴を用いて6℃に冷却し、滴下ロートよりマロン酸ジ
エチルエステルを34.64g(0.217mol)を
滴下した。滴下に用した時間は3時間で、この間、反応
器は20℃に保った。滴下終了後、反応温度を20℃に
保ちながらさらに1時間、熟成し、マロン酸ジエチルナ
トリウム塩を得た。この溶液を50℃になるまで加熱
し、撹拌下、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1
−ヨードブタン50.22g(0.183mol)を滴
下した。滴下に要した時間は1時間で、滴下終了時反応
器内温は55℃であった。滴下終了後、さらに55℃で
4時間、熟成した。その後この反応液からジメチルホル
ムアミドを減圧留去後、氷水800mlを加え、ジエチ
ルエーテル80mlで2回抽出した。ジエチルエーテル
を留去後、減圧蒸留を行い、28.7gの3,3,4,
4,4−ペンタフルオロブチルマロン酸ジエチルエステ
ルを得た。
【0058】実施例3 温度計、撹拌機を備えた300ml3口フラスコに、2
0%水酸化ナトリウム水溶液330gを採り、撹拌下
3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマロン酸
ジエチルエステル100g(0.327mol)を加え
た。その後、2時間加熱還流した。反応液に36%塩酸
180mlを加えた後、ジエチルエーテル100mlで
2回抽出した。ジエチルエーテル層を硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧濃縮すると融点が116〜117℃
である3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロ
ン酸81.5gが得られた。
0%水酸化ナトリウム水溶液330gを採り、撹拌下
3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマロン酸
ジエチルエステル100g(0.327mol)を加え
た。その後、2時間加熱還流した。反応液に36%塩酸
180mlを加えた後、ジエチルエーテル100mlで
2回抽出した。ジエチルエーテル層を硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧濃縮すると融点が116〜117℃
である3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチルマロ
ン酸81.5gが得られた。
【0059】1H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 1.89-2.40(4H,m), 3.41-3.48(1H,t)
【0060】実施例4 温度計、撹拌機を備えた300ml3口フラスコに、4
8%水酸化ナトリウム水溶液33g、およびエタノール
100mlを採り、3,3,4,4,4−ペンタフルオ
ロ−ブチルマロン酸ジエチルエステル24.4g(0.
08mol)を加え、室温で15時間、撹拌した。その
後反応液に36%塩酸45mlを加えた後、ジエチルエ
ーテル20mlで2回抽出した。ジエチルエーテル層を
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮すると融点が
116〜117℃である3,3,4,4,4−ペンタフ
ルオロブチルマロン酸10.1gが得られた。
8%水酸化ナトリウム水溶液33g、およびエタノール
100mlを採り、3,3,4,4,4−ペンタフルオ
ロ−ブチルマロン酸ジエチルエステル24.4g(0.
08mol)を加え、室温で15時間、撹拌した。その
後反応液に36%塩酸45mlを加えた後、ジエチルエ
ーテル20mlで2回抽出した。ジエチルエーテル層を
硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮すると融点が
116〜117℃である3,3,4,4,4−ペンタフ
ルオロブチルマロン酸10.1gが得られた。
【0061】実施例5 温度計、撹拌機、冷却管を備えた200ml4口フラス
コに、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマ
ロン酸100g(0.40mol)を仕込んだ。これを
油浴中で、加熱溶解した。その後160℃に加熱し、温
度を保ちながら2時間撹拌すると、5,5,6,6,6
−ペンタフルオロヘキサン酸78gが得られた。
コに、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマ
ロン酸100g(0.40mol)を仕込んだ。これを
油浴中で、加熱溶解した。その後160℃に加熱し、温
度を保ちながら2時間撹拌すると、5,5,6,6,6
−ペンタフルオロヘキサン酸78gが得られた。
【0062】マススペクトル(GC):m/z 206
(M+)1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 1.87-2.27(4H,m), 2.46-2.54(2H,t)
(M+)1 H−NMR(CDCl3):δ(ppm) 1.87-2.27(4H,m), 2.46-2.54(2H,t)
【0063】実施例6 温度計、撹拌機、冷却管を備えた200ml4口フラス
コに、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマ
ロン酸100g(0.40mol)を仕込んだ。これを
油浴中で、加熱溶解した。その後140℃に加熱し、温
度を保ちながら3時間撹拌すると、5,5,6,6,6
−ペンタフルオロヘキサン酸77gが得られた。
コに、3,3,4,4,4−ペンタフルオロ−ブチルマ
ロン酸100g(0.40mol)を仕込んだ。これを
油浴中で、加熱溶解した。その後140℃に加熱し、温
度を保ちながら3時間撹拌すると、5,5,6,6,6
−ペンタフルオロヘキサン酸77gが得られた。
【0064】
【発明の効果】本発明により、新規で有用なマロン酸誘
導体およびその製造方法が提供される。また、本発明方
法により、工業的に入手が容易な原料から含フッ素カル
ボン酸を容易に製造することができる。
導体およびその製造方法が提供される。また、本発明方
法により、工業的に入手が容易な原料から含フッ素カル
ボン酸を容易に製造することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフルオロアルキル
基を表わし、RおよびR’はHまたは炭素数が1〜10
の飽和または不飽和の炭化水素基を表わし、RとR’は
互いに同じでも異なっていてもよい。)で表わされるマ
ロン酸誘導体。 - 【請求項2】 前記一般式(I)において、Rfがペン
タフルオロエチル基であり、RおよびR’がH、メチル
基またはエチル基である請求項1に記載のマロン酸誘導
体。 - 【請求項3】 一般式(II) 【化2】 (式中、RおよびR’はHまたは炭素数が1〜10の炭
化水素基を表わし、RとR’は互いに同じでも異なって
いてもよい。) で表されるマロン酸ジアルキルエステルをアルカリ金属
塩とした後、一般式(III) RfCH2CH2I (III) (式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフルオロアルキル
基を表わす。)で表されるポリフルオロアルキルヨーダ
イドを反応させることを特徴とする一般式(I) 【化3】 (式中、Rf、RおよびR’は前記定義に同じ)で表さ
れるマロン酸誘導体の製造方法。 - 【請求項4】 極性溶媒中でアルカリ金属、アルカリ金
属ハライドまたはアルカリ金属アルコラートの存在下に
前記一般式(II)のマロン酸ジアルキルエステルをアル
カリ金属塩とすることを特徴とする請求項3に記載のマ
ロン酸誘導体の製造方法。 - 【請求項5】 一般式 (I') 【化4】 (式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフルオロアルキル
基を表わす。)で表されるマロン酸誘導体を分解するこ
とを特徴とする、一般式(IV) RfCH2CH2CH2CO2H (IV) (式中、Rfは炭素数が1〜8のパーフルオロアルキル
基を表わす。)で表わされる含フッ素カルボン酸の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5199498A JPH11246480A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | マロン酸誘導体、その製造方法およびそれを用いた含フッ素カルボン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5199498A JPH11246480A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | マロン酸誘導体、その製造方法およびそれを用いた含フッ素カルボン酸の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11246480A true JPH11246480A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12902420
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5199498A Pending JPH11246480A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | マロン酸誘導体、その製造方法およびそれを用いた含フッ素カルボン酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11246480A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008280250A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Tosoh Corp | パーフルオロアルキル基を有するα,β−不飽和カルボニル化合物およびその製造方法 |
| JP2010006787A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Nagoya Industrial Science Research Inst | マロン酸エステル誘導体又はケト酸エステル誘導体の製造方法及び新規化合物 |
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1998
- 1998-03-04 JP JP5199498A patent/JPH11246480A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008280250A (ja) * | 2007-05-08 | 2008-11-20 | Tosoh Corp | パーフルオロアルキル基を有するα,β−不飽和カルボニル化合物およびその製造方法 |
| JP2010006787A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Nagoya Industrial Science Research Inst | マロン酸エステル誘導体又はケト酸エステル誘導体の製造方法及び新規化合物 |
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