JPH11248897A - 電子線照射方法及びその装置 - Google Patents

電子線照射方法及びその装置

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JPH11248897A
JPH11248897A JP10064818A JP6481898A JPH11248897A JP H11248897 A JPH11248897 A JP H11248897A JP 10064818 A JP10064818 A JP 10064818A JP 6481898 A JP6481898 A JP 6481898A JP H11248897 A JPH11248897 A JP H11248897A
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JP
Japan
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electron beam
scanning
thickness
irradiation
container
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JP10064818A
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English (en)
Inventor
Hidenari Otaki
英成 大滝
Toshio Kishigami
寿夫 岸上
Takashi Yamakawa
隆 山川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品や飲料容器等の被照射物に電子線(電子
ビーム)を照射するものにおいて、前記被照射物の肉厚
が異なる場合でも走査方向各部の電子線吸収量を均一化
可能として、前記容器においては殺菌むらが無くかつ電
子線照射による品質の悪化の発生を防止し得る電子線照
射方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 電子線発生手段から出力された電子線を
走査手段を介して走査させて、走査方向に沿った部位毎
に肉厚が異なる容器等の被照射物に照射するにあたり、
前記電子線の走査速度を前記被照射物の肉厚に厚い部位
では遅く、前記肉厚の薄い部位では速くして、前記被照
射物の前記走査方向各部位における電子線透過量と走査
速度の比を一定として、該被照射物の電子線吸収量を均
一にせしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品や飲料容器等
の被照射物に電子線を繰り返しビーム走査しながら照射
し殺菌等の所期の目的を達成する電子線照射方法とその
装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】食品や飲料容器を殺菌
する手段として従来の加熱殺菌手段に代り、電子線(電
子ビーム)を容器に所定の振れ角でビーム走査しながら
照射して該容器を殺菌する方法が、近年研究開発されつ
つある。かかる電子線殺菌手段はペットボトル等の耐熱
性の低い樹脂容器等の殺菌に有効である。
【0003】このようなビーム走査型電子線照射装置
は、図1に示されるように、電子ビーム発生/加速装置
1から出射された電子ビーム2を収束電磁石4で直径方
向に収束した後、走査電磁石5によって所定の振れ角と
周期で左右に偏向走査しながら被照射物である容器20
全長に亙って照射して殺菌を行なっている。
【0004】そして前記電子ビーム2の走査角速度によ
り形成される走査波形は走査電磁石5の磁界強度変化、
言換えれば該走査電磁石5に印加される電圧変化に依存
し、従来装置においては、その電圧制御の容易さから被
照射物の肉厚とは無関係に前記走査波形が三角波若しく
は正弦波(交流波形)になるように電圧制御されてい
る。
【0005】尚、図9、図10には前記走査波形(角度
θ)と角速度ωとの時系列変化が示されている。図9に
示すように、走査波形θが三角波のときは、角速度ωは
正負に矩形波パルス状に振分けられた一定値となり、ま
た図10に示すように走査角度θが正弦波のときは角速
度ωはこれと90°位相をずらした余弦波となる。
【0006】然るに、このような走査波形で走査電子ビ
ーム(走査電子線)8を繰り返し所定周期で走査して照
射した場合、ペットボトル等の飲料容器20は、一般的
に容器の口部や底部の肉厚は厚く、胴体部の肉厚は薄く
なっているので、厚肉部の電子線透過量は小さく、薄肉
部の透過量は大きくなり、容器内部の電子線吸収量は均
一とはならない。この場合、殺菌に必要な電子線吸収量
はある決められた値以上であるので、厚肉部内面に必要
な量を確保しようとすると、薄肉部の電子線吸収量は過
大となり、ボトル材質の弱体化、変色等の悪影響を生ず
る。一方、薄肉部内面に必要な限度の電子線吸収量を確
保する場合には、厚肉部の電子線吸収量が不足となり殺
菌が不十分となる悪影響を生じることとなる。
【0007】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、食
品や飲料容器等の被照射物に電子線を所定方向に繰り返
しビーム走査しながら照射し殺菌等の所期の目的を達成
するものにおいて、前記被照射物の肉厚が異なるものに
おいても、走査方向各部位の電子線吸収量の均一化を可
能とし、これにより例えば前記容器においては殺菌むら
が無くかつ電子線照射による品質の悪化の発生を防止し
得る電子線照射方法及びその装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に致った経過を順
を追って説明する。図6には被照射物の例示としてペッ
トボトル等の飲料容器20の高さH方向の肉厚Tパター
ンが示されている。即ち図6において、横軸のT(実
線)は容器20の高さHに対応する肉厚であり、該容器
20の高さ方向に中心点Pbから高さh1までの間の肉
厚がT1、高さh1〜h2間の肉厚がT2、高さh2〜h3
の肉厚がT3、高さPb〜h4 間の肉厚がT4、高さh4
〜h5間の肉厚がT5となっている。
【0009】図7には、図6に示される容器20に対し
走査電子ビーム8の走査中心点Peと容器20の高さH
方向中心点Pbとを結ぶ基線Ccと高さH方向の図6に
示される肉厚T(実線)の変化する走査方向部位h1
…h5とがなす角度との関係が示されている。即ち、図
7において、前記基線Ccと高さH方向、つまり走査方
向の部位h1とのなす角=θ1 、Ccとh2とのなす角=
θ2、Ccとh3とのなす角=θ3、Ccとh4とのなす角
=θ4、Ccとh5とのなす角=θ5のように、容器の走
査方向各部位hと走査中心線Peを通る基線Ccとのな
す角度θとの関係が設定されている。
【0010】今図1に示す装置における電子ビーム8の
走査パターンを、図9に示すように時間軸tに対する走
査波形θを三角波とすると、角速度ωは図9に見るよう
に正負の一定値となる。従って、前記一定の角速度ω
で、あるエネルギー(KeV)の電子線を容器20に照
射した場合に、電子線が容器20の各肉厚部を透過する
量(%)は図8に示される。ここで、図8は電子線の透
過曲線を示すもので、横軸に被照射物の面密度(Kg/
cm2 )、縦軸に、電子線の被照射物表面に対する透過
量E(%)を表している。本図より明らかなように、所
定範囲内においては透過量E(%)と面密度R(Kg/
cm2 )は反比例する事となる。 透過量Ei・面密度Ri=ほぼ一定 …(0) 但しi=1〜5
【0011】面密度R(Kg/cm2 )は下記数式
(1)で示すように被照射物の比重ν(Kg/cm3
と肉厚T(cm)で表される。ペットボトル等の容器の
場合には比重ν(Kg/cm3 )は容器のどの部位でも
一定である為、面密度R(Kg/cm2 )は肉厚T(c
m)に読み替えることが出来る。 R=ν・S・T/S (比重・面積・肉厚/面積) =ν・T(Kg/cm2) …(1)
【0012】(0)式及び(1)式から、所定範囲内に
おいては透過量E(%)と肉厚T(cm)もほぼ反比例
する事となる。 透過量Ei・肉厚T=ほぼ一定 …(0’) 但しi=1〜5
【0013】元に戻り図8から明らかなように、一定の
エネルギーの電子線をビーム走査した場合、容器20の
各部位の肉厚T1〜T5での電子線透過量E(%)はそ
れぞれE1〜E5となり、各部位で大きく異なっている
ことを示している。一方、電子線照射による殺菌能力は
被照射物の電子線吸収量D(KGy)に比例するが、こ
の電子線吸収量D(KGy)は式(2)に示すように電
子線透過量E(%)に正比例し、そして電子線透過量E
(%)は電子線の被照射物上の通過速度V(cm/sec
)に反比例する。 DνE/V …(2) (線吸収量ν透過量/速度) (ν:比例関係)
【0014】また、この通過速度V(cm/sec )は、
図7及び下記式(3)に示すように走査角速度ω(°/
sec )にほぼ比例する。 V=L・ω …(3) ここで、 L:一定(走査中心点Peと容器20の中心線点Pbと
の距離) ω(°/sec ):電子ビームの走査角速度
【0015】従って、上記式(2)、式(3)から電子
線吸収量:D(KGy)は式4に示すように、電子線透
過量:E(%)に正比例し、電子ビームの走査角速度ω
(°/sec )にほぼ反比例するということができる。 DνE/ω (ν:比例関係) …(4)
【0016】しかして、ある一定エネルギ(KeV)の
電子ビーム8を、図9に示すビーム走査角速度:ω(se
c-1)が一定の走査波形(三角波)で容器20に照射す
ると、該容器20の各部位の電子線吸収量:D(KG
y)は、前記式(4)において角速度ωが一定である場
合に、電子線透過量E(%)にのみ比例した形となり、
そして電子線透過量E(%)は前記式(0’)より明ら
かなように、容器20の各部位の肉厚T1〜T5に反比
例するために、図11に示すように電子線吸収量D(K
Gy)はそれぞれD1〜D5となり、各部位で大きく異な
ってしまうことになる。
【0017】ここで必要な電子線吸収量:D(KGy)
をD1 とすると、容器20の走査角度θベースで表わし
た0〜θ1の部位で角速度を(ω=ω1)に設定した場合
に、D=D1 の電子線吸収量が得られるようにビームエ
ネルギーを設定しこれを基準データとすると、前記θ1
〜θ2の走査部位での角速度ω2 をω2=ω1(E2
1)に設定すると、下記式(5)示すように、電子量
吸収量はD1 となり、必要な電子量吸収量に一致する。 D2 =E2/ω2=E2/{ω1×(E2/E1)} =E1/ω1=D1 (5)
【0018】以下同様に角速度をω3=ω1×(E3
1)、走査角度0〜θ4 の範囲の部位では角速度をω4
=ω1×(E4/E1)、走査角度θ4〜θ5の範囲の部位
では角速度をω5=ω1×(E5/E1)に夫々設定するこ
とにより、全ての部位の電子線吸収量:D(KGy)を
必要な電子量=D1 にすることが可能となる。
【0019】又透過量E(%)と肉厚T(cm)はほぼ
反比例する事から、前記θ1〜θ2の走査部位での角速度
ω2 をω2=ω1(T1/T2)に設定しても、電子量吸収
量はD1 となり、必要な電子量吸収量に一致する。以下
同様に角速度をω3=ω1×(T1/T3)、走査角度0〜
θ4 の範囲の部位では角速度をω4=ω1×(T1
4)、走査角度θ4〜θ5の範囲の部位では角速度をω5
=ω1×(T1/T5)に夫々設定することにより、全て
の部位の電子線吸収量:D(KGy)を必要な電子量=
1 にすることが可能となる。
【0020】以上より、容器20の高さ方向つまり走査
方向各部位hにおける電子ビーム8の走査角速度:ω
を、前記容器各部位の電子線透過量E(%)若しくは肉
厚T(Tθ)に対応して変化するように制御して、各部
の電子線吸収量DをつまりD=E/ω所要の電子線吸収
量:D1 に均一に保持して、走査電子ビーム8を容器2
0に照射することができる。
【0021】この場合、前記肉厚Tθとは図6の二点鎖
線に示すように、容器中心軸(基線Cc)と直交する方
向の肉厚T1…T5ではなく、走査角度方向の肉厚Tθ1
…Tθ5 であるのが好ましい。
【0022】その理由は、電子ビームが基線Ccと平行
移動するものであれば、基線Ccと直交する方向の肉厚
1…T5でよいが、実際は電子ビームは走査中心点Pe
を中心として所定の振れ角でビーム走査されるものであ
るために、走査角θが大きくなればなるほど、容器に入
るビームが傾斜して入射することになる。
【0023】従って走査角度方向の肉厚Tθ1…Tθ
5は、およそ Tθ1…Tθ5=「T1…T5/cosθ1…θ5」 …(6)’ の割合で増加することになる。
【0024】又容器壁面は、全てが容器中心軸に沿って
平行ではなく、膨出部や絞り部がありその部分の壁面は
傾斜している。従って高さh1〜h2間の肉厚Tθ2、高
さh4〜h5間の肉厚Tθ5のように走査角度と平行に近
付く角度に傾斜している容器の走査角度方向の肉厚Tθ
2及びTθ5は更に厚くなる。従って走査角度方向の肉厚
Tθ1…Tθ5は前記容器肉厚の傾斜角度θαを考慮して
演算する必要がある。従って、走査角度方向の肉厚Tθ
1…Tθ5は、(6)’の式のみでは足りず、容器の肉厚
部位の傾斜角度θαを考慮した下記(6)式により求め
る必要がある。 Tθ1…Tθ5 =「T1…T5/cos(θ1+θα1)…(θ5+θα5)」 …(6)
【0025】この場合、より精度よく求めるには走査角
度θnと肉厚の傾斜角度θnを微小分割してTθn及び角
速度ωnを求めるのがよい。特に高さh4〜h5間の肉厚
Tθ5のように容器が曲面で形成されている場合は、走
査角度θnと肉厚の傾斜角度θnを微小分割してTθn及
び角速度ωnを求めるのがよい。
【0026】更に前記肉厚の考慮は基線Ccより走査中
心点Pe側の縦半分側の容器壁20Aの肉厚Tθについ
て考慮したものである。従ってかかる考慮は容器が基線
Ccを中心として回転しながら電子ビームを照射する場
合は前記の考慮でよいが、容器が回転せずに電子ビーム
を照射する場合は、基線Ccより走査中心点Pe反対側
の縦半分側の容器壁20Bの肉厚Thθについても考慮
しなければならない。即ち基線Ccより走査中心点Pe
反対側の縦半分側の容器壁20Bの肉厚Thθについて
も、走査角度θ1…θ5と前記容器反対側20Bの肉厚の
傾斜角度θβに基づいて、ほぼ、 Thθ1…Thθ5 =「T1…T5/cos(θ1+θβ1)…(θ5+θβ5)」 …(6) となる。
【0027】従って角速度ωを決定すべき本来の走査方
向の容器肉厚は、基線Ccより走査中心点Pe側の縦半
分容器壁20Aの肉厚Tθとその反対側の容器壁20B
の肉厚Thθを加算した値(Tθ+Thθ)になる。
【0028】前記結果より、前記0°〜θ1 の部位の必
要な電子量吸収量Dに対応する角速度ω1を決定するの
に必要な走査方向の肉厚は(Tθ1+Thθ1)となり、
θ1〜θ2の部位の必要な電子量吸収量Dに対応する角速
度ω2を決定するのに必要な走査方向の肉厚は(Tθ2
Thθ2)となり、以下同様に走査角度θ2〜θ3の範囲
の部位では(Tθ3+Thθ3)、走査角度0〜θ4の範
囲の部位では(Tθ4+Thθ4 )、走査角度θ4〜θ5
の範囲の部位では(Tθ5+Thθ5)の肉厚になるた
め、該肉厚(Tθ2+Thθ2)〜(Tθ5+Thθ5)に
対応して角速度ω2 〜ω5 を夫々設定することにより、
全ての部位の電子線吸収量D(KGy)を必要な電子量
=D1 にすることが可能となる。
【0029】本発明はかかる課題を解決するため、請求
項1記載の発明においては被照射物の肉厚に着目して、
前記食品や飲料容器等の被照射物に、電子線を繰り返し
ビーム走査しながら照射し殺菌等の所期の目的を達成す
る電子線照射方法において、前記電子線の走査速度を被
照射物の肉厚、好ましくは略走査方向の肉厚に対応させ
て略反比例的に変化させ、該被照射物の電子線吸収量を
ほぼ均一化させることを特徴とする。尚、前記肉厚は、
簡略化を図るために基線Ccと直交する方向の肉厚T1
…T5を採用しても特に問題はないが、好ましくは電子
ビームは走査中心点Peを中心として所定の振れ角でビ
ーム走査されるものであるために、走査角度方向の肉厚
Tθ1…Tθ5若しくは(Tθ1+Thθ1)…(Tθ5
Thθ5)を用いる方が好ましい。
【0030】請求項2記載の発明は電子線透過量(率)
に着目したものであり、食品や飲料容器等の被照射物
に、電子線を繰り返しビーム走査しながら照射し殺菌等
の所期の目的を達成する電子線照射方法において、前記
電子線の走査速度を被照射物への電子線透過量(率)に
対応させて略正比例的に変化させ、該被照射物の電子線
吸収量をほぼ均一化させることを特徴とする。
【0031】尚、前記いずれの発明も、必要とされる走
査周期をデータとして予め設定し、該走査周期と、前記
走査方向への距離及び走査速度から算出される前記被照
射物の走査方向各部位での走査時間の総和とにより調整
係数を算出し、該調整係数により前記各部位毎の走査時
間を調整し、1回の走査を前記走査周期内に完了させる
ように構成するのがよい。
【0032】請求項3記載の発明は、前記請求項1記載
の発明を効果的に実施するための装置に関するもので、
直線状の電子線(ビーム)を出射する電子線発生手段
と、磁界制御により前記電子ビーム所定の振れ角で繰り
返しビーム走査するビーム走査手段と、前記ビーム走査
手段に印加する駆動電圧を制御して前記ビーム走査速度
を被照射物の肉厚、好ましくは略走査方向の肉厚に対応
させて略反比例的に変化させる走査ビーム制御手段とよ
りなることを特徴とする。
【0033】請求項4記載の発明は、前記請求項2記載
の発明を効果的に実施するための装置に関するもので、
直線状の電子線(ビーム)を出射する電子線発生手段
と、磁界制御により前記電子ビーム所定の振れ角で繰り
返しビーム走査するビーム走査手段と、前記ビーム走査
手段に印加する駆動電圧を制御して前記ビーム走査速度
を被照射物への電子線透過量(率)に対応させて略正比
例的に変化させる走査ビーム制御手段とよりなることを
特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0035】図1〜5は本発明の実施形態に係るビーム
走査型電子線照射装置を示し、図1はその全体構成図、
図2は走査プロファイル制御装置の構成図(ブロック
図)、図3〜図5は走査プロファイル制御装置の制御ブ
ロック図あるいはフローチャート図である。
【0036】図1において、1は電子ビーム2を発生す
る電子ビーム発生/加速装置で、例えば電子銃を出射す
る電子銃と、その電子銃から出射された電子ビームを所
定のエネルギーを有するように加速する加速管と、その
加速管に前記電子ビームを加速するためのマイクロ波エ
ネルギーを供給するクライストロンとを具えている。そ
して前記加速された電子ビーム2は筒状のビームガイド
筒3を介して収束電磁石4(ビーム絞りレンズ)に導か
れ、前記電子ビーム2を直径方向に収束、言換えればビ
ームの絞りを行ない細径化させてエネルギーの高密度化
を図る。
【0037】前記収束電磁石4により高密度化された収
束電子ビームは、走査電磁石5により所定の振れ角と振
れ周波数(往復偏向周波数)で偏向走査される訳である
が、この偏向走査を行なう際にビーム走査速度、言換え
れば角速度を制御する為に、前記走査電磁石5への印加
電圧を制御する制御信号を走査プロファイル制御装置1
0から取込むようにしている。そして角速度を制御しな
がら偏向走査された走査電子ビーム8は偏平円錐台状の
走査ホーン6及び取出し窓7を介して容器20の基線方
向に走査しながら照射して所定の殺菌動作を行なう。こ
の際、前記容器20は直径方向中心線Cbを中心軸とし
て回転させることにより容器全壁の照射が可能となる。
【0038】前記走査プロファイル制御装置10は、図
2のように構成されており、図2において、30は各種
演算を行なう中央演算装置(CPU)、31は該コンピ
ュータ30に接続されたメモリで、所定の制御動作を行
なうプログラムや前記した各種演算式が格納されている
ROMと、容器のプロフィル等の初期値と前記演算式等
で計算された容器肉厚や角速度等のデータを格納するR
AM等からなる。前記CPU30には入出力データバス
36を介してタイマ32、D/A変換器33及びデジタ
ル入力インターフェース35が接続されている。
【0039】そしてデジタル入力インターフェース35
を介して走査指令信号(ON/OFF信号)が取込ま
れ、該走査指令信号は入出力データバス36を介してC
PU30に入力される。また該CPU30からのデジタ
ル制御信号は入出力データバス36を介してD/A変換
器33においてアナログ信号に変換され、該アナログ信
号によりドライバ回路34にて前記CPU30により生
成された制御信号に対応する駆動電圧が生成され、該駆
動電圧を走査電磁石5に印加して前記電子ビーム2を偏
向操作するための磁場を形成する。
【0040】次に、かかる構成からなるビーム走査型電
子線走査装置における走査プロファイル制御装置10の
制御アルゴリズムを、図3〜図5の制御ブロック図に基
づき説明する。この例では被照射物を飲料容器20と
し、肉厚の異なる部位数が5つの場合について述べてい
るが、本発明は5つに限定されないことは勿論のことで
ある。
【0041】図3において、10aは初期データ設定部
であり、肉厚パターン設定部41から図6に示す容器2
0の肉厚(T)パターンの設定データ及び必要に応じて
容器肉厚の傾斜角度θαが、走査角度設定部42から図
7に示す走査角度(θ)パターンの設定データが、電子
線透過量設定部43から図8に示す電子線の透過量の設
定データが夫々入力される。尚、前記肉厚パターン設定
部41、走査角度設定部42、電子線透過量設定部43
はいずれもメモリ内の書換え可能なRAM部等に設定さ
れている。
【0042】前記初期データ設定部10aおいては、肉
厚パターン設定部41、走査角度設定部42及び電子線
透過量設定部43からの入力信号に基づき、初期データ
として、容器20の走査方向中心点Pbから電子ビーム
8の走査中心点Peまでの距離L、容器20の走査方向
中心点Pbと各肉厚部位hi間の距離即ち高さHi(H
1〜H5)、各容器肉厚部位の傾斜角度θα、容器20を
電子殺菌するエネルギ(KeV)における容器各部位の
電子線(ビーム)透過量Ei(E1〜E5)(%)、容器
20の最も薄い部位(この実施形態ではT1 の部位)の
目標走査速度V1 (cm/s)、電子殺菌時の実際の走
査周期tf等が初期値として設定される。
【0043】角度変換部10bでは、前記初期データ設
定部10aから取込んだ初期データの設定値に基づき、
走査角度θi及び基準角速度ω1 を求める。前記容器2
0の走査方向各部位h1、h2…hiと前記走査中心点P
eを通る基線Ccとのなす角:θiは、 θi=tan-1(Hi/L) (2) ここでHi(H1、H2、H3 …)=前記走査方向各部位
hiまでの高さ 但しi=1〜5 また前記目標走査速度:V1に対応する角速度:ω1は、 ω1=V1/L (3)
【0044】補正角速度演算部10cで、前記各走査方
向各部位h1、h2(肉厚:T1、T2…)における電子線
吸収量D(KGy)を部位h1 (i=1)と同一とする
ように、部位h2〜h5の電子線透過量E2〜E5を電子線
透過量設定部43から、角度変換部10bより基準角速
度ω1 を夫々取込んで、補正角度ω2〜ω5を次の数式
(4)により算出する。 ω2〜ω5=ω1×(E2〜E5/E1) (4)
【0045】尚、本実施例では演算の簡略化を図るため
に、走査角度方向の肉厚Tθ1 …Tθ5 を前記肉厚
(T)パターンの設定マップデータ、具体的には容器中
心軸(基線Cc)と直交する方向の肉厚T1…T5と見做
し、電子線透過量設定部43より対応する肉厚T2…T5
部位の電子線透過量E2〜E5を直接求めているが、実際
は下記の式に基づいて走査角度方向の肉厚Tθ2…Tθ5
を求め、該走査角度方向の肉厚Tθ2…Tθ5に基づいて
補正された電子線透過量Eθ2〜Eθ5に基づいて補正角
速度ω2〜ω5を求めるのが良い。
【0046】即ち、より具体的に説明するに、先ず、前
記肉厚(T)パターンの設定マップデータ及び走査角度
(θ)パターンの設定マップデータに基づいて下記
(6)’式に基づいて走査角度方向の肉厚Tθ2…Tθ5
を求める。 Tθ2…Tθ5=「T2…T5/Cosθ2…θ5」 …(6)’ 従って走査角度方向の肉厚Tθ2…Tθ5は前記容器肉厚
の傾斜角度θαを考慮して演算するのが好ましく、この
場合は傾斜角度θαを考慮した下記(6)式により求め
る。 Tθ2…Tθ5 =「T2…T5/Cos(θ2+θα2)…(θ5+θα5)」…(6)
【0047】次に前記肉厚T2…T5部位の電子線透過量
2〜E5と、走査角度方向の肉厚Tθ2…Tθ5に対応す
る電子線透過量Eθ2〜Eθ5を求める。Eθ2〜Eθ5
(E2〜E5)×(Tθ2〜Tθ5)/(T2〜T5)そして
前記Eθ2〜Eθ5から下記式に基づいて精度良い補正角
速度ω2〜ω5を求めることが出来る。 ω2〜ω5=ω1×(Eθ2〜Eθ5/E1) …(4’)
【0048】相対走査時間演算部10dでは、前記角度
変換部10b及び補正角速度演算部10cから入力され
る走査角度θi及び角速度ωiから相対走査時間tiを
算出するもので、次の数式(8)に示す演算を行なう。 t1=θ1/ω12=(θ2−θ1)/ω23=(θ3−θ2)/ω34=θ4 /ω45=(θ5−θ4)/ω5 …(8)
【0049】時間調整係数演算部10eでは、前記各部
位h1、h2…h5 の走査時間ti(t1、t2…t5 )の
合計値を実際の走査周期tfに合わせ込むための調整係
数Cを算出するもので、次の[数1]式に示す演算を行
なう。
【0050】
【数1】
【0051】実走査時間設定部10fでは、前記時間調
整係数演算部10eから入力される調整係数Cを用い
て、実際の走査周期tfに合わせ込んだ前記各部位
1、h2…h5 の実走査時間tfiを算出するもので、
次の数式(10)による演算を行なう。 tfi=C×ti(i=1〜5) …(10)
【0052】走査波形成形部10gでは、図12に示す
ように、前記のようにして算出した相対走査時間ti
(t1…t5)と走査角度θi(θ1…θ5)から実際の走
査周期tfに合わせ込んだ走査速度に対応する走査波形
を形成する。
【0053】10hは走査波形発生部であり、外部から
ON走査信号がデジタル入力インターフェース35より
CPU30に入力されると、前記のようにして算出した
走査波形に基づいて電子線を偏向走査することにより、
図12に示す走査波形に基づいた走査速度で偏向走査す
るための制御信号を出力する。尚、走査信号がOFFの
ときは前記走査角度θ=0の信号を出力し、偏向走査を
行なわない。
【0054】10jは出力電圧変換部であり、前記走査
波形発生部10hから出力される走査波形の角度データ
を電圧値に変換したデジタル信号をD/A変換器33に
出力する。
【0055】そして前記D/A変換器33にてアナログ
信号に変換され、ドライバ34を介して対応する制御電
圧を走査電磁石5に印加しビームの偏向制御用磁界強度
を制御する。
【0056】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、被照
射物の走査方向における異なる肉厚若しくは電子線透過
量に対応させて走査速度を制御することにより、被照射
物全体における電子線吸収量が均一かつ必要な電子線吸
収量が得られる。
【0057】これにより、前記被照射物が食品や飲料容
器である場合には容器内各部において均一な殺菌能力が
得られ、殺菌むらの発生及び品質の低下を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るビーム走査型電子線
走査装置の全体構成図である。
【図2】 前記実施形態における走査プロファイル制御
装置の構成図(ブロック図)である。
【図3】 前記走査プロファイル制御装置の制御ブロッ
ク図あるいはフローチャート(その1)である。
【図4】 図3に続く制御ブロック図あるいはフローチ
ャートである。
【図5】 図4に続く制御ブロック図あるいはフローチ
ャートである。
【図6】 前記実施形態における容器の肉厚の変化を示
す説明図である。
【図7】 前記実施形態における容器の走査角度の変化
を示す説明図である。
【図8】 前記実施形態における容器の電子線透過量を
示す説明図である。
【図9】 前記実施形態における走査角度線図(その
1)である。
【図10】 前記実施形態における走査角度線図(その
2)である。
【図11】 前記実施形態における容器の電子線吸収量
を示す説明図である。
【図12】 前記実施形態における容器への照射波形を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 電子ビーム発生/加速装置 5 走査電磁石 8 走査電子ビーム 10 走査プロファイル制御装置 20 容器(被照射物) 30 CPU 31 メモリ 33 D/A変換器 34 ドライバ 36 入出力データバス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 37/302 H01J 37/302

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品や飲料容器等の被照射物に、電子線
    を繰り返しビーム走査しながら照射し殺菌等の所期の目
    的を達成する電子線照射方法において、 前記電子線の走査速度を被照射物の肉厚、好ましくは略
    走査方向の肉厚に対応させて略反比例的に変化させ、該
    被照射物の電子線吸収量をほぼ均一化させることを特徴
    とする電子線照射方法。
  2. 【請求項2】 食品や飲料容器等の被照射物に、電子線
    を繰り返しビーム走査しながら照射し殺菌等の所期の目
    的を達成する電子線照射方法において、 前記電子線の走査速度を被照射物への電子線透過量
    (率)に対応させて略正比例的に変化させ、該被照射物
    の電子線吸収量をほぼ均一化させることを特徴とする電
    子線照射方法。
  3. 【請求項3】 食品や飲料容器等の被照射物に、電子線
    を繰り返しビーム走査しながら照射し殺菌等の所期の目
    的を達成する電子線照射装置において、 直線状の電子線(ビーム)を出射する電子線発生手段
    と、磁界制御により前記電子ビーム所定の振れ角で繰り
    返しビーム走査するビーム走査手段と、前記ビーム走査
    手段に印加する駆動電圧を制御して前記ビーム走査速度
    を被照射物の肉厚、好ましくは略走査方向の肉厚に対応
    させて略反比例的に変化させる走査ビーム制御手段とよ
    りなる事を特徴とする電子線照射装置。
  4. 【請求項4】 食品や飲料容器等の被照射物に、電子線
    を繰り返しビーム走査しながら照射し殺菌等の所期の目
    的を達成する電子線照射装置において、 直線状の電子線(ビーム)を出射する電子線発生手段
    と、磁界制御により前記電子ビーム所定の振れ角で繰り
    返しビーム走査するビーム走査手段と、前記ビーム走査
    手段に印加する駆動電圧を制御して前記ビーム走査速度
    を被照射物への電子線透過量(率)に対応させて略正比
    例的に変化させる走査ビーム制御手段とよりなる事を特
    徴とする電子線照射装置。
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