JPH11248984A - フォトイニシエータ調整形光ファイバおよび光ファイバリボンおよびこれらの製造方法 - Google Patents

フォトイニシエータ調整形光ファイバおよび光ファイバリボンおよびこれらの製造方法

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JPH11248984A
JPH11248984A JP10367448A JP36744898A JPH11248984A JP H11248984 A JPH11248984 A JP H11248984A JP 10367448 A JP10367448 A JP 10367448A JP 36744898 A JP36744898 A JP 36744898A JP H11248984 A JPH11248984 A JP H11248984A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後硬化固化による減衰を最小にしかつ高いラ
イン速度を可能にするフォトイニシエータからなる1次
コーティングおよび2次コーティングを備えた光ファイ
バを提供することにある。 【解決手段】 シリカベースコア(22)を有し、該コ
ア(22)が、光を伝達する機能を有しかつコア(2
2)より小さい屈折率をもつシリカベースクラッディン
グ(24)により包囲されている構成の光ファイバ(2
0)。1次コーティング(26)がクラッディング(2
4)を包囲し、かつ2次コーティング(26)が1次コ
ーティング(26)を包囲している。1次コーティング
(26)は、比較的短い波長のUVスペクトルでのピー
ク吸光度をもつフォトイニシエータを含み、2次コーテ
ィング(26)は、比較的長い波長のUVスペクトルで
のピーク吸光度をもつフォトイニシエータを含んでい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバに関し、
より詳しくは、有機1次および2次コーティングを備え
た光ファイバ、および少なくとも2本の光ファイバを包
囲する有機リボンマトリックスコーティングを備えた光
ファイバリボンに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、遠隔通信、コンピュータ
およびデータ情報の伝送に使用されている。例えば米国
特許第5,181,269 号に開示されているような一般的な光
ファイバ製造方法は、ガラスプリフォームロッドを垂直
に吊り下げ、これを制御された速度で炉内に移動させる
方法である。ガラスプリフォームロッドは炉内で軟化
し、ガラスファイバは引上げタワーの基部に配置された
キャプスタンによりプリフォームロッドから延伸され
る。ガラスファイバの化学的保護および機械的保護のた
め、光ファイバ製造工業では、ガラスファイバに1次お
よび2次コーティングを施すことが一般的である。1次
コーティングはガラスファイバを完全にコーティングす
べく光ファイバ上に施され、2次コーティングは1次コ
ーティング上に施される。コーティングを備えたガラス
ファイバは、光ファイバと呼ばれている。光ファイバ
は、タイトバッファ、ルーズチューブまたは光ファイバ
リボン等の用途に組み込まれる。光ファイバリボンは、
リボンマトリックスコーティングにより一体結合された
少なくとも2本の光ファイバを有している。
【0003】1次コーティング、2次コーティングおよ
びリボンマトリックスコーティングとして使用できるも
のとして、紫外線硬化(UV硬化)性および可視光硬化
性の有機コーティングが開発されている。より詳細に後
述するように、UV硬化性コーティングはUV照射によ
り硬化される。一般に、UV硬化性コーティングは、丈
夫で、摩擦に対する高い抵抗性を呈し、応力の作用下で
も首尾よく機能し、かつ大量生産に適合している。硬化
したとき、UV硬化性1次コーティングは、約106 Pa
のモジュラス(Modulus)をもたなくてはならず、UV硬
化性2次コーティングは、約109 Paという比較的高い
モジュラスをもたなくてはならない。2次コーティング
は、本質的に、ガラスファイバの周囲の半剛性保護シェ
ルであり、内側の1次コーティングは、ガラスファイバ
のための柔らかいクッションであるのが好ましい。両コ
ーティングのモジュラスが許容可能範囲内にあるなら
ば、コーティングは、ガラスファイバに微小曲げを引き
起こす虞のある応力から光ファイバを隔絶すべく機能す
る。微小曲げ、すなわちガラスファイバにおける顕微鏡
的曲げの形成は好ましくない。なぜならば、微小曲げ
は、伝達される光の強さ(通常、特定波長でのデシベル
で測定される)の減衰すなわち減少を引き起こすことに
より光ファイバの性能に悪影響をもたらすからである。
光ファイバは、1次コーティングのモジュラスが増大し
てその柔軟性がかなり喪失されると、微小曲げを受け易
くなる。コーティングの初期硬化後の1次コーティング
のモジュラスの大きな増大は、硬化後処理中の1次コー
ティングの露出、または例えばリボンマトリックスコー
ティングおよび/または光ファイバ着色工程時の光ファ
イバの処理により生じる。いずれのコーティングのモジ
ュラスの増大も、後硬化固化(post-cure hardening)と
呼ばれている。
【0004】放射線硬化性材料では、硬化は、放射線源
に対面する側から、放射線源から遠い側にかけて生じ
る。光源に近い側の材料の部分は、光が材料の非硬化部
分に到達することを妨げるので、硬化勾配が形成され
る。従って、入射光の量に基づいて、硬化材料は異なる
硬化度を呈する。硬化度は、材料の機械的特性、例えば
モジュラスに影響を与える。例えば、低モジュラス材料
については、材料の過度硬化部分は、所望モジュラスよ
り高いモジュラスをもつ部分(すなわち、剛性が大き過
ぎる部分)として形成され、また、材料の不足硬化部分
は、低過ぎるモジュラスをもつ部分(すなわち、柔らか
過ぎる部分)として形成される。一方、高モジュラス材
料は、過度に硬化されると脆くなる。しかしながら、上
記後硬化固化の問題に関しては、材料が放射線源の作
用、すなわち後硬化リボン化(post-cure ribbonizing)
加工または光ファイバ着色加工を受ける箇所で、フォト
イニシエータ(photoinitiator) により開始される重合
/ハーデニング反応が継続する。分子移動度の可能性の
ため、後硬化固化の問題は、低モジュラスのUV硬化性
コーティングにおいて特に重大である。重合/ハーデニ
ング反応の後硬化継続は、固体膜の機械的特性に悪影響
を与え、特に材料のモジュラスは望ましい大きさを超え
て増大する。
【0005】このことを、UV硬化性コーティングを用
いた光ファイバに関連して例示するため、本発明の背景
を以下に述べる。光ファイバ製造ラインの速度が低い場
合には、1次コーティングが硬化不足になるであろう。
しかしながら、ライン速度が低くなるとガラスファイバ
の延伸速度が低下し、従って光ファイバ製造速度が全体
として低下するため好ましくない。米国特許第5,015,06
8 号には上記問題に対する解決法が開示されており、こ
の解決法は、非類似(non-comparable) フォトイニシエ
ータを含む1次コーティングおよび2次コーティング
が、単一のVスペクトル(可視光)放射線源により硬化
される。しかしながら、1次コーティングに対してV光
(可視光)光活性領域(V-light photoactive region)
をもつフォトイニシエータを使用することは有効でな
い。後硬化固化中または光ファイバの加工中に、光ファ
イバが後硬化V光(例えば、普通の昼光)を受けると
き、1次コーティングは後硬化固化を受ける。上記のよ
うに、後硬化固化は、1次コーティングのモジュラスを
好ましくないほど増大させ、これが、ガラスファイバの
微小曲げ減衰損失を増大させる。また、放射されるエネ
ルギ量には、フォトイニシエータのそれぞれの光活性領
域内でのエネルギの釣合いのとれた割合が含まれないの
で、単一V光源に頼ることは好ましくない。このため、
ライン速度は最適速度より低い速度に維持して、2次コ
ーティングの硬化不足を防止しなければならない。
【0006】米国特許第5,416,880 号には、フォトイニ
シエータと組み合わされたウレタンアクリレートオリゴ
マーを含むコーティング化合物が開示されており、コー
ティングは湿潤重ね塗布(wet-on-wet) されかつ放射線
源を用いて同時に硬化される。或る1次コーティングに
はフォトイニシエータとしてIRGACURE 651が使用され、
かつ1次コーティングおよび2次コーティングにはフォ
トイニシエータとしてLUCIRON TPO が使用された。上記
のように、IRGACURE 651は、ほぼ250mmの範囲内の光
活性吸収ピークを有するフォトイニシエータである。ほ
ぼ380nm以上での吸収ピークをもつLUCIRIN TPO は、
Vスペクトル光に反応するという比較的大きい不均衡が
ある。この観点から、Vスペクトル光活性領域をもつフ
ォトイニシエータを用いる1次コーティングまたは2次
コーティングは問題がある。光ファイバは、例えば光フ
ァイバの着色またはリボン化加工中に、短波長のUVス
ペクトルすなわちVスペクトル光を受けるので、V光の
光活性フォトイニシエータ(V-light photoactive phot
oinitiator)を用いたコーティングは後硬化固化を受け
かつモジュラスの好ましくない増大の可能性がある。ま
た、100nm以上の吸収ピーク不均衡があるので、単一
放射線源による同時硬化は、より低いライン速度を必要
とする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、後硬
化固化による減衰を最小にしかつ高いライン速度を可能
にするフォトイニシエータからなる1次コーティングお
よび2次コーティングを備えた光ファイバを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも2本の光ファイバを有し、各光ファイバは光を伝達
できるコアを備え、少なくとも1本の前記光ファイバは
コアを包囲する1次コーティングを備え、該1次コーテ
ィングは、比較的短い波長のUVスペクトルでのピーク
吸光度をもつフォトイニシエータを含み、前記1次コー
ティングを包囲する2次コーティングを備え、該2次コ
ーティングは、比較的長い波長のUVスペクトルでのピ
ーク吸光度をもつフォトイニシエータを含み、前記比較
的長い波長のUVスペクトルは約300〜380nmの波
長帯域からなり、リボンマトリックスコーティングを更
に有し、該リボンマトリックスは、比較的長い波長のU
Vスペクトルでのピーク吸光度をもつフォトイニシエー
タを含み、前記リボンマトリックスコーティングは光フ
ァイバの周囲に配置されている光ファイバリボンが提供
される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図3を参照して、本発明に
よる光ファイバ20と、該光ファイバ20からなる光フ
ァイバリボン40とを説明する。光ファイバ20は光を
伝達する機能をもつシリカベースコア22を有し、該コ
ア22は、これより小さい屈折率をもつシリカベースク
ラッディング24により包囲されている。本発明に使用
するには、例えば、Corning Incorporatedにより市販さ
れているSMF-28ファイバが適している。1次コーティン
グ26がクラッディング24を包囲し、かつ2次コーテ
ィング28が1次コーティング26を包囲している。光
ファイバリボン40は、リボンマトリックス42を有し
ている。本発明の好ましい実施形態では、1次コーティ
ング26は、アクリレート樹脂を含む配合物で形成でき
る。図3は、本発明による例示フォトイニシエータの吸
光度スペクトル50を示す。1次コーティング26の配
合物は、比較的短い波長のUVスペクトル(200〜3
00nm)での光活性ピーク吸光度52(図3)をもつフ
ォトイニシエータを有している。すなわち、光活性ピー
ク吸光度は、約240〜270nmの波長帯域内にある。
1次コーティング26のフォトイニシエータは、ベンジ
ルジメチルケタール材料(例えば、Cibaから市販されて
いるIRGACURE 651)で形成できる。IRGACURE 651は、不
飽和樹脂、例えば不飽和アクリレート(ウレタンおよび
エポキシ)およびモノマー系を光硬化させる効率的フォ
トイニシエータである。
【0010】2次コーティング28は、比較的長い波長
のUVスペクトル(すなわち、約300〜380nm、好
ましくは300〜350nmの範囲内の波長帯域)での光
活性ピーク吸光度をもつフォトイニシエータで硬化され
たアクリレート樹脂を含む配合物が好ましい。本発明に
よれば、2次コーティング28はαアミノケトン材料か
らなるフォトイニシエータ、例えば、約320〜350
nmのピーク吸光度波長帯域をもつ吸光度ピーク56(図
3)を有するIRGACURE 369、または約300〜320nm
のピーク吸光度波長帯域をもつ吸光度ピーク54(図
3)を有するIRGACURE 907)を含んでいる。IRGACURE 3
69およびIRGACURE 907はCibaから市販されている効率的
なUV硬化剤である。2次コーティング28の吸光度を
高めるため、この配合物に、慣用的なUV吸収剤添加物
を含めることもできる。UV吸収剤は、入射光を吸収し
て、これを熱エネルギに変換することにより機能する。
しかしながら、2次コーティング28にUV吸収剤を使
用するとその硬化速度が低下され、逆に、配合物中のフ
ォトイニシエータの増大した濃度は適当なものとなる。
米国特許第4,482,204 号(この全体を本願に援用する)
には、適当なUV吸収剤が開示されている。他の適当な
UV吸収剤として、CibaからTINUVIN の商標で市販され
ているものがある。リボンマトリックス42は、アクリ
レート樹脂およびフォトイニシエータを含む配合物であ
って、長波長のUVスペクトル放射線(300〜400
nm) に曝露することにより硬化される配合物が好まし
い。
【0011】図4を参照して、本発明による光ファイバ
20を製造する装置60について説明する。本発明の方
法は、炉70内で約2,000 ℃の温度に加熱されるガラス
プリフォーム19から出発する。プリフォーム19が炉
70内に供給されると、クラッディング24を備えたガ
ラスファイバ22が溶融材料から延伸される。ガラスフ
ァイバ22の直径は測定装置71で測定され、その出力
は、プリフォーム19からガラスファイバ22が延伸さ
れる速度を制御するフィードバック制御システム(図示
せず)に入力される。制御システム内では、測定された
直径が所望の値と比較され、ガラスファイバ22の直径
が所望値に到達するようにガラスファイバ22の延伸速
度を調節する出力信号が発生される。ガラスファイバ2
2の冷却後、ガラスファイバ22はコーティングダイ7
2に通され、ここで液体1次コーティング26がコーテ
ィングされて、第1中間ファイバ22、26を形成す
る。液体コーティング26中での気泡形成が少ない、大
きなコーティング速度では、コーティングダイ72は加
圧コーティングダイ形式のものでよい。このようなダイ
は米国特許第4,374,161 号(この全体を本願に援用す
る)に開示されている。高速加工の場合には、コーティ
ングダイ72上にガスパージを設けることができる。第
1中間ファイバ22、26が同心度ゲージ73に通され
た後、放射線源74はコーティング26を照射して、該
コーティング26を硬化させる。中間ファイバ22、2
6は、約160〜220μm の好ましい硬化直径、およ
び約2.0 MPa 以下(室温では、約1.4 MPa 以下であるの
が好ましい)のモジュラスを有している。
【0012】本発明の好ましい実施形態では、放射線源
74は、Hバルブ(H-bulb) (水銀蒸気)で構成でき
る。Hバルブは、標準水銀スペクトルラインを備えたも
のであり、Fusion UV Curing System から市販されてい
る。図5に示すように、放射線源74の発光スペクトル
は、エネルギが主として短波長UVスペクトルで放射さ
れるようなものである(図5)。換言すれば、放射線源
74は、約200〜300nmの波長帯域での有効線量を
放射できる。1次コーティング26のフォトイニシエー
タのピーク吸光度はこの帯域を補完する(すなわち、こ
の帯域内に入るように予選択される)ので、このことは
重要である。換言すれば、短波長のUVスペクトルのピ
ーク吸光度をもつ1次コーティング26のフォトイニシ
エータは、放射線源74の発光スペクトルの有効波長帯
域(この波長帯域は、フォトイニシエータのピーク吸光
度波長帯域の波長帯域を補完する)で照射される。従っ
て、1次コーティング26は迅速に硬化(すなわち、液
体から固体に迅速に変化)され、この迅速な硬化は、本
発明の長所により、高速ライン速度および加工速度を可
能にする。次に、装置75は、加工パラメータ(例え
ば、コーティングダイ72の温度および/または圧力)
を変えることにより直径を制御するフィードバックルー
プのために、硬化した中間ファイバ22、26の外径を
測定する。
【0013】次に、第1中間ファイバ22、26が第2
コーティングダイ76に通され、該ダイ76において、
第1中間ファイバ22、26に液体2次コーティング2
8が施され、第2中間ファイバ22、26、28を形成
する。同心度ゲージ77が第2中間ファイバ22、2
6、28の同心度を測定し、次に、放射線源78が第2
中間ファイバ22、26、28を照射し、これにより、
該ファイバを硬化して、約245μm の好ましい直径お
よび室温で500MPa より大きい好ましいモジュラスを
もつようにする。本発明の好ましい実施形態では、放射
線源78の発光スペクトルは2次コーティング28のフ
ォトイニシエータのピーク吸光度を補完する。適当な水
銀蒸気形放射線源は、例えば、Dバルブ(D-bulb)(水
銀蒸気+単一または複数のメタルハライド)からなる。
しかしながら、より好ましい放射線源はエキシマーUV
バルブで構成し、エキシマー光源を用いて比較的多量の
UV光を発生させる。適当なエキシマーUV放射線源の
例として、例えばコバルトバルブおよびキセノン塩化物
バルブがあり、これらのバルブの発光スペクトルが、そ
れぞれ図7および図8に示されている。本発明によれ
ば、300〜350nmの波長帯域の比較的高い線量能力
をもつ放射線源により、最高の硬化結果が得られる。6
00ワット/インチプラットホーム上でかつ300〜3
50nmの間の上記好ましい放射線源の近似線量能力は次
の通り、すなわち、Dバルブ−281.2 ワット、キセノン
塩化物バルブ−684.7 ワット、およびコバルトバルブ−
808.6 ワットである。これらの比較から、Hバルブから
なる放射線源の線量能力(300〜350nmの間の60
0ワット/インチプラットホーム)は、約207.2 ワット
である。
【0014】上記観点から、放射線源78の発光スペク
トルと放射線源74の発光スペクトルとを異ならせ、放
射線源78の発光スペクトルが300〜350nmの波長
帯域でより有効になるようにするのが効果的である。2
次コーティング28のフォトイニシエータの光活性ピー
ク吸光度は、放射線源78の有効波長帯域を補完(すな
わち、この有効波長帯域内に入るように選択)される。
例えば、IRGACURE 907は約300〜320nmでピーク吸
光度を有しかつキセノン塩化物エキシマー放射線源はこ
の帯域内で非常に有効であるため、IRGACURE 907にはキ
セノン塩化物放射線源を使用するのが好ましい。同様
に、IRGACURE 369は約320〜350nmでピーク吸光度
を有しかつコバルトエキシマー放射線源はこの帯域内で
非常に有効であるため、IRGACURE 369にはコバルトエキ
シマー放射線源を使用するのが好ましい。かくしてフォ
トイニシエータは、そのピーク吸光度は放射線源78の
有効波長帯域内に入るように予選択される。
【0015】また、このことは、1次コーティング26
の後硬化固化を回避する上で重要である。なぜならば、
1次コーティング26のピーク吸光度は、実質的に、放
射線源78の最高有効範囲内にはないからである。換言
すれば、2次コーティング28の長波長UVフォトイニ
シエータは放射線源78の発光スペクトルの有効帯域に
より高度に光活性化されるが、1次コーティング26の
短波長UVフォトイニシエータの光活性化はゼロまたは
最小である。従って、2次コーティング28は液体から
固体へと迅速に硬化し、このため、本発明の長所によ
り、光ファイバ20のライン速度および加工速度を増大
させることができる。しかしながら、同じ理由から、1
次コーティング26のフォトイニシエータは、実質的
に、長波長UVエネルギに感応しないので、1次コーテ
ィング26の後硬化固化が最小にされるか、完全に回避
される。光ファイバ製造工程の終時に、装置79は硬化
した光ファイバ20の外径を測定し、光ファイバ20
は、キャプスタン80を通って移動されかつスプーリン
グステーション(図示せず)に送られる。
【0016】本発明によれば、光ファイバ20を着色で
き、かつ光ファイバリボン40の一部を、最小の後硬化
固化の1次コーティング26で形成することができる。
光ファイバ20は、着色層29(図1)を形成するUV
硬化性キャリヤ/バインダ系内で分散された顔料でコー
ティングすることにより着色される。着色層29は、少
量の短波長UV放射輝度(short wavelength UV radian
ce) をもつ長波長UV光源により硬化される。図3に示
すように、IRGACURE 907およびIRGACURE 369は、短波長
UVスペクトル(250〜300nm以下)に幾分かの吸
収能力を有する。好ましいUV吸収剤は、短波長UVス
ペクトルでのUV光を吸収するであろう。2次コーティ
ング28は、短波長UV光が1次コーティング26に衝
突する前に、光ファイバ20の着色中に短波長UVエネ
ルギを吸収する。これにより、1次コーティング26の
後硬化固化が最小になる。
【0017】光ファイバリボン40は、光ファイバ20
を配置し、該光ファイバ20の周囲にUV硬化性リボン
マトリックス42を押出し成形し、かつ該マトリックス
をUV放射線源で硬化させることにより作られる。放射
線源はHバルブまたはDバルブを使用でき、Hバルブ
は、硬化勾配および良好な剥離性を確立する場合に好ま
しく、Dバルブは硬化勾配が殆ど生じないようにする場
合に好ましい。好ましい実施形態では、リボンマトリッ
クス42の配合物は、フォトイニシエータをもつUV硬
化性アクリレート材料からなる。フォトイニシエータ
は、長波長UVスペクトル(すなわち、約300〜40
0nm)において光活性をもつことが好ましい。リボンマ
トリックス42の硬化中、2次コーティング28は幾分
かの短波長UVスペクトル光を吸収し、これにより1次
コーティング26の後硬化固化を最小にする。1次コー
ティング26を後硬化固化から保護するため、リボンマ
トリックス42には、短波長UV光を吸収できるUV吸
収剤を含めることができる。また、リボンマトリックス
42の剥取り性(strippability)/剥離性(peelabilit
y)を高めるため、光ファイバリボン40には、例えば、
米国特許第4,900,126 号(この全体を本願に援用する)
に開示されているように、光ファイバ20とリボンマト
リックス42との間にそれぞれの剥離層を設けることが
できる。また、リボンマトリックス42には、共有に係
る米国特許第5,561,730 号(この全体を本願に援用す
る)に開示されているように、リボンマトリックスの摩
擦係数を低下させる添加剤を含めることができる。
【0018】以上、上記実施形態を参照して本発明を説
明したが、これらの実施形態は発明概念を例示するため
のものであって、限定するものではない。当業者なら
ば、特許請求の範囲から逸脱することなく上記実施形態
の種々の変更を行なうことができるであろう。例えば、
光ファイバ20は、共有に係る米国特許第5,224,192 号
および第5,408,564 号(これらの全体を本願に援用す
る)にそれぞれ開示されているように、ルーズチューブ
(図9)またはタイトバッファ(図10)の光ファイバ
ケーブル形態で使用できる。また、共有に係る米国特許
第5,556,729 号(これらの全体を本願に援用する)に開
示されているように、複数のリボン40は、リボンスタ
ックとして形成し、光ファイバケーブルに組み込むこと
ができる(図11)。また、本発明は単一モードファイ
バを参照して説明したが、本発明の概念は、多モード光
ファイバにも首尾よく適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバリボンの部分断面図で
ある。
【図2】本発明による光ファイバリボンの断面図であ
る。
【図3】本発明による予選択フォトイニシエータの例示
吸収スペクトル曲線を示すグラフであり、このグラフは
波長の関数として吸光度をプロットしたものである。
【図4】本発明による光ファイバ製造方法を示す概略図
である。
【図5】図4の方法に使用される放射線源の発光スペク
トルを示すグラフである。
【図6】図4の方法に使用される放射線源の発光スペク
トルを示すグラフである。
【図7】図4の方法に使用される放射線源の発光スペク
トルを示すグラフである。
【図8】図4の方法に使用される放射線源の発光スペク
トルを示すグラフである。
【図9】本発明による光ファイバからなるルーズチュー
ブ光ファイバケーブルを示す断面図である。
【図10】本発明による光ファイバからなるタイトバッ
ファ光ファイバケーブルを示す断面図である。
【図11】本発明による光ファイバリボンのスタックか
らなるモノチューブ形光ファイバケーブルを示す断面図
である。
【符号の説明】
19 ガラスプリフォーム 20 光ファイバ 22 コア 24 クラッディング 26 1次コーティング 28 2次コーティング 29 着色層 40 光ファイバリボン 42 リボンマトリックス 72、76 コーティングダイ 74、78 放射線源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シャイル ムーアジャニー アメリカ合衆国 ノースカロライナ州 28601ヒッコリー シックスティーンス ストリート ノースイースト 2830 アパ ートメント 51

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2本の光ファイバを有し、各
    光ファイバは光を伝達できるコアを備え、少なくとも1
    本の前記光ファイバはコアを包囲する1次コーティング
    を備え、該1次コーティングは、比較的短い波長のUV
    スペクトルでのピーク吸光度をもつフォトイニシエータ
    を含み、前記1次コーティングを包囲する2次コーティ
    ングを備え、該2次コーティングは、比較的長い波長の
    UVスペクトルでのピーク吸光度をもつフォトイニシエ
    ータを含み、前記比較的長い波長のUVスペクトルは約
    300〜380nmの波長帯域からなり、 リボンマトリックスコーティングを更に有し、該リボン
    マトリックスは、比較的長い波長のUVスペクトルでの
    ピーク吸光度をもつフォトイニシエータを含み、前記リ
    ボンマトリックスコーティングは光ファイバの周囲に配
    置されていることを特徴とする光ファイバリボン。
  2. 【請求項2】 少なくとも1本の光ファイバを有し、各
    光ファイバは光を伝達できるコアを備え、該コアを包囲
    する1次コーティングを備え、該1次コーティングは、
    比較的短い波長のUVスペクトルでのピーク吸光度をも
    つフォトイニシエータを含み、前記1次コーティングを
    包囲する2次コーティングを備え、該2次コーティング
    は、約300〜380nmの比較的長いUV波長帯域での
    ピーク吸光度をもつフォトイニシエータを含んでいるこ
    とを特徴とする光ファイバケーブル。
  3. 【請求項3】 (a)比較的短い波長のUVスペクトル
    でのピーク吸光度をもつフォトイニシエータを含む1次
    コーティングで光ファイバをコーティングする工程と、 (b)前記1次コーティングを第1放射線源で照射する
    工程とを有し、第1放射線源は有効波長帯域をもつ発光
    スペクトルを有し、1次コーティングのフォトイニシエ
    ータの前記ピーク吸光度は、前記放射線源の有効波長帯
    域のピーク吸光度を補完する波長帯域を有し、これによ
    り1次コーティングが迅速に硬化され、 (c)硬化された前記1次コーティング上に2次コーテ
    ィングを施す工程を有し、2次コーティングは比較的長
    い波長のUVスペクトルでのピーク吸光度をもつフォト
    イニシエータを含み、 (d)前記2次コーティングを第2放射線源で照射する
    工程を更に有し、第2放射線源は有効波長帯域をもつ発
    光スペクトルを有し、2次コーティングのフォトイニシ
    エータの前記ピーク吸光度は、前記第2放射線源の有効
    波長帯域のピーク吸光度を補完する波長帯域を有し、こ
    れにより2次コーティングが迅速に硬化されることを特
    徴とする光ファイバの製造方法。
  4. 【請求項4】 (a)比較的短い波長のUVスペクトル
    でのピーク吸光度をもつフォトイニシエータを含む1次
    コーティングで光ファイバをコーティングする工程と、 (b)前記1次コーティングを第1放射線源で照射する
    工程とを有し、第1放射線源は有効波長帯域をもつ発光
    スペクトルを有し、1次コーティングのフォトイニシエ
    ータの前記ピーク吸光度は、前記放射線源の有効波長帯
    域のピーク吸光度を補完する波長帯域を有し、これによ
    り1次コーティングが迅速に硬化され、 (c)硬化された前記1次コーティング上に2次コーテ
    ィングを施す工程を有し、2次コーティングは、約30
    0〜320nmの比較的長い波長のUVスペクトルでのピ
    ーク吸光度をもつフォトイニシエータを含み、 (d)前記2次コーティングを第2放射線源で照射する
    工程を更に有し、第2放射線源は、約300〜350nm
    間の有効波長帯域および約170ワット以上の線量能力
    をもつ発光スペクトルを有し、2次コーティングのフォ
    トイニシエータの前記ピーク吸光度は、前記第2放射線
    源の有効波長帯域のピーク吸光度を補完し、これにより
    2次コーティングが迅速に硬化されることを特徴とする
    光ファイバの製造方法。
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