JPH11253149A - メタン発酵制御装置及びその制御方法 - Google Patents

メタン発酵制御装置及びその制御方法

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JPH11253149A
JPH11253149A JP10063797A JP6379798A JPH11253149A JP H11253149 A JPH11253149 A JP H11253149A JP 10063797 A JP10063797 A JP 10063797A JP 6379798 A JP6379798 A JP 6379798A JP H11253149 A JPH11253149 A JP H11253149A
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JP
Japan
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methane
activity
specific
concentration
tank
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JP10063797A
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English (en)
Inventor
Akira Matsunaga
旭 松永
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥の活性が良好な状態であるか否かを判断
し、システムフェイリュアーの兆候を早期に検出する。 【解決手段】 メタン発酵タンク1に有機性基質が基質
流入口2から供給される。メタン生成速度は、タンク1
とガスホルダー3の間に設けられたガス流量計4及びメ
タン濃度計5により、測定したガス流量とメタン濃度の
積をタンク有効容積で除して計算する。タンク1の汚泥
VSS濃度は、汚泥濃度計6とVSS濃度測定手段7に
より測定され、比メタン生成活性計算手段8により、比
メタン生成活性が計算される。基質流入口2の基質流量
と基質CODは、それぞれ基質流量計9と基質COD測
定手段10で測定され、COD容積負荷計算手段11に
供給されて、COD容積負荷が計算された後、比メタン
転化活性計算手段12に供給される。比メタン転化活性
は基準値比較手段13で比較され、汚泥のメタン生成活
性の良否が判定手段14により判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比メタン生成活性
をCOD容積負荷で除して算出した比メタン転化活性と
いう指標を用いて、メタン発酵の状態あるいはメタン生
成菌の濃度やVSS中におけるメタン生成菌の含有比率
を推定してメタン発酵の負荷制御を行うメタン発酵制御
装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、メタン発酵における汚泥の活
性を表現する指標として、比メタン生成活性がよく用い
られてきた。比メタン生成活性は、通常、汚泥を採取し
てバイヤル瓶に入れ、酢酸あるいは水素などを基質とし
て添加した後、メタン生成量を測定して汚泥VSS単位
量当り1日当りのCOD換算メタン生成量として算出さ
れる。一方、メタン発酵タンクからのメタン生成速度を
COD換算して汚泥VSS濃度で除することにより比メ
タン生成活性を算出することもできる。両者とも比メタ
ン生成活性と呼ばれるが、測定条件が異なる。以下の文
中では、比メタン生成活性と表記した場合は前者ではな
く、後者のメタン発酵タンクの比メタン生成活性を意味
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メタン発酵において
は、HRT(水理学的滞留時間)の短縮や基質の有機物
濃度の過大な上昇などにより、有機物過負荷の状態にな
ると中間生成物である揮発性有機酸濃度が上昇し、低p
Hや非電離揮発性有機酸によりメタン生成菌が阻害され
てメタン生成速度が低下する。この現象が顕著になった
状態をシステムフェイリュアーあるいは酸敗と称し、シ
ステムフェイリュアーを放置するとメタン発酵系は甚大
な損傷を受け、回復させるまでに長時間を要するという
問題がある。したがって、メタン発酵の制御において
は、システムフェイリュアーを早めに検出して負荷を低
減するなどの対策を講じる必要がある。
【0004】また、後述するように比メタン生成活性の
測定だけではシステムフェイリュアーの兆候を早い時期
に検出することはできない。実際の例では、負荷を高め
ていくと比メタン生成活性は上昇するが、比メタン生成
活性が最高となる時点では、既にシステムフェイリュア
ーが始まっていると考えられる。したがって、比メタン
生成活性は、メタン発酵タンクにおける汚泥の活性を表
現する良い指標ではあるが、汚泥の活性が良好な状態で
あるか否かを判断するには適していないという問題があ
る。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、汚泥の活性が良好な状態であるか否かを判断して、
システムフェイリュアーの兆候を早期に検出するメタン
発酵制御装置及びその制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、第1発明は、有機基質が供給されるメタ
ン発酵タンクを有し、このタンクで発酵されたメタンガ
スを貯留部で貯留し、貯留部とメタン発酵タンクとを連
結するガス通路にガス流量計およびメタン濃度計を設置
し、ガス流量計で測定されたガス流量とメタン濃度計で
測定されたメタン濃度の積をメタン発酵タンク有効容積
で除してメタン生成速度を得るタンク容積当たりメタン
生成速度計算手段と、前記メタン発酵タンク内の汚泥の
揮発性浮遊物質(VSS)を測定するVSS濃度測定手
段と、前記タンク容積当たりメタン生成速度計算手段で
得られたメタン生成速度をCOD換算してVSS濃度測
定手段で得られた汚泥VSS濃度で除して比メタン生成
活性を得る比メタン生成活性計算手段と、前記メタン発
酵タンクに供給される基質投入量と基質COD濃度の積
をメタン発酵タンク容積で除してCOD容積負荷を得る
COD容積負荷計算手段と、前記比メタン生成活性計算
手段で得られた比メタン生成活性をCOD容積負荷計算
手段で得られたCOD容積負荷で除して比メタン転化活
性を得る比メタン転化活性計算手段と、この比メタン転
化活性計算手段により得られた比メタン転化活性を基準
値と比較し、比較結果からメタン生成活性の良否を判定
する判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】第2発明は、メタン発酵タンクに代えてU
ASBタンクを使用して、メタン生成速度を得るタンク
容積当たりメタン生成速度計算手段と、前記UASBタ
ンク内の汚泥の揮発性浮遊物質(VSS)を測定するV
SS濃度測定手段と、このVSS濃度測定手段により得
られた値とUASBタンク有効容積との積から換算VS
S濃度を得る換算VSS濃度測定手段と、前記タンク容
積当たりメタン生成速度計算手段で得られたメタン生成
速度をCOD換算して換算VSS濃度測定手段で得られ
た換算VSS濃度で除して比メタン生成活性を得る比メ
タン生成活性計算手段と、前記UASBタンクに供給さ
れる基質投入量と基質COD濃度の積をUASBタンク
容積で除してCOD容積負荷を得るCOD容積負荷計算
手段と、前記比メタン生成活性計算手段で得られた比メ
タン生成活性をCOD容積負荷計算手段で得られたCO
D容積負荷で除して比メタン転化活性を得る比メタン転
化活性計算手段と、この比メタン転化活性計算手段によ
り得られた比メタン転化活性の値を基準値と比較し、比
較結果からメタン生成活性の良否を判定する判定手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0008】第3発明は、前記比メタン転化活性の値が
基準値より低下したときには、水理学的滞留時間(HR
T)を長くして有機物負荷を低下させるように制御する
ことを特徴とするものである。
【0009】第4発明は、前記基準値が、システムフェ
イリュアーに陥る前後の比メタン転化活性を比較してこ
れらの中間の比メタン生成活性の数値としたことを特徴
とするものである。
【0010】第5発明は、前記比メタン生成活性計算手
段で得られた比メタン生成活性から酢酸資化性メタン生
成菌の濃度を推定することを特徴とするものである。
【0011】第6発明は、前記比メタン転化活性計算手
段で得られた比メタン転化活性から酢酸資化性メタン生
成菌濃度/VSSを推定することを特徴とするものであ
る。
【0012】第7発明は、タンク内で発生したメタンガ
ス流量とメタンガス濃度からメタン生成速度を得た後、
そのメタン生成速度と汚泥VSS濃度もしくは換算VS
S濃度から比メタン生成活性を算出し、算出した比メタ
ン生成活性をCOD容積負荷で除して比メタン転化活性
を算出した後、比メタン転化活性を用いてメタン発酵あ
るいは汚泥の活性の良否を判定して、メタン発酵の負荷
制御を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0013】第8発明は、システムフェイリュアーに陥
る前と後の比メタン転化活性を比較し、得られた値の中
間の比メタン生成活性の数値から求めた値を基準値と
し、この基準値とした比メタン転化活性の高低により、
汚泥のメタン生成活性の良否を判定したことを特徴とす
るものである。
【0014】第9発明は、前記基準値を予め設定してお
き、この設定した基準値より比メタン転化活性の測定値
が低下したときには、HRTを長くして負荷を低減させ
るように制御したことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の実施の第1形態を
示す完全混合型メタン発酵の比メタン転化活性制御シス
テム構成図で、この第1形態のメタン発酵システムにお
いては、汚泥の活性が良好な状態であるか否かを判断し
て、システムフェイリュアーの兆候を早期に検出し、比
メタン転化活性と称する汚泥の活性を表現する新しい指
標を得た。
【0016】ここで、比メタン転化活性とは、比メタン
生成活性をCOD容積負荷で除したものである。図1に
示す完全混合型のメタン発酵タンクにおいては、比メタ
ン転化活性を測定して汚泥の活性の状態の良否を判定す
る。
【0017】図1において、1は完全混合型メタン発酵
タンクであり、下水汚泥のような通常の有機性基質が、
基質流入口2から供給される。タンク1内の汚泥に含ま
れる嫌気性菌の作用により、基質の一部はメタンに変換
されて、メタンはガスホルダー3に貯留される。
【0018】タンク容積当りのメタン生成速度は、下記
(1)式のようにメタン発酵タンク1とガスホルダー3
の間に設置されたガス流量計4およびメタン濃度計5に
より、測定したガス流量とメタン濃度の積をメタン発酵
タンク有効容積で除して計算される。
【0019】
【数1】
【0020】メタン発酵タンク1の汚泥VSS濃度は、
VSS濃度測定手段7により測定される。実際には、セ
ンサ6aにより採取して手分析あるいは汚泥濃度計6に
より測定されたSS濃度に、次の(2)式のようにVS
S/SSの比率を乗じるなどの方法が用いられる。
【0021】
【数2】 メタン発酵タンクVSS濃度(kg/m3) =メタン発酵タンクSS濃度(kg/m3)×VSS/SS ……(2) タンク内汚泥のVSS/SSの比率は、投入基質に比較
して変動が少ないことから、このようなVSS濃度測定
が可能である。次に、比メタン生成活性計算手段8によ
り、次の(3)式を用いてメタン生成速度をCOD換算
して汚泥VSS濃度で除することにより、比メタン生成
活性が計算される。
【0022】
【数3】
【0023】また、基質流入口2の基質流量と基質CO
Dは、それぞれ基質流量計9と基質COD測定手段10
で測定されて、COD容積負荷計算手段11に供給され
る。このCOD容積負荷計算手段11は、次の(4)式
より供給された基質投入量および基質COD濃度とメタ
ン発酵タンク容積の値を代入してCOD容積負荷を計算
する。
【0024】
【数4】
【0025】比メタン転化活性は、比メタン転化活性計
算手段12により次の(5)式に比メタン生成活性とC
OD容積負荷の値を代入することにより計算される。
【0026】
【数5】
【0027】比メタン転化活性は、投入基質の性状や発
酵温度などが一定の範囲内にあり、負荷が過大でない場
合は、一定の値より高い値を示す。しかし、過負荷によ
りシステムフェイリュアーに陥った場合は、比メタン転
化活性は顕著に低下する。システムフェイリュアーに陥
る前と後の、比メタン転化活性を比較して、これらの中
間の比メタン生成活性の値を実験的に求めてこれをkと
すると、kを基準とした比メタン転化活性を基準値比較
手段13で比較し、その比較結果により、汚泥のメタン
生成活性の良否を判定手段14により判定する。このよ
うに、比メタン転化活性を比較手段13で基準値と比較
することにより、その基準値との高低から汚泥のメタン
生成活性の良否を判定することができるようになる。以
下、実際に汚泥消化室内実験の結果を用いて、このkの
値を求めた例を示す。
【0028】下水汚泥(遠心濃縮および重力濃縮混合生
汚泥)を用いた中温(36℃)消化実験においてHRT
(水理学的滞留時間)を短縮して負荷を段階的に高めた
場合の負荷、メタン生成指標(タンク容積当りメタン生
成速度、比メタン生成活性、比メタン転化活性、投入C
OD当りメタン生成量など)および酢酸資化性メタン生
成菌濃度、酢酸資化性メタン菌濃度/VSSなどの経時
変化を図2、図3に示す。
【0029】図2、図3において遠心濃縮混合生汚泥投
入系ではHRTを第14週は8日、第15〜17週は5
日としたが、第14,15,16,17週において、タ
ンク容積当りメタン生成速度はそれぞれ、1.3,1.4,1.0
5,0.45m3/m3・日、および比メタン生成活性は0.185,0.2
05,0.170,0.020kgCH4一COD/kgVSS・日とな
り、HRT5日とした第15週に一連の実験における最
高値を示した。
【0030】しかし、第16週には、タンク容積当りメ
タン生成速度と比メタン生成活性はともに低下した。一
方、投入COD当りメタン生成量は、第14,15,1
6,17週はそれぞれ、0.18,0.13,0.10,0.04m3/kgとな
り、第14週から15週にかけて急速に低下し、15週
以降はさらに低下した。酢酸資化性メタン生成菌濃度
は、第14,15,16,17週はそれぞれ、1.1,1.1,
0.6,0.05kg/m3となり、第14週と15週は同じレベル
であったが、第16週には急速に低下した。酢酸資化性
メタン生成菌濃度/VSSは、第14,15,16,1
7週はそれぞれ、5.7,5.6,3.3,0.2%となり、第14週と
第15週は同じレベルであったが、第16週には急速に
低下した。比メタン転化活性は、第14,15,16,
17週において、それぞれ0.027,0.018,0.015,0.002m3/
kgVSSとなり、第14週から15週にかけて低下し、
その後さらに低下した。比メタン転化活性は、第7週に
おいても一時的に0.020m3/kgVSSまで低下したが、そ
の後、上昇に転じている。
【0031】各種のメタン生成指標の比較から総合的に
判断すると、第14週まではメタン生成は順調に進行し
たが、第15週はシステムフェイリュアーに陥る寸前あ
るいは既にシステムフェイリュアーが始まった状態にあ
り、第16週以降はシステムフェイリュアーに陥ったと
考えられる。したがって、この実験の場合、システムフ
ェイリュアーを第15週に察知して負荷を軽減するなど
の対策を講じれば,メタン発酵を持続して行うことがで
きると考えられる。
【0032】第15週経過時にメタン生成活性の低下を
検出できるメタン生成指標を選択すると、比メタン転化
活性と投入COD当りメタン生成量があり、タンク容積
当りメタン生成速度や比メタン生成活性などは除外され
る。このうち、投入COD当りメタン生成量はメタン生
成指標として既に使用されているが比メタン転化活性を
メタン生成指標として用いた例はないようであり、比メ
タン転化活性の最適範囲も知られていない。
【0033】図2、図3において、第7,14,15週
における比メタン転化活性の値は、それぞれ0.020,0.02
7,0.018m3/kgVSSであり、0.020m3/kgVSS以上では
メタン生成が持続することから、この汚泥消化の実験条
件においてはシステムフェイリュアーに陥ることなくメ
タン生成が持続できるか否かを判定する目安となる比メ
タン転化活性の値(k)は0.020m3/kgと推定した。
【0034】このようにしてkの値を予め決めておい
て、もし、比メタン転化活性の測定値がkの値より低下
した場合には、HRTを長くして有機物負荷を低下させ
るような制御を行うことができる。
【0035】次に、本発明の実施の第2形態を図4に示
すUASB法における比メタン転化活性制御システム装
置について述べる。図4に示す比メタン転化活性制御シ
ステム装置は、UASB法において比メタン転化活性を
測定して汚泥(グラニュール)の活性の状態の良否を判
定するものである。
【0036】図4において、21はUASBタンクであ
り、このタンク21には基質流入口22から基質が供給
される。30は基質流量計、31は基質COD測定手段
である。UASBタンク21内のグラニュール汚泥に含
まれる嫌気性菌の作用により、基質の一部はメタンに変
換されて、メタンはガスホルダー23に貯留される。タ
ンク容積当りメタン生成速度は前記(1)式のようにU
ASBタンク21とガスホルダー23の間に設置された
ガス流量計24およびメタン濃度計25により測定した
ガス流量とメタン濃度の積として計算される。
【0037】UASBタンク21の汚泥VSS濃度は、
VSS濃度測定手段27により測定される。実際にはタ
ンク底部のスラッジベッドから採取したグラニュール汚
泥を対象として手分析あるいは汚泥濃度計26により測
定されたSS濃度に、次の(6)式のようにVSS/S
Sの比率を乗じるなどの方法によりスラッジベッド部分
の汚泥VSS濃度が計算される。
【0038】
【数6】 スラッジベッド部分の汚泥VSS濃度(kg/m3)=スラッジ部分の汚泥SS濃度 ×VSS/SS …(6) また、スラッジベッド容積とUASBタンク容積の比を
目視あるいは汚泥界面を検出する装置を用いて測定す
る。あるいは、垂直方向に汚泥SS濃度を測定できるよ
うな汚泥濃度分布計28のような計測器が用いられる。
これらの容積比を用いて換算VSS濃度が次の(7)式
により計算される。
【0039】
【数7】 UASBタンク換算VSS濃度(kg/m3)=スラッジベッド部分の汚泥VSS濃 度×スラッジベッド容積/UASBタンク有効容積 …(7) 次に、比メタン生成活性計算手段29により次の(8)
式を用いてメタン生成速度をCOD換算してUASBタ
ンク換算VSS濃度で除することにより、比メタン生成
活性を算出する。
【0040】
【数8】
【0041】また、基質流入口22の基質流量と基質C
ODは、それぞれ基質流量計30と基質COD測定手段
31で測定されて、COD容積負荷計算手段32に供給
される。このCOD容積負荷計算手段32は、次の
(9)式により供給された基質投入量および基質COD
濃度とUASBタンク有効容積の値を代入してCOD容
積負荷を計算する。
【0042】
【数9】
【0043】比メタン転化活性は、比メタン転化活性計
算手段29により前記(5)式に比メタン生成活性とC
OD容積負荷の値を代入することにより計算される。
【0044】比メタン転化活性は、発酵タンクの構造、
投入基質の性状や発酵温度などの影響を受ける。しか
し、これらが一定の範囲内にあり、負荷が過大でない場
合は、一定の数値より高い値を示す。システムフェイリ
ュアーに陥る前と後の比メタン転化活性を比較して、こ
れらの中間の比メタン生成活性の数値を実験的に求めて
これをkとすると、kを基準とした比メタン転化活性を
基準値比較手段34で比較し、その比較結果により、汚
泥のメタン生成活性の良否を判定手段35により判定す
る。このように、比メタン転化活性を比較手段34で基
準値と比較することにより、その基準値との高低から汚
泥のメタン生成活性の良否を判定することができるよう
になる。
【0045】次に、実際に酢酸を主成分とした人工基質
を用いた高温(48〜51℃)および中温(34〜36
℃)UASB法室内実験の結果を用いてこのkの値を求
めたところ、高温UASB法では0.2m3/kg、中温UAS
B法では0.1m3/kgとなった。高温UASB法の方が中温
UASB法よりもkの値は2倍高く、同じ中温域では、
UASB法の場合は、完全混合型メタン発酵タンクを用
いた下水汚泥消化の場合(k=0.020m3/kg)よりも5倍高い
ことが判った。
【0046】このようにして、UASB法においても完
全混合型メタン発酵タンクを用いたメタン発酵法の場合
と同様にkの値を予め決めておいて、もし、比メタン転
化活性の測定値がkの値より低下した場合にはHRTを
長くしてCOD容積負荷を低下させるような制御を行う
ことができる。
【0047】上述したように、メタン発酵において、比
メタン転化活性はメタン生成速度や比メタン生成活性、
投入COD当りメタン生成量などと同様に汚泥のメタン
生成活性を表現する指標となり得る。このため、メタン
生成速度やメタン生成活性を測定してもこれらが最高に
なった時期には、従来では、既にシステムフェイリュア
ーが始まってその兆候を早期に検出することができなか
ったが、上述した実施の形態においては、比メタン転化
活性を測定するようにしたことにより、システムフェイ
リュアーが起きる前に、その兆候を検出して負荷の軽減
を図ることができるようになった。また、比メタン転化
活性を測定することにより、汚泥の活性が良好な状態で
あるか否かを容易に判断できるようになる。
【0048】このため、メタン生成指標とその他の因子
との相関解析の結果、下水汚泥中温消化実験において
は、図5に示す比メタン生成活性と酢酸資化性メタン生
成菌濃度の関係(相関係数r=0.794,n=21)および
図6に示す比メタン転化活性と酢酸資化性メタン菌濃度
/VSSの関係(相関係数r=0.770,n=21)におい
て、相関係数が0.8に近い相関が認められた。また、下
水汚泥の高温および中温消化実験、豚糞搾汁液の低温メ
タン発酵、酢酸を主成分とした人工基質のUASB実験
などにおいては、図7に示す比メタン転化活性と1/V
SS(COD・VSS負荷/投入COD)の関係(r=
0.915,n=80)において高い相関が認められた。この
ことから、比メタン転化活性は酢酸資化性メタン生成菌
/VSS濃度に比例することが判る。
【0049】さらに、UASB法では、メタン生成菌/
VSSが汚泥消化の場合より高いことが知られているこ
とから、UASB法において汚泥消化よりも比メタン転
化活性が高いことが説明できる。
【0050】以上の事実から比メタン転化活性を測定す
る意義とメタン生成指標としての有効性が認められる。
比メタン生成活性と酢酸資化性メタン菌濃度および比メ
タン転化活性と酢酸資化性メタン生成菌濃度/VSSと
の相関解析により得られた回帰式である次の(10)式
および(11)式を利用して比メタン生成活性や比メタ
ン転化活性から酢酸資化性メタン生成菌濃度や酢酸資化
性メタン生成菌濃度/VSSを推定することもできるよ
うになる。
【0051】
【数10】 酢酸資化性メタン生成菌濃度=4.19×比メタン生成活性(kgCH4一COD/k gVSS・日)(kg/m3)+0.276 …(10)
【0052】
【数11】 酢酸資化性メタン生成菌濃度/VSS=95.5×比メタン転化活性(m3/kgVSS )(%)+1.40 …(11)
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、比
メタン転化活性を測定するようにしたことにより、従来
はシステムフェイリュアーの兆候を早期に検出すること
ができなかったことが、システムフェイリュアーが起き
る前にその兆候を検出して負荷を軽減するような対策を
講じることができるようになる利点がある。また、本発
明によれば、比メタン転化活性を測定するようにしたこ
とにより、汚泥の活性が良好な状態であるか否かを容易
に判断することができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態を示す完全混合型メタ
ン発酵の比メタン転化活性制御システム構成図。
【図2】汚泥消化実験における負荷上昇に対するメタン
生成指標の経時変化特性図。
【図3】汚泥消化実験における負荷上昇に対するメタン
生成指標および酢酸資化性メタン生成菌濃度などの経時
変化特性図。
【図4】本発明の実施の第2形態を示すUASB法にお
ける比メタン転化活性制御システム構成図。
【図5】汚泥消化実験における比メタン生成活性と酢酸
資化性メタン生成菌濃度の関係を示す特性図。
【図6】汚泥消化実験における比メタン転化活性と酢酸
資化性メタン生成菌濃度/VSSの関係を示す特性図。
【図7】メタン発酵における1/VSSと比メタン転化
活性の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…完全混合型メタン発酵タンク 2…基質流入口 3…ガスホルダー 4…ガス流量計 5…メタン濃度計 6…汚泥濃度計 6a…センサ 7…VSS濃度測定手段 8…比メタン生成活性計算手段 9…基質流量計 10…基質COD測定手段 11…COD容積負荷計算手段 12…比メタン転化活性計算手段 13…基準値比較手段 14…判定手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機基質が供給されるメタン発酵タンク
    を有し、このタンクで発酵されたメタンガスを貯留部で
    貯留し、貯留部とメタン発酵タンクとを連結するガス通
    路にガス流量計およびメタン濃度計を設置し、ガス流量
    計で測定されたガス流量とメタン濃度計で測定されたメ
    タン濃度の積をメタン発酵タンク有効容積で除してメタ
    ン生成速度を得るタンク容積当たりメタン生成速度計算
    手段と、 前記メタン発酵タンク内の汚泥の揮発性浮遊物質(VS
    S)を測定するVSS濃度測定手段と、 前記タンク容積当たりメタン生成速度計算手段で得られ
    たメタン生成速度をCOD換算してVSS濃度測定手段
    で得られた汚泥VSS濃度で除して比メタン生成活性を
    得る比メタン生成活性計算手段と、 前記メタン発酵タンクに供給される基質投入量と基質C
    OD濃度の積をメタン発酵タンク容積で除してCOD容
    積負荷を得るCOD容積負荷計算手段と、 前記比メタン生成活性計算手段で得られた比メタン生成
    活性をCOD容積負荷計算手段で得られたCOD容積負
    荷で除して比メタン転化活性を得る比メタン転化活性計
    算手段と、 この比メタン転化活性計算手段により得られた比メタン
    転化活性の値を基準値と比較し、比較結果からメタン生
    成活性の良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴
    とするメタン発酵制御装置。
  2. 【請求項2】 有機基質が供給されるUASBタンクを
    有し、このタンクで発酵されたメタンガスを貯留部で貯
    留し、貯留部とUASBタンクとを連結するガス通路に
    ガス流量計およびメタン濃度計を設置し、ガス流量計で
    測定されたガス流量とメタン濃度計で測定されたメタン
    濃度の積をUASBタンク有効容積で除してメタン生成
    速度を得るタンク容積当たりメタン生成速度計算手段
    と、 前記UASBタンク内の汚泥の揮発性浮遊物質(VS
    S)を測定するVSS濃度測定手段と、 このVSS濃度測定手段により得られた値とUASBタ
    ンク有効容積との積から換算VSS濃度を得る換算VS
    S濃度測定手段と、 前記タンク容積当たりメタン生成速度計算手段で得られ
    たメタン生成速度をCOD換算して換算VSS濃度測定
    手段で得られた換算VSS濃度で除して比メタン生成活
    性を得る比メタン生成活性計算手段と、 前記UASBタンクに供給される基質投入量と基質CO
    D濃度の積をUASBタンク容積で除してCOD容積負
    荷を得るCOD容積負荷計算手段と、 前記比メタン生成活性計算手段で得られた比メタン生成
    活性をCOD容積負荷計算手段で得られたCOD容積負
    荷で除して比メタン転化活性を得る比メタン転化活性計
    算手段と、 この比メタン転化活性計算手段により得られた比メタン
    転化活性の値を基準値と比較し、比較結果からメタン生
    成活性の良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴
    とするメタン発酵制御装置。
  3. 【請求項3】 前記比メタン転化活性の値が基準値より
    低下したときには、水理学的滞留時間(HRT)を長く
    して有機物負荷を低下させるように制御することを特徴
    とする請求項1または2記載のメタン発酵制御装置。
  4. 【請求項4】 前記基準値は、システムフェイリュアー
    に陥る前後の比メタン転化活性を比較してこれらの中間
    の比メタン生成活性の数値としたことを特徴とする請求
    項1〜3記載のメタン発酵制御装置。
  5. 【請求項5】 前記比メタン生成活性計算手段で得られ
    た比メタン生成活性から酢酸資化性メタン生成菌の濃度
    を推定することを特徴とする請求項1または2記載のメ
    タン発酵制御装置。
  6. 【請求項6】 前記比メタン転化活性計算手段で得られ
    た比メタン転化活性から酢酸資化性メタン生成菌濃度/
    VSSを推定することを特徴とする請求項1または2記
    載のメタン発酵制御装置。
  7. 【請求項7】 タンク内で発生したメタンガス流量とメ
    タンガス濃度からメタン生成速度を得た後、そのメタン
    生成速度と汚泥VSS濃度もしくは換算VSS濃度から
    比メタン生成活性を算出し、算出した比メタン生成活性
    をCOD容積負荷で除して比メタン転化活性を算出した
    後、比メタン転化活性を用いてメタン発酵あるいは汚泥
    の活性の良否を判定して、メタン発酵の負荷制御を行う
    ようにしたことを特徴とするメタン発酵制御方法。
  8. 【請求項8】 システムフェイリュアーに陥る前と後の
    比メタン転化活性を比較し、得られた値の中間の比メタ
    ン生成活性の数値から求めた値を基準値とし、この基準
    値とした比メタン転化活性の高低により、汚泥のメタン
    生成活性の良否を判定したことを特徴とする請求項7記
    載のメタン発酵制御方法。
  9. 【請求項9】 前記基準値を予め設定しておき、この設
    定した基準値より比メタン転化活性の測定値が低下した
    ときには、HRTを長くして負荷を低減させるように制
    御したことを特徴とする請求項7または8記載のメタン
    発酵制御方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005111344A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Fuji Electric Holdings Co Ltd メタン発酵処理装置
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JP2006110424A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Ebara Corp 有機性廃水の処理方法及び処理装置
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WO2024231058A1 (de) * 2023-05-10 2024-11-14 Hitachi Zosen Inova Schmack GmbH Verfahren zur erzeugung eines methanangereicherten gases

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