JPH11254183A - サブマージアーク溶接用ボンドフラックス及びその製造方法 - Google Patents

サブマージアーク溶接用ボンドフラックス及びその製造方法

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JPH11254183A
JPH11254183A JP10065089A JP6508998A JPH11254183A JP H11254183 A JPH11254183 A JP H11254183A JP 10065089 A JP10065089 A JP 10065089A JP 6508998 A JP6508998 A JP 6508998A JP H11254183 A JPH11254183 A JP H11254183A
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JP
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flux
raw material
coarse
bond
particles
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JP10065089A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Motomatsu
隆一 元松
Naoaki Matsutani
直明 松谷
Nobuaki Tobishima
伸昭 飛嶋
Nobuyuki Ohama
展之 大濱
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼の大入熱サブマージアーク溶接において、
安定して大きな溶込み深さが得られるボンドフラックス
およびその製造方法に係り、適正な粒度構成とかさ比重
のボンドフラックスを提供し、かつそれを製造するため
に適正粒度の原料を用いる方法を提供する。 【解決手段】 サブマージアーク溶接用ボンドフラック
スであって、フラックスの全重量%でフラックス粒子
径:0.3〜2.4 mmの粗粒子が60%以上、フラックス粒子
径:0.10mm以下の細粒子が15%以下、かつフラックスの
かさ比重が1.15〜1.45であることを特徴とする。また、
フラックス用の配合原料を粗粒原料及び細粒原料に区分
し、粗粒原料Aの粒子径:0.25〜1.4 mm、細粒原料B:
0.1mm 以下とし、粗粒原料Aと細粒原料Bとの配合割合
を 1.5≦B/A≦ 8.5とし、さらに粗粒原料Aの配合割
合は 7〜33%であり、該全配合原料に粘結材を添加して
転動造粒することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟鋼または高張力
鋼の突き合わせ溶接やボックス柱の角継ぎ手に用いるサ
ブマージアーク溶接用ボンドフラックスに係わり、さら
に詳しくは、狭い開先においても溶け込みが大きく、大
入熱溶接での溶接作業性に優れ、溶接欠陥のない健全な
溶接部を得ることができるサブマージアーク溶接用ボン
ドフラックス(以下、ボンドフラックスと云う)および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼構造物の大型化あるいは建築構
造物の高層化により、適用される鋼材の板厚が大きくな
っている。例えば、高層ビルの柱部材に用いるボックス
柱では板厚100mm程度の鋼材が使用される場合もあ
り、このような鋼材の溶接には溶接パス数をできるだけ
少なく仕上げる溶接方法が望まれてきた。現状では1パ
ス溶接仕上げの範囲は、2電極溶接では最大板厚60mm
程度、3電極溶接では同じく板厚80mm程度までが実用
化されている。
【0003】このようなボックス柱の角継ぎ手の1パス
溶接として、例えば特開平1−241380号公報に開
先形状、溶接条件、フラックス組成等を限定し、板厚4
0mm以上の溶接を可能とした角継ぎ手部の潜弧溶接(サ
ブマージアーク溶接)が開示されている。また、特開平
2−258191号公報には、主にフラックスの組成お
よび粒度分布を限定し、溶接電流や開先形状も限定する
ことにより良好な溶接作業性を得、溶接部の欠陥を防止
する技術が開示されている。
【0004】しかしながら、ボックス柱角継ぎ手溶接に
おいて、従来技術による溶接では板厚が大きく大電流溶
接を行う場合には安定した溶け込みを得ることが難しか
った。即ち、板厚60mmの2電極溶接では先行電極は2
000Aを超える電流を用いるが、開先底部まで溶かし
込む完全溶け込み溶接部では溶け込みの変動が大きく、
場合によっては溶け込み不足や、極端な時は溶け込みが
大きくなりすぎて溶接金属中央部に高温割れが発生する
問題点がある。
【0005】また、本発明はボンドフラックスに使用す
る原料において粗粒原料と細粒原料の構成割合を特定
し、フラックスのかさ比重と粒度構成を制御することに
その特徴がある。しかしながら、従来のボンドフラック
スの粒子は細粒の各種原料粉を同時に混合するため、フ
ラックス粒子は個々の原料が粒子全体に無秩序に分散し
た形態となっているのが普通であった。
【0006】フラックスの粒子形態を制御した技術とし
ては、特公昭42−4565号公報に造粒、焼成した中
心核粒子に特定成分原料で被覆することにより使用性を
改善したフラックスが、特開昭51−119640号公
報に特定成分の溶融フラックスに無機質結合剤を付着さ
せたフラックスが、特開昭63−252693号公報に
表面層の軟化溶融点を高くして大入熱および小入熱両用
とするフラックスが、特開平4−313490号公報に
は鉄粉含有ボンドフラックスにおいて個々のフラックス
粒子の中心部に造粒核として特定比表面積値の鉄または
鉄合金を配し、高温焼成による鉄成分の酸化を防止し低
水素化を実現したボンドフラックスが開示されている。
【0007】また特開平6−23585号公報には、鉄
粉含有ボンドフラックスにおいて個々のフラックス粒子
の中心部に造粒核として特定比表面積値でかつ、粗粒の
メジアン粒径に特定した鉄または鉄合金を配し、高温焼
成による鉄成分の酸化を防止し低水素化を実現したボン
ドフラックスの製造方法等が開示されている。しかし、
上記のいずれの開示技術も、安定した溶け込み深さと良
好な溶接作業性を同時に得ることに問題がある。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は前述した従来
のボンドフラックスの問題点である、2000Aを超え
るような大電流サブマージアーク溶接において、安定し
た溶け込み深さと良好な溶接作業性が同時に得られない
ことを解決し、そのボンドフラックスの粒度とかさ比重
を得る製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、2000Aを
越えるような大電流サブマージアーク溶接において良好
な溶接部を得ることができる適正な粒度構成で、かつ適
正なかさ比重のフラックスと、粗粒の原料と細粒の原料
とを適正比率で使用するフラックスの製造方法を併せて
提供するものである。
【0010】その要旨は、サブマージアーク溶接用ボン
ドフラックスにおいて、フラックスの全重量%でフラッ
クス粒子径:0.3〜2.4mmの粗粒子が60%以上、
フラックス粒子径:0.10mm以下の細粒子が15%以
下、かつフラックスのかさ比重が1.15〜1.45で
あることを特徴とするものであり、さらにはサブマージ
アーク溶接用ボンドフラックスの製造方法において、フ
ラックス用の配合原料を粗粒原料及び細粒原料に区分
し、粗粒原料Aの粒子径:0.25〜1.4mm、細粒原
料B:0.1mm以下とし、粗粒原料Aと細粒原料Bとの
配合割合は1.5≦B/A≦8.5とし、さらに粗粒原
料Aの配合割合は7〜33%であり、該全配合原料に粘
結材を添加して転動造粒することを特徴とするサブマー
ジアーク溶接用ボンドフラックスの製造方法にある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは、この様な2000
Aを超えるような大電流サブマージアーク溶接におい
て、安定して大きい溶け込み深さを得るために、フラッ
クスの組成、粒度構成、かさ比重や溶接電流、電圧、速
度、ワイヤの傾斜角度、突き出し長さ、極間距離、アー
スの採り方、電極間の結線方法などの溶接条件の両面か
ら検討した。
【0012】そこで先ず、この様な2000Aを超える
ような大電流溶接における溶け込み深さの変動の要因を
調査した。使用電流が比較的小さい薄板の溶接に比べ、
板厚50mm以上に用いる2000Aを超えるような大電
流溶接においては、溶け込み深さの変動は大きい傾向に
ある。この観点から溶け込み深さが大きくなるフラック
スの成分として、MgO、TiO2 の含有率が比較的高
い従来の大入熱用ボンドフラックスをベースに溶け込み
を大にするSiO2 組成を増加し、溶け込みを小にする
MgO組成を減少させ、Al2 3 を調整したボンドフ
ラックスを実用化した。さらにこのフラックスの溶け込
み深さの安定化を計るために、ボンドフラックスの粒度
構成とかさ比重に着目して溶け込み深さとの関係を検討
した。その結果、かさ比重と溶け込み深さには明確な関
係が見られた。
【0013】すなわち、JIS Z 3352のFS−
BT1に規定される17%SiO2−15%TiO2
11%MgO−14%Al2 3 −28%Fe系のフラ
ックスをベースに、水ガラス添加量、転動造粒時間、造
粒におけるパン回転速度などを変化させて造粒して、さ
らに篩分けし1.4mm〜0.1mmに整粒した試作ボンド
フラックスを開先角度:35°、ルートフェイス:2mm
の板厚50mmで長さ1500mmの鋼板を、JIS Z
3351のYS−S6に規定される2.0%Mn系で
6.4mmφの鋼ワイヤを用い、L電極:2050A−3
9V、T電極:1650A−50V、溶接速度25cm/
min の2電極で溶接した。この溶接ビードのスタート端
から450mm、750mm、1050mmのところからそれ
ぞれ1個の断面マクロを採取し、溶け込み深さを調査し
た。
【0014】その結果を図1に示す。図から明らかなよ
うに、フラックスのかさ比重が小さい場合、溶け込み深
さのバラツキが大きく、かさ比重が大きくなると溶け込
み深さのバラツキが小さくなり安定することが判る。サ
ブマージアーク溶接においてはワイヤと母材間にアーク
が発生しワイヤ、母材およびフラックスを溶融するが、
その溶融部分にはアーク空洞が生成して安定した溶接を
行えるものである。
【0015】そのアーク空洞上には溶融スラグ、半凝固
スラグ及びフラックスがあり、フラックスのかさ比重が
大きくなるとアーク空洞が小さくなり、アークが絞られ
てアークが開先底部に集中するため、溶け込み深さが大
きくなるとともに安定すると推測される。したがって、
安定した溶け込み深さを得るためには、使用するボンド
フラックスのかさ比重を安定して大きくすることが必要
である。
【0016】これらの観点から、本発明者らはボンドフ
ラックスの造粒性の改善策として、種々の原料を用いて
転動造粒で造粒性の実験を行い、粗粒原料および細粒原
料の粒度構成および構成割合の適性範囲を得たものであ
る。これらの結果を図2に示す。出来上がりのフラック
スとしては通常用いる溶接条件内では0.3〜2.4mm
程度が適切であり、この粒度範囲を前提とした。
【0017】そのためには先ず、核となる原料としては
粒子径が0.25〜1.4mmの原料であり、その原料を
核中心として周りに付着造粒される原料の粒子径は、核
物質の粒子径が十分の一以下の0.1mm以下であると造
粒性が改善される。即ち、このような細粒の原料が核と
なる粗粒の原料の1.5〜8.5倍であれば、より一層
良好な造粒性が得られる。粗粒粒子の粒子径が0.25
mmより小さければ、核として働かせるためには0.02
mm以下の粒子径の原料を選ぶ必要があり、原料選択が制
約され通常原料としては選択しにくい。また、1.4mm
より大きいと、フラックスの粒子径が2.4mm大きくな
り、溶接においてビード外観が不良となる。
【0018】また、フラックスにおいて粗粒粒子の原料
の構成割合が7重量%未満では核となる粒子が少ないた
め、粗い粒子を核として細い粒子が凝集する造粒と、核
となる原料が不足するため残った細い粒子同士の凝集に
よる造粒に分離するが、前者が短時間に終了するのに対
し、後者は進行が遅いので両者が混じり合うため、安定
した粒度構成を得ることが難しい。従って、かさ比重も
安定せず、良好な溶接結果が得られない。
【0019】一方、粗粒粒子の原料の構成割合が37%
を超えると核物質が過多となり、これに凝集する粒子が
少なくなるため、フラックスの成分偏析が大きくなるこ
と、さらには安定した粒度構成とは成らない。
【0020】さらに、凝集する粒子は粒子径が0.10
mm以下の原料であると効果が発揮でき、これより大きい
と凝集が安定して行われない。また、その構成割合が粒
子径が0.25〜1.4mmの原料に対して、1.5未満
の添加では凝集物質が不足し安定した粒度構成とは成ら
ず、一方8.5を超えて添加すると、核となる粗粒粒子
に対して凝集物質である細粒の粒子が過多となり、安定
した粒度構成とは成らない。よって、粗粒原料Aと細粒
原料Bとの配合割合は1.5≦B/A≦8.5とする。
【0021】粗粒の原料としては金属酸化物、金属弗化
物などが望ましく、鉄、鉄合金、金属粉などの如くかさ
比重の大きい場合は望ましくない。すなわち、これらの
原料はかさ比重が3.5以上であり、添加するとフラッ
クスのかさ比重が過大となりビード表面に突起状の欠陥
が発生するため望ましくない。また、細粒原料としては
通常ボンドフラックスにおいて用いる配合原料でよい。
【0022】次に、このような製造方法で製造したフラ
ックスにおいても、板厚60mmのボックス柱の角継ぎ手
溶接で良好なビード形状および外観の溶接金属を得るた
めには、用いるフラックスは粒子径が0.3〜2.4mm
の構成割合が60%以上、粒子径が0.10mm以下の構
成割合が15%以下であることが必要である。大入熱溶
接においては粒子径が0.3〜2.4mmの粒子が最も重
要で、溶接ビード外観、形状を決定する。すなわち、そ
の構成割合が60%未満ではビード外観が劣化する。ま
た、粒子径が0.10mm以下の構成割合が15%を超え
ると、溶接中に異常な吹き上げが生じビード形状が劣化
する。
【0023】さらに、板厚60mmのボックス柱の角継ぎ
手溶接で安定した溶け込みと欠陥のない溶接部を得るた
めには、フラックスのかさ比重を1.15〜1.45と
することが必要である。溶接中にアーク空洞はフラック
スにより圧力を受ける。即ち、かさ比重が大きくなると
アーク空洞はフラックスにから大きな圧力を受け、アー
クが集中し溶け込み深さが大きくなるものである。かさ
比重が1.15未満であると安定した溶け込み深さが得
られないが、かさ比重が1.45を超えると大きな溶け
込みは得られる反面、アークの集中が過大となるために
溶接ビードの広がりが得られず、形状および外観が劣化
する。
【0024】これらの知見より、本発明者らはボンドフ
ラックスにおいて安定したかさ比重を得るためのボンド
フラックスの製造方法を検討した。まず、ボンドフラッ
クスの造粒方法としては粉粒状の原料に水ガラスを添加
し混合し、円筒型の容器内で羽を回転させ原料を容器壁
に押しつけ、容器壁にそって転動させて造粒するミキサ
ー造粒や、皿状の容器に原料を水ガラスと混合して投入
し、皿状容器をやや傾斜させて回転させ容器面に原料を
転動させて造粒するパン造粒に代表される転動造粒方法
と、粉粒状の原料に水ガラスを添加し混合した原料をシ
リンダー内に挿入し圧力によって適正目開きのスクリー
ンを通過させて造粒する押し出し造粒が一般的である。
【0025】転動造粒の場合は原料の粒子がバインダ−
を介して凝集し、凝集した粒に別の凝集した粒や原料が
さらに凝集してより大きな粒となるが、造粒時に原料に
添加するバインダーの量や造粒時間などの変動により、
出来上がるフラックスの粒子径やかさ比重が変動する。
このため、転動造粒ではバインダーの量、造粒時間など
を厳密に管理する必要がある。
【0026】本発明は、転動造粒において安定した粒度
構成とかさ比重を得る製造方法を提供するものである。
第一に、使用する配合原料の粒子径の規制について説明
する。転動造粒の場合は原料の粒子がバインダーを介し
て凝集し粒となり、その粒がまた凝集してより大きな粒
となり、これを繰り返してある程度成長した粒子径の凝
集体になると粒子径の小さい粒子を取り込んで、益々粒
子径が成長していく。ボンドフラックスの製造において
は、粒子径が成長しきった粒を利用するのではなく、原
料の凝集、大粒化過程においてフラックス粒が所定の大
きさに成長した時点で造粒を終了させて用いる。
【0027】ボンドフラックスの原料としては、通常粒
子径が0.1mm以下の原料を用い、造粒して0.15〜
1.4mm程度の粒子径のフラックスとするのが一般的で
ある。この場合、ボンドフラックス製造においては粒子
径が0.1mm以下と細かくかつ、比較的粒子径の差がな
い各種原料粉を同時に混合するため、フラックス粒が成
長しきった粒を利用するのではない転動造粒では、原料
がフラックス全体に無秩序に分散した形態であり凝集の
核と成りにくいために、造粒の初期段階から凝集段階の
違う粒子の凝集体が存在し、それ以降の凝集速度が異な
るため、出来上がったフラックスの凝集が進んで粒子径
が大きな粒子と凝集初期の比較的粒子径の小さな粒子が
混在するため、粒度構成が広い範囲に亘る。
【0028】すなわち、フラックスの粒度構成を水ガラ
スの量や造粒時間などの製造条件で厳密にコントロール
することは困難であり、粒度構成が広い範囲に亘るため
かさ比重も変動する。このため板厚60mmのボックス柱
の角継ぎ手溶接用のフラックスの様に厳しく溶け込み深
さをコントロールする必要がある場合は、造粒した後、
フラックスを篩い分けブレンドして所定の粒度に調整を
行い製造していた。
【0029】これを解決しフラックスの粒度構成を製造
工程で厳密にコントロールするためには、凝集の核とな
る適正な粒子径の原料を従来使用の比較的粒子径の小さ
い原料に加えて予め配合し、バインダーを添加して造粒
すれば得られることを見い出した。すなわち、粒子が凝
集を繰り返してある程度成長し核となる粒子径の凝集体
に替えて、目的とするフラックスの粒子径よりやや小さ
い、原料としては粒子径の比較的大きい粒子を添加し、
さらにその核に凝集する粒子径の比較的小さい粒子を適
正な割合で配合すれば、フラックスの粒子径のコントロ
−ルが可能となる。
【0030】すなわち、上記の粗粒原料と細粒原料を適
切比率で組み合わせれば、フラックスの造粒工程はある
程度成長し、核となる粒子径の凝集体になる工程がほと
んど省略され、この粗粒の粒子を核に細粒がバインダー
を介して凝集し粒子径が成長する工程が支配的となり、
粒成長速度が違う粒の存在が少なくなり、フラックス粒
においてコントロールが容易となる。これによって、フ
ラックスとしてはかさ比重も狭い範囲にコントロールが
できる。
【0031】
【実施例】本発明の効果を、実施例により以下に説明す
る。まず第1に、使用する配合原料の粒度による造粒性
改善の実施例を示す。表1に示す粗粒原料に、表2に示
す細粒の原料を用い、表3の24種類のボンドフラック
スを作製し造粒性を評価した。
【0032】原料を10kg配合し混合し、容積20リッ
トルのヘンシェルミキサーに投入し、水ガラスを少量ず
つ添加しながら一分間に740回転で2枚羽根を回転さ
せながら30秒混錬させた後、水ガラス量が適性か確認
する。不足の場合は、水ガラスを少量ずつ添加しながら
同様な条件でさらに30秒混錬する。これを繰り返し適
性水ガラス量になったら、一分間に1110回転で一分
間混錬させ排出する。
【0033】この混錬原料を約5kgずつ、内径1000
mmの皿形造粒機に投入し、皿を40°後傾し一分間に2
2回転で転動造粒した。造粒時間は30秒単位とし、目
視で造粒状況を判断した。水ガラスには40ボーメの2
モルの珪酸ソーダを用いた。造粒が終了したフラックス
は250℃×1hrで乾燥し、目開き2.4mm、0.3
mmおよび0.1mmで篩い分けをした。フラックス粒子径
のうち2.4mmより大きい粒子が10%を超えるフラッ
クス、2.4〜0.3mmの粒子径の粒子が60%未満の
フラックス、及び0.1mmより小さい粒子が15%を超
えるフラックスは不良とした。これらの結果を表3及び
図2に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】フラックスのうち、A−1〜A−10は本
発明例で、いずれも良好なフラックスが得られたもので
ある。また、A−11〜A−24は比較例であり、いず
れも良好なフラックスが得られなかった。即ち、A−1
1およびA−12は粗粒原料Aの割合が過小で、かつ細
粒原料Bの割合が過大のため、フラックスの粒子のうち
2.4〜0.3mmの粒子が過少で、かつ0.1mm以下の
粒子が過多となった。A−13は粗粒原料Aの割合が過
小のため、フラックスの粒子のうち2.4〜0.3mmの
粒子が過少で、かつ0.1mm以下の粒子が過多となっ
た。
【0038】A−14、A−15、A−16およびA−
17は細粒原料Bの割合が過小のため、フラックスの粒
子のうち2.4〜0.3mmの粒子が過少となった。A−
18〜A−23は粗粒原料Aの割合が過多のため、フラ
ックスの粒子のうち2.4mm超の粒子が過多となった。
A−24は1.4mm超の原料があるため、フラックスの
粒子のうち2.4mm超の粒子が過多となった。
【0039】次に、同じく使用する配合原料において、
粗粒原料と細粒原料を組み合わせて転動造粒でフラック
スを製造し溶接し、溶接作業性と溶け込み深さを調査し
た実施例を示す。表1に示す粗粒原料に、表2に示す細
粒の原料を用い、表4の14種類のボンドフラックスを
作製した。
【0040】
【表4】
【0041】ヘンシェルミキサ−で混練し、皿形造粒機
で転動造粒で作製した。バインダ−には40ボーメの2
モルの珪酸ソーダを用いた。表3のフラックスと同様な
工程でフラックスの乾燥まで行い、さらに乾燥後に42
0℃×1hrで焼成した。このフラックスを用いて角継
手による2電極1ラン1層大入熱溶接による溶接作業性
試験を行った。
【0042】試験体はJIS G3106 SM490
Bの鋼材を用い、図3に示すように厚鋼板1,2が板厚
60mm、開先4の角度が30度、ル−トフェイス5が2
mmのV開先で、当金3を仮付溶接で一体とし、表5に示
す溶接条件を用いた。表6及び図4に、溶接作業性試験
結果および溶接ビードから採取した3個のマクロより測
定した溶け込み深さを示す。表6のうちB1〜B8は、
本発明の効果により良好な結果を得た。それに対し、本
発明の範囲外であるB9〜B14は、いずれも良好な結
果を得ることが出来なかった。
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【発明の効果】本発明のフラックスを用いれば、厚板の
サブマージアーク溶接において、溶込み深さが安定して
大きく、大入熱溶接作業性に優れ、溶接欠陥のない健全
な溶接部を得ることが出来る。さらに、本発明製造方法
を用いれば、安定した粒度構成とかさ比重のボンドフラ
ックスが得られ、これにより厚板のサブマージアーク溶
接において、溶込み深さが安定して大きく、大入熱溶接
作業性に優れ、溶接欠陥のない健全な溶接部を得ること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボンドフラックスのかさ比重が溶込み深さに及
ぼす影響を示す図。
【図2】ボンドフラックスの製造において、粗粒原料の
配合比率と細粒原料の配合比率がボンドフラックスの粒
度構成に及ぼす影響を示す図。
【図3】実施例に使用した板厚60mmの開先形状を示す
図。
【図4】ボンドフラックスのかさ比重が溶込み深さおよ
び溶接作業性に及ぼす影響を示す図。
【符号の説明】
1,2:厚鋼板 3 :当金 4 :開先 5 :ルートフェイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大濱 展之 東京都中央区築地三丁目5番4号 日鐵溶 接工業株式会社研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サブマージアーク溶接用ボンドフラック
    スにおいて、フラックスの全重量%でフラックス粒子
    径:0.3〜2.4mmの粗粒子が60%以上、フラック
    ス粒子径:0.10mm以下の細粒子が15%以下、かつ
    フラックスのかさ比重が1.15〜1.45であること
    を特徴とするサブマージアーク溶接用ボンドフラック
    ス。
  2. 【請求項2】 サブマージアーク溶接用ボンドフラック
    スの製造方法において、フラックス用の配合原料を粗粒
    原料及び細粒原料に区分し、粗粒原料Aの粒子径:0.
    25〜1.4mm、細粒原料B:0.1mm以下とし、粗粒
    原料Aと細粒原料Bとの配合割合は1.5≦B/A≦
    8.5とし、さらに粗粒原料Aの配合割合は7〜33%
    であり、該全配合原料に粘結材を添加して転動造粒する
    ことを特徴とするサブマージアーク溶接用ボンドフラッ
    クスの製造方法。
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