JPH11254207A - スローアウェイチップ及びスローアウェイ式切削工具 - Google Patents

スローアウェイチップ及びスローアウェイ式切削工具

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JPH11254207A
JPH11254207A JP5546098A JP5546098A JPH11254207A JP H11254207 A JPH11254207 A JP H11254207A JP 5546098 A JP5546098 A JP 5546098A JP 5546098 A JP5546098 A JP 5546098A JP H11254207 A JPH11254207 A JP H11254207A
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blades
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Tatsuo Arai
辰夫 新井
Takanobu Saitou
貴宣 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1種類のチップに異なる刃を設けて複数枚を
工具本体に装着できる。 【解決手段】チップ1は略四角形板状で、上面3の対向
する2つの稜辺を非平行な長刃6と短刃7とする。一方
の対角方向の第一及び第二コーナー部10,11のコー
ナー角は互いに等しい鋭角αとし、他方の対角方向の2
つのコーナー角を鈍角にする。複数のチップ1を工具本
体21の軸線Oに対向させて長刃6と短刃7を正面刃と
して装着し、その外側に第一コーナー部10、第二コー
ナー部11を位置させる。各チップ1の第四切刃9と第
三切刃8を外周刃として位置させることで、長刃6と短
刃7は外側のコーナー部10,11から内側に向けて基
端側に傾斜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイチ
ップ(以下、チップということがある)及びこのスロー
アウェイチップが装着されるエンドミル等のスローアウ
ェイ式切削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数枚、例えば2枚のスローアウ
ェイチップが工具本体の先端に装着されてなるスローア
ウェイ式エンドミルでは、工具本体の回転中心をなす軸
線に近接した位置に配設される内刃チップと、工具本体
の外周側に配設される外刃チップとが備えられている。
内刃チップでは工具本体の先端面から突出する正面刃が
軸線に近接して位置し、外刃チップでは工具本体の先端
面から突出する正面刃が軸線から離間して位置すると共
にコーナー部を挟んで外周側に外周刃が位置して工具本
体の外周面から突出している。そして工具本体を回転さ
せた際に二つの正面刃の回転軌跡が連続するようになっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
エンドミルでは、装着されている複数のスローアウェイ
チップはコーナーチェンジして2コーナー使用できるよ
うになっているものもあるが、通常、内刃チップと外刃
チップとで正面刃の形状が相違するためにそれぞれ異な
る外観形状を有する2種類のスローアウェイチップを用
いるようになっている。そのために、装着されるチップ
及び交換用のチップとして複数種類のスローアウェイチ
ップが必要とされ、チップの製作コストや切削工具のラ
ンニングコスト等が高価になるという欠点がある。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みて、それ
ぞれ異なる切刃を配置できる複数種類の切刃を備えたス
ローアウェイチップを提供することを目的とする。また
本発明の他の目的は、1種類のスローアウェイチップを
用いて複数種類の切刃を配設できる切削工具を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスローアウ
ェイチップは、略四角形板状をなしていて、一の面(上
面)の四辺をなす稜辺のうち対向する2つの稜辺が非平
行な切刃とされ、一方の対角方向の2つのコーナー部の
コーナー角は互いに鋭角とされてなることを特徴とす
る。このスローアウェイチップを切削工具の工具本体に
装着する際、1のチップは非平行な一方の切刃を例えば
正面刃として工具本体先端から突出させ、他のチップは
非平行な他方の切刃を例えば正面刃として工具本体先端
から突出させて装着すれば、1種類のチップを複数個用
いて長刃と短刃をそれぞれ正面刃等として用いることが
できる。尚、一方の対角方向の2つのコーナー角は互い
に等しくしてもよく、この場合には他方の対角方向の2
つの切刃も非平行となる。またコーナー部はコーナー刃
とされている。
【0006】また、一方の対角方向の2つのコーナー部
が他方の対角方向の2つのコーナー部より一の面(上
面)に対向する他の面(下面)との距離が大きく、しか
も一の面は、一方の対角方向の2つのコーナー部から他
方の対角方向の2つのコーナー部を結ぶ対角線に向かっ
て、他の面との距離が漸次小さくなるように傾斜面に形
成されていてもよい。それぞれ鋭角をなす一方の対角方
向の2つのコーナー部が他方の対角方向のコーナー部よ
りも肉厚が大きく形成されているためにこれら一方の対
角方向のコーナー部の切刃強度が大きく、これら一方の
対角方向のコーナー部が工具本体の先端に装着されるこ
とで、食い付き時等における一方の対角方向のコーナー
部の耐欠損性が向上し、切刃のすくい角が大きくなるの
で切れ味が向上する。また、傾斜面は凸曲面とされてい
てもよい。チップの厚みが大きくなって強度が向上す
る。尚、傾斜面は平面状または凹曲面状に形成されてい
てもよく、或いはねじれ面とされていてもよい。また傾
斜面を含めて切刃のすくい面にはブレーカが設けられて
いてもよい。
【0007】本発明によるスローアウェイ式切削工具
は、工具本体の先端に、それぞれ先端側に切刃が突出配
置された複数のスローアウェイチップが装着されてなる
スローアウェイ式切削工具において、複数のスローアウ
ェイチップは請求項1乃至4のいずれか記載の同一のス
ローアウェイチップとされ、1のスローアウェイチップ
は非平行な一方の切刃が工具本体から突出して配置さ
れ、他のスローアウェイチップは非平行な他方の切刃が
工具本体から突出配置されていることを特徴とする。複
数の同一のチップの対向する2つの非平行な切刃を例え
ば正面刃として工具本体に装着でき、装着用のチップと
交換用チップは1種類用意すればよいので、コストが低
廉になる。しかもチップの対向する非平行な切刃は長刃
と短刃であり、しかも工具本体の先端側に配置される長
刃または短刃の外側に鋭角のコーナー部がそれぞれ位置
するから、切削時にはそれぞれ外周側の鋭角のコーナー
部で食い付くことになり、外周側は回転速度が速いから
コーナー部の欠損を抑制できる。尚、鋭角のコーナー部
が肉厚とされていればコーナー刃(コーナー部)の強度
が高く耐欠損性と切れ味が向上する。また上述の複数の
スローアウェイチップは先端側に配置される非平行な切
刃が芯上がりに配置され、しかもこの非平行な切刃の少
なくとも一方はその内側のコーナー部が工具本体の回転
軸線と交わるように他の面(着座面)に近づく方向に傾
斜して形成されていてもよく、その場合、内側コーナー
部のすくい面は傾斜する平面または凸曲面でもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
スローアウェイチップ及びスローアウェイ式エンドミル
を添付図面により説明する。図1乃至図3は第一の実施
の形態によるスローアウェイチップを示すもので、図4
乃至図6は第一の実施の形態によるスローアウェイ式エ
ンドミルを示すものである。図1はスローアウェイチッ
プの平面図、図2は図1に示すスローアウェイチップの
A方向側面図、図3は図1に示すスローアウェイチップ
のB方向側面図、図4は図1に示すスローアウェイチッ
プを装着したエンドミルの要部側面図、図5は図4に示
すエンドミルを外周刃側から見た要部側面図、図6は図
4に示すエンドミルの正面図である。図1乃至図3に示
す実施の形態によるスローアウェイチップ(以下、チッ
プということがある)1は、略四角形板状とされ、着座
面をなす下面2に対向して上面3が設けられ、4つの側
面4は下面2から上面3に向けて例えば15°の傾斜角
(逃げ角)を以て漸次外側に傾斜して設けられていて、
ポジチップとされている。チップ1には、上面3の中央
部から下面2を貫通してボルト止め用の挿通孔5が穿孔
されている。
【0009】チップ1の上面3と下面2とは略平行平板
状とされ、上面3における4つの稜辺において、対向す
る2辺を構成する切刃の一方は比較的長い長刃6とさ
れ、他方は比較的短い短刃7とされている。他の対向す
る2辺は例えば長刃6より長い第一切刃8と第二切刃9
とされている。しかも対向する長刃6と短刃7は互いに
非平行とされ、他の対向する第一及び第二切刃8,9も
非平行とされている。上面3が各切刃6,7,8,9の
すくい面とされ、側面4が逃げ面とされている。そし
て、上面3の一方の対角方向の第一コーナー部10,第
二コーナー部11は、長辺6及び第二切刃9,短辺7及
び第一切刃8が交差してそれぞれ形成され、そのコーナ
ー角がそれぞれ鋭角α(例えばα=80°)とされ、他
方の対角方向の第三コーナー部12,第四コーナー部1
3のコーナー角はそれぞれ鈍角とされている。尚、各コ
ーナー部10,11,12,13は切刃を構成する。ま
た、第一及び第二コーナー部10,11のコーナー角は
等しくなくても良い。また図1に示す平面視で長刃6と
短刃7の交差角は例えば10°とされ、第一及び第二切
刃8,9の交差角も例えば10°とされている。
【0010】本実施の形態によるスローアウェイチップ
1は上述のように構成されており、次にこのスローアウ
ェイチップ1が複数枚装着されたエンドミル20につい
て図4乃至図6により説明する。エンドミル20の工具
本体21の先端部において、その回転中心をなす軸線O
に対して略対向して断面略扇形に切り欠かれた二つの凹
溝22,23が設けられている。各凹溝22,23は工
具本体21の長さ方向の中途部外周面から先端面21a
にかけて切り欠かれて形成され、一方の凹溝22の回転
方向を向く面にチップ取付座24aが形成され、他方の
凹溝23の回転方向を向く面にもチップ取付座24bが
形成されている。そして、一方のチップ取付座24aに
は、上述のスローアウェイチップ1が長刃6を正面刃と
して工具本体21の先端面21aから先端側に突出させ
て装着され、これを主チップ1Aとする。他方のチップ
取付座24bには、スローアウェイチップ1が短刃7を
正面刃として工具本体21の先端面21aから先端側に
突出させて装着され、これを副チップ1Bとする。
【0011】主チップ1Aは、第一コーナー部10が先
端外側に配設され、第二切刃9が工具本体21の外周面
に沿って突出して軸線Oと略平行になるように配設され
て外周刃とされているために、工具本体21の先端面2
1aから先端側に突出する長刃6は外周側から軸線O方
向に向かうに従って漸次基端側に近づくよう軸線Oに対
して角度αを以て傾斜され、長刃6の他端の鈍角を成す
第三コーナー部12が軸線Oと交差している。そのた
め、内側に位置する第一切刃8及びその側面4は先端側
から基端側に向けて漸次軸線Oから離間する方向に例え
ば10°の傾斜角で漸次外側に傾斜している。また副チ
ップ1Bは、第二コーナー部11が先端外側に配設さ
れ、第一切刃8が工具本体21の外周面に沿って突出し
て軸線Oと略平行になるように配設されて外周刃とされ
ているために、工具本体21の先端面21aから先端側
に突出する短刃7は外周側から軸線O方向に向かうに従
って漸次基端側に近づくよう角度αを以て傾斜され、短
刃7の他端の第四コーナー部13が軸線Oから外側に離
間している。そのため、内側に位置する第二切刃9及び
その側面4は先端側から基端側に向けて漸次軸線Oに近
接する方向に例えば10°の傾斜角で内側に傾斜してい
る。
【0012】また主チップ1Aと副チップ1Bは、各外
周刃をなす第二切刃9と第一切刃8について、図5に示
すようにアキシャルレーキ角がポジになるように装着さ
れている(図5では第二切刃9のみを示す)。また主チ
ップ1Aと副チップ1Bは、図6に示すように各正面刃
をなす長刃6と短刃7が軸線Oを中心とする半径線上に
位置するものとし、ラジアルレーキ角は0°とされてい
る。
【0013】本実施の形態によるスローアウェイチップ
1及びエンドミル20は上述のように構成されているか
ら、工具本体21を軸線Oを中心に回転させて被削材を
切削すれば、工具本体21の先端側に突出する長刃6と
短刃7の外周側のコーナー部10,11で被削材に食い
付き、この領域は軸線O付近と比較して高速回転してい
るから食い付き時の切削抵抗が小さく欠損などを起こす
ことなく切り込み切削できる。更に工具本体21を軸線
O方向先端側に送ることで、その回転軌跡が重なる長刃
6と短刃7によってドリルのように回転切削加工でき
る。また工具本体21を横方向に送ることで、外周刃を
なす第一切刃8及び第二切刃9で送り切削しつつ、長刃
6及び短刃7のコーナー部10,11で仕上げ切削加工
できる。そして、いずれかのチップ1A,1Bの切刃が
欠損したり摩耗したりした場合でも、同一のスローアウ
ェイチップ1を交換して装着すればよい。
【0014】上述のように本実施の形態によれば、同一
のチップ1を複数設けることで長刃6と短刃7をそれぞ
れ種類の異なる切刃として工具本体21に装着すること
ができ、1種類のチップ1で種類の異なる複数の切刃を
配置構成できる上に交換用チップも1種類保管すれば済
むから、チップの製造コスト及び切削工具のランニング
コストが低廉になる。しかも対向する第一及び第二コー
ナー部10,11のコーナー角が鋭角とされているか
ら、装着状態で副チップ1Bの内側の側面4が工具本体
21の先端から基端側に向けて漸次軸線O側に傾斜して
いても、主チップ1Aの内側の側面4が工具本体21の
先端から基端側に向けて漸次軸線Oから離れる方向に傾
斜しているために、両チップ1A,1Bで挟まれた工具
本体21の先端中央部26の肉厚を軸線Oに沿って同等
に確保でき、工具本体21の剛性を確保できる。
【0015】次に本発明の第二の実施の形態を図7乃至
図12により説明するが、上述の第一の実施の形態と同
一または同様の部分には同一の符号を用いてその説明を
省略する。図7は第二の実施の形態によるスローアウェ
イチップの平面図、図8は図7に示すスローアウェイチ
ップのA方向側面図、図9は図7に示すスローアウェイ
チップのB方向側面図、図10は図7に示すスローアウ
ェイチップを装着したエンドミルの要部側面図、図11
は外周刃側から見たエンドミルの要部側面図、図12は
図7に示すエンドミルの正面図である。図7乃至図9に
示す第二の実施の形態によるスローアウェイチップ(以
下、チップということがある)30は平面視で上述の第
一の実施の形態によるチップ1と同様形状の略四角形板
状とされ、着座面をなす下面2に対向して上面3では、
平面視で一方の対角方向に位置する鋭角αのコーナー角
を有する第一及び第二コーナー部31,32と、他方の
対角方向に位置する二つの鈍角のコーナー角を有する第
三及び第四コーナー部33,34が設けられている。
【0016】しかも第一及び第二コーナー部31,32
は第三及び第四コーナー部33,34(高さhb,h
b)よりも下面2からの高さが高く、それぞれ同一の高
さha,haとされている。そして、上面3には、第三
及び第四コーナー部33,34を結ぶ対角線Lに対し
て、第一及び第二コーナー部31,32から対角線Lに
向けて漸次下面2までの距離が小さくなるように傾斜す
る例えば平面状の傾斜面35a、35bが形成され、一
方の傾斜面35aは長刃6及び第二切刃9のすくい面と
され、他方の傾斜面35bは短刃7及び第一切刃8のす
くい面とされている。そのため、スローアウェイチップ
30は、第一及び第二コーナー部31,32が最大肉厚
とされ、鈍角のコーナー部33,34を結ぶ対角線Lに
沿う部分で最小の肉厚とされている。
【0017】本実施の形態によるスローアウェイチップ
30は上述の構成を備えており、次にこのスローアウェ
イチップ30が装着されたエンドミル40について図1
0乃至図12により説明する。エンドミル40の工具本
体21の先端部において、各凹溝22,23の回転方向
を向く面に設けられたチップ取付座24a、24bのう
ち、一方のチップ取付座24aには、上述のスローアウ
ェイチップ30が長刃6を工具本体21の先端面21a
から先端側に正面刃として突出させると共に肉厚の第一
コーナー部31を先端外周側に位置させて装着され、第
二切刃9が外周刃とされている。これを主チップ30A
とする。他方のチップ取付座24bには、スローアウェ
イチップ30が短刃7を工具本体21の先端面21aか
ら先端側に正面刃として突出させると共に肉厚の第二コ
ーナー部32を先端外周側に位置させて装着され、第一
切刃8が外周刃とされている。これを副チップ30Bと
する。この場合、主チップ30Aは、先端外側に位置す
る第一コーナー部31が大きな肉厚とされているから、
このコーナー部31の刃の強度が大きく食い付き時など
の耐欠損性が高い。また副チップ30Bは、先端外側に
位置する第二コーナー部32が大きな肉厚とされている
から、このコーナー部32の刃の強度が大きく食い付き
時等の耐欠損性が高い。
【0018】本第二の実施の形態によるスローアウェイ
チップ30及びエンドミル40は上述のような構成を備
えているから、第一の実施の形態の作用効果に加えて、
スローアウェイチップ30は工具本体21に装着された
状態で、先端外側に位置する第一及び第二コーナー部3
1,32の肉厚が第三及び第四コーナー部33,34よ
り大きいから、刃の強度が高い。しかもチップ30の対
角方向の第一及び第二コーナー部31,32は同一高さ
とされているから、チップ製作時において下面2を研磨
する際に上面3を平面状の治具に当接させておけば、下
面2の平面度が出しやすく研磨精度が高い。しかもこの
スローアウェイチップ30をエンドミル40に装着した
状態で、切削開始時に被削材に食い付く主及び副チップ
30A,30Bの第一コーナー部31,第二コーナー部
32の肉厚が大きいからコーナー刃の耐欠損性が高い。
また、外周刃をなす第二切刃9及び第一切刃8は基端側
の鈍角の第四及び第三コーナー部34,33に対して先
端側の鋭角の第一及び第二コーナー部31,32の方が
肉厚が大きいから、アキシャルレーキ角が第一の実施の
形態のものより大きくなり、外周切削の切れ味が向上す
る。
【0019】尚、上述の第二の実施の形態において、傾
斜面35a,35bを平面状としたが、これに代えて凸
曲面状または凹曲面状としてもよく、凸曲面状とすれば
チップ30の強度が一層大きくなる上に切刃の刃先角が
増大して切刃強度も向上する。また凹曲面状とすれば切
刃のすくい角が大きくなり切れ味が一層向上する。或い
はねじれ面としてもよく、この場合、外周刃(第一切刃
8及び第二切刃9)のすくい角が先端側から基端側に向
けて漸次変化することになる。また上面3にブレーカ溝
を設けてもよい。また、第一及び第二の実施の形態にお
いて、各スローアウェイチップ1A,1B、30A,3
0Bは図6及び図12に示すように長刃6及び短刃7が
軸線Oを通る工具本体21の半径線上に位置してラジア
ルレーキ角が0°となるように装着されているが、これ
に代えて、長刃6と短刃7は芯上がりまたは芯下がりの
位置に配設されていてもよい。この場合、切削時におい
て二つのチップに挟まれた部分に削り残し(芯残り)が
生じるが、芯残りの被削材の厚みが小さければ、エンド
ミルでむしり取ることができる。また横送りすれば削り
残しの部分を削り取ることもできる。
【0020】或いは図13に示すようにチップ30A′
(30B′)の長刃6(短刃7)は芯上がりに配置され
ると共に、長刃6の軸線O側に位置する第三コーナー部
33側端部で下面2に向けて略円弧状に湾曲されてR状
の切刃が形成されて軸線Oと交差するようにしてもよ
い。或いは、図14及び図15に示すように、チップ1
A′及び1B′の長刃6及び短刃7が芯上がりに配設さ
れていると共に、長刃6は軸線Oと交差する上面3の内
側の第三コーナー部12がコーナー部先端側に向けて漸
次下面2に近接する平面状の傾斜部42とされ、この傾
斜部42の先端側稜線をなす長刃6の内側領域6aは芯
上がりの位置から漸次下面2側に傾斜して軸線Oと交差
することになる。このように図13の構成や図14及び
図15の構成を採用すれば、エンドミル20,40の工
具本体21を小径にした場合に、チップ取付座部分の剛
性を確保するために必然的にチップ1A′,1B′、3
0A′,30B′を芯上がりに配置する必要があり、そ
の場合でも回転軸線O付近で切削加工できる。この場
合、長刃6の軸線O付近の部分は切削量が小さいので、
欠損することはない。
【0021】また第一及び第二の実施の形態における鋭
角の第一及び第二コーナー部10,11、31,32の
コーナー角αは同一としたが、必ずしも同一でなくても
よい。尚、上述の第一及び第二の実施の形態における各
スローアウェイチップ1,30において、長刃6,短刃
7、第一切刃8,第二切刃9は直線状としたが、これに
代えて凸曲線状または凹曲線状としてもよい。また、上
述の各実施の形態では、エンドミル20,40の工具本
体21に二枚のスローアウェイチップ1,30を装着す
ることとしたが、これに限定されることなく三枚以上の
チップ1,30を装着してそれぞれの切刃で切削しても
よい。また本発明によるスローアウェイチップは、エン
ドミル20,40に限定されることなく他の種類の転削
工具や旋削工具等の各種切削工具にも装着することがで
きる。
【0022】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスローアウ
ェイチップは、略四角形板状をなしていて、一の面の四
辺をなす稜辺のうち対向する2つの稜辺が非平行な切刃
とされ、一方の対角方向の2つのコーナー部のコーナー
角は互いに鋭角とされているから、このスローアウェイ
チップを切削工具の工具本体に装着する際、1のチップ
は非平行な一方の切刃を例えば正面刃として工具本体先
端から突出させ、他のチップは非平行な他方の切刃を例
えば正面刃として工具本体先端から突出させて装着すれ
ば、1種類のチップを複数個用いて複数種類の切刃を配
置できそれぞれ正面刃等として用いることができ、その
際、複数のスローアウェイチップの間隔が軸線方向に狭
まることはないから、両チップで挟まれる工具本体の先
端中央部の肉厚を確保できて工具剛性が高い。
【0023】また、一方の対角方向の2つのコーナー部
が他方の対角方向の2つのコーナー部より一の面に対向
する他の面との距離が大きく、一の面は、一方の対角方
向の2つのコーナー部が他方の対角方向の2つのコーナ
ー部より他の面との距離が大きく、しかも一方の対角方
向の2つのコーナー部から他方の対角方向の2つのコー
ナー部を結ぶ対角線に向かって、他の面との距離が漸次
小さくなるように傾斜面に形成されているから、一方の
対角方向の2つのコーナー部の切刃強度が大きく、これ
らのコーナー部が工具本体の先端に装着されることで、
食い付き時等におけるこれらのコーナー部の耐欠損性が
向上し、コーナー部につながる各切刃のすくい角が大き
くなるので切れ味が向上する。また、傾斜面は凸曲面と
されているから、チップの厚みが大きくなって強度が向
上する。
【0024】本発明に係るスローアウェイ式切削工具
は、複数のスローアウェイチップが請求項1乃至4のい
ずれか記載の同一のスローアウェイチップとされ、1の
スローアウェイチップは非平行な一方の切刃が工具本体
から突出して配置され、他のスローアウェイチップは非
平行な他方の切刃工具本体から突出して配置されている
から、複数の同一のチップの対向する非平行な切刃を例
えば正面刃としてそれぞれ工具本体に装着できて低コス
トであり、しかも切削時にそれぞれ先端側の鋭角のコー
ナー部で食い付くから、コーナー部の欠損を抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態によるスローアウ
ェイチップの平面図である。
【図2】 図1に示すスローアウェイチップのA方向か
ら見た側面図である。
【図3】 図1に示すスローアウェイチップのB方向か
ら見た側面図である。
【図4】 図1に示すスローアウェイチップが装着され
たエンドミルの要部側面図である。
【図5】 図4に示すエンドミルを外周刃の方向から見
た側面図である。
【図6】 図4に示すエンドミルの正面図である。
【図7】 本発明の第二の実施の形態によるスローアウ
ェイチップの平面図である。
【図8】 図7に示すスローアウェイチップのA方向か
ら見た側面図である。
【図9】 図7に示すスローアウェイチップのB方向か
ら見た側面図である。
【図10】 図7に示すスローアウェイチップが装着さ
れたエンドミルの要部側面図である。
【図11】 図7に示すエンドミルを外周刃の方向から
見た側面図である。
【図12】 図7に示すエンドミルの正面図である。
【図13】 エンドミルに第二の実施の形態によるスロ
ーアウェイチップを装着した状態の変形例を示す正面図
である。
【図14】 エンドミルに第一の実施の形態によるスロ
ーアウェイチップを装着した状態の変形例を示す要部正
面図である。
【図15】 図14に示すエンドミルの正面図である。
【符号の説明】
1,30 スローアウェイチップ 1A,1A′,30A,30A′ 主チップ 1B,1B′,30B,30B′ 副チップ 6 長刃 7 短刃 10 第一コーナー部 11 第二コーナー部 12 第三コーナー部 13 第四コーナー部 20,40 エンドミル 21 工具本体 26 先端中央部 L 対角線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略四角形板状をなしていて、一の面の四
    辺をなす稜辺のうち対向する2つの稜辺が非平行な切刃
    とされ、一方の対角方向の2つのコーナー部のコーナー
    角は互いに鋭角とされてなるスローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 前記一方の対角方向の2つのコーナー角
    は互いに等しいことを特徴とする請求項1記載のスロー
    アウェイチップ。
  3. 【請求項3】 前記一方の対角方向の2つのコーナー部
    が他方の対角方向の2つのコーナー部より前記一の面に
    対向する他の面との距離が大きく、しかも前記一の面
    は、前記一方の対角方向の2つのコーナー部から他方の
    対角方向の2つのコーナー部を結ぶ対角線に向かって、
    前記他の面との距離が漸次小さくなるように傾斜面に形
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    スローアウェイチップ。
  4. 【請求項4】 前記傾斜面は凸曲面とされていることを
    特徴とする請求項3記載のスローアウェイチップ。
  5. 【請求項5】 工具本体の先端に、それぞれ先端側に切
    刃が突出して配置された複数のスローアウェイチップが
    装着されてなるスローアウェイ式切削工具において、 前記複数のスローアウェイチップは請求項1乃至4のい
    ずれか記載の同一のスローアウェイチップとされ、1の
    前記スローアウェイチップは非平行な一方の切刃が工具
    本体から突出して配置され、他の前記スローアウェイチ
    ップは非平行な他方の切刃が工具本体から突出して配置
    されていることを特徴とするスローアウェイ式切削工
    具。
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