JPH11254576A - フィルム構造体 - Google Patents
フィルム構造体Info
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- JPH11254576A JPH11254576A JP10055176A JP5517698A JPH11254576A JP H11254576 A JPH11254576 A JP H11254576A JP 10055176 A JP10055176 A JP 10055176A JP 5517698 A JP5517698 A JP 5517698A JP H11254576 A JPH11254576 A JP H11254576A
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- Japan
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- film
- biaxially oriented
- film structure
- stretching
- structure according
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】複数枚のフィルムを重ね合わせて使用するIC
カードなどの用途にカールなどを起こさない、好適な二
軸配向フィルムおよびその構造体を提供すること。 【解決手段】圧縮弾性率が300mg/μm2 以下であ
る二軸配向フィルムを少なくとも2層以上積層してなる
フィルム構造体であり、あるいは、他の解決手段態様と
して、フィルム面内のあらゆる方向での150℃での熱
収縮率の最大値と最小値との差が0.3%以下である二
軸配向フィルムを少なくとも2層以上積層したことを特
徴とするフィルム構造体である。
カードなどの用途にカールなどを起こさない、好適な二
軸配向フィルムおよびその構造体を提供すること。 【解決手段】圧縮弾性率が300mg/μm2 以下であ
る二軸配向フィルムを少なくとも2層以上積層してなる
フィルム構造体であり、あるいは、他の解決手段態様と
して、フィルム面内のあらゆる方向での150℃での熱
収縮率の最大値と最小値との差が0.3%以下である二
軸配向フィルムを少なくとも2層以上積層したことを特
徴とするフィルム構造体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2層以上のフィル
ムが積層されてなるフィルム構造体において、平面性の
良好な、ひずみ・カールなどの問題が実質的に存在しな
いフィルム構造体に関するものであり、特に、カード
用、FPC用あるいはインクプルーフ用などに好適に用
いられるフィルム構造体に関する。
ムが積層されてなるフィルム構造体において、平面性の
良好な、ひずみ・カールなどの問題が実質的に存在しな
いフィルム構造体に関するものであり、特に、カード
用、FPC用あるいはインクプルーフ用などに好適に用
いられるフィルム構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】ICカードで代表されるような従来のフ
ィルム構造体を用いたカードは、例えばIC素子などの
必要部品が積層された基盤を、両側から2枚の機能性を
持つフィルム、たとえば隠蔽性等の機能性を持つフィル
ムで挟み込み、ホットメルト接着剤などを介して積層構
造とし、該構造物を必要なサイズに裁断してカードに形
成されている。
ィルム構造体を用いたカードは、例えばIC素子などの
必要部品が積層された基盤を、両側から2枚の機能性を
持つフィルム、たとえば隠蔽性等の機能性を持つフィル
ムで挟み込み、ホットメルト接着剤などを介して積層構
造とし、該構造物を必要なサイズに裁断してカードに形
成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな2枚のフィルムをホットメルト接着剤等のように加
熱して接着すると、加熱温度での該2枚のフィルムの熱
収縮特性が相互に異なることが多いために、積層後の構
造体が歪み、平面性が悪化し、カールなどの外観不良と
なり、その結果、このように歪んだカードは、ICカー
ドとして利用したときにその機能を発揮できなくなると
いう重大な欠点を有していた。
うな2枚のフィルムをホットメルト接着剤等のように加
熱して接着すると、加熱温度での該2枚のフィルムの熱
収縮特性が相互に異なることが多いために、積層後の構
造体が歪み、平面性が悪化し、カールなどの外観不良と
なり、その結果、このように歪んだカードは、ICカー
ドとして利用したときにその機能を発揮できなくなると
いう重大な欠点を有していた。
【0004】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、
2枚以上の二軸配向フィルムを用いて加熱ラミネートし
ても平面性の悪化等の問題が実質的にないフィルム構造
体を提供せんとするものである。
2枚以上の二軸配向フィルムを用いて加熱ラミネートし
ても平面性の悪化等の問題が実質的にないフィルム構造
体を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明のフィルム構造体は、圧縮弾性率が300mg/
μm2 以下である二軸配向フィルムを少なくとも2層以
上積層したフィルム構造体である。
本発明のフィルム構造体は、圧縮弾性率が300mg/
μm2 以下である二軸配向フィルムを少なくとも2層以
上積層したフィルム構造体である。
【0006】あるいは、同目的を達成する他の態様とし
て、本発明のフィルム構造体は、二軸配向フィルムのフ
ィルム面内のあらゆる方向での150℃での熱収縮率の
最大値と最小値との差が0.3%以下であるフィルム構
造体である。
て、本発明のフィルム構造体は、二軸配向フィルムのフ
ィルム面内のあらゆる方向での150℃での熱収縮率の
最大値と最小値との差が0.3%以下であるフィルム構
造体である。
【0007】該フィルムは、好ましくはポリエステルフ
ィルムである。
ィルムである。
【0008】あるいは、該フィルムは、さらに好ましく
は、溶融ポリエステルフィルムに静電荷を印加しながら
冷却媒体に接触させつつ冷却固化させた後、該フィルム
を延伸速度として5000%/分以上、好ましくは10
000%/分以上の高速で、長手方向および幅方向に同
時二軸延伸する等の方法により得られる二軸配向ポリエ
ステルフィルムである。
は、溶融ポリエステルフィルムに静電荷を印加しながら
冷却媒体に接触させつつ冷却固化させた後、該フィルム
を延伸速度として5000%/分以上、好ましくは10
000%/分以上の高速で、長手方向および幅方向に同
時二軸延伸する等の方法により得られる二軸配向ポリエ
ステルフィルムである。
【0009】また、該二軸配向フィルムが、同時二軸延
伸方式により得られるものである場合、該同時二軸延伸
方式が、リニアモータ方式により駆動されるクリップを
備えたテンターによりなされたものであることを特徴と
するものである。
伸方式により得られるものである場合、該同時二軸延伸
方式が、リニアモータ方式により駆動されるクリップを
備えたテンターによりなされたものであることを特徴と
するものである。
【0010】さらに、本発明におけるフィルム構造体と
は、ICカード等のカード、フレキシブルプリント回路
(FPC)、あるいはインキプルーフ用に用いられるも
のであることを特徴とするものである。
は、ICカード等のカード、フレキシブルプリント回路
(FPC)、あるいはインキプルーフ用に用いられるも
のであることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明のフィル
ム構造体について説明する。
ム構造体について説明する。
【0012】本発明のフィルム構造体は、特定の二軸配
向フィルムを2枚以上用い、例えば、それらを接着剤層
で積層一体化してなる構造体であり、具体的にはICカ
ード、磁気カード、光カードなどのカード類や、FPC
(フレキシブルプリントサーキット)などの回路基盤
類、インクプルーフなどの受容体類等の用途に好適に用
いられ得るものなどであり、少なくとも2枚の二軸配向
フィルムが接着剤層で積層一体化されてなるものであ
る。すなわち、例えば、ICカードで代表されるよう
に、IC素子など必要な部品を積層した基盤の両側を、
2枚の機能性、たとえば隠蔽性のあるフィルムで挟み込
み、ホットメルト接着剤などを介して積層し、その後に
必要なサイズに裁断されてカードという構造体に構成さ
れるものである。
向フィルムを2枚以上用い、例えば、それらを接着剤層
で積層一体化してなる構造体であり、具体的にはICカ
ード、磁気カード、光カードなどのカード類や、FPC
(フレキシブルプリントサーキット)などの回路基盤
類、インクプルーフなどの受容体類等の用途に好適に用
いられ得るものなどであり、少なくとも2枚の二軸配向
フィルムが接着剤層で積層一体化されてなるものであ
る。すなわち、例えば、ICカードで代表されるよう
に、IC素子など必要な部品を積層した基盤の両側を、
2枚の機能性、たとえば隠蔽性のあるフィルムで挟み込
み、ホットメルト接着剤などを介して積層し、その後に
必要なサイズに裁断されてカードという構造体に構成さ
れるものである。
【0013】かかる構造体にふさわしい二軸配向フィル
ムとしては、圧縮弾性率が300mg/μm2 以下 、
好ましくは200mg/μm2 以下、さらに好ましくは
100(mg/μm2 )以下の二軸配向フィルムを用い
ることが重要である。
ムとしては、圧縮弾性率が300mg/μm2 以下 、
好ましくは200mg/μm2 以下、さらに好ましくは
100(mg/μm2 )以下の二軸配向フィルムを用い
ることが重要である。
【0014】あるいは、二軸配向フィルムのフィルム面
内のあらゆる方向での150℃での熱収縮率の最大値と
最小値との差ΔSが0.3%以下、好ましくは0.1%
以下であるフィルムを用いることが重要である。
内のあらゆる方向での150℃での熱収縮率の最大値と
最小値との差ΔSが0.3%以下、好ましくは0.1%
以下であるフィルムを用いることが重要である。
【0015】また、圧縮弾性率が300mg/μm2 以
下であって、かつフィルム面内のあらゆる方向での15
0℃での熱収縮率の最大値と最小値との差ΔSが0.3
%以下であるフィルムを用いることは、更に良好であ
る。
下であって、かつフィルム面内のあらゆる方向での15
0℃での熱収縮率の最大値と最小値との差ΔSが0.3
%以下であるフィルムを用いることは、更に良好であ
る。
【0016】すなわち、二軸配向フィルムのフィルム面
内のあらゆる方向での150℃での熱収縮率の最大値と
最小値との差ΔSが0.3%以下、好ましくは0.1%
以下、さらに好ましくは0.03%以下であり、さらに
該二軸配向フィルムのあらゆる方向での150℃での熱
収縮率が1%以下、好ましくは0.3%以下であるフィ
ルムを用いると最良である。
内のあらゆる方向での150℃での熱収縮率の最大値と
最小値との差ΔSが0.3%以下、好ましくは0.1%
以下、さらに好ましくは0.03%以下であり、さらに
該二軸配向フィルムのあらゆる方向での150℃での熱
収縮率が1%以下、好ましくは0.3%以下であるフィ
ルムを用いると最良である。
【0017】ここで、「フィルム面内の方向」とは、フ
ィルム面方向に平行である方向をいい、フィルム面方向
に交差する方向は除く意味である。
ィルム面方向に平行である方向をいい、フィルム面方向
に交差する方向は除く意味である。
【0018】また、「あらゆる方向」での150℃での
熱収縮率の最大値と最小値との差ΔSが0.3%以下で
あるとは、該フィルムにつき、ある方向下で150℃で
の熱収縮率値を求めることができるが、それをあらゆる
方向下で求めたときに得られる該熱収縮率値の、最大値
と最小値の差ΔSが0.3%以下であるということであ
る。なお、本発明においては、「あらゆる方向」という
ことでは本来無限であるので、目安として、360度を
24等分した15度ずつずらした任意の方向で5方向下
で測定し、その5つの値で最大値と最小値を評価するこ
ととした。方向の選定は任意としたものであるが、互い
になるべく偏らない方向を選択する。なお、場合によっ
ては、評価を厳しくする意味で、例えば10度ずつずら
して360度を36等分に分割して、評価するようにし
てもよい。そのような厳しい条件としても最大値と最小
値の差ΔSが0.3%以下であれば、より一層、本発明
の効果が明確に得られることになる。
熱収縮率の最大値と最小値との差ΔSが0.3%以下で
あるとは、該フィルムにつき、ある方向下で150℃で
の熱収縮率値を求めることができるが、それをあらゆる
方向下で求めたときに得られる該熱収縮率値の、最大値
と最小値の差ΔSが0.3%以下であるということであ
る。なお、本発明においては、「あらゆる方向」という
ことでは本来無限であるので、目安として、360度を
24等分した15度ずつずらした任意の方向で5方向下
で測定し、その5つの値で最大値と最小値を評価するこ
ととした。方向の選定は任意としたものであるが、互い
になるべく偏らない方向を選択する。なお、場合によっ
ては、評価を厳しくする意味で、例えば10度ずつずら
して360度を36等分に分割して、評価するようにし
てもよい。そのような厳しい条件としても最大値と最小
値の差ΔSが0.3%以下であれば、より一層、本発明
の効果が明確に得られることになる。
【0019】このように加熱によってフィルムの寸法が
変化しても、その変形の程度、すなわち熱収縮率がある
値よりも小さければ、該フィルムの積層体であるフィル
ム構造体としては変形しにくく、その結果、カールや歪
みなどが生じないのである。このようなフィルムを得る
には、同時二軸延伸後、長手方向、幅方向の両軸に大き
なリラックスをしながら熱処理する方法や、逐次二軸延
伸法などの高配向の、高い熱収縮率を有するフィルムを
フィルムロール状態、または裁断した枚葉状態でその高
分子のガラス転移温度Tgより30℃低い温度(Tg−
30℃)から、(Tg+100℃)の温度範囲で長時間
熱処理する方法などが有効である。
変化しても、その変形の程度、すなわち熱収縮率がある
値よりも小さければ、該フィルムの積層体であるフィル
ム構造体としては変形しにくく、その結果、カールや歪
みなどが生じないのである。このようなフィルムを得る
には、同時二軸延伸後、長手方向、幅方向の両軸に大き
なリラックスをしながら熱処理する方法や、逐次二軸延
伸法などの高配向の、高い熱収縮率を有するフィルムを
フィルムロール状態、または裁断した枚葉状態でその高
分子のガラス転移温度Tgより30℃低い温度(Tg−
30℃)から、(Tg+100℃)の温度範囲で長時間
熱処理する方法などが有効である。
【0020】また、圧縮弾性率が300mg/μm2 を
越えるような高い値のフィルムを積層した構造体では、
該2枚のフィルムのホットメルト接着法のような加熱を
して接着するために、この加熱温度で該2枚のフィルム
の熱収縮特性が相互に微妙に異なるために、積層後の構
造体が厚さ方向に歪み、平面性が悪化し、カールなどの
外観不良となる。その結果、このように歪んだカード
は、ICカードとして利用したときにその機能を検出で
きなくなるという重大な欠点となるのである。このため
に、本発明のフィルム構造体用に相応しいフィルムとし
ては、圧縮弾性率が300mg/μm2 以下 、好まし
くは200mg/μm2 以下、さらに好ましくは100
(mg/μm2 )以下と、圧縮弾性率の低い二軸配向フ
ィルムを用いることが重要である。
越えるような高い値のフィルムを積層した構造体では、
該2枚のフィルムのホットメルト接着法のような加熱を
して接着するために、この加熱温度で該2枚のフィルム
の熱収縮特性が相互に微妙に異なるために、積層後の構
造体が厚さ方向に歪み、平面性が悪化し、カールなどの
外観不良となる。その結果、このように歪んだカード
は、ICカードとして利用したときにその機能を検出で
きなくなるという重大な欠点となるのである。このため
に、本発明のフィルム構造体用に相応しいフィルムとし
ては、圧縮弾性率が300mg/μm2 以下 、好まし
くは200mg/μm2 以下、さらに好ましくは100
(mg/μm2 )以下と、圧縮弾性率の低い二軸配向フ
ィルムを用いることが重要である。
【0021】このように圧縮弾性率が300mg/μm
2 以下の二軸配向フィルムとは、通常の二軸延伸フィル
ムに比較して厚さ方向にクッション性があり、しなやか
なフィルムであるばかりか、熱歪みの小さい熱寸法安定
性に優れたフィルムである。このような特性を持つフィ
ルムとしては、例えば、具体的には結晶配向性の低い原
料を用いたフィルム、フィルム内部に空隙・ボイドを設
けて密度を下げた、いわゆるセルラーフィルム、あるい
は、同時二軸延伸という特殊な二軸延伸方式によって製
造される配向度の低いフィルムなどであれば、その基本
構造下にさらに製造条件などを適宜に設定することによ
って構成することができる。
2 以下の二軸配向フィルムとは、通常の二軸延伸フィル
ムに比較して厚さ方向にクッション性があり、しなやか
なフィルムであるばかりか、熱歪みの小さい熱寸法安定
性に優れたフィルムである。このような特性を持つフィ
ルムとしては、例えば、具体的には結晶配向性の低い原
料を用いたフィルム、フィルム内部に空隙・ボイドを設
けて密度を下げた、いわゆるセルラーフィルム、あるい
は、同時二軸延伸という特殊な二軸延伸方式によって製
造される配向度の低いフィルムなどであれば、その基本
構造下にさらに製造条件などを適宜に設定することによ
って構成することができる。
【0022】セルラーフィルムの製造方法としては、押
出時にガスを注入して急激な圧力解放によって発泡させ
る押出発泡法や、発泡剤を押出機内で加熱させて発泡さ
せる化学発泡法、さらにはフィルム基材とは相溶性のな
い化合物を添加あるいは含有させておいたフィルムを延
伸によってボイドを形成させ発泡させる方法、レーザー
などの高エネルギー線を照射することにより多孔質化す
る方法、さらには特定の結晶構造のものを延伸・熱処理
などにより結晶転移させ、その容積変化により多孔質化
する方法、あるいはマトリックスポリマーに添加あるい
は含有させた化合物を延伸後に抽出して除去して多孔質
化する方法などがある。
出時にガスを注入して急激な圧力解放によって発泡させ
る押出発泡法や、発泡剤を押出機内で加熱させて発泡さ
せる化学発泡法、さらにはフィルム基材とは相溶性のな
い化合物を添加あるいは含有させておいたフィルムを延
伸によってボイドを形成させ発泡させる方法、レーザー
などの高エネルギー線を照射することにより多孔質化す
る方法、さらには特定の結晶構造のものを延伸・熱処理
などにより結晶転移させ、その容積変化により多孔質化
する方法、あるいはマトリックスポリマーに添加あるい
は含有させた化合物を延伸後に抽出して除去して多孔質
化する方法などがある。
【0023】本発明のフィルム構造体に用いられるに相
応しい結晶配向性の低いフィルム用のポリマー組成とし
ては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポ
リエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポ
リアクリロニトリル、ポリカーボネートなどで代表され
るものである。ポリエステルとは、高分子主鎖中にエス
テル結合を有する化合物であり、具体的にはポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
(PEN)、ポリメチレンテレフタレート(PPT)、
ポリエチレン−p−オキシベンゾエート(POB)、ポ
リ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレー
ト(PCT)、および共重合成分として、例えば、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアル
キレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、
セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸などのジカルボン酸成分等を共重合し
たポリエステル樹脂などであり、中でもポリ−1,4−
シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)
やポリメチレンテレフタレート(PPT)やポリエチレ
ンテレフタレート(PET)の単独重合体およびそれら
の共重合体が特に好ましい。また、ポリエーテルとして
は、ポリオキシメチレン(POM)やポリエチレングリ
コール(PEG)で代表されるポリアルキレングリコー
ル(PAG)などであるが、これらの単独重合体でなく
ても、PET、PBT、PENなどもポリエステルとの
共重合体であるポリエステルエーテルでもよい。
応しい結晶配向性の低いフィルム用のポリマー組成とし
ては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポ
リエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポ
リアクリロニトリル、ポリカーボネートなどで代表され
るものである。ポリエステルとは、高分子主鎖中にエス
テル結合を有する化合物であり、具体的にはポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
(PEN)、ポリメチレンテレフタレート(PPT)、
ポリエチレン−p−オキシベンゾエート(POB)、ポ
リ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレー
ト(PCT)、および共重合成分として、例えば、ジエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアル
キレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、
セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸などのジカルボン酸成分等を共重合し
たポリエステル樹脂などであり、中でもポリ−1,4−
シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)
やポリメチレンテレフタレート(PPT)やポリエチレ
ンテレフタレート(PET)の単独重合体およびそれら
の共重合体が特に好ましい。また、ポリエーテルとして
は、ポリオキシメチレン(POM)やポリエチレングリ
コール(PEG)で代表されるポリアルキレングリコー
ル(PAG)などであるが、これらの単独重合体でなく
ても、PET、PBT、PENなどもポリエステルとの
共重合体であるポリエステルエーテルでもよい。
【0024】これらの高分子化合物に、各種の添加剤、
例えば、滑剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、帯電
防止剤、結晶核剤、減粘剤、あるいは熱安定剤などで代
表されるような無機化合物や有機化合物などを添加ある
いは含有させてもよい。
例えば、滑剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、帯電
防止剤、結晶核剤、減粘剤、あるいは熱安定剤などで代
表されるような無機化合物や有機化合物などを添加ある
いは含有させてもよい。
【0025】代表的な添加剤としては、二酸化珪素、ア
ルミナ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、タルク、
カオリン、クリップ、硫酸バリウム、酸化チタン、架橋
ポリスチレン樹脂、架橋ポリエステル樹脂、およびそれ
らの混合体などを使用できるものである。特に、本発明
のフィルム構造体に用いられるフィルムとしては、適宜
の添加剤の添加等によって得られる、隠蔽性の高い白色
フィルムあるいは黒色フィルム等が実用的である。
ルミナ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、タルク、
カオリン、クリップ、硫酸バリウム、酸化チタン、架橋
ポリスチレン樹脂、架橋ポリエステル樹脂、およびそれ
らの混合体などを使用できるものである。特に、本発明
のフィルム構造体に用いられるフィルムとしては、適宜
の添加剤の添加等によって得られる、隠蔽性の高い白色
フィルムあるいは黒色フィルム等が実用的である。
【0026】また、同時二軸延伸という特殊な二軸延伸
方式によって製造された配向度の低いフィルムも本発明
のフィルム構造体に用いられるフィルムとして好まし
い。
方式によって製造された配向度の低いフィルムも本発明
のフィルム構造体に用いられるフィルムとして好まし
い。
【0027】すなわち、通常、長手方向の延伸をしてか
ら幅方向に延伸するという、いわゆる逐次二軸延伸方法
が工業的によく行われているが、この方法では配向に異
方性が出やすく、しかも強度を大きくしないと品質の均
一なフィルムが得にくいという欠点がある。このため、
長手方向と幅方向とを同時に延伸する、いわゆる同時二
軸延伸方法が本発明のフィルム構造体用のフィルムとし
ては適している。
ら幅方向に延伸するという、いわゆる逐次二軸延伸方法
が工業的によく行われているが、この方法では配向に異
方性が出やすく、しかも強度を大きくしないと品質の均
一なフィルムが得にくいという欠点がある。このため、
長手方向と幅方向とを同時に延伸する、いわゆる同時二
軸延伸方法が本発明のフィルム構造体用のフィルムとし
ては適している。
【0028】なお、同時二軸延伸とは、長手方向と幅方
向との延伸が時間的に同時に延伸されている部分があれ
ば良いのであって、幅方向または長手方向に単独に先に
延伸した後に、長手方向と幅方向とを同時に延伸する方
法や、さらに同時二軸延伸後に幅方向または長手方向に
単独にさらに延伸する方法なども含まれるものである。
もちろん、各延伸および延伸の間のフィルム温度はその
ポリエステルフィルムのガラス転移温度以上に保たれて
いるのが良い。なお、これらの各方向の延伸速度は、5
000%/分以上と速くできる点や、延伸方向や延伸倍
率を自由に任意に変更できる点から、同時二軸テンター
のクリップが、パンタグラフ方式やスクリュー方式より
も、リニアモータ方式により個別に駆動される方式を用
いるのが良いものである。
向との延伸が時間的に同時に延伸されている部分があれ
ば良いのであって、幅方向または長手方向に単独に先に
延伸した後に、長手方向と幅方向とを同時に延伸する方
法や、さらに同時二軸延伸後に幅方向または長手方向に
単独にさらに延伸する方法なども含まれるものである。
もちろん、各延伸および延伸の間のフィルム温度はその
ポリエステルフィルムのガラス転移温度以上に保たれて
いるのが良い。なお、これらの各方向の延伸速度は、5
000%/分以上と速くできる点や、延伸方向や延伸倍
率を自由に任意に変更できる点から、同時二軸テンター
のクリップが、パンタグラフ方式やスクリュー方式より
も、リニアモータ方式により個別に駆動される方式を用
いるのが良いものである。
【0029】従来までの同時二軸延伸方式は、スクリュ
ーの溝にクリップを乗せてクリップ間隔を広げていくス
クリュー方式、パンタグラフを用いてクリップ間隔を広
げていくパンタグラフ方式が用いられており、このよう
な方式では製膜速度が遅いこと、延伸倍率などの条件変
更が困難であることなどの問題点があったが、リニアモ
ーターの原理を用いて、各クリップを独自に制御して、
クリップ間隔を調整するリニアー駆動テンターを用いれ
ば、製膜速度が従来の逐次二軸延伸方式以上に高めるこ
とが可能になり、さらに任意の延伸方式を取入れること
ができるようになる。例えば、二軸延伸後に、熱処理工
程で長手方向および/または幅方向に寸法を戻すリラッ
クス処理が可能なために、熱収縮率の小さい寸法安定性
の良いフィルムや、幅方向に物性のムラのない(ボーイ
ングのない)フィルムや、あらゆる方向に物性が一定の
フィルムなどを得ることができる。すなわち、各クリッ
プを、個別に制御可能なクリップを用いたリニアー駆動
テンターを使用することにより各種の優れたフィルムを
生産性良く製膜することが可能となる。なお、このよう
な自由な延伸形式が取れるようにするためには、フィル
ム端部の厚みを中央部よりも2〜3倍程度厚くしたり、
端部の分子量を中央部よりも高くしておくなどの特殊な
端部を有したフィルムにすること等も有効である。
ーの溝にクリップを乗せてクリップ間隔を広げていくス
クリュー方式、パンタグラフを用いてクリップ間隔を広
げていくパンタグラフ方式が用いられており、このよう
な方式では製膜速度が遅いこと、延伸倍率などの条件変
更が困難であることなどの問題点があったが、リニアモ
ーターの原理を用いて、各クリップを独自に制御して、
クリップ間隔を調整するリニアー駆動テンターを用いれ
ば、製膜速度が従来の逐次二軸延伸方式以上に高めるこ
とが可能になり、さらに任意の延伸方式を取入れること
ができるようになる。例えば、二軸延伸後に、熱処理工
程で長手方向および/または幅方向に寸法を戻すリラッ
クス処理が可能なために、熱収縮率の小さい寸法安定性
の良いフィルムや、幅方向に物性のムラのない(ボーイ
ングのない)フィルムや、あらゆる方向に物性が一定の
フィルムなどを得ることができる。すなわち、各クリッ
プを、個別に制御可能なクリップを用いたリニアー駆動
テンターを使用することにより各種の優れたフィルムを
生産性良く製膜することが可能となる。なお、このよう
な自由な延伸形式が取れるようにするためには、フィル
ム端部の厚みを中央部よりも2〜3倍程度厚くしたり、
端部の分子量を中央部よりも高くしておくなどの特殊な
端部を有したフィルムにすること等も有効である。
【0030】同時二軸延伸の倍率としては、樹脂の種類
によっても異なるが、通常、それぞれの方向で2〜12
倍程度である。延伸の後に、その歪みを除去するため
に、リラックス熱処理(熱固定)を行うこともしばしば
行われるが、そのとき、延伸後直ちに熱処理するのでは
なく、延伸後、いったん該延伸フィルムのガラス転移温
度Tg以下に冷却した後、熱処理をする方が、幅方向に
均一な物性を有したフィルムを得ることができるので好
ましい。熱処理の温度としては、延伸温度から樹脂の融
点近傍までのさまざまな温度が用途に応じて適宜に採用
できる。
によっても異なるが、通常、それぞれの方向で2〜12
倍程度である。延伸の後に、その歪みを除去するため
に、リラックス熱処理(熱固定)を行うこともしばしば
行われるが、そのとき、延伸後直ちに熱処理するのでは
なく、延伸後、いったん該延伸フィルムのガラス転移温
度Tg以下に冷却した後、熱処理をする方が、幅方向に
均一な物性を有したフィルムを得ることができるので好
ましい。熱処理の温度としては、延伸温度から樹脂の融
点近傍までのさまざまな温度が用途に応じて適宜に採用
できる。
【0031】上述のような工程によれば、同時二軸延伸
フィルムとして、フィルム面内の各方向の配向が実質的
に同じであるようなバランスしたフィルムを製造するこ
とは比較的容易である。
フィルムとして、フィルム面内の各方向の配向が実質的
に同じであるようなバランスしたフィルムを製造するこ
とは比較的容易である。
【0032】もちろん、このようにして得られたフィル
ム構造体用のフィルムを複数枚重ね合わせるときには、
特に該フィルムの配向主軸の方向を一致させる方がカー
ル等の欠点が生じにくく好ましいが、配向の主軸をずら
した状態で重ね合わせて接着・積層してもカールなどの
問題は実質的に発生しない。
ム構造体用のフィルムを複数枚重ね合わせるときには、
特に該フィルムの配向主軸の方向を一致させる方がカー
ル等の欠点が生じにくく好ましいが、配向の主軸をずら
した状態で重ね合わせて接着・積層してもカールなどの
問題は実質的に発生しない。
【0033】次に、本発明のフィルム構造体の製造方法
について説明するが、本発明は、必ずしもこれに限定さ
れるものではない。
について説明するが、本発明は、必ずしもこれに限定さ
れるものではない。
【0034】まず、ポリエステルなどの任意の樹脂の重
合段階、あるいは押出機工程で必要な添加剤、本発明の
場合には、例えば、特に酸化チタンなどの着色剤を20
wt%含有させた原料ペレットを用意し、この原料の乾
燥を熱風中、あるいは真空下で行い押出機に供給する。
押出機内において、融点以上あるいは樹脂の熱分解物や
ゲル化物を可能な限り小さくするために過冷却状態にし
て、樹脂を流動状態でフィルターを通して異物を除去
し、さらにギアポンプ等を連結して樹脂の押出量の均一
性を向上させ、厚みむらを低減させるのである。押出機
よりダイに送られた樹脂はダイで目的の形状に成形され
た後に吐出される。この吐出の際の樹脂温度は、通常、
融解終了温度(Tme)以上である。しかし、溶融樹脂の
冷却を、例えばタンデム押出機の二段目で冷却して過冷
却状態にしたり、間隙が狭く流速の速い部分であるダイ
の出口直前のランド部で冷却して過冷却状態にして押出
すことにより、熱分解の少ないオリゴマーの発生の少な
い、溶融膜振動の少ない厚み均質性の良いフィルムを得
ることもできる。すなわち、ダイより吐出される樹脂の
温度は、通常、融解終了温度(Tme)以上であるが、融
解終了温度(Tme)未満、降温結晶化開始温度(Tcb)
を越える温度範囲の、いわゆる過冷却状態では樹脂は粘
度が高く、ダイと冷却ドラム間の膜振動や外乱に対して
安定であるために厚みむらの小さいフィルムを得ること
ができるばかりか、熱分解生成物の少ないフィルムが得
られる。ダイのランド部の冷却手段としては、例えば、
ランド部に冷却のための孔を設け、その中に冷媒を通す
方法がある。冷媒としては、空気、または水など各種液
体状の冷媒を用いることができ、冷媒の温度、流量をコ
ントロールすることによって、所望の温度に設定するこ
とができる。さらに均温化のために水などのヒートパイ
プを併用することがよい。このような押出機またはダイ
を用いれば、従来のフィルムの製造に用いられている樹
脂、装置がそのまま使える。
合段階、あるいは押出機工程で必要な添加剤、本発明の
場合には、例えば、特に酸化チタンなどの着色剤を20
wt%含有させた原料ペレットを用意し、この原料の乾
燥を熱風中、あるいは真空下で行い押出機に供給する。
押出機内において、融点以上あるいは樹脂の熱分解物や
ゲル化物を可能な限り小さくするために過冷却状態にし
て、樹脂を流動状態でフィルターを通して異物を除去
し、さらにギアポンプ等を連結して樹脂の押出量の均一
性を向上させ、厚みむらを低減させるのである。押出機
よりダイに送られた樹脂はダイで目的の形状に成形され
た後に吐出される。この吐出の際の樹脂温度は、通常、
融解終了温度(Tme)以上である。しかし、溶融樹脂の
冷却を、例えばタンデム押出機の二段目で冷却して過冷
却状態にしたり、間隙が狭く流速の速い部分であるダイ
の出口直前のランド部で冷却して過冷却状態にして押出
すことにより、熱分解の少ないオリゴマーの発生の少な
い、溶融膜振動の少ない厚み均質性の良いフィルムを得
ることもできる。すなわち、ダイより吐出される樹脂の
温度は、通常、融解終了温度(Tme)以上であるが、融
解終了温度(Tme)未満、降温結晶化開始温度(Tcb)
を越える温度範囲の、いわゆる過冷却状態では樹脂は粘
度が高く、ダイと冷却ドラム間の膜振動や外乱に対して
安定であるために厚みむらの小さいフィルムを得ること
ができるばかりか、熱分解生成物の少ないフィルムが得
られる。ダイのランド部の冷却手段としては、例えば、
ランド部に冷却のための孔を設け、その中に冷媒を通す
方法がある。冷媒としては、空気、または水など各種液
体状の冷媒を用いることができ、冷媒の温度、流量をコ
ントロールすることによって、所望の温度に設定するこ
とができる。さらに均温化のために水などのヒートパイ
プを併用することがよい。このような押出機またはダイ
を用いれば、従来のフィルムの製造に用いられている樹
脂、装置がそのまま使える。
【0035】なお、Tcbよりも低い温度になると樹脂は
結晶化し始め、押出されたフィルムの表面荒れ、押出異
常、流れむらが生じたり、経時で固化し、もはや通常の
押出機では押出困難となるため好ましくない。高分子の
過冷却状態を利用して、融点以下であるが、液相状態で
押出すことが重要である。なお、融解終了温度(Tm
e)、降温結晶化開始温度(Tcb)は示差走査熱量計
(DSC)によって決定することができる。DSCとは
熱分析で通常用いられており、物質の融解、結晶化、相
転移、熱分解等の状態変化に伴う吸熱、発熱を測定する
方法である。DSCにて熱可塑性樹脂の昇温時の融解温
度、降温時の結晶化温度を測定する場合、各種の方法を
用いることができる。このように過冷却押出法を採用す
ることにより、ゲル化物などの少ない、厚みムラの小さ
なキャストフィルムにすることにより、高い同時二軸延
伸倍率の延伸が容易に可能となるばかりか、品質の均一
なフィルムにもなるのである。
結晶化し始め、押出されたフィルムの表面荒れ、押出異
常、流れむらが生じたり、経時で固化し、もはや通常の
押出機では押出困難となるため好ましくない。高分子の
過冷却状態を利用して、融点以下であるが、液相状態で
押出すことが重要である。なお、融解終了温度(Tm
e)、降温結晶化開始温度(Tcb)は示差走査熱量計
(DSC)によって決定することができる。DSCとは
熱分析で通常用いられており、物質の融解、結晶化、相
転移、熱分解等の状態変化に伴う吸熱、発熱を測定する
方法である。DSCにて熱可塑性樹脂の昇温時の融解温
度、降温時の結晶化温度を測定する場合、各種の方法を
用いることができる。このように過冷却押出法を採用す
ることにより、ゲル化物などの少ない、厚みムラの小さ
なキャストフィルムにすることにより、高い同時二軸延
伸倍率の延伸が容易に可能となるばかりか、品質の均一
なフィルムにもなるのである。
【0036】ダイから吐出されたシート状フィルムに静
電気を印加して、冷却媒体たるキャストドラム上に密着
させる等して接触させて、冷却固化させる。このとき、
ドラム上に0.1μm程度のごく薄い水膜あるいは水滴
を介在させておくと、ドラムへの密着力がさらに向上し
て、完全非晶質の厚みの均質なフィルムを得ることがで
きるので好ましい。なお、該熱可塑性樹脂フィルムの形
状は、口金間隙などを調整して端部厚みを中央部の厚み
の3倍程度に薄くしておくのが延伸性向上のためや、製
膜収率向上にとって良い。さらにフィルム端部だけの分
子量を高くすることにより延伸性はさらに安定するため
に、別の押出機を用いて中央部の分子量よりも高い分子
量の原料を供給して口金前あるいは口金内でフィルム端
部のみに積層するように共押出ししてもよい。非晶状態
からの延伸が好ましいが、必要に応じて若干の結晶性、
すなわち、結晶化度にして0.5%〜15%程度の微結
晶化を有するフィルムにしておくことにより、熱寸法安
定性が良く、また、滑り性の良いフィルムが得られるこ
とがあり好ましい。このようにして得られた延伸前のキ
ャストフィルムの長手方向の厚みむらは、7%以下好ま
しくは5%以下と小さいほうが良い。
電気を印加して、冷却媒体たるキャストドラム上に密着
させる等して接触させて、冷却固化させる。このとき、
ドラム上に0.1μm程度のごく薄い水膜あるいは水滴
を介在させておくと、ドラムへの密着力がさらに向上し
て、完全非晶質の厚みの均質なフィルムを得ることがで
きるので好ましい。なお、該熱可塑性樹脂フィルムの形
状は、口金間隙などを調整して端部厚みを中央部の厚み
の3倍程度に薄くしておくのが延伸性向上のためや、製
膜収率向上にとって良い。さらにフィルム端部だけの分
子量を高くすることにより延伸性はさらに安定するため
に、別の押出機を用いて中央部の分子量よりも高い分子
量の原料を供給して口金前あるいは口金内でフィルム端
部のみに積層するように共押出ししてもよい。非晶状態
からの延伸が好ましいが、必要に応じて若干の結晶性、
すなわち、結晶化度にして0.5%〜15%程度の微結
晶化を有するフィルムにしておくことにより、熱寸法安
定性が良く、また、滑り性の良いフィルムが得られるこ
とがあり好ましい。このようにして得られた延伸前のキ
ャストフィルムの長手方向の厚みむらは、7%以下好ま
しくは5%以下と小さいほうが良い。
【0037】上記無延伸フィルムを同時二軸テンターに
供して、長手方向と幅方向の延伸倍率をほぼ同じにして
フィルム面内の各方向での配向度が同じになるように同
時二軸延伸するが、単純に長手方向および幅方向に同時
に延伸を開始、終了させてもよく、あるいは、該同時二
軸延伸の前後に長手方向および/または幅方向に事前の
延伸、または同時二軸延伸後の再延伸を行ってもよい。
供して、長手方向と幅方向の延伸倍率をほぼ同じにして
フィルム面内の各方向での配向度が同じになるように同
時二軸延伸するが、単純に長手方向および幅方向に同時
に延伸を開始、終了させてもよく、あるいは、該同時二
軸延伸の前後に長手方向および/または幅方向に事前の
延伸、または同時二軸延伸後の再延伸を行ってもよい。
【0038】特に、同時二軸延伸後に再度長手方向に延
伸やリラックスをすることによってエッジ近傍のフィル
ム形状が直線的になり、縁断率が小さくなるばかりか、
平面性の良い、厚みむらの小さい、寸法安定性の良いフ
ィルムになるので好ましい。同時二軸延伸温度は、該熱
可塑性樹脂のガラス転移温度以上、(ガラス転移温度T
g+100℃)未満であることが好ましい。ここで、延
伸がガラス転移温度Tg未満であると、フィルムが破れ
て延伸が不可能となってしまう。一方、(ガラス転移温
度Tg+100℃)を越えると、延伸時に分子が有効に
配向できなかったり、フィルムが破れたり、厚みむらが
大きくなったりして、均一な延伸が不可能になる。
伸やリラックスをすることによってエッジ近傍のフィル
ム形状が直線的になり、縁断率が小さくなるばかりか、
平面性の良い、厚みむらの小さい、寸法安定性の良いフ
ィルムになるので好ましい。同時二軸延伸温度は、該熱
可塑性樹脂のガラス転移温度以上、(ガラス転移温度T
g+100℃)未満であることが好ましい。ここで、延
伸がガラス転移温度Tg未満であると、フィルムが破れ
て延伸が不可能となってしまう。一方、(ガラス転移温
度Tg+100℃)を越えると、延伸時に分子が有効に
配向できなかったり、フィルムが破れたり、厚みむらが
大きくなったりして、均一な延伸が不可能になる。
【0039】同時二軸延伸した後、フィルムを構成する
樹脂のガラス転移点未満の温度まで、好ましくは(ガラ
ス転移点−10℃)未満の温度まで冷却した後に、熱寸
法安定性付与のために熱処理することが好ましい。延伸
後に直ちにそのままの温度で熱処理を施した場合、延伸
時の応力と熱収縮応力により熱処理工程における軟化し
たフィルムが延伸工程に引きずり込まれ、ボーイング現
象を生じ、フィルムの屈折率楕円体が歪み、その結果、
幅方向の物性分布を生じる。そこで、これらのボーイン
グ現象を避けるために、二軸延伸後に該樹脂のガラス転
移点未満の温度までいったん冷却し、延伸工程と熱処理
工程の間に硬い部分を設け、それぞれの工程を分離した
後に熱処理をすることにより、幅方向の品質のバラツキ
であるボーイング現象を抑制することが可能となる。
樹脂のガラス転移点未満の温度まで、好ましくは(ガラ
ス転移点−10℃)未満の温度まで冷却した後に、熱寸
法安定性付与のために熱処理することが好ましい。延伸
後に直ちにそのままの温度で熱処理を施した場合、延伸
時の応力と熱収縮応力により熱処理工程における軟化し
たフィルムが延伸工程に引きずり込まれ、ボーイング現
象を生じ、フィルムの屈折率楕円体が歪み、その結果、
幅方向の物性分布を生じる。そこで、これらのボーイン
グ現象を避けるために、二軸延伸後に該樹脂のガラス転
移点未満の温度までいったん冷却し、延伸工程と熱処理
工程の間に硬い部分を設け、それぞれの工程を分離した
後に熱処理をすることにより、幅方向の品質のバラツキ
であるボーイング現象を抑制することが可能となる。
【0040】かくして得られたフィルムの圧縮弾性率と
しては、300mg/μm2 以下の柔らかい二軸配向フ
ィルムを得ることができるばかりか、さらに、熱処理中
および後に、寸法を縮めるリラックス処理を行うこと
で、二軸配向フィルム面内のあらゆる方向での150℃
での熱収縮率の最大値と最小値との差が0.3%以下で
あり、また該二軸配向フィルムのあらゆる方向での15
0℃での熱収縮率が1%以下であるという、より高い熱
寸法安定性を有した、しかも面内の品質等方性が得られ
るので好ましい。このようにして得られたフィルムは、
室温まで徐冷してからワインダーにて巻取られる。
しては、300mg/μm2 以下の柔らかい二軸配向フ
ィルムを得ることができるばかりか、さらに、熱処理中
および後に、寸法を縮めるリラックス処理を行うこと
で、二軸配向フィルム面内のあらゆる方向での150℃
での熱収縮率の最大値と最小値との差が0.3%以下で
あり、また該二軸配向フィルムのあらゆる方向での15
0℃での熱収縮率が1%以下であるという、より高い熱
寸法安定性を有した、しかも面内の品質等方性が得られ
るので好ましい。このようにして得られたフィルムは、
室温まで徐冷してからワインダーにて巻取られる。
【0041】かくして得られた二軸配向フィルムは、適
宜の複数枚が積層されて、例えば接着剤層を介して積層
されて、本発明のフィルム構造体となるのである。
宜の複数枚が積層されて、例えば接着剤層を介して積層
されて、本発明のフィルム構造体となるのである。
【0042】このときに積層するフィルム同士の特性と
しては、同じであることが望ましいものの、フィルム特
性、特に配向の主軸方向・配向度、熱収縮率・熱収縮応
力などの熱収縮特性、ヤング率・圧縮弾性率などの機械
的性質はそれぞれ異なっているものであってもよい。す
なわち、本発明によれば、2層以上に、そのまま接着剤
を使用して積層しても、あるいは加熱接着工程またはそ
の後の加熱処理等により積層したフィルムがそれぞれ違
った程度に収縮しても、積層された構造体は捻れたり、
歪んだりして該積層フィルム構造体の平面性が悪化する
ようなことはほとんどない。
しては、同じであることが望ましいものの、フィルム特
性、特に配向の主軸方向・配向度、熱収縮率・熱収縮応
力などの熱収縮特性、ヤング率・圧縮弾性率などの機械
的性質はそれぞれ異なっているものであってもよい。す
なわち、本発明によれば、2層以上に、そのまま接着剤
を使用して積層しても、あるいは加熱接着工程またはそ
の後の加熱処理等により積層したフィルムがそれぞれ違
った程度に収縮しても、積層された構造体は捻れたり、
歪んだりして該積層フィルム構造体の平面性が悪化する
ようなことはほとんどない。
【0043】もちろん、本発明の二軸延伸フィルム以外
の他のフィルムや基盤等が、接着剤層を介する等により
該二軸延伸フィルムの間に積層されたような構成であっ
てもよい。むしろ、機能性を持たせた本発明のフィルム
構造体としては、そのような第三のフィルムや基盤等が
挟み込まれたようなものも実際的なものである。
の他のフィルムや基盤等が、接着剤層を介する等により
該二軸延伸フィルムの間に積層されたような構成であっ
てもよい。むしろ、機能性を持たせた本発明のフィルム
構造体としては、そのような第三のフィルムや基盤等が
挟み込まれたようなものも実際的なものである。
【0044】かくして得られたフィルム構造体は、IC
カード、磁気カード、光カードなどのカード類や、FP
C(フレキシブルプリントサーキット)などの回路基盤
類、あるいはインクプルーフなどの受容体類などの、フ
ィルム積層構造体の各種用途等に好適に利用できるもの
である。
カード、磁気カード、光カードなどのカード類や、FP
C(フレキシブルプリントサーキット)などの回路基盤
類、あるいはインクプルーフなどの受容体類などの、フ
ィルム積層構造体の各種用途等に好適に利用できるもの
である。
【0045】
【物性値の評価方法】1.熱特性 示差走査熱量計として、セイコー電子工業株式会社製の
ロボットDSC「RDC220」を用い、データ解析装
置として、同社製ディスクステーション「SSC/52
00」を用いて、サンプル約10mgをアルミニウム製
の受皿上300℃で5分間溶融保持し、液体窒素で急冷
固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。
このとき、観測されるガラス転移点のピーク温度をT
g、融解吸熱ピークの開始温度をTmb、ピーク温度をT
m、ピーク終了温度をTmeとした。また、サンプル5m
gを300℃で5分間溶融保持した後、降温速度20℃
/分で降温した。この際に観測される降温結晶化発熱ピ
ークの開始温度をTcb、ピーク温度をTc、ピーク終了
温度をTceとした。
ロボットDSC「RDC220」を用い、データ解析装
置として、同社製ディスクステーション「SSC/52
00」を用いて、サンプル約10mgをアルミニウム製
の受皿上300℃で5分間溶融保持し、液体窒素で急冷
固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温した。
このとき、観測されるガラス転移点のピーク温度をT
g、融解吸熱ピークの開始温度をTmb、ピーク温度をT
m、ピーク終了温度をTmeとした。また、サンプル5m
gを300℃で5分間溶融保持した後、降温速度20℃
/分で降温した。この際に観測される降温結晶化発熱ピ
ークの開始温度をTcb、ピーク温度をTc、ピーク終了
温度をTceとした。
【0046】2.フィルムの長手方向厚みむら アンリツ株式会社製のフィルムシックネステスタ「KG
601A」および電子マイクロメータ「K306C」を
用い、フィルムの縦方向に30mm幅、10m長にサン
プリングしたフィルムを連続的に厚みを測定する。フィ
ルムの搬送速度は3m/分とした。10m長での厚み最
大値Tmax(μm)、最小値Tmin(μm)から、 R=Tmax−Tmin を求め、Rと10m長の平均厚みTave(μm)から 厚みむら(%)=R/Tave×100 として求めた。
601A」および電子マイクロメータ「K306C」を
用い、フィルムの縦方向に30mm幅、10m長にサン
プリングしたフィルムを連続的に厚みを測定する。フィ
ルムの搬送速度は3m/分とした。10m長での厚み最
大値Tmax(μm)、最小値Tmin(μm)から、 R=Tmax−Tmin を求め、Rと10m長の平均厚みTave(μm)から 厚みむら(%)=R/Tave×100 として求めた。
【0047】3.複屈折 ベレックコンペンセータを装備した偏光顕微鏡により、
フィルムのリターデーションRdを求めた。Rdをフィ
ルムの厚みで割り複屈折とした。
フィルムのリターデーションRdを求めた。Rdをフィ
ルムの厚みで割り複屈折とした。
【0048】4.結晶化度 臭化ナトリウム水溶液による密度勾配管を作成し、25
℃におけるフィルムの密度を測定する。この密度dか
ら、 結晶化度(%)=(d−da)/(dc−da)×10
0 とした。
℃におけるフィルムの密度を測定する。この密度dか
ら、 結晶化度(%)=(d−da)/(dc−da)×10
0 とした。
【0049】ここで、daは非晶密度、dcは完全結晶
密度で、ポリエチレンテレフタレートの場合、文献値よ
り、da=1.335、dc=1.455g/cm3 と
した。
密度で、ポリエチレンテレフタレートの場合、文献値よ
り、da=1.335、dc=1.455g/cm3 と
した。
【0050】5.ヤング率、F5値 株式会社オリエンテック製のフィルム強伸度の自動測定
装置MODEL AMF/RTA−100を用いて、試
料幅10mm、試料長100mm、引張速度300mm
/分で測定した。
装置MODEL AMF/RTA−100を用いて、試
料幅10mm、試料長100mm、引張速度300mm
/分で測定した。
【0051】6.熱収縮率 フィルムを幅10mm、長さ220mmにサンプリング
し、フィルム上に間隔約200mmの点を2点マーキン
グする。この2点の間隔を正確に測定し、L0(mm)
とする。次に、150℃に加熱された熱風オーブン中
に、このサンプルを30分間放置後、取り出して室温に
なるまで放置する。サンプルが完全に冷めたら、先ほど
の2点の間隔を再度測定し、L(mm)とする。
し、フィルム上に間隔約200mmの点を2点マーキン
グする。この2点の間隔を正確に測定し、L0(mm)
とする。次に、150℃に加熱された熱風オーブン中
に、このサンプルを30分間放置後、取り出して室温に
なるまで放置する。サンプルが完全に冷めたら、先ほど
の2点の間隔を再度測定し、L(mm)とする。
【0052】ここで、熱収縮率を、熱収縮率(%)=
(L0−L)/L0×100として求めた。
(L0−L)/L0×100として求めた。
【0053】7.ポリエステルの固有粘度[η] 25゜Cで、o−クロルフェノールを溶媒として次式よ
り求めた。
り求めた。
【0054】[η]= lm[ηsp/c] 比粘度ηspは、相対粘度ηr から1を引いたものであ
る。cは、濃度である。単位はdl/gで表わす。
る。cは、濃度である。単位はdl/gで表わす。
【0055】8.圧縮弾性率(mg/μm2 ) 薄膜硬度計MHA−400(日本電気株式会社製)を用
いて、荷重を0〜0.3gに変化させ、その測定深さを
0〜0.3μmまで変えて測定する。圧子としては対稜
角80°の三角圧子を用い、その押し込み速度は10.
5nm/分とする。
いて、荷重を0〜0.3gに変化させ、その測定深さを
0〜0.3μmまで変えて測定する。圧子としては対稜
角80°の三角圧子を用い、その押し込み速度は10.
5nm/分とする。
【0056】測定点はサンプル100μm長さの範囲で
3点以上測定する。このときの押し込み深さの二乗(μ
m2 )に対する荷重(g)をプロットし、その初期傾き
から圧縮弾性率を求める。
3点以上測定する。このときの押し込み深さの二乗(μ
m2 )に対する荷重(g)をプロットし、その初期傾き
から圧縮弾性率を求める。
【0057】
【実施例】以下に、本発明をより具体的に説明するため
に、実施例および比較例を示す。
に、実施例および比較例を示す。
【0058】実施例1 固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートPET
に着色添加剤として平均粒径0.6μmの酸化チタンを
20重量%添加したPETの熱特性を測定したところ、
Tg:69℃、Tmb:240℃、Tm:255℃、Tm
e:268℃、Tcb:203℃、Tc:188℃、Tc
e:174℃であった。該ポリエチレンテレフタレート
のペレットを180℃で3時間真空乾燥し、原料を25
0mmのタンデム押出機に供給し、一段目の押出機にて2
85℃で均一に溶融状態とし、続いて二段目の押出機に
て熱媒によりポリマー温度を245℃まで均一に過冷却
した。この過冷却状態の溶融体をギアポンプにて定量供
給した後、10μm以上の異物を除去する焼結フィルタ
ーを通過させてTダイ口金に導入した。
に着色添加剤として平均粒径0.6μmの酸化チタンを
20重量%添加したPETの熱特性を測定したところ、
Tg:69℃、Tmb:240℃、Tm:255℃、Tm
e:268℃、Tcb:203℃、Tc:188℃、Tc
e:174℃であった。該ポリエチレンテレフタレート
のペレットを180℃で3時間真空乾燥し、原料を25
0mmのタンデム押出機に供給し、一段目の押出機にて2
85℃で均一に溶融状態とし、続いて二段目の押出機に
て熱媒によりポリマー温度を245℃まで均一に過冷却
した。この過冷却状態の溶融体をギアポンプにて定量供
給した後、10μm以上の異物を除去する焼結フィルタ
ーを通過させてTダイ口金に導入した。
【0059】ダイから押し出された過冷却状態にあるフ
ィルムを、1.2万Vの静電気を印加しながら、表面温
度55℃に保たれ、かつ表層には結露法で形成させた
0.1μm径の微細水滴で全面が覆われている鏡面キャ
スティングドラム上に15m/分で引取り、急冷固化し
た。
ィルムを、1.2万Vの静電気を印加しながら、表面温
度55℃に保たれ、かつ表層には結露法で形成させた
0.1μm径の微細水滴で全面が覆われている鏡面キャ
スティングドラム上に15m/分で引取り、急冷固化し
た。
【0060】かくして得られるキャストフィルムのフィ
ルム端部平均厚みは、中央部厚みに比べて2.5倍にな
るように口金リップ間隙を調整した。得られたフィルム
の固有粘度は0.62であり、長手方向/幅方向の厚み
むらは3%/4%、複屈折は0、結晶化度は0%であっ
た。
ルム端部平均厚みは、中央部厚みに比べて2.5倍にな
るように口金リップ間隙を調整した。得られたフィルム
の固有粘度は0.62であり、長手方向/幅方向の厚み
むらは3%/4%、複屈折は0、結晶化度は0%であっ
た。
【0061】該フィルムをクリップがリニアー駆動で動
く同時二軸延伸機に供給し、95℃に加熱された雰囲気
中で長手方向および幅方向にそれぞれ延伸速度として6
5000%/分という高速で、それぞれの方向に4.2
倍ずつ同時二軸延伸し、さらに長手方向および幅方向に
105℃で30000%/分で1.15倍延伸した。そ
の後、いったん65℃に冷却させて、同じテンター内で
245℃で長手方向および幅方向にそれぞれ5%および
8%の高温リラックス熱処理を行ない、続いて100〜
150℃に冷却する工程で両軸に5%の中間リラックス
処理をしながら冷却し、その後、室温まで徐冷して、約
60m/分で巻取り、厚さ100μmの白色二軸配向フ
ィルムを得た。
く同時二軸延伸機に供給し、95℃に加熱された雰囲気
中で長手方向および幅方向にそれぞれ延伸速度として6
5000%/分という高速で、それぞれの方向に4.2
倍ずつ同時二軸延伸し、さらに長手方向および幅方向に
105℃で30000%/分で1.15倍延伸した。そ
の後、いったん65℃に冷却させて、同じテンター内で
245℃で長手方向および幅方向にそれぞれ5%および
8%の高温リラックス熱処理を行ない、続いて100〜
150℃に冷却する工程で両軸に5%の中間リラックス
処理をしながら冷却し、その後、室温まで徐冷して、約
60m/分で巻取り、厚さ100μmの白色二軸配向フ
ィルムを得た。
【0062】かくして得られたフィルムの圧縮弾性率は
180mg/μm2 の柔らかい二軸配向フィルムであ
り、さらに面内のあらゆる方向、具体的には面内を15
度ずつに24分割した各方向の150℃での熱収縮率を
測定し、その最大値と最小値との差は0.05%であ
り、さらに該二軸配向フィルムのあらゆる方向での15
0℃での熱収縮率の値が0.15%であるという、高い
熱寸法安定性を有する柔らかいフィルムであった。
180mg/μm2 の柔らかい二軸配向フィルムであ
り、さらに面内のあらゆる方向、具体的には面内を15
度ずつに24分割した各方向の150℃での熱収縮率を
測定し、その最大値と最小値との差は0.05%であ
り、さらに該二軸配向フィルムのあらゆる方向での15
0℃での熱収縮率の値が0.15%であるという、高い
熱寸法安定性を有する柔らかいフィルムであった。
【0063】該100μmの白色フィルムの上に、融点
がなく、120〜150℃で軟化、流動するネオペンチ
ルグリコールを共重合したPET系ポリエステルホット
メルト接着剤を押出ラミネート法により100μm厚み
でラミネートした。
がなく、120〜150℃で軟化、流動するネオペンチ
ルグリコールを共重合したPET系ポリエステルホット
メルト接着剤を押出ラミネート法により100μm厚み
でラミネートした。
【0064】一方、ポロシクロヘキサンジメチレンテレ
フタレートPCTを主成分とした、厚さ100μmの押
出成型品の上に、ICチップとそのアンテナなどの必要
な部品を接着したプリント配線基盤を別途用意した。
フタレートPCTを主成分とした、厚さ100μmの押
出成型品の上に、ICチップとそのアンテナなどの必要
な部品を接着したプリント配線基盤を別途用意した。
【0065】該プリント配線基盤の両側に、100μm
の熱接着剤層を有した二軸配向白色PETフィルムで挟
み込み、それぞれの接着剤層を該基盤に向けて155℃
で加熱圧着して積層し、90×60mm角の大きさに切断
してICカード用の構造体を得た。かくして得られたI
Cカードの平面性は優れており、歪んだりカールしたり
することは全くなかった。
の熱接着剤層を有した二軸配向白色PETフィルムで挟
み込み、それぞれの接着剤層を該基盤に向けて155℃
で加熱圧着して積層し、90×60mm角の大きさに切断
してICカード用の構造体を得た。かくして得られたI
Cカードの平面性は優れており、歪んだりカールしたり
することは全くなかった。
【0066】実施例2 実施例1で行った熱処理条件を変更する以外は実施例1
と全く同様にして厚さ約100μmの白色フィルムを得
た。すなわち、熱処理条件としては、実施例1と同じテ
ンター内で230℃で定長熱処理を行ない、続いて10
0〜150℃に冷却する工程でも定長処理をしながら冷
却し、その後室温まで徐冷して、約60m/分で巻取
り、厚さ100μmの白色二軸配向フィルムを得た。か
くして得られたフィルムの圧縮弾性率は220mg/μ
m2 であり、さらに面内のあらゆる方向の150℃での
熱収縮率の最大値と最小値との差は0.5%であり、さ
らに該二軸配向フィルムのあらゆる方向、具体的には面
内を15度ずつに24分割した各方向での150℃での
熱収縮率は1.3%であるという、柔らかいフィルムで
あった。
と全く同様にして厚さ約100μmの白色フィルムを得
た。すなわち、熱処理条件としては、実施例1と同じテ
ンター内で230℃で定長熱処理を行ない、続いて10
0〜150℃に冷却する工程でも定長処理をしながら冷
却し、その後室温まで徐冷して、約60m/分で巻取
り、厚さ100μmの白色二軸配向フィルムを得た。か
くして得られたフィルムの圧縮弾性率は220mg/μ
m2 であり、さらに面内のあらゆる方向の150℃での
熱収縮率の最大値と最小値との差は0.5%であり、さ
らに該二軸配向フィルムのあらゆる方向、具体的には面
内を15度ずつに24分割した各方向での150℃での
熱収縮率は1.3%であるという、柔らかいフィルムで
あった。
【0067】このようにして得られた白色フィルムを実
施例1と同様にしてICカードを作成したところ、カー
ドの平面性は良好であり、実用上問題となるほど歪んだ
り、カールしたりすることのない非常に良好なものであ
った。
施例1と同様にしてICカードを作成したところ、カー
ドの平面性は良好であり、実用上問題となるほど歪んだ
り、カールしたりすることのない非常に良好なものであ
った。
【0068】なお、このカードは、詳細に見ると、カー
ドの端面が約20μm程度持ち上がっており、この点で
は、実施例1品ほど完璧なものではないと位置づけられ
るものであった。
ドの端面が約20μm程度持ち上がっており、この点で
は、実施例1品ほど完璧なものではないと位置づけられ
るものであった。
【0069】実施例3 実施例1で得られた押出キャストフィルムを、ロール式
縦延伸機で延伸温度103℃で4倍延伸した後、テンタ
ーに供給し幅方向に115℃で4倍延伸し、いったん6
5℃に冷却させて、同じテンター内で240℃の熱処理
を行い、その後、均一に幅方向のみに8%のリラックス
をさせながら徐冷して室温まで冷却して、約60m/分
で巻取り、厚さ100μmの白色二軸配向フィルムを得
た。
縦延伸機で延伸温度103℃で4倍延伸した後、テンタ
ーに供給し幅方向に115℃で4倍延伸し、いったん6
5℃に冷却させて、同じテンター内で240℃の熱処理
を行い、その後、均一に幅方向のみに8%のリラックス
をさせながら徐冷して室温まで冷却して、約60m/分
で巻取り、厚さ100μmの白色二軸配向フィルムを得
た。
【0070】かくして得られたフィルムの150℃での
熱収縮率は、長手方向で2%、幅方向で0.8%と大き
な値であった。これを約1m角に裁断し、枚葉状態で約
1000枚重ね合わせ、これを140℃に加熱された熱
風オーブン中で4時間熱処理した。
熱収縮率は、長手方向で2%、幅方向で0.8%と大き
な値であった。これを約1m角に裁断し、枚葉状態で約
1000枚重ね合わせ、これを140℃に加熱された熱
風オーブン中で4時間熱処理した。
【0071】かくして得られたフィルムの圧縮弾性率は
380mg/μm2 の二軸配向フィルムであり、さらに
面内のあらゆる方向、具体的には面内を10度ずつに3
6分割したときの150℃での熱収縮率の最大値と最小
値との差は0.15%であり、さらに該二軸配向フィル
ムのあらゆる方向での150℃での熱収縮率の値が0.
3%であるという、高い熱寸法安定性を有するフィルム
であった。
380mg/μm2 の二軸配向フィルムであり、さらに
面内のあらゆる方向、具体的には面内を10度ずつに3
6分割したときの150℃での熱収縮率の最大値と最小
値との差は0.15%であり、さらに該二軸配向フィル
ムのあらゆる方向での150℃での熱収縮率の値が0.
3%であるという、高い熱寸法安定性を有するフィルム
であった。
【0072】これを実施例1と同様に熱接着剤をラミネ
ートし、これをプリント配線基盤を中に挟み込んで白色
フィルム/接着剤層/配線基盤層/接着剤層/白色フィ
ルムからなる構造体からICカードを得た。
ートし、これをプリント配線基盤を中に挟み込んで白色
フィルム/接着剤層/配線基盤層/接着剤層/白色フィ
ルムからなる構造体からICカードを得た。
【0073】かくして得られたICカードの平面性は優
れており、実用上歪んだりカールしたりすることのない
非常に良好なものであった。
れており、実用上歪んだりカールしたりすることのない
非常に良好なものであった。
【0074】なお、このカードは、詳細に見ると、カー
ドの端面が約30μm程度持ち上がっており、この点で
は、実施例1品ほど完璧なものではないと位置づけられ
るものであった。
ドの端面が約30μm程度持ち上がっており、この点で
は、実施例1品ほど完璧なものではないと位置づけられ
るものであった。
【0075】比較例1 実施例3で行った4時間のオーブン中での加熱処理を行
わない以外は、実施例3と全く同様にして構造体を得
た。
わない以外は、実施例3と全く同様にして構造体を得
た。
【0076】かくして得られたフィルムの圧縮弾性率は
370mg/μm2 の二軸配向フィルムであり、さらに
面内のあらゆる方向、具体的には面内を10度ずつに3
6分割した時の150℃での熱収縮率の最大値と最小値
との差は1.2%であり、さらに該二軸配向フィルムの
あらゆる方向での150℃での熱収縮率が2.0%以下
であるというフィルムであった。
370mg/μm2 の二軸配向フィルムであり、さらに
面内のあらゆる方向、具体的には面内を10度ずつに3
6分割した時の150℃での熱収縮率の最大値と最小値
との差は1.2%であり、さらに該二軸配向フィルムの
あらゆる方向での150℃での熱収縮率が2.0%以下
であるというフィルムであった。
【0077】これを実施例1と同様に熱接着剤をラミネ
ートし、これをプリント配線基盤を中に挟み込んで白色
フィルム/接着剤層/配線基盤層/接着剤層/白色フィ
ルムからなる構造体からICカードを作成した。かくし
て得られたICカードの平面性は劣っており、カードの
端は2mmも持ち上がっており、歪んでカールしてお
り、実用上、使用に耐えないものであった。
ートし、これをプリント配線基盤を中に挟み込んで白色
フィルム/接着剤層/配線基盤層/接着剤層/白色フィ
ルムからなる構造体からICカードを作成した。かくし
て得られたICカードの平面性は劣っており、カードの
端は2mmも持ち上がっており、歪んでカールしてお
り、実用上、使用に耐えないものであった。
【0078】以上の各実施例、比較例の評価結果を、ま
とめて表1に示した。
とめて表1に示した。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】従来の二軸配向フィルムが有していな
い、厚み方向に柔らかく、面内の熱収縮率が各方向で同
じ程度であり、しかも、熱収縮率の絶対値の小さなフィ
ルムを複数枚ラミネートした本発明のフィルム構造体
は、加熱しても歪みに起因する平面性の悪化がなく、I
Cカードなどに有効である。
い、厚み方向に柔らかく、面内の熱収縮率が各方向で同
じ程度であり、しかも、熱収縮率の絶対値の小さなフィ
ルムを複数枚ラミネートした本発明のフィルム構造体
は、加熱しても歪みに起因する平面性の悪化がなく、I
Cカードなどに有効である。
Claims (12)
- 【請求項1】圧縮弾性率が300mg/μm2 以下であ
る二軸配向フィルムを少なくとも2層以上積層してなる
フィルム構造体。 - 【請求項2】フィルム面内のあらゆる方向での150℃
での熱収縮率の最大値と最小値との差が0.3%以下で
ある二軸配向フィルムを少なくとも2層以上積層したこ
とを特徴とするフィルム構造体。 - 【請求項3】前記二軸配向フィルムが、そのあらゆる方
向での150℃での熱収縮率が1%以下のものであるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のフィルム構造
体。 - 【請求項4】前記二軸配向フィルムが、接着剤層を介し
て積層されていることを特徴とする請求項1、2または
3記載のフィルム構造体。 - 【請求項5】前記二軸配向フィルムに加えて、他のフィ
ルムが接着剤層を介して該二軸配向フィルムに積層され
ていることを特徴とする請求項1、2、3または4に記
載のフィルム構造体。 - 【請求項6】前記二軸配向フィルムがポリエステルフィ
ルムであることを特徴とする請求項1、2、3、4また
は5に記載のフィルム構造体。 - 【請求項7】フィルム積層体が、カードに用いられるも
のであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5ま
たは6に記載のフィルム構造体。 - 【請求項8】フィルム積層体が、フレキシブルプリント
回路(FPC)に用いられるものであることを特徴とす
る請求項1、2、3、4、5または6に記載のフィルム
構造体。 - 【請求項9】フィルム積層体が、インキプルーフに用い
られるものであることを特徴とする請求項1、2、3、
4、5または6に記載のフィルム構造体 - 【請求項10】二軸配向フィルムが、溶融フィルムに静
電荷を印加しながら冷却媒体に接触させつつ冷却固化さ
せ、さらに、該フィルムを長手方向および幅方向に延伸
する同時二軸延伸に供して得られた二軸配向フィルムで
あることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
7、8または9に記載のフィルム構造体。 - 【請求項11】同時二軸延伸の延伸速度が5000%/
分以上のものであることを特徴とする請求項10に記載
のフィルム構造体。 - 【請求項12】同時二軸延伸がリニアモータ方式により
駆動されるクリップを使用したテンターによりなされた
ものであることを特徴とする請求項10または11に記
載のフィルム構造体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10055176A JPH11254576A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | フィルム構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10055176A JPH11254576A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | フィルム構造体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11254576A true JPH11254576A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=12991425
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10055176A Pending JPH11254576A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | フィルム構造体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11254576A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016103997A1 (ja) * | 2014-12-26 | 2016-06-30 | 日本写真印刷株式会社 | タッチパネル |
| JPWO2022075425A1 (ja) * | 2020-10-08 | 2022-04-14 |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP10055176A patent/JPH11254576A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016103997A1 (ja) * | 2014-12-26 | 2016-06-30 | 日本写真印刷株式会社 | タッチパネル |
| JP2016126469A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 日本写真印刷株式会社 | タッチパネル |
| US10162469B2 (en) | 2014-12-26 | 2018-12-25 | Nissha Printing Co., Ltd. | Touch screen |
| JPWO2022075425A1 (ja) * | 2020-10-08 | 2022-04-14 | ||
| WO2022075425A1 (ja) * | 2020-10-08 | 2022-04-14 | 凸版印刷株式会社 | 積層フィルム |
| EP4227085A4 (en) * | 2020-10-08 | 2024-03-20 | Toppan Inc. | LAMINATED FILM |
| US12590196B2 (en) | 2020-10-08 | 2026-03-31 | Toppan Inc. | Laminated film |
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