JPH11258207A - アルコール成分としてエタノールを含んでいるカールフィッシャー試薬 - Google Patents

アルコール成分としてエタノールを含んでいるカールフィッシャー試薬

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JPH11258207A
JPH11258207A JP10358637A JP35863798A JPH11258207A JP H11258207 A JPH11258207 A JP H11258207A JP 10358637 A JP10358637 A JP 10358637A JP 35863798 A JP35863798 A JP 35863798A JP H11258207 A JPH11258207 A JP H11258207A
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    • G01N31/00Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods
    • G01N31/16Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods using titration
    • G01N31/168Determining water content by using Karl Fischer reagent

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、改良されたカールフィッシャー試
薬、特に毒性学的な問題がより少ないカールフィッシャ
ー試薬を提供するという目的に基づく。 【解決手段】 本発明は、アルコール成分としてのエタ
ノール、並びに少なくとも1つの、カールフィッシャー
水分測定での使用においてエタノールを安定化または活
性化するか、あるいは安定化および活性化する化合物を
含んでいる、水分測定用のカールフィッシャー試薬を提
供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カールフィッシャ
ー(KF)水分測定用の試薬であって、アルコール成分
としてエタノールを含み、且つ、KF水分測定での使用
においてエタノールを安定化または活性化するか、ある
いは安定化および活性化する化合物を含んでいる前記試
薬に関する。
【0002】
【従来の技術】KF滴定では、次の反応式に従った酸化
還元滴定によって、水分を測定する。 H2O + I2 + (RNH)SO3-R' + 2RN => (RNH)SO4 + 2(RNH)I RN=塩基、R'=アルキル(任意に置換される) 本試薬においては、アルコールおよび二酸化イオウか
ら、亜硫酸のアルキルエステルが形成される。このエス
テルは、ヨウ素によって酸化され、化学量論的な量の水
を消費して、対応する硫酸のアルキルエステルになる。
実際に主に用いるアルコール成分は、メタノールまたは
2-メトキシエタノール(メチルグリコール)である(E.S
cholz,"Karl-Fischer Titration" Springer Verlag,198
4)。
【0003】KF滴定には、4つの基本的な方法があ
る。すなわち、1構成品試薬を用いる容量測定式滴定、
2構成品試薬を用いる容量測定式滴定、隔膜を用いる電
量測定式滴定、および隔膜を用いない電量測定式滴定で
ある。これらの4つの方法は、異なる試薬を必要とす
る。
【0004】1構成品系滴定に必要な試薬は、1溶液内
に、水に反応する全物質が含まれる。二酸化イオウ、ヨ
ウ素および塩基が、アルコールに溶解されている。この
溶液では、調製中においても、二酸化イオウとアルコー
ルとが反応して、亜硫酸アルキルが生成する。遊離され
たプロトンを、塩基が捉える。元来のKF試薬は、アル
コールとしてメタノールを用いた。さらにメチルグリコ
ールを用いることで、より安定な試薬が得られた。全て
の1構成品試薬では、これの力価、すなわち活性ヨウ素
の濃度は、時間と共に減少する。滴定容器に入れるサン
プル用の操作媒体(operating medium)は、普通メタノー
ルか、またはメタノールと他溶媒との混合液である。
【0005】2構成品系滴定では、その名が示すとお
り、2つの試薬を必要とする。用いる滴定液は、ヨウ素
のメタノール溶液であり、用いる溶媒は、二酸化イオウ
および塩基のメタノール溶液である。この溶媒では、1
構成品試薬の場合と同様に、亜硫酸アルキルが形成され
る。この場合、溶媒として常時メタノールを用いるの
で、亜硫酸メチルが形成される。最初に、溶媒構成品を
滴定容器に入れて、そして滴定液構成品によって滴定を
行う。滴定液構成品の力価は減少しない。
【0006】電量測定式KF水分測定用の試薬の成分
は、容量測定用の試薬のものと異なる。ヨウ素の代わり
に、溶解性ヨウ化物を用いる。滴定の間、陽極におい
て、このヨウ化物が酸化されてヨウ素が生成し、これ
が、前記反応式と相同に反応する。この試薬の他の成分
は、容量測定用の試薬のものと同じで、すなわち二酸化
イオウ、塩基およびアルコールであり、これらが前期同
様反応して、亜硫酸アルキルが生成し、これがヨウ素お
よび水と反応する。電量測定では、同様にメタノールが
好まれて用いられ、場合によっては、他の溶媒、例えば
クロロホルムと混合したメタノールが用いられる。いわ
ゆる隔膜のあるセルでは、陰極室と陽極室とが、隔膜に
よって分けられている。これによって、陰極で生じた酸
化物質による妨害が抑制される。両室は、別個に試薬を
満たす必要がある。陰極室には、通常、特別な陰極試薬
を用いる。
【0007】隔膜を用いない電量測定式滴定では、陰極
室と陽極室とを分ける必要がない。陰極の特別な構造
が、酸化物質の形成を抑制するからである。この場合、
1つの容器だけに試薬を満たす必要がある。
【0008】用いる溶媒には、いくつかの機能があるの
で、適する溶媒の数は限られる。溶媒は、反応性成分で
あり、すなわち二酸化イオウと反応してエステルを形成
できるものである必要がある。この様な理由で、アルコ
ールか、またはアルコールと他の溶媒との混合液のみが
適当である。溶媒は、KF試薬の他の成分、および反応
で生成する化合物を溶解するものでなければならない。
溶媒は、測定サンプルを溶解するのに適していなければ
ならない。本溶媒によって調製したKF試薬は、十分に
安定していなければならず、すなわち溶媒は、いかなる
妨害的な複反応を起こしてもいけない。電量測定式滴定
においては、溶媒は、これに含まれる塩によって、適当
な導電率を生じることが必要である。さらに、これは、
KF滴定において一般的であるデッドストップ表示(dea
d-stop indication)を可能にするものである必要があ
る。
【0009】アルコール性の操作媒体としては、メタノ
ールが好ましい。これまで、メタノールが、KF試薬用
に、そしてKF滴定において用いられてきたほとんど唯
一のものであった。1935年に、カールフィッシャーによ
って、KF試薬のオリジナル成分として薦められて以
来、これは未だに、測定サンプル用の溶媒として好まれ
ている。KF試薬における溶媒または操作媒体として、
メタノールには、多くの利点があり、特に、上記に要約
した必要条件を、ほとんど制限なしに満たす。
【0010】しかしメタノールには、アルコール成分と
してメタノールを用いた1構成品KF試薬の安定性が、
比較的低いという欠点がある。メタノールの別の欠点
は、長鎖の有機化合物および脂質を溶解する能力が十分
ではないことである。メタノールの別の欠点は毒性であ
り、この欠点は最近ますます顕著になってきた。
【0011】対照的に、他の溶媒が用いられる程度は、
限られている。Peters and Jungnickel(Analen der Che
mie,Vol.27,pages450-453)は、溶媒としてメチルグリコ
ールを導入した。最近は、類似のグリコールエーテルも
使われている。これらを用いた1構成品KF試薬の力価
の安定性は良い。しかしグリコールエーテルは、測定サ
ンプル用の操作媒体としては適していない。なぜならK
F反応があまりに遅すぎて、表示の問題が起きるからで
ある。しかも、メチルグリコールも、毒物学上、問題が
ないわけではない。この場合も、サンプル用の溶媒とし
ては、メタノールが好ましい。
【0012】測定サンプルを溶解する能力を改善するた
めに、多くの場合メタノールに他の溶媒、例えばクロロ
ホルム、プロパノール、ブタノールまたはキシレンを加
える(Scholz,Ioc.Cit.,pages58-61)。ケトンをKF水分
測定する場合、サンプルを溶解するために、ハロゲン置
換したアルコールを使用することが、EP-B 0 135 098に
記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記要約した従来技術
から明らかに、今日まで使われてきたアルコールは、研
究業務上、問題がないわけではない。メタノールは、毒
性があり、引火性が高く、そしてメチルグリコールは、
催奇性および胎児毒性がある。メチルグリコールは1構
成品試薬用に用いられるが、ここでもやはり、滴定セル
内の操作媒体として主に信頼できるものは、メタノール
である。なぜなら、操作媒体がメチルグリコールである
場合、通常のKF滴定器による滴定は、非常に遅くなる
からである。滴定を可能にする他の溶媒もまた、健康上
の問題がある。テトラヒドロフルフリルアルコールは、
有害物質に分類され、そしてN-メチルホルムアミドは、
胎児毒性がある。
【0014】KF滴定におけるアルコールの別の欠点
は、ある種のサンプルとの副反応が起きて、滴定結果を
誤らせることである。メタノールは、ケトンおよびアル
デヒドと反応して、各々ケタールおよびアセタールが生
成する。この反応で水が形成される。さらにアルデヒド
は、メタノールおよびメチルグリコールの存在下に、二
酸化イオウによって、重亜硫酸エステル付加を受ける。
この反応は水を消費するので、同様に分析を誤らせる。
これらの副反応は、滴定容器内の溶媒として2-クロロエ
タノールを用いることで回避することができる。しかし
この物質は、毒性が非常に高く、多くのハロゲン化化合
物と同様に分解し難い。
【0015】現在常用されているKF試薬を、大幅に改
善するためには、極性物質を溶解する能力、電量測定の
ために導電率の生成、および反応速度に関してできるだ
け前記記載事項に類似し、一方副反応は、実質上大きく
抑制される適当なアルコールを用いた配合品を見つける
必要がある。しかし最も重要な判定基準は、利用者およ
び環境に対する、本試薬に起因する潜在的な有害性であ
る。安全性の点から、毒性試薬は、日常研究業務におい
て禁止されるべきである。分解し難い試薬は、長期間環
境を汚染する。従って、結論として、前記記載の溶媒、
特にメタノールに代えて、同様な適性があり、そして明
らかに潜在的な有害性を低減した溶媒を用いる必要性が
非常に高い。
【0016】メタノールの代わりにエタノールを用いる
ことは、とにかく後者の判定基準を満たすと思われる。
エタノールは今日まで実際に用いられていない。しかし
エタノールは、いくつかの以前の特許出願および特許に
おいて、理論的に可能性のある溶媒として記載されてい
て、例えばDE-C 39 23 883, DE-C 39 04 992およびEP-B
0 135 098においては、多くの潜在的な溶媒候補の中の
1つとして記載されている。
【0017】エタノールが、これまで実際に用いられな
かった理由は、純粋なエタノールを用いた場合の以下の
欠点にある: 1.通常の予備滴定の終点の到達(操作媒体からの水の
除去)が、遅く、そして不正確である。これは、次のK
F水分測定を誤らせる。 2.通常の表示方法、例えば分極電位差計(bipotentiom
etry) または分極電流計(biamperometry) (デッドスト
ップ表示とも云う)を用いた場合、終点表示が減少す
る。これによって過剰滴定に至る。 3.エタノールを基にしたヨウ素含有滴定液の力価は、
安定しない。例えば2構成品試薬における滴定液成分と
して用いるヨウ素のエタノール溶液の力価は、ゆっくり
だが、連続して下がる。 従って、本発明は、改良されたKF試薬、特に毒性学的
な問題がより少ないKF試薬を提供するという目的に基
づいている。
【0018】
【課題を解決するための手段】当業者に知られている様
に、エタノールに前記の欠点があるにもかかわらず、こ
れに関して研究を行い、溶媒としてエタノールを用いた
いくつかの実験を行った。これらの実験から、アルコー
ル成分としてエタノールを含んでいるKF試薬に、適当
な添加剤、すなわち安定化または活性化するか、あるい
は安定化および活性化する添加剤を加えることによっ
て、前記の欠点を、驚くほどに取り除くことができるこ
とが示された。この様な添加剤の添加によって、通常の
予備滴定における滴定速度を増加させ、そして分極電位
差計または分極電流計による測定方法を用いて、終点表
示を確実にすることができるようになる。本発明の添加
剤の使用によって、滴定液は安定化するので、力価の低
下は明らかにより遅くなる。
【0019】従って、本発明は、水分測定用のKF試薬
であって、アルコール成分としてエタノールを含み、並
びに、KF水分測定での使用においてエタノールを安定
化または活性化するか、あるいは安定化および活性化す
る化合物を少なくとも1つ含んでいることを特徴とす
る、前記試薬に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】原則的には、本特性に従う全ての
化合物を、「KF水分測定での使用においてエタノール
を安定化または活性化するか、あるいは安定化および活
性化する化合物」として用いることが可能である。
【0021】KF水分測定での使用においてエタノール
を安定化または活性化するか、あるいは安定化および活
性化する化合物は、好ましくは、無機酸または有機酸
と、無機塩基または有機塩基との塩、およびこれらの塩
を2つ以上組み合わせたものの群中から選択される。
【0022】さらに好ましくは、ハロゲン化水素酸、硫
酸、亜硫酸、硫酸水素エチル、亜硫酸水素エチルもしく
はカルボン酸と、有機アミンとの塩、4級アンモニウム
化合物との塩、もしくは無機陽イオンとの塩か、または
これらの塩を2つ以上組み合わせたものが用いられる。
【0023】これに関して詳細を明記する。ハロゲン化
水素酸、亜硫酸、硫酸、前記酸とエタノールとの反応生
成物、例えば亜硫酸水素エチルまたは硫酸水素エチル、
リン酸、カルボン酸、およびスルホン酸と、2級および
3級アミンとの塩、環状アミンとの塩、および窒素含有
複素環との塩。さらに前記酸と4級アンモニウムとの
塩、およびグアニジン化合物。
【0024】2級および3級アミン、環状アミンおよび
窒素含有複素環の例は、特に、ジエチルアミン、ジエタ
ノールアミン、エチルブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、エチルジエタノールアミ
ン、N,N-ジエチルアニリン、ジメチルドデシルアミン、
ジメチルデシルアミン、ジエチルオクチルアミン、モル
ホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピリジン、2-メチル
ピリジン、4-(ジエチルアミノ)ピリジン、ジピリジル
プロパン、N,N-ジピリジルエチレンアミン、ピロール、
イミダゾール、2-メチルイミダゾール、N-エチルイミダ
ゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾ
ール、チアゾール、およびグアニジン、特に、ピリジ
ン、モルホリン、イミダゾール、ジエタノールアミン、
または、これらの2つ以上の組み合わせである。
【0025】4級アンモニウム化合物の例は、テトラエ
チルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ジメチ
ルジオクチルアンモニウム、およびコリンの塩である。
【0026】特に適する酸の例は、ヨウ化水素酸、塩化
水素酸、臭化水素酸、亜硫酸および硫酸、並びにこれら
とエタノールの反応生成物、例えば亜硫酸水素エチルま
たは硫酸水素エチル、スルホン酸、リン酸、プロピオン
酸、2-エチルヘキサン酸、安息香酸、およびサリチル酸
である。
【0027】エタノールへの溶解性が十分である場合に
は、無機塩、例えば、ヨウ化リチウムもまた適当であ
る。
【0028】前記の塩を試薬調製中に直接に加えてもよ
いし、前記塩が試薬調整中に生成されてもよいし、また
は実際の使用前に副反応によって生成されてもよい。例
えば, ヨウ素および二酸化イオウは水と反応して、ヨウ
化水素酸および、硫酸または硫酸水素エチルを生成す
る。これらは、さらに塩基と反応して、各々の塩を生成
する。これに必要な水は、用いる原料中に存在する場合
もあるし、または後から加えてもよい。
【0029】安定化または活性化するか、あるいは安定
化および活性化する本化合物の濃度は、使用条件に応じ
て、0.01 mol/l と4 mol/l との間でよい。滴定装
置、表示系、および必要とする使用目的によって、この
範囲内で、本化合物は役割を果たす。本発明において用
いる塩は、単独で用いてもよいし、または別の塩と組み
合わせて用いてもよい。
【0030】本発明はまた、KF水分測定での使用にお
いてエタノールを安定化または活性化するか、あるいは
安定化および活性化する化合物として、無機酸または有
機酸と、無機塩基または有機塩基との塩、あるいはこれ
らの塩を2つ以上組み合わせたものを使用することにも
関する。この目的で、ハロゲン化水素酸、硫酸、亜硫
酸、硫酸水素エチル、亜硫酸水素エチルおよびカルボン
酸と、有機アミン、4級アンモニウム化合物、および無
機陽イオンとの塩、並びにこれらの塩を2つ以上組み合
わせたものを用いることが、特に好ましい。
【0031】さらに、1構成品試薬、2構成品系KF滴
定用の溶媒または滴定液の成分、あるいは電量測定式K
F水分測定用の陽極液または陰極液において、エタノー
ルを安定化または活性化するか、あるいは安定化および
活性化するために、本発明の化合物を用いることが可能
である。
【0032】本発明のKF試薬は、メタノールを基にし
た従来の試薬と比べて、いくつかの利点がある。エタノ
ールは、有害物質の規制において低いクラスに位置付け
られていて、すなわち毒性ではなくて、単に引火性によ
って分類されている。よって、安定化または活性化する
か、あるいは安定化および活性化する本発明の化合物
が、エタノールに含まれている限り、従来用いられてき
たメタノールの大部分を、エタノールに置き換えること
ができる。
【0033】さらに、エタノールは、メタノールに比べ
て毒性学上の利点があるだけではなく、長鎖の炭化水素
を溶解する能力に関してより優れているという特徴があ
る。従って、本発明のKF試薬によって、メタノール性
の試薬の場合に比べて、この様な物質をより容易に滴定
することができる。
【0034】本発明における、他のいくつかの個別の点
を、実施例を参照しながら、以下に詳細に記載する。本
発明は、エタノール、並びに少なくとも1つの、KF水
分測定での使用においてエタノールを安定化または活性
化するか、あるいは安定化および活性化する化合物から
成る、1構成品試薬を用いるKF水分測定用の操作媒
体、および2構成品系KF滴定における溶媒構成品にも
関する。
【0035】これらを、1構成品KF試薬による滴定用
の標準操作媒体として、メタノールの代わりに用いるこ
とができる。KF水分測定での使用においてエタノール
を安定化または活性化するか、あるいは安定化および活
性化する化合物を、塩基および酸から、例えば実施例1
に示すとおりイミダゾールおよび二酸化イオウから、そ
の場で(in situ) 得ることもできる。安定化または活性
化するか、あるいは安定化および活性化する本化合物
を、この様にして加えることもできる。
【0036】別の実施例では、本発明は、エタノール、
ヨウ素、並びに少なくとも1つの、KF水分測定での使
用においてエタノールを安定化または活性化するか、あ
るいは安定化および活性化する化合物から成る、2構成
品系KF滴定における滴定液成分に関する。これまで、
滴定液成分は、実質上全面的にメタノールを用いて調製
されてきた。少数の単独の事例ではあるが、メタノール
以外に、芳香族溶媒も用いられた。この場合も、エタノ
ールによって置き換えることができる。この場合、例え
ば、イミダゾールヨウ化水素酸塩を加えることで、滴定
液成分の安定性が改善され、これの力価の減少は、純粋
なエタノールを用いた場合よりも、明らかに小さくな
る。この様な滴定液成分を実施例3に示す。
【0037】さらに、本発明はまた、エタノール、塩
基、二酸化イオウ、ヨウ素、および、KF水分測定での
使用においてエタノールを安定化または活性化するか、
あるいは安定化および活性化する化合物から成る、KF
水分測定用の1構成品KF試薬にも関する。この場合
も、これの力価の減少は、純粋なエタノールを用いた場
合よりも、明らかに小さくなる。この様な試薬を、実施
例4および5に示す。これらの各試薬は、安定化用添加
剤としてヨウ化水素酸塩を含んでいる。
【0038】KF水分測定の従来の方法において、本発
明のKF試薬を用いる。最初に、適当な操作媒体または
溶媒構成品、例えば、エタノールを基にした本発明の操
作媒体または溶媒構成品、あるいは従来の溶媒、例え
ば、メタノールまたは別の溶媒混合液を、滴定セルに入
れる。入れた溶液を、本発明の滴定液によって、無水分
になるまで滴定する。それから、水分含有量を測定しよ
うとするサンプルを計量し、従来の方法で滴定する。
【0039】別の実施例では、本発明はまた、エタノー
ル、塩基、二酸化イオウ、および、KF水分測定での使
用においてエタノールを安定化または活性化するか、あ
るいは安定化および活性化する化合物から成る、電量測
定式KF水分測定用の陽極液、並びに、エタノール、お
よび、KF水分測定での使用においてエタノールを安定
化または活性化するか、あるいは安定化および活性化す
る化合物から成る、電量測定式KF水分測定用の陰極液
にも関する。
【0040】陽極液の配合品を、実施例6に示す。陰極
液の配合品を、実施例7に示す。陽極液の場合、エタノ
ールを安定化または活性化するか、あるいは安定化およ
び活性化する化合物として、再び、イミダゾールヨウ化
水素酸塩を加え、一方、陰極液には、その様な化合物と
してジエタノールアミン塩化水素酸塩を加える。
【0041】本発明の試薬と、従来のKF試薬および従
来の全溶媒、例えば、他のアルコール、グリコール、ハ
ロゲン化炭化水素、および芳香族炭化水素との、組み合
わせもまた可能である。しかし、その中に含有されるア
ルコール成分の含有量は、常に毒性学上問題がない範囲
内である。メタノールとの組み合わせもまた可能である
が、この場合、アルコール成分中のメタノール含有量
は、重量で19%以下、好ましくは重量で15%以下である
べきである。
【0042】
【実施例】本発明を、本発明の実施例およびその使用実
施例によって説明する。 実施例1(1構成品KF試薬による滴定用の操作媒体) イミダゾール15 gおよび二酸化イオウ9gを、エタノール
1Lに溶解した。この配合品を、1構成品KF試薬によ
る滴定における、サンプル用の操作媒体として用いた。
【0043】実施例2(2構成品系KF滴定用の溶媒成
分) ジエタノールアミン52 g(0.5mol)を、エタノール1Lに
溶解した。次に二酸化イオウ32 g(0.5mol)を通じた。
【0044】実施例3(2構成品系KF滴定用の滴定液
成分) ヨウ素75 gおよびイミダゾールヨウ化水素酸塩137gを、
エタノール1Lに溶解した。実施例2および3の2つの
配合品を一緒に用いて、水分測定した。これを使用実施
例2に記載する。
【0045】実施例4(1構成品KF試薬) ピリジン316gを、エタノール600 mlに溶解した。次に二
酸化イオウ96 gを通じた。続いてピリジンヨウ化水素酸
塩60 gおよびヨウ素75 gを加えた。この混合液にエタノ
ールを加えて1Lにした。
【0046】実施例5(1構成品KF試薬) ジエタノールアミン126g(1.2 mol) 、イミダゾール68 g
(1mol)、およびイミダゾールヨウ化水素酸塩60 g(0.3 m
ol) を、エタノール600 mlに溶解した。次に二酸化イオ
ウ96 gを通じ、そしてヨウ素75 gを加えた。この混合液
にエタノールを加えて1Lにした。
【0047】実施例6(電量測定式KF水分測定用の陽
極液) イミダゾール68 g(1mol)を、エタノール1Lに溶解し
た。次に二酸化イオウ32 gを通じた。最後にイミダゾー
ルヨウ化水素酸塩40 gを加えて溶解した。この溶液を、
電量測定式KF滴定用の陽極液として用いた。
【0048】実施例7(電量測定式KF水分測定用の陰
極液) ジエタノールアミン塩化水素酸塩210gを、エタノール1
Lに溶解した。この溶液を、電量測定式KF滴定用の陰
極液として用いた。
【0049】使用実施例1 実施例1の作業溶液25mlを、容量測定式KF滴定器の滴
定セルに入れた。そしてDAB10 に従って、1構成品試薬
による滴定によって、無水分になるまで滴定した。次に
測定サンプルを加えた。それから同滴定液によって、そ
の水分含有量を滴定した。実施例1の本発明の溶媒を用
いて、使用実施例1において、無水分まで滴定するの
に、約1分を要した。純粋な無水エタノールを用いた滴
定を、使用実施例1の滴定と比較すると、この場合、無
水分になるまでの滴定の進行が極端に遅いことが判明し
た。さらにこの場合、次の水分測定を誤らせる様な、非
常に不確かな終点を決定した可能性があった。
【0050】使用実施例2 実施例2の溶媒30mlを、容量測定用の滴定セルに入れ
て、実施例3の滴定液によって無水分になるまで滴定し
た。次に測定サンプルを加えた。同滴定液によって、そ
の水分含有量を滴定した。
【0051】使用実施例3 実施例2の溶媒成分50mlを、容量測定式KF滴定器の滴
定セルに入れた。RDH Laborchemikalien GmbH & CoKG社
の市販品Hydranal滴定液を用いて、完全に無水分になる
まで滴定した。次に測定サンプルを加えた。それからHy
dranal滴定液によって、その水分含有量を滴定した。
【0052】使用実施例4 2つの区分された室を有する市販のKF用電量測定計Ky
oto MKC-210 を用いて、実施例6の試薬を、電量測定用
の滴定セルの陽極室に入れ、そして実施例7の試薬を陰
極室に入れた。それから水分測定を行った。
【0053】使用実施例5 1つの室を有する市販のKF用電量測定計Metrohm 684
を用いて、実施例6の試薬を、電量測定用の滴定セルに
入れた。それから水分測定を行った。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール成分としてのエタノール、並
    びに少なくとも1つの、カールフィッシャー水分測定で
    の使用においてエタノールを安定化または活性化する
    か、あるいは安定化および活性化する化合物を含んでい
    ることを特徴とする、水分測定用カールフィッシャー試
    薬。
  2. 【請求項2】 カールフィッシャー水分測定での使用に
    おいてエタノールを安定化または活性化するか、あるい
    は安定化および活性化する化合物が、無機酸または有機
    酸と、無機塩基または有機塩基との塩、およびこれらの
    塩を2つ以上組み合わせたものの群中から選択される、
    請求項1に記載の水分測定用カールフィッシャー試薬。
  3. 【請求項3】 カールフィッシャー水分測定での使用に
    おいてエタノールを安定化または活性化するか、あるい
    は安定化および活性化する化合物が、ハロゲン化水素
    酸、硫酸、亜硫酸、硫酸水素エチル、亜硫酸水素エチル
    もしくはカルボン酸と、有機アミンとの塩、4級アンモ
    ニウム化合物との塩、もしくは無機陽イオンとの塩、お
    よびこれらの塩を2つ以上組み合わせたものの群中から
    選択される、請求項2に記載の水分測定用カールフィッ
    シャー試薬。
  4. 【請求項4】 無機塩基または有機塩基が、ピリジン、
    モルホリン、イミダゾール、ジエタノールアミン、およ
    びこれらを2つ以上組み合わせたものの群中から選択さ
    れる、請求項2または3に記載の水分測定用カールフィ
    ッシャー試薬。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のカ
    ールフィッシャー試薬を用いる、カールフィッシャー水
    分測定の方法。
  6. 【請求項6】 カールフィッシャー試薬において、無機
    酸または有機酸と、無機塩基または有機塩基との塩、あ
    るいはこれらの塩を2つ以上組み合わせたものをエタノ
    ールに加えることを特徴とする、カールフィッシャー水
    分測定での使用においてエタノールを安定化または活性
    化するか、あるいは安定化および活性化する方法。
  7. 【請求項7】 カールフィッシャー水分測定での使用に
    おいてエタノールを安定化または活性化するか、あるい
    は安定化および活性化する化合物が、ハロゲン化水素
    酸、硫酸、亜硫酸、硫酸水素エチル、亜硫酸水素エチル
    もしくはカルボン酸と、有機アミンとの塩、4級アンモ
    ニウム化合物との塩、もしくは無機陽イオンとの塩、お
    よびこれらの塩を2つ以上組み合わせたものの群中から
    選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記カールフィッシャー試薬が、1構成
    品試薬、1構成品試薬用の操作媒体、2構成品系カール
    フィッシャー滴定用の溶媒成分または滴定液成分、電量
    測定式カールフィッシャー水分測定用の陽極液または陰
    極液である、請求項6または7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 エタノール、並びに少なくとも1つの、
    カールフィッシャー水分測定での使用においてエタノー
    ルを安定化または活性化するか、あるいは安定化および
    活性化する化合物を含んでいる、1構成品試薬によるカ
    ールフィッシャー水分測定用の操作媒体、または電量測
    定式カールフィッシャー水分測定用の陰極液。
  10. 【請求項10】 エタノール、ヨウ素、並びに少なくと
    も1つの、カールフィッシャー水分測定での使用におい
    てエタノールを安定化または活性化するか、あるいは安
    定化および活性化する化合物を含んでいる、2構成品系
    カールフィッシャー滴定における滴定液成分。
  11. 【請求項11】 エタノール、塩基、二酸化イオウ、ヨ
    ウ素、並びに少なくとも1つの、カールフィッシャー水
    分測定での使用においてエタノールを安定化または活性
    化するか、あるいは安定化および活性化する化合物を含
    んでいる、カールフィッシャー水分測定用の1構成品試
    薬。
  12. 【請求項12】 エタノール、塩基、二酸化イオウ、並
    びに少なくとも1つの、カールフィッシャー水分測定で
    の使用においてエタノールを安定化または活性化する
    か、あるいは安定化および活性化する化合物を含んでい
    る、電量測定式カールフィッシャー水分測定用の陽極
    液。
  13. 【請求項13】 エタノール、二酸化イオウ、および少
    なくとも1つの塩基を含んでいる、2構成品系カールフ
    ィッシャー滴定用の溶媒成分。
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