JPH11262881A - リンクアーム機構の制御方法 - Google Patents

リンクアーム機構の制御方法

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JPH11262881A
JPH11262881A JP10070594A JP7059498A JPH11262881A JP H11262881 A JPH11262881 A JP H11262881A JP 10070594 A JP10070594 A JP 10070594A JP 7059498 A JP7059498 A JP 7059498A JP H11262881 A JPH11262881 A JP H11262881A
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英城 干場
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雅裕 稲庭
Hidetaka Osawa
秀隆 大澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】平行な2軸上をそれぞれ独立した駆動モータに
より摺動するスライダに2軸間隔より長いアームの一端
を各々軸着し、作業手段を備えた移動部材に前記アーム
の他端を同一軸で軸着し、移動部材の片側にスライダを
2つ共配置させたリンクアーム機構に於いて、移動部材
を垂直移動させる時の2つのスライダは複雑な動きをす
る。本発明の目的は移動部材を垂直移動させる制御方法
を提供することにある。 【解決手段】2つのアームの長さ、アームの傾き等から
移動部材が垂直移動する時の2つのスライダの位置関係
式を得て、この位置関係式に従ってスライダの位置を制
御することにより、移動部材を垂直に移動させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動遠心機
のように検体試料のハンドリング機構を有する遠心機の
リンクアーム機構の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のリンクアーム機構に関する公知
例として特開昭58−160071号公報があり、移動
部材を2つのスライダ間に配置させたリンクアーム機構
について記載されているが、移動部材を垂直に上下させ
る制御手法に関しては詳細に触れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のリンク
アーム機構に於いては、移動部材は水平に配置された2
本の案内部材よりも下方のみ若しくは上方のみ移動可能
であるが、摺動する2つのスライダ間に移動部材を配置
しているため、上方から下方へ、又は下方から上方へと
案内部材を跨って移動することはできず、可動範囲が狭
いという欠点があった。この欠点を解決するためには、
平行な2本の案内部材を鉛直方向に配置し、移動部材の
左右のどちらか片側にスライダを2つ共配置すると、移
動部材は案内部材を跨って上下移動することは可能とな
るが、移動部材を垂直に移動させるためには、2つのス
ライダが複雑な動きになるという新たな問題が生じる。
【0004】また、移動部材が穴部等に入っている状態
で電源を投入し2つのスライダを原点位置へ移動させる
場合、移動部材が穴部内壁に衝突しないように移動部材
を垂直に上方へ移動させなければならない。更に移動部
材を上方へ移動させようと駆動した後、実際に移動部材
が所定の高さまで移動したかどうかが分からないという
問題がある。
【0005】本発明の目的は、移動部材が垂直移動する
際の移動部材の高さと2つのスライダの位置関係を表す
関係式を開示し、移動部材を垂直移動させる制御方法を
提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、移動部材を高速に垂
直移動させる制御方法を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、電源投入時であって
も移動部材が穴部等の周囲の物と干渉衝突しないよう
に、移動部材を垂直移動させる制御方法を提供すること
にある。
【0008】本発明の更なる他の目的は、移動部材が所
定の高さまで移動したかどうかを確認しながら移動部材
を移動させる制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ために、互いに平行な第1の案内部材と第2の案内部材
と、該第1の案内部材上には駆動モータにより移動可能
な第1のスライダを設け、同様に該第2の案内部材上に
も駆動モータにより移動可能な第2のスライダを設け、
該第1のスライダには前記第1の案内部材と第2の案内
部材の軸芯の間隔より長い第1のアームの一端を軸着
し、同様に該第2のスライダにも前記第1の案内部材と
第2の案内部材の軸芯の間隔より長い第2のアームの一
端を軸着し、前記第1のアームの他端と前記第2のアー
ムの他端は作業手段を備えた移動部材に同一軸上で軸着
し、該移動部材の片側に前記第1のスライダと第2のス
ライダを配置させ、前記第1のアームの長さをL1、前
記第2のアームの長さをL2、前記第1のスライダと第
2のスライダ間の上下方向の軸芯間の距離をd、前記移
動部材の摺動方向の位置をx1、前記第1のスライダの
摺動方向の位置をAxとするとき、前記第2のスライダ
の摺動方向の位置Bxは、
【0010】という関係になるように前記第1のスライ
ダと前記第2のスライダを制御することにより達成され
る。
【0011】また、前記移動部材の所望の速度カーブか
ら、前記第1のスライダの速度カーブを計算する工程1
と前記第2のスライダの速度カーブを計算する工程2を
設け、前記移動部材を移動させる以前に前記工程1と前
記工程2を計算し、移動時は得られた速度カーブに従い
第1のスライダ及び第2のスライダを制御することによ
り達成される。
【0012】次に、前記スライダの少なくとも1つに前
記アームの角度を検出する角度センサを設け、前記移動
部材を移動させる前に該角度センサから前記移動部材の
現在の高さを検出することにより達成される。
【0013】更に、前記移動部材を移動させた後、該角
度センサから前記移動部材の高さを検出することにより
達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施例を図面を
参照しながら以下詳細に説明する。本発明のリンクアー
ム機構1の制御方法を適用した自動遠心機110を図1
1に示す。自動遠心機110は、真空採決管に血液等の
検体111が通常5本入ったラック112を移動部材1
6に取り付けられたハンド15で掴み、リンクアーム機
構1で遠心機内のバケット113に入れる。所定のラッ
ク数を入れた後、ロ−タ114を回転させ検体111を
遠心分離する。分離後、バケット113からラック11
2をハンド15により取り出し、ラック置場115へ置
く。上述のようにラック112をハンドリングする際の
移動部材16の垂直動作について、図1を参照しながら
説明する。図1は、リンクアーム機構1の構成図と、リ
ンクアーム機構1を制御するCPUボード2及びドライ
ブボード3を示す。リンクアーム機構1は、断面がH形
のベース4に互いに平行な第1の案内部材5と第2の案
内部材6を備え、第1の案内部材5上を摺動する第1の
スライダ7と第2の案内部材6上を摺動する第2のスラ
イダ8を備えている。第1のスライダ7はタイミングベ
ルト9に固定され、このタイミングベルト9を稼動する
駆動モータ10を回転させることにより左右へ移動し、
同様に第2のスライダ8はタイミングベルト11に固定
され、このタイミングベルト11を稼動する駆動モータ
12を回転させることにより左右へ移動する。また、第
1のスライダ7には、第1のアーム13の一端(A)が
軸着され、同様に第2のスライダ8にも、第2のアーム
14の一端(B)が軸着されている。第1のアーム13
の他端と第2のアーム14の他端は、ハンド等の作業手
段15を備えた移動部材16に同一軸上(H)で軸着さ
れ、移動部材16の片側へ上記2つのスライダ7,8を
配置している。更に、移動部材16と第1のスライダ7
は、第1のアーム13と平行な平行リンク17で軸着さ
れ、移動部材16の姿勢を一定に保っている。上記2つ
の駆動モータ10,12は、それぞれモータケーブル1
8,19とコネクタ20を介してドライブボード3に接
続されている。また、マイクロコンピュータ(以下MC
Uと称す)27及びメモリ28等から構成されるCPU
ボード2と駆動モータ10,12を駆動するドライブボ
ード3は、コネクタ21,22とフラットケーブル23
を介して接続されている。前述したように駆動モータ1
0,12をベース4に固定したリンクアーム機構1は、
可動部に駆動モータを設けた直交形ロボットのようなケ
ーブルの曲折が無いため、曲折による断線は解消される
構成となっている。また停電等があった場合、駆動モー
タ10,12の位置保持力が無くなり移動部材16の自
重で落下する恐れがあるが、駆動モータ10,12のロ
ータシャフトをバネ力で固定する電磁ロックブレーキ機
能を持つモータを採用し、落下を防止している。
【0015】前述のように構成したリンクアーム機構1
の座標定義図を図2に示す。座標軸はX−Z軸の直交座
標とし、点Aは第1のスライダ7の軸芯,点Bは第2の
スライダ8の軸芯,点Hはハンド等の作業手段15を備
えた移動部材16の軸芯を表わす。第1のアーム13の
長さをL1,第2のアーム14の長さをL2,第1のス
ライダ7と第2のスライダ8の上下方向つまりZ軸方向
の軸芯間の距離をdとすると、点Aは直線Z=L1上
を、点Bは直線Z=L1−d上を移動し、点HのZ軸方
向の可動範囲は0〜(L1+L2−d)となる。又、直
線Z=L1と第1のアーム13のなす角をα(−π/2
≦α≦sin-1{(L2−d)/L1})とし、点HからX軸
方向へ垂線を下ろし直線Z=L1と交わる点をE,直線
Z=L1−dと交わる点をFとすると、線分HE,A
E,HF,BFの長さは、
【0016】となる。今、点Hが直線X=x1上を移動
する場合、点Aと点Bの座標をそれぞれ(Ax,L1)
(Bx,L1−d)とすると、X軸方向の位置Ax,B
xは、
【0017】
【0018】となり、式(5)と(6)式からαを消去
すると、
【0019】が導かれる。式(7)は、点Hが直線X=
x1上を垂直移動する時の点Aと点Bの位置を表わす関
係式であり、逆に第1のスライダ7と第2のスライダ8
の位置を式(7)を満足するように制御することによ
り、移動部材16は垂直移動が可能となる。
【0020】なお、式(5)及び式(6)は、図1及び
図2に示すように、第1及び第2のスライダ7,8が移
動部材16の左側に位置している状態を想定して式化し
たものである。したがって、例えば第1及び第2のスラ
イダ7,8が移動部材16の右側に位置している状態を
想定して式化すれば、上記式(5)〜式(7)は次のよ
うになる。
【0021】
【0022】しかし、第1及び第2のスライダ7,8が
移動部材16の左側に位置しているか、右側に位置して
いるかは、リンクアーム機構1を表から見るか裏から見
るか程度の差でしかないため、式(7)と式(7a)の
差は、X軸の方向をどちらに取るかの考え方の差でしか
ない。したがって、式(7)を満足する制御を行うとい
うことと、式(7a)を満足する制御を行うということ
は全く同じ意味である。
【0023】次に、点Hが図2に示すように直線X=x
1上を移動前の既知の高さH1Zから移動先の所望の高さ
2Zまで移動時間T秒経て移動する場合について説明す
る。先ず、移動部材16の垂直移動中の時間tと角度α
について関係式α(t)を導く。移動部材16の軸芯点H
のZ軸成分をHzとすると、
【0024】となる。時間tと高さHzの関係をcos関
数の半周期を用いて、振幅を移動距離、角度を時間に置
き換えて変換すると、
【0025】となり、時間tと高さHzの関係は図3に
示すような曲線30になる。ここで、H2Z−H1Z=Mと
し、式(8)(9)からαについて解くと、
【0026】となり、移動部材16の垂直移動中の時間
tと角度αについての関係式α(t)を得る。移動部材1
6の高さHzと時間tをcos関数を用いたため、移動部
材16の速度カーブ41は図4に示すような半周期のsi
n波となり、これを移動部材16の所望の速度カーブ4
1とする。
【0027】続いて、移動部材16の所望の速度カーブ
41から、第1のスライダ7の速度カーブ42を計算す
る工程1と、第2のスライダ8の速度カーブ43を計算
する工程2に関して、駆動モータ10,12にエンコー
ダ付きサーボモータを適用した場合の計算手法について
説明する。サーボモータの制御は、制御計算周期毎にエ
ンコーダの回転パルス信号をフィードバックしサーボモ
ータの回転角度及び角速度を求め、指令速度とサーボモ
ータの角速度の差から比例項・積分項・微分項の3つの
項を加算するPID演算を行い、PWM(パルス・ワイ
ド・モジュレーション)制御によりサーボモータを駆動
制御する。制御計算周期の時間をΔtとすると、移動中
の時間tはΔtの累積であるから、
【0028】で表わせられ、iは制御回数、nは移動部
材16を所望の高さH2Zまで移動させた時の制御回数を
表わし、移動時間TはT=n・Δtとなる。
【0029】フローチャート図5を用いて工程1の計算
手法を、制御計算周期に制御回数を乗じた時間tiにつ
いて説明すると、処理500で式(10)からアーム角
度α(ti)を求め、処理501で点HのX座標成分x1及
びアーム角度α(ti)を式(5)へ代入し第1のスライダ
7の位置Ax(ti)を計算する。処理502で制御計算周
期毎の第1のスライダ7の位置Axの差、つまり
【0030】を計算すると、Δt時間後の第1のスライ
ダ7の移動距離が得られ、その移動距離とΔt時間から
第1のスライダ7の速度を得る。更に、処理503で1
回転当りの第1のスライダ7のピッチと第1のスライダ
7の速度から、駆動モータ10の指令速度に変換する。
処理504でこれらの一連の計算をi=0から順次nま
で繰り返し行い、処理505で駆動モータ10の指令速
度データテーブルを作成し、CPUボード2のメモリ2
8に記憶する。
【0031】次に工程2についてフローチャート図6を
用いて説明する。時間tiの場合、処理600で点Hの
X座標成分x1及び工程1で求めたAx(ti)を式(7)
へ代入し、第2のスライダ8の位置Bx(ti)を得る。処
理601で工程1と同様に、制御計算周期毎の第2のス
ライダ8の位置Bxの差
【0032】から、Δt時間後の第2のスライダ8の移
動距離が得られ、その移動距離から第2のスライダ8の
速度を得る。更に、処理602で1回転当りの第2のス
ライダ8のピッチと第2のスライダ8の速度から、駆動
モータ12の指令速度に変換する。処理603でこれら
の一連の計算をi=0から順次nまで繰り返し行い、処
理604で駆動モータ12の指令速度データテーブルを
作成し、CPUボード2のメモリ28に記憶する。図4
に工程1と工程2の計算より得た第1のスライダ7の速
度カーブ42と第2のスライダ8の速度カーブ43を示
す。
【0033】以上の工程1及び工程2を経て、移動部材
16を移動させる場合は、工程1で求めた速度カーブ4
2になるようにCPUボード2のメモリ28に記憶させ
た駆動モータ10の指令速度データを制御計算周期毎に
順次読み出し、第1のスライダ7を速度制御する。同様
に工程2で求めた速度カーブ43になるようにCPUボ
ード2のメモリ28に記憶させた駆動モータ12の指令
速度データを制御計算周期毎に順次読み出し、第2のス
ライダ8を速度制御する。速度制御の手法は、前述した
ようにエンコーダフィードバックによる角速度変換と指
令速度の差からPID演算により、駆動モータ10,1
2を制御する。2つの駆動モータ10,12の制御は、
例えばCPU1個で時分割によりタスクを切り替える方
式で同時に制御駆動し、移動部材16を高さH1Zから所
望の高さH2Zへ垂直に移動させる。
【0034】以上の説明では移動部材16を上昇させる
場合について説明したが、高さH2Zから高さH1Zへ下降
させる場合は、CPUボード2のメモリ28に記憶させ
た指令速度データの読み出し順番を逆にして駆動モータ
10,12を制御する。また、移動部材16を水平に移
動させる場合は、駆動モータ10,12を同時に同じ指
令速度で駆動すれば良い。
【0035】前述ではエンコーダ付きサーボモータを適
用した場合の計算工程1と計算工程2について説明した
が、以下駆動モータ10,12にパルスレートで駆動す
るステッピングモータを適用した場合について説明す
る。ステッピングモータを1ステップ回転させると、ス
ライダ7,8は1ステップ回転角に相当する分だけ移動
する。その1ステップ分の移動量ΔAx,ΔBxは、
【0036】となる。ここで、sはステップ角度,1/
Nは減速比,pはピッチ(mm/1回転)である。このよ
うにステッピングモータの場合、パルスレートで駆動す
るためスライダ7,8の停止位置は離散的となる。その
ため、離散的な位置とその位置を通過する時間からパル
スレートを決定する計算手法を導く。今、点Hの移動前
の既知の高さH1Zと移動先の所望の高さH2Zが与えられ
るとし、図4の移動部材16の所望の速度カーブ41を
示す式(9)からH1Z−H2Z=Mとして時間tについて
解くと、
【0037】となる。式(15)は時間tを移動部材1
6の高さHzの関数で表わしたものである。
【0038】先ず、第1のスライダ7の速度カーブ42
を計算する工程1について説明する。移動部材16の高
さHzを第1のスライダ7の位置Axで表現すると、
【0039】式(16)を式(15)に代入して、
【0040】を得る。式(17)は時間tを第1のスラ
イダ7の位置Axの関数で表現したものであり、第1の
スライダ7の離散的な位置をAxに代入するとその位置
を通過する時間tが得られる。上式(16)(17)の
±について図2を参照しながら説明すると、点Hの高さ
Hzが直線Z=L1より上か下かで場合分けされる。移
動開始時の計算上の点Hの高さHz=H1Zで直線Z=L
1より下方のため−であり、直角三角形AHEの辺HE
が0になるまで計算上の点AをX軸負方向へΔAxずつ
移動させる。次に計算上の点AをX軸正方向へΔAx分
移動させ、計算上の点Hの高さをL1より上方とみなし
(+)、点Hの高さがL1からH2Zまで計算上の点Aを
X軸の正方向へΔAxずつ移動させる。点Hの移動前の
高さH1ZからL1までの、点AのX軸負方向へ移動する
距離は、
【0041】となり、その移動パルス数は式(18)の
移動距離を1ステップ分の移動量ΔAxで割った数とな
る。点Aの位置Axは1ステップ移動前の位置Ax−Δ
Axより得て、式(17)に代入し、時間tを求める。
ΔAxをAxから順次引き更新し、式(17)より点A
の離散的な位置と通過時間を得て、その1ステップ分の
時間の差からパルスレートを求める。パルス出力方式
は、図7に示すようなブロック回路でMCU27が有す
るタイマA71の割り込み機能を用い、パルス周波数を
変化させる方式とし、タイマクロック周期と移動前後の
時間差から割り込み間隔のタイマ値Atは、
【0042】より得る。次に点Hの高さL1から移動先
のH2Zまでの、点AのX軸正方向へ移動する距離は、
【0043】となり、その移動パルス数は式(20)の
移動距離を1ステップ分の移動量ΔAxで割った数とな
る。同様に上述した計算方法により、1ステップ分の移
動前後の時間差からタイマ値Atを求め、各移動分のタ
イマ値をテーブル化し、CPUボード2のメモリ28に
記憶する。
【0044】続いて、第2のスライダ8の速度カーブ4
3を計算する工程2について説明する。移動部材16の
高さHzを第2のスライダ8の位置Bxで表現すると、
【0045】式(21)を式(15)に代入して、
【0046】を得る。式(22)は時間tを第2のスラ
イダ8の位置Bxの関数で表現したものであり、前述し
た第1のスライダ7の場合と同様、第2のスライダ8の
離散的な位置をBxに代入するとその位置を通過する時
間tが得られる。上式(21)(22)の±について
は、点Hの高さHzが直線Z=L1−dより上か下かで
場合分けされるが、計算上の点Hの高さHzが直線Z=
L1−dより下方の場合は−であり、直角三角形BHF
の辺HFが0になるまで計算上の点BをX軸負方向へΔ
Bxずつ移動させる。次に計算上の点BをX軸正方向へ
ΔBx分移動させ、計算上の点Hの高さをL1−dより
上方とみなし(+)、点Hの高さがL1−dからH2Z
で計算上の点BをX軸の正方向へΔBxずつ移動させ
る。点Hの移動前の高さH1ZからL1−dまでの、点B
のX軸負方向へ移動する距離は、
【0047】となり、その移動パルス数は式(23)の
移動距離を1ステップ分の移動量ΔBxで割った数とな
る。点Bの位置Bxは1ステップ移動前の位置Bx−Δ
Bxより得て、式(22)に代入し時間tを求める。Δ
BxをBxから順次引き更新し、式(22)より点Bの
離散的な位置と通過時間を得て、その1ステップ分の時
間の差からパルスレートを求める。第1のスライダ7と
同様、パルス出力方式をMCU27が有するタイマB7
2の割り込み機能を用い、パルス周波数を変化させる方
式とし、タイマクロック周期と移動前後の時間差から割
り込み間隔のタイマ値Btは、
【0048】より得る。次に点Hの高さL1−dから移
動先のH2Zまでの、点BのX軸正方向への移動距離は、
【0049】となり、その移動パルス数は式(25)の
移動距離を1ステップ分の移動量ΔBxで割った数とな
る。同様に上述した計算方法により、1ステップ分の移
動前後の時間差からタイマ値Btを求め、各移動分のタ
イマ値をテーブル化し、CPUボード2のメモリ28に
記憶する。ステッピングモータの場合もサーボモータと
同様、各スライダ7,8の速度カーブは図4に示すよう
な第1のスライダ7の速度カーブ42及び第2のスライ
ダ8の速度カーブ43となる。又、メモリ28には各ス
ライダ7,8の移動方向別のパルス数とタイマ値が、図
8に示すような構成で整然と格納されている。801は
第1のスライダ7の負方向パルス数で、802は第1の
スライダ7の正方向パルス数で、803は第2のスライ
ダ8の負方向パルス数で、804は第2のスライダ8の
正方向パルス数で、805は第1のスライダ7の負方向
移動時のタイマ値テーブルで、806は第1のスライダ
7の正方向移動時のタイマ値テーブルで、807は第2
のスライダ8の負方向移動時のタイマ値テーブルで、8
08は第2のスライダ8の正方向移動時のタイマ値テー
ブルである。
【0050】ここで、駆動モータ10,12にステッピ
ングモータを適用した時のブロック回路を示した図7
と、フロチャート図9,図10を参照しながら、前述し
た計算の工程1及び工程2より得たタイマ値を用いて、
移動部材16を上昇させる場合について説明する。図9
は移動部材16を移動させる時のサブルーチンであり、
図10はタイマ割り込み処理の上昇動作部分のフローチ
ャートである。回転開始時、処理901で出力パルスの
数をカウントするカウンタA及びカウンタBをリセット
し、処理902でメモリ28から最初のタイマ値をそれ
ぞれ読み出し、タイマA及びタイマBのタイマ値を設定
する。その後、処理903でタイマA及びタイマBの割
り込みを許可して割り込み機能を起動させる。タイマ割
り込みが発生すると、プログラムは割り込み処理へ移行
する。タイマA及びタイマBの割り込み処理は、別々に
設けているが処理内容は図10に示す内容と同様である
ため、図10を用いて割り込み処理の内容を説明する。
割り込み処理では、処理1001で負方向の駆動パルス
出力が終了したかどうかを判断し、未だであれば処理1
002で負方向への駆動パルスを出力し、処理1003
で負方向出力パルスをカウントし、処理1004で次回
までの割り込み間隔時間となるタイマ値をメモリ28か
ら順次読み出し更新する。上記処理を負方向へのパルス
出力が終了するまで割り込み発生毎に繰り返し実行す
る。駆動パルスは、5相コントローラ73,74で相切
り換え信号に変換され、ドライバ3から駆動モータ1
0,12に電流を流し、駆動モータ10,12は回転す
る。負方向へのパルス出力が終了すると、処理1005
で正方向への出力パルス数の判定、処理1006で正方
向への駆動パルスの出力、処理1007で出力パルスの
カウント、処理1008でタイマ値の更新を行い、全パ
ルス出力するまで割り込み発生毎に繰り返し実行し、処
理1009でパルス出力終了後タイマ割り込み機能を禁
止状態にする。図9に示すサブルーチンでは、処理90
4でタイマAのパルス出力が終了したかどうか、処理9
05でタイマBのパルス出力が終了したかどうかを判定
し、移動部材16の上昇終了を判断する。これらのプロ
グラムは読み出し専用メモリROM70に格納されてい
る。以上説明した制御手法により、移動部材16は高さ
1Zから所望の高さH2Zへ垂直に移動する。また、高さ
2Zから高さH1Zへ下降させたい場合は、サーボモータ
適用時と同様メモリ28のテーブル状に記憶させたタイ
マ値の読み出し順番を逆にして、駆動モータ10,12
を制御する。更に移動部材16を水平に移動させる場合
は、駆動モータ10,12を同時に同じパルスレートで
駆動すれば良い。
【0051】以上今までの説明では、移動部材16を既
知の高さH1Zから所望の高さH2Zまで垂直に移動させる
制御方法について触れたが、次に未知の高さから垂直移
動させる場合について説明する。電源投入直後を考える
と、絶対値エンコーダを有したサーボモータの場合はモ
ータの回転角度からスライダ7,8の位置を求め、移動
部材16の高さを計算できるが、ステッピングモータの
場合はモータの回転角度が不明なため、スライダ7,8
の位置が判らず移動部材16の高さを求めることができ
ない。そこで、図1に示すリンクアーム機構1の第1の
スライダ7の平行リンク17の同一軸上に角度センサ2
4を新たに設け、第1のアーム13と第1の案内部材5
とのなす角αを角度センサ24で検出する。第1のアー
ム13の長さL1は既知であるため、移動部材16の高
さは式(8)より求めることができる。本実施例では角
度センサ24をポテンショメータとし、ケーブル25で
CPUボード2へコネクタ26を介してMPU27のA
/D変換器75へ接続する。電源投入後、移動部材16
を上昇移動させる時のメインルーチンを示す図13を参
照しながら説明すると、処理1301でMPU27が、
ポテンショメータから出力されるアナログ電圧を入力
し、A/D変換器75でアナログ値をデジタル値に変換
し、予めROM70に記憶させていた図12に示す変換
グラフ1201から移動部材16の高さを得る。処理1
302で移動部材16の高さから、上記説明した計算手
法によりタイマ値テーブルを作成する。処理1303で
は、図9に示すサブルーチンをコールし、上記説明した
手法でステッピングモータを駆動し、移動部材16を所
望の高さH2Zまで垂直に移動させる。移動後、処理13
04でポテンショメータから出力されるアナログ電圧を
再び入力し、変換グラフ1201から移動部材16の高
さを得る。処理1305で所定の高さまで移動したかど
うかを確認し、正常な場合は上昇移動完了と判断する。
所定の高さまで移動しなかった場合は処理1306のエ
ラー処理へ分岐し、ステッピングモータの脱調、タイミ
ングベルト9、11の断線等を表すエラーメッセージを
出す。再スタートの要求で処理1301へジャンプし、
再び前述した処理を実行する。下降及び水平移動の場合
も、処理1303から処理1306と同様の手法で、角
度センサ24で移動部材16の高さを検出し、正常な移
動かどうかを確認しながらリンクアーム機構1を制御す
る。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、第1の案内部材と平行
な第2の案内部材を設け、該第1の案内部材上には駆動
モータにより移動可能な第1のスライダを設け、同様に
該第2の案内部材上にも駆動モータにより移動可能な第
2のスライダを設け、該第1のスライダには前記第1の
案内部材と第2の案内部材の間隔より長い第1のアーム
の一端を軸着し、同様に該第2のスライダにも前記第1
の案内部材と第2の案内部材の間隔より長い第2のアー
ムの一端を軸着し、前記第1のアームの他端と前記第2
のアームの他端は作業手段を備えた移動部材に同一軸上
で軸着し、該移動部材の片側に前記第1のスライダと第
2のスライダを配置させ、前記第1のアームの長さをL
1、前記第2のアームの長さをL2、前記第1のスライ
ダと第2のスライダ間の上下方向の軸芯間の距離をd、
前記移動部材の摺動方向の位置をx1、前記第1のスラ
イダの摺動方向の位置をAxとするとき、前記第2のス
ライダの摺動方向の位置Bxは、
【0053】という関係になるように前記第1のスライ
ダと前記第2のスライダを制御したので、移動部材を垂
直に移動させることができる。
【0054】また、前記移動部材の所望の速度カーブか
ら、前記第1のスライダの速度カーブを計算する工程1
と前記第2のスライダの速度カーブを計算する工程2を
設け、前記移動部材を移動させる前に前記工程1と前記
工程2を計算し、移動時は得られた速度カーブに従い第
1のスライダ及び第2のスライダを制御するようにした
ので、移動部材を高速に垂直移動させることができる。
【0055】次に、前記スライダの少なくとも1つに前
記アームの角度を検出する角度センサを設け、前記移動
部材を移動させる前に該角度センサから前記移動部材の
高さを検出するようにしたので、電源投入時であっても
移動部材が穴部等の周囲の物と干渉衝突せず、移動部材
を垂直移動させることができる。
【0056】更に、前記移動部材を移動させた後、該角
度センサから前記移動部材の高さを検出するようにした
ので、移動部材が所定の高さまで移動したかどうかを確
認しながら移動部材を移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すリンクアーム機構の
構成図と制御装置の全体図。
【図2】 本発明の一実施例を示すリンクアーム機構の
座標定義図。
【図3】 本発明の一実施例を示す移動部材の時間と高
さの関係曲線図。
【図4】 本発明の一実施例を示す移動部材の速度カー
ブと各スライダの速度カーブ図。
【図5】 本発明の一実施例を示すサーボモータ適用時
の計算工程1のフローチャート。
【図6】 本発明の一実施例を示すサーボモータ適用時
の計算工程2のフローチャート。
【図7】 本発明の一実施例を示すステッピングモータ
適用時の制御ブロック回路図。
【図8】 本発明の一実施例を示すステッピングモータ
適用時のタイマテーブルのメモリ格納例。
【図9】 本発明の一実施例を示すステッピングモータ
適用時のサブルーチンのフローチャート。
【図10】 本発明の一実施例を示すステッピングモー
タ適用時のタイマ割り込み処理のフローチャート。
【図11】 本発明の一実施例を示す自動遠心機の斜視
図。
【図12】 本発明の一実施例を示す移動部材の高さと
A/D変換値を表す変換グラフ。
【図13】 本発明の一実施例を示すステッピングモー
タ適用時のメインルーチンのフローチャート。
【符号の説明】
1はリンクアーム機構、5は第1の案内部材、6は第2
の案内部材、7は第1のスライダ、8は第2のスライ
ダ、10,12は駆動モータ、13は第1のアーム、1
4は第2のアーム、15は作業手段、16は移動部材、
24は角度センサ、41は所望の速度カーブ、42は第
1のスライダの速度カーブ、43は第2のスライダの速
度カーブである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行な第1の案内部材と第2の案
    内部材と、該第1の案内部材上を移動可能な第1のスラ
    イダと、該第2の案内部材上を移動可能な第2のスライ
    ダを設け、該第1のスライダには前記第1の案内部材と
    第2の案内部材の軸芯の間隔より長い第1のアームの一
    端が軸着され、該第2のスライダには前記第1の案内部
    材と第2の案内部材の軸芯の間隔より長い第2のアーム
    の一端が軸着され、前記第1のアームの他端と前記第2
    のアームの他端は作業手段を備えた移動部材に軸着さ
    れ、該移動部材の片側に前記第1のスライダと第2のス
    ライダを配置させたリンクアーム機構の制御方法におい
    て、前記第1のアームの長さをL1、前記第2のアーム
    の長さをL2、前記第1のスライダと第2のスライダ間
    の上下方向の軸芯間の距離をd、前記移動部材の摺動方
    向の位置をx1、前記第1のスライダの摺動方向の位置
    をAxとして、前記第2のスライダの摺動方向の位置B
    xと前記第1のスライダの摺動方向の位置Axとを、下
    式をほぼ満足するよう制御することを特徴としたリンク
    アーム機構の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記移動部材の所望の速度カーブから、
    前記第1のスライダの速度カーブを計算する工程1と前
    記第2のスライダの速度カーブを計算する工程2を有
    し、前記移動部材を移動させる前に前記工程1と前記工
    程2を計算することを特徴とした請求項1記載のリンク
    アーム機構の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記スライダの少なくとも1つに前記ア
    ームの角度を検出する角度センサを設け、前記移動部材
    を移動させる前に該角度センサから前記移動部材の高さ
    を検出することを特徴とした請求項1又は2記載のリン
    クアーム機構の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記スライダの少なくとも1つに前記ア
    ームの角度を検出する角度センサを設け、前記移動部材
    を移動させた後該角度センサから前記移動部材の高さを
    検出することを特徴とした請求項1乃至3のいずれか記
    載のリンクアーム機構の制御方法。
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