JPH11262955A - 繊維強化圧力容器およびブレイダーによる繊維強化圧力容器作製方法並びに繊維強化圧力容器作製用ブレイダーシステム - Google Patents

繊維強化圧力容器およびブレイダーによる繊維強化圧力容器作製方法並びに繊維強化圧力容器作製用ブレイダーシステム

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JPH11262955A
JPH11262955A JP10089484A JP8948498A JPH11262955A JP H11262955 A JPH11262955 A JP H11262955A JP 10089484 A JP10089484 A JP 10089484A JP 8948498 A JP8948498 A JP 8948498A JP H11262955 A JPH11262955 A JP H11262955A
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Yasuo Hisa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強化繊維束が圧力容器全体にわたって巻き付け
られ、耐圧強度に関して最適に設計された繊維強化圧力
容器を提供する。 【解決手段】シリンダ部19aとその両端に連続するド
ーム部19bからなる繊維強化圧力容器19が、その軸
方向に沿って巻き付けられ、かつシリンダ部の一方の側
からドーム部を横切ってシリンダ部の他方の側に渡るよ
うに配置された強化繊維束18によって形成された第1
の強化繊維層と、ブレイディングされた別の強化繊維束
15によって少なくともシリンダ部に形成された第2の
強化繊維層からなる積層構造を有するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧ガス等を入れ
るための繊維強化圧力容器、および繊維強化圧力容器を
ブレイダーを用いて作製する方法、並びに繊維強化圧力
容器を作製するためのブレイダーシステムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のブレイダーを用いた繊維強化圧力
容器の作製方法によれば、シリンダ部とその両端に連続
するドーム部からなる圧力容器ライナーが予め準備さ
れ、ブレイダーの使用により、多数本の強化繊維束がブ
レイダーのボビンキャリアと圧力容器ライナーとの間に
渡されるとともに、環状ガイドを通じてライナー上の組
成点に案内されつつライナーの周りに交錯旋回せしめら
れ、ライナー上にブレイディング層が組成される。その
後、ブレイディング層に樹脂が含浸された後、樹脂が硬
化せしめられることによって繊維強化圧力容器が作製さ
れる。
【0003】しかしながら、この従来の作製方法によれ
ば、強化繊維束が圧力容器ライナーの軸に交差する面内
でのみライナーの周りに交錯旋回せしめられることによ
ってブレイディング層が組成されるので、圧力容器ライ
ナーのシリンダ部の一方の側からドーム部を横切ってシ
リンダ部の他方の側に渡るようにして圧力容器ライナー
に巻き付けられる強化繊維束が存在しない。こうして、
作製された繊維強化圧力容器のドーム部の頂点近傍に強
化繊維束が存在しない領域が生じる。この強化繊維束が
存在しない領域は、強化繊維束が存在する領域(強化繊
維束が連続的に巻き付けられた領域)に比べて耐圧強度
が極端に低下し、耐圧強度の観点から圧力容器を最適に
設計するのが困難になるという問題を生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、強化繊維束が圧力容器全体にわたって巻き付け
られ、耐圧強度に関して最適に設計された繊維強化圧力
容器を提供することにある。また、本発明の課題は、こ
のような繊維強化圧力容器をブレイダーを用いて製作す
る方法、並びにこのような繊維強化圧力容器を作製する
ためのブレイダーシステムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、シリンダ部とその両端に連続する
ドーム部とからなる繊維強化圧力容器であって、前記繊
維強化圧力容器の軸方向に沿って巻き付けられ、かつ前
記シリンダ部の一方の側から前記ドーム部を横切って前
記シリンダ部の他方の側に渡るように配置された強化繊
維束によって形成された第1の強化繊維層と、ブレイデ
ィングされた別の強化繊維束によって少なくとも前記シ
リンダ部に形成された第2の強化繊維層からなる積層構
造を有していることを特徴とする繊維強化圧力容器が構
成される。
【0006】また、上記課題を解決するため、本発明に
よれば、シリンダ部とその両端に連続するドーム部とか
らなる圧力容器ライナーを準備し、強化繊維束を前記圧
力容器ライナーの軸方向に沿って前記圧力容器ライナー
に巻き付け、前記強化繊維束が前記シリンダ部の一方の
側から前記ドーム部を横切って前記シリンダ部の他方の
側に渡るようにし、その上に別の強化繊維束によってブ
レイディング層を形成することを特徴とするブレイダー
による繊維強化圧力容器作製方法が構成される。
【0007】また、上記課題を解決するため、本発明に
よれば、シリンダ部とその両端に連続するドーム部から
なる圧力容器ライナーを定位置に支持し、円筒状マンド
レルを前記圧力容器ライナーの両端に同軸に配置して前
記圧力容器ライナーのドーム部に対して接触しまたは離
れるようし、2つのブレイダーを前記圧力容器ライナー
および前記マンドレルを包囲しつつ前記圧力容器ライナ
ーの軸方向に往復運動可能に配置し、前記圧力容器ライ
ナーが通過し得る円形開口を有し、前記開口の内周面に
多数のボビンが配置された軸方向繊維束供給手段を、前
記2つのブレイダーの間に前記軸方向に往復運動可能に
配置し、前記マンドレル上または前記マンドレルと前記
圧力容器ライナーとの間において繊維層を周方向に切断
するカッターを配置し、前記軸方向繊維束供給手段のボ
ビンが前記圧力容器ライナーの端を外側に越える度毎
に、前記多数のボビンを一斉に前記開口の中心に関して
180°回転させるようにしたことを特徴とする繊維強
化圧力容器作製用ブレイダーシステムが構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好ましい実施例について説明する。図1は、本発
明の1実施例による繊維強化圧力容器作製用ブレイダー
システムの構成を概略的に示した側面図である。図1に
示したように、本発明によるブレイダーシステムは、圧
力容器ライナー1を定位置に支持する第1および第2の
ロボットアーム2、3を備えている。第1のロボットア
ーム2はその先端に圧力容器ライナー1の一端を挟持す
るチャック2aを備え、第2のロボットアーム3はその
先端に圧力容器ライナー1の他端を挟持するチャック3
aを備えており、圧力容器ライナー1は、両端を第1お
よび第2のロボットアーム2、3によって挟持されるこ
とによって定位置に支持されるようになっている。ま
た、第1および第2のロボットアーム2、3は、それぞ
れ、圧力容器ライナー1の軸方向に運動することによっ
て、そのチャック2a、3aが圧力容器ライナー1に対
して接触しまたは離れるようになっており、第1および
第2のロボットアーム2、3のいずれか一方のみによっ
て圧力容器ライナー1を片持ち状態に支持することもで
きる。
【0009】圧力容器ライナー1はブレイダーシステム
による中空容器の気密性を確保するためのものであり、
この実施例では、圧力容器ライナー1はシリンダ部1a
とその両端に連続するドーム部1bとからなっている。
【0010】圧力容器ライナー1の両端には、第1およ
び第2の円筒状マンドレル4、5が圧力容器ライナー1
に同軸に配置され、圧力ライナー1の軸方向に往復運動
し、圧力容器ライナー1のドーム部1bに対して接触し
または離れるようになっている。この場合、マンドレル
4、5は、関係するロボットアーム2、3を内部に収容
し得る内径を有し、かつ圧力容器ライナー1のシリンダ
部1aの外径に等しいかまたはそれより小さい外径を有
している。なお、図1では、第1のマンドレル4は圧力
容器ライナー1から離れた位置にあり、第2のマンドレ
ル5は圧力容器ライナー1に接触した位置にある。
【0011】また、図1に示したように、本発明による
ブレイダーシステムは、圧力容器ライナー1およびマン
ドレル4、5を包囲しつつ圧力容器ライナー1の軸方向
に往復運動可能に配置された2つのブレイダー6、7
と、圧力容器ライナー1が通過し得る円形開口を有し、
開口の内周面に多数のボビンを備え、2つのブレイダー
6、7の間に圧力容器ライナー1の軸方向に往復運動可
能に配置された軸方向繊維束供給装置8を備えている。
【0012】この実施例では、2つのブレイダー6、7
および軸方向繊維束供給装置8は、レール10上を自走
することによって圧力容器ライナー1の軸方向に往復運
動し得るようになっているが、適当な公知の移動手段を
用いて、2つのブレイダー6、7および軸方向繊維束供
給装置8を圧力容器ライナー1の軸方向に往復運動させ
るようにしてもよい。
【0013】本発明によるブレイダーシステムは、さら
に、マンドレル4、5上またはマンドレル4、5と圧力
容器ライナー1との境界において繊維層を周方向に切断
するカッター9を備えている。カッター9は、図示しな
い適当な支持移動手段によって、上下左右に移動可能に
かつ圧力容器ライナー1の軸の周りに回転可能になって
おり、常に、2つのブレイダー6、7および軸方向繊維
束供給装置8の運動を妨げない位置に配置されている。
【0014】図2は、ブレイダー6、7の概略的な斜視
図である。この実施例では、2つのブレイダー6、7は
同一の構成を有しているので、図2には一方のブレイダ
ー6のみを示すとともに、その構成を簡単に説明する。
図2に示したように、ブレイダー6は、円筒または球体
を輪切りにした形状の軌道面11を備えており、ブレイ
ダー6の中心部は、組成中に圧力容器ライナー1が通過
するために空洞になっている。これとは別に軌道面11
を平面状に形成した形式のブレイダーを使用することも
勿論可能である。ブレイダー6の軌道面11には2つの
交錯する溝状の環状軌道12、13が形成され、各環状
軌道12、13の溝には、多数のボビンキャリア14が
案内され、軌道12、13のそれぞれに沿って逆方向に
交錯走行するようになっている。
【0015】そして、ボビンキャリア14が環状軌道1
2、13に沿って走行するとともに、ブレイダー6の圧
力容器ライナー1に対する位置が制御され、それによっ
て、ボビンキャリア14と圧力容器ライナー1の間に渡
された多数の繊維束15が圧力容器ライナー1のまわり
に交錯旋回することにより、ブレイディングが行われて
圧力容器ライナー1上にブレイディング層が組成される
ようになっている。
【0016】図3は、図1のX−X方向に沿った断面図
であり、軸方向繊維束供給装置8の正面を示した図であ
る。図3に示したように、軸方向繊維束供給装置8は、
中央部に圧力容器ライナー1が通過し得る円形開口16
を有している。そして、この円形開口16の内周面に
は、これに沿って図示しない円筒状のボビン保持部材が
取り付けられ、このボビン保持部材は、軸方向繊維束供
給装置8の内部に設けられた図示しない適当な駆動機構
によって、円形開口16の中心に関して時計回りにまた
は反時計回りに回転し得るようになっている。さらに、
ボビン保持部材には、内周に沿って等しい間隔をあけて
多数のボビン17が保持されており、ボビン保持部材が
任意の角度回転すると、多数のボビン17は一斉に、円
形開口16の中心に関して同じ角度回転するようになっ
ている。これらのボビン17からは、圧力容器ライナー
1の軸方向に走る繊維束18が供給される。
【0017】次に、本発明によるブレイダーシステムの
作動方法について説明する。図4(A)〜(E)および
図5(A)〜(D)は、本発明によるブレイダーシステ
ムの作動方法を説明する概略的な側断面図である。図4
〜図5においては、説明を簡単にするため、第1および
第2のブレイダー6、7については、いずれも上下各一
対のボビンキャリアのみを、また、軸方向繊維束供給装
置8については、上下各1つのボビンのみを示した。
【0018】まず最初、図4(A)に示したように、圧
力容器ライナー1は第2のロボットアーム3によって片
持ち状態に支持され、かつ第2のマンドレル5が圧力容
器ライナー1のドーム部1bに接触した状態で、軸方向
繊維束供給装置8および第2のブレイダー7が、第2の
マンドレル5から圧力容器ライナー1に向かって移動
し、軸方向繊維束供給装置8によって第2のマンドレル
5および圧力容器ライナー1の軸方向に多数本の繊維束
18が供給され、その上から第2のブレイダー7によっ
て第2のマンドレル5および圧力容器ライナー1上にブ
レイディング層が組成される。このとき、第1のロボッ
トアーム2、第1のマンドレル4および第1のブレイダ
ー6は、いずれも圧力容器ライナー1から離れた位置に
待機している。
【0019】次に、図4(B)に示したように、軸方向
繊維束供給装置8および第2のブレイダー7が圧力容器
ライナー1上まで移動し、第2のブレイダー7によるブ
レイディング層の組成位置が圧力容器ライナー1上に移
動したとき、カッター9が作動し、圧力容器ライナー1
と第2のマンドレル5の間または第2のマンドレル5上
において組成されたブレイディング層が軸方向繊維束と
ともに周方向に切断される。
【0020】図4(C)に示したように、第2のブレイ
ダー7によるブレイディング層の組成位置が圧力容器ラ
イナー1のシリンダ部1aとドーム部1bの境界近傍に
達すると、軸方向繊維束供給装置8のボビン17は圧力
容器ライナー1の端を外側に越えた位置に達する。そし
て、軸方向繊維束供給装置8のボビン17が一斉に、時
計回りにまたは反時計回りに180°回転する。
【0021】その後、図4(D)に示したように、第2
のブレイダー7および軸方向繊維束供給装置8は前と逆
方向に移動するとともに、第1のロボットアーム2が作
動して圧力容器ライナー1を支持し、かつ第1のマンド
レル4が圧力容器ライナー1のドーム部1bに接触す
る。そして、第1のブレイダー6が作動し、第1のマン
ドレル4から圧力容器ライナー1に向かって移動し、第
1のブレイダー6によって第1のマンドレル4上にブレ
イディング層が組成される。
【0022】図4(E)に示したように、第1のブレイ
ダー6によるブレイディング層の組成位置が圧力容器ラ
イナー1上に移動したとき、カッター9が作動し、圧力
容器ライナー1と第1のマンドレル4との間または第1
のマンドレル4上において第1のブレイダー6によって
組成されたブレイディング層が周方向に切断される。第
1のブレイダー6が圧力容器ライナー1上を移動する間
に、軸方向繊維束供給装置8から多数本の繊維束18
が、第2のブレイダー7によるブレイディング層上に圧
力容器ライナー1の軸方向に供給され、その上から第1
のブレイダー6によってブレイディング層が組成され
る。そして、第2のブレイダー7によるブレイディング
層の組成位置が第2のマンドレル5上に移動すると、カ
ッター9が作動し、圧力容器ライナー1と第2のマンド
レル5との間または第2のマンドレル5上において第2
のブレイダー7によって組成されたブレイディング層が
周方向に切断される。切断後、第2のブレイダー7およ
び第2のマンドレル、並びに第2のロボットアーム3
は、いずれも圧力容器ライナー1から離れる。
【0023】図5(A)に示したように、第1のブレイ
ダー6によるブレイディング層の組成位置が圧力容器ラ
イナー1のシリンダ部1aとドーム部1bの境界近傍に
達すると、軸方向繊維束供給装置8のボビン17は圧力
容器ライナー1の端を外側に越えた位置に達する。そし
て、軸方向繊維束供給装置8のボビン17が一斉に、時
計回りにまたは反時計回りに180°回転する。
【0024】その後、図5(B)に示したように、第1
のブレイダー6および軸方向繊維束供給装置8は前と逆
方向に移動するとともに、第1のロボットアーム2が作
動して圧力容器ライナー1を支持し、かつ第2のマンド
レル5が圧力容器ライナー1のドーム部1bに接触す
る。そして、第2のブレイダー7が作動し、第2のマン
ドレル5から圧力容器ライナー1に向かって移動し、第
2のブレイダー7によって第2のマンドレル5上にブレ
イディング層が組成される。
【0025】図5(C)に示したように、第2のブレイ
ダー7によるブレイディング層の組成位置が圧力容器ラ
イナー1上に移動したとき、カッター9が作動し、圧力
容器ライナー1と第2のマンドレル5との間または第2
のマンドレル5上において第2のブレイダー7によって
組成されたブレイディング層が周方向に切断される。第
2のブレイダー7が圧力容器ライナー1上を移動する間
に、軸方向繊維束供給装置8から多数本の繊維束18
が、第1のブレイダー6によるブレイディング層上に圧
力容器ライナー1の軸方向に供給され、その上から第2
のブレイダー7によってブレイディング層が組成され
る。そして、第1のブレイダー6によるブレイディング
層の組成位置が第1のマンドレル4上に移動すると、カ
ッター9が作動し、圧力容器ライナー1と第1のマンド
レル4との間または第1のマンドレル4上において第1
のブレイダー6によって組成されたブレイディング層が
周方向に切断される。
【0026】そして、図5(D)に示したように、第2
のブレイダー7によるブレイディング層の組成位置が第
1のマンドレル4上まで移動すると、カッター9が作動
し、圧力容器ライナー1と第1のマンドレル4との間ま
たは第1のマンドレル4上において第2のブレイダー7
によって組成されたブレイディング層が周方向に切断さ
れる。なお、この切断動作と同時に、図5(C)で説明
したブレイディング層の切断動作(2回)を行うように
してもよい。最後に軸方向繊維束18が切断される。こ
うして、繊維強化圧力容器のプリフォームが作製され
る。
【0027】その後、第1および第2のマンドレル4、
5と、第1および第2のロボットアーム2、3が圧力容
器ライナーから離れ、繊維強化圧力容器のプリフォーム
が取り出され、このプリフォームに対して樹脂含浸およ
び樹脂硬化の処理が施され、繊維強化圧力容器が作製さ
れる。
【0028】繊維強化圧力容器のプリフォームが取り出
された後、次の繊維強化圧力容器の作製のため、第1お
よび第2のマンドレル4、5が突き合わされ、第2のブ
レイダー7が第1のマンドレル4から第2のマンドレル
5に向かって移動し、第2のブレイダー7によるブレイ
ディング層の組成位置が第2のマンドレル5上に移動す
る。この第2のブレイダー7の移動と同時に、第1のブ
レイダー6が軸方向繊維束供給装置8に向かって移動
し、それが組成するブレイディング層によって、第1の
マンドレル4上において軸方向繊維束供給装置8からの
軸方向繊維束18を押さえる。
【0029】そして、カッター9が作動し、第1および
第2のマンドレル4、5間において、第2のブレイダー
7によって組成されたブレイディング層が切断される。
【0030】第1のブレイダー6、軸方向繊維束供給装
置8および第1のマンドレル4と、第2のブレイダー7
および第2のマンドレル5とが所定の待機位置まで引き
離され、新たな圧力容器ライナー1が第1のロボットア
ーム2によって片持ち状態に支持される。こうして、図
4(A)〜(E)および図5(A)〜(D)において説
明したのと同様の動作が繰り返されて次の繊維強化圧力
容器が作製される。ただし、この場合、第1および第2
のロボットアーム2、3、第1および第2のマンドレル
4、5、および第1および第2のブレイダー6、7の動
作は入れ代わったものとなる。
【0031】図6は、作製された繊維強化圧力容器の斜
視図である。図6に示したように、繊維強化圧力容器1
9は、繊維強化圧力容器19の軸方向に沿って巻き付け
られ、かつシリンダ部19aの一方の側からドーム部1
9bを横切ってシリンダ部19aの他方の側に渡るよう
に配置された強化繊維束18によって形成された第1の
強化繊維層と、ブレイディングされた別の強化繊維束1
5によって主としてシリンダ部19aに形成された第2
の強化繊維層からなる積層構造を有している。図5
(D)から明らかなように、この実施例では、作製され
た繊維強化圧力容器19は、シリンダ部19aにおい
て、3層の第1の強化繊維層と5層の第2の強化繊維層
からなる積層構造を有し、ドーム部19bにおいて、2
層の第1の強化繊維層からなる積層構造を有している。
【0032】こうして、本発明によるブレイダーシステ
ムによれば、繊維束が圧力容器全体にわたって巻き付け
られ、耐圧強度に関して最適に設計された繊維強化圧力
容器を作製することができる。
【0033】次に、繊維強化圧力容器作製方法の別の実
施形態を説明する。 (イ)先の例では、ロボットアーム2、3とマンドレル
4、5とを、圧力容器ライナー1に対して交互に作用さ
せることにより、軸方向繊維束18が回転するときに圧
力容器ライナー1のドーム部1b全体が覆われるように
構成した。しかし、ロボットアーム2、3とマンドレル
4、5とのうち少なくともロボットアーム2、3を常に
圧力容器ライナー1に接触させ、両持ち状態で軸方向繊
維束18を回転させてもよい。図4および図5では、説
明の都合上、ロボットアーム2、3の寸法比が大きくな
っているが、圧力容器両端に形成した小さな口金を把持
する場合が多いので、ロボットアーム2、3の寸法は実
際は小さい。 (ロ)先の例では、図5の(D)の状態で終了している
が、図5(C)の状態からさらにもう一度ブレイディン
グを重ねる、つまり、図4(C)〜図5(A)の操作を
繰り返して、4層の第1の強化繊維層と7層の第2の強
化繊維層を形成し、積層構造の形成を図5の右側位置で
終了させるようにしてもよい。この場合には、第1のブ
レイダー6を左側位置に復帰させると図4(A)の初期
状態になる。または、上記4層7層の積層状態からさら
にブレイディングを繰り返して図5(D)の状態で終了
してもよい。つまり、圧力容器に要求される強度に応じ
てブレイディング回数や最終的な停止位置は任意に設定
できる。 (ハ)先の例では、ブレイダー6、7は軌道12、13
に沿って走行するボビンキャリア14のみを備えてい
た。このボビンキャリア14に加えて、圧力容器ライナ
ー1の軸方向に沿った補強用の中央糸を供給可能なブレ
イダーを利用し、ボビンキャリアの走行によるブレイデ
ィング層に常に一定箇所から巻き戻される補強繊維束を
追加するような構成としてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、繊維束
が圧力容器全体にわたって巻き付けられ、よって、強化
繊維束が存在しない領域を生じることがなく、耐圧強度
に関して最適に設計された繊維強化圧力容器を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例による繊維強化圧力容器作製
用ブレイダーシステムの構成を概略的に示した側面図で
ある。
【図2】図1のブレイダーシステムにおけるブレイダー
の概略的な斜視図である。
【図3】図1のX−X方向に沿った断面図であり、軸方
向繊維束供給装置の正面を示した図である。
【図4】(A)〜(E)は本発明によるブレイダーシス
テムの作動方法を説明する概略的な側断面図である。
【図5】(A)〜(D)は、本発明によるブレイダーシ
ステムの作動方法を説明する概略的な側断面図である。
【図6】作製された繊維強化圧力容器の斜視図である。
【符号の説明】
1 圧力容器ライナー 1a シリンダ部 1b ドーム部 2、3 ロボットアーム 2a、3a チャック 4、5 マンドレル 6、7 ブレイダー 8 軸方向繊維束供給装置 9 カッター 10 レール 11 軌道面 12、13 環状軌道 14 ボビンキャリア 15 繊維束 16 円形開口 17 ボビン 18 繊維束 19 繊維強化圧力容器 19a シリンダ部 19b ドーム部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 22:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ部とその両端に連続するドーム
    部とからなる繊維強化圧力容器であって、前記繊維強化
    圧力容器の軸方向に沿って巻き付けられ、かつ前記シリ
    ンダ部の一方の側から前記ドーム部を横切って前記シリ
    ンダ部の他方の側に渡るように配置された強化繊維束に
    よって形成された第1の強化繊維層と、ブレイディング
    された別の強化繊維束によって少なくとも前記シリンダ
    部に形成された第2の強化繊維層からなる積層構造を有
    していることを特徴とする繊維強化圧力容器。
  2. 【請求項2】 シリンダ部とその両端に連続するドーム
    部とからなる圧力容器ライナーを準備し、強化繊維束を
    前記圧力容器ライナーの軸方向に沿って前記圧力容器ラ
    イナーに巻き付け、前記強化繊維束が前記シリンダ部の
    一方の側から前記ドーム部を横切って前記シリンダ部の
    他方の側に渡るようにし、その上に別の強化繊維束によ
    ってブレイディング層を形成することを特徴とするブレ
    イダーによる繊維強化圧力容器作製方法。
  3. 【請求項3】 シリンダ部とその両端に連続するドーム
    部からなる圧力容器ライナーを定位置に支持し、円筒状
    マンドレルを前記圧力容器ライナーの両端に同軸に配置
    して前記圧力容器ライナーのドーム部に対して接触しま
    たは離れるようし、2つのブレイダーを前記圧力容器ラ
    イナーおよび前記マンドレルを包囲しつつ前記圧力容器
    ライナーの軸方向に往復運動可能に配置し、前記圧力容
    器ライナーが通過し得る円形開口を有し、前記開口の内
    周面に多数のボビンが配置された軸方向繊維束供給手段
    を、前記2つのブレイダーの間に前記軸方向に往復運動
    可能に配置し、前記マンドレル上または前記マンドレル
    と前記圧力容器ライナーとの間において繊維層を周方向
    に切断するカッターを配置し、前記軸方向繊維束供給手
    段のボビンが前記圧力容器ライナーの端を外側に越える
    度毎に、前記多数のボビンを一斉に前記開口の中心に関
    して180°回転させるようにしたことを特徴とする繊
    維強化圧力容器作製用ブレイダーシステム。
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