JPH1126310A - 固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサおよびその製造方法

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JPH1126310A
JPH1126310A JP9177961A JP17796197A JPH1126310A JP H1126310 A JPH1126310 A JP H1126310A JP 9177961 A JP9177961 A JP 9177961A JP 17796197 A JP17796197 A JP 17796197A JP H1126310 A JPH1126310 A JP H1126310A
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JP
Japan
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solid electrolyte
phase chemical
electrolyte layer
conductive polymer
chemical oxidation
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JP9177961A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Tsujikawa
義彦 辻川
Chiharu Hayashi
千春 林
Hiroshi Shimada
博司 島田
Hideo Hashimoto
英雄 橋本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 緻密でかつ密着性にすぐれている固体電解質
層を得ることができる固体電解コンデンサを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 多孔質の弁作用金属よりなる陽極体11
の表面に形成された誘電体酸化皮膜層12と、この誘電
体酸化皮膜層12上に液相化学酸化重合と気相化学酸化
重合の2種類を組み合わせることにより形成された導電
性高分子からなる固体電解質層13と、この固体電解質
層13上に形成された陰極層16とを備えたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複素環式化合物およ
びその誘導体を用いて形成した導電性高分子からなる固
体電解質層を有する固体電解コンデンサおよびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器のデジタル化、高周波化
に伴い、電子部品である固体電解コンデンサにおいても
従来品よりもすぐれた抵抗特性を有するものが求められ
ている。この要望に応えるべく数多くの固体電解質材料
が開発されており、その1つに複素環式化合物およびそ
の誘導体を化学酸化重合することにより形成される導電
性高分子からなる固体電解質層を用いたものがある。
【0003】陽極材料としてアルミニウムやタンタルを
用い、かつ電解質として無機の固体電解質である二酸化
マンガンや二酸化鉛を用いた固体電解コンデンサは、図
4(a),(b)に示すように、そのほとんどは製造工
法上の制約から、内部端子部1を備え、かつ微粉末を焼
結してなる陽極体2または内部端子部3を備え、かつ粗
面化により実質の表面積を大きくした陽極箔あるいは陽
極板4に、熱分解反応を利用して固体電解質5を焼き付
け形成し、その後、カーボン、導電性接着剤などにより
陰極層6を順次成形する構造を採用している。
【0004】これらの固体電解コンデンサは、その電解
質の特徴から電解液を用いるアルミ電解コンデンサに比
べて温度依存性が小さく、高周波領域での抵抗が低いと
いう利点を有しているが、反面、耐電圧が低く、かつ生
産工法の制約から生産性の面でやや不利であるという面
も抱えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】導電性高分子はその固
有抵抗が著しく低いという特徴を有することから、とり
わけ近年その製造方法に関し種々の提唱、改善が進めら
れている固体電解質であるが、多孔質の弁作用金属より
なる陽極体の表面に形成した誘電体酸化皮膜層上に導電
性高分子からなる固体電解質層を形成する場合、細孔部
からなる誘電体酸化皮膜層の表面は、浸漬する液体の表
面張力と誘電体酸化皮膜層の表面の濡れ性により大きな
影響を受けるため、細孔内部まで均一かつ緻密で密着性
にすぐれた導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
ることは極めて困難を有するものである。
【0006】また、細孔内部まで均一かつ緻密で密着性
にすぐれた導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
るのに有利な方法としては、複素環式化合物およびその
誘導体を液相化学酸化重合することにより導電性高分子
からなる固体電解質層を形成する方法がある。この方法
では複素環式化合物およびその誘導体を酸化重合するた
めに酸化剤あるいは酸化を助長する酸化触媒を含む酸化
液で処理するのが一般的となっている。
【0007】しかしながら、この方法では目的は達せら
れるが、陽極体の形状や表面状態により固体電解質の形
成において斑が生じたり被覆効率が極めて悪くなるた
め、一定の厚みを得るために多大な時間を要し、かつ多
量の廃液処理に係わる製造原価の高騰を招くという大き
な課題を抱えていた。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたもので、緻密でかつ密着性にすぐれている固体
電解質層を得ることができる固体電解コンデンサを提供
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の固体電解コンデンサは、多孔質の弁作用金属
よりなる陽極体の表面に形成された誘電体酸化皮膜層
と、この誘電体酸化皮膜層上に液相化学酸化重合と気相
化学酸化重合の2種類を組み合わせることにより形成さ
れた導電性高分子からなる固体電解質層と、この固体電
解質層上に形成された陰極層とを備えたもので、この構
成によれば、緻密でかつ密着性にすぐれている固体電解
質層を得ることができるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、多孔質の弁作用金属よりなる陽極体の表面に形成さ
れた誘電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮膜層上に液
相化学酸化重合と気相化学酸化重合の2種類を組み合わ
せることにより形成された導電性高分子からなる固体電
解質層と、この固体電解質層上に形成された陰極層とを
備えたもので、この構成によれば、液相化学酸化重合と
気相化学酸化重合の2種類を組み合わせることにより誘
電体酸化皮膜層上に導電性高分子からなる固体電解質層
を形成するようにしているため、陽極体の細孔内部から
外層部に至るまで緻密でかつ密着性にすぐれている導電
性高分子からなる固体電解質層を有する固体電解コンデ
ンサを得ることができるものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、多孔質の弁作用
金属よりなる陽極体の表面に形成された誘電体酸化皮膜
層と、この誘電体酸化皮膜層上に交互に形成された液相
化学酸化重合により形成される導電性高分子からなる固
体電解質層および気相化学酸化重合により形成される導
電性高分子からなる固体電解質層と、この固体電解質層
上に形成された陰極層とを備えたもので、この構成によ
れば、液相化学酸化重合により形成される導電性高分子
からなる固体電解質層および気相化学酸化重合により形
成される導電性高分子からなる固体電解質層を誘電体酸
化皮膜層上に交互に形成するようにしているため、短時
間で効率よく形成することができるとともに、陽極体の
細孔内部から外層部に至るまで緻密でかつ密着性にすぐ
れている導電性高分子からなる固体電解質層を有する固
体電解コンデンサを得ることができるものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、多孔質の弁作用
金属よりなる陽極体の表面に誘電体酸化皮膜層を形成す
る工程と、前記誘電体酸化皮膜層上に液相化学酸化重合
と気相化学酸化重合の2種類を組み合わせることにより
導電性高分子からなる固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層上に陰極層を形成する工程とを備えた
もので、この製造方法によれば、陽極体の細孔内部から
外層部に至るまで緻密でかつ密着性にすぐれている導電
性高分子からなる固体電解質層を容易に形成することが
できるものである。
【0013】請求項4に記載の発明は、多孔質の弁作用
金属よりなる陽極体の表面に誘電体酸化皮膜層を形成す
る工程と、前記誘電体酸化皮膜層上に液相化学酸化重合
により形成される導電性高分子からなる固体電解質層
と、気相化学酸化重合により形成される導電性高分子か
らなる固体電解質層を交互に形成する工程と、前記固体
電解質層上に陰極層を形成する工程とを備えたもので、
この製造方法によれば、陽極体の細孔内部から外層部に
至るまで緻密でかつ密着性にすぐれている導電性高分子
からなる固体電解質層を短時間で効率よく形成すること
ができるものである。
【0014】請求項5に記載の発明は、液相化学酸化重
合を用いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
る工程は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極体もしくは
気相化学酸化重合あるいは液相化学酸化重合により導電
性高分子からなる固体電解質層を形成した陽極体を複素
環式化合物を含む溶液に含浸させ、その後、酸化剤を含
む溶液に浸漬して液相化学酸化重合を行わせることによ
り導電性高分子からなる固体電解質層を形成するように
したもので、この製造方法によれば、陽極体を複素環式
化合物を含む溶液に含浸させ、その後、酸化剤を含む溶
液に浸漬して液相化学酸化重合を行わせることにより導
電性高分子からなる固体電解質層を形成するようにして
いるため、導電性高分子からなる固体電解質層も緻密で
かつ密着性にすぐれたものを得ることができ、かつ高周
波領域でも低インピーダンス特性にすぐれたものを得る
ことができるものである。
【0015】請求項6に記載の発明は、液相化学酸化重
合を用いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
る工程は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極体もしくは
気相化学酸化重合あるいは液相化学酸化重合により導電
性高分子からなる固体電解質層を形成した陽極体を複素
環式化合物を含む溶液に含浸させ、その後、酸化剤を含
む溶液を噴霧して液相化学酸化重合を行わせることによ
り導電性高分子からなる固体電解質層を形成するように
したもので、この製造方法によれば、陽極体を複素環式
化合物を含む溶液に含浸させ、その後、酸化剤を含む溶
液を噴霧して液相化学酸化重合を行わせることにより導
電性高分子からなる固体電解質層を形成するようにして
いるため、陽極体以外への導電性高分子の拡散は基本的
に少なくなり、これにより、導電性高分子からなる固体
電解質層を極めて効率よく陽極体上に反応形成すること
ができるものである。
【0016】請求項7に記載の発明は、気相化学酸化重
合を用いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
る工程は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極体もしくは
気相化学酸化重合あるいは液相化学酸化重合により導電
性高分子からなる固体電解質層を形成した陽極体を複素
環式化合物を含む蒸気に晒して気相化学酸化重合を行わ
せることにより導電性高分子からなる固体電解質層を形
成するようにしたもので、この製造方法によれば、陽極
体の表面状態に関係なく、均一かつ緻密で密着性にすぐ
れた固体電解質層を形成することができるものである。
【0017】請求項8に記載の発明は、気相化学酸化重
合を用いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
る工程は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極体もしくは
気相化学酸化重合あるいは液相化学酸化重合により導電
性高分子からなる固体電解質層を形成した陽極体に粘着
層を形成した後、固体の酸化剤粉末を付着させ、さらに
この酸化剤粉末をイオン化した後、複素環式化合物を含
む蒸気に晒して気相化学酸化重合を行わせることにより
導電性高分子からなる固体電解質層を形成するようにし
たもので、この製造方法によれば、酸化剤を固体で使用
するため、廃液を低減することができるものである。
【0018】請求項9に記載の発明は、気相化学酸化重
合を用いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成す
る工程は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極体もしくは
気相化学酸化重合あるいは液相化学酸化重合により導電
性高分子からなる固体電解質層を形成した陽極体を不活
性ガス雰囲気中で発生させた複素環式化合物を含む蒸気
に晒して気相化学酸化重合を行わせることにより導電性
高分子からなる固体電解質層を形成するようにしたもの
で、この製造方法によれば、不活性ガス雰囲気中におい
て複素環式化合物を気化させるため、複素環式化合物の
劣化を抑制することができ、これにより、複素環式化合
物の利用効率を高めることができるものである。
【0019】請求項10に記載の発明は、気相化学酸化
重合を用いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成
する工程は、誘電体酸化皮膜層を形成した陽極体もしく
は気相化学酸化重合あるいは液相化学酸化重合により導
電性高分子からなる固体電解質層を形成した陽極体を霧
状の複素環式化合物に晒して気相化学酸化重合を行わせ
ることにより導電性高分子からなる固体電解質層を形成
するようにしたもので、この製造方法によれば、導電性
高分子からなる固体電解質層の形成において複素環式化
合物を含む液体の噴霧量を規定することにより固体電解
質層の厚みを制御することができるものである。
【0020】次に本発明の具体的な実施の形態について
説明する。 (実施の形態1)図1、図2に示すように、多孔質の弁
作用金属であるタンタル粉末を厚み1.4mm、幅3.0
mm、長さ3.8mmに加圧成形し、真空焼結して得られた
陽極体11の表面に、濃度が5重量%の燐酸溶液中で3
0Vの陽極酸化を行って誘電体酸化皮膜層12を形成し
た。次いでこの陽極体11を複素環式化合物およびその
誘導体であるピロールモノマー0.7モル/lとx界面
活性剤およびドーパントであるナフタレンスルホン酸ナ
トリウム0.05モル/lを含む溶液に含浸させた後、
引き続き界面活性剤とドーパントであるナフタレンスル
ホン酸ナトリウムおよび酸化剤である塩化鉄0.05モ
ル/lを含む溶液に浸漬して液相化学酸化重合を行わ
せ、その後、そのまま0℃のピロールモノマー蒸気に3
0分間晒して気相化学酸化重合を行わせ、さらにその
後、酸化剤残渣をイオン交換水の流水中で10分間洗浄
して除去し、そして105℃で10分間乾燥を行うとい
う単位操作を20回繰り返して導電性高分子からなる固
体電解質層13を形成した。その後、この導電性高分子
からなる固体電解質層13の上にコロイダルグラファイ
ト14、銀塗料15よりなる陰極層16を塗布形成し、
その後、所定の外装17を施して固体電解コンデンサを
構成した。
【0021】(実施の形態2)図1、図2に示すように
多孔質の弁作用金属であるタンタル粉末を厚み1.4m
m、幅3.0mm、長さ3.8mmに加圧成形し、真空焼結
して得られた陽極体11の表面に、濃度が5重量%の燐
酸溶液中で30Vの陽極酸化を行って誘電体酸化皮膜層
12を形成した。次いでこの陽極体11の表面に形成し
た誘電体酸化皮膜層12上に粘着層を形成し、この上に
固体の酸化剤粉末を付着させた後、その酸化剤粉末をイ
オン化する。次に0℃のピロールモノマー蒸気に30分
間晒して気相化学酸化重合を行わせ、続いて界面活性剤
とドーパントであるナフタレンスルホン酸ナトリウムお
よび酸化剤である塩化鉄0.05モル/lを含む溶液に
浸漬して液相化学酸化重合を行わせ、その後、酸化剤残
渣をイオン交換水の流水中で10分間洗浄して除去し、
そして105℃で10分間乾燥を行うという単位操作を
20回繰り返して導電性高分子からなる固体電解質層1
3を形成した。その後、この導電性高分子からなる固体
電解質層13の上にコロイダルグラファイト14、銀塗
料15よりなる陰極層16を塗布形成し、その後、所定
の外装17を施して固体電解コンデンサを構成した。
【0022】(実施の形態3)図1、図2に示すよう
に、多孔質の弁作用金属であるタンタル粉末を厚み1.
4mm、幅3.0mm、長さ3.8mmに加圧成形し、真空焼
結して得られた陽極体11の表面に、濃度が5重量%の
燐酸溶液中で30Vの陽極酸化を行って誘電体酸化皮膜
層12を形成した。次いでこの陽極体11を、複素環式
化合物およびその誘導体であるピロールモノマー0.7
モル/lと界面活性剤およびドーパントであるナフタレ
ンスルホン酸ナトリウム0.05モル/lを含む溶液に
浸漬した後、引き続き界面活性剤とドーパントであるナ
フタレンスルホン酸ナトリウムおよび酸化剤である塩化
鉄0.05モル/lを含む溶液に浸漬して液相化学酸化
重合を行わせ、その後、不活性ガス雰囲気中で発生させ
たピロールモノマー蒸気に30分間晒して気相化学酸化
重合を行わせ、さらにその後、酸化剤残渣をイオン交換
水の流水中で10分間洗浄して除去し、そして105℃
で10分間乾燥を行うという単位操作を20回繰り返し
て導電性高分子からなる固体電解質層13を形成した。
その後、この導電性高分子からなる固体電解質層13の
上にコロイダルグラファイト14、銀塗料15よりなる
陰極層16を塗布形成し、その後、所定の外装17を施
して固体電解コンデンサを構成した。
【0023】(比較例1)図3に示すように多孔質の弁
作用金属であるタンタル粉末を厚み1.4mm、幅3.0
mm、長さ3.8mmに加圧成形し、真空焼結して得られた
陽極体21の表面に、濃度が5重量%の燐酸溶液中で3
0Vの陽極酸化を行って誘電体酸化皮膜層22を形成し
た。次いでこの陽極体21を複素環式化合物およびその
誘導体であるピロールモノマー1モル/lとドーパント
であるナフタレンスルホン酸ナトリウム0.1モル/l
を含む溶液に浸漬した後、引き続き、ドーパントである
ナフタレンスルホン酸ナトリウムと酸化剤である塩化鉄
0.1モル/lを含む溶液に浸漬して液相化学酸化重合
を行わせ、その後、酸化剤残渣をイオン交換水の流水中
で10分間洗浄して除去し、そして105℃で10分間
乾燥を行うという単位操作を30回繰り返して導電性高
分子からなる固体電解質層23を形成した。その後、こ
の導電性高分子からなる固体電解質層23の上にコロイ
ダルグラファイト24、銀塗料25よりなる陰極層26
を塗布形成し、その後、所定の外装を施して固体電解コ
ンデンサを構成した。
【0024】(比較例2)図1、図2に示すように、多
孔質の弁作用金属であるタンタル粉末を厚み1.4mm、
幅3.0mm、長さ3.8mmに加圧成形し、真空焼結して
得られた陽極体11の表面に、濃度が5重量%の燐酸溶
液中で30Vの陽極酸化を行って誘電体酸化皮膜層12
を形成した。次いでこの陽極体11を、界面活性剤とド
ーパントであるナフタレンスルホン酸ナトリウムおよび
酸化剤である塩化鉄0.05モル/lを含む溶液に浸漬
した後、0℃のピロールモノマー蒸気に30分間晒して
気相化学酸化重合を行わせ、その後、酸化剤残渣をイオ
ン交換水の流水中で10分間洗浄して除去し、そして1
05℃で10分間乾燥を行うという単位操作を20回繰
り返して導電性高分子からなる固体電解質層13を形成
した。その後、この導電性高分子からなる固体電解質層
13の上にコロイダルグラファイト14、銀塗料15よ
りなる陰極層16を塗布形成し、その後、所定の外装1
7を施して固体電解コンデンサを構成した。
【0025】本発明の実施の形態1,2,3および比較
例1,2は、導電性高分子からなる固体電解質層を気相
化学酸化重合のみを用いて形成した比較例2を除いて、
固体電解コンデンサの電気特性(静電容量、tanδ、
漏れ電流、インピーダンス)についてはほとんど差が見
られなかった。そのため、気相化学酸化重合と液相化学
酸化重合を組み合わせて導電性高分子からなる固体電解
質層を形成することによって固体電解コンデンサの電気
特性への影響は本発明ではないことがわかった。
【0026】本発明の比較例1においては、導電性高分
子からなる固体電解質層23を液相化学酸化重合のみに
よって形成したもので、この液相化学酸化重合のみを用
いて導電性高分子からなる固体電解質層を形成した場
合、陽極体21の表面形状や表面状態によって固体電解
質層23の形成が均質でなく、斑になるものである。そ
のため固体電解コンデンサの電気特性については優れた
特性を示すが、固体電解質層の形成に要する時間と廃液
量およびその処理費が莫大になるものであった。
【0027】本発明の比較例2においては、導電性高分
子からなる固体電解質層23を気相化学酸化重合のみに
よって形成したもので、比較例1のように液相化学酸化
重合のみによって形成した場合は、陽極体の表面形状や
表面状態により導電性高分子からなる固体電解質層の形
成が不均質となるが、比較例2においては、陽極体の形
状や表面状態に左右されることなく導電性高分子からな
る固体電解質層13を斑になることなく均質に形成する
ことが可能となる。しかし、気相化学酸化重合のみで導
電性高分子からなる固体電解質層を形成した場合、多孔
質の弁作用金属の細孔内部にまで導電性高分子からなる
固体電解質層を形成することは困難であるため、静電容
量やインピーダンス等の電気特性が液相化学酸化重合を
用いて形成したものと比較してばらつく傾向がある。
【0028】本発明の実施の形態1においては、液相化
学酸化重合と気相化学酸化重合を組み合わせて導電性高
分子からなる固体電解質層13を形成するようにしてい
るため、誘電体酸化皮膜層12の表面状態に関係なく、
多孔質の弁作用金属の細孔内部にまで導電性高分子から
なる固体電解質層13を形成することができるものであ
る。なお、気相化学酸化重合において0℃のピロールモ
ノマー蒸気に晒して気相化学酸化重合を行わせる工程に
対しては、複素環式化合物を霧状にして気相化学酸化重
合を行わせるようにしても実施の形態1と同様の効果を
奏するものである。また、複素環式化合物等を含む溶液
に含浸させた陽極体を酸化剤である塩化鉄、ドーパント
であるナフタレンスルホン酸ナトリウム等を含む溶液等
に浸漬して導電性高分子からなる固体電解質層13を形
成する工程に対しては、前記酸化剤である塩化鉄、ドー
パントであるナフタレンスルホン酸ナトリウム等を含む
溶液を陽極体に噴霧して導電性高分子からなる固体電解
質層13を形成するようにしても実施の形態1と同様の
効果を奏するものである。
【0029】本発明の実施の形態2においては、陽極体
11の表面に形成した誘電体酸化皮膜層12上に粘着層
を形成し、この上に固体の酸化剤粉末を付着させた後、
その酸化剤粉末をイオン化し、次に0℃のピロールモノ
マー蒸気に30分間晒して気相化学酸化重合を行わせる
ことにより導電性高分子からなる固体電解質層13を形
成しているため、固体電解質層13の厚み管理が容易と
なり、かつ効率よく固体電解質層13を誘電体酸化皮膜
層12上に形成することができるものである。
【0030】本発明の実施の形態3においては、液相化
学酸化重合と気相化学酸化重合を組み合わせて導電性高
分子からなる固体電解質層13を形成するようにしてい
るため、誘電体酸化皮膜層12の表面状態に関係なく、
多孔質の弁作用金属の細孔内部にまで導電性高分子から
なる固体電解質層13を形成することができるものであ
る。さらに、気相化学酸化重合は不活性ガス雰囲気中で
発生させたピロールモノマー蒸気に30分間晒して行わ
せるようにしているため、ピロールモノマーの劣化を抑
制することができ、これにより、材料の有効活用が可能
となるものである。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サは、多孔質の弁作用金属よりなる陽極体の表面に形成
された誘電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮膜層上に
液相化学酸化重合と気相化学酸化重合の2種類を組み合
わせることにより形成された導電性高分子からなる固体
電解質層と、この固体電解質層上に形成された陰極層と
を備えたもので、この構成によれば、液相化学酸化重合
と気相化学酸化重合の2種類を組み合わせることにより
誘電体酸化皮膜層上に導電性高分子からなる固体電解質
層を形成するようにしているため、陽極体の細孔内部か
ら外装部に至るまで緻密でかつ密着性にすぐれている導
電性高分子からなる固体電解質層を有する固体電解コン
デンサを得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1,2,3および比較例2
における固体電解コンデンサを示す模式断面図
【図2】本発明の実施の形態1,2,3における固体電
解コンデンサを示す破断斜視図
【図3】比較例1における固体電解コンデンサを示す破
断斜視図
【図4】(a)従来の固体電解コンデンサにおける陽極
体からなるコンデンサ素子の破断斜視図 (b)従来の固体電解コンデンサにおける陽極箔または
陽極板からなるコンデンサ素子の破断斜視図
【符号の説明】
11 陽極体 12 誘電体酸化皮膜層 13 導電性高分子からなる固体電解質層 16 陰極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 英雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質の弁作用金属よりなる陽極体の表
    面に形成された誘電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮
    膜層上に液相化学酸化重合と気相化学酸化重合の2種類
    を組み合わせることにより形成された導電性高分子から
    なる固体電解質層と、この固体電解質層上に形成された
    陰極層とを備えた固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 多孔質の弁作用金属よりなる陽極体の表
    面に形成された誘電体酸化皮膜層と、この誘電体酸化皮
    膜層上に交互に形成された液相化学酸化重合により形成
    される導電性高分子からなる固体電解質層および気相化
    学酸化重合により形成される導電性高分子からなる固体
    電解質層と、この固体電解質層上に形成された陰極層と
    を備えた固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 多孔質の弁作用金属よりなる陽極体の表
    面に誘電体酸化皮膜層を形成する工程と、前記誘電体酸
    化皮膜層上に液相化学酸化重合と気相化学酸化重合の2
    種類を組み合わせることにより導電性高分子からなる固
    体電解質層を形成する工程と、前記固体電解質層上に陰
    極層を形成する工程とを備えた固体電解コンデンサの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 多孔質の弁作用金属よりなる陽極体の表
    面に誘電体酸化皮膜層を形成する工程と、この誘電体酸
    化皮膜層上に液相化学酸化重合により形成される導電性
    高分子からなる固体電解質層と、気相化学酸化重合によ
    り形成される導電性高分子からなる固体電解質層を交互
    に形成する工程と、前記固体電解質層上に陰極層を形成
    する工程とを備えた固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 液相化学酸化重合を用いて導電性高分子
    からなる固体電解質層を形成する工程は、誘電体酸化皮
    膜層を形成した陽極体もしくは気相化学酸化重合あるい
    は液相化学酸化重合により導電性高分子からなる固体電
    解質層を形成した陽極体を複素環式化合物を含む溶液に
    含浸させ、その後、酸化剤を含む溶液に浸漬して液相化
    学酸化重合を行わせることにより導電性高分子からなる
    固体電解質層を形成するようにした請求項3または請求
    項4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】 液相化学酸化重合を用いて導電性高分子
    からなる固体電解質層を形成する工程は、誘電体酸化皮
    膜層を形成した陽極体もしくは気相化学酸化重合あるい
    は液相化学酸化重合により導電性高分子からなる固体電
    解質層を形成した陽極体を複素環式化合物を含む溶液に
    含浸させ、その後、酸化剤を含む溶液を噴霧して液相化
    学酸化重合を行わせることにより導電性高分子からなる
    固体電解質層を形成するようにした請求項3または請求
    項4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】 気相化学酸化重合を用いて導電性高分子
    からなる固体電解質層を形成する工程は、誘電体酸化皮
    膜層を形成した陽極体もしくは気相化学酸化重合あるい
    は液相化学酸化重合により導電性高分子からなる固体電
    解質層を形成した陽極体を複素環式化合物を含む蒸気に
    晒して気相化学酸化重合を行わせることにより導電性高
    分子からなる固体電解質層を形成するようにした請求項
    3または請求項4に記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 気相化学酸化重合を用いて導電性高分子
    からなる固体電解質層を形成する工程は、誘電体酸化皮
    膜層を形成した陽極体もしくは気相化学酸化重合あるい
    は液相化学酸化重合により導電性高分子からなる固体電
    解質層を形成した陽極体に粘着層を形成した後、固体の
    酸化剤粉末を付着させ、さらにこの酸化剤粉末をイオン
    化した後、複素環式化合物を含む蒸気に晒して気相化学
    酸化重合を行わせることにより導電性高分子からなる固
    体電解質層を形成するようにした請求項3または請求項
    4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】 気相化学酸化重合を用いて導電性高分子
    からなる固体電解質層を形成する工程は、誘電体酸化皮
    膜層を形成した陽極体もしくは気相化学酸化重合あるい
    は液相化学酸化重合により導電性高分子からなる固体電
    解質層を形成した陽極体を不活性ガス雰囲気中で発生さ
    せた複素環式化合物を含む蒸気に晒して気相化学酸化重
    合を行わせることにより導電性高分子からなる固体電解
    質層を形成するようにした請求項3または請求項4に記
    載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 【請求項10】 気相化学酸化重合を用いて導電性高分
    子からなる固体電解質層を形成する工程は、誘電体酸化
    皮膜層を形成した陽極体もしくは気相化学酸化重合ある
    いは液相化学酸化重合により導電性高分子からなる固体
    電解質層を形成した陽極体を霧状の複素環式化合物に晒
    して気相化学酸化重合を行わせることにより導電性高分
    子からなる固体電解質層を形成するようにした請求項3
    または請求項4に記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8206467B2 (en) 2010-03-24 2012-06-26 Sanyo Electric Co., Ltd. Method for manufacturing a solid electrolytic capacitor

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