JPH11265501A - 磁気記録再生システム - Google Patents

磁気記録再生システム

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Publication number
JPH11265501A
JPH11265501A JP6551098A JP6551098A JPH11265501A JP H11265501 A JPH11265501 A JP H11265501A JP 6551098 A JP6551098 A JP 6551098A JP 6551098 A JP6551098 A JP 6551098A JP H11265501 A JPH11265501 A JP H11265501A
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JP
Japan
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film
magnetic
head
thin film
recording
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Application number
JP6551098A
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English (en)
Inventor
Makoto Nagao
信 長尾
Kazuyuki Usuki
一幸 臼杵
Shoichi Nishikawa
正一 西川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性支持体のFDを用いて、TAの発生を
抑制すると共に耐久性を高め、かつ安価な高回転で使用
する高密度な記録再生が可能な磁気記録再生システムを
提供すること。 【解決手段】 可撓性支持体の両面に少なくとも真空成
膜法により形成された強磁性金属薄膜を設けた磁気ディ
スクを回転可能な状態でカートリッジに収納させた状態
で3000rpm以上に回転させて記録を行い、MR
(磁気抵抗型)ヘッドで再生を行う磁気記録再生システ
ムにおいて、該可撓性支持体上に真空成膜法で形成され
た薄膜の合計厚さ(t)が0.08〜0.36μmであ
り、該可撓性支持体の厚さ(d)が30〜100μmで
あり、さらに、(t3/d3)が3.5×10-7〜1×1
-9であって、該強磁性金属薄膜の表面には微小な突起
があることを特徴とする磁気記録再生システム

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強磁性金属薄膜と可
撓性支持体を有する高密度フロッピーディスク(FD)
と、MR(磁気抵抗型)ヘッドを用いた再生を行う磁気
記録再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】超高密度記録ディスクの1つであるハー
ドディスク(HD)においてはスパッタ法で作成した強
磁性金属薄膜を記録層とすることとMRヘッドを用いる
ことで高密度記録を実現している。MRヘッドを使用し
た磁気記録再生システムとしてはアルミ板やガラス板な
どの合成基板上に強磁性金属薄膜の磁性層を有する媒体
上にヘッドを浮上させて直接磁性層に接触しないように
して、5000〜7000回転の高速回転させる方式で
ある。そのような記録再生システムにより、高容量で高
転送レートを実現してパソコンの外部記憶媒体として普
及している。
【0003】MRヘッドは高感度、即ち高い出力を提供
するが、媒体とヘッドが接触した場合、ヘッドの温度上
昇に伴って、出力のベースラインが上昇し、読みとりエ
ラーを生じる。このような現象は、いわゆるサーマルア
スペリティ(以後TAと略す)として知られている。従
ってHDではこの接触が生じないようにヘッドを媒体か
ら離すこと、磁気ディスクの基板を厚く且つ剛性の高い
材質を用いてディスクが安定するようにして、ヘッドと
ディスクの接触を防いでいる。しかし、この基板の剛性
の高さが逆に衝突した場合の衝撃の強さとなり、前述し
たベースラインの大きな上昇を生じる原因ともなってい
る。更に、ヘッド又はディスクの破損にも結びつく結果
となる。HDは通常、固定形態で使用することで、上記
の難しさを乗り越え実用となっている。また、HDの問
題点として、基板の仕上げのためにどうしても高価にな
ること、また、基板が剛直であるので衝撃などの外力を
吸収しにくく、ヘッドから衝撃により磁性層が傷ついた
り、付着したゴミやほこりでも磁性層に傷が付きやす
い。
【0004】磁気記録媒体はFDにように可換であるこ
とが望まれるが、この場合は媒体を移動するためにどう
しても衝撃が生じ、ヘッドと媒体との接触が起こる機会
が増す。従って、HDのように剛直な基板を有する媒体
は、致命的な障害となる懸念を有している。且つHDは
高価格であるとの欠点も有している。可撓性基板を用い
たFDは、MRヘッドが実用化された後も、MRヘッド
固有の問題(TAの発生、静電気に弱い、素子が薄いた
め接触に弱い)のため約0.1Gbit/inch2 の記録密度
程度のものしか実用化出来ていないのが現状であり、更
に高密度の磁気記録再生システムが望まれていた。この
TAの発生は、高回転にすると媒体が可撓性であるため
にMRヘッドが磁性層表面に当たる頻度がHDより高
く、その当たりによりMRヘッドに生じた熱により抵抗
が変わって出力が瞬間的に変化し、しかもその熱が元に
戻るのに時間が掛かるのでその間、出力レベルが変化す
る頻度が増加するのである。また、MRヘッドと磁気記
録ディスクとの当たりにより両者がダメージを受け易く
耐久性が低いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可撓性支持
体のFDを用いて、TAの発生を抑制すると共に耐久性
を高め、かつ安価な高回転で使用する高密度な記録再生
が可能な磁気記録再生システムを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、可撓性
支持体の両面に少なくとも真空成膜法により形成された
強磁性金属薄膜を設けた磁気ディスクを回転可能な状態
でカートリッジに収納させた状態で3000rpm以上
に回転させて記録を行い、MR(磁気抵抗型)ヘッドで
再生を行う磁気記録再生システムにおいて、該可撓性支
持体上に真空成膜法で形成された薄膜の合計厚さ(t)
が0.08〜0.36μmであり、該可撓性支持体の厚
さ(d)が30〜100μmであり、さらに、(t3
3)が3.5×10-7〜1×10-9であって、該強磁
性金属薄膜の表面には微小な突起があることを特徴とす
る磁気記録再生システムにより達成できる。
【0007】本発明は、まず、強磁性金属薄膜(以下、
「磁性膜」ともいう)表面に摩擦係数を低下するための
微小な突起(以下、「微小突起」という)を形成しヘッ
ドが衝突したとしてもその影響が軽減されるようにす
る。そして、本発明は、可撓性支持体の厚さ(d)と支
持体上に真空成膜法で形成される薄膜の合計厚さ(t)
を特定範囲にして、さらに(t3/d3)を特定して媒体
全体の剛直性を特定範囲に規定することによりMRヘッ
ドの衝撃を適度に和らげ、かつ、媒体の面ブレが生じな
い程度に剛性を保持させたことを特徴とする。
【0008】本発明では、上記構成によりMRヘッドと
磁気ディスク間のスペーシングを好適に選定することに
より、高出力を得ることができる。また、MRヘッドは
素子の厚みが薄いため、接触に弱い、メカニズム上熱に
弱い、弱点を有するが、本発明は、接触を出来るだけ避
けることが出きると共に接触した場合でもTAのレベル
を少なくし、かつ磁気記録ディスクがMRヘッドに強く
当たらないので、両者の耐久性が向上する。
【0009】また、本発明は、記録再生上からも再生ア
ンプの飽和の問題からは、通常の出力の約3倍までは信
号処理で、TAを取り除くことは可能である。 即ち、
本発明は、TA発生を少なく、且つ発生したときのレベ
ルの上昇を少なくでき、信号処理で十分その部分を補償
する事が出来ると共に耐久性を確保することができる。
【0010】本発明において、薄膜の合計厚さ(t)と
は、真空成膜法により可撓性支持体の両面上に設けられ
る任意の薄膜の全ての合計を意味し、少なくとも磁性膜
を含む。tは、0.08〜0.36μm、好ましくは
0.06〜0.15μm/片面の範囲である。薄膜は、
磁性膜のみでもよいが、好ましくは、可撓性支持体上に
順次、下地膜、磁性膜、保護膜を設けることが好まし
い。これら各々の薄膜は、単膜でも組成乃至結晶構造の
異なる複膜でもよく、また、所望によりこれら薄膜の形
成順序を任意に選定してもよい。
【0011】また、本発明において、可撓性支持体の厚
さ(d)は、30〜100μm、好ましくは45〜95
μm/片面の範囲である。また、本発明は、(t3
3)が3.5×10-7〜1×10-9、好ましくは1×
10-7〜2×10-9の範囲である。本発明において、t
とdに上記のように適切な範囲があることのメカニズム
は、定かではないが、以下のように推測している。
【0012】本システムではヘッドと磁気記録媒体が接
触するため、高速回転時のその薄膜の強度が影響する。
又、薄膜は、内部歪みを有しているため、tが厚すぎる
とその影響が大きく現れ、平坦な磁気ディスクとなら
ず、ヘッドに接触した場合の衝撃強度が強く、ヘッド及
び磁気ディスクにダメージが入りやすい。又、tが厚す
ぎると膜の内部歪みが大きくなり、ある膜厚以上で密着
力を凌いでしまうか又は近づくため、少しの外部力が働
いたときに膜剥がれが生じ易くなる。逆にtが薄すぎる
と真空成膜自体の膜強度が十分でなく、ヘッドとの接触
で膜にダメージが生じ易くなる。また、面ブレが生じ易
くなる。
【0013】一方、可撓性支持体は弾性を有している。
この弾性が薄膜の内部歪みの吸収を起こす利点とヘッド
との接触時に可撓性支持体が縮み、いわばクッション効
果を生んでいる可能性を有する。しかし、dが厚すぎる
と磁気ディスク全体としては硬くなり曲がり難くなるた
め、回転時に受ける遠心力により平坦化の効果が享受で
きない。そのため、一旦ヘッドと接触した場合の衝撃力
も強く、緩和作用が低下して大きなTAの発生と共にヘ
ッドと磁性膜にダメージが生じることが考えられる。
【0014】dが薄い場合は回転により平坦化し易い利
点を有するが、薄膜の内部歪みを吸収する許容度が小さ
いことから、回転前から平坦な形状に作成しずらくな
る。このため磁気ディスク全体の内部歪みが大きく現
れ、回転時に不均一な空気流を受けていわゆるバタ着き
(面ブレ)が生じる。また、TAも多く発生する。薄膜
は弾性が無く、硬いため、膜厚効果が薄い領域で現れ
る。可撓性支持体は弾性を有しているため、しなやかで
薄膜の内部歪みを吸収する利点も有するが、厚すぎると
磁気ディスク全体の曲げ硬さが上がりすぎる。このため
両者のバランスが不可欠になる。真空成膜の厚みの3乗
と高分子支持体の厚みの3乗の関係が、見出されたのも
上記のメカニズムに起因していると推定している。
【0015】次に磁性膜の表面に設けられる微小突起に
ついて説明する。本発明において、微小突起とは、磁性
膜表面をAFM(原子間力顕微鏡)で観察される高さ
が、1〜50nm、好ましくは5〜40nmのものを言
う。微小突起の形状は、特に制限されるべきものではな
く、表面を垂直方向から見て円形が好ましいが、楕円形
であっても良い。
【0016】本発明においては、微小突起の存在の態
様、例えば、微小突起の分布、微小突起の密度等を制御
することにより、上記本発明の目的を効果的に達成する
ことができる。例えば、微小突起の分布については、あ
る方向に偏在して微小突起密度を高く乃至低くし、摩擦
係数低減作用に加え、薄膜の内部応力を調整する手段と
して使用することも可能である。微小突起密度は、通
常、0.05〜10個/μm2 、好ましくは0.1〜1
0個/μm2 の範囲に調整される。
【0017】微小突起密度の調整手段としては、特に制
限されるべきものではないが、可撓性支持体の表面性を
調整する手段が好適な手段として挙げられる。可撓性支
持体の表面性を調整する具体的方法としては、フィルム
ベースに耐熱性微粒子(フィラー)を含む樹脂からなる
下塗り膜を設けることが好ましい態様として例示され
る。この場合、フィルムベースが十分に平滑であること
が好ましく、そうでない場合は、耐熱性微粒子を含まな
い樹脂のみの下塗り膜aを設け、そして更にその下塗り
膜aの上に上記フィラーを含む樹脂からなる下塗り膜b
を設けることが好ましい。
【0018】下塗り膜aおよび/または下塗り膜bに用
いられる樹脂としては、特に制限されるべきものではな
いが、フィルムベースと同種の樹脂が好ましい。これら
樹脂は、ポリマーの状態で用いることもできるが、フィ
ルムベース上でポリマー化し得る樹脂モノマーの状態で
使用することが好ましく、下塗り膜aの場合は、樹脂モ
ノマーを溶剤に溶解した塗料を、下塗り膜bの場合は、
フィラーを含む樹脂モノマー塗料を調製してこれをフィ
ルムベース上に塗布することにより同フィルムベース上
に形成することができる。
【0019】例えば、分子内に末端不飽和基を2つ以上
有するイミドモノマーの重合物であるポリイミド樹脂を
主成分とする下塗り膜とすることができ、さらに前記イ
ミドモノマーを下記化学式1で表されるビスアリルナジ
イミドとすることでより優れた特性を達成することがで
きる。
【0020】
【化1】 式中、R1 、R2 は独立に選択された水素またはメチル
基、R3 は脂肪族または芳香族の炭化水素基等の2価の
連結基であって特に限定はされず、例えば直鎖または分
岐構造のアルキレン基およびアルケニレン基、シクロア
ルキレン基、アルキレン基を有するシクロアルキレン
基、芳香族基、アルキレン基を有する芳香族基、ポリオ
キシアルキレン基、カルボニル基、エーテル基等などが
あげられる。
【0021】下塗り膜の厚さは、通常、0〜5μm/片
面、好ましくは0.5〜3μm/片面の範囲である。ま
た、ベースに元々微小突起がついており、粗大突起がな
い場合は、下塗り膜はなくても良い。また下塗り膜塗料
には樹脂モノマーやフィラー以外の成分が含有されてい
ても良い。例えば重合を促進するための硬化剤、密着を
改善するためのカップリング剤、磁性膜の酸化を防止す
る防錆剤等を含有させることができる。
【0022】硬化剤としてはpートルエンスルホン酸、
pーキシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸メチル、
ピリジニウムpートルエンスルホネート、ピリジニウム
mーニトロベンゼンスルホネート、硫酸メチルヒドラジ
ンなどが使用できる。また可撓性支持体の表面に微小突
起を設けるためのフィラーとしてはシリカ、アルミナ、
チタニア、ジルコニアなどの無機酸化物、炭酸カルシウ
ム、炭素、樹脂等の高分子有機化合物などが挙げられ
る。この形状としては単分散で球状であることが好まし
い。その粒子径は上記微小突起の大きさに応じて適宜選
定される。
【0023】フィルムベースとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリベンゾキシア
ゾール等の材料が挙げられるが、高密度記録を行うため
に熱収縮そのもの及びその異方性が少ないことが望まれ
る。磁性膜は成膜時に高温に保つことが好ましいため耐
熱高分子が望ましい。従って上記の中でもポリイミド、
ポリアミドが好ましい。
【0024】本発明のシステムは、記録用の電磁誘導を
動作原理とする磁気ヘッド(インダクティブヘッド)と
再生用のMRヘッドを一体化したヘッド、即ち、マージ
型MRヘッドを用いても、記録と再生を別のヘッドを用
いても良いが、記録再生の安定性、価格の点からマージ
型を用いる方が好ましい。また、MRのタイプには通常
の構成のAMRとスピンバルブ等のGMRがあるが、ど
ちらでもかまわない。また 他の構造形態としてMR素
子の磁気ディスク側に磁束の通路を設けたヨーク型MR
でも、MR素子2つを別位相で取り込むデュアルストラ
イプ型MRでも良い。
【0025】磁気ディスクの回転数は一般に高速ほど、
転送速度が上がるため、高速が望ましい。また回転によ
る風の流れにより磁気ディスクが平坦化される効果も有
するため、3000rpm以上に設定される。高すぎる
と磁気ディスクに面ブレが生じる可能性があるため、3
000〜7000rpmが好ましい。次に本発明に使用
される磁気ディスクの構成について述べる。
【0026】高記録密度を得るために、かつ磁性膜の配
向を制御するために磁性膜と可撓性支持体の間に下地膜
があることが望ましい。下地膜材料としては、Cr、C
r合金例えばつぎの金属との合金、Ti、Mo、V,T
a、B、Si、及びMoまたはMoと上記の元素との合
金等が好ましい。
【0027】下地膜の厚さは、磁気ディスク片面に通
常、0.01〜0.15μm、好ましくは0.03〜
0.10μmである。また、この上に設けられる磁性膜
の結晶性を高めるために非磁性のCrが30原子%より
多く含有するCoCrを更に別の下地膜として複膜構造
として設けることが好ましい。またAl、NiAl、N
iP等を下地膜の最下部(可撓性支持体上)に用いても
磁性膜の微粒子化に役立つ。
【0028】磁性膜材料としては、CoCr合金、特に
Pt、Ta、Ni、Si、B、Ni、Nb、W、Ti、
Oとの合金、中でもCo−Cr−Pt、Co−Cr−P
t−Ta、Co−Cr−Pt−Ta−Nbが好ましい。
また、更に特性を改良するために必要に応じてSiO2
とCoのように非磁性物質と強磁性物質を共にスパッタ
リングしてもよい。
【0029】この磁性膜の厚さは、磁気ディスク片面に
好ましくは0.01〜0.10μm、特に好ましくは
0.015〜0.030μmである。下地膜と磁性膜は
共に真空成膜法で設けることが好ましい。真空成膜法と
しては、真空蒸着法や、スパッタリングが挙げられる
が、特にスパッタリングが多くの元素の組成を変えるこ
となく成膜できるため好ましい。
【0030】またスパッタ法で磁性膜を作成する場合に
は、支持体を加熱した状態で成膜する事が好ましく、そ
のときの温度は100℃〜250℃が好適である。ま
た、本発明の磁性膜は電磁変換特性を改善するため重層
構成としても良い。また、磁性膜上には薄膜として、保
護膜を設けることが好ましい。保護膜としてはシリカ、
アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化コバルト、酸化
ニッケルなどの酸化物、窒化チタン、窒化ケイ素、窒化
ホウ素などの窒化物、炭化ケイ素、炭化クロム、炭化ホ
ウ素等の炭化物、グラファイト、無定型カーボンなどの
炭素からなる保護膜が挙げられる。
【0031】前記炭素保護膜は、プラズマCVD法、ス
パッタリング法等で作成したアモルファス、グラファイ
ト、ダイヤモンド構造、もしくはこれらの混合物からな
るカーボン膜であり、特に好ましくは一般にダイヤモン
ドライクカーボンと呼ばれる硬質カーボン膜である。こ
の硬質炭素膜はビッカース硬度で1000kg/mm 2
以上、好ましくは2000kg/mm2 以上の硬質の炭
素膜である。また、その結晶構造はアモルファス構造で
あり、かつ非導電性である。そして、ダイヤモンド状炭
素膜の構造をラマン光分光分析によって測定した場合に
は、1520〜1560cm-1にピークが検出されるこ
とによって確認することができる。炭素膜の構造がダイ
ヤモンド状構造からずれてくるとラマン光分光分析によ
り検出されるピークが上記範囲からずれるとともに、炭
素膜の硬度も低下する。 この硬質炭素保護膜はメタ
ン、エタン、プロパン、ブタン等のアルカン、あるいは
エチレン、プロピレン等のアルケン、またはアセチレン
等のアルキンをはじめとした炭素含有化合物を原料とし
たプラズマCVDや、水素や炭化水素雰囲気下で炭素を
ターゲットとしたスパッタリング等によって形成するこ
とができる。
【0032】炭素膜には、H、F、Nなどを含ませても
良い。硬質炭素保護膜の膜厚が厚いと電磁変換特性の悪
化や磁性膜に対する密着性の低下が生じ、膜厚が薄いと
耐磨耗性が不足するために、磁気ディスク片面の保護膜
膜厚は0.0025〜0.03μmが好ましく、とくに
好ましくは0.005〜0.010μmである。
【0033】また、この硬質炭素保護膜上に付与する潤
滑剤との密着をさらに向上させる目的で硬質炭素保護膜
表面を酸化性もしくは不活性気体によって表面処理して
も良い。本発明の磁気記録媒体において、走行耐久性お
よび耐食性を改善するため、上記磁性膜もしくは保護膜
上に潤滑剤や防錆剤を付与することが好ましい。
【0034】潤滑剤としては公知の炭化水素系潤滑剤、
フッ素系潤滑剤、極圧添加剤などが使用できる。炭化水
素系潤滑剤としてはステアリン酸、オレイン酸等のカル
ボン酸類、ステアリン酸ブチル等のエステル類、オクタ
デシルスルホン酸等のスルホン酸類、リン酸モノオクタ
デシル等のリン酸エステル類、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール等のアルコール類、ステアリン酸ア
ミド等のカルボン酸アミド類、ステアリルアミン等のア
ミン類などが挙げられる。
【0035】フッ素系潤滑剤としては上記炭化水素系潤
滑剤のアルキル基の一部または全部をフルオロアルキル
基もしくはパーフルオロポリエーテル基で置換した潤滑
剤が挙げられる。パーフルオロポリエーテル基としては
パーフルオロメチレンオキシド重合体、パーフルオロ
エチレンオキシド重合体、パーフルオロ−n−プロピレ
ンオキシド重合体(CF2 CF2 CF2 O)n 、パーフ
ルオロイソプロピレンオキシド重合体(CF(CF3
CF2 O)n またはこれらの共重合体等である。
【0036】極圧添加剤としてはリン酸トリラウリル等
のリン酸エステル類、亜リン酸トリラウリル等の亜リン
酸エステル類、トリチオ亜リン酸トリラウリル等のチオ
亜リン酸エステルやチオリン酸エステル類、二硫化ジベ
ンジル等の硫黄系極圧剤などが挙げられる。上記潤滑剤
は単独もしくは複数を併用して使用される。これらの潤
滑剤を磁性膜もしくは保護膜上に付与する方法としては
潤滑剤を有機溶剤に溶解し、ワイヤーバー法、グラビア
法、スピンコート法、ディップコート法等で塗布する
か、真空蒸着法によって付着させればよい。
【0037】潤滑剤の塗布量としては1〜30mg/m
2 が好ましく、2〜20mg/m2が特に好ましい。本
発明で使用できる防錆剤としてはベンゾトリアゾール、
ベンズイミダゾール、プリン、ピリミジン等の窒素含有
複素環類およびこれらの母核にアルキル側鎖等を導入し
た誘導体、ベンゾチアゾール、2−メルカプトンベンゾ
チアゾール、テトラザインデン環化合物、チオウラシル
化合物等の窒素および硫黄含有複素環類およびこの誘導
体等が挙げられる。
【0038】本発明において、磁気ディスクのサイズと
しては3.5吋から1.8吋までの仕様に適する。
【0039】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 ベース厚み(b)75μmのポリイミド(PI)(三菱
化成(株)ノバックス)上にポリイミドアミド(PI
A)樹脂(東洋紡社製MT5050)をエタノールとト
ルエンの混合溶剤に溶解し、固形分濃度10重量%の塗
布液を作成した。これをグラビアコート法で塗布した
後、100℃で乾燥し、1.5μmの膜厚の下塗り膜を
作成した。更にこの上に粒子径20nmの球状シリカ粒
子を0.005重量%含有した上記塗布液を塗布し、1
00℃で乾燥し、下塗り膜上に微小突起を形成した。つ
いで300℃で5分加熱し、硬化と脱溶剤処理を行っ
た。ベースの反対面に同様な膜の形成を行った。これに
より両面の下塗り膜の厚さの合計(u)が3.0μm、
可撓性支持体の厚さ(d)が78μmのものを作成し
た。
【0040】このフィルムをスパッタ装置に設置し、基
板温度200℃でDCマグネトロンスパッタ法を用いて
Cr−Ti下地膜を0.06μm成膜し、さらに引き続
きCoーCr−Pt―Ta磁性膜を0.03μm成膜し
た。次にこのフィルムをプラズマCVD装置に設置し、
磁性膜上にエチレンを原料としたプラズマCVD法で硬
質炭素保護膜を0.02μm成膜した。次にこの保護膜
上にパーフルオロポリエーテル系潤滑剤(アウジモント
社製FOMBLINZ−DOL)をフッ素系溶剤(住友
3M社製FCー77)に溶解した溶液をディップコート
法で塗布して厚み2nmの潤滑膜を作成した。この下地
膜、磁性膜、保護膜、潤滑膜はフィルムの両面に対して
成膜し、薄膜の合計厚さ(t)を0.22μmとした。
これを2.5吋のディスクに打ち抜き、ライナーを有す
るカートリッジに挿入し、実施例1の試料を得た。
【0041】実施例2〜7、比較例1〜10 実施例1と同じ作成方法で下地膜材料、磁性膜材料を変
更した以外は厚みを変えてサンプルを作成した(表1及
び2)。 実施例8〜13 イミドモノマー(丸善石油化学社製BANI−NB)を
トルエンに溶解した溶液をグラビアコート法で塗布した
後、100℃で乾燥して塗膜を作成し、次に塗膜を22
0℃で1時間加熱し、イミドモノマーを重合を行いポリ
イミド(PI)の下塗り膜を作成し、更にこの上に球状
シリカ粒子を含有する上記イミドモノマー溶液を塗布
し、下塗り膜上に微小突起を形成した。その後、可撓性
支持体上に実施例1と同様に薄膜を作成した。
【0042】以上の試料を以下により評価した。 TA(頻度、大きさ):トラック幅5μm、ギャップ長
0.3μmのインダクティブヘッド、トラック幅3μ
m、ギャップ長0.3μmのMRヘッドが一体となった
マージ型MRヘッドを用いて4000rpmで140KF
RPIの記録再生を行った。TAの頻度は、1周の再生信
号を10回測定し、平均して、1周1回当たりの発生回
数を求めた。TAの大きさ(信号強度)は、オシロスコ
ープのエンベロープの平均の値を求めた。
【0043】モジュレーション:上記記録再生におい
て、TAの発生が無いときのレベルはエンベロープを写
真でとり{C(max)-C(min)}/{C(max)+C(min)}でモデ
ュレーションとした。尚、この際、TAは除外した。再
生波形の1周における最大値をC(max)、最小値をC(min)
とした。
【0044】連続耐久性:常温常湿で2レールのテーパ
ーフラット型ヘッドを用い、3600rpmで回転しな
がら、再生信号をモニターし、その値が初期の値から6
dB以上低下するまでの値とした。結果を表3に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】 上記の結果から、本発明の実施例は連続耐久性、TA及
びモジュレーションの全てに優れた特性を示し、本発明
により高い耐久性と良好なヘッド当たりが実現できたこ
とがわかる。一方、可撓性支持体の厚さ、薄膜の合計厚
さ及び(t3/d3)の少なくとも1つを満足しない比較
例は、連続耐久性、TA及びモジュレーションを全て良
好に満足するものは得られず、少なくとも1つは本発明
よりも劣ることが分かる。
【0048】
【発明の効果】本発明は、可撓性支持体の両面に少なく
とも真空成膜法により形成された強磁性金属薄膜を設け
た磁気ディスクを回転可能な状態でカートリッジに収納
させた状態で3000rpm以上に回転させて記録を行
い、MR(磁気抵抗型)ヘッドで再生を行う磁気記録再
生システムにおいて、該可撓性支持体上に真空成膜法で
形成された薄膜の合計厚さ(t)を0.08〜0.36
μm、該可撓性支持体の厚さ(d)を30〜100μ
m、さらに、(t3/d3)を3.5×10-7〜1×10
-9とし、該強磁性金属薄膜の表面に微小突起を設けるこ
とにより、TAの発生を抑制すると共に耐久性を高め、
かつ安価な高回転で使用する高密度な記録再生が可能な
磁気記録再生システムを提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性支持体の両面に少なくとも真空成
    膜法により形成された強磁性金属薄膜を設けた磁気ディ
    スクを回転可能な状態でカートリッジに収納させた状態
    で3000rpm以上に回転させて記録を行い、MR
    (磁気抵抗型)ヘッドで再生を行う磁気記録再生システ
    ムにおいて、該可撓性支持体上に真空成膜法で形成され
    た薄膜の合計厚さ(t)が0.08〜0.36μmであ
    り、該可撓性支持体の厚さ(d)が30〜100μmで
    あり、さらに、(t3/d3)が3.5×10-7〜1×1
    -9であって、該強磁性金属薄膜の表面には微小な突起
    があることを特徴とする磁気記録再生システム。
JP6551098A 1998-03-16 1998-03-16 磁気記録再生システム Pending JPH11265501A (ja)

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