JPH11267601A - 焼却灰の溶融処理方法 - Google Patents
焼却灰の溶融処理方法Info
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- JPH11267601A JPH11267601A JP10076739A JP7673998A JPH11267601A JP H11267601 A JPH11267601 A JP H11267601A JP 10076739 A JP10076739 A JP 10076739A JP 7673998 A JP7673998 A JP 7673998A JP H11267601 A JPH11267601 A JP H11267601A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼却灰を溶融して得られるスラグの重金属含
有量を減少させる。 【解決手段】 焼却灰3を、これに対して5〜20wt
%の塩素成分を含有する塩素含有物質9を混合させた上
で、溶融処理することによって、溶融時における重金属
成分のガス側への移行を促進させるようにする。塩素含
有物質9としては、一種若しくは複数種の塩化物が使用
される。また、塩素含有物質9として、焼却炉の排ガス
から回収される塩化物含有の飛灰を使用することもでき
る。
有量を減少させる。 【解決手段】 焼却灰3を、これに対して5〜20wt
%の塩素成分を含有する塩素含有物質9を混合させた上
で、溶融処理することによって、溶融時における重金属
成分のガス側への移行を促進させるようにする。塩素含
有物質9としては、一種若しくは複数種の塩化物が使用
される。また、塩素含有物質9として、焼却炉の排ガス
から回収される塩化物含有の飛灰を使用することもでき
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ等の一般
廃棄物や産業廃棄物の焼却灰を溶融処理する方法に関す
るものである。
廃棄物や産業廃棄物の焼却灰を溶融処理する方法に関す
るものである。
【0002】
【発明の背景】伝統的に、一般廃棄物や産業廃棄物(以
下「廃棄物」と総称する)は焼却して、その焼却灰を埋
立投棄することにより処理されていたが、焼却灰には重
金属(Pb,Zn,Cd等)やダイオキシン等の有害物
質が含まれているため、埋立投棄後に環境汚染を生じる
虞れがあった。また、廃棄物は焼却により減量・減容化
されるものであるが、近時の埋め立て地の確保困難か
ら、なお一層の減量・減容化が要請されていた。
下「廃棄物」と総称する)は焼却して、その焼却灰を埋
立投棄することにより処理されていたが、焼却灰には重
金属(Pb,Zn,Cd等)やダイオキシン等の有害物
質が含まれているため、埋立投棄後に環境汚染を生じる
虞れがあった。また、廃棄物は焼却により減量・減容化
されるものであるが、近時の埋め立て地の確保困難か
ら、なお一層の減量・減容化が要請されていた。
【0003】そこで、近時においては、焼却灰を溶融処
理して、その溶湯スラグを固化(スラグ化)させること
により、焼却灰の無害化と一層の減容化を図ることが行
なわれている。すなわち、焼却灰を化石燃料,電力を使
用する溶融炉により溶融させ、溶融炉から排出される溶
湯を冷却させてスラグとなすのである。このような溶融
処理によって、被溶融物である焼却灰に対して30〜4
0%にまで減容することができ、焼却前の廃棄物に対し
ては3〜5%にまで減容することができるのである。し
かも、スラグ化することにより、焼却灰に含まれていた
重金属等の有害物質が物理・化学的に一層安定した形で
封入されることになるから、スラグは、有害物質が溶出
する虞れのない無害なものであり、格別の有害物質溶出
防止処理を施さずとも、そのまま埋め立て処分すること
ができるのである。
理して、その溶湯スラグを固化(スラグ化)させること
により、焼却灰の無害化と一層の減容化を図ることが行
なわれている。すなわち、焼却灰を化石燃料,電力を使
用する溶融炉により溶融させ、溶融炉から排出される溶
湯を冷却させてスラグとなすのである。このような溶融
処理によって、被溶融物である焼却灰に対して30〜4
0%にまで減容することができ、焼却前の廃棄物に対し
ては3〜5%にまで減容することができるのである。し
かも、スラグ化することにより、焼却灰に含まれていた
重金属等の有害物質が物理・化学的に一層安定した形で
封入されることになるから、スラグは、有害物質が溶出
する虞れのない無害なものであり、格別の有害物質溶出
防止処理を施さずとも、そのまま埋め立て処分すること
ができるのである。
【0004】ところで、焼却灰を溶融処理した場合、灰
成分のうち低融点の重金属はその相当量が揮散してガス
側に移行することなるため、溶融処理によって得られる
スラグに含まれる重金属量は少ない。従来の一般的な溶
融処理方法によって得られたスラグに含まれる重金属量
は、環境庁告示13号法による溶出試験を行なっても、
その溶出液濃度は埋め立て基準値を超えておらず、格別
問題となるようなことはなかった。
成分のうち低融点の重金属はその相当量が揮散してガス
側に移行することなるため、溶融処理によって得られる
スラグに含まれる重金属量は少ない。従来の一般的な溶
融処理方法によって得られたスラグに含まれる重金属量
は、環境庁告示13号法による溶出試験を行なっても、
その溶出液濃度は埋め立て基準値を超えておらず、格別
問題となるようなことはなかった。
【0005】しかし、近時、循環型社会の構築が叫ば
れ、焼却灰の溶融によって得られるスラグについてもこ
れを積極的に再利用しようとする動きが活発となってお
り、既に焼却灰処理用の溶融炉を設置している自治体や
厚生省では、当該スラグの利用基準の策定を進めてい
る。そして、スラグの有効利用を図るために、重金属の
上記溶出液濃度を、現行埋め立て基準値より厳しい環境
庁告示第46号に定める土壌の汚染に関する環境基準が
採用されつつある。また、スラグの重金属含有量につい
ても新たに基準を制定する自治体も増加する傾向にあ
る。
れ、焼却灰の溶融によって得られるスラグについてもこ
れを積極的に再利用しようとする動きが活発となってお
り、既に焼却灰処理用の溶融炉を設置している自治体や
厚生省では、当該スラグの利用基準の策定を進めてい
る。そして、スラグの有効利用を図るために、重金属の
上記溶出液濃度を、現行埋め立て基準値より厳しい環境
庁告示第46号に定める土壌の汚染に関する環境基準が
採用されつつある。また、スラグの重金属含有量につい
ても新たに基準を制定する自治体も増加する傾向にあ
る。
【0006】したがって、このような重金属含有量の厳
しい制限が課せられつつある状況にあっては、溶融時に
おける重金属のガス側への移行を促進させることによ
り、スラグに含まれる重金属量の更なる軽減を図ること
が強く要請されている。
しい制限が課せられつつある状況にあっては、溶融時に
おける重金属のガス側への移行を促進させることによ
り、スラグに含まれる重金属量の更なる軽減を図ること
が強く要請されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
要請に応えるべくなされたもので、スラグ中の重金属含
有量を可及的に少なからしめるべく、焼却灰を効果的に
溶融処理することができる方法を提供することを目的と
するものである。
要請に応えるべくなされたもので、スラグ中の重金属含
有量を可及的に少なからしめるべく、焼却灰を効果的に
溶融処理することができる方法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の焼却灰の溶融処
理にあっては、上記した目的を達成すべく、特に、焼却
灰を、これに塩素含有物質を添加させた上で、溶融処理
することによって、溶融時における重金属成分のガス側
への移行を促進させるようにすることを提案する。
理にあっては、上記した目的を達成すべく、特に、焼却
灰を、これに塩素含有物質を添加させた上で、溶融処理
することによって、溶融時における重金属成分のガス側
への移行を促進させるようにすることを提案する。
【0009】すなわち、塩素含有物質を添加した焼却灰
を溶融することにより、これに含まれる重金属は添加物
質に含まれる塩素成分(Cl- )と結合して塩化物(Z
nCl2 ,PbCl2 等)となる。そして、このような
重金属の塩化物は沸点が低いため、溶融時において揮散
し易く、ガス側に移行される。ところで、塩素含有物質
を添加しない場合においても、含有重金属は塩化物とし
て存在するものもあるが、塩素含有物質の添加により塩
化物として存在する重金属量が増大することになり、溶
融時における重金属成分のガス側への移行が促進される
ことになる。すなわち、塩素含有物質添加の焼却灰を溶
融させた場合、塩素含有物質を添加させない焼却灰を溶
融させる従来の溶融処理方法による場合に比して、重金
属成分のガス側への移行が促進されることになり、その
結果、溶融炉から取り出されるスラグに含まれる重金属
量が減少し、重金属含有量の低いスラグを得ることがで
きる。かかるスラグは、従来の溶融処理方法によって得
られたスラグに比して、環境庁告示13号法及び環境庁
告示46号法による溶出試験による溶出液濃度が低く、
埋め立て処理や再利用を含めた二次処理をより好適に行
なうことができる
を溶融することにより、これに含まれる重金属は添加物
質に含まれる塩素成分(Cl- )と結合して塩化物(Z
nCl2 ,PbCl2 等)となる。そして、このような
重金属の塩化物は沸点が低いため、溶融時において揮散
し易く、ガス側に移行される。ところで、塩素含有物質
を添加しない場合においても、含有重金属は塩化物とし
て存在するものもあるが、塩素含有物質の添加により塩
化物として存在する重金属量が増大することになり、溶
融時における重金属成分のガス側への移行が促進される
ことになる。すなわち、塩素含有物質添加の焼却灰を溶
融させた場合、塩素含有物質を添加させない焼却灰を溶
融させる従来の溶融処理方法による場合に比して、重金
属成分のガス側への移行が促進されることになり、その
結果、溶融炉から取り出されるスラグに含まれる重金属
量が減少し、重金属含有量の低いスラグを得ることがで
きる。かかるスラグは、従来の溶融処理方法によって得
られたスラグに比して、環境庁告示13号法及び環境庁
告示46号法による溶出試験による溶出液濃度が低く、
埋め立て処理や再利用を含めた二次処理をより好適に行
なうことができる
【0010】ところで、スラグにおける重金属含有量の
軽減をより効果的に図るためには、塩素含有物質の添加
量を、これに含まれる塩素成分が溶融処理すべき焼却灰
に対して5〜20wt%となるように、設定しておくこ
とが好ましい。重金属成分のガス側への移行程度つまり
スラグからの揮散除去量は、塩素成分の添加量が増加す
るに従って増大することになるが、当該添加量が5wt
%に達すると急増する(塩素含有物質の添加によるスラ
グの重金属除去効果が顕著となる)。そして、重金属成
分のガス側への移行効果(スラグにおける重金属含有量
の減少効果)は、当該添加量が20wt%に達すると、
ほぼ最大となり、つまりほぼ飽和状態となる。すなわ
ち、20wt%を超えても、添加量の増加に応じた重金
属含有量の減少効果は認められず、スラグにおける重金
属の減量率は20wt%以上ではほぼ横ばいとなる。こ
れらのことから、塩素成分の添加量は5〜20wt%と
しておくことが好ましい。
軽減をより効果的に図るためには、塩素含有物質の添加
量を、これに含まれる塩素成分が溶融処理すべき焼却灰
に対して5〜20wt%となるように、設定しておくこ
とが好ましい。重金属成分のガス側への移行程度つまり
スラグからの揮散除去量は、塩素成分の添加量が増加す
るに従って増大することになるが、当該添加量が5wt
%に達すると急増する(塩素含有物質の添加によるスラ
グの重金属除去効果が顕著となる)。そして、重金属成
分のガス側への移行効果(スラグにおける重金属含有量
の減少効果)は、当該添加量が20wt%に達すると、
ほぼ最大となり、つまりほぼ飽和状態となる。すなわ
ち、20wt%を超えても、添加量の増加に応じた重金
属含有量の減少効果は認められず、スラグにおける重金
属の減量率は20wt%以上ではほぼ横ばいとなる。こ
れらのことから、塩素成分の添加量は5〜20wt%と
しておくことが好ましい。
【0011】添加させる塩素含有物質としては、一般
に、塩化カルシウム,塩化ナトリウム,塩化カリウム,
塩化マグネシウム等の塩化物が使用される。この場合、
一種の塩化物を添加させるようにしても、複数種の塩化
物を混合させたものを添加させるようにしても、何れで
もよい。
に、塩化カルシウム,塩化ナトリウム,塩化カリウム,
塩化マグネシウム等の塩化物が使用される。この場合、
一種の塩化物を添加させるようにしても、複数種の塩化
物を混合させたものを添加させるようにしても、何れで
もよい。
【0012】ところで、廃棄物を焼却処理させる場合、
焼却炉内で腐食性を有する有毒な塩化水素ガスが発生
し、これが排ガスと共に排出されることになるが、かか
る問題を解決するために、一般には、焼却炉内や排ガス
路(煙道)に炭酸カルシウム,消石灰,炭酸ナトリウム
等のアルカリ剤を吹き込むことによって、塩化水素ガス
を中和除去するようにしているのが普通である。一方、
排ガスに含まれる飛灰は、排ガス中からバグフィルタ等
により除去,回収されるが、上記した如く塩化水素除去
剤としてアルカリ剤が吹き込まれていることから、回収
された飛灰には多量の塩化物(KCl,NaCl,Ca
Cl2 等)が含まれている。つまり、多量の塩素成分を
含むものである。
焼却炉内で腐食性を有する有毒な塩化水素ガスが発生
し、これが排ガスと共に排出されることになるが、かか
る問題を解決するために、一般には、焼却炉内や排ガス
路(煙道)に炭酸カルシウム,消石灰,炭酸ナトリウム
等のアルカリ剤を吹き込むことによって、塩化水素ガス
を中和除去するようにしているのが普通である。一方、
排ガスに含まれる飛灰は、排ガス中からバグフィルタ等
により除去,回収されるが、上記した如く塩化水素除去
剤としてアルカリ剤が吹き込まれていることから、回収
された飛灰には多量の塩化物(KCl,NaCl,Ca
Cl2 等)が含まれている。つまり、多量の塩素成分を
含むものである。
【0013】したがって、廃棄物の焼却処理によって排
ガス中から回収される飛灰であって塩化物を含む飛灰
は、上記した塩素含有物質として使用することができ
る。すなわち、かかる飛灰を焼却灰に混合させて、その
混合灰を溶融処理させることによって、塩化カルシウム
等の格別の塩素含有物質を添加させた場合と同様に、溶
融時における重金属成分のガス側への移行を促進させ、
スラグにおける重金属含有量を減少させることができ
る。勿論、飛灰の添加量は、これに含まれる塩素成分量
が溶融すべき焼却灰に対して5〜20wt%となるよう
にしておくことが好ましい。
ガス中から回収される飛灰であって塩化物を含む飛灰
は、上記した塩素含有物質として使用することができ
る。すなわち、かかる飛灰を焼却灰に混合させて、その
混合灰を溶融処理させることによって、塩化カルシウム
等の格別の塩素含有物質を添加させた場合と同様に、溶
融時における重金属成分のガス側への移行を促進させ、
スラグにおける重金属含有量を減少させることができ
る。勿論、飛灰の添加量は、これに含まれる塩素成分量
が溶融すべき焼却灰に対して5〜20wt%となるよう
にしておくことが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
又は図2に基づいて具体的に説明する。
又は図2に基づいて具体的に説明する。
【0015】図1及び図2は、夫々、本発明の方法を実
施するための廃棄物処理システムの一例を示した系統図
である。
施するための廃棄物処理システムの一例を示した系統図
である。
【0016】図1に示す廃棄処理システム(以下「第1
システム」という)にあっては、廃棄物1は焼却炉2に
よって焼却され、焼却炉2から焼却灰3及び排ガス(以
下「焼却排ガス」という)4が排出される。焼却排ガス
4は、焼却排ガス処理装置5により飛灰6を除去される
と共に冷却,脱硝処理等の適宜の無害化処理を施された
上、大気中に放出される。焼却排ガス4から回収された
飛灰6は安定化処理装置7により安定化処理される。な
お、焼却炉2としてはストーカ炉や流動層炉等が使用さ
れる。
システム」という)にあっては、廃棄物1は焼却炉2に
よって焼却され、焼却炉2から焼却灰3及び排ガス(以
下「焼却排ガス」という)4が排出される。焼却排ガス
4は、焼却排ガス処理装置5により飛灰6を除去される
と共に冷却,脱硝処理等の適宜の無害化処理を施された
上、大気中に放出される。焼却排ガス4から回収された
飛灰6は安定化処理装置7により安定化処理される。な
お、焼却炉2としてはストーカ炉や流動層炉等が使用さ
れる。
【0017】そして、焼却炉2から排出された焼却灰3
は、混合機8によって適量の塩化物9と混合された上
で、溶融炉10に供給される。溶融炉10に供給された
焼却灰3と塩化物9との混合物11は溶融されて、溶融
炉10からはスラグ12が取り出されると共に排ガス
(以下「溶融排ガス」という)13が排出される。溶融
排ガス13は適宜の溶融排ガス処理装置14により処理
された上で、大気中に放出される。なお、溶融炉10と
しては、燃料焚溶融炉(表面溶融炉,内部溶融炉,コー
クスベッド溶融炉,旋回流溶融炉等)や電気溶融炉(電
気アーク炉,電気抵抗炉,プラズマ溶融炉,電気加熱
炉,マイクロ波溶融炉等)が使用される。
は、混合機8によって適量の塩化物9と混合された上
で、溶融炉10に供給される。溶融炉10に供給された
焼却灰3と塩化物9との混合物11は溶融されて、溶融
炉10からはスラグ12が取り出されると共に排ガス
(以下「溶融排ガス」という)13が排出される。溶融
排ガス13は適宜の溶融排ガス処理装置14により処理
された上で、大気中に放出される。なお、溶融炉10と
しては、燃料焚溶融炉(表面溶融炉,内部溶融炉,コー
クスベッド溶融炉,旋回流溶融炉等)や電気溶融炉(電
気アーク炉,電気抵抗炉,プラズマ溶融炉,電気加熱
炉,マイクロ波溶融炉等)が使用される。
【0018】このとき、塩化物9の添加により、上述し
た如く重金属成分のガス側への移行が促進され、スラグ
12における重金属含有量が減少する。混合機8に供給
する塩化物9としては、CaCl2 ,NaCl,KC
l,MgCl2 等を単独又は複数種混合して使用する。
塩化物9の添加量は、要求されるスラグ条件(重金属含
有量)に応じて任意に設定できるが、スラグにおける重
金属含有量を効果的に減少させるためには、後述する実
験結果(表1)からも理解されるように、添加塩化物9
に含まれる塩素成分量が溶融処理すべき焼却灰3に対し
て5〜20wt%となるように設定しておくことが好ま
しい。
た如く重金属成分のガス側への移行が促進され、スラグ
12における重金属含有量が減少する。混合機8に供給
する塩化物9としては、CaCl2 ,NaCl,KC
l,MgCl2 等を単独又は複数種混合して使用する。
塩化物9の添加量は、要求されるスラグ条件(重金属含
有量)に応じて任意に設定できるが、スラグにおける重
金属含有量を効果的に減少させるためには、後述する実
験結果(表1)からも理解されるように、添加塩化物9
に含まれる塩素成分量が溶融処理すべき焼却灰3に対し
て5〜20wt%となるように設定しておくことが好ま
しい。
【0019】ところで、塩化物9の添加によるスラグ1
2における重金属除去効果を確認すべく、焼却灰3とし
て都市ごみを焼却して得られた焼却灰を、塩化物9とし
て塩化カルシウム(CaCl2 )を、また溶融炉10と
して燃料式表面溶融炉を使用して、次のような実験を行
なった。
2における重金属除去効果を確認すべく、焼却灰3とし
て都市ごみを焼却して得られた焼却灰を、塩化物9とし
て塩化カルシウム(CaCl2 )を、また溶融炉10と
して燃料式表面溶融炉を使用して、次のような実験を行
なった。
【0020】まず、都市ごみを焼却して焼却灰(以下
「ごみ焼却灰」という)を得た。このごみ焼却灰におけ
る主な重金属(Zn,Pb,Cd,Cr,As,Se,
Hgであり、以下「特定重金属」という)の含有量を測
定したところ、表1に示す通りであった。なお、表1に
おける特定重金属の含有量は、ごみ焼却灰1kg当たり
の重量(mg)で示されている。
「ごみ焼却灰」という)を得た。このごみ焼却灰におけ
る主な重金属(Zn,Pb,Cd,Cr,As,Se,
Hgであり、以下「特定重金属」という)の含有量を測
定したところ、表1に示す通りであった。なお、表1に
おける特定重金属の含有量は、ごみ焼却灰1kg当たり
の重量(mg)で示されている。
【0021】次に、ごみ焼却灰に塩化カルシウムを添加
させた被溶融試料であって、表1に示す如く、塩化カル
シウム添加量つまり塩素成分の添加量が異なる11種の
被溶融試料を得た。なお、表1に示された各溶融試料に
おける塩素成分添加量は、ごみ焼却灰1kgに対する添
加塩化カルシウムの塩素成分重量の割合(wt%)で示
してあり、塩素成分添加量が0wt%の被溶融試料は塩
化カルシウムを添加させないごみ焼却灰である。
させた被溶融試料であって、表1に示す如く、塩化カル
シウム添加量つまり塩素成分の添加量が異なる11種の
被溶融試料を得た。なお、表1に示された各溶融試料に
おける塩素成分添加量は、ごみ焼却灰1kgに対する添
加塩化カルシウムの塩素成分重量の割合(wt%)で示
してあり、塩素成分添加量が0wt%の被溶融試料は塩
化カルシウムを添加させないごみ焼却灰である。
【0022】そして、各被溶融試料を燃料式表面溶融炉
で溶融して、得られたスラグに含まれる特定重金属の含
有量を測定したところ、表1に示す結果が得られた。な
お、表1に示された特定重金属の含有量は、当該被溶融
試料を構成するごみ焼却灰1kg当たりの重量(mg)
に換算したものである。
で溶融して、得られたスラグに含まれる特定重金属の含
有量を測定したところ、表1に示す結果が得られた。な
お、表1に示された特定重金属の含有量は、当該被溶融
試料を構成するごみ焼却灰1kg当たりの重量(mg)
に換算したものである。
【0023】而して、表1から明らかなように、塩化カ
ルシウムを添加した各被溶融試料は、塩化カルシウムを
添加しない被溶融試料(塩素成分添加量:0wt%)に
比して、スラグにおける特定重金属含有量が減少してお
り、その減少量は塩化カルシウム添加量つまり塩素成分
添加量が増えるに従って大きくなる。そして、特定重金
属含有量の減少量は、塩素成分添加量が5wt%に達す
ると急激に大きくなり(塩素成分添加による効果が顕著
に現れる)、爾後、塩素成分添加量が20wt%を超え
るまでは、塩素成分添加量の増大に伴って大きくなる。
しかし、塩素成分添加量が20wt%を超えると、爾後
は、塩素成分添加量を増大させても、特定重金属含有量
の減少量は殆ど変わらず、略一定となる。したがって、
冒頭で述べた如く、塩素含有物質の添加量は、これに含
まれる塩素成分量が溶融処理すべき焼却灰に対して5〜
20wt%となるように設定しておくことが好ましい。
ルシウムを添加した各被溶融試料は、塩化カルシウムを
添加しない被溶融試料(塩素成分添加量:0wt%)に
比して、スラグにおける特定重金属含有量が減少してお
り、その減少量は塩化カルシウム添加量つまり塩素成分
添加量が増えるに従って大きくなる。そして、特定重金
属含有量の減少量は、塩素成分添加量が5wt%に達す
ると急激に大きくなり(塩素成分添加による効果が顕著
に現れる)、爾後、塩素成分添加量が20wt%を超え
るまでは、塩素成分添加量の増大に伴って大きくなる。
しかし、塩素成分添加量が20wt%を超えると、爾後
は、塩素成分添加量を増大させても、特定重金属含有量
の減少量は殆ど変わらず、略一定となる。したがって、
冒頭で述べた如く、塩素含有物質の添加量は、これに含
まれる塩素成分量が溶融処理すべき焼却灰に対して5〜
20wt%となるように設定しておくことが好ましい。
【0024】
【表1】
【0025】また、図2に示す廃棄処理システム(以下
「第2システム」という)にあっては、第1システムに
おけると同様に、廃棄物1は焼却炉2によって焼却さ
れ、焼却炉2から焼却灰3及び焼却排ガス4が排出され
る。焼却排ガス4は、焼却排ガス処理装置5により飛灰
6を除去されると共に冷却,脱硝処理等の適宜の無害化
処理を施された上、大気中に放出される。廃棄物1の焼
却処理に当たっては、冒頭で述べた如く、焼却炉2内や
排ガス路(煙道)に炭酸カルシウム,消石灰,炭酸ナト
リウム等のアルカリ剤が吹き込まれる。したがって、焼
却排ガス4から回収された飛灰6には多量の塩化物(K
Cl,NaCl,CaCl2 等)が含まれている。つま
り、飛灰6は多量の塩素成分を含む塩素含有物質であ
る。
「第2システム」という)にあっては、第1システムに
おけると同様に、廃棄物1は焼却炉2によって焼却さ
れ、焼却炉2から焼却灰3及び焼却排ガス4が排出され
る。焼却排ガス4は、焼却排ガス処理装置5により飛灰
6を除去されると共に冷却,脱硝処理等の適宜の無害化
処理を施された上、大気中に放出される。廃棄物1の焼
却処理に当たっては、冒頭で述べた如く、焼却炉2内や
排ガス路(煙道)に炭酸カルシウム,消石灰,炭酸ナト
リウム等のアルカリ剤が吹き込まれる。したがって、焼
却排ガス4から回収された飛灰6には多量の塩化物(K
Cl,NaCl,CaCl2 等)が含まれている。つま
り、飛灰6は多量の塩素成分を含む塩素含有物質であ
る。
【0026】したがって、第2システムにあっては、第
1システムのように焼却灰2に添加させる塩素含有物質
として格別の塩化物9を使用せず、焼却排ガス4から回
収された飛灰6を使用している。
1システムのように焼却灰2に添加させる塩素含有物質
として格別の塩化物9を使用せず、焼却排ガス4から回
収された飛灰6を使用している。
【0027】すなわち、焼却炉2から排出された焼却灰
3を、混合機8によって、焼却排ガス処理装置5により
焼却排ガス4から回収された飛灰6と混合させた上で、
溶融炉10に供給させる。溶融炉10に供給された焼却
灰3と飛灰6との混合物11´は、第1システムにおけ
ると同様に、溶融されて、溶融炉10からはスラグ12
が取り出されると共に溶融排ガス13が排出される。溶
融排ガス13は適宜の溶融排ガス処理装置14により処
理された上で、大気中に放出される。
3を、混合機8によって、焼却排ガス処理装置5により
焼却排ガス4から回収された飛灰6と混合させた上で、
溶融炉10に供給させる。溶融炉10に供給された焼却
灰3と飛灰6との混合物11´は、第1システムにおけ
ると同様に、溶融されて、溶融炉10からはスラグ12
が取り出されると共に溶融排ガス13が排出される。溶
融排ガス13は適宜の溶融排ガス処理装置14により処
理された上で、大気中に放出される。
【0028】このとき、焼却灰3に混合される飛灰6
は、塩化物9と同様に塩素成分を含むものであるから、
上記した如く、重金属成分のガス側への移行が促進さ
れ、スラグ12における重金属含有量が減少する。飛灰
6の添加量は、塩化物9を添加する場合と同様に、添加
飛灰6に含まれる塩素成分量が溶融処理すべき焼却灰3
に対して5〜20wt%となるように設定しておくこと
が好ましい。
は、塩化物9と同様に塩素成分を含むものであるから、
上記した如く、重金属成分のガス側への移行が促進さ
れ、スラグ12における重金属含有量が減少する。飛灰
6の添加量は、塩化物9を添加する場合と同様に、添加
飛灰6に含まれる塩素成分量が溶融処理すべき焼却灰3
に対して5〜20wt%となるように設定しておくこと
が好ましい。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明によれば、焼却灰を塩素含有物質(塩化物又
は飛灰)を添加させて溶融させることによって、焼却灰
の溶融時における重金属成分のガス側への移行を促進さ
せることができ、溶融によって得られるスラグの重金属
含有量を効果的に減少させることができる。したがっ
て、現行埋め立て基準値より厳しい環境庁告示第46号
に定める土壌の汚染に関する環境基準が採用される等、
スラグの重金属含有量についての要求がより厳格なもの
となった場合にもこれに充分対応することができ、スラ
グの再利用を含めた循環系社会のニーズに充分に応える
ことができる。特に、焼却灰に添加させる塩素含有物質
として焼却処理により発生する排ガスから回収された飛
灰を使用することによって、かかる飛灰の処理をも同時
に行なうことができ、しかも格別の塩化物を使用する場
合に比して経済的である。
に、本発明によれば、焼却灰を塩素含有物質(塩化物又
は飛灰)を添加させて溶融させることによって、焼却灰
の溶融時における重金属成分のガス側への移行を促進さ
せることができ、溶融によって得られるスラグの重金属
含有量を効果的に減少させることができる。したがっ
て、現行埋め立て基準値より厳しい環境庁告示第46号
に定める土壌の汚染に関する環境基準が採用される等、
スラグの重金属含有量についての要求がより厳格なもの
となった場合にもこれに充分対応することができ、スラ
グの再利用を含めた循環系社会のニーズに充分に応える
ことができる。特に、焼却灰に添加させる塩素含有物質
として焼却処理により発生する排ガスから回収された飛
灰を使用することによって、かかる飛灰の処理をも同時
に行なうことができ、しかも格別の塩化物を使用する場
合に比して経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼却灰の溶融処理方法を実施する
ための廃棄物処理システムを示す系統図である。
ための廃棄物処理システムを示す系統図である。
【図2】同廃棄物処理システムの変形例を示す系統図で
ある。
ある。
1…廃棄物、2…焼却炉、3…焼却灰、4…焼却排ガ
ス、5…焼却排ガス処理装置、6…飛灰(塩素含有物
質)、7…安定化処理装置、8…混合機、9…塩化物
(塩素含有物質)、10…溶融炉、11,11´…混合
物、12…スラグ、13…溶融排ガス、14…溶融排ガ
ス処理装置。
ス、5…焼却排ガス処理装置、6…飛灰(塩素含有物
質)、7…安定化処理装置、8…混合機、9…塩化物
(塩素含有物質)、10…溶融炉、11,11´…混合
物、12…スラグ、13…溶融排ガス、14…溶融排ガ
ス処理装置。
Claims (4)
- 【請求項1】 焼却灰を、これに塩素含有物質を添加さ
せた上で、溶融処理することによって、溶融時における
重金属成分のガス側への移行を促進させるようにしたこ
とを特徴とする焼却灰の溶融処理方法。 - 【請求項2】 添加される塩素含有物質が、溶融処理す
べき焼却灰に対して5〜20wt%の塩素成分を含有す
るものであることを特徴とする、請求項1に記載する焼
却灰の溶融処理方法。 - 【請求項3】 塩素含有物質として、1種又は複数種の
塩化物を使用することを特徴とする、請求項1又は請求
項2に記載する焼却灰の溶融処理方法。 - 【請求項4】 塩素含有物質として、焼却炉の排ガスか
ら回収される塩化物含有の飛灰を使用することを特徴と
する、請求項1又は請求項2に記載する焼却灰の溶融処
理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10076739A JPH11267601A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 焼却灰の溶融処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10076739A JPH11267601A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 焼却灰の溶融処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11267601A true JPH11267601A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13613979
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10076739A Pending JPH11267601A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 焼却灰の溶融処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11267601A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007029813A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 複合重金属汚染土壌の無害化処理方法および無害化処理装置 |
| JP2010115588A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Kubota Corp | 焼却灰の溶融処理方法と溶融処理設備 |
| JP2010131521A (ja) * | 2008-12-04 | 2010-06-17 | Sanei Kk | 廃棄物の処理方法 |
| JP2013120146A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Ngk Insulators Ltd | 放射性セシウム汚染物の処理方法 |
| CN115846370A (zh) * | 2022-10-24 | 2023-03-28 | 华南理工大学 | 一种碳酸钠促进医疗废物焚烧炉渣熔融玻璃化过程重金属氯化挥发的方法 |
-
1998
- 1998-03-25 JP JP10076739A patent/JPH11267601A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007029813A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Kobelco Eco-Solutions Co Ltd | 複合重金属汚染土壌の無害化処理方法および無害化処理装置 |
| JP2010115588A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Kubota Corp | 焼却灰の溶融処理方法と溶融処理設備 |
| JP2010131521A (ja) * | 2008-12-04 | 2010-06-17 | Sanei Kk | 廃棄物の処理方法 |
| JP2013120146A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Ngk Insulators Ltd | 放射性セシウム汚染物の処理方法 |
| CN115846370A (zh) * | 2022-10-24 | 2023-03-28 | 华南理工大学 | 一种碳酸钠促进医疗废物焚烧炉渣熔融玻璃化过程重金属氯化挥发的方法 |
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