JPH11268048A - ディスク成形用金型のエアーブロー方法及びその金型 - Google Patents

ディスク成形用金型のエアーブロー方法及びその金型

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JPH11268048A
JPH11268048A JP10070097A JP7009798A JPH11268048A JP H11268048 A JPH11268048 A JP H11268048A JP 10070097 A JP10070097 A JP 10070097A JP 7009798 A JP7009798 A JP 7009798A JP H11268048 A JPH11268048 A JP H11268048A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スタンパ外周押えに平当て形式の押え手段を使
用して良好なディスク成形を行うエアブロー方法及びそ
の金型を提供すること。 【解決手段】固定金型1と可動金型2の間に形成するキ
ャビティ3に対向してスタンパ16を配置し、このスタン
パの外周押えに平当て形式の押え手段17を取付けたディ
スク成形用金型を用いて、複数のエア通路を介してキャ
ビティ内に離型用エアを吹出す。ディスク外周側からの
エアは、型開き動作時と同時もしくは相前後して、押え
手段17に形成された凹部28及びこれに対向するスタンパ
側の鏡面板15の少なくとも一方に設けた供給開口から、
弾性手段32に抗して押圧された押え手段17の復帰ストロ
ークの間、押え手段17の内側突出壁27とスタンパの表面
16aとの空隙30を通過して吹き出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンパクトディスク
(CD)やデジタルビデオディスク(DVD)のような
光学式記録媒体用ディスク成形に係り、特に、ディスク
の離型時におけるエアブロー方法及びその金型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】CD、DVD等の光学ディスクを製作す
る金型は、可動金型と固定金型の間にキャビティを形成
し、このキャビティに対面する鏡面板の少なくとも一方
にスタンパを固定するために、スタンパの内縁部及び外
縁部を鏡面板に押し付けるスタンパ押えを備えた構造を
有している。そして、キャビティ内に溶融樹脂を充填す
ると、スタンパの表面に同心円状に凹凸を形成したビッ
トが成形品に転写されて記録情報データを有するディス
クが成形できるようになっている。
【0003】この成形方法は、一般の射出成形方法と同
様の工程を有しており、以下のような手順で行われる。
即ち、金型が成形機に固定され、この金型の取付け調整
が行われた後、固定金型と可動金型を衝合させる型閉工
程、衝合した金型を増圧して型締保持圧を維持する型締
工程、金型内に溶融樹脂を充填する射出充填工程、射出
保持圧を制御するとともに金型を冷却する保圧冷却工
程、可動金型を後退させて金型を開く型開工程、及び製
品の取り出し工程を経て、一連の成形サイクルが完了す
る。このようなディスク成形に用いられる金型として、
例えば、特開平5−177672号公報及び実公平7−
42682号公報に示す金型構造があり、図3ないし図
5にそれらの金型の断面構造の一部分とその要部を示
す。
【0004】上記2つの金型において、相異なる点は、
外周スタンパ押えの構造で、図3,図4に示す金型の押
え手段は平当て形式であり、図5に示す金型の押え手段
は突っ込み形式のものである。図3の平当て形式のもの
は、内輪部、外輪部、及びガス抜き開口を備えた外周リ
ングであり、弾性部材を介してスタンパとは反対側の一
方の金型の鏡面板の側部に取付けられ、外輪部をスタン
パ表面に当接させてキャビティ面の周囲を取り巻くよう
に配置されている。
【0005】図4において参照符号を付して説明する
と、外周リング50は、外輪部51がスタンパ面16a
に当接し、内輪部52とスタンパ16との間に空隙30
を形成し、中心孔にボルト53を挿入し皿ばね54を介
して可動金型の鏡面板55の側部に取付ける構造であ
る。このため、金型の型閉時には、皿ばね54が鏡面板
55に押し付けられ、外周リング50は、ボルト53の
軸方向に沿って可動金型の鏡面板55の側面を摺動す
る。一方、金型の型開時には、皿ばね54の復元力によ
り、外周リング50は、上記とは逆方向に移動する。こ
の移動距離は、ボルト53の長さ及び皿ばね54によ
り、所定のストロークが調整されている。また、外周リ
ングの内輪部52とスタンパ面16aとの空隙30は、
気体のみ通過可能で、溶融樹脂は進入できない幅となる
ように設定されている。このため、キャビティ3内から
は、気体のみが空隙30、ガス抜き溝56、ガス抜き開
口57を経てキャビティ外へ排出されるようになってい
る。
【0006】また、図5の突っ込み形式の押え手段も、
平当て形式と同様に、スタンパ16の外周を取り巻く外
周リング60を形成している。従来、この種のディスク
金型では、ディスクをスタンパ16から離型する際に、
可動金型のエア通路からのエアbは、スタンパホルダと
スリーブ(図示略)間の隙間を通して供給されるが、こ
のエアブローbは、スタンパの凹凸状の形状が抵抗とな
るために、ディスクを内側から外側に向けて離型するこ
とが容易ではなく、この内周側エアブローのみでは、ス
タンパ前面からディスクが均一に剥離せず、ディスク外
周側へのエアの回りが遅れることから、その剥離バラン
スがディスクの内外で異なり、その境界がモヤ状にディ
スク表面に現れ、外観不良のディスクが成形されるとい
う問題が生じていた。
【0007】しかし、図5に示す金型では、固定金型の
エア通路Aからキャビティ底面側に吹き出されるエアa
と、可動金型のエア通路Bからスタンパ側に吹き出され
るエアbの他に、ディスク外周側からエアを供給する通
路Cを設けて、ディスク外周側からキャビティ内へのエ
アcが吹出されるようになっている。このため、外周リ
ング60とスタンパ面16aとの空隙30は、平当て形
式のように、ガス抜き用の通路ではなくなり、外周リン
グの凹部64に開口したエア通路65からキャビティ3
内に供給される離型用エアの通路Cの一部を形成してい
る。なお、図5の構造では、スタンパの外周を鏡面板6
6に密着するためにエアdを吸引するバキューム通路D
が形成されている。
【0008】従って、エア通路A,Bから供給されるエ
アa,bは、ディスクの内縁側からキャビティの半径方
向外方に、またエア通路Cから供給されるエアcは、外
周リング60を通過し、外周リングから突き出た部分と
スタンパの表面16aとの間の空隙30からキャビティ
3の半径方向内方に向けてエアブローされる。その結
果、ディスクは、キャビティ内のディスク表面が接触し
ているキャビティ底面の鏡面及びスタンパ面から離型さ
れる。
【0009】それゆえ、上述の突っ込み形式の金型構造
では、ディスク面上に沿ってキャビティの半径方向両側
からエアブローの供給があり、この金型構造によって、
ディスクのスタンパからの均等で完全かつ瞬時の剥離
と、スタンパの可動金型の鏡面への吸着とが同時に得ら
れるため、スタンパが鏡面から不規則に浮き上がるのを
防いで、ディスク表面のムラ不良をなくすことが可能と
なり、ディスクを金型から離型するためのエアブロー方
法に改善が図られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、平当て
形式の金型構造は、突っ込み形式のように外周リングが
固定されておらず、弾性手段を介してスタンパを押し付
ける構造であり、金型の開閉に伴ってスタンパの外周押
え手段が前後移動できるようになっている。また、スタ
ンパを鏡面板に密着させるためのバキューム通路も設け
られていない。それゆえ、平当て形式では、従来、金型
に設けたエア通路との合わせが難しく、かつスタンパの
表面と内輪部の間の空隙は、ガス抜き用として使用され
ているので、逆方向へのエア供給を行うことができなか
った。
【0011】このような事情に鑑みて、本発明は、ディ
スク成形用金型において、スタンパ外周押えに平当て形
式の押え手段を使用して良好なディスク成形を行うエア
ブロー方法及びその金型を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の平当て形式の押え手段を
用いたディスク成形用金型のエアブロー方法は、キャビ
ティ内に充填された溶融樹脂の固化に伴って操作される
型開動作の開始と同時もしくは相前後して、前記金型に
設けたエア通路を介して成形品の内周側及び外周側より
前記キャビティ内に離型用エアを吹出し、前記ディスク
外周側からの吹出しエアは、前記押え手段の凹部及びこ
れに対向するスタンパ側の鏡面板の少なくとも一方に設
けた供給開口から、前記押え手段の内側突出壁と前記ス
タンパの表面との空隙を通過して吹き出されることを特
徴としている。
【0013】また、請求項2の構成では、スタンパ外周
押え手段の内側突出壁とスタンパの表面との空隙を通過
して吹き出されるエアは、型閉動作により、弾性手段の
付勢力に抗して沈み込んだ前記押え手段が、元の復帰位
置に戻るまでの復帰ストロークの間少なくとも前記空隙
から吹き出されることを特徴としている。
【0014】また、請求項3の記載のディスク成形用金
型は、平当て形式の押え手段の本体に、スタンパ側の鏡
面板に当接する外側突出壁と、前記スタンパの表面との
間にエア吹出し用の空隙を形成する内側突出壁と、前記
外側突出壁と内側突出壁との間に形成される凹部と、底
部側に開口して前記本体をスタンパ側に付勢するための
弾性手段を収納する座部とを設け、前記押え手段が、少
なくとも前記弾性手段に抗して押圧される移動距離分の
ストローク長さを有するように、前記本体の外側に係合
して前記押え手段の突き出し量を決定するストッパ手段
を有しており、さらに、前記ディスク外周側からの離型
用エアを供給する通路が、前記押え手段の凹部と底部と
の間を貫いて前記スタンパの表面へ吹き出すための連通
路と、前記凹部に対面する一方の金型側に設けられ、そ
の出口開口がスタンパの外縁と前記押え手段の外壁部と
の間の鏡面板に位置する連通路の少なくとも1つを有し
ていることを特徴としている。
【0015】このような構成により、本発明では、スタ
ンパ外周押えが平当て形式の押え手段であっても、この
押え手段の内側突出壁とスタンパ表面との間にエア吹出
し用の空隙が形成されることから、金型の型開き動作と
同時もしくはこの動作に相前後して、この空隙を通過し
てディスク外周縁からキャビティ内部へ、離型用エア
が、少なくとも押え手段の凹部もしくはこの凹部に対面
する一方の金型の鏡面板の出口開口のいずれかあるいは
両方から吹き出される。そして、このエアの吹出しは、
少なくとも前記押え手段の復帰ストロークの時間の間、
ディスク外周縁からキャビティの半径方向内方に向かっ
て進行し、ディスクの内周側及び外周側の両方から離型
エアが供給されるので、有効に離型作用が行われる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。先ず、本発明のディスク成形方法に用い
る金型の構造を図1及びその要部を拡大した部分を図2
に示す。
【0017】図1において、1は固定金型、2は可動金
型である。固定金型1と可動金型2との間にキャビティ
3が形成される。固定金型1は、固定盤4に取付られて
いる。このための取付手段は図示を省略する。固定金型
1の中心には貫通孔5が設けられており、この貫通孔5
の中にスプルブッシュ6を担持したメスカッタ7が取付
られている。固定盤4にはテーパ部を有する開口8が形
成されており、ノズル9は、この開口8を通じてスプル
ブッシュ6に接近離間するように設けられている。
【0018】可動金型2は、図示しない可動盤に取付ら
れ、固定金型1に対して進退自在となっている。これら
の取付手段は図示を省略する。可動金型2の中央部に
は、貫通孔20が設けられており、この貫通孔20の中
には、外側からスタンパホルダ11、このホルダを支持
する固定スリーブ12、エジェクタスリーブ13、及び
オスカッタ14とが同心状に配置されている。ここで、
エジェクタ装置の構造は、従来技術で例示した実公平7
−42682号公報に示す金型構造が利用されている。
【0019】図1,図2に示すように、可動金型2の鏡
面板15上には、スタンパ16を位置させ、その内周縁
をスタンパホルダ11の先端爪部によって保持し、スタ
ンパ16の外周縁は、バキューム通路Dによって可動金
型2の鏡面板15に密着するようになっている。また、
固定金型1の鏡面板14には、その側部に摺動可能に係
合されて可動金型2の鏡面板15の外周部分を取り囲む
ように押し当てられた外周リング17が設けられてい
る。
【0020】エジェクタスリーブ13は、後部が大径部
13aとなっており、この大径部13aは金型構成部品
18中に設けた案内室19の中に摺動自在に配置され、
案内室19の前壁と大径部13aの前面との間には圧縮
ばね23が収納されており、両者を互いに引き離す方向
に付勢している。大径部13aの後面には一対のピン2
1,21が位置しており、これらのピンは、圧力と流量
の調整可能な油圧装置等によりなる駆動手段と制御手段
(これらの手段は図示省略)によって進退動作を行う。
【0021】エジェクタスリーブ13の中心を通るオス
カッタ14は、その先端部の外周面がディスクの内径寸
法を決める口径となり、先端部分にアンダーカット部U
が形成されている。また、オスカッタ14の後端部は、
大径部14aとなり、この大径部14aは案内室19に
前後方向に摺動自在に配置されている。オスカッタの大
径部14aと金型構成部品18との間には圧縮ばね24
が収納されており、オスカッタ14を後端位置に付勢し
ている。大径部14aの後面には突出し部材25が位置
しており、この突出し部材は圧力と流量の調整可能な油
圧装置等によりなる駆動手段と制御手段(これらの手段
は図示省略)によって進退動作を行う。このため、エジ
ェクタ装置は、オスカッタ14の大径部14aが、突出
し部材25の駆動により押圧されて前進し、オスカッタ
14の先端部でディスクの内径を切り抜いた後、オスカ
ッタ14の大径部14aがエジェクタスリーブ13の大
径部13aに突き当たり、エジェクタスリーブ13が前
進することにより成形されたディスクを突き出すように
構成されている。
【0022】図2は、上下に2通りの押え手段を混在さ
せた図1の要部拡大断面図であり、キャビティ3内に供
給される複数のエア通路と、スタンパ押えの外周リング
17を構成する平当て形式の押え手段を示している。エ
ア通路は、突っ込み形式の押え手段を用いる場合と同様
に、固定金型と可動金型に複数の通路が設けられてい
る。
【0023】固定側のエア通路Aは、固定金型1の鏡面
板14の中心貫通孔15aとメスカッタ7の外周との境
界に形成された環状の間隙36に連通し、キャビティ底
部側からエアを吹き出し、また、可動側のエア通路B
は、スタンパホルダ11の中心孔の壁面に沿ってキャビ
ティ内に開口する間隙37に連通し、キャビティの内周
部にエアを吹き出す。そのほか、吹出し用のエア通路と
して後述する通路C,Eがある。また、これらの通路と
は別に、スタンパ16の外周縁を可動金型2の鏡面板1
5に密着させるためのバキューム通路Dが設けられてい
る。
【0024】図2の押え手段には、2つの形式があり、
いずれか一方が使用される。1つは、可動金型2の鏡面
板15上の外周部を取り囲む環状の外周リング17a
(図面の上側に示す)で、キャビティ内圧を保持するた
めのキャビティ閉鎖用リングを構成している。他の1つ
は、この閉鎖用リングの役目とともに、固定金型1から
のエア通路Eに連通して、ディスク外周側からの離型用
エアを供給する通路を形成するための環状の外周リング
17b(図面の下側に示す)である。なお、ここでは、
スタンパ16が可動金型2に、押え手段が固定金型1に
取付けられているものとして説明するが、スタンパ16
が固定金型1に取り付けられる場合には、押え手段は、
スタンパ16とは反対側の可動金型2に取付られる。
【0025】押え手段の本体としての環状の外周リング
17aまたは17b(以下、2つの外周リングの両方に
対応する場合は、参照符号を17で表す)は、共に、固
定金型1の鏡面板14の側部に係合し、後述するストッ
パ手段により、金型の開閉方向に前後に摺動可能に取付
けられる。外周リング17は、その外周側に、スタンパ
側の鏡面板15に当接する外側突出壁26と、このスタ
ンパ16の表面との間にエア吹出し用の空隙30を形成
する内側突出壁27と、外側突出壁26と内側突出壁2
7との間に形成される凹部28とが形成されている。そ
して、底部側には、底部31に開口して、コイルバネ
(弾性手段)32を収納するための座部33が形成さ
れ、コイルバネ32の反発力により外周リング17を可
動金型2の鏡面板15に対して押圧する。この座部33
は、外周リングの周回りに所定の間隔で複数個設けら
れ、それぞれに1つのコイルバネを収納する。
【0026】また、外周リング17の外側には、外側突
出壁26の外周面に沿って段部34が形成され、この段
部34に係合するストッパ部材(ストッパ手段)40が
ボルト36を介して固定金型1の鏡面板14に固定され
ている。このストッパ部材40は、外周リング17が、
少なくともコイルバネ32に抗して押圧される移動距離
分のストローク長さを有するように、鏡面板への取付面
からの高さ寸法が定められている。通常、段部34とス
トッパ部材40との間に形成されるストローク長さS
は、1mm程度である。
【0027】ストッパ部材40に規制された外周リング
の移動量は、型閉時の押圧位置からの復帰ストローク、
すなわち、長さSだけの突き出し量であり、型開き動作
時であっても、この復帰ストロークの間、外周リング1
7の外側突出壁26が鏡面板15に押し付けられている
ので、キャビティは閉鎖されている。そのため、この1
mm程度のストローク動作の間、吹出しエアは、離型用
エアとして有効に作用し、外周リング17の内側突出壁
27とスタンパ16との間の空隙30からキャビティ3
内にエアを供給することができる。
【0028】金型の型閉時において、外周リング17の
内側突出壁27とスタンパ16との間に形成される空隙
30は、一般に、CD,DVD等では、5〜15μmの
隙間となっている。本発明の金型では、この空隙は、溶
融樹脂がキャビティ内に充填される際には、ガス抜き用
通路となり、外周リングの凹部28へガスが逃げるよう
になっているが、ディスク成形後の離型時には、ディス
クの外周側から吹き出されるエアブローの供給口とな
る。また、外周リング17と固定金型1の鏡面板14と
の係合面は、押え手段の摺動面になるとともにエア抜き
路29を形成する。
【0029】図2の上側に示した外周リング17aを用
いる場合、可動金型2には、エア通路(連通路)Cが設
けられ、このエア通路Cは、スタンパ16の外縁と押え
手段の外側突出壁26との間に露出する鏡面板15上に
開口し、押え手段の凹部28に対面している。また、図
2の下側に示した外周リング17bを用いる場合、上記
押え手段の本体の構成の他に、底部に開口する座部33
を通過して、凹部28と底部33との間を貫いてスタン
パ16の表面へ吹き出すための連通路Pが形成されてい
る。また、固定金型1の側部から伸びてこの連通路Pに
連通する吹き出し用のエア通路Eが設けられる。
【0030】次に、上記構成の平当て形式の押え手段を
設けたディスク成形用金型を用いてディスクを離型する
ためのエアーブロー方法をその成形作業の手順に沿って
説明する。
【0031】始めに、上記構成の金型を射出成形機に取
付け、金型の開閉ストローク等の調整及び、成形条件の
設定等の準備段階を行う。この準備段階を経て、所定の
成形サイクルによる成形作業が開始され、溶融樹脂がキ
ャビティ内に充填されてディスクを成形する。そして、
固化したディスクを金型から離型するために型開動作の
開始とともにエアブローが始まる。
【0032】エアブローのエア供給は、型開動作と同時
もしくはこれに相前後して、通常は、型開動作の直前に
開始され、エア通路Aからのエアは、メスカッタ7と鏡
面板14の間を通ってディスク面の固定金型側に供給さ
れ、また、スタンパ16の外周縁裏面をバキューム通路
Dによって可動金型2の鏡面板15に吸着させると共
に、エア通路Bからのエアは、スタンパホルダ11と固
定スリーブ12の間を通って、ディスク面の可動金型側
に供給される。これにより、ディスクの内周側からキャ
ビティの半径方向外方にエアがディスク面の両側に沿っ
て吹き出される。
【0033】一方、エア通路Cからのエアは、外周リン
グ17aの凹部28に対面した鏡面板15の出口開口か
ら、また、エア通路Eからのエアは、外周リング17b
を貫通する連通路Pを経て外周リングの凹部28から出
て、少なくともこのエアブローの一方が、押え手段の内
側突出壁27とスタンパの表面16aとの空隙30を通
過してディスク外周側からキャビティの半径方向内方に
向けてスタンパ16とディスク面の間にエアが吹き出さ
れる。
【0034】こうして、ディスク外周側からの吹出しエ
アは、通路C,Eの少なくとも一方から、ディスク内周
側からの吹出しエアは、通路A,Bからディスク中央部
の両面にエアが吹き付けられることにより実行され、デ
ィスクは、その中心部から外周縁に向けて固定側の鏡面
板14とスタンパ16とから剥離すると同時に、外周縁
からも中心部に向かって剥離し、瞬時にディスク面にエ
アが回る。
【0035】また、スタンパ16の外周縁は、エア通路
Eを介して外周リングの凹部から吹き出すエアによって
可動金型の鏡面板15に押しつけられ、しかもこれに対
向したバキューム通路Dによって鏡面板15に吸着する
ので、スタンパ16は確実に鏡面板15に密着されるこ
とになる。その結果、エア通路Cより供給されたエア
が、スタンパ16と可動側の鏡面板15の間に入り込む
ことがなくなり、さらには、離型によってスタンパ16
がディスクに引っ張られ、スタンパ16を鏡面から不規
則に浮き上がらせることを防止する。
【0036】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明のエアブロー方法によれば、スタンパと外周リン
グとの空隙を通過するエアが、押え手段の凹部及びこれ
に対向するスタンパ側の鏡面板の少なくとも一方に設け
た供給開口から吹き出されるので、スタンパの凹凸状の
形状に左右されることなく、ディスクがスタンパから完
全にかつ瞬時に剥離され、ディスク離型時のシミ不良の
発生を防止できる。そして、この方法を実行するディス
ク成形用金型を用いて、製品精度の高いディスクを製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエアブローを行うためのディスク
成形用金型の構造断面図である。
【図2】図1の要部であるスタンパ押え手段の2つの実
施の形態を上側と下側に配置して示す拡大断面図であ
る。
【図3】従来における平当て形式の押え手段を使用した
ディスク成形用金型の一部分を示す断面図である。
【図4】図3における平当て形式の押え手段を示す拡大
図である。
【図5】従来の突っ込み形式の押え手段を用いたディス
ク成形用金型の一部分を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定金型 2 可動金型 3 キャビティ 16 スタンパ 17 外周リング(押え手段) A,B,C,E エア通路 D バキューム通路 P 連通路 26 外側突出壁 27 内側突出壁 28 凹部 30 空隙 33 座部 40 ストッパ部材(ストッパ手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャビティに対向してスタンパを配置し、
    このスタンパの外周押えに平当て形式の押え手段を設け
    たディスク成形用金型において、成形品を離型するため
    のエアーブロー方法であって、 前記キャビティ内に充填された溶融樹脂の固化に伴って
    操作される型開動作の開始と同時もしくは相前後して、
    前記金型に設けたエア通路を介して成形品の内周側及び
    外周側より前記キャビティ内に離型用エアを吹出し、 前記ディスク外周側からの吹出しエアは、前記押え手段
    の凹部及びこれに対向するスタンパ側の鏡面板の少なく
    とも一方に設けた供給開口から、前記押え手段の内側突
    出壁と前記スタンパの表面との空隙を通過して吹き出さ
    れることを特徴とする、ディスク成形用金型のエアーブ
    ロー方法。
  2. 【請求項2】ディスク外周側からの吹出しエアは、平当
    て形式の押え手段が弾性手段の付勢力に抗してスタンパ
    側の鏡面板により押圧された移動距離の復帰ストローク
    の間、少なくとも前記空隙から吹き出されることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】固定金型と可動金型の間に形成するキャビ
    ティに対向してスタンパを配置し、このスタンパの外周
    押えに平当て形式の押え手段を取付け、キャビティ内に
    形成されるディスクの内周側及び外周側から離型用エア
    を供給する複数のエア通路を備えたディスク成形用金型
    であって、 前記押え手段の本体に、スタンパ側の鏡面板に当接する
    外側突出壁と、前記スタンパの表面との間にエア吹出し
    用の空隙を形成する内側突出壁と、前記外側突出壁と内
    側突出壁との間に形成される凹部と、底部側に開口して
    前記本体をスタンパ側に付勢するための弾性手段を収納
    する座部とを設け、 前記押え手段が、少なくとも前記弾性手段に抗して押圧
    される移動距離分のストローク長さを有するように、前
    記本体の外側に係合して前記押え手段の突き出し量を決
    定するストッパ手段を有しており、 さらに、前記ディスク外周側からの離型用エアを供給す
    る通路が、前記押え手段の凹部と底部との間を貫いて前
    記スタンパの表面へ吹き出すための連通路と、前記凹部
    に対面する一方の金型側に設けられ、その出口開口がス
    タンパの外縁と前記押え手段の外側突出壁との間の鏡面
    板に形成された連通路との少なくとも1つを有している
    ことを特徴とするディスク成形用金型。
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