JPH11269148A - 3,4−ジヒドロカルボスチリル類の製造方法 - Google Patents

3,4−ジヒドロカルボスチリル類の製造方法

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JPH11269148A
JPH11269148A JP10070667A JP7066798A JPH11269148A JP H11269148 A JPH11269148 A JP H11269148A JP 10070667 A JP10070667 A JP 10070667A JP 7066798 A JP7066798 A JP 7066798A JP H11269148 A JPH11269148 A JP H11269148A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3−クロロプロピオンアニリドまたはその誘
導体(I) (R’はH、OHまたはアルコキシ)を無水塩
化アルミニウムの存在下で加熱する 3,4−ジヒドロカル
ボスチリル類(II)(RはHまたはOH)の製造におい
て、反応の操作性を改善し、かつ高収率を得る。 【化6】 【解決手段】 アミン (例、脂肪族第3アミン) または
酸アミド (例、 N,N−ジメチルホルムアミド) を含有す
るハロゲン化ベンゼン (例、o−ジクロロベンゼン) 溶
媒中で反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非置換または6位
がヒドロキシル基で置換された 3,4−ジヒドロカルボス
チリル類の製造方法の改良に関する。本発明により製造
される 3,4−ジヒドロカルボスチリル類は、抗血栓症
剤、脳循環改善剤、消炎剤、抗潰瘍剤、抗喘息剤等の医
薬品の中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】非置換または6−ヒドロキシ置換 3,4−
ジヒドロカルボスチリル(II)は、アニリンまたはパラ置
換アニリンをβ−クロロプロピオン酸クロライドでアシ
ル化することにより得られる3−クロロプロピオンアニ
リドまたはその誘導体(I)(以下、3−クロロプロピオン
アニリド誘導体と総称する) を出発原料とし、次の反応
式に示すように、これをフリーデルクラフツ反応によ
り、無水塩化アルミニウムの存在下で加熱閉環させるこ
とによって合成できることは、従来より知られている
(米国特許第3,819,637 号を参照) 。この反応で、無水
塩化アルミニウムは、モル比で原料化合物の数倍以上と
大量に使用される。
【0003】
【化3】
【0004】上記式中、R’およびRは、請求項1に規
定した通りである。即ち、R’基がアルコキシ基である
場合には、上記反応でこのアルコキシ基がヒドロキシル
基に転化される。
【0005】しかし、上記特許に記載された方法では、
溶媒を使用していないため、原料である3−クロロプロ
ピオンアニリド誘導体と無水塩化アルミニウムを加熱溶
融させるまでは攪拌できず、その間に不純物が生成しや
すい。その上、反応途中においても次第に内容物が固化
し、攪拌ができなくなるという問題点があり、この方法
で工業的に 3,4−ジヒドロカルボスチリル類を製造する
ことは困難である。
【0006】その改善策として、パラフィン系溶媒を使
用し、場合によりさらに N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、 1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリドン等の添加物を反応系に加えて流動性を向上
させる反応方法が提案されている (特開平9−124605号
公報) 。
【0007】しかし、無極性溶媒であるパラフィン系溶
媒のみでは、大量に無水塩化アルミニウムを用いる本反
応では、溶媒と無水塩化アルミニウムに相溶性が全くな
いため、原料である3−クロロプロピオンアニリド誘導
体と無水塩化アルミニウムとの錯体が反応釜の内壁や攪
拌羽根等に付着する、錯体が塊りになる等の問題が起こ
り、十分な攪拌ができない。そこで、流動性を向上させ
る目的で N,N−ジメチルホルムアミド等の添加物が反応
系に添加される。これにより、十分に攪拌できるまでの
流動性を持たせる温度は低下するが、パラフィン系溶媒
との相溶性は改善されないため、操作性は必ずしも良く
ない。例えば、原料、溶媒、無水塩化アルミニウム、
N,N−ジメチルホルムアミド等の添加物を仕込んで所定
温度に加熱する際に、温度が100 ℃より低い間は上記の
問題が改善されず、十分な攪拌ができないままである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点を解決し、無水塩化アルミニウムを溶解することがで
きる溶媒を使用し、原料の3−クロロプロピオンアニリ
ド誘導体のフリーデルクラフツ反応により、工業的に安
全かつ良好な操作性で、収率よく3,4 −ジヒドロカルボ
スチリル類を製造できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】一般にフリーデルクラフ
ツ反応に使用される溶媒は、例えばニトロベンゼン、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン、塩化メチレン、クロ
ロホルムおよびジクロロエタン等である。これらの溶
媒、中でも芳香族系の溶媒は、無水塩化アルミニウムと
錯体を形成し、無水塩化アルミニウムを溶解させるた
め、安全性および操作性の面では優れた反応溶媒であ
る。
【0010】しかし、これらの芳香族系溶媒で上記の閉
環反応を実施したところ、内容物の固化はなくなり操作
性は良好であるものの、原料の3−クロロプロピオンア
ニリド誘導体と溶媒との反応物が不純物として多量に生
成し、目的とする 3,4−ジヒドロカルボスチリル類の収
率は極めて低くなった。このことは、上掲の特開平9−
124605号公報にも記載されている。そのため、この公報
に記載された従来法では、溶媒としてパラフィン系溶媒
を使用することで、高収率を得ている。しかし、上述し
たように、パラフィン系溶媒では、大量に使用する無水
塩化アルミニウムを溶解できないため、操作性がよくな
いという問題がある。
【0011】本発明者らは、反応の操作性と目的物の収
率を両立できる反応方法について鋭意検討を行った結
果、反応溶媒としてハロゲン化ベンゼンを用い、アミン
または酸アミドを反応系に添加したところ、安全性およ
び操作性面で従来法より優れ、かつ上記の従来法に匹敵
する高収率で、目的とする 3,4−ジヒドロカルボスチリ
ル類が合成できることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】上掲の特開平9−124605号公報には、クロ
ロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン溶媒では不純物が大
量に副生し、収率が悪くなると説明されている。また、
酸アミドを反応系に添加すると流動性が高まることも記
載されている。しかし、ハロゲン化ベンゼンを溶媒とし
た場合に、反応系にアミンまたは酸アミドを共存させる
と、原料と溶媒との反応が効果的に抑制され、不純物
(副生物) による収率低下を抑えて、高収率で目的物を
製造できることは、上記公報には何も示唆されておら
ず、この公報から予想することができない本発明に独自
の知見である。
【0013】ここに、本発明は、下記一般式 (I)
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R’は、水素、ヒドロキシル基、
または炭素数1〜4のアルコキシ基を意味する) で示さ
れる化合物を、無水塩化アルミニウムの存在下で加熱閉
環して、下記一般式 (II)
【0016】
【化5】
【0017】(式中、Rは、水素またはヒドロキシル基
を意味する)で示される非置換または6−ヒドロキシ置
換 3,4−ジヒドロカルボスチリルを製造する方法におい
て、アミンおよび酸アミドから選ばれた含窒素有機化合
物を含有するハロゲン化ベンゼン溶媒中で反応を行うこ
とを特徴とする方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明で使用する原料は、一般式
(I) で表され、R’が上記の通りである、3−クロロプ
ロピオンアニリドまたはその誘導体 (上記のように、こ
れを3−クロロプロピオンアニリド誘導体という) であ
る。より詳しくは、N−(4−非置換または置換フェニ
ル) −3−クロロプロピオンアミドと命名できる。
【0019】この原料化合物の具体例としては、3−ク
ロロプロピオンアニリド (R'=H)、3−クロロプロピ
オンアニシジド (R'=メトキシ) 、3−クロロプロピオ
ンフェネチジド (R'=エトキシ) 、N−(4−ヒドロキシ
フェニル) −3−クロロプロピオンアミド (R'=OH)
等が挙げられる。
【0020】この一般式(I) で示される原料化合物は、
米国特許第3,819,637 号に記載されているように、アニ
リンまたはその4−置換誘導体を、β−クロロプロピオ
ン酸クロライドによりアシル化することによって合成す
ることができ、このアシル化反応は常法に従って行えば
よい。
【0021】この一般式(I) で示される3−クロロプロ
ピオンアニリド誘導体を、無水塩化アルミニウムの存在
下に加熱して閉環させると、目的とする 3,4−ジヒドロ
カルボスチリル類が生成する。なお、R’基がアルコキ
シ基である場合には、アルコキシ基→ヒドロキシル基へ
の変化も同時に起こる。
【0022】本発明にあっては、この反応を、溶媒とし
てハロゲン化ベンゼンを使用し、さらに反応系にアミン
および/または酸アミドを添加して、これを含有するハ
ロゲン化ベンゼン溶媒中で行う点に特徴がある。
【0023】溶媒のハロゲン化ベンゼンとしては、例え
ば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベ
ンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、トリブロ
モベンゼン、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、
トリフルオロベンゼン等が挙げられ、これらの1種もし
くは2種以上を使用することができる。なお、溶媒はハ
ロゲン化ベンゼンだけからなるものが好ましいが、少量
(例、30重量%以下)であれば、他の溶媒 (例、ハロゲ
ン化脂肪族炭化水素、パラフィン類) を併用してもよ
い。
【0024】溶媒の使用量は、内容物が流動性を保つ程
度あれば十分であるが、例えば原料の3−クロロプロピ
オンアニリド誘導体に対して、重量で1倍以上用いる。
ハロゲン化ベンゼンを溶媒とすると、溶媒に無水塩化ア
ルミニウムと原料化合物の両方が溶媒に溶解するため均
質系反応となり、内容物の流動性が保たれ、反応の操作
性が良好となる。
【0025】しかし、この溶媒だけでは、前述したよう
に、原料と溶媒との副反応が起こり収率が著しく低下す
る。本発明によれば、この溶媒にアミンおよび酸アミド
から選ばれた1種もしくは2種以上の含窒素有機化合物
を添加することにより、予想外にもこの副反応が効果的
に抑制され、高収率で目的とする 3,4−ジヒドロカルボ
スチリル類を得ることができる。この副反応の抑制は、
アミンや酸アミドにより無水塩化アルミニウムの触媒活
性が低下するためではないかと推測される。
【0026】アミンおよび酸アミドは、反応条件下で安
定に存在するものであれば、特に限定されない。アミン
は、環式または非環式の非芳香族第一、第二または第三
アミンを使用することが好ましい。使用可能なアミンの
具体例としては、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オ
クチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシ
ルアミン、ドデシルアミン (ラウリルアミン) 、トリデ
シルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミ
ン、セチルアミン、ステアリルアミン、エチルヘキシル
アミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ) プロピルアミ
ン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピ
ルアミン、エタノールアミン等の脂肪族第一アミン;ジ
プロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジ
オクチルアミン、ジステアリルアミン、ジエチルヘキシ
ルアミン等の脂肪族第二アミン;トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、トリアミルアミン、トリオクチルア
ミン、トリエチルヘキシルアミン、ジメチルオクチルア
ミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルア
ミン、ジラウリルモノメチルアミン等の脂肪族第三アミ
ン;テトラメチルエチレンジアミン、3− (ジブチルア
ミノ) プロピルアミン、3− (メチルアミノ) プロピル
アミン、3− (ジメチルアミノ) プロピルアミン等のジ
アミン類;シクロヘキシルアミン等の脂環式アミン;ピ
ペリジン類、ピペラジン類、ピロリジン類等の複素環ア
ミン類が挙げられる。
【0027】酸アミドとしては、 N,N−ジメチルホルム
アミド、 N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ヒダントイン類等が
挙げられる。これらの中でも、脂肪族第三級アミンと
N,N−ジメルホルムアミドが特に好ましい。
【0028】アミンおよび酸アミドから選ばれた含窒素
有機化合物の使用量は、原料の3−クロロプロピオンア
ニリド誘導体に対するモル比で0.05〜10倍、好ましくは
0.1〜5倍、さらに好ましくは 0.2〜2倍である。使用
量が少ないと、無水塩化アルミニウムの活性低下が十分
ではなく、3−クロロプロピオンアニリド誘導体と溶媒
との反応物が増加し、目的の 3,4−ジヒドロカルボスチ
リル類の収率が低下する。逆に多すぎると、無水塩化ア
ルミニウムの活性が低下しすぎて、反応速度が低下し、
好ましくない。
【0029】反応に使用する無水塩化アルミニウムの量
は、原料の3−クロロプロピオンアニリド誘導体に対し
て3モル倍以上とする必要があり、通常は原料に対する
モル比で3〜10倍、好ましくは4〜6倍と多量に使用す
る。
【0030】反応温度は、通常110 ℃から溶媒の沸点、
例えば200 ℃程度まで、好ましくは110〜160 ℃で行わ
れる。 反応圧力は、常圧、加圧、減圧のいずれで行っ
ても特に問題ないが、通常常圧で行われる。反応時間
は、反応温度、含窒素有機化合物の添加量等により変わ
るが、通常1〜24時間程度である。
【0031】反応方式については、特に制約はなく、反
応容器に溶媒、含窒素有機化合物、3−クロロプロピオ
ンアニリド誘導体、無水塩化アルミニウムを仕込み、所
定温度まで昇温して反応させても、昇温してから原料の
3−クロロプロピオンアニリド誘導体もしくは無水塩化
アルミニウムを添加して反応させてもよい。
【0032】反応終了後、反応液からの生成物の回収
は、常法により行えばよい。例えば、反応液を冷却後、
水に投入して無水塩化アルミニウムを失活させ、析出し
た結晶を濾過等の手段を用いて回収する。場合によって
は、含窒素有機化合物を溶解させるため、トルエン、キ
シレン等の溶媒を添加してもよい。また、結晶は適当な
溶媒で洗浄することができる。反応で得られた粗結晶の
純度を高めたい場合には、適当な溶媒で再結晶すればよ
い。
【0033】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。実施例中、純度に関する%は重量%、収率に関す
る%はモル%である。
【0034】[実施例1]攪拌機、温度計および還流冷却
器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロベ
ンゼン25g、N−(4−ヒドロキシフェニル) −3−クロ
ロプロピオンアミド5g (95.9%、0.024 mol)、トリオ
クチルアミン8.84g(0.025 mol) および無水塩化アルミ
ニウム16.7g(0.125 mol) を仕込み、攪拌しながら130
℃に加熱した。この加熱中に、原料化合物、無水塩化ア
ルミニウムおよびアミンは溶媒に完全に溶解し、流動性
の高い均一な反応液が得られ、その攪拌は容易であっ
た。130 ℃で15時間攪拌を続けて反応させた。
【0035】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入し、析出した結晶を濾過により回収し、乾燥して、
粗結晶2.65gを得た。この粗結晶を液体クロマトグラフ
により分析したところ、6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリル純度は91.6%であり、収率は62.0%で
あった。また、濾液中の6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリルは収率にして16.0%であり、合計収率
は78.0%であった。
【0036】[実施例2]攪拌機、温度計および還流冷却
器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロベ
ンゼン5g、N−(4−ヒドロキシフェニル) −3−クロ
ロプロピオンアミド5g (95.9%、0.024 mol)、トリオ
クチルアミン4.42g(0.012 mol) および無水塩化アルミ
ニウム16.7g(0.125 mol) を仕込み、攪拌しながら130
℃に加熱し、同温度で6時間攪拌して反応させた。
【0037】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入し、析出した結晶を濾過により回収し、乾燥して、
粗結晶3.93gを得た。この粗結晶を液体クロマトグラフ
により分析したところ、6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリル純度は72.2%であり、収率は72.6%で
あった。また、濾液中の6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリルは収率にして12.1%であり、合計収率
は84.7%であった。
【0038】[実施例3〜9]ジオクチルアミンを表1に
示す別のアミンまたは酸アミドに変更した以外は、実施
例2と同様に反応およびその後の反応液の処理を行っ
た。反応結果は表1に示す通りである。
【0039】[実施例10]攪拌機、温度計および還流冷
却器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロ
ベンゼン5g、N−(4−ヒドロキシフェニル) −3−ク
ロロプロピオンアミド5g (95.9%、0.024 mol)、トリ
エチルヘキシルアミン4.42g(0.012 mol)および無水塩
化アルミニウム16.7g(0.125 mol) を仕込み、攪拌しな
がら150 ℃に加熱し、同温度で2時間攪拌して反応させ
た。
【0040】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入し、析出した結晶を濾過により回収し、乾燥して、
粗結晶3.63gを得た。この粗結晶を液体クロマトグラフ
により分析したところ、6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリル純度は85.4%であり、収率は7
9.1%であった。また、濾液中の6−ヒドロキシ−3,
4 −ジヒドロカルボスチリルは収率にして3.4 %であ
り、合計収率は82.7%であった。
【0041】[実施例11]攪拌機、温度計および還流冷
却器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロ
ベンゼン5g、N−(4−ヒドロキシフェニル) −3−ク
ロロプロピオンアミド5g (95.9%、0.024 mol)、トリ
エチルヘキシルアミン4.42g(0.012 mol)および無水塩
化アルミニウム16.7g(0.125 mol) を仕込み、攪拌しな
がら100 ℃に加熱し、同温度で24時間攪拌して反応させ
た。
【0042】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入し、析出した結晶を濾過により回収し、乾燥して、
粗結晶2.82gを得た。この粗結晶を液体クロマトグラフ
により分析したところ、6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリル純度は83.7%であり、収率は60.2%で
あった。また、濾液中の6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリルは収率にして15.3%であり、合計収率
は75.5%であった。
【0043】以上の実施例の結果を表1にまとめて示
す。
【0044】
【表1】
【0045】[実施例12]攪拌機、温度計および還流冷
却器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロ
ベンゼン5g、3−クロロプロピオンアニシジド5g
(98.5%、0.023 mol)、トリオクチルアミン4.42g(0.01
2 mol) および無水塩化アルミニウム16.7g(0.125 mol)
を仕込み、攪拌しながら130 ℃に加熱し、同温度で5
時間攪拌して反応させた。
【0046】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入し、析出した結晶を濾過により回収し、乾燥して、
粗結晶3.36gを得た。この粗結晶を液体クロマトグラフ
により分析したところ、6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリル純度は78.8%であり、収率は70.0%で
あった。また、濾液中の6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒド
ロカルボスチリルは収率にして19.2%であり、合計収率
は89.2%であった。
【0047】[比較例1]攪拌機、温度計および還流冷却
器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロベ
ンゼン25g、N−(4−ヒドロキシフェニル) −3−クロ
ロプロピオンアミド5g (95.9%、0.024 mol)および無
水塩化アルミニウム16.7g(0.125 mol)を仕込み、攪拌
しながら130 ℃に加熱し、同温度で6時間攪拌して反応
させた。反応液は均一溶液であり、攪拌等の操作性は良
好であった。
【0048】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入したが、結晶の析出はなかった。そこで、酢酸エチ
ルで抽出し、抽出液を濃縮して油状物24.0gを得た。こ
の油状物を液体クロマトグラフにより分析したところ、
6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒドロカルボスチリル濃度は
7.5 %であり、収率は46.0%であった。また、水層中の
6−ヒドロキシ−3,4 −ジヒドロカルボスチリルは収率
にして0.3 %であり、合計収率は46.3%であった。
【0049】[比較例2]攪拌機、温度計および還流冷却
器を備えた100 mlガラス製フラスコに、o−ジクロロベ
ンゼン25g、3−クロロプロピオンアニシジド5g (9
8.5%、0.023 mol)および無水塩化アルミニウム16.7g
(0.125 mol) を仕込み、攪拌しながら140℃に加熱し、
同温度で5時間攪拌して反応させた。
【0050】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入したが結晶の析出はなかった。そこで、酢酸エチル
で抽出し、抽出液を濃縮して油状物23.9gを得た。この
油状物を液体クロマトグラフにより分析したところ、6
−ヒドロキシ−3,4 −ジヒドロカルボスチリル濃度は7.
8 %であり、収率は49.3%であった。また、水層中の6
−ヒドロキシ−3,4 −ジヒドロカルボスチリルは収率に
して0.2 %であり、合計収率は49.5%であった。
【0051】[比較例3]攪拌機、温度計および還流冷却
器を備えた100 mlガラス製フラスコに、クロロベンゼン
25g、3−クロロプロピオンアニシジド5g (98.5%、
0.023 mol)および無水塩化アルミニウム16.7g(0.125 m
ol) を仕込み、攪拌しながら140 ℃に加熱し、同温度で
3時間攪拌して反応させた。
【0052】反応終了後、冷却した反応液を水100 gに
投入したが結晶の析出はなかった。そこで、酢酸エチル
で抽出し、抽出液を濃縮して油状物8.5 gを得た。この
油状物を液体クロマトグラフにより分析したところ、6
−ヒドロキシ−3,4 −ジヒドロカルボスチリル濃度は2.
4 %であり、収率は5.4 %であった。また、水層中の6
−ヒドロキシ−3,4 −ジヒドロカルボスチリルは収率に
して0.1 %であり、合計収率は5.5 %であった。
【0053】比較例の結果からわかるように、無水塩化
アルミニウムの存在下で3−クロロプロピオンアニリド
誘導体を閉環させる反応を、ハロゲン化ベンゼン溶媒中
で行うと、反応の操作性は良好であるものの、肝心の収
率が 5.5〜49.5%と低く、溶媒と原料化合物との副反応
がかなり起こっていることがわかる。
【0054】これに対し、本発明に従って、上記溶媒を
用いた反応系にアミンまたは酸アミドを存在させると、
良好な操作性は保持したまま、各実施例に示すように、
75〜96.5%という高収率で目的とする 3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル類を得ることができた。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、反応に大量に使用する
無水塩化アルミニウムを溶解できる溶媒を使用して均質
系反応とすることにより、反応の良好な操作性を確保し
ながら、高収率で 3,4−ジヒドロカルボスチリル類を製
造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 (I) 【化1】 (式中、R’は、水素、ヒドロキシル基、または炭素数
    1〜4のアルコキシ基を意味する) で示される化合物
    を、無水塩化アルミニウムの存在下で加熱閉環して、下
    記一般式 (II) 【化2】 (式中、Rは、水素またはヒドロキシル基を意味する)
    で示される非置換または6−ヒドロキシ置換 3,4−ジヒ
    ドロカルボスチリルを製造する方法において、アミンお
    よび酸アミドから選ばれた含窒素有機化合物を含有する
    ハロゲン化ベンゼン溶媒中で反応を行うことを特徴とす
    る方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100569762B1 (ko) * 2000-12-21 2006-04-11 주식회사 코오롱 디히드로카보스티릴유도체의 제조방법
CZ300351B6 (cs) * 2005-05-26 2009-04-29 Zentiva, A. S. Zpusob prípravy 7-hydroxy-3,4-dihydrokarbostyrilu
US7825251B2 (en) 2001-05-02 2010-11-02 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. Process for producing carbostyril derivatives

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