JPH11269172A - 2−(1−ピペリジルアルカノイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体又はその塩 - Google Patents

2−(1−ピペリジルアルカノイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体又はその塩

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JPH11269172A
JPH11269172A JP7564698A JP7564698A JPH11269172A JP H11269172 A JPH11269172 A JP H11269172A JP 7564698 A JP7564698 A JP 7564698A JP 7564698 A JP7564698 A JP 7564698A JP H11269172 A JPH11269172 A JP H11269172A
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lower alkyl
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JP7564698A
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English (en)
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Toshihiro Watanabe
俊博 渡辺
Akio Kakefuda
昭夫 掛札
Hideki Kubota
秀樹 久保田
Noriyuki Masuda
典之 増田
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Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 If電流阻害作用を有し,心拍数低下剤とし
て特に狭心症(胸部狭心症)や心筋梗塞等の虚血性心疾
患,うっ血性心不全及び不整脈(上室性不整脈等)等の
循環器系疾患の予防又は治療に有用な化合物の創製。 【解決手段】 下記一般式(I)で示される2−(1−
ピペリジルアルカノイル)−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン誘導体又はその塩。 【化1】 (上記式中の記号は,それぞれ以下の意味を有する。 R1,R2:同一又は異なって水素原子,−低級アルキ
ル,−O−低級アルキル,又はR1とR2は一体となって
−O−低級アルキレン−O−, X:O,S,SO,SO2,CH2,NR3,又はCO, R3:水素原子,又は低級アルキル, A1:低級アルキレン, A2:低級アルキレン,又は存在しない, A3:低級アルキレン,又は存在しない, B:置換されていてもよい炭化水素環又は置換されてい
てもよくベンゼン環で縮合されていてもよいヘテロ環)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,医薬,殊にIf電
流阻害作用を有する新規2−(1−ピペリジルアルカノ
イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘
導体又はその塩,更にそれらの化合物を有効成分とする
医薬,特に心拍数低下剤に関する。
【0002】
【従来の技術】心拍数低下作用を有する薬剤として,従
来から神経伝達物質受容体及びイオンチャネルへ作用す
る薬剤が知られており,前者ではアデノシン受容体作動
薬,M2ムスカリニック受容体作動薬及びβアドレナリ
ン作動性受容体拮抗薬等が,また,後者ではカルシウム
チャネル抑制薬が代表的なものとして挙げられる。この
ような心拍数を低下させる薬剤は,心筋における酸素の
供給と需要との間の平衡失調から生じる種々の臨床症
状,例えば狭心症,心筋梗塞などの虚血性心疾患,ある
いは不整脈,心不全などの循環器疾患の予防及び治療薬
として有用であることが確認されている。しかしなが
ら,これらの薬剤は心拍数低下作用ばかりでなく,房室
伝導及び心臓収縮機能に対する抑制作用,あるいは血圧
低下作用を有しており,時には完全な心停止につながる
作用を発現することがあるため,特に心機能が低下して
いる患者への使用が危惧されていた。一方,心臓の生理
的ペースメーカー活動を有する洞房結節や,刺激伝導系
を構成する房室結節やヒス束,プルキンエ線維などの細
胞では,自発的に電気的興奮を生じることが知られてい
る。心臓のペースメーカー活動を有する細胞においてナ
トリウムイオンやカリウムイオン等の陽イオンに対する
透過性に選択性が無く,膜電位の過分極により活性化さ
れ,また,β受容体刺激により活性化されるイオン電流
の存在が確認され,If電流(current If)と名付けら
れている(Difrancesco D. et al. J. Physiol. 377:6
1-88, 1986, Irisawa H, et al. Physiol. Rev. 73:19
7-227,1993;Difracesco D., Annu. Rev. Physiol., 5
5:455-472, 1993)。心臓においてこのIf電流は,ペ
ースメーカー活動を有する細胞の拡張期脱分極の形成に
寄与し,心拍数調節を行う電流であると考えられてい
る。
【0003】従ってこの拡張期脱分極の傾きを規定して
いるIf電流を抑制することによって心拍数を低下させ
る作用が期待される。実際If電流を阻害して心拍数低
下作用を発現する新しいタイプの薬剤が最近報告されて
いる。このようなIf電流阻害薬は,房室伝導及び心臓
収縮機能を抑制することなく,心拍数を選択的に低下さ
せ,そしてまた心筋の酸素消費量を減少させることがで
きる。よって,If電流の阻害薬は房室伝導及び心臓収
縮機能に対する抑制作用,あるいは心停止作用が無い点
で従来の各種受容体作動薬やカルシウムチャネル抑制薬
等の活性と区別される。ゆえにIf電流阻害薬は副作用
の少ない虚血性心疾患(例えば狭心症,心筋梗塞等)や
循環器系疾患(不整脈,心不全等)の予防及び治療剤に
なりえるものと期待される。更に,麻酔を用いた手術時
等において,過度に上昇した心拍数を抑制し,心拍数を
一定の状態に管理する場合においても有用である。ま
た,ペースメーカー活動を有する細胞ばかりでなく通常
はペースメーカー活動を有することが無い固有心筋細
胞,即ち心房筋や心室筋細胞にもこのIf電流の性質
(陽イオンに対する透過性に選択性が無く,過分極によ
り活性化され,β受容体刺激により活性化される)と類
似するイオン電流が存在することが報告されている(Ha
ngang Yu, Circ. Res. 72: 232-236, 1993)。心筋梗塞
あるいは高血圧等のある種の病態において固有心筋細胞
でも自発的に電気的興奮を生じ,これらの細胞から活動
電位を記録すると活動電位が再分極した後の電気的拡張
期に,膜電位が徐々に脱分極していく拡張期脱分極が観
察される。これらの病態においてIf電流の増加が確認
され,この拡張期脱分極の形成にIf電流が寄与してお
り,異常自動能亢進の原因となっていると予想されてい
る(Elisabetta, C. et al., Circulation. 94:1674-1
681, 1996;Elisabetta, C. et al., Circulation. 9
5:568-571, 1997)。従って,If電流阻害剤はこれら
の病態における異常自動亢進の抑制に有用と考えられて
いる。
【0004】心拍数低下作用を有する化合物として知ら
れるZatebradineはその作用がIf電流阻害
作用に基づくものであることが知られている。しかしな
がらZatebradineは心拍数低下作用とともに
視障害が発現することが報告されている(William H. F
rishman, J. Am. Coll. Cardiol, 26:305-312, 1995;
Stephen P. Glasser et al., The American Journal of
Cardiology, 79:1401-1405, 1997)。これはIf電流
に類似した性質を有する電流(Ih電流)が視細胞に存
在することが知られているが(Shaul Hestrin, J. Phys
iol. 390:319-333, 1987),Zatebradine
はIf電流と同時にIh電流をも阻害してしまうために
このような視障害が発現するものと予想されている。I
f電流阻害剤の研究においてはIh電流阻害作用との分
離が1つの課題となっている。一方,下記一般式で示さ
れる置換低級アルキル−1,2,3,4−テトラヒドロ
イソキノリン等の誘導体が心拍数低下作用を有する化合
物として報告されている(特開平1−45381号;E
P292840)。しかしながら,本発明化合物とはそ
の構造を異にしており,かつIf電流阻害作用について
の記載はされていない。
【0005】
【化2】 [式中,Aは−CH2−,−CH2−CH2−,−CH
=CH−を表し,Bは−CH2−,−CH2−CH2
−,−CO−又は−CH2−CO−,Eは炭素原子1〜
3個を有し,炭素原子1〜3個を有するアルキルで置換
されていてもよい直鎖状のアルキレンであり,mは数字
1,2,3,4,5又は6を表わし,nは数字0,1,
2又は3を表わすが,n+mは3,4,5又は6を表さ
ねばならない。他の記号は上記公報参照]また,抗頻脈
作用又は血管拡張作用を有する化合物として,下記一般
式で示されるβアミノ酸アミド誘導体が報告されている
(特開平2−138172号)。しかしながらIf電流
阻害作用及び心拍数低下作用についての記載はされてい
ない。
【0006】
【化3】 (式中,Zは lは2〜5の整数,mは2〜4の整数,nは0〜4の整
数,他の記号は上記公報参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,より優れた
If電流抑制作用を有する新規化合物の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記に示す
If電流を抑制する薬剤につき鋭意研究を重ねた結果,
下記一般式(I)で示される一連の化合物がIf電流を
抑制し,心臓においては心拍数低下作用を有することを
知見して,本発明を完成した。即ち,下記一般式(I)
で示される2−(1−ピペリジルアルカノイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体又はその
塩,及び該誘導体又はその塩を有効成分とする医薬,殊
にIf電流阻害剤,中でも心拍数低下剤である医薬に関
する。
【0009】
【化4】 (上記式中の記号は,それぞれ以下の意味を有する。 R1,R2:同一又は異なって水素原子,−低級アルキ
ル,−O−低級アルキル,又はR1とR2は一体となって
−O−低級アルキレン−O−, X:O,S,SO,SO2,CH2,NR3,又はCO, R3:水素原子,又は低級アルキル, A1:低級アルキレン, A2:低級アルキレン,又は存在しない, A3:低級アルキレン,又は存在しない, B:置換されていてもよい炭化水素環又は置換されてい
てもよくベンゼン環で縮合されていてもよいヘテロ環)
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明化合物(I)を詳細
に説明する。本発明の一般式の定義において,特に断ら
ない限り,「低級」なる用語は炭素数が1〜6個の直鎖
又は分枝状の炭素鎖を意味する。「低級アルキル」とし
ては,好ましくは炭素数1〜4の低級アルキルであり,
より好ましくは,メチル,エチル,プロピル及びイソプ
ロピルである。「低級アルキレン」としては,好ましく
は一般式中のA1の場合はメチレン又はエチレンであ
り,A2及びA3の場合はメチレン,エチレン又はプロピ
レンである。A2及びA3はそれぞれ存在しない場合もあ
る。化合物によってはA2及び/又はA3が存在しない場
合が好ましい場合もある。なお,「存在しない」とは,
ピペリジン環とXあるいはXとB環とが直結しているこ
とを意味する。「置換されていてもよい炭化水素環」の
炭化水素環としては飽和若しくは不飽和の,単環若しく
は縮合炭化水素環であり,好ましくは「アリール」又は
「シクロアルキル」である。「アリール」としては,好
ましくは炭素数6〜14個のアリールであり,アリール
基の任意の炭素原子に水素原子が付加されたジヒドロ
体,トリヒドロ体,テトラヒドロ体等も含む。より好ま
しくはフェニル又はナフチルである。「シクロアルキ
ル」としては,好ましくは炭素数が3〜8個のシクロア
ルキルであり,より好ましくはシクロヘキシルである。
「置換されていてもよくベンゼン環で縮合されていても
よいヘテロ環」の「ベンゼン環で縮合されていてもよい
ヘテロ環」とは,後記ヘテロ環にベンゼン環が縮合した
環若しくは未縮合のヘテロ環である。「ヘテロ環」は,
酸素原子,硫黄原子あるいは窒素原子からなるヘテロ原
子を1〜4個含有するヘテロアリール又は飽和ヘテロ環
を意味し,ヘテロアリールは,5〜6員単環ヘテロアリ
ール(フリル,チエニル,ピリジル等),5〜6員ヘテ
ロアリールが2つ縮合した二環式ヘテロアリール(ナフ
チリジニル等)が挙げられる。飽和へテロ環は,5員〜
7員の環であり,ピペリジル,ピペラジニルが好まし
い。
【0011】「置換されていてもよい炭化水素環」又は
「置換されていてもよくベンゼン環で縮合されていても
よいヘテロ環」の置換基としては,通常これらの環に置
換しうる基であればいずれでもよい。好ましくはハロゲ
ン原子(F,Cl,Br,I),低級アルキル,低級ア
ルケニル(ビニル等),低級アルキニル(エチニル
等),ヒドロキシ,メルカプト,ハロゲノ低級アルキル
(トリフルオロメチル等),−O−低級アルキル,−S
−低級アルキル,−CO−O−低級アルキル,カルボキ
シ,スルホニル,スルフィニル,−SO2−低級アルキ
ル,−SO−低級アルキル,−CO−低級アルキル,カ
ルバモイル,−CO−NH−低級アルキル,−CO−N
(低級アルキル)2,ニトロ,シアノ,アミノ,−NH
−低級アルキル,−N(低級アルキル)2及び−O−低
級アルキレン−O−等が挙げられる。これらの置換基は
1〜複数個,好ましくは1〜3個で置換されていてもよ
い。本発明化合物(I)は,少なくとも1個の不斉炭素
原子を有し,これに基づく(R)体,(S)体等の光学
異性体,ラセミ体,ジアステレオマー等が存在する。ま
た,置換基の種類によっては,幾何異性体又は互変異性
体が存在する。本発明は,これらの異性体の分離された
ものあるいは混合物を全て包含する。本発明化合物
(I)は酸と塩を形成する場合がある。かかる塩として
は塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,硝酸,リン
酸等との鉱酸や,ギ酸,酢酸,プロピオン酸,シュウ
酸,マロン酸,コハク酸,フマール酸,マレイン酸,乳
酸,リンゴ酸,クエン酸,酒石酸,炭酸,ピクリン酸,
メタンスルホン酸,エタンスルホン酸,グルタミン酸等
の有機酸との酸付加塩を挙げることができる。更に,本
発明には化合物(I)の水和物,エタノール等の溶媒和
物や結晶多形の物質も包含される。
【0012】(製造法)本発明化合物(I)は,種々の
製造法を適用して製造することができる。以下にその代
表的な製造法について説明する。
【0013】第1製法
【化5】 (式中,R1,R2,A2,A3,B及びXは前記の意味を
有する。) 本製法は,テトラヒドロイソキノリン化合物(II)
と,アクリル酸クロライドをアシル化反応させ,化合物
(III)を得,続いて(III)にピペリジン化合物
(IV)をマイケル付加反応させ,本発明化合物(I)
aを得る方法である。アシル化反応は,常法を用いて行
えばよく,マイケル付加反応は例えばテトラヒドロフラ
ン,ジクロロエタン,アルコール,ジオキサン等の溶媒
中で氷冷下或いは室温,加温条件下で行えばよい。ま
た,添加物としてトリエチルアミン,トリトンB,水酸
化カリウム等を加えても良い。
【0014】第2製法
【化6】 (式中,R1,R2,A1,A2,A3,B及びXは前記の
意味を有し,Z1はハライド又は脱離基を意味する。) 本製法は,テトラヒドロイソキノリン化合物(II)に
常法のアシル化反応を付し,化合物(V)を得,続いて
ピペリジン化合物(IV)をアミノ化反応させる方法で
ある。アミノ化反応はピリジン,テトラヒドロフラン,
メチレンクロリド等の不活性溶媒中で氷冷下若しくは室
温,加温下で行うのが好ましい。
【0015】第3製法
【化7】 (式中,R1,R2,A1,A2,A3,B及びXは前記の
意味を有する。) 本製法は化合物(II)とピペリジン化合物(VI)を
常法に従ってアミド化反応させ,本発明化合物(I)を
得る方法である。アミド化反応は常法のアミド化反応,
具体的には無溶媒若しくは前記溶媒中,化合物(II)
及び化合物(VI)を等モル〜化合物(VI)を過剰モ
ル用いて行なうことができる。反応温度は反応化合物の
種類によって異なり,適宜設定される。
【0016】(原料化合物(IV)の製法)原料化合物
のピペリジン化合物は,下記の製法1〜4に従い常法に
従って合成することができる。
【0017】製法1
【化8】
【0018】製法2
【化9】
【0019】製法3
【化10】
【0020】製法4
【化11】 (式中,A2,A3,Z1は前記の意味を有し,Yは保護
基を,X1はS又はOを,Z2はリチウム又はマグネシウ
ムハライド等を,R4はアルキル置換アミノ基をそれぞ
れ示す。) 上記各製造法により得られた反応生成物は,遊離化合
物,その塩あるいは水和物等各種の溶媒和物として単離
・精製される。塩は通常の造塩処理に付すことにより製
造することができる。単離・精製は抽出,濃縮,留去,
結晶化,濾過,再結晶,各種クロマトグラフィー等の通
常の化学操作を適用して行われる。各種の異性体は異性
体間の物理学的な差を利用して常法により単離でき,光
学異性体は一般的なラセミ分割法,例えば分別結晶化又
はクロマトグラフィー等により分離できる。また,光学
異性体は適当な光学活性な原料化合物より合成すること
もできる。分別結晶化としては,酒石酸誘導体,マンデ
ル酸誘導体,カンファースルホン酸誘導体などの光学活
性な有機酸を用いる分別結晶化が好適に行われる。溶媒
には光学分割が効率よく行われる溶媒が適宜選択され
る。
【0021】
【発明の効果】本発明化合物はIf電流を阻害する作用
を有し,選択的に心拍数を低下させ,心筋の酸素消費量
を減少させる強力で特異的な活性を示すことより,狭心
症や心筋梗塞等の虚血性心疾患,うっ血性心不全や不整
脈等の循環器系疾患の予防・治療剤として有用である。
本発明化合物は特に心筋酸素の供給と消費との間から生
じる種々の臨床症状,例えば胸部狭心症,心筋梗塞及び
これに付随する不整脈の予防又は処置に,及び不整脈,
特に上室性不整脈の予防又は処置に有用性が高い。ま
た,本発明化合物は血管血行動態圧迫を制限することに
よって,アテローム硬化症,特に冠状動脈アテローム硬
化症の合併症を減少させる作用が期待される。更に本発
明化合物は過度に上昇した心拍数を抑制し,一般の外科
手術の際等に心拍数を一定の状態に管理する場合におい
ても有用な薬剤である。本発明化合物は,上記心拍数低
下作用においてIf電流に対して直接作用するため,房
室伝導や心臓収縮機能に対する抑制作用がなく,視障害
に対する心拍数低下作用の選択性も高いことが確認され
ている。更に,心臓において活動電位の形成に寄与する
イオン電流としてIf電流の他に,Naチャネル,Kチ
ャネルならびにCaチャネルを透過する電流等が存在す
ることが知られているが,本発明化合物は,心臓に存在
するIf電流以外の上記イオン電流に対してIf電流を
阻害する用量において顕著な阻害作用を示さないことか
らIf電流以外の電流阻害に起因する副作用が少ないこ
とも期待される。よって本発明化合物は副作用の少ない
心拍数低下剤として前記の種々の疾患の予防・治療に有
用である。本発明化合物は,心筋梗塞あるいは高血圧等
のある種の病態においてIf電流に起因する異常自動能
亢進の抑制剤として有用である。本発明化合物における
薬理効果は以下に示す試験方法によって確認された。
【0022】(試験方法)1.If電流阻害作用試験 <心筋単離>重量約200〜350gの雄性ハートレー
系モルモットを頭打により気絶させた後,頸動脈の切断
により放血させながら速やかに心臓を摘出した。95%
酸素+5%炭酸ガスの混合ガスを十分に通気したTyr
ode液中に心臓を移し洞房結節(ペースメーカー)部
位(約3×5mm)を切り出した。切り出した洞房結節
をコラゲナーゼ(ヤクルト社製)を含む(1.5mg/
ml)Ca2+除去Tyrode液中で37℃,30分間
の酵素処理した。その後,K+ rich solut
ion("KB recovery solution")中で4℃,1時間以
上静置した。処理が終わった洞房結節部位を注射針でミ
ンスし,更にピペッティングを行うことで単離心筋細胞
を得た。 <電流測定>得られた単離心筋を専用チャンバーに撒
き,自発収縮を行っている紡錘形の細胞に対してパッチ
クランプ法(whole cell mode)を適用した。保持電位
を−40mVとし,この電位から−10,−20,−3
0,・・・,−80mVまで順次過分極パルス(1秒
間)を与えることでIf電流を惹起した。−80mVの
過分極パルスによるIf電流が最も大きかったことか
ら,薬効評価は−80mVのパルスにより惹起されたI
f電流に対する被検化合物の作用を評価することとし
た。 <薬効評価>被検化合物を含む細胞外液(Tyrode
液)を灌流し始め,5秒間隔で−80mVの過分極パル
スによりIf電流を惹起し,100パルス目(約8分)
まで記録した。薬物の作用は90パルス以上で飽和状態
に達することが確認された。被検化合物のIf電流阻害
作用は薬液灌流前及び90パルス以後で得られたIf電
流をそれぞれ測定しIf電流を50%阻害する物質の濃
度(IC50)で比較した。
【0023】2.心拍数低下作用試験 重量約250〜350gの雄性ハートレイ系モルモット
を頭打により気絶させた後,放血,致死させ心臓を摘出
した。95%酸素+5%炭酸ガスを十分に通気したKr
ebs−Henseleit液中において右心房標本を
作製した。標本はステンレス鋼性フックに装置し,95
%酸素+5%炭酸ガスを十分に通気したKrebs−H
enseleit液を満たしたマグヌス管内に負荷張力
0.5gをかけて懸垂し,自発的に振動する心拍数を記
録した。標本を懸垂した後,一時間以上の安定期間を置
いた後,被験化合物を30分間隔で累積的にマグヌス管
内に添加し,物質投与30分後の値から濃度−作用曲線
を求め効果を判定した。心拍数低下作用は被験物投与前
における自発的心拍数を30%減少する物質の濃度(E
C30)で比較した。その結果,本発明化合物は強い心
拍数低下作用を示した。本発明化合物又はその塩の一種
又は二種以上を含有する医薬組成物は,通常の製薬学的
に許容される担体を用いて調製される。本発明における
医薬組成物の投与は経口投与,又は注射剤,坐剤,経皮
剤,吸入剤若しくは膀胱内注入等による非経口投与のい
ずれの形態であってもよい。投与量は症状,投与対象の
年令,性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定さ
れるが,通常経口投与の場合成人1日当たり0.1mg
/kg〜100mg/kg程度であり,これを一回で,
あるいは2〜4回に分けて投与する。また,症状によっ
て静脈投与される場合は,通常成人1回当たり,0.0
1mg/kg〜10mg/kgの範囲で1日に1回〜複
数回投与される。製剤用の担体としては,固体又は液体
状の非毒性医薬用物質が挙げられる。
【0024】本発明による経口投与のための固体組成物
としては,錠剤,丸剤,カプセル剤,散剤,顆粒剤等が
用いられる。このような固体組成物においては,ひとつ
又はそれ以上の活性物質が,少なくともひとつの不活性
な希釈剤,例えば乳糖,マンニトール,ブドウ糖,ヒド
ロキシプロピルセルロース,微結晶セルロース,デンプ
ン,ポリビニルピロリドン,寒天,ペクチン,メタケイ
酸マグネシウム,アルミン酸マグネシウムと混合され
る。組成物は,常法に従って,不活性な希釈剤以外の添
加剤,例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤
や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤,ラク
トースのような安定化剤,グルタミン酸又はアスパラギ
ン酸のような溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又
は丸剤は必要によりショ糖,ゼラチン,ヒドロキシプロ
ピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレートなどの糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質の
フィルムで被膜してもよい。経口投与のための液体組成
物は,薬剤的に許容される乳濁剤,溶液剤,懸濁剤,シ
ロップ剤,エリキシル剤等を含み,一般的に用いられる
不活性な希釈剤,例えば精製水,エタノールを含む。こ
の組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤,懸濁剤のよう
な補助剤,甘味剤,風味剤,芳香剤,防腐剤を含有して
いてもよい。非経口投与のための注射剤としては,無菌
の水性又は非水性の溶液剤,懸濁剤,乳濁剤を包含す
る。水性の溶液剤,懸濁剤としては,例えば注射剤用蒸
留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤,懸
濁剤としては,例えばエチレングリコール,プロピレン
グリコール,ポリエチレングリコール,カカオバター,
オリーブ油,ゴマ油のような植物油,エタノールのよう
なアルコール類,アラビアゴム,ポリソルベート80
(商品名)等がある。このような組成物は,更に等張化
剤,防腐剤,湿潤剤,乳化剤,分散剤,安定化剤(例え
ば,ラクトース),溶解補助剤(例えば,グルタミン
酸,アスパラギン酸)のような添加剤を含んでもよい。
これらは例えばバクテリア保管フィルターを通す濾過,
殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。これらは
また無菌の固体組成物を製造し,使用前に無菌水又は無
菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
【0025】
【実施例】次に実施例により本発明の目的化合物及び製
造方法を更に説明するが,本発明はこれら実施例によっ
て何ら限定されるべきものではない。
【0026】参考例1 (表1) 6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン塩酸塩7.0gのテトラヒドロフラン溶液
(60ml)とトリエチルアミン3.29g,アクリル
酸クロライド2.94gを用いて常法のアシル化反応を
行うことにより1−(6,7−ジメトキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)プロペ
ノン6.1gを白色結晶として得た。
【0027】参考例1と同様に参考例1−1〜1−3を
合成した(表1)。 参考例2 1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキ
シピペリジン4.0gのテトラヒドロフラン溶液(20
ml)とトリフェニルホスフィン6.82g,アゾジカ
ルボン酸ジエチルエステル1.08g及びセサモール
4.14gを用いて常法の光延反応を行うことにより1
−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3,4−
メチレンジオキシフェノキシ)ピペリジン4.78gを
得た。得られた化合物に常法の脱保護反応を行うことに
より,4−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)ピ
ペリジン2.30gを無色の結晶として得た。
【0028】参考例2と同様に参考例2−1〜2−33
を合成した(表2〜3)。 参考例3 6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン塩酸塩11.5gのテトラヒドロフラン溶液
(100ml)とトリエチルアミン6.07g,クロロ
酪酸クロリド7.76gを用いて常法のアシル化反応を
行うことにより4−クロロ−1−(6,7−ジメトキシ
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イ
ル)ブタン−1−オン11.3gを淡黄色結晶として得
た。m.p.197−202℃
【0029】参考例4 1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリド
ン996mgの酢酸溶液(10ml)と,3,4−メチ
レンジオキシアニリン720mgを用いて常法の還元的
アミノ化反応を行うことにより,1−(tert−ブト
キシカルボニル)−4−(3,4−メチレンジオキシア
ニリノ)ピペリジン1.41gを褐色油状物として得
た。1 H−NMR(CDCl3);1.22−1.35(2
H,m),1.46(9H,s),2.00−2.04
(2H,m),2.89(2H,t),3.25−3.
34(2H,m),4.02−4.06(2H,m),
5.85(2H,s),6.05(1H,dd),6.
24(1H,d),6.65(1H,d)
【0030】参考例5 上記と同様にして1−(tert−ブトキシカルボニ
ル)−4−(3,4−ジメトキシアニリノ)ピペリジン
を得た。1 H−NMR(CDCl3);1.25−1.37(2
H,m),1.47(9H,s),2.01−2.05
(2H,m),2.92(2H,t),3.23(1
H,s),3.31−3.38(1H,m),3.81
(3H,s),3.84(3H,s),4.02(2
H,brs),6.16(1H,dd),6.24(1
H,d),6.73(1H.d)
【0031】参考例6 1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキ
シピペリジン604mgのジメチルホルムアミド溶液
(20ml)と,3,4−メチレンジオキシベンジルク
ロライド614mg,水素化ナトリウム132mgを用
いて常法の付加反応を行うことにより,1−(tert
−ブトキシカルボニル)−4−(3,4−メチレンジオ
キシベンジルオキシ)ピペリジン450mgを無色油状
物として得た。1 H−NMR(CDCl3);1.47(9H,s),
1.53−1.61(2H,m),1.82(2H,b
rs),3.04−3.13(2H,m),3.50−
3.58(1H,m),3.75−3.80(2H,
m),4.45(2H,s),5.85(2H,s),
6.78(1H,s),6.85(1H,s)
【0032】参考例7 1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ピペリジ
ンカルボン酸2.29gのテトラヒドロフラン溶液(3
0ml)と,N,O−ジメチルヒドロキシアミン二塩酸
塩975mgを用いて常法のアミド化反応を行うことに
より,N−メトキシ−N’−メチル−1−(tert−
ブトキシカルボニル)−4−ピペリジンカルボキサミド
1.70gを無色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3);1.46(9H,s),
1.65−1.73(4H,m),2.78−2.81
(3H,m),3.19(3H,s),3.71(3
H,s),4.13(2H,brs)
【0033】参考例8 N−メトキシ−N’−メチル−1−(tert−ブトキ
シカルボニル)−4−ピペリジンカルボキサミド545
mgのテトラヒドロフラン溶液(15ml)と,1−ブ
ロモ−3,4−メチレンジオキシベンゼン884mg,
n−ブチルリチウム(1.63Mヘキサン溶液)2.4
5mlを用いて常法のアシル化反応を行うことにより,
1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(3,4
−メチレンジオキシベンゾイル)ピペリジン629mg
を淡黄色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3);1.47(9H,s),
1.67−1.79(4H,m),2.87(2H,
t),3.27−3.34(1H,m),4.14(2
H,brs),6.05(2H,s),6.86(1
H,d),7.42(1H,d),7.55(1H,d
d)
【0034】実施例1 1−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−2−イル)プロペノン1.0gと4
−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)ピペリジン
1.0gのトルエン溶液(6ml)を4時間加熱還流し
た。溶媒を減圧留去した後,得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール
=100:1)で精製し,得られたオイル状物質のエタ
ノール溶液(10ml)に4規定塩酸/酢酸エチル(2
ml)を加え,溶媒を減圧蒸留した。得られた残渣をエ
タノールから結晶化することにより6,7−ジメトキシ
−2−{3−[4−(3,4−メチレンジオキシフェノ
キシ)ピペリジノ]プロピオニル}−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン塩酸塩1.36gを白色結晶
を得た。
【0035】実施例2 4−クロロ−1−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)ブタン−1
−オン0.15gと3−(3,4−メチレンジオキシフ
ェノキシメチル)ピペリジン0.12gのアセトニトリ
ル溶液(5ml)に炭酸カリウム0.088g,ヨウ化
ナトリウム0.007gを加え,80℃で2日間攪拌し
た。反応液を室温まで冷却し,1規定水酸化ナトリウム
で塩基性とした後,クロロホルムで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄した後,無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。乾燥剤を濾去後減圧濃縮し,得られた残査をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタ
ノール=100:2)で精製し,得られたオイル状物質
のメタノール溶液(2ml)にシュウ酸45mgを加
え,減圧濃縮した。得られた残渣をアセトニトリルと酢
酸エチルの混合溶媒から結晶化することにより6,7−
ジメトキシ−2−{4−[3−(3,4−メチレンジオ
キシフェノキシメチル)ピペリジノ]ブタン−1−オ
ン}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンシュ
ウ酸塩0.048gを淡黄色結晶を得た。
【0036】実施例3 2−{3−[4−(4−ニトロフェノキシ)ピペリジ
ノ]プロピオニル}−6,7−メチレンジオキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン1.89gのエ
タノール溶液(40ml)に1規定塩酸(10ml)と
パラジウム炭素0.19gを加え,水素雰囲気下にて,
10時間攪拌した。反応液をセライト濾過した後,濾液
を減圧濃縮した。得られた残査に1規定水酸化ナトリウ
ム水溶液を加え,塩基性とした後,クロロホルムで抽出
し,有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤
を濾去後減圧濃縮し,2−{3−[4−(4−アミノフ
ェノキシ)ピペリジノ]プロピオニル}−6,7−メチ
レンジオキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン1.71gを得た。得られた2−{3−[4−(4
−アミノフェノキシ)ピペリジノ]プロピオニル}−
6,7−メチレンジオキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン0.44gのエタノール溶液(5m
l)に4規定塩酸/酢酸エチル(1ml)を加え,減圧
濃縮した。得られた残渣をエタノールから結晶化するこ
とにより2−{3−[4−(4−アミノフェノキシ)ピ
ペリジノ]プロピオニル}−6,7−メチレンジオキシ
−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
1.36gを淡赤色結晶を得た。
【0037】実施例4 2−{3−[4−(4−アミノフェノキシ)ピペリジ
ノ]プロピオニル}−6,7−メチレンジオキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン0.44gのテ
トラヒドロフラン溶液(5.0ml)に無水酢酸0.5
1gを加え,室温にて2時間攪拌した。反応液を減圧濃
縮し,残渣に1規定水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基
性にした後,クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食
塩水で洗浄した後,無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
乾燥剤を濾去後,減圧濃縮した。得られた無色の油状物
質のエタノール溶液に4規定塩酸/酢酸エチル(1m
l)を加え,減圧濃縮した。得られた残渣をエタノール
から結晶化することにより2−{3−[4−(4−アセ
チルアミノフェノキシ)ピペリジノ]プロピオニル}−
6,7−メチレンジオキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン塩酸塩0.092gを無色の結晶とし
て得た。
【0038】実施例5 2−(クロロアセチル)−6,7−ジメトキシ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン270mgのア
セトニトリル懸濁液(6ml)に3−[(3,4−メチ
レンジオキシフェノキシ)メチル]ピペリジン259m
gと炭酸カリウム152mgを加え,80℃で2時間攪
拌した。溶媒を減圧留去後,得られた残渣をクロロホル
ムに溶解して水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で
洗浄し,硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=24:1)で精製し,6,7
−ジメトキシ−2−({3−[(3,4−メチレンジオ
キシフェノキシ)メチル]ピペリジノ}アセチル)−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン504mg
を無色油状物として得た。更にシュウ酸を加えてシュウ
酸塩とし,酢酸エチル−アセトニトリルの混液から結晶
化させることによってシュウ酸塩380mgを無色結晶
として得た。
【0039】実施例1〜5と同様に実施例6〜47を合
成した(表4〜7)。以下表1〜3に参考例の化学構造
式及び物理化学的性状を,表4〜7に実施例の化学構造
式及び物理化学的性状を示す。表中の記号は以下の意味
を有する。 mp:融点,NMR:核磁気共鳴スペクトル(TMSを
内部標準とした),Me:メチル,OMe:メトキシ,
OEt:エトキシ,diOMe:ジメトキシ,CO2M
e:メトキシカルボニル
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【表7】 また,表8に化学構造式を掲記する化合物は,前記実施
例若しくは製造法に記載の方法とほぼ同様にして,又は
それらに当業者に自明の若干の変法を適用して,容易に
製造することができる。
【0047】
【表8】
フロントページの続き (72)発明者 増田 典之 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される2−(1−
    ピペリジルアルカノイル)−1,2,3,4−テトラヒ
    ドロイソキノリン誘導体又はその塩。 【化1】 (上記式中の記号は,それぞれ以下の意味を有する。 R1,R2:同一又は異なって水素原子,−低級アルキ
    ル,−O−低級アルキル,又はR1とR2は一体となって
    −O−低級アルキレン−O−, X:O,S,SO,SO2,CH2,NR3,又はCO, R3:水素原子,又は低級アルキル, A1:低級アルキレン, A2:低級アルキレン,又は存在しない, A3:低級アルキレン,又は存在しない, B:置換されていてもよい炭化水素環又は置換されてい
    てもよくベンゼン環で縮合されていてもよいヘテロ環)
  2. 【請求項2】 XがOである請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の2−(1−ピペリジルア
    ルカノイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
    リン誘導体又はその塩を有効成分とする医薬。
JP7564698A 1998-03-24 1998-03-24 2−(1−ピペリジルアルカノイル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体又はその塩 Pending JPH11269172A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7517892B2 (en) * 2000-09-11 2009-04-14 Sepracor Inc. Ligands for monoamine receptors and transporters, and methods of use thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7517892B2 (en) * 2000-09-11 2009-04-14 Sepracor Inc. Ligands for monoamine receptors and transporters, and methods of use thereof

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