JPH11269202A - 圧縮錠剤及び硬ゼラチンカプセル用結合剤、崩壊剤及び増量剤としての、自由に流動する直接圧縮でんぷん - Google Patents

圧縮錠剤及び硬ゼラチンカプセル用結合剤、崩壊剤及び増量剤としての、自由に流動する直接圧縮でんぷん

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JPH11269202A
JPH11269202A JP11025270A JP2527099A JPH11269202A JP H11269202 A JPH11269202 A JP H11269202A JP 11025270 A JP11025270 A JP 11025270A JP 2527099 A JP2527099 A JP 2527099A JP H11269202 A JPH11269202 A JP H11269202A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮錠剤及び硬ゼラチンカプセル用結合剤、
崩壊剤及び増量剤としての、自由に流動する直接圧縮で
んぷん 【解決手段】 直接圧縮でんぷんは、優れた圧縮特徴及
び極めて良好な崩壊性質を共に示す、著しく自由に流動
する白色粉末から成る。このでんぷんは、比較的低い圧
縮力で極めて硬い白色錠剤を生じる直接圧縮法で結合剤
として特に使用される。上記でんぷんの圧縮から生じる
錠剤は、極めて高速で水性媒体中で崩壊し、そしてこの
錠剤は更に低い脆砕形態を示す。またこの自由に流動す
るでんぷんは、硬ゼラチンカプセルの充填に増量剤及び
結合剤として使用する場合、特に成分が前圧縮によって
充填されるカプセルに対して有利である。このでんぷん
は複屈折又は非複屈折のどちらかであってよい、一定の
かつなめらかな部分的に膨潤された粒によって特徴づけ
られる。これは部分的に蒸煮されたでんぷんによって製
造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錠剤又はカプセル
中で結合剤として及び崩壊剤としての使用に適する、自
由に流動する、圧縮処理されたでんぷん粉末及びこれを
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】錠剤及びカプセルは、ほとんどの医薬調
合物に対して最もしばしば適用される投与形として挙げ
られる。このことは、この投薬形が薬剤の有効成分に対
して良好な精度の投薬量を可能にするという事実によっ
て説明することができる。更に、液体はこの薬剤を製造
する方法に通常含まれないので、取扱い及び包装はかな
り容易である。重要な問題は、この薬剤の保存及び安定
性は、通常他の製剤よりも良好であることである。
【0003】同一の議論によっても他の使用領域、たと
えば菓子製品を含めて食品、香料又は甘味料、洗剤、染
料又は植物衛生製品として錠剤がしばしば使用される理
由が説明される。
【0004】錠剤は、3の主要処理方法、すなわち湿式
顆粒、乾式顆粒及び直接圧縮を用いて製造することがで
きる。
【0005】湿式顆粒法に於て、成分を一般に混合し、
湿潤結合剤を用いて顆粒化し、次いで湿式顆粒をふるい
分けし、乾燥し、場合により錠剤に圧縮する前に粉砕す
る。
【0006】乾式顆粒法に於て、粉末化された成分をぎ
っしりと詰める(これは前圧縮とも呼ばれる)前に一般
に混合し、硬いスラッグを生じさせ、これを次いで粉砕
し、他の成分の添加及び最終圧縮前にふるい分けする。
【0007】直接圧縮法は現在、最も簡単でかつ最も経
済的錠剤製造方法であると考えられている。この方法
は、たった2つの工程、すなわちすべての成分の混合及
びこの混合物の圧縮しか必要としない。
【0008】硬ゼラチンカプセルは、通常2つの可能な
方法に従ってその成分が充填される。この成分をその自
然の流動性によってカプセル中に注ぎ入れる際に1つの
方法は重力を利用する。もう1つの方法は、カプセル中
に充填される前に目盛りのあるパンチの内部で成分が圧
縮されることによる部分圧縮を含む。
【0009】錠剤又はカプセルの1つの成分は、賦形剤
か、有効成分のどちらかであると通常定義される。有効
成分は一般に薬学的、化学的又は栄養効果を引き起すも
のであり、これはその作用効果を正確な割合で提供する
のに必要である、ぎりぎりの限界までしか存在しない。
賦形剤は、化学的かつ薬学的に不活性な成分であって、
投薬形の製造を容易にするか又は有効成分の遊離を適合
させる。
【0010】直接圧縮をする場合、賦形剤は多くの性質
を満足させなければならない。これは高い流動性を有し
なければならない。これは高い圧縮性及び良好な圧力-
硬度特徴を有しなければならない。これは有効成分のす
べての種類に対して相容でなければならず、その生物学
的有用性を損なってはならない。またこれは老化、湿気
及び熱に安定でなければならない。これは無色でかつ味
があってはならない。そして最後に、これは好ましい口
あたりを有していなければならない。
【0011】賦形剤は、たとえば結合剤、崩壊剤、増量
剤(又は希釈剤)、滑り剤(glidants) 、滑沢剤及び場
合により風味剤、甘味料及び染料として配合される間そ
の作用に従って特徴づけられる。
【0012】滑沢剤は、打錠装置のダイス型から又はカ
プセル中に入れる成分を圧縮するのに使用されるパンチ
から圧縮錠剤の排出を改良させる。
【0013】滑り剤を粉末流動性を改良するために加え
る。これは一般にすべての成分の混合を助け、圧縮前に
ダイスを均一にかつ規則正しく満たすために使用され
る。
【0014】増量剤は、不活性成分であり、最終配合物
中に有効成分の濃度を減少させるために充填剤としてと
きどき使用される。増量剤の作用は、時には結合剤によ
ってももたらされる。
【0015】崩壊剤は、錠剤を液状環境に置き、有効成
分を遊離する場合、錠剤崩壊を助けるために配合物中に
加えてよい。崩壊性質は、主として、液体、たとえば水
又は胃液の存在下で膨潤する崩壊能力に基づいている。
この膨潤は、錠剤構造の持続性を崩壊し、種々の成分を
溶液中に又は懸濁液中に入れることができる。一般に使
用される崩壊剤としては、天然でんぷん、化工でんぷ
ん、変性セルロース、微結晶セルロース又はアルギナー
トが挙げられる。
【0016】結合剤は、投薬形の構造を一緒に保つため
に使用される。これは十分な圧縮力が適用された後に、
他のすべての成分を一緒に結合する性質を有し、そして
これが錠剤の保全をもたらす。通常使用される圧縮結合
剤としては、前糊化でんぷん、ポリビニルピロリドン、
メチルセルロース、微結晶セルロース、ショ糖、乳糖、
デキストロース、ソルビトール又はマンニトールが挙げ
られる。
【0017】でんぷんは、時には結合剤として、別の場
合にはこれが天然であるか、化学的に化工されている
か、物理的に化工されているかによって崩壊剤として作
用することが知られている。
【0018】天然粒状でんぷん及び、狭義には、蒸煮さ
れたでんぷん(以下これを前糊化でんぷんと呼ぶ)は、
直接圧縮に使用される場合、ある程度限定された結合容
積を示すことができる。蒸煮されたでんぷんは、これが
結合剤として申し分のない場合でも、崩壊の点で十分で
はない。このでんぷんは実際に分散せず、錠剤中への水
の浸透を妨げる傾向を示し、錠剤表面上に粘着膜を形成
することによって錠剤の崩壊を防止する。
【0019】ヨーロッパ特許公開第0402186号公
報には、でんぷんペースト1〜20%と天然でんぷん9
9〜80%を混合することによって得られた直接圧縮で
んぷん混合物が記載されている。このでんぷんペースト
は、でんぷん粒の崩壊を生じる85℃で天然でんぷんを
処理することによって得られる。
【0020】直接圧縮による錠剤の製造で結合剤及び
(又は)崩壊剤として及び硬ゼラチンカプセル中に供給
される配合物用増量剤として使用される、部分的に冷水
膨潤しうるでんぷんは、米国特許第3,622,677
号及び第4,072,535号明細書中に記載されてい
る。実質的に、記載された原料は、熱エネルギーをでき
る限り供給しながら非糊化粒状でんぷんを、スチールロ
ーラー間で物理的圧縮することによって得られた前糊化
でんぷん粉末である。圧縮でんぷんは、鮮明な複屈折粒
及び非複屈折粒並びに9〜16%水分含有率に乾燥され
た粒及びフラグメントのいくつかの凝集体の存在を示
す。圧縮後、でんぷんを粉砕し、ふるい分けし、自由に
流動する粉末を生じる。上記でんぷん粉末は、直接圧縮
で限られた結合容量及びわずかな崩壊性質を示す。この
様な賦形剤を用いて製造される有効成分含有配合物は、
たとえばN- アセチル -p- アミノフエノールに関して
ヨーロッパ特許公開第0,130,683号公報中に記
載されている。
【0021】他の冷水膨潤しうる、物理的に化工された
でんぷんは、崩壊剤として有用であるが、極めて僅かな
結合性質を有すると記載されている(米国特許第4,3
83,111号明細書参照)。この場合、粒状でんぷん
は、水及びおそらく有機溶剤の存在下にその糊化温度よ
りも10℃まで高い温度で蒸煮される。次いでこのよう
にして得られたでんぷんを、乾燥して、非複屈折粒を生
じる。冷水膨潤しうるでんぷんを含有する混合物は、食
品適用に、すなわち米国特許第3,956,515号明
細書中に肉片の衣用生地の製造に適用されると記載され
ている。
【0022】でんぷんの化学的化工も研究されている。
架橋された、前糊化でんぷん、たとえばでんぷんリン酸
エステル、でんぷんアジピン酸エステル、でんぷん硫酸
エステル、でんぷんグリコール酸エステル又はカルボキ
シメチルでんぷんは、これらが僅かな結合能力を示すけ
れども崩壊剤として有用である(米国特許第3,03
4,911号及び第4,369,308号明細書参
照)。
【0023】酸及び加水分解されたでんぷんは結合剤と
して有用であると報告されている(米国特許第4,55
1,177号明細書)。この圧縮でんぷんは、でんぷん
の糊化温度以下の温度で酸及び(又は)α- アミラーゼ
酵素で粒状でんぷんを処理して製造される。この処理さ
れたでんぷんは、崩壊された表面を有する、変化されか
つ弱められた粒を示す。このでんぷんは打錠用結合剤と
して並びにカプセル充填用結合剤及び増量剤として有用
であり、適当な崩壊性質を示すといわれている。
【0024】デキストリン化でんぷん(米国特許第4,
384,005号明細書参照)及びでんぷんフラクショ
ン、たとえば非粒状アミロース(米国特許第3,49
0,742号明細書参照)は、限定された結合ー及び
(又は)崩壊性質を有するとも記載されている。これは
その製造に必要とされる高価な処理のゆえにあまり重要
でない。
【0025】自由に流動する直接圧縮でんぷん粉末にと
って優れた圧縮特徴も、極めて良好な崩壊性質も示すこ
とが必要であり、このでんぷん粉末が化学的に化工され
ることも、化学的又は酵素的に処理されることもなく、
そして有機溶剤を使用することがないことが明らかであ
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、下記
のように特徴づけられる、自由に流動する、直接圧縮加
工処理されたでんぷん粉末が提供される。このでんぷん
粉末は一定のかつなめらかな部分的に膨潤されたでんぷ
ん粒から成り、この際非膨潤性複屈折粒と膨潤された非
複屈折粒の比は1:5〜5:1の範囲にあり、そしてこ
の粉末は50μmより大きい平均粒子サイズ及び3〜1
5重量%の水分含有率を有する。本発明により加工処理
されたでんぷん粉末は、直接圧縮法で結合剤としての使
用に適し、比較的に低い圧縮力で極めて硬い錠剤を生
じ、並びにカプセル投薬形の製造で結合剤及び(又は)
増量剤としての使用に適する。上記でんぷんの圧縮によ
って生じる錠剤は、高速で水性媒体中で崩壊し、更に低
い脆砕形態を示す。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明のでんぷん粉末
は、一定のかつなめらかな複屈折又は非複屈折の、部分
的に膨潤された粒によって特徴づけられる。非膨潤性複
屈折粒と部分的に膨潤された非複屈折粒の比は、1:5
〜5:1、好ましくは1:2〜2:1を変化してよく、
一般に約1:1が好ましい。これは偏光光学顕微鏡によ
って認められる。自由に流動する直接圧縮でんぷん粉末
の粒子サイズは、原料でんぷんのサイズよりも著しく大
きく、50μmより大きい、一般に50〜500μm
(トウモロコシでんぷんの場合約95μm)の平均値を
有する。粒子サイズを増加し、粉末の流動性を適合させ
るために、粒の更なるアグロメレーションも可能であ
る。
【0028】本発明によれば、次の工程から成る、自由
に流動する圧縮でんぷん粉末を製造する方法が提供され
る。その方法は、工程1)水中ででんぷんスラリーを製
造し、工程2)このスラリーをでんぷんの糊化温度より
も実質上高くない温度に加熱し、でんぷん粒の崩壊を引
き起すことなくでんぷん粒の部分的膨潤を生じさせ、工
程3)でんぷんスラリーを冷却して、でんぷん粒の更な
る膨潤を防止し、工程4)冷却されたスラリーを噴霧乾
燥して、水分含有率3〜15重量%を有する、自由に流
動するでんぷん粉末を生じることを特徴とする。
【0029】適する自由に流動する直接圧縮でんぷん粉
末は、乾燥物質ベースに対して算出された10〜40%
の濃度でスラリーを生じるために、脱塩水中にでんぷん
ベース粉末を希釈することによって又は植物を含有する
すべての適切なでんぷんに適用される方法から得られた
でんぷんスラリー(20%濃度のスラリーが好ましく、
これは生成物の加工性と処理の経済的可能性を考慮した
うえで不都合のないものである。)を使用して得ること
ができる。
【0030】次いで、崩壊し、水中に溶解することなく
でんぷん粒が膨潤を開始するように、でんぷんスラリー
を使用されるでんぷんの糊化温度の近くの温度で加熱す
る。この温度は、植物の由来に依存する。他の由来から
得られるでんぷんは、異なる加熱温度を要求するが、ト
ウモロコシでんぷんに対しては一般に約62℃である。
使用されるでんぷんの糊化温度よりも5℃以上高い温度
に加熱されたでんぷんスラリーが、本発明による水性媒
体中で次の処理ができない粘性ペーストを生じることを
見い出した。したがって使用されるでんぷんの糊化温度
の±5℃の範囲内で温度の比較的厳しい調節が重要であ
る。でんぷんスラリーが加熱される温度を、使用される
でんぷんの糊化温度の±3℃、更に好ましくは±1℃の
範囲内に調節する。温度は使用されるでんぷんの種類に
依存する。その目的は常に部分的に複屈折及び部分的に
非複屈折であるでんぷんを得ることである。加熱装置中
に滞留する時間は、30秒〜10分の間を変化すること
ができ、一般に約1分である。加熱装置はいかなる熱交
換器であってよいが、直接蒸気注入加熱器(directstre
am injection heater )が好ましい。というのはこれは
温度と滞留時間のより良好な調節を可能にするからであ
る。加熱後、生成物を安定化し、でんぷん粒の更なる膨
潤又は破裂を防止するために、部分的に膨潤されたでん
ぷんスラリーを、一般に加熱温度よりも5〜15℃低い
温度に冷却する。この温度は6〜7℃下げて行うのが好
ましい。次いで安定化されたスラリーをノズル又はター
ビンを備えた噴霧乾燥塔を用いて噴霧乾燥する。入口及
び出口温度を、最終の自由に流動する直接圧縮でんぷん
粉末が、この自由に流動する直接圧縮でんぷんの使用目
的に於ける医療投薬形に応じて水分含有率3〜15%、
好ましくは5〜10%を有するように調節する。
【0031】本発明の自由に流動する直接圧縮でんぷん
粉末は、すべてのでんぷん含有植物源から由来すること
ができる。これはトウモロコシ(通常のトウモロコシ又
はハイブリッド、たとえばホワイトメイズ、ワクシイメ
イズ及び高アミロース含有トウモロコシ)、小麦、ジャ
ガイモ、米、モロコシ、タピオカ、キャッサバ及び他の
類似のでんぷん含有植物を包含する。ホワイトメイズ及
び高アミロースでんぷんが下記例に示すように最終生成
物のより良好な特徴のために好ましい。
【0032】本発明の自由に流動する直接圧縮でんぷん
粉末は、直接圧縮、湿式顆粒又は乾式顆粒によって製造
される錠剤に対する結合剤及び(又は)崩壊剤として有
用である。これはまたカプセルを充填する加工処理で結
合剤及び増量剤として有用である。
【0033】本発明の他の実施態様は、直接圧縮又は、
狭義には、乾式又は湿式顆粒のどちらかによって製造さ
れるカプセル及び錠剤- 配合物のための調合物──これ
は少なくとも1種の有効物質と共に、自由に流動する直
接圧縮でんぷん粉末として呼ばれる上記でんぷん粉末を
含有する──から成る。
【0034】本発明中に示した自由に流動する圧縮加工
処理でんぷんを、錠剤又はカプセル形で通常供給される
すべての医薬の調製に使用することができる。これはた
とえば鎮痛薬、下熱薬、抗炎症剤、ビタミン、抗生物
質、ホルモン、ステロイド、トランキライザー又は鎮痛
薬を包含する。錠剤中に含有される他の有効物質を、本
発明で示した自由に流動する圧縮加工されたでんぷんと
共に配合することもできる。これは、たとえば菓子製品
を含む食品、香料又は甘味料、洗剤、染料、肥料又は除
草剤への適用を導く。
【0035】本発明の自由に流動する直接圧縮でんぷん
粉末を結合剤及び崩壊剤として用いて得られた錠剤は、
これらが比較的低い圧縮力で極めて高い硬度を示し、一
方でこれが高速で水性媒中で崩壊することもでき、更に
低い脆砕形態を示すとい う事実によって特徴づけられ
る。本発明の自由に流動する直接圧縮でんぷん粉末は、
単独で又は有用な割合で他の結合剤及び(又は)崩壊剤
との混合物(conjunction) の形で使用することができ
る。本発明の自由に流動しうる直接圧縮でんぷん粉末の
有用な投薬量は、有効成分及び他の賦形剤に依存して変
化し、2〜95%を含有することができる。
【0036】加工処理の間、でんぷんに適用される処理
の特徴を理解するのを助けるために、図面によって説明
する。
【0037】図1に、61℃で処理された部分的に膨潤
されたホワイトメイズでんぷんを(偏光光学顕微鏡によ
って)示す。これから大部分の非膨潤性複屈折粒と大部
分の膨潤性非複屈折粒の存在が分る。
【0038】図2に、62℃で処理された部分的に膨潤
されたホワイトメイズでんぷんを(偏光光学顕微鏡によ
って)示す。これからほぼ同一数の非膨潤性複屈折粒と
膨潤性非複屈折粒の存在が分る。
【0039】図3に、63℃で処理された部分的に膨潤
されたホワイトメイズでんぷんを(偏光光学顕微鏡によ
って)示す。これから小部分の非膨潤性複屈折粒と大部
分の膨潤性非複屈折粒の存在が分る。
【0040】図4に、走査電子顕微鏡によって天然のホ
ワイトメイズでんぷん粒を示す。
【0041】図5に、走査電子顕微鏡によって例1中に
例示される本発明のホワイトメイズでんぷん粒を主体と
する、自由に流動する直接圧縮でんぷんを示す。大きく
かつなめらかな粒が容易に認められる。 〔実施例〕以下に、本発明を例によって更に詳細に説明
する。 〔例1〕この例中に、粒状ホワイトメイズでんぷんハイ
ブリッドを主体とする、自由に流動する、直接圧縮でん
ぷん粉末の製造を記載する。粒状ホワイトメイズでんぷ
ん粉末を、乾燥物質に対して算出された濃度20%でス
ラリーを形成するために、脱塩水中で希釈し、水に対し
て相対密度1.085を有するスラリーを生じさせる。
次いででんぷんスラリーを、わずか±1℃の変化を有す
る62℃の温度で直接蒸気注入熱交換器中で加熱する。
温度が64℃に達した場合、粘性ペーストが得られ、こ
れは更に加工できなかった。この様なペーストの顕微鏡
検査は、複屈折粒の不在を示す。加熱時間を1分間保
つ。次いで部分的に膨潤されたでんぷんスラリーを、冷
水によって55〜57℃の温度に冷却する。冷却された
部分的に膨潤されたでんぷんスラリーの乾燥を、最大速
度13,000rd/分で回転するタービンを備えた A
lfa-Laval 噴霧乾燥塔を用いて実施し、2.7〜3.1
3 /hで供給する。約91%の最終乾燥物質を有する
生成物を得るために、入口温度を252℃に定め、出口
温度を約81℃に定める。上述の様にして得られた著し
く自由に流動する白色粉末は、表1に示すように、最初
の粒状白色トウモロコシでんぷんの平均粒子サイズが2
0μmであるのに比べて95μmを示す。
【0042】 表 1 でんぷん 1-10 10-25 25-50 50-75 75-100 100-125 125-150 150-200 μm μm μm μm μm μm μm μm 天然(%) 12.5 80.1 6.5 0.7 0.2 0 0 0 処理された 0.3 8.3 18.2 16.3 19.4 10 12.5 9 (%) 200-300 ゆるい密度 μm 0 500 g/l 6.0 510 g/l 表1中に示した様に、上記の自由に流動する直接圧縮で
んぷんは、原料でんぷんの粒子サイズよりも著しく大き
い粒子サイズ、一般に95μmを中心とする粒子サイズ
によって特徴づけられる。偏光顕微鏡によって見られる
ように(図1〜3参照)、でんぷん粒子の膨潤は、スラ
リーの加熱温度に極めて依存する。61〜62℃の加熱
温度は、非膨潤性複屈折粒と膨潤性非複屈折粒の典型的
比約50/50を有する粒を生じる(図1及び2)。6
3℃の加熱温度は、より小さい割合の膨潤性非複屈折粒
を示す生成物を生じる(図3)。 〔例2〕この例中に、粒状高アミラーゼトウモロコシで
んぷんハイブリッドを主体とする、自由に流動する直接
圧縮でんぷん粉末の製造を示す。
【0043】粒状高アミローストウモロコシでんぷん粉
末を、乾燥物質に対して算出された濃度20%のスラリ
ーを形成するために、脱塩水中で希釈し、水に対して相
対密度1.050を有するスラリーを生じさせる。次い
ででんぷんスラリーを、わずか±2℃の変化を有する7
8℃の温度で直接蒸気注入熱交換器中で加熱する。加熱
時間を1分間保つ。次いで部分的に膨潤されたでんぷん
スラリーを、冷水によって50℃の温度に冷却する。冷
却された部分的に膨潤されたでんぷんスラリーの乾燥
を、ノズルを備えた Niro FSD 4 噴霧乾燥塔を用いて実
施し、10リットル/hで供給する。約91%の最終乾
燥物質を有する生成物を得るために、入口温度を200
℃に定め、出口温度を約80℃に定める。
【0044】上述の様にして得られた高アミロースでん
ぷんの自由に流動する粉末は、表2に示すように、最初
の粒状高アミローストウモロコシでんぷんの平均粒子サ
イズが20μmであるのに比べて85μmを示す。
【0045】 表 2 でんぷん 1-10 10-25 25-50 50-75 75-100 100-125 125-150 150-200 μm μm μm μm μm μm μm μm 天然(%) 12.5 80.1 6.5 0.7 0.2 0 0 0 処理された 0.9 6.9 18.1 20.6 25.2 10.9 7.4 6.3 (%) 200-300 ゆるい密度 μm 0 500 g/l 3.7 300 g/l 表2中に示した様に、上記の自由に流動する直接圧縮で
んぷんは、原料でんぷんの粒子サイズよりも著しく大き
い粒子サイズ、一般に85μmを中心とする粒子サイズ
によって特徴づけられる。 〔例3a〕この例中に、直接圧縮法によって錠剤を製造
するのに使用する場合、通常の圧縮でんぷんに比べて例
1及び例2に記載した様に得られた自由に流動する直接
圧縮でんぷんの利点を示す。錠剤をでんぷん98.8
%、ステアリン酸マグネシウム Ph. Eur. III(Trame
dico) 1%及び二酸化ケイ素(Aerosil 200-Degussa)
0.2%を用いて製造する。でんぷんを0.8mmふる
いでふるい分けし、低い剪断ドラムミキサー中で12rp
m で15分間二酸化ケイ素と混合する。ステアリン酸マ
グネシウムを混合物に加え、3分間12rpm で混合す
る。すべての打錠を40rpm の速度でトリプルパンチ回
転 Korsch 打錠機で行い、重量350mgの1cm2
平らな表面の錠剤を生じる。錠剤の硬度及び直径を、Ph
arma Test PTB-311 錠剤テストユニットで測定する。錠
剤の崩壊時間を水中で37℃で Pharma Test PTF-E 脆
砕器で測定する。脆砕性をPharma Test PTF-E 脆砕器で
測定する。すべてのテストを欧州薬局方第3版に記載さ
れた処理に従って行う。引張強さ(TS)を式TS=
2.H./Π.D.T(式中Hは錠剤の硬度、Dは直径、
Tは厚さである。)に従って硬度から算出する。その結
果を表3〜5中にまとめて示す。
【0046】 表 3 引張強さ(N/mm2) 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 処理されたホワイトメイズ* 0.4 1.6 2.6 3.2 3.5 3.6 処理された高アミロース** 1.7 4.1 5.6 6.5 6.8 7 でんぷん 1500TM 0.2 0.5 1 1.3 1.5 1.6 (Colorcon) *** * 例1に示したように製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん** 例2に示した様に製造された自由に流動する高アミローストウモロコシでん ぷん*** Colorcon Companyからの (高) 含水でんぷん1500TM スタンダード 表3から、例1に示した処理によって製造された自由に
流動するホワイトメイズでんぷんの直接圧縮によって得
られた錠剤の硬度──これは引張強さ測定によって直ち
に示される──、及びより大きい力でさえも、例2に示
した処理によって製造された自由に流動する高- アミロ
ーストウモロコシでんぷんの直接圧縮によって得られた
錠剤の硬度は、すべての圧縮力でスタンダード圧縮でん
ぷんの硬度よりも著しく高いことが明らかである。上記
でんぷんの高い結合能力を直ちに生じるこの事実は、打
錠工程で著しい利点を生じるより低い圧縮力で同様な硬
度を有する錠剤の製造を可能にする。
【0047】 表 4 崩壊時間(分) 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 処理されたホワイトメイズ* 1.8 3.8 5.9 6.6 7.1 7.1 処理された高アミロース** 1.5 3.5 5 6 6.5 7 でんぷん1500TM 10.7 15 25 30 崩壊せず 崩壊せず (Colorcon)*** * 例1に示した様に製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん** 例2に示した様に製造された自由に流動する高アミローストウモロコシでん ぷん*** Colorcon Companyからの(高)含水でんぷん1500TMスタンダード 表4から、例1に示した処理によって製造された自由に
流動するホワイトメイズでんぷんの直接圧縮によって得
られた崩壊時間と例2に示した処理によって製造された
自由に流動する高- アミローストウモロコシでんぷんの
直接圧縮によって得られた崩壊時間は、すべての圧縮力
でスタンダード圧縮でんぷんの時間よりも著しく小さい
ことが明らかである。これは上記でんぷんと共に配合さ
れた有効成分の供給に対して著しい利点を結果として生
じる。
【0048】 表 5 脆砕性(%) 圧縮力(Kn) 5 10 15 20 25 30 処理されたホワイトメイズ* 2.5 0.3 0.2 0.1 0.1 0.1 処理された高アミロース** 0.3 0.1 <0.1 <0.1 <0.1 <0.1 でんぷん1500TM 4.5 3.2 1.2 0.8 0.7 - (Colorcon)*** * 例1に示したように製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん** 例2に示した様に製造された自由に流動する高アミローストウモロコシでん ぷん*** Colorcon Companyからの(高)含水でんぷん1500TMスタンダード 表5から、これらがより一層良好な崩壊時間を有してい
てさえも例1に示した処理によって製造された自由に流
動するホワイトメイズでんぷんの直接圧縮によって得ら
れた錠剤と例2に示した処理によって製造された自由に
流動する高- アミローストウモロコシでんぷんの直接圧
縮によって得られた錠剤は、すべての圧縮力でスタンダ
ード圧縮でんぷんの脆砕性よりも著しく低い脆砕形態を
有することが明らかである。したがって上記でんぷんを
用いて得られたでんぷんの取扱い及び加工処理はより容
易で、かつ安全である。
【0049】結果として、結合剤かつ崩壊剤として例1
及び2によって製造された、自由に流動しうる直接圧縮
でんぷんを用いて得られた錠剤は、比較的に低い圧縮力
での高い硬度によって特徴づけられる。一方、これは水
性媒体中で極めて高速で崩壊する能力もあり、更に低い
脆砕形態を示す。 〔例3b〕この例に於て、錠剤の異なる配合物を用いて
例3aと同様と実験を再び行う。錠剤をでんぷん99.
25%、ステアリン酸マグネシウム Ph. Eur. III(T
ramedio)0.5%及び二酸化ケイ素(Aerosil 200-Degus
sa) 0.25%を用いて製造する。錠剤の硬度及び寸法
を Erweka TBH30MD 錠剤- テストユニットで測定する。
錠剤の崩壊時間を水中で37℃で Pharma Test PTZ-Eで
測定する。脆砕性を Pharma Test PTF-E脆砕器で測定す
る。すべてのテストを欧州薬局方第3版に記載された処
理に従って行う。引張強さ(TS)を式TS=2.H./
Π.D.T(式中Hは錠剤の硬度、Dは直径及びTは厚
さである)に従って硬度から算出する。その結果を表6
〜8にまとめて示す。
【0050】 表 6 引張強さ(N/mm2) 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 処理されたホワイトメイズ* 0.5 2.4 4.2 5.5 6.2 6.6 処理された高アミロース** 1.9 4.4 6.9 8.8 10.3 - でんぷん1500TM - 0.7 1.2 1.9 2.3 2.5 (Colorcon)*** * 例1に示した様に製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん ** 例2に示した様に製造された自由に流動する高アミローストウモロコシで んぷん *** Colorcon Companyからの(高)含水でんぷん1500TMスタンダード
【0051】 表 7 崩壊時間(分) 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 処理されたホワイトメイズ* 1.5 4 6 7.5 8 9 処理された高アミロース** 2 3 - 5 - 6.5 でんぷん1500TM - 17 25 - 30 40 (Colorcon)*** * 例1に示した様に製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん ** 例2に示した様に製造された自由に流動する高アミローストウモロコシで んぷん *** Colorcon Companyからの(高)含水でんぷん1500TMスタンダード
【0052】 表 8 脆砕性(%) 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 処理されたホワイトメイズ 1.58 0.17 0.09 0.06 0.06 0.06 処理された高アミロース 0.19 0.08 0.04 0.06 0.02 0.04 でんぷん1500TM - 2.73 1.07 0.55 0.4 0.28 (Colorcon)*** * 例1に示した様に製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん ** 例2に示した様に製造された自由に流動する高アミローストウモロコシで んぷん *** Colorcon Companyからの(高)含水でんぷん1500TMスタンダード この例は、例3aと比較して、配合物を最大限に利用し
た場合、引張強さに関する実験に於ける増加は、直接圧
縮でんぷんを用いる方がスタンダード直接圧縮でんぷん
を用いるよりも一層良好であることを示す。 〔例4〕この例中に、湿式顆粒による錠剤の製造に使用
した場合、例1に記載した様に得られた自由に流動する
直接圧縮ホワイトメイズでんぷん粉末の挙動を示す。で
んぷんの顆粒化を、Gollette GRAL 75高剪断ミキサー中
で行う。でんぷん16kgを10分間水3kgで顆粒化
する。顆粒を流動床乾燥器中で10%含水率に乾燥す
る。錠剤を顆粒化されたでんぷん99.25%、ステア
リン酸マグネシウムPh. Eur.III(Tramedico) 0.5
%及び二酸化ケイ素(Aerosil 200-Degussa)0.25%
を用いて製造する。顆粒化されたでんぷんを15分間、
低剪断ドラムミキサー中で12rpm で二酸化ケイ素と混
合する。ステアリン酸マグネシウムを混合物に加え、3
分間12rpm で混合する。すべての打錠作業を、トリプ
ルパンチ回転 Korsch 打錠機で40rpm の速度で行い、
重量350mgの1cm2 平面錠剤を生じる。錠剤の硬
度及び寸法を Erweka TBH 30 MD 錠剤- テストユニット
で測定する。錠剤の崩壊時間を水中で37℃で Pharma
Test PTZ-Eで測定する。脆砕性を Pharma Test PTF-E脆
砕器で測定する。すべてのテストを欧州薬局方第3版に
記載された処理に従って行う。引張強さ(TS)を式T
S=2.H./Π.D.T(式中Hは錠剤の硬度、Dは直
径及びTは厚さである)に従って硬度から算出する。そ
の結果を表9にまとめて示す。
【0053】 表 9 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 引張強さ(N/mm2) 0.45 2.2 4 5.5 6 6.5 崩壊時間(分) 0.5 2 2.5 3.6 4.2 5.2 脆砕性(%) 2 0.22 0.17 0.17 0.12 0.1 この結果は、湿式顆粒化後に得られた錠剤の引張強さ
が、例3中に示されている様に直接圧縮によって得られ
た錠剤の引張強さに極めて類似することを示している。
これは湿式顆粒化による錠剤の製造に対して、本発明に
示した直接圧縮でんぷんの適性を証明する。 〔例5〕この例中に、直接圧縮によるアスピリン(Merk
USP)錠の製造に使用する場合、通常の圧縮でんぷん
に比して例1に示した様に得られた自由に流動する直接
圧縮ホワイトメイズでんぷん粉末の利点を示す。錠剤
を、19.3%でんぷん、80%アスピリン、0.5%
ステアリン酸マグネシウム Ph. Eur. III(Tramedio)
及び0.25%二酸化ケイ素(Aerosil 200-Degussa) を
用いて製造する。でんぷんとアスピリンを0.8mmふ
るい分けし、低剪断ドラムミキサー中で15分間12rp
m で二酸化ケイ素及びステアリン酸マグネシウムと共に
混合する。すべての打錠作業を、トリプルパンチ回転 K
orsch 打錠機で40rpm の速度で行い、重量450mg
の1cm2 平面錠剤を生じる。錠剤の硬度及び寸法を P
harmaTestPTB-31錠剤- テスト装置で測定する。錠剤の
崩壊時間を水中で37℃で Pharma Test PTZ-Eで測定す
る。脆砕性を Pharma Tset PTF-E脆砕器で測定する。す
べてのテストを欧州薬局方第3版に記載された処理に従
って行う。引張強さ(TS)を式TS=2.H./Π.
D.T(式中Hは錠剤の硬度、Dは直径及びTは厚さで
ある)に従って高度から算出する。その結果を表10に
まとめて示す。
【0054】 表 10 圧縮力(kN) 15 20 25 30 引張強さ(N/mm3) アスピリン+処理された 1.25 1.5 1.6 1.65 ホワイトメイズ* アスピリン+でんぷん 0.7 0.8 0.9 0.95 1500TM(Colorcon)** 崩壊時間(分) アスピリン+処理された 1.25 2 2.9 3 ホワイトメイズ* アスピリン+でんぷん 7 10 11 12.5 1500TM(Colorcon)** 脆砕性(%) アスピリン+処理された 0.8 0.62 0.55 0.52 ホワイトメイズ* アスピリン+でんぷん 1.75 1.4 1.2 1.25 1500TM(Colorcon)** * 例1に示した様に製造された自由に流動するホワイトメイズでんぷん ** Colorcon Companyからの(高)含水でんぷん1500TMスタンダード 表10から、結合剤- 崩壊剤として例1中に示した処理
に従って製造された、自由に流動するホワイトメイズで
んぷんとアスピリンの直接圧縮によって得られた錠剤の
硬度(引張強さによって直ちに示される)が、すべての
圧縮力でスタンダード圧縮でんぷんの高度よりも著しく
高いことが明らかである。上記でんぷんの高い結合能力
に直接的に起因するこの事実から、より低い圧縮力で、
同様な硬度の錠剤を製造することができ、その結果とし
て打錠処理の間に顕著な利点を生じることが明白であ
る。
【0055】また崩壊時間が4〜5倍より小さい範囲中
にあり、このように配合されたアスピリンの放出に著し
い利点を生じることが明らかに証明される。結合剤- 崩
壊剤として例1に示した方法に従って製造された自由に
流動するホワイトメイズでんぷんと共にアスピリンを配
合する他の利点は、著しくより低い脆砕性を回復し、錠
剤のより簡単でかつ安全な取扱い及び加工処理を生じる
ことである。
【0056】結論として、結合剤- 崩壊剤として例1に
従って製造された、自由に流動する直接圧縮でんぷんを
用いる直接圧縮によって、錠剤中に有効成分、たとえば
アスピリンを配合することが、比較的より低い圧縮力で
より高い硬度、より低い崩壊時間及びより低い脆砕性特
徴を生じるといえる。 〔例6〕この例中に、直接圧縮によってイブプロフエン
(ibuprofen)(Knoll)錠剤を製造するのに使用する場合、
例1に示した様に得られた、自由に流動する直接圧縮ホ
ワイトメイズでんぷん粉末の挙動を示す。錠剤をでんぷ
ん59.25%、イブプロフエン40%、ステアリン酸
マグネシウムPh. Eur.III(Tramedico) 0.5%及び
二酸化ケイ素(Aerosil 200-Degussa) 0.25%を用い
て製造する。でんぷんを0.8mmふるいでふるい分け
し、低い剪断ドラムミキサー中で12rpmで15分間二
酸化ケイ素及びステアリン酸マグネシウムと混合する。
すべての打錠を40rpm の速度でトリプルパンチ回転 K
orsch 打錠機で行い、重量450mgの1cm2 の平ら
な表面の錠剤を生じる。錠剤の硬度及び寸法を、Erweka
TBH-30 MD錠剤テストユニットで測定する。錠剤の崩壊
時間を水中で37℃でPharmaTest PTZ-Eで測定する。脆
砕性をPharma Test PTF-E 脆砕器で測定する。すべての
テストを欧州薬局方第3版に記載された処理に従って行
う。引張強さ(TS)を式TS=2.H./Π.D.T
(式中Hは錠剤の硬度、Dは直径、Tは厚さである)に
従って硬度から算出する。例1に示した様に製造され
た、自由に流動するホワイトメイズでんぷんと共に配合
されたイブプロフエン40%を含有する錠剤の性質を、
表11中にまとめて示す。
【0057】 表 11 圧縮力(Kn) 5 10 15 20 25 30 引張強さ(N/mm2) 0.45 1.25 1.6 1.75 1.7 1.7 崩壊時間(分) 1.1 3.8 - 4.9 - 6.1 脆砕性(%) 2.4 0.9 0.7 0.8 0.8 0.8 〔例7〕この例中に、直接圧縮によってパラセタモール
(paracetamol)(Merck USP)錠剤を製造するのに使用
する場合、例1に示した様に得られた自由に流動する直
接圧縮ホワイトメイズでんぷん粉末の挙動を示す。錠剤
を、でんぷん59.25%、パラセタモール40%、ス
テアリン酸マグネシウムPh. Eur.III(Tramedico)
0.5%及び二酸化ケイ素(Aerosil 200-Degussa) 0.
25%を用いて製造する。でんぷんを0.8mmふるい
でふるい分けし、低い剪断ドラムミキサー中で12rpm
で15分間二酸化ケイ素及びステアリン酸マグネシウム
と混合する。すべての打錠を40rpm の速度でトリプル
パンチ回転 Korsch 打錠機で行い、重量450mgの1
cm2 の平らな表面の錠剤を生じる。錠剤の硬度及び寸
法を、Erweka TBH 30 MD錠剤テストユニットで測定す
る。錠剤の崩壊時間を水中で37℃で Pharma Test PTZ
-Eで測定する。脆砕性を Pharma Test PTF-E脆砕器で測
定する。すべてのテストを欧州薬局方第3版に記載され
た処理に従って行う。引張強さ(TS)を式TS=2.
H./Π.D.T(式中Hは錠剤の硬度、Dは直径、Tは
厚さである。)に従って硬度から算出する。例1に示し
た様にく製造された、自由に流動するホワイトメイズで
んぷんと共に配合されたパラセモール40%を含有する
錠剤の性質を、表12中にまとめて示す。
【0058】 表 12 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 引張強さ(N/mm2) - 0.6 1.2 1.6 1.9 2.1 崩壊時間(分) 0.85 1.2 - 2.1 - 2.9 脆砕性(%) - 2 0.76 0.48 0.38 0.32 〔例8〕この例中に、直接圧縮によってアスコルビン酸
(Merck USP) 錠剤を製造するのに使用する場合、例1に
示した様に得られた、自由に流動する直接圧縮ホワイト
メイズでんぷん粉末の挙動を示す。錠剤をでんぷん5
9.25%、アスコルビン酸40%、ステアリン酸マグ
ネシウムPh. Eur.III(Tramedico) 0.5%及び二酸
化ケイ素(Aerosil 200-Degussa) 0.25%を用いて製
造する。でんぷんを0.8mmふるいでふるい分けし、
低い剪断ドラムミキサー中で12rpm で15分間二酸化
ケイ素及びステアリン酸マグネシウムと混合する。すべ
ての打錠を40rpm の速度でトリプルパンチ回転 Korsc
h 打錠機で行い、重量450mgの1cm2 の平らな表
面の錠剤を生じる。錠剤の硬度及び寸法を、Erweka TBH
MD 錠剤テストユニットで測定する。錠剤の崩壊時間を
水中で37℃で Pharma TestPTZ-E で測定する。脆砕性
をPharma Test PTF-E 脆砕器で測定する。すべてのテス
トを欧州薬局方第3版に記載された処理に従って行う。
引張強さ(TS)を式TS=2.H./Π.D.T(式中
Hは錠剤の硬度、Dは直径、Tは厚さである。)に従っ
て硬度から算出する。例1に示した様に製造された自由
に流動するホワイトメイズでんぷんと共に配合されたア
スコルビン酸40%を含有する錠剤の性質を、表13中
にまとめて示す。
【0059】 表 13 圧縮力(kN) 5 10 15 20 25 30 引張強さ(N/mm2) - 0.5 1.3 1.8 2.2 2.5 崩壊時間(分) 0.75 1.5 - 3.8 - 5.6 脆砕性(%) - - - - 0.34 -
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、61℃で処理された部分的に膨潤され
たホワイトメイズでんぷんを示す。
【図2】図2は、62℃で処理された部分的に膨潤され
たホワイトメイズでんぷんを示す。
【図3】図3は、63℃で処理された部分的に膨潤され
たホワイトメイズでんぷんを示す。
【図4】図4は、天然のホワイトメイズでんぷんを示
す。
【図5】図5は、処理された、そして噴霧乾燥されたホ
ワイトメイズでんぷんを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイルク・ライムント・プロボースト ベルギー国、1800 ヴイルボ−ルデ、クサ ビール・ブイスセットストラート、39 (72)発明者 エルジー・ヴアン・ボゲルト ベルギー国、28800ボルネム、ニユーウス トラート、17、ブス、2

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自由に流動する、直接圧縮処理されたで
    んぷん粉末に於て、この粉末は一定のかつなめらかな、
    部分的に膨潤されたでんぷん粒から成り、この際非膨潤
    性複屈折粒と膨潤性非複屈折粒の比は、1:5〜5:1
    の範囲にあり、そしてこの粉末は50μmより大きい平
    均粒子サイズ及び3〜15重量%の水分含有率を有する
    ことを特徴とする、上記でんぷん粉末。
  2. 【請求項2】 非膨潤性複屈折粒と部分的に膨潤された
    非複屈折粒の比が1:2〜2:1の範囲である、請求項
    1記載の自由に流動する、圧縮処理されたでんぷん粉
    末。
  3. 【請求項3】 非膨潤性複屈折粒と部分的に膨潤された
    非複屈折粒の比が、約1:1である、請求項2記載の自
    由に流動する、圧縮処理されたでんぷん粉末。
  4. 【請求項4】 粒子の少なくとも50%が50μm以
    上、好ましくは75μm以上の粒子サイズを有する、請
    求項1ないし3のいずれかに記載の自由に流動する、圧
    縮処理されたでんぷん粉末。
  5. 【請求項5】 圧縮力10kN下に錠剤に圧縮する場
    合、少なくとも1N/mm2 、好ましくは少なくとも2
    N/mm2 の引張強さを有する錠剤を生じる、請求項1
    ないし4のいずれかに記載の自由に流動する、圧縮処理
    されたでんぷん粉末。
  6. 【請求項6】 工程1)水中ででんぷんスラリーを製造
    し、工程2)このスラリーをでんぷんの糊化温度よりも
    実質上高くない温度に加熱し、でんぷん粒の崩壊を引き
    起すことなくでんぷん粒の部分的膨潤を生じさせ、工程
    3)でんぷんスラリーを冷却して、でんぷん粒の更なる
    膨潤を防止し、工程4)冷却されたスラリーを噴霧乾燥
    して、水分含有率3〜15重量%を有する、自由に流動
    するでんぷん粉末を生じさせることを特徴とする、自由
    に流動する圧縮可能なでんぷん粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 でんぷんの糊化温度の±5℃、好ましく
    は±3℃、更に好ましくは±1℃である温度に、スラリ
    ーを加熱する、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 加熱工程の後にでんぷんスラリーを、加
    熱工程に使用される温度よりも5〜15℃低い温度であ
    る温度に冷却する、請求項6又は7記載の方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1種の有効物質、及び結合剤
    又は増量剤として請求項1ないし5のいずれかに記載の
    自由に流動する、直接圧縮処理でんぷん粉末を含有する
    錠剤又は他の単位投与形を形成させるための調合物。
  10. 【請求項10】 有効物質が薬学的に有効な物質、菓子
    製品も含めて食品、香料又は甘味料、洗剤、酵素及び他
    のたん白質、染料、肥料及び除草剤より成る群から選ば
    れる、請求項9記載の調合物。
  11. 【請求項11】 少なくとも1種の有効物質及び結合剤
    又は増量剤として加工されたでんぷんを含有する乾式圧
    縮された錠剤に於て、この処理されたでんぷんは、一定
    のかつなめらかな、部分的に膨潤されたでんぷん粒から
    成り、この際非膨潤性複屈折粒と膨潤性非複屈折粒の比
    は、1:5〜5:1の範囲にあり、そしてこの粉末は5
    0μmより大きい平均粒子サイズ及び3〜15重量%の
    水分含有率を有し、この錠剤は、圧縮力15kNT以下
    で成形された場合、2N/mm 2 よりも大きい、好まし
    くは3N/mm2 より大きい引張強さ及び37℃で6分
    より短い水中崩壊時間及び1%より小さい%脆砕性を有
    することを特徴とする、上記乾式圧縮された錠剤。
JP02527099A 1998-02-03 1999-02-02 圧縮錠剤及び硬ゼラチンカプセル用結合剤、崩壊剤及び増量剤としての、自由に流動する直接圧縮でんぷん Expired - Fee Related JP4402758B2 (ja)

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