JPH11269279A - 湿式摩擦材の製造方法 - Google Patents
湿式摩擦材の製造方法Info
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- JPH11269279A JPH11269279A JP7254798A JP7254798A JPH11269279A JP H11269279 A JPH11269279 A JP H11269279A JP 7254798 A JP7254798 A JP 7254798A JP 7254798 A JP7254798 A JP 7254798A JP H11269279 A JPH11269279 A JP H11269279A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シランカップリング剤を用いたことによる利
点(耐久性等の向上)を生かしながらも、抄紙工程前の
無機材料や抄紙工程後のペーパー基材に対し特別な前処
理を施す必要をなくして、ペーパーベースの湿式摩擦材
を能率よく低コストで製造可能とする。 【解決手段】 シラン処理されていない珪素含有の無機
充填材および同じくシラン処理されていないガラス繊維
の少なくとも一方と、有機繊維とを用いてペーパー基材
を抄紙する工程と、このペーパー基材に、シランカップ
リング剤を混合した熱硬化性合成樹脂を含浸、硬化させ
てペーパーベースの摩擦材を得る工程とを備え、前記シ
ランカップリング剤の混合量は、摩擦材全体の0.1〜
10重量%とされる。
点(耐久性等の向上)を生かしながらも、抄紙工程前の
無機材料や抄紙工程後のペーパー基材に対し特別な前処
理を施す必要をなくして、ペーパーベースの湿式摩擦材
を能率よく低コストで製造可能とする。 【解決手段】 シラン処理されていない珪素含有の無機
充填材および同じくシラン処理されていないガラス繊維
の少なくとも一方と、有機繊維とを用いてペーパー基材
を抄紙する工程と、このペーパー基材に、シランカップ
リング剤を混合した熱硬化性合成樹脂を含浸、硬化させ
てペーパーベースの摩擦材を得る工程とを備え、前記シ
ランカップリング剤の混合量は、摩擦材全体の0.1〜
10重量%とされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式摩擦係合装
置、例えば湿式摩擦クラッチや摩擦ブレーキに好適な湿
式摩擦材に関する。
置、例えば湿式摩擦クラッチや摩擦ブレーキに好適な湿
式摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】上記湿式摩擦材を製造するに当り、有機
材料として例えばセルロース繊維等の有機繊維を、また
無機材料として例えばガラス繊維等の無機繊維および/
又は珪藻土等の無機充填材をそれぞれ用いてペーパー基
材を抄紙した後、そのペーパー基材に熱硬化性合成樹脂
(主にフェノール樹脂)等の結合材を含浸、硬化させて
ペーパーベースの湿式摩擦材を得るようにした技術が従
来より提案されており、このようにして製造された湿式
摩擦材は、温度、圧力、回転数に対して安定した摩擦特
性(例えば摩擦係数)を示すことが知られている。
材料として例えばセルロース繊維等の有機繊維を、また
無機材料として例えばガラス繊維等の無機繊維および/
又は珪藻土等の無機充填材をそれぞれ用いてペーパー基
材を抄紙した後、そのペーパー基材に熱硬化性合成樹脂
(主にフェノール樹脂)等の結合材を含浸、硬化させて
ペーパーベースの湿式摩擦材を得るようにした技術が従
来より提案されており、このようにして製造された湿式
摩擦材は、温度、圧力、回転数に対して安定した摩擦特
性(例えば摩擦係数)を示すことが知られている。
【0003】また斯かるペーパーベース湿式摩擦材の機
械的強度を高め、その耐熱性や耐久性を向上させるため
に、例えば特公平5−34530号公報、特開平3−1
79079号公報、特公平2−39653号公報等に開
示されるようにペーパー基材中の無機充填材やガラス繊
維に対する表面処理剤としてシランカップリング剤を用
いて、そのガラス繊維等と樹脂との結合性を高めるよう
にした技術が既に提案されている。
械的強度を高め、その耐熱性や耐久性を向上させるため
に、例えば特公平5−34530号公報、特開平3−1
79079号公報、特公平2−39653号公報等に開
示されるようにペーパー基材中の無機充填材やガラス繊
維に対する表面処理剤としてシランカップリング剤を用
いて、そのガラス繊維等と樹脂との結合性を高めるよう
にした技術が既に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記提案のものでは、
抄紙工程前の無機材料(例えば無機充填材、ガラス繊
維)や抄紙工程後のペーパー基材に対して、シランカッ
プリング剤を用いてカップリング処理(所謂シラン処
理)を特別に施すようにしているので、この前処理工程
のために摩擦材の製造工程が複雑となり、生産能率の低
下やコストアップを招く要因となっていた。
抄紙工程前の無機材料(例えば無機充填材、ガラス繊
維)や抄紙工程後のペーパー基材に対して、シランカッ
プリング剤を用いてカップリング処理(所謂シラン処
理)を特別に施すようにしているので、この前処理工程
のために摩擦材の製造工程が複雑となり、生産能率の低
下やコストアップを招く要因となっていた。
【0005】本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたも
のであり、シランカップリング剤を用いたことによる利
点(耐久性等の向上)を生かしながらも、抄紙工程前の
無機材料や抄紙工程後のペーパー基材に対し特別な前処
理を施す必要がなくなるようにして従来方法の上記問題
を解決した、湿式摩擦材の製造方法を提供することを目
的としている。
のであり、シランカップリング剤を用いたことによる利
点(耐久性等の向上)を生かしながらも、抄紙工程前の
無機材料や抄紙工程後のペーパー基材に対し特別な前処
理を施す必要がなくなるようにして従来方法の上記問題
を解決した、湿式摩擦材の製造方法を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の湿式摩擦材の製造方法は、シラン処理されて
いない珪素含有の無機充填材および同じくシラン処理さ
れていないガラス繊維の少なくとも一方と、有機繊維と
を用いてペーパー基材を抄紙する工程と、このペーパー
基材に、シランカップリング剤を混合した熱硬化性合成
樹脂を含浸、硬化させてペーパーベースの摩擦材を得る
工程とを含み、前記シランカップリング剤の混合量が、
摩擦材全体の0.1〜10重量%とされることを特徴と
する。
に本発明の湿式摩擦材の製造方法は、シラン処理されて
いない珪素含有の無機充填材および同じくシラン処理さ
れていないガラス繊維の少なくとも一方と、有機繊維と
を用いてペーパー基材を抄紙する工程と、このペーパー
基材に、シランカップリング剤を混合した熱硬化性合成
樹脂を含浸、硬化させてペーパーベースの摩擦材を得る
工程とを含み、前記シランカップリング剤の混合量が、
摩擦材全体の0.1〜10重量%とされることを特徴と
する。
【0007】尚、本発明において「シランカップリング
剤」とは、有機質材料(例えば合成樹脂)と無機質材料
(例えばガラス繊維、無機充填材)とを化学的に結合す
る性質を有して両材料の結合性を改善する働きをなす有
機シラン化合物をいい、また「シラン処理」とは、シラ
ンカップリング剤を用いて前記結合性改善のために基材
に対し施される表面処理をいう。
剤」とは、有機質材料(例えば合成樹脂)と無機質材料
(例えばガラス繊維、無機充填材)とを化学的に結合す
る性質を有して両材料の結合性を改善する働きをなす有
機シラン化合物をいい、また「シラン処理」とは、シラ
ンカップリング剤を用いて前記結合性改善のために基材
に対し施される表面処理をいう。
【0008】
【作 用】一般的にシランカップリング剤は、両末端に
二種の反応基(例えばアルコキシシリル基と有機反応性
官能基)を有しており、そのうち有機反応性官能基(例
えばエポキシ環)は、熱硬化性合成樹脂と反応してエー
テル結合等の化学結合を生じる。一方、アルコキシシリ
ル基は、水の存在により加水分解してシラノール基に変
化するか、若しくは、そのままガラス繊維又はシリカ表
面のシラノール水酸基と脱水縮合又は脱アルコール縮合
し、化学結合を生じる。それらの結果、無機充填材およ
びガラス繊維の少なくとも一方と、熱硬化性合成樹脂
と、シランカップリング剤との三者相互間で強固な結合
を生じるため(即ちシランカップリング剤により、無機
充填材およびガラス繊維の少なくとも一方と、熱硬化性
合成樹脂との結合性や接着性が高められるため)、摩擦
材全体としても機械的強度が増し、摩耗量の低減や耐久
性、耐熱性の向上が図られる。
二種の反応基(例えばアルコキシシリル基と有機反応性
官能基)を有しており、そのうち有機反応性官能基(例
えばエポキシ環)は、熱硬化性合成樹脂と反応してエー
テル結合等の化学結合を生じる。一方、アルコキシシリ
ル基は、水の存在により加水分解してシラノール基に変
化するか、若しくは、そのままガラス繊維又はシリカ表
面のシラノール水酸基と脱水縮合又は脱アルコール縮合
し、化学結合を生じる。それらの結果、無機充填材およ
びガラス繊維の少なくとも一方と、熱硬化性合成樹脂
と、シランカップリング剤との三者相互間で強固な結合
を生じるため(即ちシランカップリング剤により、無機
充填材およびガラス繊維の少なくとも一方と、熱硬化性
合成樹脂との結合性や接着性が高められるため)、摩擦
材全体としても機械的強度が増し、摩耗量の低減や耐久
性、耐熱性の向上が図られる。
【0009】その上、シランカップリング剤は熱硬化性
合成樹脂に混合され、その混合後の樹脂をペーパー基材
に含浸、硬化させるようにしているため、ペーパー基材
の抄紙工程前の原材料(例えばガラス繊維及び/又は珪
素含有の無機充填材)や抄紙工程後のペーパー基材に対
してカップリング処理(シラン処理)、その他の特別な
前処理を行う必要はなくなる。
合成樹脂に混合され、その混合後の樹脂をペーパー基材
に含浸、硬化させるようにしているため、ペーパー基材
の抄紙工程前の原材料(例えばガラス繊維及び/又は珪
素含有の無機充填材)や抄紙工程後のペーパー基材に対
してカップリング処理(シラン処理)、その他の特別な
前処理を行う必要はなくなる。
【0010】尚、シランカップリング剤の混合量が0.
1重量%を下回れば、シランカップリング剤の添加効果
が十分には現れず、一方、シランカップリング剤の混合
量が10重量%を上回れば、摩擦材が元々有している摩
擦特性が大きく変化してしまう。
1重量%を下回れば、シランカップリング剤の添加効果
が十分には現れず、一方、シランカップリング剤の混合
量が10重量%を上回れば、摩擦材が元々有している摩
擦特性が大きく変化してしまう。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。
【0012】添付図面において、図1は、フリクション
プレートの一実施例を示す全体斜視図、図2は前記実施
例の縦断面図、図3は、シランカップリング剤の添加量
と摩耗量との関係を示すグラフ、図4はSAE♯2試験
機によるトルク波形(実施例3)を示すグラフ、図5は
SAE♯2試験機によるトルク波形(比較例1)を示す
グラフである。
プレートの一実施例を示す全体斜視図、図2は前記実施
例の縦断面図、図3は、シランカップリング剤の添加量
と摩耗量との関係を示すグラフ、図4はSAE♯2試験
機によるトルク波形(実施例3)を示すグラフ、図5は
SAE♯2試験機によるトルク波形(比較例1)を示す
グラフである。
【0013】先ず、図1,図2において、湿式摩擦クラ
ッチ用のフリクションプレート(クラッチディスクD)
は、環状の芯金1と、この芯金1の両面に重合接着され
る環状の湿式摩擦材2とより構成される。その湿式摩擦
材2として本発明の摩擦材が用いられており、その各摩
擦材2の表面には、必要に応じて油溝2aが形成され
る。
ッチ用のフリクションプレート(クラッチディスクD)
は、環状の芯金1と、この芯金1の両面に重合接着され
る環状の湿式摩擦材2とより構成される。その湿式摩擦
材2として本発明の摩擦材が用いられており、その各摩
擦材2の表面には、必要に応じて油溝2aが形成され
る。
【0014】上記フリクションプレートの製造に当たっ
ては、先ずペーパー基材の原料となるセルロース繊維等
の有機繊維と、ガラス繊維等の無機繊維と、珪藻土等の
珪素含有無機充填材とを所定の割合で混合し、これを従
来公知の湿式抄造法(即ち通常の抄紙作業)により抄造
してペーパー基材を作製する。この場合、上記ガラス繊
維及び無機充填材は、シラン処理されていないもの、即
ち、シランカップリング剤によるカップリング処理(表
面処理)が未だ施されていないものが使用される。
ては、先ずペーパー基材の原料となるセルロース繊維等
の有機繊維と、ガラス繊維等の無機繊維と、珪藻土等の
珪素含有無機充填材とを所定の割合で混合し、これを従
来公知の湿式抄造法(即ち通常の抄紙作業)により抄造
してペーパー基材を作製する。この場合、上記ガラス繊
維及び無機充填材は、シラン処理されていないもの、即
ち、シランカップリング剤によるカップリング処理(表
面処理)が未だ施されていないものが使用される。
【0015】次いで上記ペーパー基材にフェノール系等
の熱硬化性合成樹脂を所定量含浸させ、次いでそれを加
熱し又は自然乾燥させることで硬化させて摩擦材2を製
造し、この摩擦材2を打ち抜くなどして所定形状に成形
して芯金1の両面に重合固着(接着)することによりフ
リクションプレートを得る。尚、上記のように硬化が完
了した摩擦材2を芯金1に固着する代わりに、未硬化の
比較的柔軟な摩擦材中間体を芯金1へ重ね合わせ、押圧
型等で押圧成形した後で完全に硬化(従って芯金1に固
着)させるようにしてもよい。
の熱硬化性合成樹脂を所定量含浸させ、次いでそれを加
熱し又は自然乾燥させることで硬化させて摩擦材2を製
造し、この摩擦材2を打ち抜くなどして所定形状に成形
して芯金1の両面に重合固着(接着)することによりフ
リクションプレートを得る。尚、上記のように硬化が完
了した摩擦材2を芯金1に固着する代わりに、未硬化の
比較的柔軟な摩擦材中間体を芯金1へ重ね合わせ、押圧
型等で押圧成形した後で完全に硬化(従って芯金1に固
着)させるようにしてもよい。
【0016】次に本発明の具体的な実施例について説明
する。本実施例では、次の表1に示す基本組成のペーパ
ー基材を従来普通の湿式抄造法により抄紙作製する。次
いで表1に示した重量%のシランカップリング剤を予め
混合したフェノール系の熱硬化性合成樹脂材を、シラン
処理されていない前記ペーパー基材に含浸・硬化させ
て、所定形状の摩擦材を成形し、その摩擦材を芯金の両
面に重合接着することによりフリクションプレートを得
て、それぞれを実施例1〜実施例3とした。
する。本実施例では、次の表1に示す基本組成のペーパ
ー基材を従来普通の湿式抄造法により抄紙作製する。次
いで表1に示した重量%のシランカップリング剤を予め
混合したフェノール系の熱硬化性合成樹脂材を、シラン
処理されていない前記ペーパー基材に含浸・硬化させ
て、所定形状の摩擦材を成形し、その摩擦材を芯金の両
面に重合接着することによりフリクションプレートを得
て、それぞれを実施例1〜実施例3とした。
【0017】
【表1】
【0018】またペーパー基材の組成を実施例のそれと
同じくし且つシランカップリング剤を無添加としたもの
から、実施例と同様にしてフリクションプレートを得て
比較例1とした。
同じくし且つシランカップリング剤を無添加としたもの
から、実施例と同様にしてフリクションプレートを得て
比較例1とした。
【0019】以上のようにして得られた各実施例および
比較例に係るフリクションプレートを従来周知の慣性吸
収式クラッチフルサイズテスタに装着し、そのテスタの
慣性体(フライホイール)を所定の回転数で回転させた
後、その慣性体の駆動を、クラッチを断続することで停
止させて測定を行うようにし、そのようなことが所定回
数繰り返されたところでフリクションプレートの摩耗量
を測定した。尚、この測定条件は、図示例では慣性体入
力回転数が3000rpm、試験油(ATF)がDex
tronII、所定回数が500回とされる。
比較例に係るフリクションプレートを従来周知の慣性吸
収式クラッチフルサイズテスタに装着し、そのテスタの
慣性体(フライホイール)を所定の回転数で回転させた
後、その慣性体の駆動を、クラッチを断続することで停
止させて測定を行うようにし、そのようなことが所定回
数繰り返されたところでフリクションプレートの摩耗量
を測定した。尚、この測定条件は、図示例では慣性体入
力回転数が3000rpm、試験油(ATF)がDex
tronII、所定回数が500回とされる。
【0020】図3には、実施例1〜実施例3および比較
例1に係るフリクションプレートの摩耗量を示してあ
る。このグラフによれば、シランカップリング剤の添加
量が増えるに従いフリクションプレートの摩耗量が減少
していることは明らかであり、シランカップリング剤の
添加効果によりフリクションプレートの耐摩耗性が向上
していることが判る。尚、具体的なデータとしては示し
ていないが、前記実施例に於けるシランカップリング剤
の添加効果は、従来技術のように抄紙工程前の無機材料
や抄紙工程後のペーパー基材に対しシラン処理を施すよ
うにしたものに於けるシランカップリング剤の添加効果
と比べて遜色ないことが、実験により確認されている。
例1に係るフリクションプレートの摩耗量を示してあ
る。このグラフによれば、シランカップリング剤の添加
量が増えるに従いフリクションプレートの摩耗量が減少
していることは明らかであり、シランカップリング剤の
添加効果によりフリクションプレートの耐摩耗性が向上
していることが判る。尚、具体的なデータとしては示し
ていないが、前記実施例に於けるシランカップリング剤
の添加効果は、従来技術のように抄紙工程前の無機材料
や抄紙工程後のペーパー基材に対しシラン処理を施すよ
うにしたものに於けるシランカップリング剤の添加効果
と比べて遜色ないことが、実験により確認されている。
【0021】また各実施例および比較例に係るフリクシ
ョンプレートの摩擦特性をSAE♯2試験機により測定
した。尚、その測定条件は、図示例では慣性体入力回転
数が3000rpm、試験油(ATF)がDextro
nIIである。
ョンプレートの摩擦特性をSAE♯2試験機により測定
した。尚、その測定条件は、図示例では慣性体入力回転
数が3000rpm、試験油(ATF)がDextro
nIIである。
【0022】図4には、実施例3に係るフリクションプ
レートの摩擦特性をトルク波形(μ−回転数)で示し
た。また図5には、比較例1に係るフリクションプレー
トの摩擦特性を同じくトルク波形(μ−回転数)で示し
た。これらのグラフの比較より、シランカップリング剤
を添加してもトルク波形に大きな変化はなく、回転数に
対しても安定したトルク値を示すことが明らかである。
尚、図4,5のグラフにおいて点線は、前記所定回数の
耐久テストを終了した後のトルク及び回転数の変化値を
示している。
レートの摩擦特性をトルク波形(μ−回転数)で示し
た。また図5には、比較例1に係るフリクションプレー
トの摩擦特性を同じくトルク波形(μ−回転数)で示し
た。これらのグラフの比較より、シランカップリング剤
を添加してもトルク波形に大きな変化はなく、回転数に
対しても安定したトルク値を示すことが明らかである。
尚、図4,5のグラフにおいて点線は、前記所定回数の
耐久テストを終了した後のトルク及び回転数の変化値を
示している。
【0023】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は、前記実施例に限定されず、その発明の範囲で
種々の小設計変更が可能である。例えば前記実施例で
は、湿式摩擦材が用いられるフリクションプレートとし
て湿式摩擦クラッチ用のクラッチディスクを示したが、
本発明はクラッチ以外の種々の湿式摩擦係合装置、例え
ば摩擦ブレーキ用のフリクションプレートにも適用可能
である。
本発明は、前記実施例に限定されず、その発明の範囲で
種々の小設計変更が可能である。例えば前記実施例で
は、湿式摩擦材が用いられるフリクションプレートとし
て湿式摩擦クラッチ用のクラッチディスクを示したが、
本発明はクラッチ以外の種々の湿式摩擦係合装置、例え
ば摩擦ブレーキ用のフリクションプレートにも適用可能
である。
【0024】また前記実施例では、熱硬化性合成樹脂と
してフェノール樹脂を用いたものを示したが、他の熱硬
化性合成樹脂、例えばエポキシ樹脂、メラミン樹脂等を
使用してもよい。
してフェノール樹脂を用いたものを示したが、他の熱硬
化性合成樹脂、例えばエポキシ樹脂、メラミン樹脂等を
使用してもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ペーパー
ベース湿式摩擦材にシランカップリング剤が添加される
ことにより、ガラス繊維および無機充填材の少なくとも
一方と、熱硬化性合成樹脂と、シランカップリング材と
の三者相互間で強固な結合を生じるため、摩擦材全体と
してその機械的強度が高まり、摩耗量の低減や耐久性、
耐熱性の向上に寄与し得る等の利点がある。
ベース湿式摩擦材にシランカップリング剤が添加される
ことにより、ガラス繊維および無機充填材の少なくとも
一方と、熱硬化性合成樹脂と、シランカップリング材と
の三者相互間で強固な結合を生じるため、摩擦材全体と
してその機械的強度が高まり、摩耗量の低減や耐久性、
耐熱性の向上に寄与し得る等の利点がある。
【0026】その上、シランカップリング剤は熱硬化性
合成樹脂に混合され、その混合後の樹脂をペーパー基材
に含浸、硬化させるようにしているので、ペーパー基材
の抄紙工程前の原材料(例えばガラス繊維及び/又は珪
素含有の無機充填材)や抄紙工程後のペーパー基材に対
してカップリング処理(シラン処理)等の特別な前処理
を行う必要はなくなり、従ってシランカップリング剤の
添加による本来的な利点を生かしながらも、上記特別な
前処理の工程省略により摩擦材を能率よく、しかも低コ
ストで製造することが可能となる。
合成樹脂に混合され、その混合後の樹脂をペーパー基材
に含浸、硬化させるようにしているので、ペーパー基材
の抄紙工程前の原材料(例えばガラス繊維及び/又は珪
素含有の無機充填材)や抄紙工程後のペーパー基材に対
してカップリング処理(シラン処理)等の特別な前処理
を行う必要はなくなり、従ってシランカップリング剤の
添加による本来的な利点を生かしながらも、上記特別な
前処理の工程省略により摩擦材を能率よく、しかも低コ
ストで製造することが可能となる。
【0027】更にシランカップリング剤の混合量を摩擦
材全体に対し0.1〜10重量%としたので、シランカ
ップリング剤の添加による所期の効果を十分に確保しつ
つ、摩擦材本来の摩擦特性がシランカップリング剤の添
加に因り影響されるのを極力回避することができる。従
って本発明の摩擦材は、シランカップリング剤の添加に
よっても、回転数、温度、圧力に対するトルク値が安定
しており、ジャダー振動等の低減に効果的である。
材全体に対し0.1〜10重量%としたので、シランカ
ップリング剤の添加による所期の効果を十分に確保しつ
つ、摩擦材本来の摩擦特性がシランカップリング剤の添
加に因り影響されるのを極力回避することができる。従
って本発明の摩擦材は、シランカップリング剤の添加に
よっても、回転数、温度、圧力に対するトルク値が安定
しており、ジャダー振動等の低減に効果的である。
【図1】フリクションプレートの一実施例を示す全体斜
視図
視図
【図2】前記実施例の縦断面図
【図3】シランカップリング剤の添加量と摩耗量との関
係を示すグラフ
係を示すグラフ
【図4】SAE♯2試験機によるトルク波形(実施例
3)を示すグラフ
3)を示すグラフ
【図5】SAE♯2試験機によるトルク波形(比較例
1)を示すグラフ
1)を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 101:10 B29L 31:16 C08L 61:04 (72)発明者 長谷川 智浩 静岡県引佐郡細江町中川7000番地の46 株 式会社エフ・シー・シー技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 シラン処理されていない珪素含有の無機
充填材および同じくシラン処理されていないガラス繊維
の少なくとも一方と、有機繊維とを用いてペーパー基材
を抄紙する工程と、このペーパー基材に、シランカップ
リング剤を混合した熱硬化性合成樹脂を含浸、硬化させ
てペーパーベースの摩擦材を得る工程とを少なくとも含
み、 前記シランカップリング剤の混合量は、摩擦材全体の
0.1〜10重量%とされることを特徴とする、湿式摩
擦材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7254798A JPH11269279A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 湿式摩擦材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7254798A JPH11269279A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 湿式摩擦材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11269279A true JPH11269279A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13492504
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7254798A Pending JPH11269279A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 湿式摩擦材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11269279A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1300483C (zh) * | 2003-10-10 | 2007-02-14 | 黄石赛福摩擦材料有限公司 | 高分子复合纸基摩擦材料 |
| WO2012056716A1 (en) * | 2010-10-29 | 2012-05-03 | Nisshinbo Brake Inc. | Friction material |
| CN108368903A (zh) * | 2015-12-04 | 2018-08-03 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 包含硅烷的柔性湿式摩擦材料 |
| CN113544399A (zh) * | 2019-03-08 | 2021-10-22 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 湿式离合器摩擦板 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP7254798A patent/JPH11269279A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1300483C (zh) * | 2003-10-10 | 2007-02-14 | 黄石赛福摩擦材料有限公司 | 高分子复合纸基摩擦材料 |
| WO2012056716A1 (en) * | 2010-10-29 | 2012-05-03 | Nisshinbo Brake Inc. | Friction material |
| JP2012107205A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-06-07 | Nisshinbo Brake Inc | 摩擦材 |
| CN103221502A (zh) * | 2010-10-29 | 2013-07-24 | 日清纺制动器株式会社 | 摩擦材料 |
| CN103221502B (zh) * | 2010-10-29 | 2015-04-15 | 日清纺制动器株式会社 | 摩擦材料 |
| CN108368903A (zh) * | 2015-12-04 | 2018-08-03 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 包含硅烷的柔性湿式摩擦材料 |
| JP2019504141A (ja) * | 2015-12-04 | 2019-02-14 | シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲーSchaeffler Technologies AG & Co. KG | シランを含有する可撓性湿式摩擦材料 |
| CN113544399A (zh) * | 2019-03-08 | 2021-10-22 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 湿式离合器摩擦板 |
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Legal Events
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