JPH11269406A - 防錆用塗料組成物 - Google Patents

防錆用塗料組成物

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JPH11269406A
JPH11269406A JP7745098A JP7745098A JPH11269406A JP H11269406 A JPH11269406 A JP H11269406A JP 7745098 A JP7745098 A JP 7745098A JP 7745098 A JP7745098 A JP 7745098A JP H11269406 A JPH11269406 A JP H11269406A
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JP
Japan
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fatty acid
modified
acid
resin
compound
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JP7745098A
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English (en)
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Toshiya Koike
俊哉 小池
Hiroshi Amako
宏 尼子
Yoshiaki Koga
義明 古賀
Masahiro Matsumoto
正博 松本
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に浮きスケール等の異物が付着した鋼材
であっても、当該鋼材と塗膜との密着性が良好となるよ
うな、また防錆性も優れた塗料組成物を提供する。 【解決手段】 分子内に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物と、脂肪酸変性樹脂と、光増
感剤とを含有することを特徴とする防錆用塗料組成物で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防錆用塗料組成物に
関し、より詳しくは、鋼管、鋼板等の鋼材に使用される
防錆用塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管、鋼板等の鋼材は、製造後の保管時
の防錆のため、各種防錆剤が塗布されており、その状態
で使用時まで保管されている。使用時には、この防錆剤
はアルカリ処理等により除かれる場合が多い。
【0003】防錆剤を塗布する鋼材表面は、一般的にス
ケール(浮きスケールを含む)、埃等の各種異物が付着
しており、一般的な防錆剤(防錆油、防錆ワニス等)を
このような鋼材表面に塗布する場合には、防錆剤がこれ
らの異物の中に浸透するために密着性が大幅に低下する
ことは少ないが、紫外線硬化型防錆剤を塗布する場合に
は、塗布後瞬時に硬化させるためこれら異物上で皮膜化
し、その結果、鋼材表面との密着性が不良となる場合が
多い。
【0004】このような密着不良を防止する手段として
は、塗布前に鋼材表面のブラッシング工程や洗浄工程を
組み入れるのが有効な手段であるが、設備のメンテナン
スや経費等の負担が多くなり、市場展開にマイナス要素
となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点を
解決しようとするものであり、その目的は、表面に浮き
スケール等の異物が付着した鋼材であっても、当該鋼材
と塗膜との密着性が良好となるような、また防錆性も優
れた塗料組成物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の特徴を
有する。 (1) 分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基
を有する化合物と、脂肪酸変性樹脂と、光増感剤とを含
有することを特徴とする防錆用塗料組成物。 (2) 脂肪酸変性樹脂が、脂肪酸変性アルキド樹脂、脂肪
酸変性エポキシ樹脂および脂肪酸変性ビニル系共重合体
から選択される少なくとも1種である上記(1) に記載の
防錆用塗料組成物。 (3) 脂肪酸変性樹脂の油長が、25〜70%である上記
(1) または(2) に記載の防錆用塗料組成物。 (4) 脂肪酸変性樹脂が有する脂肪酸残基が、不飽和結合
を有する脂肪酸残基である上記(1) 〜(3) のいずれかに
記載の防錆用塗料組成物。 (5) 組成物が、さらに脂肪酸で変性されていない樹脂を
含有する上記(1) 〜(4)のいずれかに記載の防錆用塗料
組成物。 (6) 脂肪酸で変性されていない樹脂がアクリル樹脂であ
る上記(5) に記載の防錆用塗料組成物。 (7) 組成物中の脂肪酸変性樹脂の含有量が、固形分換算
で5〜80重量%である上記(1) 〜(6) のいずれかに記
載の防錆用塗料組成物。 (8) 組成物中の固形分の酸価が20mg以上200mg
以下である上記(1) 〜(7) のいずれかに記載の防錆用塗
料組成物。 (9) 鋼材用である上記(1) 〜(8) のいずれかに記載の防
錆用塗料組成物。
【0007】
【発明の実施の態様】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明組成物の第1の成分は、分子内に少なくとも
1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
この化合物は、紫外線照射と増感剤の作用により、その
不飽和結合が関与する重合反応が生じて硬化し、塗膜を
形成する。この化合物としては、例えば、以下の〜
に示されるような化合物が例示される。
【0008】ポリオールと(メタ)アクリル酸とを反
応させて得られるオリゴエステル(メタ)アクリレート 本発明で使用されるポリオールとしては、例えば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等のポ
リオール類を挙げることができる。更に、これらのポリ
オール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン等を付加
反応させて得られるアルキレンオキサイド変性またはラ
クトン変性のポリオールや、過剰のこれらのポリオール
類と多塩基酸またはその酸無水物とを縮合して得られる
末端水酸基を有するポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオール等も挙げることができる。
【0009】上記の多塩基酸またはその酸無水物として
は、特に限定されず、例えば、フタル酸、イソフタル
酸、アジピン酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、
フマル酸、テトラヒドロフタル酸等や、これらの酸無水
物等を挙げることができる。
【0010】上記ポリオールとして、分子内に少なくと
も2個のエポキシ基またはグリシジル基を有する化合物
と一価の酸または一価のアミンとを反応させて得られる
もの等も挙げることができる。分子内に少なくとも2個
のエポキシ基またはグリシジル基を有する化合物として
は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、2,6−キシレノール、臭素化ビスフェノ
ールA、フェノールノボラック等を含有するグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂;ダイマー酸等を有するグリシ
ジルエステル型エポキシ樹脂;芳香族または複素環族ア
ミン等を有するグリシジルエステル型エポキシ樹脂;脂
環型のエポキシ樹脂;エポキシ基またはグリシジル基を
有するアクリル樹脂等を挙げることができる。
【0011】上記の一価の酸としては特に限定されず、
例えば、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ラウリン酸、
ステアリン酸、酪酸、(メタ)アクリル酸等を挙げるこ
とができる。上記の一価のアミンとしては特に限定され
ず、例えば、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルア
ミン、モノ−n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン、トリ−n−ブチルアミン、モノ−2−エチルヘキシ
ルアミン、モノベンジルアミン、ピペリジン、モルホリ
ン、n−メチルモルホリン、n−エチルモルホリン、セ
チルモルホリン等を挙げることができる。
【0012】分子内に末端イソシアナト基を有する化
合物に、水酸基および(メタ)アクリロイル基を有する
化合物を付加して得られるウレタンアクリレート 分子内に末端イソシアナト基を有する化合物としては、
例えば、ポリイソシアネート、または上記で例示され
たポリオールにポリイソシアネートを反応させて得られ
るもの等を挙げることができる。このうち、ポリオール
として、上記で例示された分子内に少なくとも2個の
エポキシ基またはグリシジル基を有する化合物と一価の
酸または一価のアミンとを反応させて得られるものを使
用する場合は、例えば、予め分子内に1個の水酸基およ
び(メタ)アクリロイル基を有する化合物とポリイソシ
アネートとを反応させて得られる1分子中に1個のイソ
シアナト基を有する化合物に、分子内に少なくとも2個
のエポキシ基またはグリシジル基を有する化合物と一価
の酸または一価のアミンとを反応させて得られるポリオ
ールを反応させて、エステル結合およびウレタン結合を
有するウレタン変性エポキシアクリレートとして得るこ
とができる。
【0013】上記ポリイソシアネートとしては、例え
ば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系および芳香族−脂肪
族系等のうちのいずれのものであっても良く、このよう
なものとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト等のジイソシアネート類;これらジイソシアネート類
のヌレート体、ビュレット体、アダクト体等を挙げるこ
とができる。
【0014】上記水酸基および(メタ)アクリロイル基
を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、
グリセロールジ(メタ)アクリレート、および、これら
にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ε−カ
プロラクトン、γ−ブチロラクトン等を付加して得られ
るアルキレンオキサイド変性またはラクトン変性の化合
物等を挙げることができ、また、これらの化合物にポリ
イソシアネートを付加した化合物を用いることもでき
る。
【0015】分子内に少なくとも2個のエポキシ基ま
たはグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸
とを反応させて得られるエポキシアクリレート 分子内に少なくとも2個のエポキシ基またはグリシジル
基を有する化合物としては、例えば、上記で例示され
た分子内に少なくとも2個のエポキシ基またはグリシジ
ル基を有する化合物等を挙げることができる。
【0016】分子内に少なくとも2個のカルボキシル
基を有する化合物とオキシラン基を有する不飽和単量体
を反応させて得られる(メタ)アクリレート 分子内に少なくとも2個のカルボシキル基を有する化合
物としては特に限定されず、例えば、上記で例示され
た多塩基酸を挙げることができる。また、オキシラン基
を有する不飽和単量体としては、グリシジリル(メタ)
アクリレート、メチルグリシジリル(メタ)アクリレー
ト等を挙げることができる。
【0017】本発明においては、組成によっては粘着性
が残り好ましくない場合がある。粘着性を防止する手段
としては、硬化性を強化する方法が有利であり、そのた
めには、上述の分子内に少なくとも1個の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物の中でも、分子内に少なくと
も3個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を使用
することが望ましい。
【0018】上記分子内に少なくとも3個の(メタ)ア
クリロイル基を有する化合物としては、例えば、以下の
a、a、b、a等が例示される。
【0019】a)分子内に3個以上の水酸基を有する
化合物と(メタ)アクリル酸とのエステル化物 上記分子内に3個以上の水酸基を有する化合物として
は、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、ジトリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセ
リン等を挙げることができ、更に、これらにエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、ε−カプロラクトン
またはγ−ブチロラクトン等を付加して得られるアルキ
レンオキサイド変性またはラクトン変性のポリオール等
も挙げることができる。
【0020】a)分子内に3個以上の末端イソシアナ
ト基を有する化合物に、水酸基および(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物を付加して得られるウレタン変性
(メタ)アクリレート化合物 分子内に3個以上の末端イソシアナト基を有する化合物
としては、例えば、分子内に3個以上の水酸基を有する
ポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させたも
のを挙げることができる。分子内に3個以上の水酸基を
有するポリオールとしては、例えば、グリセリン、ペン
タエリスリトール、トリメチロールプロパンのポリオー
ル類;これらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン等を付
加させた得られるアルキレンオキサイド変性またはラク
トン変性ポリオール類;過剰のこれらのポリオール類と
多塩基酸またはその酸無水物とを縮合して得られる末端
水酸基を有するポリエステルポリオール等が挙げられ
る。
【0021】上記のポリイソシアネート化合物として
は、例えば、脂肪族系、脂環族系、芳香族系、芳香族−
脂肪族系のいずれのポリイソシアネートもよく、例え
ば、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられ
る。また、これらのジイソシアネート類のヌレート体、
ビュレット体、アダクト体等も挙げられる。
【0022】また、水酸基および(メタ)アクリロイル
基を有する化合物としては、例えば、上記で例示した
化合物等を挙げることができる。
【0023】b)過剰のポリオールと多塩基酸または
その酸無水物とを縮合して得られる末端水酸基を有する
ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポ
リイソシアネートとを反応させて得られる分子内に3個
以上の末端イソシアナト基を有する化合物に、水酸基お
よび(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加して
得られるウレタン変性(メタ)アクリレート化合物 分子内に3個以上の末端イソシアナト基を有する化合物
としては、例えば、上記a)で例示された化合物等を
挙げることができる。ポリオールとしては、例えば、上
記で例示したポリオール等を挙げることができる。多
塩基酸またはその酸無水物としては、例えば、上記で
例示した化合物等を挙げることができる。
【0024】a)分子内に3個以上のエポキシ基また
はグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸と
のエステル化物 上記分子内に3個以上のエポキシ基またはグリシジル基
を有する化合物としては、例えば、グリセロールトリグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテ
ル、ソルビトールペンタグリシジルエーテル、ソルビタ
ンテトラグリシジルエーテル、ソルビタンペンタグリシ
ジルエーテル、トリグリセロールテトラグリシジルエー
テル、テトラグリセロールテトラグリシジルエーテル、
ペンタグリセロールテトラグリシジルエーテル、トリグ
リセロールペンタグリシジルエーテル、テトラグリセロ
ールペンタグリシジルエーテル、ペンタグリセロールペ
ンタグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラ
グリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート
等を挙げることができる。
【0025】さらに、o−クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂のうち、3個以上のグリシジル基を有する化合
物等も挙げることができ、例えば、スミエポキシESC
N−220L(住友化学工業社製)、スミエポキシES
CN−220N(住友化学工業社製)等を挙げることが
できる。
【0026】上記の分子内に少なくとも3個の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物のうち、a)の分子内
に3個以上の水酸基を有する化合物と(メタ)アクリル
酸とのエステル化物が好ましく、特に、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトールおよびトリメチロール
プロパンのうちのいずれかと(メタ)アクリル酸とのエ
ステル化物が好ましい。
【0027】本発明組成物は、必要に応じて、さらにそ
の他の不飽和結合を有する化合物、例えば、ジアリルフ
マレート、トリアリルイソシアヌレート等を含有させる
こともできる。
【0028】上記の分子内に少なくとも1個の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物は、本発明組成物中、好
ましくは20〜80重量%、より好ましくは20〜60
重量%含有される。この含有量が20重量%未満である
と得られる塗膜の光沢、粘着性が劣る場合があり、逆に
80重量%を超えると密着性が低下する場合がある。
【0029】本発明組成物の第2の成分は脂肪酸変性樹
脂である。本発明において、脂肪酸変性樹脂とは、油脂
または脂肪酸により変性されて、脂肪酸残基を側鎖に有
する樹脂をいう。当該樹脂を含有することにより、本発
明組成物は、表面に浮きスケール、埃等の異物が付着し
た鋼材等であっても、当該鋼材と塗膜との密着性が良好
となり、塗膜剥離が防止される。当該脂肪酸変性樹脂と
しては、例えば、以下の(1) 〜(3) の樹脂が例示され
る。
【0030】(1) 脂肪酸変性アルキド樹脂 本発明で使用される上記脂肪酸変性アルキド樹脂(1) と
しては特に限定されず、例えば、多価アルコールと多塩
基酸またはその酸無水物に加えて、更に、変性剤とし
て、油脂または脂肪酸を使用することによって得ること
ができるもの等を挙げることができる。
【0031】上記多価アルコールとしては特に限定され
ず、例えば、上述の第1の成分ので例示されたポリオ
ール等を挙げることができる。また、上記多塩基酸また
はその酸無水物としては特に限定されず、例えば、上述
の第1の成分ので例示された化合物を挙げることがで
きる。
【0032】上記油脂または脂肪酸は、特に限定され
ず、例えば、あまに油、トール油、いわし油、きり油、
脱水ひまし油、サフラワー油、大豆油、ごま油、綿実
油、ひまし油、やし油等の油脂またはそれから得られる
脂肪酸等を挙げることができる。上記の油脂または脂肪
酸は、組成物の酸化重合性、鋼材との密着性の点で、不
飽和結合を有していることが好ましく、例えば、ヨウ素
価が120〜210である油脂または脂肪酸を使用する
ことが特に好ましい。このような油脂または脂肪酸とし
ては、具体的には、あまに油、トール油、大豆油、ごま
油、なたね油、きり油、脱水ひまし油、サフラワー油、
綿実油等の油脂またはそれから得られる脂肪酸が挙げら
れる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0033】上記の脂肪酸変性アルキド樹脂(1) は、例
えば、以下のような方法で製造される。 変性剤として油脂を使用する場合は、通常、次のよう
な2段反応を行う。まず、油脂と多価アルコールの全部
または一部を混合し、鉛、リチウム等の酸化物や水酸化
物を触媒として200〜260℃でエステル交換反応を
行った後、残りの多価アルコールおよび多塩基酸を加
え、180〜240℃でエステル化反応を行って製造さ
れる。エステル化反応時には必要によりエステル化触媒
を添加してもよい。 変性剤として脂肪酸を使用する場合は、通常、1段反
応を行う。即ち、多塩基酸、多価アルコールおよび脂肪
酸を混合し、180℃〜240℃でエステル化反応を行
って製造される。必要によりエステル化触媒を添加して
もよい。 得られた樹脂は、溶剤または分子内に少なくとも1個
の(メタ)アクリロイル基を有する化合物により、固形
分調整される。
【0034】上記脂肪酸変性アルキド樹脂(1) の数平均
分子量は、1000〜8000が好ましい。この分子量
が1000未満であると得られる塗膜に粘着感がある場
合があり、逆に8000を超えると浮きスケール等の異
物が付着した鋼材への塗膜の密着性が劣る場合がある。
【0035】このような脂肪酸変性アルキド樹脂の具体
例としては、例えば、ヤシ油変性アルキド樹脂として、
ベッコゾール1323−60−EL(大日本インキ化学
工業社製、油長28%);トール油変性アルキド樹脂と
して、R−1730(日本ペイント社製、油長39
%)、ベッコゾールET−6502−60(大日本イン
キ化学工業社製、油長65%);大豆油変性アルキド樹
脂として、ベッコゾールES−6505−70(大日本
インキ化学工業社製、油長65%)、ベッコゾールOD
−E−198−50(大日本インキ化学工業社製、油長
28%)、ベッコゾールES−4020−55(大日本
インキ化学工業社製、油長40%)、ベッコゾールP−
470−70(大日本インキ化学工業社製、油長65
%);サフラワー油変性アルキド樹脂として、ベッコゾ
ールJ−557(大日本インキ化学工業社製、油長51
%);アマニ油変性アルキド樹脂として、ベッコゾール
45−163(大日本インキ化学工業社製、油長28
%)、ベッコゾールEL−4501−50(大日本イン
キ化学工業社製、油長45%)、ベッコゾールEL−6
501−70(大日本インキ化学工業社製、油長65
%)等を挙げることができる。なお、本明細書中、「油
長」とは、脂肪酸変性樹脂中の脂肪酸残基の量を脂肪酸
トリグリセリド重量に換算し、この重量の脂肪酸変性樹
脂に対する重量百分率をいう。
【0036】(2) 脂肪酸変性エポキシ樹脂 本発明で使用される脂肪酸変性エポキシ樹脂(2) は、エ
ポキシ基を有するポリマーを油脂または脂肪酸により変
性したものである。上記エポキシ基を有するポリマーと
しては特に限定されず、例えば、ビスフェノールA、ビ
スフェノールB、ビスフェノールF、これらのハロゲン
置換体等をベースとするビスフェノール型エポキシ樹
脂;エチレングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪
族エーテル型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
【0037】上記エポキシ基を有するポリマーとしては
市販されているものを使用することもできる。例えば、
エピコート1001、1004(シェル化学社製);エ
ポトートYD−012、017、019、020(東都
化成社製);フェノトートYP−50、50S、YDF
‐2004、ZX−1356、1395(東都化成社
製);デナコールEX−212、301、411、61
6(ナガセ化成社製)等を挙げることができる。これら
は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0038】上記油脂または脂肪酸としては、脂肪酸変
性アルキド樹脂(1) で例示されたものと同様のものが挙
げられる。
【0039】上記脂肪酸変性エポキシ樹脂(2) の数平均
分子量は、2000〜6000が好ましい。この分子量
が2000未満であると得られる塗膜に粘着感がある場
合があり、逆に6000を超えると、浮きスケール等の
異物が付着した鋼材への塗膜の密着性が劣る場合があ
る。
【0040】上記脂肪酸変性エポキシ樹脂(2) は、例え
ば、エポキシ樹脂と脂肪酸とを混合し、260〜270
℃で脱水反応させることにより得られる。この時の反応
温度は、エポキシ樹脂中のエポキシ基のみを開環させて
エステル化する場合には、160℃程度でよいが、エポ
キシ樹脂中の水酸基もエステル化する場合には、上記範
囲であることが好ましい。
【0041】このような脂肪酸変性エポキシ樹脂(2) の
具体例としては、例えば、ET−4(日本ペイント株式
会社製、油長40%)、EPS−1000(日本ペイン
ト株式会社製、油長50%)等が挙げられる。
【0042】(3) 脂肪酸変性ビニル系共重合体 本発明で使用される脂肪酸変性ビニル系共重合体(3)
は、例えば、脂肪酸変性不飽和単量体 (A)およびα,β
−エチレン性不飽和単量体(B) を共重合せしめるか、ま
たは予め(B) 成分とエチレン性不飽和カルボン酸(C) 成
分とを共重合して得られる重合体に脂肪酸のグリシジル
エステル(D) を反応させることによって得られる。
【0043】脂肪酸変性ビニル系共重合体(3) で使用さ
れる脂肪酸変性不飽和単量体(A) としては、例えば以下
の(a) 〜(e) に示される化合物が例示される。
【0044】(a) オキシラン基含有不飽和単量体と脂肪
酸とを反応させて得られる単量体(例えば、日本特許1
003944号参照)。オキシラン基含有不飽和単量体
としては、例えば、グリシジルメタクリレート、メチル
グリシジルメタクリレート等が例示される。脂肪酸とし
ては、脂肪酸変性アルキド樹脂(1) で例示されたものと
同様のものが例示される。
【0045】(b) 水酸基含有不飽和単量体と脂肪酸とを
反応させて得られる単量体(例えば、特開昭56−58
63号公報参照)。水酸基含有不飽和単量体としては、
例えば、2−ヒドロキシメタクリレート、2−ヒドロキ
シプロピルアクリレート等が例示される。脂肪酸として
は、脂肪酸変性アルキド樹脂(1) で例示されたものと同
様のものが例示される。
【0046】(c) 上記(a) によって得られる単量体の有
する2級水酸基に、イソシアネート化合物を付加させて
得られる単量体(例えば、特開昭55−92773号公
報参照)。イソシアネート化合物としては、例えば、フ
ェニルイソシアネート等が挙げられる。
【0047】(d) 上記(a) によって得られる単量体の有
する2級水酸基に、有機酸、有機酸無水物、有機酸クロ
リドを反応させて得られる単量体(例えば、特開昭55
−98266号公報参照)。有機酸としては、例えば、
安息香酸、ステアリン酸等が挙げられ、有機酸無水物と
しては、例えば、無水酢酸、無水酪酸等が挙げられ、有
機酸クロリドとしては、例えば、アセチルクロリド等が
挙げられる。
【0048】(e) 分子中に少なくとも1個のウレタン結
合(−NH−COO−)、脂肪酸残基および1個のエチ
レン性不飽和結合を含有する単量体、例えば、イソシア
ナト基含有不飽和単量体と水酸基および脂肪酸残基を有
する化合物とを反応せしめて得られる単量体、または、
水酸基含有アクリル系単量体とイソシアナト基および脂
肪酸残基を有する化合物とを反応せしめて得られる単量
体(例えば、特願昭59−252754号参照)。イソ
シアナト基含有不飽和単量体としては、例えば、イソシ
アナトエチル(メタ)アクリレートが挙げられ、水酸基
および脂肪酸残基を有する化合物としては、例えば、モ
ノエポキシ化合物と脂肪酸を反応させて得られる生成物
等が挙げられる。水酸基含有アクリル系単量体として
は、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレートが挙
げられ、イソシアナト基および脂肪酸残基を有する化合
物としては、例えば、上記の水酸基および脂肪酸残基を
有する化合物とジイソシアネート化合物とを反応させて
得られる生成物が挙げられる。
【0049】脂肪酸変性ビニル系共重合体(3) で使用さ
れるα,β−エチレン性不飽和単量体(B) は、上記(A)
成分以外であって、α,β−エチレン性不飽和結合を有
する化合物である。具体的には、以下の(f) 〜(i) が代
表的に例示される。
【0050】(f) アクリル酸またはメタクリル酸のエス
テル:例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、
アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、
メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアク
リル酸またはメタクリル酸のC1 〜C10アルキルエステ
ル:グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト;アリルアクリレート、アリルメタクリレート等のア
クリル酸またはメタクリル酸のC2 〜C6アルケニルエ
ステル:ヒドロキシルエチルアクリレート、ヒドロキシ
ルエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル
酸またはメタクリル酸のC3 〜C18のヒドロキシアルキ
ルエステル:アリルオキシエチルアクリレート、アリル
オキシエチルメタクリレート等のアクリル酸またはメタ
クリル酸のC3 〜C18のアルケニルオキシアルキルエス
テル。
【0051】(g) ビニル芳香族化合物:例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロル
スチレン。 (h) ポリオレフィン系化合物:例えば、ブタジエン、イ
ソブタン、クロロプレン。 (i) その他:アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
メチルイソプロペニルケトン:酢酸ビニル、ベオバモノ
マー(シェル化学製品)、ビニルプロピオネート、ビニ
ルピバレートなど。
【0052】これらα,β−エチレン性不飽和単量体
(B) は、所望の物性に応じて適宜選択され、それぞれ単
独で用いてもよく、あるいは2種またはそれ以上組み合
わせて使用することができる。
【0053】脂肪酸変性ビニル系共重合体(3) の製造
は、例えば、脂肪酸変性不飽和単量体(A) およびα,β
−エチレン性不飽和単量体(B) を相互に共重合せしめる
ことによって行うことができる。該共重合体は、エチレ
ン系共重合体を製造するためのそれ自体公知の方法に従
い、例えば溶液重合法を用いて行うことができる。
【0054】共重合を行う場合の上記2成分の配合割合
は、適宜選択できるが、脂肪酸変性ビニル系共重合体
(3) 中、脂肪酸変性不飽和単量体(A) を好ましくは40
〜70重量%、α,β−エチレン性不飽和単量体(B)を
好ましくは30〜60重量%の割合で配合する。
【0055】また、脂肪酸変性ビニル系共重合体(3)
は、α,β−エチレン性不飽和単量体(B) とエチレン性
不飽和カルボン酸(C) とを共重合して得られる共重合体
に、脂肪酸のグリシジルエステル(D) を反応させること
によっても得られる。
【0056】ここで使用されるエチレン性不飽和カルボ
ン酸(C) は、カルボキシル基が結合する炭素原子とそれ
に隣接する炭素原子との間に付加重合性の二重結合を有
する型の不飽和脂肪酸モノマーまたはポリカルボン酸
で、炭素原子を3〜8個、特に3〜5個含有し且つカル
ボキシル基を1または2個有するものが適しており、代
表的には、下記一般式(I) や(II)が例示される。
【0057】
【化1】
【0058】(式中、R1 は水素原子または低級アルキ
ル基を表し、R2 は水素原子、低級アルキル基またはカ
ルボキシル基を表し、R3 は水素原子、低級アルキル基
またはカルボキシ低級アルキル基を表す。)
【0059】
【化2】
【0060】(式中、mは2〜8の整数であり、R4
水素原子またはメチル基を表す。)で示される化合物が
挙げられる。
【0061】上記一般式(I)において、低級アルキル
基としては炭素原子数4個以下のもの、特にメチル基が
好ましい。カルボキシ低級アルキル基としては、炭素原
子数3個以下のもの、特にカルボキシエチル基が好まし
い。
【0062】かかるエチレン性不飽和カルボン酸(C) の
例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、
2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−カル
ボキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、こ
れらはそれぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて使用
することができる。
【0063】また、ここで使用される脂肪酸のグリシジ
ルエステル(D) は、例えば、下記一般式(III) のものが
例示される。
【0064】
【化3】
【0065】(式中、R5 は脂肪族炭化水素基を示す)
【0066】具体的には、例えば、大豆油脂肪酸グリシ
ジルエステル、サフラワー油脂肪酸グリシジルエステ
ル、アマニ油脂肪酸グリシジルエステル等が挙げられ
る。
【0067】さらに別の方法として、予めα,β−エチ
レン性不飽和単量体(B) とエチレン性不飽和カルボン酸
(C) 中のヒドロキシアルキルエステルを必須とする単量
体とを共重合反応させ、得られた重合体をイソシアナト
基および脂肪酸残基を有する化合物と付加反応させるこ
とによっても、脂肪酸変性ビニル系共重合体(3) を製造
することができる。
【0068】イソシアナト基および脂肪酸残基を有する
化合物は、脂肪酸と1,2−エポキシ化合物または多価
アルコールとの反応性成物、あるいは水酸基および脂肪
酸残基を有する化合物にジイソシアネート化合物を反応
せしめることによって製造できる(例えば、特願昭59
−252754号参照)。
【0069】脂肪酸変性ビニル系共重合体(3) は、50
0〜100000、特に1000〜60000の数平均
分子量を有することが好ましい。数平均分子量が500
未満であると得られる塗膜の耐ブロッキング性、塗膜硬
度、耐水性等が劣る場合があり、逆に100000を超
えると粘度が高くなり製造が困難となる場合がある。
【0070】脂肪酸変性ビニル系共重合体(3) の具体例
としては、ACS−1056(日本ペイント株式会社
製、油長33%)等が例示される。
【0071】脂肪酸変性樹脂としては、上述した脂肪酸
変性アルキド樹脂(1) 、脂肪酸変性エポキシ樹脂(2) 、
脂肪酸変性ビニル系樹脂(3) 以外にも、脂肪酸変性アル
キド樹脂をさらにアクリルで変性した樹脂等が例示され
る。
【0072】上記脂肪酸変性樹脂の油長は、好ましくは
25〜75%、より好ましくは32〜42%である。こ
の油長が25%未満であると、浮きスケール等の異物が
付着した鋼材への塗膜の密着性が劣る場合があり、逆に
75%を超えると得られる塗膜に粘着感が残る場合があ
る。
【0073】上記の脂肪酸変性樹脂は、本発明組成物
中、固形分換算で、好ましくは5〜80重量%、より好
ましくは40〜80重量%含有される。この含有量が8
0重量%を超えると得られる塗膜に粘着感が残る場合が
あり、逆に5重量%未満であると、浮きスケール等の異
物が付着した鋼材への塗膜の密着性が劣る場合がある。
【0074】本発明組成物の第三の成分は増感剤であ
る。この増感剤は、分子内に少なくとも1個の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物の光重合反応の開始剤と
して作用する。増感剤としては特に限定されず、例え
ば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾイン、α−メチルベンゾイ
ン、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、2−エチルアン
トラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロ
ルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−ア
ミノアントラキノン、ベンゾフェノン、p−クロルベン
ゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベン
ゾフェノンメチルエーテル、メチルベンゾフェノン、
4,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ビスジエチ
ルアミノベンゾフェノン、ジフェニルスルフィド、テト
ラメチルチウラムジスルフィド、2,4−ジメチルチオ
キサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロルチオキサ
ントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン、α,α−ジク
ロロ−4−フェノキシアセトン、p−tert−ブチル
トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルジク
ロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノ
ン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピル
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタ
ン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフ
ェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン
−1−オン、4−(2−アクリロキシ)オキシエトキシ
−フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、4
−(2−ヒドロキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾ
イル)−2,4,4−トリメチルフェニルホスフィンオ
キサイド等を挙げることができる。これらのうち、2,
4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピル
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2
−クロルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサン
トン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,
2−ジフェニルエタン−1−オンが、硬化性、密着性、
耐熱性に優れているので、好ましい。本発明において
は、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて使
用することができる。
【0075】上記増感剤は、上記第1の成分および上記
第2の成分の合計100重量部に対して好ましくは2〜
15重量部、より好ましくは3〜10重量部含有され
る。この含有量が2重量部未満であると、第1の成分で
ある、分子内に少なくとも1個以上の(メタ)アクリロ
イル基を有する化合物を紫外線照射により、十分に硬化
させることができない場合があり、逆に15重量部を超
えても効果は変わらないが経済上不利である。
【0076】本発明組成物は、さらに脂肪酸で変性され
ていない樹脂を含有することが好ましい。当該樹脂とし
ては、具体的には、以下の(i) 〜(iii) が例示される。
これらは、1種または2種以上混合して使用することが
できる。
【0077】(i) アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹
脂等の溶剤可溶型樹脂。
【0078】(ii)多塩基酸またはその無水物と多価アル
コールの重合を行なう際、多塩基酸の一成分として無水
マレイン酸を使用して得られる不飽和ポリエステル樹
脂。上記多塩基酸、その無水物および多価アルコールと
しては、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物において述べたものが挙げられる。
【0079】(iii) ヒドロキシル基を有するアクリル酸
またはメタクリル酸のエステル化物を一成分として重合
したアクリル系重合体に無水マレイン酸およびエポキシ
基を有する化合物を反応させて得られる不飽和アクリル
樹脂。上記ヒドロキシル基を有するアクリル酸またはメ
タクリル酸のエステル化物としては、分子内に少なくと
も1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物におい
て述べたものが挙げられる。エポキシ基を有する化合物
としてはブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ
る。
【0080】上記の脂肪酸で変性されていない樹脂は、
数平均分子量が3000以上であることが好ましい。数
平均分子量が3000未満であると、得られる塗膜に粘
着感が残る場合がある。
【0081】上記の脂肪酸で変性されていない樹脂は、
第1〜3の成分の合計100重量部に対して、好ましく
は10〜60重量部配合される。60重量部を超える
と、得られる塗膜に粘着感が残る場合がある。
【0082】本発明組成物の酸価は、アルカリ処理によ
る塗膜の除去のしやすさの点から、好ましくは20mg
以上200mg以下である。酸価が20mg未満である
と、鋼材の表面に形成した塗膜を使用時にアルカリ処理
により除去しにくくなる場合があり。逆に200mgを
超えると塗膜の耐食性が低下する場合がある。なお、酸
価とは、1gを中和するのに必要なKOHの量(mg)
をいう。
【0083】本発明組成物の酸価を上述の範囲とするた
めには、脂肪酸変性アルキド樹脂、脂肪酸変性エポキシ
樹脂、脂肪酸変性ビニル系共重合体等の脂肪酸変性樹脂
や、脂肪酸で変性されていない樹脂等の配合量を調整す
ればよい。
【0084】本発明組成物は、さらに表面調整剤を含有
してもよい。表面調整剤としては特に限定されず、例え
ば、ふっ素系添加剤、セルロース系添加剤等を挙げるこ
とができる。当該表面調整剤の配合量は必要に応じて適
宜調整できる。
【0085】本発明組成物に、さらにアルコール系溶
剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤等を添加し
て、本発明組成物を希釈して塗装しやすくしてもよい。
【0086】本発明組成物は、例えば以下の方法によ
り、鋼材に塗装することができる。まず、例えば鋼材が
パイプ状である場合、その長さ方向に搬送しながら、そ
の外周面に本発明組成物の塗料液を供給する。長さ方向
に搬送中のパイプの外周面に塗料液を供給する手段とし
ては、その吐出口から重力下または加圧下に塗料液をパ
イプに向けて吐出するが、しごき手段での塗り残しの発
生を避けるためには、塗料液をパイプの外周面にまんべ
んなく供給することが望ましい。そのためには、好まし
くは吐出口の開口程度を調節したり、吐出口を複数設け
たりすることが好ましい。このような供給手段にて塗料
液をパイプの外周面にカーテン状またはシャワー状に供
給すると、通常のスプレー法による塗料液の噴霧供給に
比べて塗料液の飛散による作業環境の汚染を防止でき、
またスプレー法では塗装が困難な領域の粘度状態にある
塗料液を使用できるという利点が得られる。
【0087】パイプの外周面に塗料液を供給した後、パ
イプをその長さ方向に搬送しながら、しごき手段により
その外周面全体に塗料を均等に塗布する。このしごき手
段は、管横断面外形に相似形でこれより大きな寸法の開
口を有する非弾性体や、管横断面外形と同一形のまたは
これに相似形でこれより小さな寸法の開口を有す弾性体
を使用することにより行われる。前者はその開口の厚
み、また該開口と管外周面との間の間隙により、塗膜の
膜厚を調整できる。後者は、弾性体の材質、開口の厚
み、開口と管外形との寸法比等により、塗膜の膜厚を調
整できる。使用する塗料液の粘度や管搬送速度等も膜厚
調整の要因となる。このようにして当該しごき手段によ
って、目的とする膜厚の塗膜を得ることができる。
【0088】上記しごき手段によって外周面に均一に塗
布されたパイプは、必要により強制乾燥して溶剤を除去
した後、パイプをその長さ方向に搬送しながら紫外線照
射により硬化させる。標準膜厚は耐食性を確保するため
5〜20μmが望ましい。また、紫外線照射源としては
自体公知の高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が使用
されてよい。紫外線照射量は500〜5000mJ程度
である。塗膜に均一に紫外線を照射するために、紫外線
照射源は、パイプの円周方向に均等に配置することが好
ましい。
【0089】本発明の塗料組成物を使用して塗装する
と、スケール、埃等の異物が付着した鋼材であっても、
当該鋼材との密着性が良好で剥離せず、防錆性の良好な
塗膜を得ることができる。従って、例えば、鋼管、鋼板
等の鋼材等の防錆用の塗料として好適に使用される。
【0090】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。以下に本発明の塗料組成物により得られた塗膜
の評価方法を示す。 1.密着性 塗膜形成後、鋼板上の塗膜表面をカッターナイフで10
0個の2mm幅に碁盤目に切り、この上からセロハン粘
着テープ(ニチバン社製)を貼って急速に剥がすことに
より、剥離しないで残った碁盤目の数を数えることによ
り評価した。100/100残ったものを○、99/1
00〜91/100残ったものを△、90/100以下
のものを×とした。 2.粘着性 JIS K 5400 6.5に準じて測定した。
【0091】実施例1〜3、比較例1〜3 表1に示す配合の塗料組成物を調製した。またこの塗料
組成物の特性を表2に示した。実施例1〜3および比較
例1〜3で得られた塗料組成物を用いて、鋼板または浮
きスケールが表面に付着した鋼板に塗装し、塗膜と鋼板
との密着性、塗膜の粘着性について評価した。その結果
を表3に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】表3より、実施例1〜3の塗料組成物を用
いて塗装すると、浮きスケールが表面に付着した鋼板で
あっても塗膜との密着性が良好であり、かつ粘着性も良
好であることがわかる。
【0096】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
塗料組成物によれば、表面に浮きスケール等が付着した
鋼材であっても、当該鋼材表面との密着性が良好で剥離
せず、防錆性の良好な塗膜を得ることができる。従っ
て、例えば、鋼管、鋼板等の鋼材等の防錆用の塗料とし
て好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 正博 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に少なくとも1個の(メタ)アク
    リロイル基を有する化合物と、脂肪酸変性樹脂と、光増
    感剤とを含有することを特徴とする防錆用塗料組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪酸変性樹脂が、脂肪酸変性アルキド
    樹脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂および脂肪酸変性ビニル
    系共重合体から選択される少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項1に記載の防錆用塗料組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸変性樹脂の油長が、25〜75%
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の防錆
    用塗料組成物。
  4. 【請求項4】 脂肪酸変性樹脂が有する脂肪酸残基が、
    不飽和結合を有する脂肪酸残基であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の防錆用塗料組成物。
  5. 【請求項5】 組成物が、さらに脂肪酸で変性されてい
    ない樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の防錆用塗料組成物。
  6. 【請求項6】 脂肪酸で変性されていない樹脂がアクリ
    ル樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の防錆用
    塗料組成物。
  7. 【請求項7】 組成物中の脂肪酸変性樹脂の含有量が、
    固形分換算で5〜80重量%であることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の防錆用塗料組成物。
  8. 【請求項8】 組成物中の固形分の酸価が20mg以上
    200mg以下であることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の防錆用塗料組成物。
  9. 【請求項9】 鋼材用である請求項1〜8のいずれかに
    記載の防錆用塗料組成物。
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