JPH11269614A - 光触媒基材用ステンレス鋼材およびその仕上方法 - Google Patents
光触媒基材用ステンレス鋼材およびその仕上方法Info
- Publication number
- JPH11269614A JPH11269614A JP7456098A JP7456098A JPH11269614A JP H11269614 A JPH11269614 A JP H11269614A JP 7456098 A JP7456098 A JP 7456098A JP 7456098 A JP7456098 A JP 7456098A JP H11269614 A JPH11269614 A JP H11269614A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stainless steel
- steel material
- photocatalytic
- photocatalyst
- photocatalytic activity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 光触媒物質を塗布するための基材として使用
しても、光触媒物質の優れた特性が劣化しないようなス
テンレス鋼材およびその仕上方法を提供する。 【解決手段】 重量%で、Cr:15〜30%、Mo:
0.01〜7.0%を含有し、Cr%+3×Mo%の値
が21%以上であることを特徴とする光触媒基材用ステ
ンレス鋼材。
しても、光触媒物質の優れた特性が劣化しないようなス
テンレス鋼材およびその仕上方法を提供する。 【解決手段】 重量%で、Cr:15〜30%、Mo:
0.01〜7.0%を含有し、Cr%+3×Mo%の値
が21%以上であることを特徴とする光触媒基材用ステ
ンレス鋼材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化チタンのよう
な光触媒物質が有している抗菌性、悪臭の分解、公害物
質の分解、汚水の清浄化、親水性を利用した防弦性等の
特性を利用して用いられる分野で、光触媒物質の基材と
して、ステンレス鋼を使用する際に、光触媒物質が有す
る優れた特性を劣化させることがないステンレス鋼材お
よびその製造方法に関するものである。
な光触媒物質が有している抗菌性、悪臭の分解、公害物
質の分解、汚水の清浄化、親水性を利用した防弦性等の
特性を利用して用いられる分野で、光触媒物質の基材と
して、ステンレス鋼を使用する際に、光触媒物質が有す
る優れた特性を劣化させることがないステンレス鋼材お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、抗菌性優れることをその特徴とす
る商品が市場に登場している。抗菌材料は、有機系、無
期系に大別されるが、光が照射されることによって抗菌
性を発現する酸化チタンは、効果が半永久的に持続する
点、人体に無害である点などから非常に魅力的な無機系
の抗菌材料である。ただし、酸化チタンを抗菌材料とし
て使用する場合、その形態が粒子状であるため、多くの
場合、酸化チタン粒子を基板材料に塗布して利用する必
要がある。塗布法として、ゾル・ゲル法、溶射法、CV
D法等が知られているが、皮膜形成時に基材の構成成分
が皮膜中に混入し、光触媒活性を劣化させる問題があ
る。たとえば、基材にガラスを用いて、光触媒物質であ
る酸化チタンを被覆する場合、ガラスより皮膜中に混入
するナトリウムが、光触媒活性を劣化させることが知ら
れており、これを防止する手段が不可欠となる。
る商品が市場に登場している。抗菌材料は、有機系、無
期系に大別されるが、光が照射されることによって抗菌
性を発現する酸化チタンは、効果が半永久的に持続する
点、人体に無害である点などから非常に魅力的な無機系
の抗菌材料である。ただし、酸化チタンを抗菌材料とし
て使用する場合、その形態が粒子状であるため、多くの
場合、酸化チタン粒子を基板材料に塗布して利用する必
要がある。塗布法として、ゾル・ゲル法、溶射法、CV
D法等が知られているが、皮膜形成時に基材の構成成分
が皮膜中に混入し、光触媒活性を劣化させる問題があ
る。たとえば、基材にガラスを用いて、光触媒物質であ
る酸化チタンを被覆する場合、ガラスより皮膜中に混入
するナトリウムが、光触媒活性を劣化させることが知ら
れており、これを防止する手段が不可欠となる。
【0003】一方、金属材料の上に酸化チタン等の光触
媒物質を塗布する技術については、その適用が最近であ
るためか、その問題点が明確にされていない。金属材料
を基材として利用すると、ガラスと異なり、加工を施す
ことができ、また脆性的な破壊も回避できるため、その
利用分野は飛躍的に拡大する。しかしながら、本発明者
らが、ステンレス鋼を基材としてゾル・ゲル法を用いて
酸化チタンを被覆したところ、酸化チタンが本来発揮す
べき光触媒活性を示さないことが判明した。
媒物質を塗布する技術については、その適用が最近であ
るためか、その問題点が明確にされていない。金属材料
を基材として利用すると、ガラスと異なり、加工を施す
ことができ、また脆性的な破壊も回避できるため、その
利用分野は飛躍的に拡大する。しかしながら、本発明者
らが、ステンレス鋼を基材としてゾル・ゲル法を用いて
酸化チタンを被覆したところ、酸化チタンが本来発揮す
べき光触媒活性を示さないことが判明した。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】発明者らは、ステンレ
ス上に酸化チタン等の光触媒作用を有する物質の基材と
して使用した場合に、光触媒物質が有するその優れた特
性が劣化しない材料を鋭意検討した。かかる検討を通
じ、光触媒活性の劣化は、ステンレス鋼成分および表面
状態に大きく依存することを見出した。本発明は、かか
る知見を基に完成したものである。
ス上に酸化チタン等の光触媒作用を有する物質の基材と
して使用した場合に、光触媒物質が有するその優れた特
性が劣化しない材料を鋭意検討した。かかる検討を通
じ、光触媒活性の劣化は、ステンレス鋼成分および表面
状態に大きく依存することを見出した。本発明は、かか
る知見を基に完成したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の通り
である。 (1) 重量%で、 Cr:15〜30%、 Mo:0.01〜7.0% を含有し、Cr%+3×Mo%の値が21%以上である
ことを特徴とする光触媒基材用ステンレス鋼材。 (2) 鋼成分として、さらに重量%で、Ni:0.5
%以下を含有することを特徴とする前記(1)記載の光
触媒基材用ステンレス鋼材。 (3) 前記(1)又は(2)記載のステンレス鋼材を
濃度が10重量%以上40重量%以下の硝酸水溶液中に
10秒以上60分以下浸漬することを特徴とする光触媒
基材用ステンレス鋼材の仕上方法。 (4) 前記(1)又は(2)記載のステンレス鋼材を
光輝焼鈍処理することを特徴とする光触媒基材用ステン
レス鋼材の仕上方法。
である。 (1) 重量%で、 Cr:15〜30%、 Mo:0.01〜7.0% を含有し、Cr%+3×Mo%の値が21%以上である
ことを特徴とする光触媒基材用ステンレス鋼材。 (2) 鋼成分として、さらに重量%で、Ni:0.5
%以下を含有することを特徴とする前記(1)記載の光
触媒基材用ステンレス鋼材。 (3) 前記(1)又は(2)記載のステンレス鋼材を
濃度が10重量%以上40重量%以下の硝酸水溶液中に
10秒以上60分以下浸漬することを特徴とする光触媒
基材用ステンレス鋼材の仕上方法。 (4) 前記(1)又は(2)記載のステンレス鋼材を
光輝焼鈍処理することを特徴とする光触媒基材用ステン
レス鋼材の仕上方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、光触媒作用を有する
たとえば、酸化チタン等の光触媒をステンレス鋼上に塗
布する場合に、光触媒物質自体が有している特性が劣化
する機構を鋭意検討した結果、劣化には、ステンレス鋼
中の成分元素濃度が深く関わっていることを見出した。
たとえば、酸化チタン等の光触媒をステンレス鋼上に塗
布する場合に、光触媒物質自体が有している特性が劣化
する機構を鋭意検討した結果、劣化には、ステンレス鋼
中の成分元素濃度が深く関わっていることを見出した。
【0007】特に、鋼中に含有されるCrとMoが光触
媒活性の劣化防止に大きく関わっており、これらの元素
の総和を下記に示すように一定量以上とすることによっ
て、極めて有効に光触媒活性の劣化を防止しうることを
明らかにした。劣化防止の機構については、現在検討中
であるが、Cr、Moは、いずれも、ステンレス鋼の耐
食性を向上させる元素として知られており、光触媒基材
となるステンレス鋼自体の耐食性の向上が、関わってい
るものと考えられる。さらに、これら、両元素は、酸化
チタン中に侵入した場合も、光触媒活性の劣化を引き起
こす程度が、低いものと推定している。
媒活性の劣化防止に大きく関わっており、これらの元素
の総和を下記に示すように一定量以上とすることによっ
て、極めて有効に光触媒活性の劣化を防止しうることを
明らかにした。劣化防止の機構については、現在検討中
であるが、Cr、Moは、いずれも、ステンレス鋼の耐
食性を向上させる元素として知られており、光触媒基材
となるステンレス鋼自体の耐食性の向上が、関わってい
るものと考えられる。さらに、これら、両元素は、酸化
チタン中に侵入した場合も、光触媒活性の劣化を引き起
こす程度が、低いものと推定している。
【0008】従って、Crについては、少なくとも15
%以上の含有量が必要であり、これより低い含有量で
は、十分な耐食性の向上が得られない。しかしながら、
30%を越える含有量を添加すると、酸化チタン中に侵
入するCr量が極端に増加すること、また耐食性の改善
が飽和することなどから、30%を添加量の上限とす
る。
%以上の含有量が必要であり、これより低い含有量で
は、十分な耐食性の向上が得られない。しかしながら、
30%を越える含有量を添加すると、酸化チタン中に侵
入するCr量が極端に増加すること、また耐食性の改善
が飽和することなどから、30%を添加量の上限とす
る。
【0009】一方、Moについても、7.0%を越える
含有量では、耐食性の改善効果が飽和すること、および
酸化チタン中に侵入するMo量が極端に増加し、光触媒
活性を劣化させるため、7.0%をその含有量の上限と
する。下限値については、0.01%と規定している
が、これ未満の含有量では、Mo添加による耐食性の改
善効果が生じないため、0.01%を下限値とした。
含有量では、耐食性の改善効果が飽和すること、および
酸化チタン中に侵入するMo量が極端に増加し、光触媒
活性を劣化させるため、7.0%をその含有量の上限と
する。下限値については、0.01%と規定している
が、これ未満の含有量では、Mo添加による耐食性の改
善効果が生じないため、0.01%を下限値とした。
【0010】さらに、鋼中Cr含有量と鋼中Mo含有量
の和をCr%+3×Mo%なる式で示した場合、その和
が21%以上である場合に、光触媒物質の特性劣化が防
止できることを発明者らは見出した。これは、光触媒作
用を有する物質を被覆する際に、ステンレス鋼素地か
ら、金属原子が溶解、皮膜中に侵入し、光触媒活性を劣
化させることを防止するためであると推定される。
の和をCr%+3×Mo%なる式で示した場合、その和
が21%以上である場合に、光触媒物質の特性劣化が防
止できることを発明者らは見出した。これは、光触媒作
用を有する物質を被覆する際に、ステンレス鋼素地か
ら、金属原子が溶解、皮膜中に侵入し、光触媒活性を劣
化させることを防止するためであると推定される。
【0011】また、さらに、Ni含有量を0.5%以下
に制限することによって、造膜時の光触媒活性の劣化を
さらに効果的に防止することができる。これは、皮膜中
に侵入するNiが、光触媒活性を特に劣化させるものと
考えられるからである。
に制限することによって、造膜時の光触媒活性の劣化を
さらに効果的に防止することができる。これは、皮膜中
に侵入するNiが、光触媒活性を特に劣化させるものと
考えられるからである。
【0012】なお、本発明では、鋼成分のうちCr,M
o,さらに好ましくはNiの含有量について規定する
が、本発明鋼はその他の鋼成分も通常のステンレス鋼に
含有される量を含有するものである。
o,さらに好ましくはNiの含有量について規定する
が、本発明鋼はその他の鋼成分も通常のステンレス鋼に
含有される量を含有するものである。
【0013】本発明のステンレス鋼は、冷延仕上げ、酸
洗仕上げ、研磨仕上げ等様々な表面仕上げ状態で、被覆
用材料として、使用することができるが、特に、以下の
仕上げを施した場合に、高い触媒活性を得られること
を、発明者らは見出した。
洗仕上げ、研磨仕上げ等様々な表面仕上げ状態で、被覆
用材料として、使用することができるが、特に、以下の
仕上げを施した場合に、高い触媒活性を得られること
を、発明者らは見出した。
【0014】これは、ステンレス鋼の表面にある不働態
皮膜を通常よりも、さらに安定なものとするものであ
る。ステンレス鋼の耐食性は、その表面状態、特に不働
態皮膜自体の耐食性に依存しているが、光触媒物質に対
しては、素地からの触媒作用を劣化させる物質の流入を
不働態皮膜が遮断していることが考えられる。従って不
働態皮膜を通常よりも安定にすれば光触媒物質の劣化を
有効に防止できる表面とすることができる。不働態皮膜
を通常よりも安定にする処理としては、不働態皮膜中の
Cr含有量を増加させる方法や、欠陥密度を低下させる
などの方法があるが、光触媒物質に全く影響を与えず
に、このようなステンレス鋼材表面を得るための具体的
な製造方法としては、以下に述べる湿式、乾式の2通り
の処理方法がある。
皮膜を通常よりも、さらに安定なものとするものであ
る。ステンレス鋼の耐食性は、その表面状態、特に不働
態皮膜自体の耐食性に依存しているが、光触媒物質に対
しては、素地からの触媒作用を劣化させる物質の流入を
不働態皮膜が遮断していることが考えられる。従って不
働態皮膜を通常よりも安定にすれば光触媒物質の劣化を
有効に防止できる表面とすることができる。不働態皮膜
を通常よりも安定にする処理としては、不働態皮膜中の
Cr含有量を増加させる方法や、欠陥密度を低下させる
などの方法があるが、光触媒物質に全く影響を与えず
に、このようなステンレス鋼材表面を得るための具体的
な製造方法としては、以下に述べる湿式、乾式の2通り
の処理方法がある。
【0015】まず、湿式の方法は、10重量%以上40
重量%以下の硝酸溶液中に10秒以上60分以下浸した
後に、光触媒物質を被覆する場合、極めて優れた光触媒
活性を得ることが可能となる。硝酸濃度が10重量未満
では、十分な効果が得られないが、。これは、硝酸の持
っている酸化力が十分でないため、耐食性の向上が図ら
れないことによると考えられる。また、硝酸濃度が40
重量%を超えると、逆に硝酸の酸化力が強力になりす
ぎ、ステンレス鋼自体が腐食、劣化を生じるため、40
重量%以下で、処理をする必要がある。一方、処理時間
が10秒未満では、ステンレス鋼の充分な耐食性の向上
が達成されず、また60分を越える処理時間では、作用
が飽和し、生産効率を著しく阻害する弊害も生じるた
め、処理時間の上限を60分とする。この処理を行うに
当たって、処理前のステンレス鋼の表面仕上げに関して
特に規定するものではないが、冷延材、冷延焼鈍材、研
磨材等、清浄な表面が望ましい。また処理溶液の温度
は、いずれの温度で処理を行っても、優れた特性を得ら
れるが、操業上は、40℃から50℃で行うことが望ま
しい。また、処理後は、硝酸がステンレス鋼材の表面に
残存しないよう、アルカリ溶液中で洗浄するか、よく水
洗を行うことが望ましい。
重量%以下の硝酸溶液中に10秒以上60分以下浸した
後に、光触媒物質を被覆する場合、極めて優れた光触媒
活性を得ることが可能となる。硝酸濃度が10重量未満
では、十分な効果が得られないが、。これは、硝酸の持
っている酸化力が十分でないため、耐食性の向上が図ら
れないことによると考えられる。また、硝酸濃度が40
重量%を超えると、逆に硝酸の酸化力が強力になりす
ぎ、ステンレス鋼自体が腐食、劣化を生じるため、40
重量%以下で、処理をする必要がある。一方、処理時間
が10秒未満では、ステンレス鋼の充分な耐食性の向上
が達成されず、また60分を越える処理時間では、作用
が飽和し、生産効率を著しく阻害する弊害も生じるた
め、処理時間の上限を60分とする。この処理を行うに
当たって、処理前のステンレス鋼の表面仕上げに関して
特に規定するものではないが、冷延材、冷延焼鈍材、研
磨材等、清浄な表面が望ましい。また処理溶液の温度
は、いずれの温度で処理を行っても、優れた特性を得ら
れるが、操業上は、40℃から50℃で行うことが望ま
しい。また、処理後は、硝酸がステンレス鋼材の表面に
残存しないよう、アルカリ溶液中で洗浄するか、よく水
洗を行うことが望ましい。
【0016】つぎに、乾式の処理方法について述べる。
上記湿式処理方法によって得られる作用は、乾式の処理
によっても得ることができる。これは、通常、ステンレ
ス冷延鋼板を製造する工程において、光輝焼鈍と呼ばれ
ている処理であり、この処理は、鏡のように平滑に冷延
されたステンレス鋼表面をそのまま維持し、最終製品と
するため、酸化を防止するために、窒素と水素の混合ガ
ス中で鋼板を加熱するものである。この処理は、高光沢
表面を得るための処理方法であり、これは通常、本発明
の目的のように、光触媒作用を高める手段として用いら
れているものではない。これに対して、発明者らは、光
触媒活性におよぼすステンレス鋼表面状態の影響を鋭
意、検討した結果、この光輝焼鈍材の表面が光触媒活性
を有する物質で表面を被覆する場合に、光触媒活性を発
揮する上で、極めて有効な表面状態であることを見出し
たものである。すなわち、ステンレス鋼に光輝焼鈍を施
し、その後、光触媒物質を被覆することによって、優れ
た光触媒活性を得ることができる。
上記湿式処理方法によって得られる作用は、乾式の処理
によっても得ることができる。これは、通常、ステンレ
ス冷延鋼板を製造する工程において、光輝焼鈍と呼ばれ
ている処理であり、この処理は、鏡のように平滑に冷延
されたステンレス鋼表面をそのまま維持し、最終製品と
するため、酸化を防止するために、窒素と水素の混合ガ
ス中で鋼板を加熱するものである。この処理は、高光沢
表面を得るための処理方法であり、これは通常、本発明
の目的のように、光触媒作用を高める手段として用いら
れているものではない。これに対して、発明者らは、光
触媒活性におよぼすステンレス鋼表面状態の影響を鋭
意、検討した結果、この光輝焼鈍材の表面が光触媒活性
を有する物質で表面を被覆する場合に、光触媒活性を発
揮する上で、極めて有効な表面状態であることを見出し
たものである。すなわち、ステンレス鋼に光輝焼鈍を施
し、その後、光触媒物質を被覆することによって、優れ
た光触媒活性を得ることができる。
【0017】以上述べてきたように、本発明は、ステン
レス鋼成分中のCr、MoあるいはNi含有量を規定す
ることによって、光触媒基材用ステンレス鋼材を提供す
るものである。また、表面の不働態皮膜を調整し、さら
に光触媒活性に優れた光触媒基材用ステンレス鋼材とす
るための製造方法を提供できる。
レス鋼成分中のCr、MoあるいはNi含有量を規定す
ることによって、光触媒基材用ステンレス鋼材を提供す
るものである。また、表面の不働態皮膜を調整し、さら
に光触媒活性に優れた光触媒基材用ステンレス鋼材とす
るための製造方法を提供できる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例について述べる。表
1は、光触媒活性を有する酸化チタンをゾル・ゲル法に
よって表面に塗布するのに用いたステンレス鋼成分と、
塗布後、本試料を沃化カリウム溶液中に浸し、紫外光を
30分照射したときの、I3 - の生成量によって、光触
媒活性を評価した結果と、大腸菌を用い、フィルム密着
法によって、抗菌性を評価した結果(試験後の菌数)を
示す。本発明にしたがって、Cr%+3×Mo%を21
%以上にしたステンレス鋼、およびさらにNi含有量を
0.5%以下に低減したステンレス鋼は、酸化チタンを
被覆した場合、比較鋼が光触媒活性を示さないのに対し
て、優れた光触媒活性を示すことがわかる。
1は、光触媒活性を有する酸化チタンをゾル・ゲル法に
よって表面に塗布するのに用いたステンレス鋼成分と、
塗布後、本試料を沃化カリウム溶液中に浸し、紫外光を
30分照射したときの、I3 - の生成量によって、光触
媒活性を評価した結果と、大腸菌を用い、フィルム密着
法によって、抗菌性を評価した結果(試験後の菌数)を
示す。本発明にしたがって、Cr%+3×Mo%を21
%以上にしたステンレス鋼、およびさらにNi含有量を
0.5%以下に低減したステンレス鋼は、酸化チタンを
被覆した場合、比較鋼が光触媒活性を示さないのに対し
て、優れた光触媒活性を示すことがわかる。
【0019】
【表1】
【0020】表2は、表1に示した本願発明鋼1と3お
よび比較鋼1、2を表中に示す後処理をした後に、酸化
チタンを被覆、同様な指標で、光触媒活性を検討した結
果であるが、請求項1、2に従って成分元素を調整した
ステンレス鋼を、請求項3、4に示した仕上方法で処理
することによって、さらに優れた光触媒活性、および抗
菌性を得ることができることがわかる。
よび比較鋼1、2を表中に示す後処理をした後に、酸化
チタンを被覆、同様な指標で、光触媒活性を検討した結
果であるが、請求項1、2に従って成分元素を調整した
ステンレス鋼を、請求項3、4に示した仕上方法で処理
することによって、さらに優れた光触媒活性、および抗
菌性を得ることができることがわかる。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明のステン
レス鋼材およびその製造方法は、光触媒物質の基材とし
て、極めて優れたステンレス鋼材を提供するものであ
る。本発明の利用によって、光触媒の利用分野がさらに
広がるので、その工業的価値は極めて高いものであると
いうことができる。
レス鋼材およびその製造方法は、光触媒物質の基材とし
て、極めて優れたステンレス鋼材を提供するものであ
る。本発明の利用によって、光触媒の利用分野がさらに
広がるので、その工業的価値は極めて高いものであると
いうことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、 Cr:15〜30%、 Mo:0.01〜7.0% を含有し、Cr%+3×Mo%の値が21%以上である
ことを特徴とする光触媒基材用ステンレス鋼材。 - 【請求項2】 鋼成分として、さらに重量%で、 Ni:0.5%以下 を含有することを特徴とする請求項1記載の光触媒基材
用ステンレス鋼材。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のステンレス鋼材を
濃度が10重量%以上40重量%以下の硝酸水溶液中に
10秒以上60分以下浸漬することを特徴とする光触媒
基材用ステンレス鋼材の仕上方法。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載のステンレス鋼材を
光輝焼鈍処理することを特徴とする光触媒基材用ステン
レス鋼材の仕上方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7456098A JPH11269614A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 光触媒基材用ステンレス鋼材およびその仕上方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7456098A JPH11269614A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 光触媒基材用ステンレス鋼材およびその仕上方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11269614A true JPH11269614A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13550746
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7456098A Withdrawn JPH11269614A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 光触媒基材用ステンレス鋼材およびその仕上方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11269614A (ja) |
-
1998
- 1998-03-23 JP JP7456098A patent/JPH11269614A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5222308B2 (ja) | ステンレス鋼の熱化学的不動態化方法 | |
| JP6420251B2 (ja) | ステンレス鋼表面の光沢化および不動態化 | |
| WO2014103703A1 (ja) | ステンレス鋼の不動態化方法 | |
| WO1989011554A1 (en) | Method of treating a titanium structure | |
| JPH04502785A (ja) | アルミニウム合金用非クロム酸塩脱酸素剤 | |
| KR20180107422A (ko) | 표면 광택성 및 내부식성이 우수한 스테인레스 강 및 이의 표면처리방법 | |
| WO2010049065A1 (de) | Verfahren zur oberflächenbehandlung von nichtrostendem stahl | |
| US4610798A (en) | Method and composition of matter for conditioning and passivating certain metals | |
| CN104520473B (zh) | 用于制造奥氏体不锈钢冷轧钢板的高速酸洗方法 | |
| CN110813305A (zh) | 一种铁屑表面改性剂及制备α-Fe(1-x)CrxOOH活性层的方法 | |
| JPS63286585A (ja) | チタンまたはその合金の化成処理液ならびに該化成処理液でのチタンまたはその合金の表面処理方法 | |
| JP3895824B2 (ja) | ステンレス鋼の表面不動態化処理方法 | |
| JP3839362B2 (ja) | 軽合金表面を清浄化及び不動態化する方法 | |
| JPH11269614A (ja) | 光触媒基材用ステンレス鋼材およびその仕上方法 | |
| JPS6256579A (ja) | 亜鉛または亜鉛−アルミニウム合金表面の不動態化用酸性水溶液および不動態化方法 | |
| JP3446520B2 (ja) | フェライト系ステンレス鋼への酸化不動態皮膜の形成方法 | |
| JP2005126743A (ja) | ステンレス鋼の高耐食化表面処理方法 | |
| JP7614613B2 (ja) | ステンレス鋼の不動態化処理液及び不動態化処理方法 | |
| JP2002348700A (ja) | Cr系ステンレス冷延焼鈍鋼板の脱スケール方法 | |
| CN112301351A (zh) | 一种奥氏体不锈钢零件的酸洗钝化工艺 | |
| JP2001049473A (ja) | ステンレス鋼の耐食性改善方法 | |
| JPH05171479A (ja) | ステンレス鋼の表面処理方法 | |
| JPH0417615A (ja) | 耐食性、加工成形性のすぐれたステンレス鋼板の製造法 | |
| JP2017088981A (ja) | 合金鋼の脱スケール促進添加剤、これを含有する酸洗浄液組成物ならびに酸洗浄方法 | |
| CN222139232U (zh) | 抗腐蚀镍基合金 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |