JPH11271195A - 鋼中非金属介在物分析試料の調整方法 - Google Patents
鋼中非金属介在物分析試料の調整方法Info
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- JPH11271195A JPH11271195A JP10092481A JP9248198A JPH11271195A JP H11271195 A JPH11271195 A JP H11271195A JP 10092481 A JP10092481 A JP 10092481A JP 9248198 A JP9248198 A JP 9248198A JP H11271195 A JPH11271195 A JP H11271195A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コールドクルーシブル法で、製品に無害な小
さいサイズの非金属介在物を鋼試料中に残したままで、
製品に有害な比較的大きなサイズの非金属介在物を鋼試
料表面に集積させた鋼中非金属介在物分析試料の調整方
法を提供する。 【解決手段】 高周波誘導コイルCの内側に設置され、
かつ鉛直方向に複数の貫通スリットSが施された水冷鋳
型M内で、高周波誘導コイルCからの電磁力によって鋼
試料Tを浮揚溶解し、溶解鋼試料の表面に鋼中の非金属
介在物を浮上集積させて凝固させた後、この表面に集積
した非金属介在物を分析するための試料調整方法におい
て、鋼試料Tが水冷鋳型M内で溶解を完了した後、60
秒以内の短時間に水冷鋳型M内で急冷を開始する。
さいサイズの非金属介在物を鋼試料中に残したままで、
製品に有害な比較的大きなサイズの非金属介在物を鋼試
料表面に集積させた鋼中非金属介在物分析試料の調整方
法を提供する。 【解決手段】 高周波誘導コイルCの内側に設置され、
かつ鉛直方向に複数の貫通スリットSが施された水冷鋳
型M内で、高周波誘導コイルCからの電磁力によって鋼
試料Tを浮揚溶解し、溶解鋼試料の表面に鋼中の非金属
介在物を浮上集積させて凝固させた後、この表面に集積
した非金属介在物を分析するための試料調整方法におい
て、鋼試料Tが水冷鋳型M内で溶解を完了した後、60
秒以内の短時間に水冷鋳型M内で急冷を開始する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼中の非金属介在
物を迅速に分析する試料を調整する方法に係わるもので
ある。
物を迅速に分析する試料を調整する方法に係わるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼の清浄度の高い鋼材が益々要求
されるようになり、鋼中の非金属介在物を分析する新し
い方法がいくつか開発されている。例えば、鋼試料に電
子ビームを照射して溶解し、鋼試料中の非金属介在物を
表面に浮上させて定量分析(以下、定量という)する、
エレクトロンビーム法(例えば、市橋:第126、12
7回西山記念技術講座、(1988)、P231[社団
法人日本鉄鋼協会編])や、コールドクルーシブル法
(特願平6−52520)があげられる。
されるようになり、鋼中の非金属介在物を分析する新し
い方法がいくつか開発されている。例えば、鋼試料に電
子ビームを照射して溶解し、鋼試料中の非金属介在物を
表面に浮上させて定量分析(以下、定量という)する、
エレクトロンビーム法(例えば、市橋:第126、12
7回西山記念技術講座、(1988)、P231[社団
法人日本鉄鋼協会編])や、コールドクルーシブル法
(特願平6−52520)があげられる。
【0003】コールドクルーシブル溶解装置は図3に示
すように、高周波誘導コイルCの内側に設置され、かつ
鉛直方向に複数の貫通スリットSを施された水冷鋳型M
内で、電磁力によって鋼試料Tを浮揚溶解した後、電源
を切ることによって、鋼試料Tを水冷鋳型M内で急冷さ
せるものである。これにより、鋼試料T中の非金属介在
物が溶解鋼試料表面に浮上して集積するという特徴や、
外部からの酸化物混入がないといった特徴がある。
すように、高周波誘導コイルCの内側に設置され、かつ
鉛直方向に複数の貫通スリットSを施された水冷鋳型M
内で、電磁力によって鋼試料Tを浮揚溶解した後、電源
を切ることによって、鋼試料Tを水冷鋳型M内で急冷さ
せるものである。これにより、鋼試料T中の非金属介在
物が溶解鋼試料表面に浮上して集積するという特徴や、
外部からの酸化物混入がないといった特徴がある。
【0004】これは、迅速でかつ精度の高い介在物分析
用の試料調整法であるが、試料表面に集積した非金属介
在物を分析する際に、例えば蛍光X線分析法のような機
器分析法を用いると、非金属介在物の総量が定量され
る。鋼製品で有害となる非金属介在物はある大きさ以上
のものであるが、分析された非金属介在物総量には製品
にとって無害な微小サイズの非金属介在物が含まれてい
ることから、分析値で製品欠陥の発生を精度良く予測す
ることが出来ない場合が発生する問題があった。
用の試料調整法であるが、試料表面に集積した非金属介
在物を分析する際に、例えば蛍光X線分析法のような機
器分析法を用いると、非金属介在物の総量が定量され
る。鋼製品で有害となる非金属介在物はある大きさ以上
のものであるが、分析された非金属介在物総量には製品
にとって無害な微小サイズの非金属介在物が含まれてい
ることから、分析値で製品欠陥の発生を精度良く予測す
ることが出来ない場合が発生する問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製品欠陥の
発生を精度良く予測するために、鋼試料中の非金属介在
物が溶解鋼試料表面に浮上して集積するという特徴や、
鋼試料が電磁力により浮揚した状態で溶融するために外
部から酸化物の混入がないといった特徴があるコールド
クルーシブル法で、製品に無害な小さいサイズの非金属
介在物を鋼試料内部に残したままで、製品に有害な比較
的大きなサイズの非金属介在物を鋼試料表面に集積させ
た鋼中非金属介在物分析試料の調整方法を提供すること
を課題とするものである。
発生を精度良く予測するために、鋼試料中の非金属介在
物が溶解鋼試料表面に浮上して集積するという特徴や、
鋼試料が電磁力により浮揚した状態で溶融するために外
部から酸化物の混入がないといった特徴があるコールド
クルーシブル法で、製品に無害な小さいサイズの非金属
介在物を鋼試料内部に残したままで、製品に有害な比較
的大きなサイズの非金属介在物を鋼試料表面に集積させ
た鋼中非金属介在物分析試料の調整方法を提供すること
を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、その手段1は、高周波
誘導コイルの内側に設置され、かつ鉛直方向に複数の貫
通スリットが施された水冷鋳型内で、前記高周波誘導コ
イルからの電磁力によって鋼試料を浮揚溶解し、該溶解
鋼試料の表面に鋼中の非金属介在物を浮上集積させて凝
固させた後、この表面に集積した前記非金属介在物を分
析するための試料調整方法において、前記鋼試料が前記
水冷鋳型内で溶解を完了した後、60秒以内の短時間に
前記水冷鋳型内で急冷を開始することにより、製品に有
害な鋼中非金属介在物を凝固鋼試料の表面に集積させる
ことを特徴とする鋼中非金属介在物分析試料の調整方法
である。
するためになされたものであり、その手段1は、高周波
誘導コイルの内側に設置され、かつ鉛直方向に複数の貫
通スリットが施された水冷鋳型内で、前記高周波誘導コ
イルからの電磁力によって鋼試料を浮揚溶解し、該溶解
鋼試料の表面に鋼中の非金属介在物を浮上集積させて凝
固させた後、この表面に集積した前記非金属介在物を分
析するための試料調整方法において、前記鋼試料が前記
水冷鋳型内で溶解を完了した後、60秒以内の短時間に
前記水冷鋳型内で急冷を開始することにより、製品に有
害な鋼中非金属介在物を凝固鋼試料の表面に集積させる
ことを特徴とする鋼中非金属介在物分析試料の調整方法
である。
【0007】また、手段2は、手段1記載の鋼中非金属
介在物分析試料の調整方法において、前記凝固鋼試料の
表面に集積させる非金属介在物の粒径が50μm以上で
ある鋼中非金属介在物分析試料の調整方法である。
介在物分析試料の調整方法において、前記凝固鋼試料の
表面に集積させる非金属介在物の粒径が50μm以上で
ある鋼中非金属介在物分析試料の調整方法である。
【0008】発明者等は上記問題を解決するために、先
ず、コールドクルーシブル法において、鋼試料の溶解時
の非金属介在物の挙動を把握するため、非金属介在物を
含む鋼試料をコールドクルーシブル溶解装置で溶解し、
鋼試料の溶解完了後5分で電源を切り、鋼試料を水冷鋳
型内で急冷した。その後、鋼試料表面に集積した非金属
介在物がどのようなサイズ分布となっているかについ
て、顕微鏡を用いて調査し、図1中にeに示す結果を得
た。
ず、コールドクルーシブル法において、鋼試料の溶解時
の非金属介在物の挙動を把握するため、非金属介在物を
含む鋼試料をコールドクルーシブル溶解装置で溶解し、
鋼試料の溶解完了後5分で電源を切り、鋼試料を水冷鋳
型内で急冷した。その後、鋼試料表面に集積した非金属
介在物がどのようなサイズ分布となっているかについ
て、顕微鏡を用いて調査し、図1中にeに示す結果を得
た。
【0009】一方、鋼中の非金属介在物は、鋼を製品に
するために加工を施した際に、欠陥発生の基点となる恐
れがあることは周知であるが、その場合には非金属介在
物の大きさが重要な因子となる。一般に、製品加工時に
有害となる非金属介在物の大きさは、製品の形状や、鋼
の成分、加工の方法によって大きく異なるが、一番小さ
い場合でも約50μmであると言われている。
するために加工を施した際に、欠陥発生の基点となる恐
れがあることは周知であるが、その場合には非金属介在
物の大きさが重要な因子となる。一般に、製品加工時に
有害となる非金属介在物の大きさは、製品の形状や、鋼
の成分、加工の方法によって大きく異なるが、一番小さ
い場合でも約50μmであると言われている。
【0010】前記図1中のeから、製品欠陥の発生原因
となる50μm以上の非金属介在物が全体の介在物量に
占める割合は少ないことが判明した。この結果、この試
料を分析しても精度良く製品欠陥の予測が出来ないもの
と推定した。そこで、発明者等は、製品欠陥の発生原因
とならない50μm未満の小さい非金属介在物を鋼試料
内部に残したままで、製品欠陥の発生原因となる50μ
m以上の大きなサイズの非金属介在物を鋼試料表面に浮
上集積させるために、コールドクルーシブル溶解装置内
で鋼試料が溶解している時間に着目した。これは、鋼試
料が溶融した際、試料内部の非金属介在物が溶鋼流動に
乗って鋼試料表面へ移動する際に、非金属介在物の浮力
が影響し、大きなサイズの非金属介在物ほど浮力が大き
いために短時間で鋼表面に浮上到達できると推定したか
らである。この推定に基づいて鋼試料中の非金属介在物
が鋼試料表面に浮上する適正な時間を求めるための実験
として、コールドクルーシブル溶解装置で鋼試料を完全
溶解した後、冷却開始するまでの時間を変えて冷却凝固
させ、冷却後の試料表面に集まった非金属介在物の粒径
分布を調査した。
となる50μm以上の非金属介在物が全体の介在物量に
占める割合は少ないことが判明した。この結果、この試
料を分析しても精度良く製品欠陥の予測が出来ないもの
と推定した。そこで、発明者等は、製品欠陥の発生原因
とならない50μm未満の小さい非金属介在物を鋼試料
内部に残したままで、製品欠陥の発生原因となる50μ
m以上の大きなサイズの非金属介在物を鋼試料表面に浮
上集積させるために、コールドクルーシブル溶解装置内
で鋼試料が溶解している時間に着目した。これは、鋼試
料が溶融した際、試料内部の非金属介在物が溶鋼流動に
乗って鋼試料表面へ移動する際に、非金属介在物の浮力
が影響し、大きなサイズの非金属介在物ほど浮力が大き
いために短時間で鋼表面に浮上到達できると推定したか
らである。この推定に基づいて鋼試料中の非金属介在物
が鋼試料表面に浮上する適正な時間を求めるための実験
として、コールドクルーシブル溶解装置で鋼試料を完全
溶解した後、冷却開始するまでの時間を変えて冷却凝固
させ、冷却後の試料表面に集まった非金属介在物の粒径
分布を調査した。
【0011】つまり、表1に示す成分の炭素鋼から切り
出した試料を、図3のコールドクルーシブル溶解装置で
表2に示す条件で溶解し、鋼試料表面に集積した非金属
介在物のサイズ別個数を顕微鏡観察で定量化した。この
結果を図1中のa〜dに示す。この際、鋼試料が完全に
溶解してから電源を切って急冷を始めるまでの時間を種
々変化させた。
出した試料を、図3のコールドクルーシブル溶解装置で
表2に示す条件で溶解し、鋼試料表面に集積した非金属
介在物のサイズ別個数を顕微鏡観察で定量化した。この
結果を図1中のa〜dに示す。この際、鋼試料が完全に
溶解してから電源を切って急冷を始めるまでの時間を種
々変化させた。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】この図1より、鋼試料が溶解してから誘導
コイルの電源を切って急冷を開始するまでの時間、即
ち、溶融状態を保持する時間を短くすることにより、凝
固後の試料表面に集積した非金属介在物は、サイズの小
さなものが少なくなっているが、大きいものについては
変化はない。従って、保持時間を60秒以下と短くする
ことにより、試料表面に集積した非金属介在物につい
て、製品欠陥として有害な50μm以上の大きいサイズ
の非金属介在物量はそのままで、製品欠陥に無害な50
μm未満の小さいサイズの非金属介在物を凝固試料表面
から低減することが出来た。このようにして試料表層に
集まった非金属介在物を分析機器で定量分析すれば、製
品欠陥にとって有害な比較的大きいサイズの介在物量を
分析することが出来る。
コイルの電源を切って急冷を開始するまでの時間、即
ち、溶融状態を保持する時間を短くすることにより、凝
固後の試料表面に集積した非金属介在物は、サイズの小
さなものが少なくなっているが、大きいものについては
変化はない。従って、保持時間を60秒以下と短くする
ことにより、試料表面に集積した非金属介在物につい
て、製品欠陥として有害な50μm以上の大きいサイズ
の非金属介在物量はそのままで、製品欠陥に無害な50
μm未満の小さいサイズの非金属介在物を凝固試料表面
から低減することが出来た。このようにして試料表層に
集まった非金属介在物を分析機器で定量分析すれば、製
品欠陥にとって有害な比較的大きいサイズの介在物量を
分析することが出来る。
【0015】この結果、図2に見られるように、Al
(アルミニウム)分析指標と製品欠陥との間には、分析
指標値が高くなると欠陥発生指標が大きくなるという明
確な相関関係が得られる。特に、保持時間を60秒以内
としたものについては、Al分析指標14以上で直線性
が見られ相関度が大きいことが判る。一方、保持時間を
長くしている比較材では、ばらつきが大きく相関度が小
さいことが判る。
(アルミニウム)分析指標と製品欠陥との間には、分析
指標値が高くなると欠陥発生指標が大きくなるという明
確な相関関係が得られる。特に、保持時間を60秒以内
としたものについては、Al分析指標14以上で直線性
が見られ相関度が大きいことが判る。一方、保持時間を
長くしている比較材では、ばらつきが大きく相関度が小
さいことが判る。
【0016】次に、発明の条件を規定した理由について
説明する。まず、本発明を用いるコールドクルーシブル
溶解装置であるが、この装置は、図3に示したように、
高周波誘導コイルCの内側に設置され、かつ鉛直方向に
複数の貫通スリットSを施された水冷鋳型M内で、電磁
力によって鋼試料を浮揚溶解するものであり、上記のよ
うに簡単な操作により急速冷却可能で、しかも、鋼試料
中への酸化物の混入が殆ど無いことによるものである。
説明する。まず、本発明を用いるコールドクルーシブル
溶解装置であるが、この装置は、図3に示したように、
高周波誘導コイルCの内側に設置され、かつ鉛直方向に
複数の貫通スリットSを施された水冷鋳型M内で、電磁
力によって鋼試料を浮揚溶解するものであり、上記のよ
うに簡単な操作により急速冷却可能で、しかも、鋼試料
中への酸化物の混入が殆ど無いことによるものである。
【0017】鋼試料の溶解完了後から冷却開始するまで
の保持時間を、例えば1秒以上60秒以内と規定したの
は、これまで述べてきたように、約50μm以上の非金
属介在物が問題となる製品の欠陥発生率と介在物分析値
との相関が、保持時間60秒以内で高くなったためであ
る。数百μm以上の非金属介在物が問題となる製品に対
しては、保持時間をもっと短くしても構わないが、ここ
では、品質の一番厳格な製品を対象と出来る条件とし
た。
の保持時間を、例えば1秒以上60秒以内と規定したの
は、これまで述べてきたように、約50μm以上の非金
属介在物が問題となる製品の欠陥発生率と介在物分析値
との相関が、保持時間60秒以内で高くなったためであ
る。数百μm以上の非金属介在物が問題となる製品に対
しては、保持時間をもっと短くしても構わないが、ここ
では、品質の一番厳格な製品を対象と出来る条件とし
た。
【0018】鋼試料の冷却法は、電源を切ることによっ
て、鋼試料を水冷銅鋳型に接触させて行なうが、その
際、He等の不活性ガスによって更に冷却を促進するこ
とも好ましいものである。また、鋼試料表面に集積した
非金属介在物の測定には、種々の方法があるが、例え
ば、非金属介在物1個ごとにサイズを測定し、50μm
以上の介在物の個数のみを定量することは非常に時間と
労力がかかるので、迅速な分析が必要な場合には、試料
表面にX線や電子線を照射して総量を定量する機器分析
法を用いることが好ましい。
て、鋼試料を水冷銅鋳型に接触させて行なうが、その
際、He等の不活性ガスによって更に冷却を促進するこ
とも好ましいものである。また、鋼試料表面に集積した
非金属介在物の測定には、種々の方法があるが、例え
ば、非金属介在物1個ごとにサイズを測定し、50μm
以上の介在物の個数のみを定量することは非常に時間と
労力がかかるので、迅速な分析が必要な場合には、試料
表面にX線や電子線を照射して総量を定量する機器分析
法を用いることが好ましい。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を表3〜表9を参照し
て説明する。表5〜表8は、表3に示す種々の成分の炭
素鋼鋳片の1/4幅部で鋳片表層から60mm深さまで
の位置から切り出した試料を、コールドクルーシブル溶
解装置で溶解し、その後、電源を切って急冷して凝固
し、その凝固試料の表面を蛍光X線による分析を行なっ
たものである。
て説明する。表5〜表8は、表3に示す種々の成分の炭
素鋼鋳片の1/4幅部で鋳片表層から60mm深さまで
の位置から切り出した試料を、コールドクルーシブル溶
解装置で溶解し、その後、電源を切って急冷して凝固
し、その凝固試料の表面を蛍光X線による分析を行なっ
たものである。
【0020】ここで、分析値としては、鋼中の非金属介
在物の多くを占めるアルミナを代表する元素Alの定量
値を測定時の種々の条件で補正した分析指標で示した。
また、Al分析指標から欠陥発生を予測する場合には、
表4に示すように、欠陥の種類によって欠陥予測判定値
(欠陥が発生すると予測できるための分析指標上限値)
を変えている。この判定値は実際の欠陥が未検出となら
ないように決めてある。また、この判定値は、今回保持
時間を短くしているので、これも実際のAl分析指標と
欠陥の対応関係から小さく変えている。また、鋼試料A
〜Xは成分的には同様であるが製造した鋳片は異なるも
のであり、それらの鋳片について、それぞれ条件を変え
て4回及び2回測定した。
在物の多くを占めるアルミナを代表する元素Alの定量
値を測定時の種々の条件で補正した分析指標で示した。
また、Al分析指標から欠陥発生を予測する場合には、
表4に示すように、欠陥の種類によって欠陥予測判定値
(欠陥が発生すると予測できるための分析指標上限値)
を変えている。この判定値は実際の欠陥が未検出となら
ないように決めてある。また、この判定値は、今回保持
時間を短くしているので、これも実際のAl分析指標と
欠陥の対応関係から小さく変えている。また、鋼試料A
〜Xは成分的には同様であるが製造した鋳片は異なるも
のであり、それらの鋳片について、それぞれ条件を変え
て4回及び2回測定した。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】この表5〜表8から溶解保持時間(溶融を
完了してから冷却を開始するまでの時間)が本発明の6
0秒以下であれば、表9に示すように、いずれの例でも
製品に発生する欠陥を介在物分析値から確実に推定する
ことが可能であった。一方、溶解保持時間が本発明の範
囲を外れると製品欠陥発生予測的中率は非常に悪いもの
であった。
完了してから冷却を開始するまでの時間)が本発明の6
0秒以下であれば、表9に示すように、いずれの例でも
製品に発生する欠陥を介在物分析値から確実に推定する
ことが可能であった。一方、溶解保持時間が本発明の範
囲を外れると製品欠陥発生予測的中率は非常に悪いもの
であった。
【0028】
【表9】
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明により、鋼試料表面
に集積した介在物を定量した場合に、製品欠陥にとって
無害な小さいサイズの介在物の影響が除かれるために、
製品欠陥発生率を予測できる定量値を得ることが可能と
なり、品質トラブルの発生を未然に防止する事が可能と
なる等の効果を奏するものである。
に集積した介在物を定量した場合に、製品欠陥にとって
無害な小さいサイズの介在物の影響が除かれるために、
製品欠陥発生率を予測できる定量値を得ることが可能と
なり、品質トラブルの発生を未然に防止する事が可能と
なる等の効果を奏するものである。
【図1】保持時間別に鋼試料表面に集積した介在物のサ
イズ別個数を表した図である。
イズ別個数を表した図である。
【図2】保持時間別に介在物のAl分析指標値と製品欠
陥発生指標との関係を表した図である。
陥発生指標との関係を表した図である。
【図3】コールドクルーシブル溶解装置の概略説明図で
ある。
ある。
C 高温波誘導コイル M 水冷鋳型 S 貫通スリット T 鋼試料
Claims (2)
- 【請求項1】 高周波誘導コイルの内側に設置され、か
つ鉛直方向に複数の貫通スリットが施された水冷鋳型内
で、前記高周波誘導コイルからの電磁力によって鋼試料
を浮揚溶解し、該溶解鋼試料の表面に鋼中の非金属介在
物を浮上集積させて凝固させた後、この表面に集積した
前記非金属介在物を分析するための試料調整方法におい
て、前記鋼試料が前記水冷鋳型内で溶解を完了した後、
60秒以内の短時間に前記水冷鋳型内で急冷を開始する
ことにより、製品に有害な鋼中非金属介在物を凝固鋼試
料の表面に集積させることを特徴とする鋼中非金属介在
物分析試料の調整方法。 - 【請求項2】 前記凝固鋼試料の表面に集積させる非金
属介在物の粒径が50μm以上であることを特徴とする
請求項1記載の鋼中非金属介在物分析試料の調整方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10092481A JPH11271195A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 鋼中非金属介在物分析試料の調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10092481A JPH11271195A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 鋼中非金属介在物分析試料の調整方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11271195A true JPH11271195A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=14055512
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10092481A Withdrawn JPH11271195A (ja) | 1998-03-20 | 1998-03-20 | 鋼中非金属介在物分析試料の調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11271195A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102313661A (zh) * | 2011-07-28 | 2012-01-11 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种光谱标样的制备方法 |
| CN104359735A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-02-18 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种高碳不锈钢标样的制备方法 |
| CN115420743A (zh) * | 2022-09-15 | 2022-12-02 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种钢中夹杂物的分析方法 |
-
1998
- 1998-03-20 JP JP10092481A patent/JPH11271195A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102313661A (zh) * | 2011-07-28 | 2012-01-11 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种光谱标样的制备方法 |
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