JPH11276151A5 - - Google Patents

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JPH11276151A5
JPH11276151A5 JP1998087012A JP8701298A JPH11276151A5 JP H11276151 A5 JPH11276151 A5 JP H11276151A5 JP 1998087012 A JP1998087012 A JP 1998087012A JP 8701298 A JP8701298 A JP 8701298A JP H11276151 A5 JPH11276151 A5 JP H11276151A5
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Description

【0002】
【従来技術】
ウイスキーは古来より広く愛飲されている酒類であって、原料の違い、蒸溜法の違い、他の製造工程の違い等により、色々な香味を有するものがある。しかしながら、それらは一定の範囲の香味のものに過ぎず、大幅にタイプの違う香味のものはなかった。また、従来の複数の原酒のブレンドによる香味の改質は、得られる香味のバリエーションに限度があるという問題点があった。一方、ウイスキーが飲まれるシチュエーションは多様化し、料理と共にウイスキーが飲まれる場合も多くなり、またさまざまな民族、国民にウイスキーは飲まれるようになってきている。既存のウイスキーでは、料理のタイプ、例えば海鮮料理のように生の素材の風味を生かした料理や、だしを生かした薄味の料理などに対しては、ウイスキーの香味があわない場合や、好みによってはウイスキー飲用後の後味のべたつきが好まれない場合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、各種の木材の樽によるウイスキーの貯蔵を試みるために、まず蒸溜後一定期間ホワイトオーク製樽で貯蔵したウイスキーを、ウイスキーの貯蔵に数回用いたホワイトオーク製の古樽の鏡板に試みる木材を用いて、予備的にウイスキーへの香味の改質実験を行った。杉材、桧材、山桜材等数十種類の木材による実験の結果、杉材、桧材、山桜材の3種がウイスキー本来の香味と非常にあうことがわかった。そこで、次に、蒸溜後のウイスキーであるニューメイクを用いて、この杉材、桧材、山桜材の3種の木材による樽の貯蔵を試みたところ、ウイスキーの香味が非常に好ましく改質されることが判った。更に本発明では、杉材又は桧材からの香味の移行により得られた新しい香味のウイスキーの香味の改質をより強調し、かつ嗜好性を高めるために、ウイスキーを木炭で接触処理することにより香味を改質したものとを配合することより、今までになかった新しい香り、味、風味を有し、なめらかな口当たり、クリーン度が高い味を有するウイスキーを得られることを見出した。
なお、本発明において、ウイスキーとは、蒸溜後のものであればどのようなものでも良く、蒸溜後のニューメイク、熟成(貯蔵)途中のウイスキー原酒、熟成(貯蔵)後のウイスキー原酒、あるいはブレンド後、ヴァッティング後或は後熟後のウイスキー等を意味し、また、グレーンウイスキー、モルトウイスキーなどいずれの種類のウイスキーでも同様に本発明の方法を行うことができる。
【0005】
【発明の実施の態様】
従来、杉材、桧材或いは山桜材は建築材、建具、家具、船舶、土木用材等多方面に用いられ、杉材は飲食物関連でも用いられることが多く、箸、かまぼこ板、寿司台等に用いられてきた。また、酒類でも杉材は日本酒の樽容器の材料として使用されている。日本酒の樽容器は、最終製品を詰めるための容器であり、杉材の日本酒の火落ち菌等による腐敗を抑制する効果を期待しての使用であり、流通過程でほのかな杉香が日本酒に付与されるに過ぎなかった。従って、日本酒の杉樽は、最終製品を詰め流通に用いられる容器に過ぎず、杉材による樽貯蔵が行われるものではなかった。
杉材、桧材或いは山桜材には、セスキテルペン類、セスキテルペンアルコール類等の様々な成分が含まれており、これらの成分によって杉や桧、山桜特有の香りが形成されているということは知られているが、杉材、桧材或いは山桜材と酒類との接触により、どのような成分がどのような速度で、酒類に移行するのかは知られていなかった。また、杉材、桧材或いは山桜材と酒類の接触時間による酒類の香味の変化については全く研究されたことがなかった。
本発明者は、杉材、桧材及び山桜材とウイスキーの接触時間による香味の変化を調べたところ、杉材、桧材及び山桜材との接触時間が長過ぎたり、或いはウイスキーと接触させる木材の量が多過ぎた場合、杉材、桧材及び山桜材よりウイスキーに対して好ましくない成分が抽出されウイスキーに雑味がつく、或は過度に特定の成分が抽出されウイスキーに移行し、好ましくない香味となってくることを突き止めた。更に、杉材、桧材及び山桜材との接触によりウイスキーの後味の切れが良くなるという新しい効果を見出した。
そこで、杉材に含まれる成分のウイスキーへの移行とウイスキーの香味の嗜好性の関係を追求したところ、杉材に含まれる成分であるδ−カジネンのウイスキーへの移行量が、好ましいウイスキーが得られる指標となることが判った。更に、ウイスキー中のδ−カジネンの含有量の程度とウイスキーの香味の改質程度とも一致することが判った。なお、δ−カジネン(δ−Cadinene)は、以下の構造式で表される化合物であり、杉材及び桧材には含まれいる。
δ−カジネンのウイスキーへの移行量は、ウイスキー中の含有量を測定することにより知ることができる。δ−カジネンの場合は、最終製品のウイスキー中0.01ppm〜10ppmの範囲、ISとのヒ゜ーク面積比:0.0002〜0.2で含まれると、新しい香味を有した好ましいウイスキーが得られることが判った。特にδ−カジネンが 0.01ppmから5ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:0.0002〜0.1)の範囲のものが一般的に好まれる嗜好性をもったウイスキーとなる。
δ−カジネンのウイスキー中の含有量が0.01ppm未満(ISとのヒ゜ーク面積比:0.0002)であると、ウイスキーの香味の増強・改質に効果があまり得られなく、またδ−カジネンのウイスキー中の含有量が50ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:1)以上であると、木材からの他の抽出成分による雑味がついたり、δ−カジネンによる香味が強すぎて好まれない場合がある。
(実施例2)δ−カジネンの含有量とウイスキーの香味
側板に、ウイスキーの貯蔵に4回以上使用したオーク材を用い、鏡板に杉材を用いて製造した樽(230リットル)に、オーク樽で6年貯蔵されたウイスキーを2ヶ月間貯蔵した。そのウイスキー中のδ-カジネンの含有量は9.3ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:0.186)であった。このδ-カジネンを含むウイスキーを、必要により濃縮し、ウイスキー中のδ-カジネン濃度が0.01ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:0.0002)、0.1ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:0.002)、1ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:0.02)、10ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:0.2)、50ppm(ISとのヒ゜ーク面積比:1)になるように、他のオーク樽で6年貯蔵されたウイスキーに配合した。
得られたウイスキーをウイスキー専門パネラー5名により、官能評価した。その結果を表2に示す。
(実施例8)木炭で接触処理させたウイスキーと杉材と接触処理させたウイスキーとの配合によるウイスキーの製造
蒸溜後、ホワイトオーク材の樽にて、通常の貯蔵庫内にて8年貯蔵された貯蔵ウイスキー1リットルに対し、電気抵抗値が10〜1000Ωの竹を原木とする木炭10gを150μm以下に粉砕してから添加し、48時間攪拌しながら保持後、濾別して、木炭で接触処理させたウイスキーを得た。この木炭で接触処理させたウイスキー970mlと実施例3で得た杉材と接触処理させたウイスキー30mlを配合して、ウイスキーを得た。得られたウイスキーにはδ−カジネンは0.3ppm含まれていた。また木炭で接触処理させたウイスキー単独、杉材と接触処理させたウイスキー単独、得られたウイスキーの3種をウイスキー専門パネラー5名により、官能評価した。その結果を表4に示す。
(実施例9)木炭で接触処理させたウイスキーと桧材と接触処理させたウイスキーとの配合によるウイスキーの製造
蒸溜後、ホワイトオーク材の樽にて、通常の貯蔵庫内にて8年貯蔵された貯蔵ウイスキー1リットルに対し、電気抵抗値が10〜1000Ωの竹を原木とする木炭10gを150μm以下に粉砕してから添加し、48時間攪拌しながら保持後、濾別して、木炭で接触処理させたウイスキーを得た。この木炭で接触処理させたウイスキー970mlと実施例5で得た桧材と接触処理させたウイスキー30mlを配合して、ウイスキーを得た。また木炭で接触処理させたウイスキー単独、桧材と接触処理させたウイスキー単独、得られたウイスキーの3種をウイスキー専門パネラー4名により、官能評価した。その結果を表5に示す。
【0024】
【発明の効果】
ウイスキーを、杉材、桧材及び山桜材からなる群から選ばれる木材と接触処理することにより、ウイスキーは従来にない香味と後味を有し、さらに木炭と接触処理させたウイスキーを配合することにより、全く新しい香味を有するとともに、クリーン度が高い味となめらかな口当たりと、べたつき感がない切れのあるすっきりとした後味を持つウイスキーを得ることができる。また、本発明のウイスキーの新しいさわやかな香味はアロマセラピー効果が期待でき、飲用時にその香りによりリラックス感を感じられるウイスキーである。
本発明のウイスキーの香味の改質方法においては、杉材又は桧材と接触処理する場合、好ましいウイスキーを得るための指標としてウイスキー中への杉材又は桧材からの抽出成分であるδ−カジネンのウイスキーの移行量を知ることにより、改質方法の実施をコントロールすることができ、簡便にかつ専門のウイスキパネラーによる官能評価を行うことなく、その香味の改質を行うことができる。
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JP6157920B2 (ja) * 2013-05-10 2017-07-05 アサヒビール株式会社 発酵ビールテイスト飲料、発酵ビールテイスト飲料の製造方法、及び発酵ビールテイスト飲料の香味劣化抑制方法
JP6604726B2 (ja) * 2015-02-06 2019-11-13 サントリーホールディングス株式会社 果汁含有アルコール飲料
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