JPH11277689A - 耐熱性積層体 - Google Patents

耐熱性積層体

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JPH11277689A
JPH11277689A JP10085273A JP8527398A JPH11277689A JP H11277689 A JPH11277689 A JP H11277689A JP 10085273 A JP10085273 A JP 10085273A JP 8527398 A JP8527398 A JP 8527398A JP H11277689 A JPH11277689 A JP H11277689A
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JP
Japan
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aromatic vinyl
weight
monomer
copolymer
heat
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Application number
JP10085273A
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English (en)
Inventor
Kazuchika Fujioka
和親 藤岡
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 芳香族ビニル系共重合体を含むフィルム、シ
ート状物、発泡体等との接着性が良好であり、靭性が高
く、また、耐熱性、成形性、耐油性、透明性などの光学
特性等にも優れ、さらに芳香族ビニル系共重合体と相溶
性がいいために、リサイクル使用しても物性低下の少な
い積層体を提供する。 【解決手段】 芳香族ビニル類単量体(A)50重量%
〜97重量%と、マレイミド類単量体(B)3重量%〜
50重量%と、上記2種類の単量体と共重合可能な他の
単量体(C)0重量%〜20重量%とを共重合してなる
芳香族ビニル−マレイミド系共重合体(1)と、芳香族
ビニル類単量体(A)を少なくとも85重量%以上含む
単量体混合物を重合してなる芳香族ビニル系重合体
(2)とを積層してなることを特徴とする耐熱性積層
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ビニル−マ
レイミド系共重合体(1)と芳香族ビニル系重合体
(2)を積層してなる積層体であって、透明性などの光
学特性、耐熱性に優れ、さらに、成形性、低吸水性にも
優れた耐熱性積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリスチレン(PS)系樹脂
に代表される芳香族ビニル系の樹脂は、無色透明で、酸
やアルカリに強いなどの優れた特性を有している。なか
でも、一般用ポリスチレン樹脂(GPPS)は成形性に
優れ、また、低吸水性であるため、成形後の成形品にお
ける寸法精度も優れたものとなっている。加えて、無色
である上にその透明度はガラスの値に近いため、GPP
Sは、ガラスに近い外観の成形品を得ることができ、か
つ、鮮明な着色をすることも可能であるため、得られる
成形品の外観を美しいものとすることができる。このた
め、GPPSは、自動車部品、電気機器部品、装飾用樹
脂板、または雑貨品などの多くの分野で好適に用いられ
ている。
【0003】また、芳香族ビニル系重合体(2)は、ポ
リスチレンに代表される様に、軽量性、耐熱性、剛性、
緩衝性に優れており、食品容器や包装シートとしても多
く使用されている。これらの容器やシートは、ポリスチ
レンフィルムや発砲ポリスチレンフィルムに他の樹脂フ
ィルム等を熱成形等により積層した物である。しかし、
これらの積層体およびそれらで構成される容器は種々の
欠点があり、容器や包装シートとして満足できるもので
はない。
【0004】例えば、発砲ポリスチレンシート単独また
はポリスチレン樹脂フィルムと発砲ポリスチレンシート
との複合シートは耐熱性に劣るため、包装容器のまま電
子レンジにより食品を直接加熱調理する事はできない。
解凍、予備加熱程度の加熱は可能であるが、特に油分が
多い食品の加熱に際しては、食品自体より油分が加熱し
やすく、その結果接触している容器がその熱で溶解し、
使用しているプラスチック等の素材が食品に混入してし
まう、あるいは臭気が移る等の問題である。また、プラ
スチック自体の耐油性が低いのも問題である。
【0005】また、ポリエチレン樹脂フィルムやポリプ
ロピレン樹脂フィルムを積層した複合シートは、耐熱性
は改善させるものの、電子レンジで加熱調理する際には
食品の温度が100℃以上に上昇する場合があり、不十
分である。特に油分の多い食品の場合、上述と同様な問
題がある。また、これらは特にオレフィン臭と呼ばれる
臭気があり、食品の味、匂いを損なう事があり好ましく
ない。一方、ポリエチレンテレフタレートフィルムを積
層した複合シートは、耐熱性に優れるものの、各種基材
との接着性に劣るという問題があり、その複合シートを
製造する上で問題がある。
【0006】また、これら他の樹脂フィルムを積層した
積層体の場合、例えば、他の樹脂とスチレン系樹脂とは
相溶性が悪いため、リサイクルトレイとして用いた場
合、溶融再利用しようとしても、機械強度が低下した
り、透明性が低下するといった問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者はこれ
らの問題点を解決し、芳香族ビニル系共重合体を含むフ
ィルムやシート状物あるいは、芳香族ビニル系共重合体
を含む発泡体等との接着性が良好であり、靭性が高く、
また、耐熱性、成形性、耐油性等にも優れ、さらにリサ
イクル使用しても物性低下の少ない積層体について、鋭
意い検討を重ねた結果、かかる要件を満たす構成を見出
し、本発明を完成させたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の耐熱性積層体
は、以上の課題を解決するために、少なくとも芳香族ビ
ニル類単量体(A)とマレイミド類単量体(B)とを共
重合してなる芳香族ビニル−マレイミド系共重合体と、
芳香族ビニル類単量体(A)を少なくとも85重量%以
上含んだ単量体混合物を重合してなる芳香族ビニル系重
合体(2)とを積層することを特徴としている。
【0009】上記構成によれば、芳香族ビニル系重合体
が有する高い透明性などの光学特性を維持しながら、耐
熱性、耐油性、成形性を向上させることができるととも
に、リサイクル使用可能な積層体を提供することができ
る。
【0010】上記芳香族ビニル−マレイミド系共重合体
(1)においては、芳香族ビニル類単量体(A)の組成
は50重量%〜97重量%が好ましく、65重量%〜9
7重量%がより好ましい。また、マレイミド類単量体
(B)の組成は3重量%〜50重量%が好ましく、3重
量%〜35重量%がより好ましい。加えて、上記2種類
の単量体(芳香族ビニル類単量体(A)およびマレイミ
ド類単量体(B))と共重合可能であり、かつ、上記2
種類の単量体とは異なる他の単量体(C)が、0重量%
〜20重量%の組成で含まれていることがより好まし
い。さらに、上記芳香族ビニル系重合体(2)において
は、芳香族ビニル類単量体(A)の組成は90重量%が
より好ましい。本発明において、上記芳香族ビニル−マ
レイミド系共重合体(1)と芳香族ビニル系共重合体
(2)とは互いに熱力学的に相溶であることが好まし
い。
【0011】特に、マレイミド類単量体(B)をN−シ
クロヘキシルマレイミドとすることで、上記芳香族ビニ
ル−マレイミド系共重合体(1)と芳香族ビニル系重合
体(2)とが相溶しやすくなり、さらに透明性、低着色
性、耐熱性に優れた耐熱性積層体を得ることができる。
この場合、上記芳香族ビニル類単量体(A)はスチレン
であることが好ましく、上記マレイミド類単量体(B)
をN−シクロヘキシルマレイミドとすることで、透明性
などの光学特性や耐熱性、耐油性、成形性および低吸水
性で、より一層優れた耐熱性積層体を得ることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
すれば、以下の通りである。本発明の耐熱性積層体は、
少なくとも芳香族ビニル類単量体(A)とマレイミド類
単量体(B)とを共重合してなる芳香族ビニル−マレイ
ミド系共重合体(1)(以下、共重合体(1)とする)
と、芳香族ビニル類単量体(A)を少なくとも85重量
%以上含んだ単量体混合物を重合してなる芳香族ビニル
系重合体(2)(以下、重合体(2)とする)とを積層
するものである。
【0013】上記共重合体(1)においては、芳香族ビ
ニル類単量体(A)の組成が50重量%〜97重量%で
あり、マレイミド類単量体(B)の組成が3重量%〜5
0重量%であり、加えて、上記2種類の単量体(芳香族
ビニル類単量体(A)およびマレイミド類単量体
(B))と共重合可能であり、かつ、上記2種類の単量
体とは異なる他の単量体(C)が0重量%〜20重量%
の組成で含まれていることが好ましい。
【0014】本発明の耐熱性積層体をリサイクル使用し
た際に、リサイクル前と同じ、高い全光線透過率、低い
濁度(Haze)、低い黄変度(YI)等の優れた光学特性を
発揮するためには、上記共重合体(1)と重合体(2)
とが互いに、熱力学的に相溶となることが好ましい。
【0015】本発明において、上記共重合体(1)と重
合体(2)とが熱力学的に相溶することの確認は、ガラ
ス転移点(Tg)の測定によって確認することができ
る。具体的には、示差走査熱量測定器によって測定され
るガラス転移点が、共重合体(1)および重合体(2)
を混合することで得られる2種類の共重合体の混合物に
おいて1点のみ観測されることによって、熱力学的な相
溶が確認される。また、その際、混合物は透明性に優れ
たものになっている。
【0016】本発明において、上記共重合体(1)およ
び重合体(2)の原料として用いられる芳香族ビニル類
単量体(A)としては、たとえば、スチレン、α−メチ
ルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ク
ロルスチレンなどが挙げられる。これら芳香族ビニル類
単量体(A)のなかでも、入手が容易であり、また、マ
レイミド類単量体(B)との反応性や上記共重合体
(1)と重合体(2)との相溶性などの観点から、スチ
レンが特に好ましい。上記例示の芳香族ビニル類単量体
は一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜
混合して用いてもよい。
【0017】また、上記共重合体(1)の原料として用
いられるマレイミド類単量体(B)としては、たとえ
ば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレ
イミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−イソプロピルマレイミド、N−t−ブチルマレ
イミド、N−トリブロモフェニルマレイミド、N−ラウ
リルマレイミド、N−ベンジルマレイミドなどを挙げる
ことができる。
【0018】上記マレイミド類単量体(B)のなかで
も、得られる耐熱性樹脂の透明性、低着色性、耐熱性な
どの観点より、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミドが好ましく、N−シクロヘキシルマレ
イミドが特に好ましい。N−シクロヘキシルマレイミド
を用いることで、上記共重合体(1)と重合体(2)と
が相溶する組成範囲が広くなり、これによって、得られ
る耐熱性積層体の透明性、低着色性、耐熱性がより一層
優れたものとなる。
【0019】また、N−トリブロモフェニルマレイミド
をマレイミド類単量体として用いると、透明性および耐
熱性と合わせて、得られる耐熱性積層体に対して難燃性
を付与することができる。上記例示のマレイミド類単量
体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を
適宜混合して用いてもよい。
【0020】さらに、上記共重合体(1)の原料とし
て、必要に応じて用いられる他の単量体(C)、すなわ
ち、上記2種類の単量体(芳香族ビニル類単量体(A)
およびマレイミド類単量体(B))と共重合可能であ
り、上記2種類の単量体とは異なる他の単量体(C)と
しては、たとえば、メタクリル酸エステル類;不飽和ニ
トリル類;アクリル酸エステル類;オレフィン類;ジエ
ン類;ビニルエーテル類;ビニルエステル類;フッ化ビ
ニル類;プロピオン酸アリルなどの飽和脂肪酸モノカル
ボン酸のアリルエステル類またはメタクリルエステル
類;多価(メタ)アクリレート類;多価アリレート類;
グリシジル化合物;不飽和カルボン酸類などが特に好ま
しい。
【0021】上記メタクリル酸エステルとしては、炭素
数1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、およびベ
ンジル基のうちのいずれかを有するメタクリル酸エステ
ルが好適である。上記メタクリル酸エステルとしては、
具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリ
ル酸イソアミル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル
酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
酸ベンジル、メタクリル酸2−フェノキシエチル、メタ
クリル酸3−フェニルプロピル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチルなどが挙げられる。これらのうち、メタク
リル酸メチルが特に好ましい。これらメタクリル酸エス
テルは、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上
を適宜混合して用いてもよい。
【0022】上記不飽和ニトリル類としてはアクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フ
ェニルアクリロニトリルなどを挙げることができる。ア
クリル酸エステル類としては、炭素数1〜18のアルキ
ル基、シクロヘキシル基、およびベンジル基からなる群
から選ばれる少なくとも一つを有するアクリル酸エステ
ルが好適である。
【0023】上記の不飽和カルボン酸類としては、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、あるいは、それらの半エステル化合物や無水物な
どを挙げることができる。これら他の単量体(C)とし
て例示した化合物は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0024】本発明において、上記芳香族ビニル類単量
体(A)、マレイミド類単量体(B)、および、他の単
量体(C)の合計、つまり、共重合体(1)の原料とし
て用いられる全ての単量体成分(以下、全単量体成分と
する)に占める芳香族ビニル類単量体(A)の割合は、
50重量%〜97重量%の範囲内が好ましく、65重量
%〜95重量%の範囲内がより好ましく、70重量%〜
95重量%が特に好ましい。芳香族ビニル類単量体
(A)の割合が50重量%未満であると、耐熱性積層体
の相溶性や成形性が低下する。一方、上記芳香族ビニル
類単量体(A)の割合が97重量%を越えると、得られ
る共重合体(1)並びに耐熱性積層体の耐熱性が不足す
る。
【0025】また、全単量体成分に占めるマレイミド類
単量体(B)の割合は、3重量%〜50重量%の範囲内
が好ましく、5重量%〜35重量%の範囲内がより好ま
しい。マレイミド類単量体(B)の割合が、3重量%未
満であると、耐熱性の十分な向上効果を得ることができ
ないので好ましくない。一方、マレイミド類単量体
(B)の割合が35重量%を越えると、得られる共重合
体(1)の機械的強度や成形性が低下するとともに、共
重合体(1)と重合体(2)との相溶性が低下する。こ
のため、透明性などの光学特性や機械的強度、リサイク
ル性に優れた耐熱性積層体を得ることができない。
【0026】なお、全単量体成分に占める他の単量体
(C)の割合は、得られる耐熱性積層体に必要とされる
物性を阻害しない範囲ないであれば、特に限定されるも
のではない。つまり、本発明において用いられる上記共
重合体(1)の組成範囲は、芳香族ビニル類単量体
(A)50重量%〜97重量%、マレイミド類単量体
(B)3重量%〜50重量%、および他の単量体(C)
0重量%〜20重量%であることがが好ましく、芳香族
ビニル類単量体(A)65重量%〜95重量%、マレイ
ミド類単量体(B)5重量%〜35重量%、および他の
単量体(C)重量%0〜20重量%のであることがより
好ましく、芳香族ビニル類単量体(A)70重量%〜9
5重量%、マレイミド類単量体(B)5重量%〜35重
量%、および他の単量体(C)重量%0〜20重量%の
であることが特に好ましい。ただし、上記芳香族ビニル
類単量体(A)、マレイミド類単量体(B)、および、
他の単量体(C)の合計量は、常に100重量%となる
ように設定されるものとする。
【0027】また、上記重合体(2)の原料として用い
られる単量体混合物に占める、上記芳香族ビニル類単量
体(A)の割合は、85重量%以上であれば特に限定さ
れるものではないが、90重量%以上であることが好ま
しく、99重量%以上であることがより好ましい。上記
単量体混合物に占める芳香族ビニル類単量体(A)の割
合が85重量%未満であれば、得られる重合体(2)並
びに耐熱性積層体の相溶性や成形性が低下するので好ま
しくない。
【0028】なお、上記単量体混合物に必要に応じて含
まれる上記芳香族ビニル類単量体(A)以外の単量体と
しては、特に限定されるものではなく、たとえば、前記
例示の単量体(C)と同様の単量体を用いることができ
る。
【0029】上記共重合体(1)および重合体(2)の
製造方法は、特に限定されるものではなく、たとえば、
塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重合法
などといった方法を用いることができる。しかし、懸濁
重合や乳化重合をや用いた場合、共重合体(1)と重合
体(2)とを用いて製造された積層体を溶融混合する
と、各耐熱性積層体同士の相溶性が低下することもあり
好ましくない。特に積層体のリサイクル用途を考慮した
場合、好ましくない。
【0030】重合体(2)には必要に応じて、ゴム質重
合体を含んでもよい。ゴム質重合体としては、ポリブタ
ジエンゴム、スチレンブタジエンゴム。エチレンプロピ
レンゴム等を挙げることができる。ゴム質重合体を含ん
だ重合体(2)としては、耐衝撃性ポリスチレン(HIP
S)が好ましく用いられる。あるいは、特性向上等を目
的として、重合体(2)中に他の単量体成分から由来す
る構造単位が含まれいてもよい。例えば、この2つの種
類の積層体のリサイクル用途を念頭に置く場合は、この
他の単量体成分から由来する構造を有する重合体(2)
は、上記共重合体(1)とお互いに、熱力学的に相溶す
る事が好ましい。
【0031】重合体(2)は必要に応じて発泡シートと
して用いることもできる。発泡体の密度は、0.05〜
0.3g/cm3が好ましい。密度が0.05g/cm3
以より小さければ剛性が乏しく,逆により大きければシ
ートが硬くなり成形性が低下する。
【0032】共重合体(1)、(2)をシートとして用
いる場合、発泡シートの場合は1.0〜3.0mmの厚
みが好ましい。また、フィルム状にして用いる場合に
は、10μ〜500μが好ましい。
【0033】これら共重合体(1)、重合体(2)を積
層する方法としては、例えばフィルムおよび、または発
泡体を加熱して圧着する方法、フィルムにあらかじめ接
着剤樹脂を塗布しておき、加熱圧着する方法等が挙げら
れるが、前者の接着方法の方が、工程が簡単なので好ま
しい。
【0034】この様にして得られた積層体は、耐熱性、
成形性、剛性、耐脂性等に優れ、またリサイクル性にも
優れており、具体的には各種食品容器や包装用フィルム
として適したものである。
【0035】上記溶液重合法に用いられる溶媒として
は、具体的には、たとえば、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケ
トンなどの有機溶媒が挙げられるが特に限定されるもの
ではない。さらに、上記の重合反応に用いられる重合開
始剤としては、具体的には、たとえば、クメンハイドロ
パーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパー
オキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネートなどの有機過
酸化物;2,2−アゾビスイソブチロニトリルなどのア
ゾ化合物;などのラジカル重合開始剤が挙げられる。こ
れら重合開始剤は、1種類のみを用いてもよく、適宜2
種類以上を併用してもよい。なお、重合開始剤の使用量
は、用いる単量体の組み合わせや、反応条件などに応じ
て適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。
【0036】また、上記共重合体(1)および重合体
(2)を製造する際の他の製造条件、たとえば、反応温
度や反応時間などは用いる単量体の種類などに応じて適
宜設定されればよく、特に限定されるものではない。ま
た、上記の重合反応に際しては、各々、必要に応じてア
ルキルメルカプタンやα−メチルスチレンダイマーなど
の連鎖移動剤、ヒンダードアミン系やベンゾトリアゾー
ル系の耐候性安定剤、ヒンダードフェノール系の酸化防
止剤、分子量調整剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤など
の添加剤を加えてもよい。
【0037】また、共重合体(1)の製法として溶液重
合を採用した場合、反応溶液(重合液)から上記共重合
体(1)を取り出す方法は特に限定されず、たとえば、
(イ)反応溶液をベント付き2軸押出機などのいわゆる
揮発分分離除去装置に導入し、反応溶液から揮発分を除
去することにより重合体と、未反応の単量体および溶媒
とを分離する方法や、(ロ)上記重合体(たとえば、上
記芳香族ビニル系重合体)を溶解しない溶剤(貧溶媒)
に反応溶液を投入して、上記重合体を沈澱(析出)させ
た後、得られた沈澱物、つまり、上記重合体を濾別して
乾燥する方法など、種々の方法を採用することができ
る。これらの方法のなかでも、上記(イ)の方法が簡便
であり、また、工業的にも有利であることから好まし
い。
【0038】本発明にかかる耐熱性積層体は、上記共重
合体(1)と重合体(2)とを、一般的方法で、積層す
ることによって容易に得ることができる。上記耐熱性積
層体における共重合体(1)と重合体(2)との配合比
(重量比)は、1/99から99/1までの範囲が好ま
しく、5/95から95/5までの範囲がより好まし
い。
【0039】本発明によれば、上記耐熱性積層体が芳香
族ビニル類単量体(A)およびマレイミド類単量体
(B)を上記の割合で含有する共重合体(1)と重合体
(2)とを含むことで、ポリスチレン系樹脂に代表され
る芳香族ビニル系共重合体が有する高い透明性などの光
学特性を維持しながら耐熱性、成形性、向上させること
ができるとともに、低吸水性を実現することができる。
1特に、上記マレイミド類単量体(B)として、N−シ
クロヘキシルマレイミドを用いることにより、上記共重
合体(1)と重合体(2)との積層体は、相溶化剤等を
用いることなしに互いに相溶させることが可能であり、
リサイクルに有効である。また、リサイクルしても、特
性、例えば、透明性、低着色性、耐熱性に優れた耐熱性
積層体を得ることができる。この場合、上記芳香族ビニ
ル類単量体(A)をスチレンとすることで、成形性およ
び低吸水性に、より一層優れた耐熱性積層体を得ること
ができる。
【0040】本発明において、上記共重合体(1)と重
合体(2)との混合方法としては特に限定されず、たと
えば、共重合体(1)と重合体(2)とをオムニミキサ
ーなどの混合機でプレブレンドした後、得られた混合物
を押出混練することによって容易に得ることができる。
上記押出混練に用いられる混練機としては、特に限定さ
れるものではなく、たとえば、単軸押出機、二軸押出機
などの押出機;加圧ニーダーなど、従来公知の種々の混
練機を用いることができる。
【0041】本発明の耐熱性積層体を構成する樹脂組成
物は、必要に応じて、ヒンダードフェノール系、リン
系、イオウ系の酸化防止剤;ガラス繊維などの補強材;
フェニルサリチレート、2(2’−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシベ
ンゾフェノンなどの紫外線吸収剤;トリス(ジブロムプ
ロピル)ホスフェート、四臭化エチレン、酸化アンチモ
ン、ジンクボレートなどの難燃剤;アニオン系、カチオ
ン系、非イオン系、両性系の界面活性剤などの帯電防止
剤;および、無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤な
どを含んでいてもよい。
【0042】また、本発明の耐熱性積層体は、上記共重
合体(1)および重合体(2)以外の第3の成分とし
て、ゴム質の重合体を含んでいてもよい。たとえば、上
記重合体(2)として、ポリブタジエン系ゴムを配合し
た耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を用いてもよい。
さらに、上記共重合体(1)および重合体(2)以外の
第3の成分としては、ポリフェニレンエーテルなどを含
んでもよい。
【0043】本発明にかかる耐熱性樹積層体は、以上の
ように、透明性などの光学特性や耐熱性、成形性に優れ
るとともに、低吸水性にも優れている。このため、本発
明の耐熱性積層体は、成形後の耐熱性成形品における寸
法精度にも優れ、高い透明性などの光学特性や耐熱性、
耐油性、成形性、低吸水性などの物性が要求される用途
分野に好適に用いることができる。
【0044】例えば、電子レンジ用の各種容器、包装用
フィルムに好ましく使用することができる。また、これ
らの積層体をリサイクル使用する場合、異なる種類の積
層体が混在していても相溶性がいいので、リサイクルし
ても、物性低下等を引き起こさず、リサイクルに適した
積層体になる。
【0045】
【実施例】本発明の各実施例を、実施例および比較例と
して説明すれば以下の通りである。以下、実施例および
比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発
明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、
以下の各実施例および各比較例において、「部」の記載
は、「重量部」を示し、「%」の記載は、「重量%」を
示す。
【0046】〔実施例1〕スチレン58部、N−フェニ
ルマレイミド8部、トルエン34部およびt−ブチルパ
ーオキソイソプロピルカーボネート0.05部を用いて
溶液重合を行った後、得られた反応液を二軸押出機に導
入して揮発分を除去し、芳香族ビニル−マレイミド系共
重合体(1)としての共重合体(1−1)を得た。ま
た、上記共重合体(1−1)のガラス転移温度(Tg)
および共重合組成を下記の測定方法にてそれぞれ測定し
た結果、Tgは132℃であり、共重合組成は、N−フ
ェニルマレイミド単位15.6%、スチレン単位84.
4%であった。
【0047】この共重合体(1−1)を用いて、厚さ2
0μのフィルムを成形した。また、共重合体(2)とし
てポリスチレンを用いシート状に加工した、厚さ1.5
mmの発泡ポリスチレンシート(2−2)と共に該フィ
ルムとシートを、115℃で熱ロールにより接着させ、
積層体とした。
【0048】得られた積層体を5cm×5cmに切り取
り、100℃のオーブンにて10分間放置後、その外観
を観察したが変形等はなかった。また、この積層体を1
50℃に加熱溶融させた。得られた溶融物は透明感があ
り、ガラス転移温度は106℃に1点表れていた。ポリ
スチレンのガラス転移温度が一般的に約100℃である
事から考慮して、若干ガラス転移温度が上がり、耐熱性
は付与されいるものの、均一な樹脂組成物になっている
ことが確認できた。すなわち、本願構成の積層体はポリ
スチレンに対して非常に相溶性のいい積層体であること
がわかった。
【0049】・ガラス転移温度(Tg) ガラス転移温度は、示差走査熱量測定器(理学電気
(株)製、商品名:DSC−8203)を用い、窒素ガ
ス雰囲気下、α−アルミナをリファレンスとして用い
て、常温より220℃まで昇温速度10℃/分で測定し
たDSC(Differential Scanning Calorimetry )曲線
から中点法にて算出された。
【0050】・共重合体組成 元素分析の結果、得られた窒素の含有量からマレイミド
含有量が算出された。
【0051】・光学特性 上記試験片の全光線透過率および濁度(Haze)は、AS
TM D1003に準じて測定され、上記試験片の黄変
度(YI)は、JIS K7103に準じて測定され
た。
【0052】〔実施例2〕実施例1において、スチレン
54部、N−シクロヘキシルマレイミド13部、トルエ
ン33部とした以外は、実施例1と同様の操作条件に
て、芳香族ビニル−マレイミド系共重合体(1)として
の共重合体(1−2)のペレットを得た。上記共重合体
(1−2)のガラス転移温度(Tg)および共重合組成
を実施例1と同様の測定方法にてそれぞれ測定した結
果、Tgは145℃であり、共重合組成は、N−シクロ
ヘキシルマレイミド単位25.8%、スチレン単位7
4.2%であった。
【0053】実施例1と同様に、発泡ポリスチレンシー
トとの積層体を形成し、該積層体を100℃に加熱した
オーブンに10分間放置しても、外観の異常はなかっ
た。また、溶融物は無色透明であり、ガラス転移温度は
108℃に1点表れた。実施例1と同様に本願構成の積
層体はポリスチレンに対して非常に相溶性のいい積層体
であることがわかった。
【0054】〔比較例1〕発泡ポリスチレンシートを1
00℃のオーブン内に10分間放置したところ変形が見
られた。
【0055】〔比較例2〕実施例1からN−フェニルマ
レイミドを0部とする以外は同様にして、共重合体(1
−3)を得た。実施例1と同様にして発泡ポリスチレン
シートとの積層体を形成し耐熱性を調べたところ、10
0℃のオーブンで10分間放置後変形が見られた。
【0056】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の耐熱性積層体
は、以上のように、少なくとも芳香族ビニル類単量体
(A)とマレイミド類単量体(B)とを共重合してなる
芳香族ビニル−マレイミド系共重合体(1)と、芳香族
ビニル類単量体(A)を少なくとも85重量%以上含む
単量体混合物とを重合してなる芳香族ビニル系重合体
(2)とを積層してなることを特徴とする耐熱性積層体
という構成である。 本発明の請求項2記載の耐熱性積
層体は、以上のように、芳香族ビニル類単量体(A)5
0重量%〜97重量%と、マレイミド類単量体(B)3
重量%〜50重量%と、上記2種類の単量体と共重合可
能な他の単量体(C)0重量%〜20重量%とを共重合
してなる芳香族ビニル−マレイミド系共重合体(1)
と、芳香族ビニル類単量体(A)を少なくとも85重量
%以上含む単量体混合物を重合してなる芳香族ビニル系
重合体(2)とを積層してなることを特徴とする耐熱性
積層体という構成である。
【0057】本発明の請求項3記載の耐熱性積層体は、
以上のように、請求項1または2の構成に加えて、マレ
イミド類単量体(B)がN−シクロヘキシルマレイミド
である構成である。
【0058】本発明の請求項4記載の耐熱性積層体は、
以上のように、請求項1、2または3の構成に加えて、
芳香族ビニル−マレイミド系共重合体(1)と芳香族ビ
ニル系重合体(2)とは、互いに熱力学的に相溶なもの
である構成である。
【0059】本発明の請求項5記載の耐熱性積層体は、
以上のように、請求項1〜4のいずれか1項に記載の構
成に加え、その形がシート状である構成である。
【0060】本発明の請求項6記載の耐熱性積層体は、
以上のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の芳
香族ビニル系重合体(2)の構成に加え、その形が発泡
体である構成である。
【0061】それゆえ、上記構成では、芳香族ビニル系
共重合体を含むフィルムやシート状物あるいは、芳香族
ビニル系共重合体を含む発泡体等との接着性が良好であ
り、靭性が高く、また、耐熱性、成形性、耐油性等にも
優れ、さらに芳香族ビニル系共重合体との相溶性がいい
ために、その本願構成の積層体をリサイクル使用して
も、光学特性等の物性の低下が少ない積層体を提供でき
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも芳香族ビニル類単量体(A)
    とマレイミド類単量体(B)とを共重合してなる芳香族
    ビニル−マレイミド系共重合体(1)と、芳香族ビニル
    類単量体(A)を少なくとも85重量%以上含む単量体
    混合物を重合してなる芳香族ビニル系重合体(2)とを
    積層してなることを特徴とする耐熱性積層体。
  2. 【請求項2】 芳香族ビニル類単量体(A)50重量%
    〜97重量%と、マレイミド類単量体(B)3重量%〜
    50重量%と、上記2種類の単量体と共重合可能な他の
    単量体(C)0重量%〜20重量%とを共重合してなる
    芳香族ビニル−マレイミド系共重合体(1)と、 芳香
    族ビニル類単量体(A)を少なくとも85重量%以上含
    む単量体混合物を重合してなる芳香族ビニル系重合体
    (2)とを積層してなることを特徴とする耐熱性積層
    体。
  3. 【請求項3】 上記マレイミド類単量体(B)がN−シ
    クロヘキシルマレイミドであることを特徴とする請求項
    1または2記載の耐熱性積層体。
  4. 【請求項4】 芳香族ビニル−マレイミド系共重合体
    (1)と芳香族ビニル系重合体(2)とは、互いに熱力
    学的に相溶なものであることを特徴とする請求項1、2
    または3記載の耐熱性積層体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐
    熱性積層体で、その形がシート状であることを特徴とす
    る耐熱性積層体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐
    熱性積層体で、芳香族ビニル系重合体(2)が発泡体で
    あることを特徴とする耐熱性積層体。
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