JPH11279117A - 高純度コハク酸モノグリセリドの製造方法および高純度ラウリン酸コハク酸モノグリセリド - Google Patents

高純度コハク酸モノグリセリドの製造方法および高純度ラウリン酸コハク酸モノグリセリド

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JPH11279117A
JPH11279117A JP10081093A JP8109398A JPH11279117A JP H11279117 A JPH11279117 A JP H11279117A JP 10081093 A JP10081093 A JP 10081093A JP 8109398 A JP8109398 A JP 8109398A JP H11279117 A JPH11279117 A JP H11279117A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、高純度コハク酸モノグリセ
リドを効率よくかつ安定に製造する方法の提供、および
高純度ラウリン酸コハク酸モノグリセリドの提供であ
る。 【解決手段】 無水コハク酸またはコハク酸とモノグリ
セリドを反応させて得た反応混合物を、炭素数4以上
の脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪
族アルコールから選ばれる1種または2種以上の有機溶
媒および水の存在下、水相pH7〜10の条件下で第一
の液液抽出を行うことにより、主としてコハク酸、コハ
ク酸モノグリセリドを水相に、一方主として未反応モノ
グリセリド、ジグリセリド、その他オリゴマーを有機溶
媒相に抽出し、次に第一の液液抽出工程で得られた水
相をpH1〜5の条件下、炭素数4以上の脂肪族モノカ
ルボン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールか
ら選ばれる1種または2種以上の有機溶媒を用い第二の
液液抽出を行うことにより、水相に含まれるコハク酸モ
ノグリセリドを有機溶媒相に逆抽出することを特徴とす
るコハク酸モノグリセリドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度コハク酸モ
ノグリセリドの製造方法および高純度ラウリン酸コハク
酸モノグリセリドに関し、より詳細には、反応により得
られたコハク酸モノグリセリドを含む反応混合物から、
高純度コハク酸モノグリセリドを効率よく、かつ安定的
に取得するための方法、およびこのようにして回収され
た高純度ラウリン酸コハク酸モノグリセリド(以下、L
SMGと略記する。)に関する。
【0002】
【従来の技術】コハク酸モノグリセリド(以下、SMG
と略記する。)はグリセリン脂肪酸エステルの一種であ
り、モノグリセリドにコハク酸が結合していることか
ら、アルカリの存在下では陰イオン界面活性剤として優
れた界面活性能を示す。また、良好な安全性を兼ね備え
ているので、食品、化粧品、洗浄剤などに用いられてい
る。中でも脂肪酸がラウリン酸のものは高い起泡性、抗
菌性を有することから洗浄剤、抗菌剤、化粧品に利用さ
れている。
【0003】SMGの製造方法としては、コハク酸とモ
ノグリセリドの加熱反応、または無水コハク酸とモノグ
リセリドの加熱反応などが知られているが、後者の方が
反応活性であり、より低温で反応が進行することから一
般的に用いられている。このような方法で得られた反応
混合物は、未反応のモノグリセリドや反応中に分解した
コハク酸を含むことからSMGの純度はあまり高くな
い。さらに、生成したSMGのカルボキシル基とモノグ
リセリド、あるいはSMG相互の反応などがおこってお
り、実際には多種のエステル混合物となっている。通常
は上記反応混合物がそのまま使用されるが、SMGの純
度がさほど高くないことから、SMGそのものの機能が
十分発現されているとは言い難い。これらの事実から、
容易かつ効率的な方法で反応混合物からSMGを高純度
化することが望まれていた。
【0004】しかし、これまでSMGの純度向上を目的
とした検討例はほとんどなく、SMGの純度に関する記
述として、中性条件下のもとにジエチルエーテルを加え
て液液抽出を行う方法が提案されている(特開平4-2
18597号公報)。ところが、ジエチルエーテルを水
相に添加すると、抽出操作時に激しい乳化がおこり、水
相と有機相が完全に分離するまで多大な時間を有し、さ
らに塩析を行っても乳化状態に変化はなく、改善効果が
見られないことから好ましい方法とはいえない。従っ
て、従来は純度90重量%以上のSMGを得る方法は提
案されてなく、純度の低いSMGを乳化剤として用いる
しかなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高純
度SMGを効率よくかつ安定に製造する方法の提供、お
よび高純度LSMGの提供である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高純度S
MGの製造方法について鋭意検討した結果、反応混合物
を特定の抽剤を用い、しかも、抽出時の水相のpHを特
定の範囲に調節して抽出処理することにより、SMGの
分解を抑制しながらSMGとそれ以外の化合物の分離を
効率よく行うことができること、更に水相を特定の条件
下、逆抽出処理することにより、不純物含有量10重量
%未満(純度90重量%以上)の高純度SMGを効率よ
く、安定的に製造することを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0007】即ち、本発明の要旨は、無水コハク酸また
はコハク酸とモノグリセリドを反応させて得た反応混合
物を、炭素数4以上の脂肪族モノカルボン酸エステ
ル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールから選ばれる1種
または2種以上の有機溶媒および水の存在下、水相pH
7〜10の条件下で第一の液液抽出を行うことにより、
主としてコハク酸、コハク酸モノグリセリドを水相に、
一方主として未反応モノグリセリド、ジグリセリド、そ
の他オリゴマーを有機溶媒相に抽出し、次に第一の液
液抽出工程で得られた水相をpH1〜5の条件下、炭素
数4以上の脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ケト
ン、脂肪族アルコールから選ばれる1種または2種以上
の有機溶媒を用い第二の液液抽出を行うことにより、水
相に含まれるコハク酸モノグリセリドを有機溶媒相に逆
抽出することを特徴とするコハク酸モノグリセリドの製
造方法に存する。
【0008】本発明の好ましい実施態様としては、第二
の液液抽出で得られたコハク酸モノグリセリドを含む有
機溶媒相を、水にて洗浄し、濃縮後乾燥することを特
徴とする上記のコハク酸モノグリセリドの製造方法が挙
げられ、モノグリセリドの脂肪酸がラウリン酸であるこ
と、工程の抽出に用いる有機溶媒が脂肪族モノカルボ
ン酸エステルであることが好ましく、工程および工
程の抽出に用いる有機溶媒が脂肪族モノカルボン酸エス
テルであることがより好ましい。更に、工程の抽出に
用いる有機溶媒が酢酸エチルであることが好ましく、
工程および工程の抽出に用いる有機溶媒が酢酸エチル
であることが最も好ましい。
【0009】本発明の別の実施態様としては、不純物含
有量10重量%未満の高純度ラウリン酸コハク酸モノグ
リセリド;不純物として含有されるコハク酸、ラウリン
酸モノグリセリドおよびラウリン酸ジグリセリドの含有
量が10重量%未満である高純度ラウリン酸コハク酸モ
ノグリセリドが挙げられる。更に、本発明の別の実施態
様としては、ラウリン酸コハク酸モノグリセリドが乳化
剤用である上記の高純度ラウリン酸コハク酸モノグリセ
リドが挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、精製によって
得られるSMGの純度は90%以上であり、しかも高い
抽出効率で取得できる。現在一般的に用いられているS
MGは、反応混合物をそのまま使用することが多い。こ
れらの機能、すなわち洗浄力、抗菌力、乳化力などがS
MGそのものに由来する性質であれば、より純度の高い
ものを使用することで、さらに高度な機能を発揮するこ
とが期待される。また、高純度品を使用することによ
り、従来よりも使用量を低減させることが可能である。
【0011】精製工程後のSMGは純度90%以上であ
るが、例えば精製工程後のLSMGはその他の成分とし
てコハク酸、ラウリン酸モノグリセリド、ラウリン酸ジ
グリセリドを含有することがある。この場合、さらに繰
り返し精製を行っても良いが、SMGの含有量が90重
量%であることから、その機能を十分発揮できる。従っ
て、本組成物をそのまま用いても差し支えない。
【0012】これらの高純度SMGまたは高純度SMG
組成物は界面活性能が優れており、乳化剤としての性質
を有していることから、食品、化粧品、医薬品などとい
った分野に使用することが可能である。さらに、高い起
泡性、洗浄力、抗菌性を有することから、特に食器用洗
剤、皮膚、毛髪清浄用洗剤、化粧品、除菌剤などに使用
することができる。
【0013】本発明によれば、無水コハク酸またはコハ
ク酸とラウリン酸モノグリセリドを反応させて得た反応
混合物からSMGを分離取得するに際し、先ず反応混合
物を水に分散し、炭素数4以上の脂肪族モノカルボン酸
エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールから選ばれ
る1種または2種以上の有機溶媒を加え、水相のpHを
7〜10に調整し、第一の液液抽出処理を行う。この液
液抽出操作でSMGは塩となり、コハク酸と共に水相
に、未反応モノグリセリド、ジグリセリド、その他オリ
ゴマーは有機溶媒相に抽出される。
【0014】次いで、第一の液液抽出で取得したSMG
を含む水溶液のpHを1〜5に調整し、炭素数4以上の
脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族
アルコールから選ばれる1種または2種以上の有機溶媒
を抽剤として用い、第二の液液抽出処を行い有機溶媒相
にSMGを逆抽出する。第二の液液抽出処理で得られた
SMGを含む有機溶媒液中のSMG純度は90%以上で
あり、有機溶媒を除去することにより固形物としてSM
Gを得ることができる。
【0015】以下、本発明につき詳細に説明する。無水
コハク酸またはコハク酸とモノグリセリドの反応は通
常、無溶媒条件下で行われ、反応温度120℃前後では
90分程度で完了する。このとき、モノグリセリドが完
全に融解してから無水コハク酸またはコハク酸を添加す
る方が好ましい。また、無水コハク酸またはコハク酸と
モノグリセリドの比率は重量比で1/1〜2/1がよ
く、無水コハク酸またはコハク酸が少ない場合は未反応
のモノグリセリドが多量に存在し、無水コハク酸または
コハク酸が多すぎるとモノグリセリドにコハク酸が2分
子結合したものや他のエステル化がおこることから好ま
しくない。生成物の着色、臭気を防止するために、反応
器内を炭酸、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス
で置換してもよい。かくして得られた無水コハク酸また
はコハク酸とモノグリセリドとの反応混合物は、SMG
の他にコハク酸、未反応モノグリセリド、ジグリセリ
ド、その他オリゴマーを有している。本発明はこの反応
混合物からSMGを高純度で、しかも高収率で得ようと
するものである。
【0016】本発明では先ず、上記により得られた反応
混合物を水に分散し、炭素数4以上の脂肪族モノカルボ
ン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールから選
ばれる1種または2種以上の有機溶媒を加え、特定のp
H条件下のもとで第一の液液抽出を行う。これにより反
応混合物中のコハク酸、SMGは水相に抽出され、未反
応モノグリセリド、ジグリセリド、その他オリゴマー等
は有機溶媒相に抽出される。反応混合物を水に分散する
に際しては、水温を反応混合物の融点以上沸点以下に温
度を調整すればよく、通常30〜90℃、好ましくは4
0〜80℃、特に好ましくは50〜60℃である。
【0017】抽出に際しては、水相のpHを7〜10、
このましくはpH7〜8に調整することが必要である。
反応混合物を水に分散させた時点では、無水コハク酸が
反応中に分解して生成したコハク酸の存在により水溶液
のpHは5〜6となっている。ここで、水相のpHを7
〜10に調整することにより、SMGのカルボキシル基
がカルボキシラート基となり、塩が形成されるために水
相に抽出されやすくなる。前記pHが低い場合には、カ
ルボキシル基からカルボキシシラート基への十分な変換
が行われないために、SMGが効率よく水相に移行しな
いことがある。また、pHが高すぎる場合には、SMG
の加水分解が進行するために好ましくない。
【0018】水相のpH調整剤としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナト
リウムなどのアルカリ金属塩の水溶液を用いることがで
きるが、濃厚液を添加するとSMGの加水分解がおこる
場合があるため、通常は1N程度に希釈したものを滴下
してpHを調整することが好ましい。アルカリ水溶液を
添加することによるpHの調整は反応混合物を温水に分
散させた後で行ってもよいし、反応混合物に有機溶媒を
加え、これを温水に分散した後で行ってもよい。
【0019】上述の第一の液液抽出の終了後、コハク
酸、SMGを含む水溶液と未反応モノグリセリド、ジグ
リセリド、その他オリゴマー等を含む有機溶媒溶液とを
分別回収する。本発明では該水溶液のpHを酸性に調整
し、有機溶媒を加えることにより、第二の液液抽出を行
い、水溶液に含まれるSMGを有機溶媒溶液に逆抽出
し、コハク酸を除去することにより純度90%以上のS
MGを含有する有機溶媒溶液を得る。
【0020】抽出に際しては、水相のpHを1〜5、好
ましくはpH2〜3に調整することが必要である。第一
の液液抽出を行った時点では、水相中には主としてコハ
ク酸とSMGが塩の状態で存在するが、pH調整により
SMGのカルボキシラート基がカルボキシル基となり、
有機溶媒に溶解し易くなる。pHが低すぎると、SMG
の加水分解がおこる可能性があり、またpHが高いとカ
ルボキシラート基とカルボキシル基が混在することにな
り、抽出が効率よく行われないことがある。
【0021】この第二の液液抽出において、水溶液のp
Hを1〜5に調整する際にpH調整剤として用いる酸と
しては、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸または乳酸、プ
ロピオン酸等の有機酸を用いることができる。酸性条件
下でのSMGの加水分解を抑制するために、濃厚溶液の
状態で急激に添加することは好ましくなく、通常1〜3
N水溶液の状態で添加するのがよい。pH調整に有機酸
を使用する場合は、有機溶媒を先に添加すると、有機酸
が有機溶媒に溶解する可能性があることから、水相のp
Hを調整した後に有機溶媒を添加した方がよい。
【0022】逆抽出を行った有機溶媒溶液には高純度の
SMGが含まれるが、微量のコハク酸を含んだり、塩酸
などを使用した場合には若干量の塩酸を含む場合がある
ことから、脱塩水を加えて洗浄し、水相に酸成分を移行
させることにより分離し、SMGの純度を高めることが
できる。この操作を行った後で有機溶媒溶液から有機溶
媒を留去し、濃縮・乾固そして粉砕することにより、純
度90%以上の高度に精製された粉末状の高純度SMG
が製造できる。
【0023】本発明での抽出工程を実施する場合には、
コハク酸モノグリセリドの脂肪酸としてはラウリン酸が
好ましい。ラウリン酸よりも脂肪酸鎖長が短いものは、
抗菌力や洗浄力の効果が弱いことや、匂いが悪いことか
ら実用的ではなく、反対に脂肪酸鎖長が長いものについ
ては、抽出工程時に乳化がおこるために抽出効率が悪く
なる。
【0024】抽出に用いる有機溶媒としては、炭素数4
以上、好ましくは炭素数4〜10の脂肪族モノカルボン
酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールであり、
通常、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、
酪酸エチル、吉草酸エチル、メチルエチルケトン、ジエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、n-ブタノー
ル、イソブタノール、n-ヘキサノール、シクロヘキサ
ノールなどが用いられる。これらの有機溶媒は、1種ま
たは2種以上を組み合わせて使用しても差し支えない。
反応混合物に対する水の使用量は反応混合物中のSMG
1重量部に対して、通常、0.5〜20重量部、好まし
くは1〜10重量部である。一方、有機溶媒の使用割合
は、通常、反応混合物水溶液またはpH調整後の反応混
合物水溶液1重量部に対して、0.05〜10重量部、
好ましくは0.5〜5重量部である。第二の液液抽出に
おいては、有機溶媒の使用量を第一の液液抽出水溶液ま
たはpH調整後の第一の液液抽出水溶液1重量部に対し
て、0.5〜2重量部とするのが好ましい。
【0025】第一の液液抽出は有機溶媒相に未反応モノ
グリセリド、ジグリセリド、その他オリゴマー等を抽出
する工程であるため、有機溶媒の選択が重要となる。上
記有機溶媒の中でも酢酸エチルを用いると、効率よく抽
出が行われるため特に好ましく使用できる。第二の液液
抽出には有機溶媒として炭素数4〜10の脂肪族モノカ
ルボン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールの
何れを用いても良いが、第一の液液抽出で使用したもの
と同じ有機溶媒であれば経済的であり、工程も簡略化さ
れることから好ましい。中でも、第一の液液抽出で効率
よく抽出できる酢酸エチルを第二の液液抽出でも使用す
ることが特に好ましい。
【0026】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて詳述する
が、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に
よって限定されるものではない。なお、反応混合物およ
び液液抽出により得られた抽出物の分析は下記の如くし
て行った。 試料の調製:サンプルビンにピリジン、N,O−ビス
(トリメチルシリル)−アセトアミド、N−トリメチル
シリルイミダゾール、トリメチルクロロシランを各10
0μlはかりとり攪拌する(溶液1)。試料1.0mg
をリアクチバイアルに秤量し、溶液1を100μl加
え、良く攪拌する。ブロックヒーターに入れ、100℃
で30分加熱する。ヒーターから取り出し、室温に戻し
て1μlをGLCに注入する。
【0027】<分析条件> 装置:島津製作所 GC−9A カラム:SUS(2000mmx3.0mmφ) 液相 :Dexsil 300GC 3.0wt% 担体 :Chromosorb W(AW−DMCS)
#60〜80 キャリヤ:窒素ガス 流速:60ml/min 検出器:FID 検出器温度:300℃ 注入口温度:350℃ カラム温度:150〜350℃(昇温) 昇温速度:+10℃/分
【0028】上記の条件で分析すると、コハク酸、ラウ
リン酸モノグリセリド、LSMG、ラウリン酸ジグリセ
リド、その他オリゴマーの順に検出される。なお、液液
抽出後のGLC分析により、主としてラウリン酸モノグ
リセリド、LSMG、ラウリン酸ジグリセリドが検出さ
れたため、これら各成分のガスクロマトグラムのピーク
面積比(ラウリン酸モノグリセリド+LSMG+ラウリ
ン酸ジグリセリド=100%)を比較することにより、
LSMGの抽出の程度を判断した。また、LSMGの純
度はガスクロマトグラムのピーク面積比から算出した。
【0029】実施例1 LSMGの合成 反応器に攪拌棒および還流管を取り付け、ラウリン酸モ
ノグリセリド(ポエムM−300 理研ビタミン製)5
9.5重量部を入れ、攪拌しながらオイルバスにより徐
々に温度を上昇させた。ラウリン酸モノグリセリドが溶
解し始めた時に、無水コハク酸40.5重量部を投入
し、120℃で90分間反応させた。反応混合物を室温
まで冷却し、GLCにより分析した結果、LSMGの純
度は79%であった(GLCクロマトグラムを図1に示
す)。この反応混合物を抽出に用いた。
【0030】第一の液液抽出 反応混合物13重量部を脱塩水43.5重量部に溶解
し、1N水酸化カリウム水溶液でpHを7に調製した。
これに酢酸エチル43.5重量部を加え振とう後、放置
すると酢酸エチル相と水相に分離した。水相を分液し、
第二の抽出に用いた。 第二の液液抽出 第一の抽出で得られた水相に3N塩酸を加え、水溶液の
pHを2に調整した。この時点で油状物が分離してきた
ので、この水溶液1重量部に対して0.77重量部の酢
酸エチルを加え、振とうすることで逆抽出を行い、酢酸
エチル相と水相の2相を得た後、酢酸エチル相を分液し
た。この酢酸エチル相1重量部に対して脱塩水0.5重
量部を加えて洗浄後、酢酸エチルを減圧留去し、さらに
減圧乾燥することにより、白色粉末を得た。液液抽出に
より精製された上記白色粉末についてGLC分析を行っ
たところ、ラウリン酸モノグリセリド1.3%、LSM
G97.9%、ラウリン酸ジグリセリド0.8%であっ
た(GLCクロマトグラムを図2に示す)。
【0031】実施例2 第一の抽出に用いる有機溶媒をメチルエチルケトンに変
更した以外は実施例1と同様な条件下で液液抽出を行
い、得られた白色粉末についてGLC分析を行ったとこ
ろ、ラウリン酸モノグリセリド1.6%、LSMG9
6.8%、ラウリン酸ジグリセリド1.6%であった。 実施例3 第一の抽出に用いる有機溶媒をイソブタノールに変更し
た以外は実施例1と同様な条件下で液液抽出を行い、得
られた白色粉末についてGLC分析を行ったところ、ラ
ウリン酸モノグリセリド1.3%、LSMG96.9
%、ラウリン酸ジグリセリド1.8%であった。
【0032】実施例4 第一の抽出に用いる有機溶媒を1−ブタノールに変更し
た以外は実施例1と同様な条件下で液液抽出を行い、得
られた白色粉末についてGLC分析を行ったところ、ラ
ウリン酸モノグリセリド1.5%、LSMG96.6
%、ラウリン酸ジグリセリド1.9%であった。 比較例1 第一の抽出に用いる有機溶媒をジエチルエーテルに変更
し、実施例1と同様に液液抽出を行ったが、振とう時に
激しく乳化し、2相に分離するのに24時間程度を要し
たが、完全には分離せずに乳化相が存在していた。ま
た、塩化ナトリウム飽和水溶液を加えても改善効果は見
られなかった。
【0033】比較例2 第一の抽出に用いる有機溶媒をn−ヘキサンに変更し、
実施例1と同様に液液抽出を行ったが、比較例1の場合
よりも振とう時の乳化が激しく、2相に分離しなかっ
た。また、塩化ナトリウム飽和水溶液を加えても改善効
果は見られなかった。 比較例3 第一の抽出に用いる有機溶媒をクロロホルムに変更し、
実施例1と同様に液液抽出を行ったが、比較例1の場合
と同様に振とう時に激しく乳化し、完全に2相には分離
しなかった。また、塩化ナトリウム飽和水溶液を加えて
も改善効果は見られなかった。 比較例4 第一の抽出に用いる有機溶媒をトルエンに変更し、実施
例1と同様に液液抽出を行ったが、比較例1の場合と同
様に振とう時に激しく乳化し、完全に2相には分離しな
かった。また、塩化ナトリウム飽和水溶液を加えても改
善効果は見られなかった。
【0034】
【表1】 MG:ラウリン酸モノグリセリド DG:ラウリン酸ジグリセリド *:分析不可能
【図面の簡単な説明】
【図1】酢酸エチルによる液液抽出前の反応混合物のG
LCクロマトグラムである。
【図2】酢酸エチルによる液液抽出物のGLCクロマト
グラムである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水コハク酸またはコハク酸とモノグリ
    セリドを反応させて得た反応混合物を、炭素数4以上
    の脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪
    族アルコールから選ばれる1種または2種以上の有機溶
    媒および水の存在下、水相pH7〜10の条件下で第一
    の液液抽出を行うことにより、主としてコハク酸、コハ
    ク酸モノグリセリドを水相に、一方主として未反応モノ
    グリセリド、ジグリセリド、その他オリゴマーを有機溶
    媒相に抽出し、次に第一の液液抽出工程で得られた水
    相をpH1〜5の条件下、炭素数4以上の脂肪族モノカ
    ルボン酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールか
    ら選ばれる1種または2種以上の有機溶媒を用い第二の
    液液抽出を行うことにより、水相に含まれるコハク酸モ
    ノグリセリドを有機溶媒相に逆抽出することを特徴とす
    るコハク酸モノグリセリドの製造方法。
  2. 【請求項2】 第二の液液抽出で得られたコハク酸モノ
    グリセリドを含む有機溶媒相を、水にて洗浄し、濃縮
    後乾燥することを特徴とする請求項1記載のコハク酸モ
    ノグリセリドの製造方法。
  3. 【請求項3】 モノグリセリドの脂肪酸がラウリン酸で
    ある請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 工程の抽出に用いる有機溶媒が脂肪族
    モノカルボン酸エステルである請求項1〜3のいずれか
    に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 工程および工程の抽出に用いる有機
    溶媒が脂肪族モノカルボン酸エステルである請求項1〜
    3のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 工程の抽出に用いる有機溶媒が酢酸エ
    チルである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程および工程の抽出に用いる有機
    溶媒が酢酸エチルである請求項1〜3のいずれかに記載
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 不純物含有量10重量%未満の高純度ラ
    ウリン酸コハク酸モノグリセリド。
  9. 【請求項9】 不純物として含有されるコハク酸、ラウ
    リン酸モノグリセリドおよびラウリン酸ジグリセリドの
    含有量が10重量%未満である高純度ラウリン酸コハク
    酸モノグリセリド。
  10. 【請求項10】 ラウリン酸コハク酸モノグリセリドが
    乳化剤用である請求項8または9に記載の高純度ラウリ
    ン酸コハク酸モノグリセリド。
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