JPH11279345A - 艶消しされた、低温ヒートシール可能な結晶性プロピレン共重合体組成物 - Google Patents

艶消しされた、低温ヒートシール可能な結晶性プロピレン共重合体組成物

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JPH11279345A
JPH11279345A JP8384298A JP8384298A JPH11279345A JP H11279345 A JPH11279345 A JP H11279345A JP 8384298 A JP8384298 A JP 8384298A JP 8384298 A JP8384298 A JP 8384298A JP H11279345 A JPH11279345 A JP H11279345A
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ethylene
copolymer
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composition
olefin
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JP8384298A
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Yutaka Yokoyama
裕 横山
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MONTELL JPO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートシール可能で、艶消しされたフィル
ム、シート又はそれらのラミネートの製造に有用な結晶
性プロピレン重合体組成物を提供する。 【解決手段】 成分として、(A)1〜5重量%のエチ
レンを含有するプロピレンとエチレンとの共重合体、
20〜65重量%、(B)プロピレンと、
エチレン及びC4 〜C8 α−オレフィンとの共重合体で
あって、エチレン含量が1〜5重量%であり、C4 〜C
8 α−オレフィン含量が6〜15重量%である共重合
体、20〜65重量%、及び(C)エチレンとC4 〜C
8 α−オレフィンとの共重合体であって、C4 〜C8 α
−オレフィン含量が6〜50重量%である共重合体、1
5〜60重量%、を含む。前記組成物中のC4 〜C8 α
−オレフィンの合計含量は、2.4〜15重量%であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートシール可能
で、艶消しされたフィルム、シート又はそれらのラミネ
ートの製造に有用な結晶性プロピレン重合体組成物、及
びこの組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロピレンと他のα−オレフィン(主と
してエチレン、1−ブテン又は両方)との結晶性共重合
体、又はこのような共重合体と他のオレフィン重合体と
の混合物をヒートシール性を有する材料として使用する
ことは、当該分野で公知である。これらの結晶性共重合
体は、プロピレンを配位触媒の存在下で微量の他のα−
オレフィンコモノマーと重合することによって得られ
る。重合されたコモノマー単位は、得られる共重合体に
おいて統計的に分布し且つこの共重合体の融点は、結晶
性プロピレン単独重合体の融点より低い。しかしなが
ら、これらの重合体は実質的に溶融状態において均一相
を形成するため、この重合体から得られたフィルム、シ
ートは高い光沢を示すことになる。一方、均一相を溶融
状態で形成しない、例えば、プロピレンホモポリマー
と、エチレンを多量に共重合したエチレン−プロピレン
共重合体との組成物(所謂、プロピレンエチレンブロッ
ク共重合体)は、フィルムとしたときに著しくその透明
性を失うために印刷面の表示や内容物の確認できるフィ
ルムを与えるという目的には不都合であった。更に、プ
ロピレンホモポリマーと、エチレンとブテンとの共重合
体の組成物(逐次共重合体)が特公平7−42366号
公報に開示されている。この組成物は、プロピレン−エ
チレンブロック共重合体の透明性を改良したものである
が、低温ヒートシール性は不十分であり、また、これら
の組成物は比較的冷キシレンへの可溶分が多いため、衛
生の観点から用途が限定され、また、フィルム表面に印
刷をおこなう場合には好ましくない結果を与えると考え
られる。
【0003】更に、機械的に溶融ブレンドすることによ
って混合物を調製することは、成分の均一分散液を得る
ための時間及びエネルギーの点で、重合における混合物
又はブレンドの調製より高価である(例えば、溶融押出
及びペレット化のため)。加えて、機械的に溶融ブレン
ドすることによる調製は、或る程度の熱分解(重合中に
調製する重合体組成物の場合には回避される)によって
示されるように熱履歴を有する重合体組成物を与え得
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、ヒ
ートシール可能で、艶消しされたフィルム、シート又は
それらのラミネートの製造に有用な結晶性プロピレン重
合体組成物、及びこの組成物の製造方法を与えるもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するために鋭意検討した結果、特定のプロピレンと
エチレンとの共重合体、特定のプロピレンとエチレンと
4 〜C8 α−オレフィンとの共重合体、及び特定のエ
チレンとC4 〜C8 α−オレフィンとの共重合体を配合
することによって、低いヒートシール開始温度を示し、
50℃のn−ヘキサンに可溶性の画分の含量が少ない、
艶消しされたフィルムを与える組成物の得られることを
見出し、本発明に到達したものである。即ち、本発明
は、以下の成分(A)〜(C): (A)1〜5重量%のエチレンを含有するプロピレンと
エチレンとの共重合体(成分(A))、
20〜65重量%、(B)プロピレンと、
エチレン及びC4 〜C8 α−オレフィンとの共重合体で
あって、エチレン含量が1〜5重量%であり、C4 〜C
8 α−オレフィン含量が6〜15重量%である共重合体
(成分(B))、20〜65重量%、及び(C)エチレ
ンとC4 〜C8 α−オレフィンとの共重合体であって、
4 〜C8 α−オレフィン含量が6〜50重量%である
共重合体(成分(C))、15〜60重量%、を含む結
晶性プロピレン共重合体組成物であって、前記組成物中
のC4 〜C8 α−オレフィンの合計含量が2.4〜15
重量%であることを特徴とする結晶性プロピレン共重合
体組成物に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の結晶性プロピレン共重合体組成物で使用
されるC4 〜C8 α−オレフィンとしては、炭素数4〜
8個を有するα−オレフィンであれば、特に制限される
ことなく、各種のα−オレフィンを使用することができ
る。このようなα−オレフィンとして、好ましくは、1
−ブテンや、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。α−オ
レフィンとしては、特に、1−ブテンが好ましい。本発
明の結晶性プロピレン共重合体組成物で使用される成分
(A)は、エチレンを1〜5重量%、好ましくは、2〜
4重量%含有する。成分(A)は、組成物の重量に基づ
いて、20〜65重量%、好ましくは、25〜50重量
%配合する。
【0007】本発明の結晶性プロピレン共重合体組成物
で使用される成分(B)は、エチレンを1 〜5 重量%、
好ましくは、2〜4重量%含有する。また、成分(B)
は、C4 〜C8 α−オレフィンを6〜15重量%、好ま
しくは、8〜14重量%含有する。成分(B)は、組成
物の重量に基づいて、20〜65重量%、好ましくは、
30〜50重量%配合する。本発明の結晶性プロピレン
共重合体組成物で使用される成分(C)は、C4 〜C8
α−オレフィンを6〜50重量%、好ましくは、10〜4
0重量%含有する。成分(C)は、組成物の重量に基づ
いて、15〜60重量%、好ましくは、20〜35重量
%配合する。本発明の結晶性プロピレン共重合体組成物
においては、好ましくは、25℃における冷キシレン可溶
分の極限粘度が0.8dl/g以上、好ましくは、1.0dl/gで
あり、上限は、例えば、4.0dl/gであることが適当であ
る。冷キシレン可溶分の極限粘度が、0.8dl/g未満で
は、組成物の製造性や、得られる製品の透明性、低分子
量成分のブリーデイング等の観点から好ましくない。ま
た、食品分野における使用上の衛生面から、冷キシレン
可溶分の量は、組成物の重量に基づいて、例えば、30
重量%以下、好ましくは、25重量%以下であることが
適当である。
【0008】また、本発明の結晶性プロピレン共重合体
組成物においては、C4 〜C8 α−オレフィンの合計含
量が2.4〜15重量%、好ましくは、5〜15重量%
であることが適当である。本発明の結晶性プロピレン共
重合体組成物は、好ましくは、下記の性質を有する。 (1)融点:約126〜147℃、 (2)シール開始温度:90〜114℃、 (3)50℃におけるn−ヘキサンに可溶性の画分:組
成物の5.5重量%未満、特に好ましくは、5.0重量%
未満が適当である。n−ヘキサンに可溶性の量が、5.5
重量%未満であれば、食品分野での使用における衛生面
において好ましい。
【0009】なお、上記特性において、「シール開始温
度」は、SITと略称し、場合には、「ヒートシール温
度」とも称する。SITは、1つのポリプロピレンフィ
ルム層を、本発明の結晶性プロピレン共重合体組成物か
ら製造された1つのフィルム層へシールするのに必要と
される最小温度である。従って、150gの荷重をこの
多層フィルムに適用する時にシールが破損せず、即ち、
フィルム層がシールで分離しない。本発明の結晶性プロ
ピレン共重合体組成物は、立体特異チーグラー−ナッタ
触媒の存在下で、単量体を逐次重合することによって調
製できる。立体特異チーグラー−ナッタ触媒は、少なく
とも1個のチタン−ハロゲン結合を有するチタン化合物
及び電子供与体化合物(両方とも活性形のマグネシウム
ハライド上に担持)を含む固体触媒成分である。立体特
異チーグラー−ナッタ触媒には、固体触媒成分ととも
に、助触媒として、アルミニウムアルキル化合物などの
有機アルミニウム化合物が使用される。本発明で使用さ
れる立体特異チーグラー−ナッタ触媒は、90%より大
きいアイソタクチックインデックス、好ましくは95%
より大きいアイソタクチックインデックスを有するポリ
プロピレンを製造できる。前記立体特異チーグラー−ナ
ッタ触媒は、特許文献で周知である。例えば、米国特許
第4,339,054号明細書や、欧州特許第45,9
77号明細書に記載の触媒が、特に有利である。
【0010】立体特異チーグラー−ナッタ触媒の他の例
は、米国特許第4,472,524号明細書や、同第
4,473,660号明細書に記載されている。前記立
体特異チーグラー−ナッタ触媒で使用される固体触媒成
分において、電子供与体としては、エーテルや、ケト
ン、ラクトン、N、P及び/又はS原子を含有する化合
物、及びモノカルボン酸、更には、ジカルボン酸のエス
テル等からなる群から選ばれる化合物を挙げることがで
きる。特に好適な電子供与体は、フタル酸ジイソブチル
や、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジフェニル、フタル
酸ベンジルブチルなどのフタル酸エステル;マロン酸ジ
イソブチルや、マロン酸ジエチルなどのマロン酸エステ
ル;ピバル酸アルキルや、ピバル酸アリール;マレイン
酸アルキルや、マレイン酸シクロアルキル、マレイン酸
アリール;炭酸アルキルや、炭酸アリール、例えば、炭
酸ジイソブチル、炭酸エチルフェニルや、炭酸ジフェニ
ル;コハク酸モノエチルや、コハク酸ジエチルなどのコ
ハク酸エステル等である。特に好適な他の電子供与体
は、式:
【0011】
【化1】 (式中、R1 及びR2 は、同一であっても、異なってい
てもよく、C1 18アルキル、C3 18シクロアルキル
又はC7 18アリール基であり;R3 及びR4 は、同一
であっても、異なっていてもよく、C1 4 アルキル基
である。)で示される1,3−ジエーテルである。この
種のエーテルは、米国特許第5,095,153号明細
書に対応する公開欧州特許出願第361 493号明細
書に記載されている。前記ジエーテル化合物としては、
代表例を挙げれば、例えば、2−メチル−2−イソプロ
ピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブ
チル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル
−2−シクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、
2−イソプロピル−2−イソアミル−1,3−ジメトキ
シプロパン等である。
【0012】前記触媒成分の調製は、各種の方法に従っ
て行うことができる。例えば、マグネシウムハライド
(水1%未満を含有する無水形)、チタン化合物及び電
子供与体化合物は、マグネシウムハライドの活性化を生
ずる条件下で一緒に粉砕できる。次いで、微粉砕物を、
例えば、80〜135℃の温度において過剰のTiCl
4 で1回以上処理し、次いで、塩素イオンが炭化水素洗
浄液から消えるまで炭化水素(例えば、ヘキサン)のア
リコートで繰り返して洗浄する。別の方法によれば、無
水マグネシウムハライドは、既知の方法に従って予備活
性化し、次いで、例えば、80〜135℃で電子供与体
化合物が溶解された過剰のTiCl4 と反応させる。T
iCl4 での処理は、場合によって、繰り返し、次い
で、固体はヘキサン又は別の炭化水素溶剤で洗浄して未
反応TiCl4 の痕跡を排除する。別の方法によれば、
MgCl2 ・nROH付加物(特に回転楕円面状粒子の
形)(式中、nは一般に1〜3であり、ROHはエタノ
ール、ブタノール又はイソブタノールである)を、溶液
中に電子供与体化合物を含有する過剰のTiCl4 と反
応させる。温度は、一般に、80℃〜120℃である。
次いで、固体は、単離し、過剰のTiCl4 でもう一度
反応させた後、分離し、すべての塩素イオンが消えるま
で、炭化水素のアリコートで洗浄する。別の方法によれ
ば、マグネシウムアルコラート及びクロロアルコラート
(特に米国特許第4,220,554号明細書に記載の
方法に従って生成したクロロアルコラート)を、前記反
応条件下で操作して、溶液中に電子供与体化合物を含有
する過剰のTiCl4 と反応させる。
【0013】固体触媒成分中、Tiと表現するチタン化
合物は、一般に、0.5〜10重量%の量で存在する。
固体触媒成分上に固定したままである電子供与体化合物
の量は、一般に、マグネシウムジハライド化合物に対し
て5〜20モル%である。固体触媒成分の調製に使用で
きるチタン化合物は、チタンのハロゲン化物及びハロゲ
ンアルコラートである。四塩化チタンが、好ましい化合
物である。満足な結果は、チタントリハライド、特にH
−TiCl3 、AA−TiCl3 の場合、そしてTiC
3 OR(式中、Rはフェニル基である)などのハロゲ
ンアルコラートの場合にも得ることができる。前記反応
は、活性形のマグネシウムハライドを生成する。これら
の反応のほかに、ハロゲン化物以外のマグネシウム化合
物、例えば、マグネシウムカルボキシレートから出発し
て活性形のマグネシウムハライドの生成を生ずる他の反
応が文献で既知である。固体触媒成分中の活性形のマグ
ネシウムハライドは、触媒成分のX線スペクトルにおい
て非活性化マグネシウムハライド(3 m2 /gより小さ
い表面積を有する)のスペクトル上に現われる最大強度
反射がもはや存在しないが、所定の場所に非活性化マグ
ネシウムジハライドの最大強度反射の位置に対してシフ
トされた最大強度を有するハロがあるという事実によ
り、又は最大強度反射が非活性化Mgハライドスペクト
ルに現われる最大強度反射のものより少なくとも30%
大きい半値幅を示すという事実により認識できる。最も
活性な形は、前記ハロが固体触媒成分のX線スペクトル
に現われるものである。マグネシウムハライドのうち、
塩化マグネシウムが好ましい化合物である。最も活性な
形の塩化マグネシウムの場合には、固体触媒成分のX線
スペクトルは、非活性化塩化物のスペクトルにおいて
2.56オングストロームの距離で現われる反射の代わ
りにハロを示す。
【0014】助触媒として使用するAl−アルキル化合
物としては、例えば、Al−トリエチル、Al−トリイ
ソブチル、Al−トリ−n−ブチルなどのAl−トリア
ルキル、O又はN原子、SO4 又はSO3 基を介して互
いに結合された2個以上のAl原子を含有する線状又は
環式Al−アルキル化合物を挙げることができる。これ
らの化合物の例としては、
【0015】
【化2】 (式中、nは1〜20の数である)を有する化合物を挙
げることができる。更に、AlR2 OR′化合物(式
中、R′は1個以上の位置で置換されたアリール基であ
り、Rは炭素数1〜6のアルキル基である)、並びにA
lR2 H化合物(式中、Rは前記意味を有する)が使用
できる。Al−アルキル化合物は、一般に、Al/Ti
比が1〜1000であるような量で使用される。外部供
与体として使用できる電子供与体化合物としては、アル
キルベンゾエートなどの芳香族酸エステル、特に、少な
くとも1個のSi−OR結合(Rは、炭化水素基であ
る)を含有するケイ素化合物、2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジンや、2,6−ジイソプロピルピペリジ
ン等が挙げられる。ケイ素化合物の例としては、(t−
ブチル)2 −Si(OCH2 2 や、(シクロヘキシ
ル)2Si(OCH3 2 、(フェニル)2 Si(OC
3 2 、(シクロペンチル) 2 Si(OCH3 2
が挙げられる。前記式を有する1,3−ジエーテルも、
有利に使用できる。内部供与体がこれらのジエーテルの
1つであるならば、外部供与体は、省略できる。
【0016】重合法としては、例えば、少なくとも3つ
の逐次工程で行うことができる。この場合、成分
(A)、(B)及び(C)は、第一工程以外は前の工程
で生成した重合体及び前の工程で使用した触媒の存在下
で操作して別個の爾後工程で生成する。触媒は、第一工
程のみで加える。しかしながら、その活性は、すべての
爾後工程で依然として活性であるようなものである。こ
のように、触媒は、爾後工程で加えない。成分(A)、
(B)及び(C)を生成する順序は、特に特定されな
い。重合は、既知の技術に従って液相中で不活性希釈剤
の存在又は不在下で、又は気相中で操作するか、混合液
体−ガス技術によって連続又はバッチ式により行うこと
ができる。プロセスを気相中で行うことが好ましい。3
工程における反応時間及び反応温度は、特に制限されな
い。しかしながら、温度は20〜100℃が好ましい。
分子量の調節は、既知の調節剤、特に水素を使用するこ
とによって行うことができる。立体特異チーグラー−ナ
ッタ触媒は、少量のα−オレフィンと予備接触できる
(予備重合)。
【0017】予備重合は、触媒の性能と、得られる重合
体の形態との両方を改善する。成分(A)、(B)及び
(C)を逐次重合によって直接生成する時には、本発明
の結晶性プロピレン共重合体組成物は、非押出粒子の形
又は、別の言い方をすれば重合したままの粒子、即ち、
重合反応器からの粒子の形である。これらの粒子中の成
分(A)及び(B)は、最適には、その中に分散してお
り、それゆえ本発明の結晶性プロピレン共重合体組成物
は、共重合体成分のより良い分散を得るために溶融ブレ
ンドに頼らずにヒートシール性フィルム、シート又はラ
ミネートの製造のために直接使用できる。好ましい非押
出組成物は、直径0.5〜4.5mmを有し且つより好ま
しくは狭い粒径分布(即ち、前記粒子の少なくとも90
%は直径0.5〜3.5mmを有する)を有する球状又は
回転楕円面状粒子の形である。このような球状粒子は、
例えば、米国特許第4,472,524号明細書に記載
の触媒を使用して得ることができる。本発明の結晶性プ
ロピレン共重合体組成物には、酸化防止剤や、光安定
剤、熱安定剤、着色剤、充填剤などの添加剤を配合して
もよい。
【0018】前記のように、本発明の結晶性プロピレン
共重合体組成物は、フィルム、シート又はラミネートの
製造に特に有用である。本明細書において、フィルム
は、厚さが例えば、100μm未満のシートと定義す
る。一方、シート及びプレートは、例えば、厚さ100
μm以上のものをいう。本発明のラミネートにおいて
は、層の少なくとも1つは、本発明の組成物単独又は、
例えばポリエチレン又はプロピレン単独重合体とブレン
ドしたものからなる。ラミネートの場合には、本発明の
組成物を含まない各層は、他のポリオレフィン重合体、
例えば、ポリエチレン又は他のα−オレフィン単独重合
体からなることができる。一般に、本発明のラミネート
は、押出、カレンダリングなどの既知の技術によって製
造できる。本発明の組成物を含有するフィルムの特定例
は、SIT試験で後述する。
【0019】
【実施例】本発明について、更に、実施例等により詳細
に説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を何ら
限定するものではない。逐次重合法 組成物の特定の態様及びそれらを製造するための逐次重
合法の特定の態様を例示する。固体触媒成分の調製: 無水塩化マグネシウム48g、無
水エチルアルコール77g及び灯油830mlを、タービ
ン攪拌機と引抜管とを備えた2リットルのオートクレー
ブに不活性ガス下に室温で導入する。オートクレーブの
内容物を攪拌下に120℃に加熱して、このようにして
MgCl2 とアルコールとの間の付加物を生成し、この
付加物は溶融し且つ灯油に分散したままである。15気
圧の窒素圧力をオートクレーブ内で維持する。オートク
レーブ引抜管を加熱ジャケットによって120℃に外部
的に加熱するが、加熱ジャケットは内径1mmを有し且つ
加熱ジャケットの一端から他端まで3mである。次い
で、分散液を管に約7m/秒の速度で流す。管の出口に
おいて、分散液を5リットルのフラスコに攪拌下に捕集
する(前記フラスコは灯油2.5リットルを含有し且つ
−40℃の初温に維持されたジャケットで外部的に冷却
する)。分散液の最終温度は、0℃である。分散液の分
散相を構成する球状固体生成物を沈降させ、次いで、濾
過し、固体をヘキサンのアリコートで洗浄し、次いで、
乾燥することによって分離する。これらの全ての工程は
窒素ガス雰囲気中で行う。最大直径50μm未満の固形
球状粒子の形のMgCl2 ・3C2 5 OH付加物13
0gが得られる。固体付加物を真空下で2時間乾燥し、
乾燥完了後に105gである。固体生成物を窒素流中で
約60℃の温度に加熱して、アルコールを付加物から部
分的に除去し、それによって MgCl2 ・2.1C2
5 OH付加物を得る。次いで、この付加物を使用し
て、次の通り固体触媒成分を調製する。
【0020】冷却器、機械的攪拌機及び温度計を備えた
1リットルのガラスフラスコに、TiCl4 625ml、
次いで、MgCl2 ・2.1C2 5 OH付加物25g
を攪拌下に0℃で無水窒素雰囲気中で導入する。フラス
コの内容物を1時間で100℃に昇温する。温度が40
℃に達する時に、フタル酸ジイソブチル9ミリモルをフ
ラスコに導入する。温度を100℃に2時間維持した
後、内容物を沈降させ、次いで、液体をサイフォンで移
す。TiCl4 550mlを加え、120℃に1時間加熱
する。次いで、内容物を沈降させ、液体をサイフォンで
移す。次いで、固体残渣を60℃の無水ヘキサン200
ccで6回洗浄し、室温で3回洗浄する。生成物は、固体
触媒成分である。触媒系及び予備重合処理重合反応器に
導入する前に、前記固体触媒成分を−5℃において約5
に等しいアルミニウムトリエチル(TEAL)/ジシク
ロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)の重量比で
且つ固体触媒成分のTEAL/Tiモル比が65に等し
いような量のTEAL及びDCPMSと5分間接触す
る。次いで、触媒系は、第一重合反応器に導入する前に
約20分間20℃で液体プロピレン中の懸濁液の状態に
維持することによって予備重合に付す。
【0021】実施例1 第一気相重合反応器において、連続の一定の流れ中で予
備重合触媒系、水素(分子量調節剤として使用)及びガ
ス状態のプロピレン及びエチレン単量体を供給すること
によってプロピレン/エチレンランダム共重合体〔成分
(A)〕を製造した。重合条件、反応体のモル比、及び
得られた共重合体の組成を表1に示す。全組成物の40
重量%を構成する第一反応器で製造した共重合体を連続
流中で排出し、未反応単量体を追放した後に、連続流中
で第二気相反応器に、水素及びガス状態のプロピレン、
エチレン及び1−ブテン単量体の定量的一定流と一緒に
導入した。第二反応器中で生成したプロピレン/エチレ
ン/1−ブテン三元共重合体〔成分(B)〕を全組成物
に対して33重量%に等しい量で製造した。各実施例の
条件及び反応体のモル比を表1に示す。第二反応器で製
造した共重合体組成物を連続流中で排出し、未反応単量
体を追放した後に、連続流中で第三気相反応器に、水素
及びガス状態のエチレン及び1−ブテン単量体の定量的
一定流と一緒に導入する。第三反応器中で生成したエチ
レン/1−ブテン共重合体〔成分(C)〕を全組成物に
対して27重量%に等しい量で製造する。第三反応器を
出る重合体組成物をスチーム処理に付して、未反応単量
体及び揮発性物質を除去し、次いで、乾燥した。表1
は、得られた組成物の組成並びに物理的特性及び化学的
特性の幾つか(本発明の組成物に必要とされる応用性能
を特に示す)を示す。表1中のデータから、実施例1の
組成物においては、成分(A)がエチレン(C2 - )
2.9重量%含有し、成分(B)がエチレン(C2 - )
3.23重量%及びブテン(C4 - )8.8重量%含有
し、成分(C)がブテン(C4 - )33重量%を含有す
ると推定できる。
【0022】比較例1 第三反応器を用いずに重合した。即ち、(C)成分のエ
チレン−ブテン共重合体を使用しない以外は、比較例1
の組成物を実施例1の方法に従って調製し、このように
して第一反応器中と第二反応器中との両方において各々
40重量%に等しい量のプロピレン/エチレン共重合
体、60重量%に等しい量のプロピレン/エチレン/1
−ブテン三元共重合体を得た。重合条件、単量体のモル
比及び得られた組成物の特性を表1に示す。表1に示す
データは、下記の分析法を使用することによって得た。
【0023】[供給ガスのモル比]ガスクロマトグラフ
ィーによって測定。 [重合体のエチレン及び1−ブテン含量]IR分光法に
よって測定。 [MFR]JIS K6758に準拠して測定。 [融解温度(Tm)及び結晶化温度(Tc)]DSC
(示差走査熱量測定法)によって測定。 [n−ヘキサン抽出分]過剰のn−ヘキサンに組成物の
100μm厚のフィルム試験片をオートクレーブ中で5
0℃において過剰のn−ヘキサンに2時間懸濁し、抽出
分からn−ヘキサンを蒸発し、乾燥残渣を秤量する。
【0024】[冷キシレン可溶分の極限粘度]過剰のo
−キシレンに組成物を135℃において完全に溶解した
のち、25℃で静置する。その後、速やかに濾過し、濾
液を回収してo−キシレンを蒸発し、乾燥残渣を得る。
得られた残渣をテトラリン135℃において極限粘度を
測定する。 [シール開始温度(SIT)]フィルム試験片の製造厚
さ30μmを有する数枚のフィルムを、各試験組成物を
約250℃で押し出すことによって製造する。SITの
測定は、各フィルム試験片につき一連のシール剥離試験
を行い、各試験につき、10cm辺、幅1.5cmの試験片
の2つを重ね、重ねられた試験片をテスター産業(株)
製ヒートシーラーを用いてシールする。シーリング時間
は、2kg/cm2 の圧力で1秒である。シール温度を
1つの試験試料から次の試料の場合に5℃増大する。各
試験において、試料のシールしていない縦方向端を引っ
張り試験機に取り付け、剥離に要する力をもとめる。1
50gの荷重下で破壊又は分離しなかった最小シール温
度をこのようにして測定する。
【0025】[グロス(光沢)]JIS Z8741に
準拠して、入射角60度で測定した。
【0026】
【表1】 表1 実施例1 比較例1 第一反応器温度、℃ 65 65 圧力、kg/cm2 16 16 H2 /C3 - 、モル 1.45 1.45 H2 /C2 - 、モル 33.53 33.53 C2 - /C2 - +C3 - 、モル 0.04 0.04 C4 - /C4 - +C3 - 、モル --- --- 得られた重合体 MFR/L、g/10分 5.9 5.9 C2 - 、重量% 2.9 2.9 C4 - 、重量% --- 第二反応器温度、℃ 65 65 圧力、kg/cm2 16 16 H2 /C3 - 、モル 0.10 0.01 H2 /C2 - 、モル 2.73 2.73 C2 - /C2 - +C3 - 、モル 0.04 0.04 C4 - /C4 - +C3 - 、モル 0.14 0.14 得られた重合体 MFR/L、g/10分 5.9 5.9 C2 - 、重量% 3.1 3.1 C4 - 、重量% 5.3 5.3 第三反応器温度、℃ 60 --- 圧力、kg/cm2 7.7 --- H2 /C2 - 、モル 0.04 --- C2 - /C2 - +C4 - 、モル 0.45 --- 最終組成物 MFR/L、g/10分 5.8 5.9 C2 - 、重量% 19.7 3.1 C4 - 、重量% 12.0 5.3 Tm /Tc 、(DSC)℃ 139/93 143/91 SIT、℃ 105 110 n−ヘキサン抽出分 重量% 4.9 3.6 冷キシレン可溶分の極限粘度 1.3 1.1 グロス 68 113
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/08 C08L 23/08 23/20 23/20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1〜5重量%のエチレンを含有する
    プロピレンとエチレンとの共重合体、
    20〜65重量%、(B)プロピレン
    と、エチレン及びC4 〜C8 α−オレフィンとの共重合
    体であって、エチレン含量が1〜5重量%であり、C4
    〜C8 α−オレフィン含量が6〜15重量%である共重
    合体、 20〜65重量%、及び(C)エチレ
    ンとC4 〜C8 α−オレフィンとの共重合体であって、
    4 〜C8α−オレフィン含量が6〜50重量%である
    共重合体、15〜60重量%、を含む結晶性プロピレン
    共重合体組成物であって、前記組成物中のC4 〜C8 α
    −オレフィンの合計含量が2.4〜15重量%であるこ
    とを特徴とする結晶性プロピレン共重合体組成物。
  2. 【請求項2】C4 〜C8 α−オレフィンが、1−ブテ
    ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
    ンテン及び1−オクテンからなる群から選ばれる、請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の結晶性プロピレン共重合
    体組成物から形成されたフィルム、シート又はラミネー
    ト。
  4. 【請求項4】プロピレン及びエチレン単量体を、第一工
    程で、活性形のマグネシウムジハライド上に担持された
    立体特異触媒の存在下で重合し、プロピレン、エチレン
    及びα−オレフィン単量体を、少なくとも1つの別の逐
    次工程で、前の工程で生成した生成物及び使用した触媒
    の存在下で重合することを特徴とする、請求項1に記載
    の結晶性プロピレン共重合体組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】重合工程を気相中で行う、請求項4に記載
    の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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