JPH11279416A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH11279416A JPH11279416A JP8457298A JP8457298A JPH11279416A JP H11279416 A JPH11279416 A JP H11279416A JP 8457298 A JP8457298 A JP 8457298A JP 8457298 A JP8457298 A JP 8457298A JP H11279416 A JPH11279416 A JP H11279416A
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- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】木粉を含有し、成形加工が容易であり、衝撃強
度が大きく、優れた木質感を有する成形品を与えること
ができる熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(A)熱可塑性樹脂100重量部当たり、
(B)平均粒径30〜500μmの木粉5〜150重量
部、及び、(C)径5〜700μm、長さ2〜50mm
で、該熱可塑性樹脂の加工温度より5〜50℃高い軟化
温度を有する繊維0.5〜50重量部を配合してなるこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
度が大きく、優れた木質感を有する成形品を与えること
ができる熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(A)熱可塑性樹脂100重量部当たり、
(B)平均粒径30〜500μmの木粉5〜150重量
部、及び、(C)径5〜700μm、長さ2〜50mm
で、該熱可塑性樹脂の加工温度より5〜50℃高い軟化
温度を有する繊維0.5〜50重量部を配合してなるこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成
物に関する。さらに詳しくは、本発明は、木粉を含有
し、成形加工が容易で、衝撃強度が大きく、優れた木質
感を有する成形品を与えることができる熱可塑性樹脂組
成物に関する。
物に関する。さらに詳しくは、本発明は、木粉を含有
し、成形加工が容易で、衝撃強度が大きく、優れた木質
感を有する成形品を与えることができる熱可塑性樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】木材は、光合成により繰り返し生産する
ことができるので、成長の早い樹種で森林育成を行い、
大気中に増大した炭酸ガス濃度を低減して健全な地球環
境を再生しつつ、一方で計画的に伐採して木材を資源と
して人類の生活に役立てる試みが行われつつある。この
ような状況の下で、成形加工が容易で、機械的強度が大
きい熱可塑性樹脂に、木粉を配合して、建築用資材に多
用される樹脂組成物を開発できれば、調和のとれた地球
資源利用の道が大きく開拓されることになる。従来、木
材に似た外観や触感を現出する目的で、熱可塑性樹脂に
木粉を配合して成形することがしばしば行われている。
しかし、木粉を相当量配合した熱可塑性樹脂組成物は、
耐衝撃性などの機械的強度が大幅に低下するので、種々
の改善策が試みられている。例えば、特開昭58−20
4050号公報には、膨張率が低く、歪みが少なく、摩
耗特性、曲げ強度特性に優れた白地状の樹脂成形品とし
て、木材粉粒に熱硬化性樹脂素材を添加し、加熱圧着、
硬化したのち、切削、破砕して得られた木質系粉粒を、
漂白剤で脱色したのち、熱可塑性樹脂素材中に3〜50
%混入して成形した強化樹脂成形品が提案されている。
しかし、この成形品は製造工程が長いばかりでなく、柔
らかな木質感が発現できない。特開昭60−18844
5号公報及び特開昭60−192746号公報には、線
膨張率が小さく、物性に優れ、木質状の外観を有する成
形品として、塩化ビニル系樹脂中に、ガラス短繊維又は
マイカ、木粉、塩素化ポリエチレンなどの改質剤が分散
されてなる塩化ビニル系樹脂成形品が提案されている。
しかし、この塩化ビニル系樹脂成形品は、成形時に内部
に蓄熱し、熱分解により塩化水素ガスを発生して気泡を
生ずるので、厚さ1cm以上の厚物の成形は困難である。
また、特開昭54−68852号公報及び特開昭59−
105053号公報には、熱成形性と機械的強度に優れ
た熱可塑性樹脂組成物として、ポリオレフィン樹脂に、
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの相溶化効果を利用
して、木粉を無機充填剤とともに配合してなる樹脂組成
物が提案されている。しかし、この樹脂組成物は、曲げ
強度は向上しているものの、衝撃強度はさほど向上して
いない。さらに、特開平8−216122号公報には、
高密度で強度が大きく、天然の木材パネルに近い性質を
有する補強木質合成板の押出成形方法として、木粉と熱
可塑性樹脂成形材を混合、ゲル化混練し、冷却、粉砕し
整粒してなる木質合成粉と、ガラス繊維、プラスチック
繊維、炭素繊維、金属繊維、パルプ繊維、コットン繊維
などの補強材を混合して、押出成形する方法が提案され
ている。しかし、この方法によっても、軟化温度がマト
リックス樹脂の軟化温度以下の繊維や、軟化しない繊維
を用いているため、得られる成形品の衝撃強度はあまり
向上しない。あるいは、成形が困難であったり、成形品
の表面が粗くなったりする問題がある。このために、成
形性が良好で、衝撃強度が大きく、優れた木質感を有す
る成形品を与えることができる熱可塑性樹脂組成物が求
められている。
ことができるので、成長の早い樹種で森林育成を行い、
大気中に増大した炭酸ガス濃度を低減して健全な地球環
境を再生しつつ、一方で計画的に伐採して木材を資源と
して人類の生活に役立てる試みが行われつつある。この
ような状況の下で、成形加工が容易で、機械的強度が大
きい熱可塑性樹脂に、木粉を配合して、建築用資材に多
用される樹脂組成物を開発できれば、調和のとれた地球
資源利用の道が大きく開拓されることになる。従来、木
材に似た外観や触感を現出する目的で、熱可塑性樹脂に
木粉を配合して成形することがしばしば行われている。
しかし、木粉を相当量配合した熱可塑性樹脂組成物は、
耐衝撃性などの機械的強度が大幅に低下するので、種々
の改善策が試みられている。例えば、特開昭58−20
4050号公報には、膨張率が低く、歪みが少なく、摩
耗特性、曲げ強度特性に優れた白地状の樹脂成形品とし
て、木材粉粒に熱硬化性樹脂素材を添加し、加熱圧着、
硬化したのち、切削、破砕して得られた木質系粉粒を、
漂白剤で脱色したのち、熱可塑性樹脂素材中に3〜50
%混入して成形した強化樹脂成形品が提案されている。
しかし、この成形品は製造工程が長いばかりでなく、柔
らかな木質感が発現できない。特開昭60−18844
5号公報及び特開昭60−192746号公報には、線
膨張率が小さく、物性に優れ、木質状の外観を有する成
形品として、塩化ビニル系樹脂中に、ガラス短繊維又は
マイカ、木粉、塩素化ポリエチレンなどの改質剤が分散
されてなる塩化ビニル系樹脂成形品が提案されている。
しかし、この塩化ビニル系樹脂成形品は、成形時に内部
に蓄熱し、熱分解により塩化水素ガスを発生して気泡を
生ずるので、厚さ1cm以上の厚物の成形は困難である。
また、特開昭54−68852号公報及び特開昭59−
105053号公報には、熱成形性と機械的強度に優れ
た熱可塑性樹脂組成物として、ポリオレフィン樹脂に、
無水マレイン酸変性ポリプロピレンの相溶化効果を利用
して、木粉を無機充填剤とともに配合してなる樹脂組成
物が提案されている。しかし、この樹脂組成物は、曲げ
強度は向上しているものの、衝撃強度はさほど向上して
いない。さらに、特開平8−216122号公報には、
高密度で強度が大きく、天然の木材パネルに近い性質を
有する補強木質合成板の押出成形方法として、木粉と熱
可塑性樹脂成形材を混合、ゲル化混練し、冷却、粉砕し
整粒してなる木質合成粉と、ガラス繊維、プラスチック
繊維、炭素繊維、金属繊維、パルプ繊維、コットン繊維
などの補強材を混合して、押出成形する方法が提案され
ている。しかし、この方法によっても、軟化温度がマト
リックス樹脂の軟化温度以下の繊維や、軟化しない繊維
を用いているため、得られる成形品の衝撃強度はあまり
向上しない。あるいは、成形が困難であったり、成形品
の表面が粗くなったりする問題がある。このために、成
形性が良好で、衝撃強度が大きく、優れた木質感を有す
る成形品を与えることができる熱可塑性樹脂組成物が求
められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、木粉を含有
し、成形加工が容易であり、衝撃強度が大きく、優れた
木質感を有する成形品を与えることができる熱可塑性樹
脂組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
し、成形加工が容易であり、衝撃強度が大きく、優れた
木質感を有する成形品を与えることができる熱可塑性樹
脂組成物を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と
木粉を含有する樹脂組成物に、さらに熱可塑性樹脂の加
工温度より5〜50℃高い軟化温度を有する繊維を配合
することにより、良好な成形性と優れた木質感を保持し
たまま、衝撃強度を大幅に向上し得ることを見いだし、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(1)(A)熱可塑性樹脂100重量部
当たり、(B)平均粒径30〜500μmの木粉5〜1
50重量部、及び、(C)径5〜700μm、長さ2〜
50mmで、該熱可塑性樹脂の加工温度より5〜50℃高
い軟化温度を有する繊維0.5〜50重量部を配合して
なることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、を提供する
ものである。さらに、本発明の好ましい態様として、
(2)熱可塑性樹脂がポリオレフィンであり、繊維が、
ビニロン繊維又はポリエステル繊維である第(1)項記載
の熱可塑性樹脂組成物、及び、(3)熱可塑性樹脂が塩
化ビニル樹脂であり、繊維が、ビニロン繊維、ポリエス
テル繊維又はナイロン6繊維である第(1)項記載の熱可
塑性樹脂組成物、を挙げることができる。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と
木粉を含有する樹脂組成物に、さらに熱可塑性樹脂の加
工温度より5〜50℃高い軟化温度を有する繊維を配合
することにより、良好な成形性と優れた木質感を保持し
たまま、衝撃強度を大幅に向上し得ることを見いだし、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(1)(A)熱可塑性樹脂100重量部
当たり、(B)平均粒径30〜500μmの木粉5〜1
50重量部、及び、(C)径5〜700μm、長さ2〜
50mmで、該熱可塑性樹脂の加工温度より5〜50℃高
い軟化温度を有する繊維0.5〜50重量部を配合して
なることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、を提供する
ものである。さらに、本発明の好ましい態様として、
(2)熱可塑性樹脂がポリオレフィンであり、繊維が、
ビニロン繊維又はポリエステル繊維である第(1)項記載
の熱可塑性樹脂組成物、及び、(3)熱可塑性樹脂が塩
化ビニル樹脂であり、繊維が、ビニロン繊維、ポリエス
テル繊維又はナイロン6繊維である第(1)項記載の熱可
塑性樹脂組成物、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、
(A)熱可塑性樹脂100重量部当たり、(B)平均粒径3
0〜500μmの木粉5〜150重量部、及び、(C)径
5〜700μm、長さ2〜50mmで、該熱可塑性樹脂の
加工温度より5〜50℃高い軟化温度を有する繊維0.
5〜50重量部を配合してなるものである。本発明組成
物に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン、ポリスチレン、飽和ポリエステル樹脂、
ABS樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタール、アクリル
樹脂、ポリカーボネートなどを挙げることができる。こ
れらの中で、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン及びポリプ
ロピレンは、成形品の木質感に優れるので、特に好適に
使用することができる。本発明組成物に用いる木粉には
特に制限はなく、鋸屑、鉋屑の粉砕物、間伐木や廃木の
粉砕物などを挙げることができる。これらの中で、製材
工場から副生する鋸屑を堆積して部分発酵させたのち乾
燥した木粉は、樹脂との親和性が大きいので、特に好適
に使用することができる。鋸屑、鉋屑の粉砕物、間伐木
や廃木の粉砕物は、分級することにより、所定の平均粒
径を有する木粉とすることができる。本発明組成物に用
いる木粉の平均粒径は、30〜500μmであり、好ま
しくは70〜200μmである。木粉の平均粒径が30
μm未満であっても、500μmを超えても、良好な木
質感を得ることが困難となるおそれがある。本発明組成
物において、木粉の配合量は、熱可塑性樹脂100重量
部当たり、5〜150重量部であり、好ましくは30〜
100重量部である。木粉の配合量が熱可塑性樹脂10
0重量部当たり5重量部未満であると、均一混合が難か
しい上、良好な木質感を得ることが困難となるおそれが
ある。木粉の配合量が熱可塑性樹脂100重量部当たり
150重量部を超えると、成形品の衝撃強度が低下する
おそれがある。
(A)熱可塑性樹脂100重量部当たり、(B)平均粒径3
0〜500μmの木粉5〜150重量部、及び、(C)径
5〜700μm、長さ2〜50mmで、該熱可塑性樹脂の
加工温度より5〜50℃高い軟化温度を有する繊維0.
5〜50重量部を配合してなるものである。本発明組成
物に用いる熱可塑性樹脂に特に制限はなく、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ポリ塩
化ビニリデン、ポリスチレン、飽和ポリエステル樹脂、
ABS樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタール、アクリル
樹脂、ポリカーボネートなどを挙げることができる。こ
れらの中で、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン及びポリプ
ロピレンは、成形品の木質感に優れるので、特に好適に
使用することができる。本発明組成物に用いる木粉には
特に制限はなく、鋸屑、鉋屑の粉砕物、間伐木や廃木の
粉砕物などを挙げることができる。これらの中で、製材
工場から副生する鋸屑を堆積して部分発酵させたのち乾
燥した木粉は、樹脂との親和性が大きいので、特に好適
に使用することができる。鋸屑、鉋屑の粉砕物、間伐木
や廃木の粉砕物は、分級することにより、所定の平均粒
径を有する木粉とすることができる。本発明組成物に用
いる木粉の平均粒径は、30〜500μmであり、好ま
しくは70〜200μmである。木粉の平均粒径が30
μm未満であっても、500μmを超えても、良好な木
質感を得ることが困難となるおそれがある。本発明組成
物において、木粉の配合量は、熱可塑性樹脂100重量
部当たり、5〜150重量部であり、好ましくは30〜
100重量部である。木粉の配合量が熱可塑性樹脂10
0重量部当たり5重量部未満であると、均一混合が難か
しい上、良好な木質感を得ることが困難となるおそれが
ある。木粉の配合量が熱可塑性樹脂100重量部当たり
150重量部を超えると、成形品の衝撃強度が低下する
おそれがある。
【0006】本発明組成物に用いる繊維の径は、5〜7
00μmであり、好ましくは10〜500μmである。
繊維の径が5μm未満であると、加熱溶融時の樹脂組成
物の粘度が高くなり、成形が困難となるおそれがある。
繊維の径が700μmを超えると、成形品の表面肌に粗
さが現れて、外観が不良となるおそれがある。一般に、
繊維を配合することにより、衝撃のように瞬間的に大き
な力が加わった時は繊維の補強効果が大きく現われ易い
のに対し、曲げのように時間をかけて力が加わる場合
は、繊維の配合の効果自体は非常に小さい。また、繊維
の径が太い方が衝撃強度を向上する効果が大きく、繊維
の径が細い方が曲げ強度及び曲げ弾性率を若干向上する
効果があるので、要求される成形品の物性に応じて配合
する繊維の径を選択することができる。本発明組成物に
用いる繊維の長さは、2〜50mmであり、好ましくは2
〜10mmである。繊維の長さが2mm未満であると、繊維
による補強効果が不十分となり、衝撃強度等の機械的特
性が十分に向上しないおそれがある。繊維の長さが50
mmを超えると、成形性が不良となるおそれがある。本発
明組成物に用いる繊維は、熱可塑性樹脂の加工温度より
5〜50℃高い軟化温度、好ましくは10〜40℃高い
軟化温度を有する。ここに、熱可塑性樹脂の加工温度と
は、ロールや成形機のシリンダーの設定温度ではなく、
混練される樹脂組成物が達する最高温度であり、多くの
場合シリンダーなどの設定温度よりも高い温度となる。
繊維の軟化温度は、繊維を10℃/分の昇温速度で加熱
したとき、熱収縮が10%生ずるときの温度である。代
表的な再生繊維、半合成繊維及び合成繊維の軟化温度
を、第1表に示す。熱可塑性樹脂として塩化ビニル樹脂
又はポリオレフィンをマトリックスとするとき、繊維が
ビニロン繊維、ポリエステル繊維又はナイロン6繊維が
有効であり、殊にビニロン繊維が好ましい。
00μmであり、好ましくは10〜500μmである。
繊維の径が5μm未満であると、加熱溶融時の樹脂組成
物の粘度が高くなり、成形が困難となるおそれがある。
繊維の径が700μmを超えると、成形品の表面肌に粗
さが現れて、外観が不良となるおそれがある。一般に、
繊維を配合することにより、衝撃のように瞬間的に大き
な力が加わった時は繊維の補強効果が大きく現われ易い
のに対し、曲げのように時間をかけて力が加わる場合
は、繊維の配合の効果自体は非常に小さい。また、繊維
の径が太い方が衝撃強度を向上する効果が大きく、繊維
の径が細い方が曲げ強度及び曲げ弾性率を若干向上する
効果があるので、要求される成形品の物性に応じて配合
する繊維の径を選択することができる。本発明組成物に
用いる繊維の長さは、2〜50mmであり、好ましくは2
〜10mmである。繊維の長さが2mm未満であると、繊維
による補強効果が不十分となり、衝撃強度等の機械的特
性が十分に向上しないおそれがある。繊維の長さが50
mmを超えると、成形性が不良となるおそれがある。本発
明組成物に用いる繊維は、熱可塑性樹脂の加工温度より
5〜50℃高い軟化温度、好ましくは10〜40℃高い
軟化温度を有する。ここに、熱可塑性樹脂の加工温度と
は、ロールや成形機のシリンダーの設定温度ではなく、
混練される樹脂組成物が達する最高温度であり、多くの
場合シリンダーなどの設定温度よりも高い温度となる。
繊維の軟化温度は、繊維を10℃/分の昇温速度で加熱
したとき、熱収縮が10%生ずるときの温度である。代
表的な再生繊維、半合成繊維及び合成繊維の軟化温度
を、第1表に示す。熱可塑性樹脂として塩化ビニル樹脂
又はポリオレフィンをマトリックスとするとき、繊維が
ビニロン繊維、ポリエステル繊維又はナイロン6繊維が
有効であり、殊にビニロン繊維が好ましい。
【0007】
【表1】
【0008】熱可塑性樹脂の加工温度と繊維の軟化温度
の差が5℃未満であると、樹脂の成形加工時に繊維が切
断され、十分な補強効果が得られないおそれがある。繊
維の軟化温度が熱可塑性樹脂の加工温度より50℃を超
えて高いと、熱可塑性樹脂と繊維の間の親和性が不足し
て、十分な補強効果が得られないおそれがあり、また、
成形品の表面肌に粗さが現われる可能性がある。繊維の
配合量が熱可塑性樹脂100重量部当たり0.5重量部
未満であると、十分な補強効果が得られないおそれがあ
る。繊維の配合量が熱可塑性樹脂100重量部当たり5
0重量部を超えると、成形性が低下するおそれがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法には特に制限は
なく、例えば、熱可塑性樹脂と木粉をロールなどを用い
て混練したのち、繊維を加えて混合してシート化し、得
られたシートをプレス成形することにより、成形品を得
ることができる。あるいは、熱可塑性樹脂と木粉をヘン
シェルミキサーなどを用いて混合したのち、押出機を用
いてペレット化し、さらに得られたペレットに繊維を加
え、押出機などを用いて成形して押出成形品などとする
こともできる。この場合、繊維をペレット作成前のヘン
シェルミキサーなどでの混合時に添加してもよい。本発
明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、帯電防止
剤、充填剤、難燃剤、発泡剤などを配合することができ
る。
の差が5℃未満であると、樹脂の成形加工時に繊維が切
断され、十分な補強効果が得られないおそれがある。繊
維の軟化温度が熱可塑性樹脂の加工温度より50℃を超
えて高いと、熱可塑性樹脂と繊維の間の親和性が不足し
て、十分な補強効果が得られないおそれがあり、また、
成形品の表面肌に粗さが現われる可能性がある。繊維の
配合量が熱可塑性樹脂100重量部当たり0.5重量部
未満であると、十分な補強効果が得られないおそれがあ
る。繊維の配合量が熱可塑性樹脂100重量部当たり5
0重量部を超えると、成形性が低下するおそれがある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法には特に制限は
なく、例えば、熱可塑性樹脂と木粉をロールなどを用い
て混練したのち、繊維を加えて混合してシート化し、得
られたシートをプレス成形することにより、成形品を得
ることができる。あるいは、熱可塑性樹脂と木粉をヘン
シェルミキサーなどを用いて混合したのち、押出機を用
いてペレット化し、さらに得られたペレットに繊維を加
え、押出機などを用いて成形して押出成形品などとする
こともできる。この場合、繊維をペレット作成前のヘン
シェルミキサーなどでの混合時に添加してもよい。本発
明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、帯電防止
剤、充填剤、難燃剤、発泡剤などを配合することができ
る。
【0009】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 ポリプロピレン[昭和電工(株)、SK−711]70重
量部、ポリエチレン[昭和電工(株)、SS−60]30
重量部、木粉[(株)シマダ商会、セルユント、平均粒径
70μm、水分5重量%]60重量部及びステアリン酸
バリウム2重量部を、185℃のロールで混練したの
ち、さらにビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロンA
B、1,800D(径14μmの繊維をより合わせて集
束剤で緩やかに束ねて径約450μmにした繊維)、繊
維長10mm、軟化温度225℃]5重量部を配合して混
練し、厚さ1.2mmのシートとして取り出した。このシ
ートを10cm×15cmに切断し、4枚を重ねて、圧力1
11kg/cm2G、温度180℃で10分間プレス成形
し、厚さ4mmの板を得た。得られた板から試験片を切り
出し、JIS K 7111にしたがってシャルピー衝撃
試験、JIS K 7203にしたがって曲げ試験を行っ
た。シャルピー衝撃値は6.3kgf・cm/cm2、曲げ強度は
488kgf/cm2、曲げ弾性率は33,830kgf/cm2で
あった。 実施例2 ビニロン繊維の配合量を10重量部とした以外は、実施
例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は12.7kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は563
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は39,920kgf/cm2で
あった。 実施例3 ビニロン繊維の配合量を20重量部とした以外は、実施
例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は15.9kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は500
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は30,130kgf/cm2で
あった。 実施例4 ビニロン繊維の配合量を30重量部とした以外は、実施
例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は19.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は527
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は27,250kgf/cm2で
あった。 比較例1 ビニロン繊維の配合量を2.5重量部とした以外は、実
施例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピ
ー衝撃値は5.3kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は455
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は28,380kgf/cm2で
あった。 実施例5 配合する繊維をビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロン
MF、500D(径約270μmの単繊維)、繊維長1
0mm、軟化温度225℃]とした以外は、実施例1と同
じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値は
7.6kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は523kgf/cm2で
あり、曲げ弾性率は28,410kgf/cm 2であった。 実施例6 ビニロン繊維の配合量を10重量部とした以外は、実施
例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は10.4kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は464
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は30,570kgf/cm2で
あった。 実施例7 ビニロン繊維の配合量を20重量部とした以外は、実施
例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は25.0kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は462
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は29,350kgf/cm2で
あった。 実施例8 ビニロン繊維の配合量を30重量部とした以外は、実施
例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は19.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は477
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は29,980kgf/cm2で
あった。 比較例2 ビニロン繊維の配合量を2.5重量部とした以外は、実
施例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピ
ー衝撃値は5.7kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は534
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は29,420kgf/cm2で
あった。 実施例9 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とし、その
配合量を10重量部とした以外は、実施例1と同じ操作
を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値は6.8k
gf・cm/cm2であり、曲げ強度は972kgf/cm2であり、
曲げ弾性率は50,960kgf/cm2であった。 比較例3 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
し、その配合量を10重量部とした以外は、実施例1と
同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値
は3.4kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は1,162kgf/
cm2であり、曲げ弾性率は51,100kgf/cm2であっ
た。 比較例4 配合する繊維をナイロン6繊維[東レ(株)、アミラン、
2D、繊維長3mm、軟化温度180℃]とし、その配合
量を10重量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰
り返した。得られた板のシャルピー衝撃値は5.6kgf・c
m/cm2であり、曲げ強度は1,204kgf/cm2であり、
曲げ弾性率は46,730kgf/cm2であった。 比較例5 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とし、その配合量を1
0重量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し
た。得られた板のシャルピー衝撃値は3.7kgf・cm/cm2
であり、曲げ強度は1,057kgf/cm2であり、曲げ弾
性率は47,860kgf/cm2であった。 比較例6 配合する繊維を炭素繊維[大日本インキ化学工業(株)、
ドナック、S−234、径13μm、繊維長25mm、軟
化しない]とし、その配合量を10重量部とした以外
は、実施例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシ
ャルピー衝撃値は3.9kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は
877kgf/cm2であり、曲げ弾性率は41,190kgf/
cm2であった。 比較例7 配合する繊維を炭素繊維[大日本インキ化学工業(株)、
ドナック、S−276、径13μm、繊維長25mm、軟
化しない]とし、その配合量を10重量部とした以外
は、実施例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシ
ャルピー衝撃値は3.7kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は
820kgf/cm2であり、曲げ弾性率は40,160kgf/
cm2であった。 比較例8 繊維を配合しない以外は、実施例1と同じ操作を繰り返
した。得られた板のシャルピー衝撃値は4.1kgf・cm/c
m2であり、曲げ強度は458kgf/cm2であり、曲げ弾性
率は33,070kgf/cm2であった。実施例1〜9及び
比較例1〜8の結果を、第2表に示す。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 ポリプロピレン[昭和電工(株)、SK−711]70重
量部、ポリエチレン[昭和電工(株)、SS−60]30
重量部、木粉[(株)シマダ商会、セルユント、平均粒径
70μm、水分5重量%]60重量部及びステアリン酸
バリウム2重量部を、185℃のロールで混練したの
ち、さらにビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロンA
B、1,800D(径14μmの繊維をより合わせて集
束剤で緩やかに束ねて径約450μmにした繊維)、繊
維長10mm、軟化温度225℃]5重量部を配合して混
練し、厚さ1.2mmのシートとして取り出した。このシ
ートを10cm×15cmに切断し、4枚を重ねて、圧力1
11kg/cm2G、温度180℃で10分間プレス成形
し、厚さ4mmの板を得た。得られた板から試験片を切り
出し、JIS K 7111にしたがってシャルピー衝撃
試験、JIS K 7203にしたがって曲げ試験を行っ
た。シャルピー衝撃値は6.3kgf・cm/cm2、曲げ強度は
488kgf/cm2、曲げ弾性率は33,830kgf/cm2で
あった。 実施例2 ビニロン繊維の配合量を10重量部とした以外は、実施
例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は12.7kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は563
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は39,920kgf/cm2で
あった。 実施例3 ビニロン繊維の配合量を20重量部とした以外は、実施
例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は15.9kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は500
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は30,130kgf/cm2で
あった。 実施例4 ビニロン繊維の配合量を30重量部とした以外は、実施
例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は19.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は527
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は27,250kgf/cm2で
あった。 比較例1 ビニロン繊維の配合量を2.5重量部とした以外は、実
施例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピ
ー衝撃値は5.3kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は455
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は28,380kgf/cm2で
あった。 実施例5 配合する繊維をビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロン
MF、500D(径約270μmの単繊維)、繊維長1
0mm、軟化温度225℃]とした以外は、実施例1と同
じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値は
7.6kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は523kgf/cm2で
あり、曲げ弾性率は28,410kgf/cm 2であった。 実施例6 ビニロン繊維の配合量を10重量部とした以外は、実施
例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は10.4kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は464
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は30,570kgf/cm2で
あった。 実施例7 ビニロン繊維の配合量を20重量部とした以外は、実施
例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は25.0kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は462
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は29,350kgf/cm2で
あった。 実施例8 ビニロン繊維の配合量を30重量部とした以外は、実施
例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は19.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は477
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は29,980kgf/cm2で
あった。 比較例2 ビニロン繊維の配合量を2.5重量部とした以外は、実
施例5と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピ
ー衝撃値は5.7kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は534
kgf/cm2であり、曲げ弾性率は29,420kgf/cm2で
あった。 実施例9 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とし、その
配合量を10重量部とした以外は、実施例1と同じ操作
を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値は6.8k
gf・cm/cm2であり、曲げ強度は972kgf/cm2であり、
曲げ弾性率は50,960kgf/cm2であった。 比較例3 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
し、その配合量を10重量部とした以外は、実施例1と
同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値
は3.4kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は1,162kgf/
cm2であり、曲げ弾性率は51,100kgf/cm2であっ
た。 比較例4 配合する繊維をナイロン6繊維[東レ(株)、アミラン、
2D、繊維長3mm、軟化温度180℃]とし、その配合
量を10重量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰
り返した。得られた板のシャルピー衝撃値は5.6kgf・c
m/cm2であり、曲げ強度は1,204kgf/cm2であり、
曲げ弾性率は46,730kgf/cm2であった。 比較例5 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とし、その配合量を1
0重量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し
た。得られた板のシャルピー衝撃値は3.7kgf・cm/cm2
であり、曲げ強度は1,057kgf/cm2であり、曲げ弾
性率は47,860kgf/cm2であった。 比較例6 配合する繊維を炭素繊維[大日本インキ化学工業(株)、
ドナック、S−234、径13μm、繊維長25mm、軟
化しない]とし、その配合量を10重量部とした以外
は、実施例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシ
ャルピー衝撃値は3.9kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は
877kgf/cm2であり、曲げ弾性率は41,190kgf/
cm2であった。 比較例7 配合する繊維を炭素繊維[大日本インキ化学工業(株)、
ドナック、S−276、径13μm、繊維長25mm、軟
化しない]とし、その配合量を10重量部とした以外
は、実施例1と同じ操作を繰り返した。得られた板のシ
ャルピー衝撃値は3.7kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は
820kgf/cm2であり、曲げ弾性率は40,160kgf/
cm2であった。 比較例8 繊維を配合しない以外は、実施例1と同じ操作を繰り返
した。得られた板のシャルピー衝撃値は4.1kgf・cm/c
m2であり、曲げ強度は458kgf/cm2であり、曲げ弾性
率は33,070kgf/cm2であった。実施例1〜9及び
比較例1〜8の結果を、第2表に示す。
【0010】
【表2】
【0011】第2表に見られるように、ポリプロピレン
とポリエチレンの混合樹脂に、軟化温度225℃のビニ
ロン繊維又は軟化温度240℃のポリエステル繊維を、
樹脂100重量部当たり5〜30重量部配合した実施例
1〜9の樹脂組成物から得られる成形品は、シャルピー
衝撃値が大きく、耐衝撃性に優れている。これに対し
て、同じビニロン繊維を配合しても、その配合量が少な
い比較例1及び比較例2の樹脂組成物、軟化温度が15
5℃のカネカロン繊維、軟化温度180℃のナイロン6
繊維を配合した比較例3や比較例4の樹脂組成物、軟化
しないレーヨン繊維を配合した比較例5の樹脂組成物、
軟化しない炭素繊維を配合した比較例6及び比較例7の
樹脂組成物から得られる成形品は、繊維を配合しない比
較例8の樹脂組成物から得られる成形品と同様に、シャ
ルピー衝撃値が低く、耐衝撃性の向上は認められない。 実施例10 塩化ビニル樹脂[新第一塩ビ(株)、ZEST700L、
平均重合度680]100重量部、木粉[(株)シマダ商
会、セルユント、平均粒径70μm、水分5重量%]4
5重量部、錫系熱安定剤2重量部、滑剤2.5重量部及
び加工助剤1重量部を、170℃のロールで混練したの
ち、さらにビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロンA
B、1,800D(径14μmの繊維をより合わせて集
束剤で緩やかに束ねて径約450μmにした繊維)、繊
維長10mm、軟化温度225℃]10重量部を配合して
混練し、厚さ1.2mmのシートとして取り出した。この
シートを10cm×15cmに裁断し、4枚を重ねて、圧力
111kg/cm2G、温度170℃で10分間プレス成形
し、厚さ4mmの板を得た。得られた板から試験片を切り
出し、JIS K 7111にしたがってシャルピー衝撃
試験、JIS K 7203にしたがって曲げ試験を行っ
た。シャルピー衝撃値は6.7kgf・cm/cm2、曲げ強度は
982kgf/cm2、曲げ弾性率は49,660kgf/cm2で
あった。 実施例11 配合する繊維をビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロン
MF、500D(径約270μmの単繊維)、繊維長1
0mm、軟化温度225℃]とした以外は、実施例10と
同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値
は19.6kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は950kgf/c
m2であり、曲げ弾性率は57,860kgf/cm2であっ
た。 実施例12 配合する繊維をポリエステル繊維[帝人(株)、テピル
ス、0.5D、繊維長5mm、軟化温度240℃]とした
以外は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得られた
板のシャルピー衝撃値は3.3kgf・cm/cm2であり、曲げ
強度は861kgf/cm2であり、曲げ弾性率は43,34
0kgf/cm2であった。 実施例13 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とした以外
は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得られた板の
シャルピー衝撃値は4.0kgf・cm/cm2であり、曲げ強度
は877kgf/cm2であり、曲げ弾性率は41,190kgf
/cm2であった。 実施例14 配合する繊維をナイロン6繊維[東レ(株)、アミラン、
2D、繊維長3mm、軟化温度180℃]とした以外は、
実施例10と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャ
ルピー衝撃値は3.9kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は8
20kgf/cm2であり、曲げ弾性率は40,160kgf/cm
2であった。 比較例9 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
した以外は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は2.2kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は1,007kgf/cm2であり、曲げ弾性率は4
7,380kgf/cm2であった。 比較例10 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とした以外は、実施例
10と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は2.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は1,00
4kgf/cm2であり、曲げ弾性率は41,740kgf/cm2
であった。 比較例11 配合する繊維をアラミド繊維[東レデュポン(株)、ケブ
ラー(パラ系)、約1D、繊維長3mm、軟化しない]と
した以外は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は2.5kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は1,204kgf/cm2であり、曲げ弾性率は4
6,730kgf/cm2であった。 比較例12 配合する繊維をロックウール[新日化ロックウール
(株)、平均径約4.5μm、平均繊維長300μm、軟
化しない]とした以外は、実施例10と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.1kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は972kgf/cm2であり、曲げ
弾性率は50,960kgf/cm2であった。 比較例13 配合する繊維をホウ酸アルミニウムウィスカ[四国化成
(株)、アルボレックス、径0.5〜1μm、長さ10〜
30μm]とした以外は、実施例10と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.3kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は1,057kgf/cm2であり、曲
げ弾性率は47,860kgf/cm2であった。 比較例14 繊維を配合しない以外は、実施例10と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.6kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は1,040kgf/cm2であり、曲
げ弾性率は50,770kgf/cm2であった。実施例10
〜14及び比較例9〜14の結果を、第3表に示す。
とポリエチレンの混合樹脂に、軟化温度225℃のビニ
ロン繊維又は軟化温度240℃のポリエステル繊維を、
樹脂100重量部当たり5〜30重量部配合した実施例
1〜9の樹脂組成物から得られる成形品は、シャルピー
衝撃値が大きく、耐衝撃性に優れている。これに対し
て、同じビニロン繊維を配合しても、その配合量が少な
い比較例1及び比較例2の樹脂組成物、軟化温度が15
5℃のカネカロン繊維、軟化温度180℃のナイロン6
繊維を配合した比較例3や比較例4の樹脂組成物、軟化
しないレーヨン繊維を配合した比較例5の樹脂組成物、
軟化しない炭素繊維を配合した比較例6及び比較例7の
樹脂組成物から得られる成形品は、繊維を配合しない比
較例8の樹脂組成物から得られる成形品と同様に、シャ
ルピー衝撃値が低く、耐衝撃性の向上は認められない。 実施例10 塩化ビニル樹脂[新第一塩ビ(株)、ZEST700L、
平均重合度680]100重量部、木粉[(株)シマダ商
会、セルユント、平均粒径70μm、水分5重量%]4
5重量部、錫系熱安定剤2重量部、滑剤2.5重量部及
び加工助剤1重量部を、170℃のロールで混練したの
ち、さらにビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロンA
B、1,800D(径14μmの繊維をより合わせて集
束剤で緩やかに束ねて径約450μmにした繊維)、繊
維長10mm、軟化温度225℃]10重量部を配合して
混練し、厚さ1.2mmのシートとして取り出した。この
シートを10cm×15cmに裁断し、4枚を重ねて、圧力
111kg/cm2G、温度170℃で10分間プレス成形
し、厚さ4mmの板を得た。得られた板から試験片を切り
出し、JIS K 7111にしたがってシャルピー衝撃
試験、JIS K 7203にしたがって曲げ試験を行っ
た。シャルピー衝撃値は6.7kgf・cm/cm2、曲げ強度は
982kgf/cm2、曲げ弾性率は49,660kgf/cm2で
あった。 実施例11 配合する繊維をビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロン
MF、500D(径約270μmの単繊維)、繊維長1
0mm、軟化温度225℃]とした以外は、実施例10と
同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー衝撃値
は19.6kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は950kgf/c
m2であり、曲げ弾性率は57,860kgf/cm2であっ
た。 実施例12 配合する繊維をポリエステル繊維[帝人(株)、テピル
ス、0.5D、繊維長5mm、軟化温度240℃]とした
以外は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得られた
板のシャルピー衝撃値は3.3kgf・cm/cm2であり、曲げ
強度は861kgf/cm2であり、曲げ弾性率は43,34
0kgf/cm2であった。 実施例13 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とした以外
は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得られた板の
シャルピー衝撃値は4.0kgf・cm/cm2であり、曲げ強度
は877kgf/cm2であり、曲げ弾性率は41,190kgf
/cm2であった。 実施例14 配合する繊維をナイロン6繊維[東レ(株)、アミラン、
2D、繊維長3mm、軟化温度180℃]とした以外は、
実施例10と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャ
ルピー衝撃値は3.9kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は8
20kgf/cm2であり、曲げ弾性率は40,160kgf/cm
2であった。 比較例9 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
した以外は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は2.2kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は1,007kgf/cm2であり、曲げ弾性率は4
7,380kgf/cm2であった。 比較例10 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とした以外は、実施例
10と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は2.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は1,00
4kgf/cm2であり、曲げ弾性率は41,740kgf/cm2
であった。 比較例11 配合する繊維をアラミド繊維[東レデュポン(株)、ケブ
ラー(パラ系)、約1D、繊維長3mm、軟化しない]と
した以外は、実施例10と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は2.5kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は1,204kgf/cm2であり、曲げ弾性率は4
6,730kgf/cm2であった。 比較例12 配合する繊維をロックウール[新日化ロックウール
(株)、平均径約4.5μm、平均繊維長300μm、軟
化しない]とした以外は、実施例10と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.1kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は972kgf/cm2であり、曲げ
弾性率は50,960kgf/cm2であった。 比較例13 配合する繊維をホウ酸アルミニウムウィスカ[四国化成
(株)、アルボレックス、径0.5〜1μm、長さ10〜
30μm]とした以外は、実施例10と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.3kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は1,057kgf/cm2であり、曲
げ弾性率は47,860kgf/cm2であった。 比較例14 繊維を配合しない以外は、実施例10と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.6kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は1,040kgf/cm2であり、曲
げ弾性率は50,770kgf/cm2であった。実施例10
〜14及び比較例9〜14の結果を、第3表に示す。
【0012】
【表3】
【0013】第3表に見られるように、塩化ビニル樹脂
に、軟化温度225℃のビニロン繊維、軟化温度240
℃のポリエステル繊維又は軟化温度180℃のナイロン
6繊維を、樹脂100重量部当たり10重量部配合した
実施例10〜14の樹脂組成物から得られる成形品は、
シャルピー衝撃値が大きく、耐衝撃性に優れている。こ
れに対して、軟化温度が155℃のカネカロン繊維を配
合した比較例8の樹脂組成物、軟化しないレーヨン繊維
を配合した比較例9の樹脂組成物、軟化しないアラミド
繊維を配合した比較例10の樹脂組成物、軟化しないロ
ックウールを配合した比較例11の樹脂組成物及び軟化
しないホウ酸アルミニウムウィスカを配合した比較例1
2の樹脂組成物から得られる成形品は、繊維を配合しな
い比較例13の樹脂組成物から得られる成形品と同様
に、シャルピー衝撃値が低く、耐衝撃性の向上は認めら
れない。また、実施例10と実施例11とにおけるビニ
ロン繊維の太さの影響を見ると、衝撃強度に顕著な差異
がある。これは、塩化ビニル系樹脂の加工においては、
見かけ上太いビニロンABはほぐれて、構成単位の14
μmの繊維になって、マトリックス樹脂に分散するため
と考えられる。ポリオレフィンの加工において、ビニロ
ンABがビニロンMFと略同様の効果がある(実施例1
〜8)のは、ポリオレフィンの極性の低さが、繊維をほ
ぐれにくくしている可能性がある。 実施例15 ポリプロピレン[昭和電工(株)、SK−711]70重
量部、ポリエチレン[昭和電工(株)、SS−60]30
重量部、木粉[(株)シマダ商会、セルユント、平均粒径
70μm、水分5重量%]60重量部及びステアリン酸
バリウム2重量部をヘンシェルミキサーに仕込み、混合
しつつ加熱して、水分を揮発させた。混合物の温度が1
40℃に達したとき、混合物をクーリングミキサーに移
して、ビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロンAB、
1,800D、繊維長10mm]10重量部を配合し、混
合しつつ、温度を80℃まで下げた。 得られた粉末状の混合物を、シリンダー径80mmのベン
ト付きコニカル二軸押出機を用いて、ベント部から残存
する水分を揮発させつつ、ペレット化した。スクリュー
は、回転数40rpmであり、設定温度は、C1160℃、
C2170℃、C3190℃、ヘッド190℃、ダイス1
95℃である。また、ダイスは、3mmφ×20孔であ
る。得られたペレットを、シリンダー径80mmの単軸押
出機を用いて、厚さ20mm、幅600mmの板を押出成形
した。スクリューは、L/D=28、圧縮比2.5、回
転数30rpmであり、設定温度は、C1160℃、C21
70℃、C3190℃、C4190℃、ヘッド190℃、
D200℃である。得られた板から試験片を切り出し、
JIS K 7111にしたがってシャルピー衝撃試験、
JIS K 7203にしたがって曲げ試験を行った。シ
ャルピー衝撃値は9.5kgf・cm/cm2、曲げ強度は340
kgf/cm2、曲げ弾性率は29,500kgf/cm2であっ
た。 実施例16 ビニロン繊維の配合量を20重量部とした以外は、実施
例15と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピ
ー衝撃値は13.5kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は67
0kgf/cm2であり、曲げ弾性率は32,500kgf/cm2
であった。 実施例17 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とした以外
は、実施例15と同じ操作を繰り返した。得られた板の
シャルピー衝撃値は6.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度
は450kgf/cm2であり、曲げ弾性率は43,500kgf
/cm2であった。 比較例15 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
した以外は、実施例15と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は3.2kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は648kgf/cm2であり、曲げ弾性率は45,
700kgf/cm2であった。 比較例16 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とした以外は、実施例
15と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は3.6kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は703kg
f/cm2であり、曲げ弾性率は42,300kgf/cm2であ
った。 比較例17 繊維を配合しない以外は、実施例15と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は5.1kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は262kgf/cm2であり、曲げ
弾性率は25,900kgf/cm2であった。実施例15〜
17及び比較例15〜17の結果を、第4表に示す。
に、軟化温度225℃のビニロン繊維、軟化温度240
℃のポリエステル繊維又は軟化温度180℃のナイロン
6繊維を、樹脂100重量部当たり10重量部配合した
実施例10〜14の樹脂組成物から得られる成形品は、
シャルピー衝撃値が大きく、耐衝撃性に優れている。こ
れに対して、軟化温度が155℃のカネカロン繊維を配
合した比較例8の樹脂組成物、軟化しないレーヨン繊維
を配合した比較例9の樹脂組成物、軟化しないアラミド
繊維を配合した比較例10の樹脂組成物、軟化しないロ
ックウールを配合した比較例11の樹脂組成物及び軟化
しないホウ酸アルミニウムウィスカを配合した比較例1
2の樹脂組成物から得られる成形品は、繊維を配合しな
い比較例13の樹脂組成物から得られる成形品と同様
に、シャルピー衝撃値が低く、耐衝撃性の向上は認めら
れない。また、実施例10と実施例11とにおけるビニ
ロン繊維の太さの影響を見ると、衝撃強度に顕著な差異
がある。これは、塩化ビニル系樹脂の加工においては、
見かけ上太いビニロンABはほぐれて、構成単位の14
μmの繊維になって、マトリックス樹脂に分散するため
と考えられる。ポリオレフィンの加工において、ビニロ
ンABがビニロンMFと略同様の効果がある(実施例1
〜8)のは、ポリオレフィンの極性の低さが、繊維をほ
ぐれにくくしている可能性がある。 実施例15 ポリプロピレン[昭和電工(株)、SK−711]70重
量部、ポリエチレン[昭和電工(株)、SS−60]30
重量部、木粉[(株)シマダ商会、セルユント、平均粒径
70μm、水分5重量%]60重量部及びステアリン酸
バリウム2重量部をヘンシェルミキサーに仕込み、混合
しつつ加熱して、水分を揮発させた。混合物の温度が1
40℃に達したとき、混合物をクーリングミキサーに移
して、ビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロンAB、
1,800D、繊維長10mm]10重量部を配合し、混
合しつつ、温度を80℃まで下げた。 得られた粉末状の混合物を、シリンダー径80mmのベン
ト付きコニカル二軸押出機を用いて、ベント部から残存
する水分を揮発させつつ、ペレット化した。スクリュー
は、回転数40rpmであり、設定温度は、C1160℃、
C2170℃、C3190℃、ヘッド190℃、ダイス1
95℃である。また、ダイスは、3mmφ×20孔であ
る。得られたペレットを、シリンダー径80mmの単軸押
出機を用いて、厚さ20mm、幅600mmの板を押出成形
した。スクリューは、L/D=28、圧縮比2.5、回
転数30rpmであり、設定温度は、C1160℃、C21
70℃、C3190℃、C4190℃、ヘッド190℃、
D200℃である。得られた板から試験片を切り出し、
JIS K 7111にしたがってシャルピー衝撃試験、
JIS K 7203にしたがって曲げ試験を行った。シ
ャルピー衝撃値は9.5kgf・cm/cm2、曲げ強度は340
kgf/cm2、曲げ弾性率は29,500kgf/cm2であっ
た。 実施例16 ビニロン繊維の配合量を20重量部とした以外は、実施
例15と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピ
ー衝撃値は13.5kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は67
0kgf/cm2であり、曲げ弾性率は32,500kgf/cm2
であった。 実施例17 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とした以外
は、実施例15と同じ操作を繰り返した。得られた板の
シャルピー衝撃値は6.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度
は450kgf/cm2であり、曲げ弾性率は43,500kgf
/cm2であった。 比較例15 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
した以外は、実施例15と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は3.2kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は648kgf/cm2であり、曲げ弾性率は45,
700kgf/cm2であった。 比較例16 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とした以外は、実施例
15と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は3.6kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は703kg
f/cm2であり、曲げ弾性率は42,300kgf/cm2であ
った。 比較例17 繊維を配合しない以外は、実施例15と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は5.1kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は262kgf/cm2であり、曲げ
弾性率は25,900kgf/cm2であった。実施例15〜
17及び比較例15〜17の結果を、第4表に示す。
【0014】
【表4】
【0015】第4表に見られるように、ポリプロピレン
とポリエチレンの混合樹脂に、軟化温度225℃のビニ
ロン繊維又は軟化温度240℃のポリエステル繊維を、
樹脂100重量部当たり10〜20重量部配合した実施
例15〜17の樹脂組成物から得られる成形品は、シャ
ルピー衝撃値が大きく、耐衝撃性に優れている。これに
対して、軟化温度が155℃のカネカロン繊維を配合し
た比較例15の樹脂組成物、軟化しないレーヨン繊維を
配合した比較例16の樹脂組成物から得られる成形品
は、繊維を配合しない比較例17の樹脂組成物から得ら
れる成形品よりも、シャルピー衝撃値が低く、耐衝撃性
の向上は認められない。 実施例18 塩化ビニル樹脂[新第一塩ビ(株)、ZEST700L、
平均重合度680]100重量部、木粉[(株)シマダ商
会、セルユント、平均粒径70μm、水分5重量%]4
5重量部、錫系熱安定剤2重量部、滑剤2.5重量部及
び加工助剤1重量部をヘンシェルミキサーに仕込み、混
合しつつ加熱して、水分を揮発させた。混合物の温度が
130℃に達したとき、混合物をクーリングミキサーに
移て、混合しつつ、温度を50℃まで下げた。得られた
粉末状の混合物を、シリンダー径65mmのベント付き押
出機を用いて、ベント部から残存する水分を揮発させつ
つ、ペレット化した。スクリューは、L/D=24、圧
縮比2.5、回転数30rpmであり、設定温度は、C11
40℃、C2140℃、C3150℃、C4160℃、ヘ
ッド170℃、ダイス170℃である。また、ダイス
は、3mmφペレット×12孔、ランド長さ10mmであ
る。得られたペレット150.5重量部当たり、ビニロン
繊維[ユニチカ(株)、ビニロンAB、1,800D、繊
維長10mm]10重量部を配合し、シリンダー径80mm
の単軸押出機を用いて、厚さ20mm、幅600mmの板を
押出成形した。スクリューは、L/D=28、圧縮比
2.5、回転数30rpmであり、設定温度は、C1160
℃、C2170℃、C3175℃、C4180℃、ヘッド
180℃、D180℃である。得られた板から試験片を
切り出し、JIS K 7111にしたがってシャルピー
衝撃試験、JIS K 7203にしたがって曲げ試験を
行った。シャルピー衝撃値は4.9kgf・cm/cm2、曲げ強
度は690kgf/cm2、曲げ弾性率は39,500kgf/cm
2であった。 実施例19 配合する繊維をビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロン
MF、500D、繊維長10mm、軟化温度225℃]と
した以外は、実施例18と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は11.5kgf・cm/cm2であ
り、曲げ強度は672kgf/cm2であり、曲げ弾性率は3
7,900kgf/cm2であった。 実施例20 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とした以外
は、実施例18と同じ操作を繰り返した。得られた板の
シャルピー衝撃値は3.1kgf・cm/cm2であり、曲げ強度
は547kgf/cm2であり、曲げ弾性率は32,400kgf
/cm2であった。 比較例18 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
した以外は、実施例18と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は2.4kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は633kgf/cm2であり、曲げ弾性率は33,
600kgf/cm2であった。 比較例19 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とした以外は、実施例
18と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は2.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は606kg
f/cm2であり、曲げ弾性率は30,500kgf/cm2であ
った。 比較例20 繊維を配合しない以外は、実施例18と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.5kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は650kgf/cm2であり、曲げ
弾性率は38,300kgf/cm2であった。実施例18〜
20及び比較例18〜20の結果を、第5表に示す。
とポリエチレンの混合樹脂に、軟化温度225℃のビニ
ロン繊維又は軟化温度240℃のポリエステル繊維を、
樹脂100重量部当たり10〜20重量部配合した実施
例15〜17の樹脂組成物から得られる成形品は、シャ
ルピー衝撃値が大きく、耐衝撃性に優れている。これに
対して、軟化温度が155℃のカネカロン繊維を配合し
た比較例15の樹脂組成物、軟化しないレーヨン繊維を
配合した比較例16の樹脂組成物から得られる成形品
は、繊維を配合しない比較例17の樹脂組成物から得ら
れる成形品よりも、シャルピー衝撃値が低く、耐衝撃性
の向上は認められない。 実施例18 塩化ビニル樹脂[新第一塩ビ(株)、ZEST700L、
平均重合度680]100重量部、木粉[(株)シマダ商
会、セルユント、平均粒径70μm、水分5重量%]4
5重量部、錫系熱安定剤2重量部、滑剤2.5重量部及
び加工助剤1重量部をヘンシェルミキサーに仕込み、混
合しつつ加熱して、水分を揮発させた。混合物の温度が
130℃に達したとき、混合物をクーリングミキサーに
移て、混合しつつ、温度を50℃まで下げた。得られた
粉末状の混合物を、シリンダー径65mmのベント付き押
出機を用いて、ベント部から残存する水分を揮発させつ
つ、ペレット化した。スクリューは、L/D=24、圧
縮比2.5、回転数30rpmであり、設定温度は、C11
40℃、C2140℃、C3150℃、C4160℃、ヘ
ッド170℃、ダイス170℃である。また、ダイス
は、3mmφペレット×12孔、ランド長さ10mmであ
る。得られたペレット150.5重量部当たり、ビニロン
繊維[ユニチカ(株)、ビニロンAB、1,800D、繊
維長10mm]10重量部を配合し、シリンダー径80mm
の単軸押出機を用いて、厚さ20mm、幅600mmの板を
押出成形した。スクリューは、L/D=28、圧縮比
2.5、回転数30rpmであり、設定温度は、C1160
℃、C2170℃、C3175℃、C4180℃、ヘッド
180℃、D180℃である。得られた板から試験片を
切り出し、JIS K 7111にしたがってシャルピー
衝撃試験、JIS K 7203にしたがって曲げ試験を
行った。シャルピー衝撃値は4.9kgf・cm/cm2、曲げ強
度は690kgf/cm2、曲げ弾性率は39,500kgf/cm
2であった。 実施例19 配合する繊維をビニロン繊維[ユニチカ(株)、ビニロン
MF、500D、繊維長10mm、軟化温度225℃]と
した以外は、実施例18と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は11.5kgf・cm/cm2であ
り、曲げ強度は672kgf/cm2であり、曲げ弾性率は3
7,900kgf/cm2であった。 実施例20 配合する繊維をポリエステル繊維[東レ(株)、テトロ
ン、2D、繊維長3mm、軟化温度240℃]とした以外
は、実施例18と同じ操作を繰り返した。得られた板の
シャルピー衝撃値は3.1kgf・cm/cm2であり、曲げ強度
は547kgf/cm2であり、曲げ弾性率は32,400kgf
/cm2であった。 比較例18 配合する繊維をカネカロン繊維[鐘淵化学工業(株)、プ
ロテックス、3D、繊維長3mm、軟化温度155℃]と
した以外は、実施例18と同じ操作を繰り返した。得ら
れた板のシャルピー衝撃値は2.4kgf・cm/cm2であり、
曲げ強度は633kgf/cm2であり、曲げ弾性率は33,
600kgf/cm2であった。 比較例19 配合する繊維をレーヨン繊維[大和紡績(株)、コロナ、
3D、繊維長3mm、軟化しない]とした以外は、実施例
18と同じ操作を繰り返した。得られた板のシャルピー
衝撃値は2.2kgf・cm/cm2であり、曲げ強度は606kg
f/cm2であり、曲げ弾性率は30,500kgf/cm2であ
った。 比較例20 繊維を配合しない以外は、実施例18と同じ操作を繰り
返した。得られた板のシャルピー衝撃値は2.5kgf・cm
/cm2であり、曲げ強度は650kgf/cm2であり、曲げ
弾性率は38,300kgf/cm2であった。実施例18〜
20及び比較例18〜20の結果を、第5表に示す。
【0016】
【表5】
【0017】第5表に見られるように、塩化ビニル樹脂
に、軟化温度225℃のビニロン繊維又は軟化温度24
0℃のポリエステル繊維を、樹脂100重量部当たり1
0重量部配合した実施例18〜20の樹脂組成物から得
られる成形品は、シャルピー衝撃値が大きく、耐衝撃性
に優れている。これに対して、軟化温度が155℃のカ
ネカロン繊維を配合した比較例18の樹脂組成物、軟化
しないレーヨン繊維を配合した比較例19の樹脂組成物
から得られる成形品は、繊維を配合しない比較例20の
樹脂組成物から得られる成形品と同様に、シャルピー衝
撃値が低く、耐衝撃性の向上は認められない。
に、軟化温度225℃のビニロン繊維又は軟化温度24
0℃のポリエステル繊維を、樹脂100重量部当たり1
0重量部配合した実施例18〜20の樹脂組成物から得
られる成形品は、シャルピー衝撃値が大きく、耐衝撃性
に優れている。これに対して、軟化温度が155℃のカ
ネカロン繊維を配合した比較例18の樹脂組成物、軟化
しないレーヨン繊維を配合した比較例19の樹脂組成物
から得られる成形品は、繊維を配合しない比較例20の
樹脂組成物から得られる成形品と同様に、シャルピー衝
撃値が低く、耐衝撃性の向上は認められない。
【0018】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、成形加
工が容易であり、木粉を含有して、優れた木質感を有す
る成形品を得ることができ、しかも成形品の衝撃強度が
大きく、耐衝撃性にも優れている。
工が容易であり、木粉を含有して、優れた木質感を有す
る成形品を得ることができ、しかも成形品の衝撃強度が
大きく、耐衝撃性にも優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)熱可塑性樹脂100重量部当たり、
(B)平均粒径30〜500μmの木粉5〜150重量
部、及び、(C)径5〜700μm、長さ2〜50mm
で、該熱可塑性樹脂の加工温度より5〜50℃高い軟化
温度を有する繊維0.5〜50重量部を配合してなるこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8457298A JPH11279416A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8457298A JPH11279416A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11279416A true JPH11279416A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=13834396
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8457298A Pending JPH11279416A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11279416A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007144739A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Yamaha Livingtec Corp | 木質系成形体および木質系成形体の製造方法 |
| JP2008150414A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Kuraray Co Ltd | 耐衝撃性に優れた軽量繊維補強樹脂組成物およびそれからなる成形体 |
| JP2009113375A (ja) * | 2007-11-07 | 2009-05-28 | Toshiba Corp | バイオプラスチック及びバイオプラスチック成形品 |
| DE112008003206T5 (de) | 2007-12-05 | 2010-10-14 | KURARAY CO., LTD, Kurashiki | Polyvinylalkoholfasern enthaltende Polyolefinharzzusammensetzung und Formgegenstände davon |
| CN105307869A (zh) * | 2013-07-22 | 2016-02-03 | 阿卡曾塔板材型材有限公司 | 用于生产装饰墙壁或地板的方法 |
| JP2018119048A (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | 株式会社プレジール | バイオマス粉含有高耐衝撃性樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-03-30 JP JP8457298A patent/JPH11279416A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007144739A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Yamaha Livingtec Corp | 木質系成形体および木質系成形体の製造方法 |
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| CN105307869A (zh) * | 2013-07-22 | 2016-02-03 | 阿卡曾塔板材型材有限公司 | 用于生产装饰墙壁或地板的方法 |
| JP2016533444A (ja) * | 2013-07-22 | 2016-10-27 | アクツェンタ パネーレ ウント プロフィレ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 化粧壁パネル又は化粧床パネルの製造方法 |
| US10059072B2 (en) | 2013-07-22 | 2018-08-28 | Akzenta Paneale + Profile GmbH | Method for producing a decorated wall or floor panel |
| JP2018119048A (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | 株式会社プレジール | バイオマス粉含有高耐衝撃性樹脂組成物 |
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