JPH11279582A - Caグリースのオンライン製造装置 - Google Patents

Caグリースのオンライン製造装置

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JPH11279582A
JPH11279582A JP10102138A JP10213898A JPH11279582A JP H11279582 A JPH11279582 A JP H11279582A JP 10102138 A JP10102138 A JP 10102138A JP 10213898 A JP10213898 A JP 10213898A JP H11279582 A JPH11279582 A JP H11279582A
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JP
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grease
line
cooling
tank
oil
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JP10102138A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Ueda
隆祥 上田
Kazuo Yamaguchi
和夫 山口
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Cosmo Oil Co Ltd
Original Assignee
Cosmo Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料の投入から各種グレードの製品Caグリ
ースまでをオンラインにて連続製造する装置を提供す
る。 【解決手段】 基油の存在下で、Ca源と脂肪酸とを反
応させてCa石鹸を生成する反応槽1;該反応槽の下部
から抜き出される反応生成物をクーリング工程5に導く
第1のパイプライン2;クーリング工程後のグリースを
調整工程6に導く第2のパイプライン3;調整工程後の
グリースを製品槽7に導く第3のパイプライン4;クー
リング工程の上流側に接続された冷却油導入用パイプラ
イン8;及び調整工程の上流側に接続された調整油導入
用パイプライン9;からなる。クーリング工程5,調整
工程6のそれぞれは、ラインミキサーL1,L2からな
るか、又はスタチックミキサーS1,S2とラインミキ
サーL1,L2とがこの順で直列に配置されてなるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Caグリースのオ
ンライン製造装置に関し、詳しくは、Ca石鹸の生成か
ら製品である各種グレードのCaグリースまでを、オン
ラインにて、連続製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Caグリースは、基油にCa石鹸を捏和
して得られるものであり、従来は、主に、次のような工
程にて製造されている。先ず、反応槽に、基油の一部
と、Ca源及び脂肪酸とを投入し、該基油の存在下にお
いて、Ca源と脂肪酸とをケン化反応反応させてCa石
鹸を生成し、Ca石鹸混合基油(以下、反応生成物と称
す)を得る。次いで、上記の反応生成物を、上記の反応
槽から取り出し、基油の残りを冷却用油(以下、冷却油
と称する)として投入してある冷却槽に注入し、捏和
し、Caグリースを得る。続いて、このCaグリースを
冷却槽から取り出し、製品集合槽に移し、ここで必要に
応じて、追加油や各種の添加剤を加え均一に混合し、濾
過して製品Caグリースとする。
【0003】上記のCaグリースは、他の金属石鹸グリ
ースと異なり、構造安定剤として水(結合水)を必要と
し、この水は、上記のCa石鹸の生成工程において加え
られる。また、このCa石鹸の生成は、加圧又は常圧
の、加熱下で行われる。従って、上記の反応槽から取り
出される反応生成物は、高温であり、特に加圧下での生
成反応の場合には高温に加えて高圧となっている。
【0004】この高温で、高圧又は常圧の反応生成物
を、上記の冷却槽に注入する場合、一気に注入すると、
泡立ち溢れることがあるため、冷却槽の油面に注意しつ
つ、徐々に注入することが重要となる。
【0005】この冷却槽での冷却工程中に、遊離のCa
源(アルカリ価)の検査と、水分の検査とが行われる。
これらの検査は、先ず、フェノールフタレイン等の試薬
を用いて遊離アルカリ価の検査を行い、所定のアルカリ
価(例えば、0.01mgKOH/g程度)となってい
ない場合は、冷却槽へのアルカリの追加や、脂肪酸の追
加等で調整する。
【0006】所定の遊離アルカリ価を確認した後、水分
の検査を行う。水分の検査は、主として、目視により外
観が濁っているか否かで判断することにより行う。具体
的には、冷却槽から少量のサンプルを取り出し、作業員
が該サンプルを指で練り、Ca石鹸の粒子によるザラつ
きがなく、かつ外観がスムーズで、透明な感覚を与えれ
るものであれば、水分量は適量と判断する。水分量が適
量でない場合は、冷却槽への水の追加や、冷却槽の加熱
(外部ジャケットを加熱する等)により余分な水分の蒸
発等で調整する。
【0007】ところで、構造安定剤として水分が結合す
る温度は、100℃以上でなければならない一方、高温
(105℃以上)状態が長時間維持されると、結合水が
徐々に放出してCa石鹸の分解が始まる。従って、10
5℃以上の高温を長時間維持する状態にある場合には、
冷却槽を速やかに冷却(外部ジャケットに冷却水を流す
等)する必要がある。このとき、水分量を調整するため
に加えた水の蒸発潜熱により、反応生成物は自己冷却す
るが、所定の温度になるまでにCaグリースの分解が進
行してしまう。逆に、冷却槽内が100℃未満の低温状
態となっていると、加えた水は、構造安定剤として結合
することができず、遊離水分としてグリース内に混合懸
濁することとなり、濁った外観を呈してしまう。従っ
て、冷却槽での水分量の調整は、冷却槽の温度状態を見
極めつつ、手早く行い、完了する必要がある。
【0008】冷却槽の上記温度は、冷却槽に徐々に注入
される反応槽からの反応生成物の温度に依存するところ
も大きく、従って反応槽から取り出す反応生成物の温度
が100〜105℃となるように、反応槽の温度を、該
反応槽に投入する水の量等との関係で調整することも重
要となる。
【0009】以上のように、Caグリースを製造する技
術においては、水分量の調整や温度の制御が極めて重要
であり、これらが不適当であれば、製品Caグリースに
おいて、上記したザラ付き感や不透明感、あるいは稠度
等の外観上や物性上の問題が発生する。しかし、上記し
た従来のCaグリース製造技術では、水分量の調整も温
度の制御も、特に冷却工程においては、全て作業員の経
験と勘に頼っているため、高品質の製品Caグリース
を、常時一定の品質で、しかも高収率、高効率で製造す
るには、熟練した、優秀な作業員の存在を必須とし、常
時、新人作業員を養成する必要があり、これに掛かる費
用が、製品Caグリースのコストを上昇させている。
【0010】
【発明の目的】本発明は、以上の諸点を考慮し、Caグ
リース、特に各種グレード(各種の稠度)のCaグリー
スの製造を全てオンライン上で実施することができ、こ
の結果として、熟練していない新人の作業員でも、常
時、高品質の製品Caグリースを、一定の品質で、かつ
高収率、高効率で製造することができ、延いては製造コ
ストを大幅に低減させることのできる、Caグリースの
製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【発明の概要】上記目的を達成するために、本発明のC
aグリース製造装置は、基油の存在下で、Ca源と脂肪
酸とを反応させてCa石鹸を生成する反応槽;該反応槽
の下部から抜き出される反応生成物をクーリング工程
(反応生成物を冷却してCaグリースを形成される工
程)に導く第1のパイプライン;及びクーリング工程後
のグリースを調整工程(Caグリースを各種グレードに
調整する工程)に導く第2のパイプライン;調整工程後
のグリースを製品槽に導く第3のパイプライン;からな
り:かつ前記クーリング工程の上流側に冷却油導入用パ
イプラインが接続され、調整工程の上流側に調整油導入
用パイプラインが接続されてなる:ことを特徴とする。
また、上記のクーリング工程及び調整工程は、それぞれ
が、ラインミキサーからなるか、又はスタチックミキサ
ーとラインミキサーとがこの順で直列に配置されてなる
ことをも特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のCaグリース製
造装置の一実施態様例を、フロー図で示したものであ
る。同図において、1は、基油の存在下でCa源と脂肪
酸とを反応させてCa石鹸を生成する反応槽であり、こ
の例では、モーターMにより回転する攪拌翼Bが装填さ
れたものを使用している。この反応槽1には、基油タン
ク11からのパイプライン(以下、“パイプライン”を
“ライン”と略す)a、Ca源タンク12からのライン
b、脂肪酸タンク13からのラインcの外に、水(例え
ば、水道水)供給用のラインdが設置されており、ライ
ンbにはポンプp1、ラインcにはポンプp2、ライン
dには水量計量機m1がそれぞれ設置されている。な
お、図1の例では、これらの各ラインa〜dを、反応槽
1の近傍部で、1つのラインに合流させ、反応槽1の上
部に開口させているが、これに限定せず、各ラインa〜
dのそれぞれを反応槽1の上部に接続・開口することも
できる。また、Ca源タンク12には、基油タンク11
からのラインeが接続されている。
【0013】図1の例では、上記の反応槽1を加熱する
ための手段として、反応槽1のジャケット101に熱媒
(例えば、加熱オイルHO)を流して反応槽1を加熱す
る方式のものと、反応槽1の外部に設置した熱交換機1
4と反応槽1の間を反応槽1の内容物をポンプp3によ
り循環させて加熱する方式のものとの両手段を使用して
いるが、これに限定されず、いずれか一方のみを使用し
てもよい。なお、この熱交換機14は、3重管構成のも
のを使用し、外管141と内管142とに熱媒としての
加熱オイルHOを流し、中管143に反応槽1の内容物
を流すものであるが、これに限定されず、図示は省略す
るが、外管に熱媒を流し内管に内容物を流す2重管構成
のものであってもよいし、内容物を流す内管を多数本設
置した多重管構成のものであってもよい。
【0014】図1において、2は、上記の反応槽1の下
部とクーリング工程5とを繋ぐ第1のラインであり、3
は、クーリング工程5と調整工程6とを繋ぐ第2のライ
ンであり、4は、調整工程6と製品槽7の上部とを繋ぐ
第3のラインであり、第1のライン2にはポンプp3が
設置されている。
【0015】なお、図1には、製品槽7を便宜的に1槽
のみ示しているが、前述した従来技術のように、多数槽
を集合した製品集合槽とするのが一般的である。勿論、
本発明では、1槽のみを製品槽とすることもできる。
【0016】本発明では、上記のクーリング工程5の上
流側、すなわち反応槽1とクーリング工程5とを繋ぐ第
1のライン2に、冷却油導入用のライン8が接続され、
調整工程6の上流側、すなわちクーリング工程5と調整
工程6とを繋ぐ第2のライン3に、調整油導入用のライ
ン9が接続されている。図1の例では、この第2のライ
ン3に温度センサーs1が設置され、このセンサーs1
で検知された温度の信号によりライン8のバルブv1の
開度が調整されるように構成されている。
【0017】また、図1の例では、上記のライン8,9
のうち、ライン8は、他端を前述の基油タンク11に接
続し、該タンク11内の基油を、反応槽1からクーリン
グ工程5へ送られる反応生成物に混入する冷却油として
導入し、ライン9は、他端を別の基油タンク15に接続
し、該タンク15内の基油を、クーリング工程5から調
整工程6へ送られるグリースに混入する調整油として導
入するように構成しているが、これに限定せず、図1
中、一点鎖線で示すように、ライン8の他端も、基油タ
ンク15に接続するように構成してもよいし、ライン9
の他端も、基油タンク11に接続するように構成しても
よい。前者のように構成する場合は、基油タンク11と
15とに異なる種類やグレードの基油を投入しておき、
第1のライン2から送られてくる反応生成物に混合する
冷却油と、クーリング工程5を経由した後のグリースに
混合する調整油とを異なる種類やグレードの基油とする
ことができる。後者のように構成する場合は、基油タン
クの設置数を減少することができ、設備費や設置スペー
スを節約することができる。
【0018】本発明では、クーリング工程5及び調整工
程6のそれぞれを、図1に示すように、スタチックミキ
サー(便宜上、クーリング工程5のスタチックミキサー
をS1とし、調整工程6のスタチックミキサーをS2と
する)とラインミキサー(便宜上、クーリング工程5の
ラインミキサーをL1とし、調整工程6のラインミキサ
ーをL2とする)とで構成し、これらをこの順で直列に
配置することもできる。あるいは、スタチックミキサー
S1,S2を省略して、ラインミキサーL1,L2のみ
で、クーリング工程5及び調整工程6を構成することも
できる。
【0019】本発明で使用できるスタチックミキサーS
1,S2は、特に限定されず、通常の、180°よじっ
て螺旋状にした長尺の平板を90°ずらした角度で組合
せ固定してライン内に挟み込んだもの、あるいは幅と長
さが略同じ平板を90°にひねったリボン状のものを数
〜数10個一列にライン内に装填したもの等が挙げられ
る。このような構成のスタチックミキサーS1,S2内
を流れる流体は、この螺旋状平板あるいはリボン状平板
が装填された部分で、流れが分断され、混合される。
【0020】ラインミキサーL1,L2も、特に限定さ
れないが、図1の例では、すり鉢状の固定臼(図示省
略)とこれに重なる回転臼(図示省略)とで構成し、固
定臼の外部ジャケットを冷却用水CWで冷却する方式の
ものを使用している。このような構成のラインミキサー
L1,L2において、流体は、冷却水CWで冷却されて
いる固定臼とモーターMで回転している回転臼との間を
流れ、冷却・擦りつぶし・混合・せん断(すなわち、冷
却・ミリング・捏和)される。
【0021】なお、上記のスタチックミキサーS1,S
2及びラインミキサーL1,L2は、クーリング工程5
と調整工程6において、同一の仕様としてもよいし、ク
ーリング工程5と調整工程6の作用や役割等を考慮して
異なる仕様とすることもできる。
【0022】以上のように構成される本発明のCaグリ
ース製造装置によるCaグリースの製造態様を以下に説
明する。先ず、各原料を反応槽1に投入する前に、モー
ターMの運転を開始し攪拌翼Bを作動させて、投入する
各原料を直ちに攪拌混合できるように準備する。次い
で、この反応槽1内に、基油タンク11から所定量の基
油(例えば、ナフテン系の油)をラインaを介して投入
し、Ca源タンク12から所定量のCa源(例えば、消
石灰に、基油タンク11からラインeを介して送られる
基油を加えてスラリー化したもの)をポンプp1により
ラインbを介して投入し、脂肪酸タンク13から所定量
の脂肪酸(例えば、牛脂直接分解脂肪酸)をポンプp2
によりラインcを介して投入し、所定量の水道水を水量
計量機m1により計量しラインdを介して投入する。
【0023】続いて、ポンプp3の運転を開始して反応
槽1内の内容物を熱交換機14と反応槽1とに循環させ
る。更に、加熱オイルHOを、反応槽1のジャケット1
01及び、熱交換機14の外管141と内管142とに
流し、反応槽1及び熱交換機14を所定温度まで昇温す
る。このようにして、基油の存在下で、Ca石鹸及び結
合水の生成反応を行わせる。
【0024】以上の操作を行い、所定の温度と所定の時
間を保持した後、バルブv2,v3,v4の切替えによ
り、反応槽1内の反応生成物の熱交換機14への循環を
停止し、該生成物を反応槽1の下部から第1のライン2
に抜き出し、ポンプp3により、該ライン2内を移送さ
れる。この第1のライン2内を流れる反応生成物は、基
油タンク11からライン8を介して導入される所定量の
冷却油を伴って、クーリング工程5に導かれる。
【0025】クーリング工程5では、先ず、スタチック
ミキサーS1内を通過する間に、反応生成物と冷却油と
の混合が行われ、反応生成物が、所定の温度まで冷却さ
れ、結晶化(Ca石鹸溶液の結晶化)し始める。次い
で、この状態のものが、ラインミキサーL1に導入さ
れ、ここで機械的に混合・攪拌されて、更に冷却され、
結晶化が進行して石鹸繊維が形成され、溶液状態から半
固体状のグリース状に相変化する。クーリング工程5が
ラインミキサーL1のみから構成される場合は、このミ
キサーL1において、上記の反応生成物と冷却油との混
合・攪拌が行われ、反応生成物の結晶化、石鹸繊維の形
成、溶液状からグリース状への相変化が進行することと
なる。
【0026】このグリース状に相変化したCaグリース
は、ラインミキサーL1から第2のライン3内に抜き出
され、後述する調整工程6に送られるが、このライン3
内を移送中に、温度センサーs1により温度が検知され
る。この検知信号によりライン8のバルブv1の開度を
調整して、第1のライン2内へ導入する冷却油の量を最
適なものとし、クーリング工程5において、所定の温度
まで冷却されて、グリース状(すなわち、Caグリー
ス)への相変化が達成できるようにしている。
【0027】上記の温度検知されたCaグリースは、第
2のライン3内を流れ、基油タンク15からライン9を
介して導入される所定量(製品Caグリースのグレード
《稠度》に応じた量)の調整油を伴って、調整工程6に
導かれる。
【0028】調整工程6においては、上記のクーリング
工程5の場合と同様に、先ず、スタチックミキサーS2
内を通過する間に、上記のCaグリースと調整油との混
合が行われ、Caグリースが、希釈され、各種のグレー
ドのものに調整される。次いで、ラインミキサーL2に
導入され、ここで機械的に混合・攪拌されて、Caグリ
ースが調整油中に分散した状態となり、均質化が進み、
滑らかな軟膏状となる。調整工程6がラインミキサーL
2のみから構成される場合は、このミキサーL2におい
て、上記のCaグリースと調整油との混合・攪拌が行わ
れ、Caグリースの調整油中への分散、均質化、グリー
ス状から軟膏状への変化が進行することとなる。
【0029】このように、調整工程6では、反応生成物
の冷却を主とするクーリング工程5とは異なり、グリー
ス状態のものの均質化、言い換えれば希釈を主とする工
程であり、しかも導入する基油の種類や量によって製品
Caグリースのグレードを種々のものに調整する工程で
あるため、ライン9から導入する基油(クーリング工程
5へ冷却油として導入する基油と同じ基油の場合もあ
る)を調整油と称している。
【0030】上記のようにして、調整工程6において、
柔らかな軟膏状となったグリース、すなわち製品Caグ
リースは、第3のライン4内に抜き出されて、製品槽7
に導かれる。なお、上記したように、製品槽7は、一般
には多数槽を集合した製品集合槽であり、製品Caグリ
ースは、グレード毎に、別々の製品槽に収容される。
【0031】本発明の製造装置では、以上のように、各
種の原料投入から各種グレードの製品Caグリースを得
るまでの工程が、前述した従来のバッチ式の場合と異な
り、全てオンライン内の密閉系の工程となっているた
め、反応槽1に投入した水分が系外に蒸散してしまうこ
ともないし、この水分の蒸散に伴う水分の過不足が生じ
ることもなく、また水分添加時の厳密な温度制御の必要
も一切ない。従って、原料の投入量や冷却油,調整油の
導入量、あるいは反応槽1の反応条件を所定値通りにし
て上記操作を行えば、クーリング工程5でも、調整工程
6でも、水分及びアルカリ価の検査・調整を行う必要は
ない。
【0032】また、本発明の製造装置においては、調整
工程6から抜き出されるCaグリースは、そのままで製
品Caグリースとすることもできるが、製品集合槽7に
移し、ここで必要に応じて、追加油や各種の添加剤を加
えて微調整し、最終製品に仕上げる。
【0033】
【具体例】以下に、反応槽1等の仕様、原料の仕込み
量、各工程の操作条件等の一例を加えて、本発明の製造
装置によるCaグリースの製造態様の一例を、図1のフ
ロー図に沿って、より具体的に説明する。反応槽1の仕
様を、全容積4〜6m、反応容積2〜3mとし、一
例として次の原料を、タンク11〜13や水道から、計
量機m1やラインa〜dを介して、投入する。
【0034】 牛脂直接分解脂肪酸 600kg Ca(OH)スラリー(濃度13.6%) 700kg 水 23kg ナフテン系基油 1500kg
【0035】この原料仕込み量において、基油タンク1
1,15からライン8,9を介してクーリング工程5,
調整工程6へ導入する冷却油,調整油は、一例として、
次のようにする。
【0036】 クーリング工程5: ナフテン系基油又はパラフィン系基油(冷却油) 800kg 調整工程6: ナフテン系基油又はパラフィン系基油(調整油) 0〜10000kg
【0037】なお、冷却油は、ライン2内を移送中の反
応生成物に、該反応生成物の全量が該冷却油導入部を通
過する間に、該冷却油の全量が、徐々に、かつ均一量
で、導入されるように、導入速度を調整する。また、調
整油は、各種グレードの製品Caグリースが連続して製
造できるように、ライン3内を移送中のグリース状のも
の(Caグリース)に、該調整油の導入量を、上記の範
囲(0〜10000kg)内において、調節しつつ導入
する。
【0038】また、上記の反応槽1への水の仕込み量
は、Ca(OH)スラリーの濃度、反応槽1の空容積
(蒸気圧水分量、結露水分量)、ケン化反応生成物(製
品Caグリース)の総量等から、その一例を次のように
して決定する。なお、構造安定剤として必要な水分量
は、脂肪酸(本例では、牛脂直接分解脂肪酸)と同じモ
ル数が適当と考えられる。
【0039】従って、先ず、仕込む牛脂直接分解脂肪酸
600kgのモル数は、 600/274=2.21kgモル であるから、次式で表されるケン化反応により生成する
水分量は、 2.21×18=40kg となる。 Ca(OH)+2R・COOH→(R・COO)
a+2H
【0040】次に、蒸気圧水分量、結露水分量等の水分
量は、反応槽1の空容積が約2mとして、蒸気圧水分
量が2kg、結露水分量が約5kgと推定されるから、
反応槽1内の水分ロス量は、 2+5=7kg となる。
【0041】そして、本発明の製造装置で製造されるC
aグリースのケン化反応時に必要な水分総量は、経験的
に、反応槽1への各種原料の仕込み量(本例では、約2
800kgとして)中の脂肪酸(本例では、牛脂直接分
解脂肪酸)の含有割合の1/10程度が好適であるか
ら、 牛脂直接分解脂肪酸の含有割合=(600/2800)
×100≒21.4重量% 必要な水分量=21.4/10=2.14重量%≒2重
量% 水分総量=2800×2重量%=56kg となる。
【0042】よって、必要な水分量(=製品Caグリー
ス中の水分総量56kg)は、 生成水分量+水分ロス量+仕込み量(X) となり、 56=40−7+X X=23kg が算出され、これを仕込み水量として決定する。
【0043】反応槽1の攪拌翼Bを作動させ、ここに上
記の各原料、すなわちナフテン系基油、Ca(OH)
スラリー及び水を投入した後、反応槽1のこれらの内容
物を熱交換機14へ循環させる。一方、反応槽1のジャ
ケット101及び、熱交換機14の外管141と内管1
42の熱媒である加熱オイルHOの温度を140〜15
0℃として、これらを循環加熱する。このとき、反応槽
1の内容物の温度は、約125〜130℃の範囲に維持
される。なお、この温度範囲において、反応槽1の圧力
を、1.7〜2.0kg/cmに保持する。
【0044】このような操作・条件により、ナフテン系
基油の存在下で、牛脂直接分解脂肪酸とCa(OH)
とのケン化反応を60〜80分間行う。
【0045】このケン化反応の間に、クーリング工程
5,調整工程6に、基油タンク11や15から冷却油,
調整油を流し、これらの工程5,6やライン8,9のラ
インアップを行っておく。なお、このラインアップ用の
冷却油,調整油は、製品槽7に導入され、通常は該槽7
にそのまま残して製品Caグリースの微調整用油として
使用されるが、該槽7から基油タンク11あるいは15
に戻して反応生成物の冷却油やグリース状のものの粘度
調整油として再利用することもできる。
【0046】上記のケン化反応終了後(実際には、上記
の所定の時間60〜80分が経過した後)、バルブv2
〜v4を切替えて、反応槽1内の反応生成物を、該槽1
の下部から第1のライン2内へ抜き出し、ポンプp3に
より該ライン2内をクーリング工程5へ移送する。この
第1のライン2内を移送中の反応生成物に、基油タンク
11(あるいは15)から冷却油としての上記量のナフ
テン系基油又はパラフィン系基油を、上記のようにし
て、徐々に、かつ均一量で導入する。
【0047】冷却油が導入された反応生成物は、クーリ
ング工程5のスタチックミキサーS1(幅と長さが略同
じ平板を90°にひねったリボン状のものを数10個一
列に装填したものを使用)に入り、冷却油と混合され、
冷却されて、結晶化が開始する。続いて、ラインミキサ
ーL1(固定臼と回転臼とで構成したものを使用し、固
定臼の外部ジャケットを冷却用水CWで冷却した)に入
り、機械的に混合・攪拌され、石鹸繊維の形成が進行し
て、グリース状に相変化する。
【0048】このグリース状に相変化したものを、第2
のライン3に抜き出し、該ライン3内を移送中のグリー
ス状のものの温度をセンサーs1で検知し、この検知信
号によりバルブv1の開度を調整して、ライン8から第
1のライン2への冷却油の導入量を調整する。なお、こ
の調整は、ライン3内の温度が80〜103℃になるよ
うに行う。
【0049】温度検知後のグリース状のものは、基油タ
ンク15(あるいは11)から調整油としてのパラフィ
ン系基油又はナフテン系基油が、上記のように、上記量
の範囲内で製品Caグリースのグレード(稠度)に応じ
て調節されつつ、徐々に、かつ均一量で導入されて、調
整工程6のスタチックミキサーS2(上記のスタチック
ミキサーS1と同じ仕様)に入り、調整油と混合され、
均質化され、各種グレードに調整される。続いて、ライ
ンミキサーL2(上記のラインミキサーL1と同じ仕
様)に入り、機械的に混合され、調整油中に分散され
て、滑らかな軟膏状の各種グレードの製品Caグリース
となる。
【0050】この滑らかな軟膏状のCaグリースは、第
3のライン4から製品集合槽7に導入し、そのまま製品
とすることもできる。また、この製品集合槽7の各製品
槽毎に、各種の調整油(例えば、図1中、一点鎖線で示
すように、基油タンク15からの調整油等)や添加剤等
を加え、各種のグレードのCaグリースとすることもで
きる。更に、図示は省略してあるが、製品集合槽4の各
製品槽毎に濾過工程を設け、挟雑物のないより滑らかな
製品Caグリースとすることもできる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の製造装置
によれば、原料投入から各種グレードの製品Caグリー
スの製品槽への導入までの操作を、全てオンライン内の
密閉系の工程により自動で連続して行うため、原料の投
入、冷却油の導入、製品Caグリースのグレードに応じ
ての調整油の導入を、所定値通りに行えば、該オンライ
ン内の途上での作業員の勘による各種の調整は、一切不
要となる。この結果として、従来のバッチ式の、しかも
作業員の勘を頼りに行う場合と異なり、新人の、あるい
は熟練していない作業員であっても、高品質のCaグリ
ースを、常時一定の品質で、しかも高収率、高効率で、
容易に製造することができ、Caグリースのコスト低減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の一実施態様例を示すフロー
図である。
【符号の説明】
1 反応槽 2 第1のライン 3 第2のライン 4 第3のライン 5 クーリング工程 6 調整工程 7 製品(集合)槽 8 冷却油導入ライン 9 調整油導入ライン S1,S2 スタチックミキサー L1,L2 ラインミキサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 70:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基油の存在下で、Ca源と脂肪酸とを反
    応させてCa石鹸を生成する反応槽;該反応槽の下部か
    ら抜き出される反応生成物をクーリング工程に導く第1
    のパイプライン;及びクーリング工程後のグリースを調
    整工程に導く第2のパイプライン;調整工程後のグリー
    スを製品槽に導く第3のパイプライン;からなり:かつ
    前記クーリング工程の上流側に冷却油導入用パイプライ
    ンが接続され、調整工程の上流側に調整油導入用パイプ
    ラインが接続されてなる:ことを特徴とするCaグリー
    スのオンライン製造装置。
  2. 【請求項2】 クーリング工程及び調整工程がそれぞ
    れ、ラインミキサーからなるか、又はスタチックミキサ
    ーとラインミキサーとがこの順で直列に配置されてな
    る、ことを特徴とする請求項1記載のCaグリースのオ
    ンライン製造装置。
JP10102138A 1998-03-30 1998-03-30 Caグリースのオンライン製造装置 Pending JPH11279582A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010512431A (ja) * 2006-12-07 2010-04-22 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー ウレアグリースを調製するための方法および装置
US7829512B2 (en) 2003-10-17 2010-11-09 Exxonmobil Research And Engineering Company Method and equipment for making a complex lithium grease
WO2025154517A1 (ja) * 2024-01-17 2025-07-24 出光興産株式会社 グリース製造システムおよびグリースの製造方法

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JP2010512431A (ja) * 2006-12-07 2010-04-22 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー ウレアグリースを調製するための方法および装置
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