JPH11279991A - オフセット印刷用塗工紙及びその製造方法 - Google Patents

オフセット印刷用塗工紙及びその製造方法

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JPH11279991A
JPH11279991A JP8613998A JP8613998A JPH11279991A JP H11279991 A JPH11279991 A JP H11279991A JP 8613998 A JP8613998 A JP 8613998A JP 8613998 A JP8613998 A JP 8613998A JP H11279991 A JPH11279991 A JP H11279991A
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Tomoji Sato
友治 佐藤
Satoru Kirinaka
覚 切中
Masahiro Hirakawa
昌宏 平川
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Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下塗り塗工層と上塗り塗工層を有するオフセ
ット印刷用塗工紙の製造において高速操業性および印刷
表面強度(ドライピック強度、ウェットピック強度)に
優れた塗工紙を提供することにある。 【解決手段】 炭酸カルシウムを60重量%以上含有す
る顔料100重量部と、けん化度が96.0モル%以上
の完全けん化タイプで、粘度(JIS K6726-1977)が3.
0〜25.0cpsであるポリビニルアルコールを顔料に対
し2〜15重量部含有する下塗り塗工液を調製し、この
下塗り塗工液をフィルムトランスファー方式で原紙に塗
工した後、上塗り塗工液を塗工することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速操業性に優
れ、且つ印刷表面強度(ドライピック強度、ウェットピ
ック強度)に優れたオフセット印刷用塗工紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年オフセット印刷用紙は、チラシ、カ
タログ、パンフレット、ダイレクトメール等広告、宣伝
を目的とした商業印刷分野での需要が着実に伸びている
ことが特徴である。これら商業印刷物は、それ自体の商
品価値は低いが、宣伝媒体として目的が達成されること
が重要であるので、低コストで印刷仕上がりの良いもの
が求められてきている。また、その一方でユーザーのコ
ストダウン指向も一層強まってきており、使用する紙も
低グレード化、軽量化に向かっている。
【0003】このような旺盛な塗工紙の需要に対応する
ため、紙メーカーでは製品のより効率的な生産とコスト
ダウンを図るべく、塗工設備の広幅、高速化を進めてい
る。このような状況下で高品質を維持したまま生産性を
上げることが重要な技術的課題であり、塗工方式の検
討、塗工の高速化、塗工液の見直しなどを進めている。
【0004】従来の塗工紙の生産方式としては、抄紙と
塗工を別々の工程で行うオフマシン方式と、一台のマシ
ンで抄紙と塗工を同時に行うオンマシン塗工方式があ
り、オンマシン塗工方式の方がより効率的な生産が可能
である。
【0005】また、多層塗工方式で塗工紙を製造する
と、安価な顔料を下塗り塗工液に利用できることにより
コストダウンが図れる。
【0006】しかし、オンマシン塗工方式で製造した多
層塗工紙は、単層塗工紙と比較すると必ずしも品質的に
優れているとは言い難い。従来、単層塗工紙を製造する
場合、原紙の紙層間強度を確保するため、デンプンなど
で表面サイズ塗工した後に顔料塗工液を塗工していた。
一方、オンマシン方式で多層塗工する場合には、上記表
面サイズ処理と下塗り顔料塗工を同時に行うために、ど
うしても表面サイズ処理が不十分となり、印刷表面強度
が劣る問題を内在している。
【0007】一方、近年印刷サイドにおいても、オフセ
ット印刷スピードの高速化とともに、インキの機上タッ
クが上昇し、顔料ピック(塗工層表層部の顔料粒子のム
ケ)や塗工層ピック、ベッセルピック(原紙層と塗工層
の界面付近で発生する広葉樹特有の導管のムケ)や、ラ
プチャーピック(原紙層内部から繊維間結合が破壊され
繊維が取られるムケ)等印刷表面強度が低下する問題が
増加しつつある。これらの問題は、印刷時にドライピッ
ク(単色ベタ部〜シャドウ部に発生する印刷白点)ある
いはウェットピック(湿し水が付いた直後に印刷される
印刷面に発生する印刷白点)として現れ、問題となる。
【0008】したがって、オンマシン多層塗工紙には一
層高い印刷表面強度が求められている。
【0009】また、これまで印刷表面強度、特にドライ
ピック強度を改善する手段として、塗工用接着剤に小粒
子径のラテックスを使用する手法が提案されている。特
開平8-188989号公報では、平均粒子径が30〜70nm
で、ゲル含量が50〜90重量%であるラテックスを使
用することによりドライピック強度の向上を図ってい
る。一方、このような小粒子径ラテックスを使用した場
合には、ドライピック強度は向上するものの、逆にウェ
ットピック強度が低下する傾向になり、その対策として
還元末端基量が0.09〜0.15mmol/gのデンプンを併用する
ことが提案されている(特開平9-77862号公報)。
【0010】また、本発明者等は、下塗り塗工層にゲル
含量が75〜90重量%のラテックスを、上塗り塗工層
にゲル含量が30〜60重量%で、平均粒子径が50〜
110nmのラテックスを使用することにより、耐ブリ
スター性、ドライピック強度、表面性を向上する手法
(特開平9-67796号公報)を認めたが、ウェットピック
強度の向上については不十分であった。また本発明者等
は、上塗り塗工層中に顔料として炭酸カルシウムを65
〜80%と使用モノマー中のブタジエン含量が20〜4
0%でかつ平均粒子径が50〜100nmであるラテッ
クスを使用した塗工液を原紙に塗工後 130℃以上の
高温でソフトカレンダー処理することにより、微小光沢
ムラが少なく、表面性、印刷表面強度の優れる塗工紙を
提供する手法を提案した(特開平9-302597号公報)。し
かしながら、塗工速度が特に1100m/分を超える高
速になるとガムアップ、剥離パターン等が発生し、操業
性に問題があった。
【0011】ガムアップ、剥離パターンとは、オンマシ
ン塗工方式で生じる問題である。オンマシン塗工方式に
用いられる装置としては一般にゲートロールやブレード
あるいはロッドメタリングサイズプレスコータなどのフ
ィルムトランスファー方式のコータが用いられる。この
方式のコータは、塗工速度が高速になると剥離パターン
(アプリケーションロールニップ出口での紙離れが安定
せず、紙表面に一定のパターン状の面ムラを生じる現
象)や、ガムアップ(ロール径、周速が異なるロール間
にかかるせん断力によって塗工液が固まってロール表面
に付着する現象)等の操業上の問題が生じる。
【0012】これらの問題は塗工液濃度や、粘度を低下
させることによって低減できることが認められている
が、このような処置は、下塗り塗工液の原紙へのしみ込
みが多くなり、塗被量のコントロールが難しくなると同
時に、原紙被覆性が低下することにより、上塗り塗工後
の表面性、面状、印刷適性が低下してしまう品質上の問
題がある。
【0013】以上のごとく、オンマシンで多層塗工する
場合、単層塗工紙と同等あるいはそれ以上の印刷表面強
度レベルと高速操業性を両立することは困難であった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況に鑑
み、本発明は高速操業性、ドライピック強度、ウェット
ピック強度に優れたオフセット印刷用塗工紙を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題について鋭意研究を重ねた結果、原紙上にそれぞれ顔
料と接着剤を含有する下塗り塗工層と上塗り塗工層を有
するオフセット印刷用塗工紙において、炭酸カルシウム
を60重量%以上含有する顔料100重量部と、けん化
度が96.0モル%以上の完全けん化タイプで、粘度(J
IS K6726-1977)が3.0〜25.0cpsであるポリビニル
アルコールを顔料に対し2〜15重量部含有する下塗り
塗工液を調製し、この下塗り塗工液をフィルムトランス
ファー方式で原紙に塗工した後、上塗り塗工液を塗工す
ることにより本発明を成すに至った。
【0016】以下に本発明の詳細を示す。
【0017】前述のごとく、従来より接着剤として一般
的に用いられているラテックスあるいはデンプンに着目
し、その改質、改良により印刷表面強度を改善する種々
の手法が提案されている。本発明者等は、別の手法につ
いて検討を重ねた結果、ポリビニルアルコールを下塗り
塗工液に使用することが有効であり、また使用するポリ
ビニルアルコールの種類、特性(粘度)、配合量が操業
性や品質に大きく影響を及ぼすことを認めた。すなわ
ち、けん化度が96.0モル%以上の完全けん化タイプ
で、粘度(JIS K6726-1977)が3.0〜25.0cpsであ
るポリビニルアルコールを顔料に対し2〜15重量部含
有する下塗り塗工液を原紙に塗工することによってドラ
イピック強度、ウェットピック強度がいずれも大きく向
上することを認めた。
【0018】ポリビニルアルコールの粘度が25.0cps
より高いものを使用すると、下塗り塗工液の粘度も高く
なり、剥離パターンが多く発生し、操業性が劣る。また
接着剤として併用するデンプンとの相溶性が低下し、静
置しておくと塗工液が経時的に分離し、安定性に劣る。
逆にポリビニルアルコールの粘度が3.0cpsより低いも
のを使用すると、皮膜強度が低下し、ドライピック強
度、ウェットピック強度が劣る。
【0019】また、けん化度が96.0モル%より低
い、部分けん化タイプのポリビニルアルコールを使用し
た場合には、ウェットピック強度が劣る。
【0020】また下塗り塗工液中のポリビニルアルコー
ルの含有量が、顔料100部に対して15重量部より多
くなると、下塗り塗工液粘度が高くなりすぎて剥離パタ
ーンを多発すると同時に、上塗り塗工後の透気度が高く
なりすぎ、耐ブリスター性に劣る。逆に含有量が2重量
部より少なくなると、ドライピック強度、ウェットピッ
ク強度が劣る。尚、含有量については、3〜10重量部
がより好ましい。
【0021】また下塗り塗工液に使用する顔料について
も、全顔料中の炭酸カルシウムの含有量を60重量%よ
り少なくすると、一般的に併用されるカオリン、クレー
の配合量を増やすことになり、その結果下塗り塗工液粘
度が高くなりすぎ、剥離パターンが多発する。
【0022】また、下塗り塗工液を塗工する際の塗工液
濃度が35〜47%の範囲になるように塗工液を調製す
ることが望ましい。濃度が47%を超えると、下塗り塗
工液粘度が高くなり、剥離パターンを発生し易くなる。
逆に濃度が35%より低くなると下塗り塗工液が原紙中
にしみ込みすぎて、上塗り塗工後の白紙光沢度や平滑度
等の表面性が低下する傾向になる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明において規定する顔料とし
て、下塗り塗工液中の炭酸カルシウムは、一般製紙用に
使用される重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムを
使用する。下塗りおよび上塗り塗工液に使用するその他
顔料については特に規定するものではないが、一般製紙
用に用いられる重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、カオリン、クレー、デラミネーテッドクレー、タル
ク、サチンホワイト、シリカ、硫酸バリウム、硫酸カル
シウム、酸化亜鉛、二酸化チタンなどの無機顔料、プラ
スチックピグメントなどの有機顔料等を1種以上併用す
ることができる。
【0024】本発明で規定する特定のポリビニルアルコ
ールは、酢酸ビニルを重合し、得られたポリ酢酸ビニル
をけん化することによって工業的に製造されたものであ
り、更にカルボキシル変性やシラノール変性等の共重合
変性したもの、末端アルキル変性等の連鎖移動によるポ
リマー変性したもの、別のモノマーをラジカル重合し結
合させたブロック重合タイプのもの等、種々の変性を施
したものを使用することができる。
【0025】但し、本発明のポリビニルアルコールは、
下塗り塗工液にのみ使用することが好ましく、上塗り塗
工液にも使用した場合には、透気度が高くなり、耐ブリ
スター性が低下する傾向があるため、好ましくない。
【0026】また、その他下塗りおよび上塗り塗工液に
併用する接着剤としては、モノマーとしてスチレンとブ
タジエンを含み、必要に応じ他のモノマーを共重合させ
たり、化学反応により共重合体を変性した、紙塗工用に
一般的に使用される共重合体ラテックスが使用される。
他のモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸あるいはメタクリル酸のアルキルエステル、ア
クリロニトリル、マレイン酸、フマル酸、酢酸ビニルな
どのビニル系モノマーが良く使用される。
【0027】また、ラテックス以外に使用される接着剤
としては、塗工液の保水性を維持し、原紙の内部結合強
度を高めるために、酸化デンプン、尿素リン酸エステル
化デンプン等のエステル化デンプン、ヒドロキシエチル
エーテル化デンプン等のエーテル化デンプン、酵素変性
デンプンや冷水可溶性デンプン等が使用される。またそ
の他カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース
誘導体を使用しても良い。
【0028】本発明で使用される原紙としては、化学パ
ルプ、機械パルプ及び古紙回収パルプ等を任意の比率で
混合して用いられ、必要に応じて内添サイズ剤、歩留ま
り向上剤、紙力増強剤等を添加した紙料を通常使用され
る長網フォーマやギャップタイプのツインワイヤーフォ
ーマ、長網部の後半部をツインワイヤーで構成するハイ
ブリッドフォーマで抄紙される。
【0029】なお本発明の場合、原紙の坪量としては概
ね40〜200g/m2、好ましくは45〜150g/m2の場
合に本発明の効果が特に顕著に発揮される。
【0030】本発明の下塗り及び上塗り塗工液には分散
剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等、通常の塗工
紙用顔料に配合される各種助剤を使用しても良い。
【0031】また下塗り塗工方法については、ゲートロ
ールコータ、ブレードあるいはロッドメタリングサイズ
プレスコータ等フィルムトランスファー方式を使用す
る。本発明においては、特に塗工速度が1100m/分
を超える高速の時に、安定した操業性が得られる効果を
発揮する。
【0032】上塗り塗工方法については、ファウンテン
あるいはロールアプリケーション等によるブレード方式
が好ましい。
【0033】塗工量については、下塗り塗工量は原紙の
片面当たり固形分で2〜8g/m2が好ましく、下塗り及び
上塗りを合わせた総塗工量は、原紙の片面当たり固形分
で9〜20g/m2の範囲で塗工するのが好ましい。また、
下塗り層及び上塗り層は、それぞれ一層あるいはそれ以
上設けても良い。
【0034】塗工液を塗工乾燥された塗工紙は、通常の
ごとくカレンダー装置(スーパーカレンダー、ソフトカ
レンダー、グロスカレンダー等)で表面仕上げするのが
好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示す
が、これらによって本発明は何等制約を受けるものでは
ない。なお、例中の部および%はそれぞれ重量部および
重量%を示す。
【0036】〈品質評価方法〉 (1)ポリビニルアルコールの物性 ・けん化度:JIS K 6726-1977に準じて測定した。 ・粘度 :JIS K 6726-1977に準じて測定した。
【0037】(2)白紙光沢度:JIS P-8142に準じて角度
75゜で測定した。
【0038】(3)ドライピック強度:RI-II型印刷機(明
製作所製)を用い、東洋インキ製TV-24を使用し、イン
キ量0.35ml一定で印刷し、印刷面のピッキングの程度を
目視で相対評価した。 ◎=ピッキングほとんど発生しない 、○=ピッキングわずかに発生する △=ピッキング発生多い 、×=ピッキング発生が著しい
【0039】(4)ウェットピック強度:RI-I型印刷機
(明製作所製)を用い、サンプルに湿し水を付与し、5
秒後に東洋インキ製TKハイプラス紅インキを使用し、イ
ンキ量0.30ml一定で印刷し、ゴムロールに付いた印刷跡
を転写紙に手動で転写して、ピッキングの程度を目視で
相対評価した。 ◎=ピッキングほとんど発生しない 、○=ピッキングわずかに発生する △=ピッキング発生多い 、×=ピッキング発生が著しい
【0040】(5)耐ブリスター性:RI-II型印刷機(明
製作所製)を用い、東洋インキ製TVマークVニュー617を
使用し、インキ量0.80ml一定で印刷し、ヘアードラ
イヤ間で温度の異なる熱風で3秒間加熱し、発生するフ
クレの程度を目視で相対評価した。 ◎=フクレほとんど発生しない 、○=フクレわずかに発生する △=フクレ発生多い 、×=フクレ発生が著しい
【0041】(6)剥離パターン発生評価:塗被後(カレ
ンダ処理前)の紙面の剥離パターンの発生状況を目視で
判断した。 ◎=全く発生しない、○=ほとんど発生しない △=発生する 、×=発生が著しい
【0042】[実施例1]平均粒子径が0.80μmの
重質炭酸カルシウム90部及び平均粒子径が0.45μ
mのカオリン10部に対して、ポリアクリル酸ソーダ系
分散剤0.3部を添加し、カウレス分散機を用いて水に
分散し、接着剤としてリン酸エステル化デンプン21部
とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテック
スを3部と、けん化度が98.5モル%の完全けん化タ
イプで、粘度(JIS K6726-1977)が10.0cpsであるポ
リビニルアルコールを全顔料に対し4部配合して固形分
濃度43%の下塗り塗工液を調製した。この下塗り塗工
液をゲートロールコータを使用し、晒しクラフトパルプ
から成る坪量76g/m2の上質原紙に対し、塗工速度13
00m/分で片面当たり5g/m2両面に塗工、乾燥し、坪
量86g/m2の下塗り塗工紙を得た。
【0043】更に、平均粒子径が0.58μmの重質炭
酸カルシウム60部及び平均粒子径が 0.45μmの
カオリン40部に対して、ポリアクリル酸ソーダ系分散
剤0.3部を添加し、カウレス分散機を用いて水に分散
し、接着剤としてリン酸エステル化デンプン4部とカル
ボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを1
1部配合して濃度65%の上塗り塗工液を調製した。
【0044】この上塗り塗工液を高速ファウンテンブレ
ードコータを使用し、塗工速度1200m/分で片面当
たり9.3g/m2を両面に塗工、乾燥し、坪量105g/m2
の塗工紙を得た。
【0045】更にショアD硬度90°の弾性ロールを有
する2ロール・4スタックのソフトカレンダーで温度1
70℃、線圧220kg/cm、4ニップの条件でカレンダ
ー処理した。
【0046】[実施例2]重質炭酸カルシウム100部
の顔料に対し、リン酸エステル化デンプン19部とカル
ボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテックスを3
部と、けん化度が99.0モル%の完全けん化タイプ
で、粘度が20.0cpsであるポリビニルアルコールを全
顔料に対し6部配合して調製した濃度40%の下塗り塗
工液を用いた以外は実施例1と同様に塗工紙を製造し
た。
【0047】[実施例3]リン酸エステル化デンプン1
8部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合ラテ
ックスを3部と、けん化度が97.0モル%の完全けん
化タイプで、粘度が5.0cpsであるポリビニルアルコー
ルを全顔料に対し7部配合して調製した濃度33%の下
塗り塗工液を用いた以外は実施例1と同様に塗工紙を製
造した。
【0048】[比較例1]けん化度が88.0モル%の
部分けん化タイプのポリビニルアルコールを用いた以外
は実施例1と同様に塗工紙を製造した。
【0049】[比較例2]粘度が29.0cpsであるポリ
ビニルアルコールを用いた以外は実施例1と同様に塗工
紙を製造した。
【0050】[比較例3]粘度が2.0cpsであるポリビ
ニルアルコールを用いた以外は実施例1と同様に塗工紙
を製造した。
【0051】[比較例4]ポリビニルアルコールの配合
部数を1部とした以外は実施例1と同様に塗工紙を製造
した。
【0052】[比較例5]ポリビニルアルコールの配合
部数を20部とした以外は実施例1と同様に塗工紙を製
造した。
【0053】[比較例6]重質炭酸カルシウムを50
部、カオリンを50部の顔料配合とし、下塗り塗工液濃
度を49%とした以外は実施例1と同様に塗工紙を製造
した。
【0054】以上の結果を表1に示した。
【0055】[比較例7]顔料、ラテックスを配合せ
ず、9.0%濃度のリン酸エステル化デンプンからなる
表面サイズ液を原紙に対し、付着量が1.2g/m2に
なるようゲートロールコータで塗被し、坪量76g/m
2の原紙を得た。
【0056】更に、実施例1で使用した上塗り塗工液と
同一の塗工液を上記原紙に片面当たり14.5g/m2
を両面に単層塗工し、坪量105g/m2の塗工紙を得
た以外は、実施例1と同様に塗工紙を製造した。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、実施例1〜3
は、高速操業性に優れ、ドライピック強度、ウェットピ
ック強度に優れる。
【0059】これに対して比較例1は、ウェットピック
強度が劣る。比較例2は、剥離パターンが多発し、高速
操業性に劣る。比較例3は、ドライピック強度、ウェッ
トピック強度が劣る。
【0060】比較例4は、ドライピック強度、ウェット
ピック強度が劣る。
【0061】比較例5は、剥離パターンが多発し、高速
操業性が劣る上、耐ブリスター性が劣る。比較例6は、
剥離パターンが多発し、高速操業性が劣る。比較例7
は、ドライピック強度、ウェットピック強度が劣る。
【0062】従って、本発明により製造されたオフセッ
ト印刷用塗工紙は従来にない優れた塗工紙品質を与え、
その効果は極めて大なるものがある。
【0063】
【発明の効果】下塗り塗工層と上塗り塗工層を有するオ
フセット印刷用塗工紙の製造において高速操業性、印刷
表面強度(ドライピック強度、ウェットピック強度)に
優れた塗工紙を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙上にそれぞれ顔料と接着剤を有する
    下塗り塗工層と上塗り塗工層を有するオフセット印刷用
    塗工紙において、下塗り塗工層に炭酸カルシウムを60
    重量%以上含有する顔料100重量部と、けん化度が9
    6.0モル%以上の完全けん化タイプで、粘度(JIS K67
    26-1977)が3.0〜25.0cpsであるポリビニルアルコ
    ールを顔料に対し2〜15重量部含有することを特徴と
    するオフセット印刷用塗工紙。
  2. 【請求項2】 原紙に、顔料と接着剤を含有する塗工液
    を下塗りと上塗り塗工するオフセット印刷用塗工紙の製
    造方法において、炭酸カルシウムを60重量%以上含有
    する顔料100重量部と、けん化度が96.0モル%以
    上の完全けん化タイプで、粘度(JIS K6726-1977)が
    3.0〜25.0cpsであるポリビニルアルコールを顔料
    に対し2〜15重量部含有する下塗り塗工液を調製し、
    この下塗り塗工液をフィルムトランスファー方式で原紙
    に塗工した後、上塗り塗工液を塗工することを特徴とす
    るオフセット印刷用塗工紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記下塗り塗工液を塗工する際の塗工液
    濃度が35〜47%の範囲になるように塗工液を調製す
    ることを特徴とする請求項2記載のオフセット印刷用塗
    工紙の製造方法。
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