JPH1128083A - 細胞培養用容器 - Google Patents

細胞培養用容器

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JPH1128083A
JPH1128083A JP9186293A JP18629397A JPH1128083A JP H1128083 A JPH1128083 A JP H1128083A JP 9186293 A JP9186293 A JP 9186293A JP 18629397 A JP18629397 A JP 18629397A JP H1128083 A JPH1128083 A JP H1128083A
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culture container
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章寿 杉山
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尚孝 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素供給の装置などを必要とせずに、細胞の
代謝に必要な酸素などの気体を定常的かつ充分に供給す
ることができ、細胞汚染がなく、輸送も簡便な細胞培養
用容器を提供すること。 【解決手段】 容器の少なくとも一部が気体透過性プラ
スチック材料によって形成された細胞培養用容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞培養用容器に
関する。さらに詳しくは、酸素供給の装置などを必要と
せずに、細胞の代謝に必要な酸素などの気体を定常的か
つ充分に供給することができ、細菌汚染がなく、輸送も
簡便な細胞培養用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】通常細胞培養を行なう際には、細胞の代
謝に必要な酸素を供給することが不可欠である。そのた
め従来では、細胞培養を行なうための容器として細胞培
養用フラスコやペトリ皿などが用いられてきた。前者の
細胞培養用フラスコでは、酸素の供給および細胞の代謝
による培地pHの変化を緩和するための5%程度の炭酸
ガスの供給のために、蓋をゆるめて通気を確保すること
が一般的な方法であった。また、後者のペトリ皿を用い
る細胞培養では、蓋をかぶせたとき本体と蓋のあいだに
僅かな隙間を形成するよう設計することにより通気が確
保されていた。
【0003】しかしながら、これらの方法では細菌汚染
をしばしば招くため、最近ではポリエチレンファイバー
製のフィルター32などが使用され、図1に示すような
細胞培養用フラスコ30が開発され、通気を確保するた
めに一般に使用されている。
【0004】一方、従来技術では培養系内を密閉しなけ
ればならないばあい、すなわち容器内を培地で満たし気
体を加えられないようなばあいにはほとんど対処でき
ず、また容器内を培地で満たして輸送するばあいには、
できるだけ短時間で輸送しなければならなかった。ま
た、図2に示されるようなローラーボトル20を用いた
大量培養においては、蓋21にガス交換のために設置さ
れたフィルター22に培地が付着して滲みでたり、そこ
から細菌汚染をおこしたりするという不都合が生じた。
【0005】さらに細胞の大量培養を行なうようなばあ
いには、酸素を充分に供給するため酸素供給の装置が必
要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、酸素供給の装置などを
必要とせずに、細胞の代謝に必要な酸素などの気体を定
常的かつ充分に供給することができ、細菌汚染がなく、
輸送も簡便な細胞培養用容器を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器の少なく
とも一部が気体透過性プラスチック材料によって形成さ
れた細胞培養用容器に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の細胞培養用容器は、前記
したように、容器の少なくとも一部が気体透過性プラス
チック材料で形成されたものである。
【0009】本明細書における気体透過性プラスチック
材料とは酸素透過係数が1×10-11ml(O2)・cm/
(cm2・sec・mmHg)以上を有する高分子材料
を意味する。
【0010】前記気体透過性プラスチック材料として
は、気体透過性にすぐれ、かつ強度を高めるという理由
から、たとえばコンタクトレンズ材料を好適に使用する
ことができ、そのなかでもシリコン含有モノマーを含む
重合成分を重合させてなるポリマーやシリコーンラバー
など、とくにシリコン含有(メタ)アクリレートおよび
/またはシリコン含有スチレン誘導体を含む重合成分を
重合させてなるポリマーが好ましく例示される。
【0011】また前記気体透過性プラスチック材料は、
細胞培養用容器内の細胞を観察できる程度に、透明性を
有することが好ましい。
【0012】なお、本明細書における「〜(メタ)アク
リレート」とは、「〜アクリレートおよび/または〜メ
タクリレート」を意味し、そのほかの(メタ)アクリレ
ート誘導体についても同様である。
【0013】前記シリコン含有モノマーとしては、前記
シリコン含有(メタ)アクリレートおよびシリコン含有
スチレン誘導体のほかにも、たとえばシリコン含有ウレ
タンマクロモノマーなどがあげられ、これらは単独でま
たは2種以上を混合して用いることができる。
【0014】前記シリコン含有(メタ)アクリレートと
しては、たとえば一般式(I):
【0015】
【化3】
【0016】(式中、Rは水素原子またはメチル基、n
は1〜3の整数、mは1〜4の整数を示す)で表わされ
るシリコン含有(メタ)アクリレートが好ましく例示さ
れる。
【0017】前記シリコン含有(メタ)アクリレートの
代表例としては、たとえばトリメチルシロキシジメチル
シリルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキ
シジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチ
ルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)
アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス[メ
チルビス(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルプロ
ピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシ
ロキシ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリ
セリル(メタ)アクリレート、モノ[メチルビス(トリ
メチルシロキシ)シロキシ]ビス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレート、
トリメチルシリルエチルテトラメチルジシロキシプロピ
ルグリセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシリル
メチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピ
ル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピルグ
リセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシジ
メチルシリルプロピルグリセリル(メタ)アクリレー
ト、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルエチルテ
トラメチルジシロキシメチル(メタ)アクリレート、テ
トラメチルトリイソプロピルシクロテトラシロキサニル
プロピル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリプロ
ピルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシロキシ)
シリルプロピル(メタ)アクリレートなどがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが
できる。
【0018】前記シリコン含有スチレン誘導体として
は、たとえば一般式(II):
【0019】
【化4】
【0020】(式中、pは1〜15の整数、qは0また
は1、rは1〜15の整数を示す(ただし、q=0かつ
r=1のばあいを除く))で表わされるシリコン含有ス
チレン誘導体が好ましく例示される。
【0021】前記一般式(II)で表わされるシリコン含
有スチレン誘導体の代表例としては、たとえばトリス
(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、ビス(トリメ
チルシロキシ)メチルシリルスチレン、(トリメチルシ
ロキシ)ジメチルシリルスチレン、トリス(トリメチル
シロキシ)シロキシジメチルシリルスチレン、[ビス
(トリメチルシロキシ)メチルシロキシ]ジメチルシリ
ルスチレン、ヘプタメチルトリシロキサニルスチレン、
ノナメチルテトラシロキサニルスチレン、ペンタデカメ
チルヘプタシロキサニルスチレン、ヘンエイコサメチル
デカシロキサニルスチレン、ヘプタコサメチルトリデカ
シロキサニルスチレン、トリメチルシロキシペンタメチ
ルジシロキシメチルシリルスチレン、トリス(ペンタメ
チルジシロキシ)シリルスチレン、トリス(トリメチル
シロキシ)シロキシビス(トリメチルシロキシ)シリル
スチレン、ビス(ヘプタメチルトリシロキシ)メチルシ
リルスチレン、トリス[メチルビス(トリメチルシロキ
シ)シロキシ]シリルスチレン、トリメチルシロキシビ
ス[トリス(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルス
チレン、ノナメチルテトラシロキシウンデシルメチルペ
ンタシロキシメチルシリルスチレン、トリス[トリス
(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリルスチレン、ト
リス(トリメチルシロキシヘキサメチル)テトラシロキ
シトリス(トリメチルシロキシ)シロキシトリメチルシ
ロキシシリルスチレン、ノナキス(トリメチルシロキ
シ)テトラシロキサニルスチレン、ビス(トリデカメチ
ルヘキサシロキシ)メチルシリルスチレンなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0022】前記シリコン含有ウレタンマクロモノマー
の代表例としては、たとえば式(III):
【0023】
【化5】
【0024】で表わされるウレタン結合含有ポリシロキ
サンマクロモノマー、式:
【0025】
【化6】
【0026】で表わされるポリシロキサンマクロモノマ
ーなどの一般式: A1 −U1 −S1 −U2 −A2 (式中、A1 は一般式: Y21−R31− (式中、Y21はアクリロイルオキシ基、メタクリロイル
オキシ基、ビニル基またはアリル基、R31は炭素数2〜
6の直鎖または分岐鎖を有するアルキレン基を示す)で
表わされる基;A2 は一般式: −R34−Y22 (式中、Y22はアクリロイルオキシ基、メタクリロイル
オキシ基、ビニル基またはアリル基、R34は炭素数2〜
6の直鎖または分岐鎖を有するアルキレン基を示す)で
表わされる基;U1 は一般式: −X21−E21−X25−R32− (式中、X21は共有結合、酸素原子または炭素数1〜6
のアルキレングリコール基、E21は−CONH−基(た
だし、このばあい、X21は共有結合であり、E21はX25
とウレタン結合を形成している)または飽和もしくは不
飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族系の群から選ばれ
たジイソシアネート由来の2価の基(ただし、このばあ
い、X21は酸素原子または炭素数1〜6のアルキレング
リコール基であり、E21はX21およびX25のあいだでウ
レタン結合を形成している);X25は酸素原子または炭
素数1〜6のアルキレングリコール基;R32は炭素数1
〜6の直鎖または分岐鎖を有するアルキレン基を示す)
で表わされる基;S1 は一般式:
【0027】
【化7】
【0028】(式中、R23、R24、R25、R26、R27
よびR28はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル
基、フッ素置換されたアルキル基またはフェニル基、K
は1〜50の整数、Lは0〜(50−K)を満たす整数
である)で表わされる基;U2 は一般式: −R33−X26−E22−X22− (式中、R33は炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖を有す
るアルキレン基、X22は共有結合、酸素原子または炭素
数1〜6のアルキレングリコール基、X26は酸素原子ま
たは炭素数1〜6のアルキレングリコール基、E22は−
CONH−基(ただし、このばあい、X22は共有結合で
あり、E22はX26とウレタン結合を形成している)また
は飽和もしくは不飽和脂肪族系、脂環式系および芳香族
系の群から選ばれたジイソシアネート由来の2価の基
(ただし、このばあい、X22は酸素原子または炭素数1
〜6のアルキレングリコール基であり、E22はX22およ
びX26のあいだでウレタン結合を形成している)で表わ
される基を示す)で表わされる重合性基が1個または2
個のウレタン結合を介してシロキサン主鎖に結合してい
るポリシロキサンマクロモノマーなどのポリシロキサン
マクロモノマーなどがあげられる。
【0029】前記シリコン含有モノマーの量は、良好な
気体透過性の付与のためには、重合成分全量100部
(重量部、以下同様)に対して1部以上、好ましくは5
部以上とすることが望ましく、材料の強度付与のために
は、重合成分全量100部に対して99.9部以下、好
ましくは95部以下とすることが望ましい。
【0030】さらに前記気体透過性プラスチック材料を
うるための重合成分には、前記シリコン含有モノマー以
外にも、たとえばフッ素含有モノマー、硬度調節モノマ
ー、親水性モノマー、架橋性モノマーなどの通常コンタ
クトレンズ材料に用いられる重合性モノマーが含まれて
いてもよい。
【0031】前記フッ素含有モノマーとしては、たとえ
ばフッ素含有(メタ)アクリレート、フッ素含有スチレ
ン誘導体などがあげられる。
【0032】前記フッ素含有(メタ)アクリレートの代
表例としては、たとえばトリフルオロメチル(メタ)ア
クリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)
アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフル
オロ−t−ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,
3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリ
レート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ−t
−ヘキシル(メタ)アクリレート、2,3,4,5,
5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ビス(トリフルオロ
メチル)ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,
3,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフルオロイ
ソプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,
4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5,5−ノナフルオロペンチル(メタ)アクリ
レート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレー
ト、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8
−ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,
3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ト
リデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,7−ト
リデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、3,
3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,
9,10,10−ヘキサデカフルオロデシル(メタ)ア
クリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフ
ルオロデシル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,1
0,11,11−オクタデカフルオロウンデシル(メ
タ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,1
1−ノナデカフルオロウンデシル(メタ)アクリレー
ト、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,
8,9,9,10,10,11,11,12,12−エ
イコサフルオロドデシル(メタ)アクリレートなどがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0033】前記フッ素含有スチレン誘導体の代表例と
しては、たとえば2,2,2−トリフルオロエチルスチ
レン、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルスチレ
ン、2,2,3,3−テトラフルオロ−t−ペンチルス
チレン、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチ
ルスチレン、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ
−t−ヘキシルスチレン、2,2,3,3,4,4−ヘ
キサフルオロブチルスチレン、2,2,2,2′,
2′,2′−ヘキサフルオロイソプロピルスチレン、
2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルス
チレン、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフル
オロペンチルスチレン、2,2,3,3,4,4,5,
5,5−ノナフルオロペンチルスチレン、4−ビニルベ
ンジル−2′,2′,2′−トリフルオロエチルエーテ
ル、4−ビニルベンジル−3′,3′,3′−トリフル
オロプロピルエーテル、4−ビニルベンジル−4′,
4′,4′−トリフルオロブチルエーテル、4−ビニル
ベンジル−2′,2′,3′,3′,3′−ペンタフル
オロプロピルエーテル、4−ビニルベンジル−2′,
2′,3′,3′,4′,4′,4′−ヘプタフルオロ
ブチルエーテル、4−ビニルベンジル−3′,3′,
4′,4′,5′,5′,6′,6′,6′−ノナフル
オロヘキシルエーテル、4−ビニルベンジル−3′,
3′,4′,4′,5′,5′,6′,6′,7′,
7′,8′,8′,9′,9′,10′,10′,1
0′−ヘプタデカフルオロデシルエーテルなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0034】前記硬度調節モノマーとしては、たとえば
アルキル(メタ)アクリレート、アルキルスチレン誘導
体、スチレンなどがあげられる。
【0035】前記アルキル(メタ)アクリレートの代表
例としては、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソブ
チル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n
−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)
アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、t
−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アク
リレート、t−ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)
アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの直鎖状、分
岐鎖状または環状のアルキル(メタ)アクリレート;た
とえば2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−
エトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシ
エチル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル
(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート;たとえばエチルチオエチル(メタ)
アクリレート、メチルチオエチル(メタ)アクリレート
などのアルキルチオアルキル(メタ)アクリレートなど
があげられる。
【0036】前記アルキルスチレン誘導体の代表例とし
ては、たとえばα−メチルスチレン;メチルスチレン、
エチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、
t-ブチルスチレン、イソブチルスチレン、ペンチルスチ
レンなどのアルキルスチレン;メチル−α−メチルスチ
レン、エチル−α−メチルスチレン、プロピル−α−メ
チルスチレン、ブチル−α−メチルスチレン、t−ブチ
ル−α−メチルスチレン、イソブチル−α−メチルスチ
レン、ペンチル−α−メチルスチレンなどのアルキル−
α−メチルスチレンなどがあげられる。
【0037】前記親水性モノマーとしては、たとえば水
酸基、アミド基、カルボキシル基、アミノ基、グリコー
ル残基、ピロリドン骨格などを有するモノマーがあげら
れる。
【0038】前記親水性モノマーの代表例としては、た
とえばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ジヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ジヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸
基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸;
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリル
アミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−メチルエチル(メ
タ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミドモノ
マー;N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、
N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカプリルラクタ
ムなどのビニルラクタム;アミノエチル(メタ)アクリ
レート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど
のアミノアルキル(メタ)アクリレート;メトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アク
リレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレートなどのアルコキシ基含有(メタ)アクリレー
ト;無水マレイン酸;マレイン酸;フマル酸;フマル酸
誘導体;アミノスチレン;ヒドロキシスチレンなどがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0039】前記架橋性モノマーの代表例としては、た
とえばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフマレート、ア
リル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、メタクリロイルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートアジピン酸
ジアリル、トリアリルジイソシアネート、α−メチレン
−N−ビニルピロリドン、4−ビニルベンジル(メタ)
アクリレート、3−ビニルベンジル(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス((メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス((メタ)
アクリロイルオキシフェニル)プロパン、1,4−ビス
(2−(メタ)アクリロイルオキシヘキサフルオロイソ
プロピル)ベンゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アク
リロイルオキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼ
ン、1,2−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシヘ
キサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビス
(2−(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル)ベン
ゼン、1,3−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、1,2−ビス(2−(メタ)
アクリロイルオキシイソプロピル)ベンゼンなどがあげ
られ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いる
ことができる。
【0040】前記重合性モノマーの量は、たとえば前記
シリコン含有モノマーとあわせて重合成分全量が100
重量%となるように適宜調整すればよい。すなわち、か
かる重合性モノマーの量は、重合成分全量100部に対
して0部以上、好ましくは5部以上とすることが望まし
く、また重合成分全量100部に対して99部以下、好
ましくは95部以下とすることが望ましい。
【0041】なお、前記重合性モノマーのなかでも、架
橋性モノマーを用いるばあい、かかる架橋性モノマーの
量は、機械的強度の向上効果をおよび耐久性の付与効果
を充分に発現させるためには、重合成分全量100部に
対して0部以上、好ましくは0.05部以上であること
が望ましく、また気体透過性プラスチック材料が脆くな
るおそれをなくすためには、重合成分全量100部に対
して10部以下、好ましくは5部以下であることが望ま
しい。
【0042】前記気体透過性プラスチック材料を構成す
るポリマーをうるために重合成分を重合させる際には、
通常の重合方法を採用すればよく、たとえば重合成分に
ラジカル重合開始剤を配合したのち、室温〜約130℃
の温度範囲で徐々に加熱する方法や、マイクロ波、紫外
線、放射線(γ線)などの電磁波を照射して行なう方法
などがあげられる。なお、加熱重合させるばあいには、
段階的に昇温させてもよい。また、重合は塊状重合法に
よってなされてもよく、溶媒などを用いた溶液重合法に
よってなされてもよく、またそのほかの方法によってな
されてもよい。
【0043】前記ラジカル重合開始剤の代表例として
は、たとえばアゾビスイソブチロニトリル(以下、AI
BNという)、アゾビスジメチルバレロニトリル、ベン
ゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、クメンハイドロパーオキサイドなどがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが
できる。なお、光線などを利用して重合させるばあいに
は、光重合開始剤や増感剤をさらに添加することが好ま
しい。また、前記重合開始剤や増感剤の量は、重合成分
全量100部に対して0.002〜2部、なかんづく
0.01〜1部であることが好ましい。
【0044】つぎに、前記のごとくえられたポリマーを
細胞培養用容器の少なくとも一部を形成する気体透過性
プラスチック材料に成形する。
【0045】前記気体透過性プラスチック材料の成形方
法にはとくに限定がなく、当業者が通常行なっている成
形方法を採用することができる。かかる成形方法として
は、たとえば切削加工法などがある。切削加工法とは、
適当な型または容器中で前記のごとく重合を行ない、た
とえば棒状、ブロック状、板状などの素材(ポリマー)
をえたのち、切削加工などの機械的加工により所望の形
状に加工する方法である。
【0046】かくしてえられた気体透過性プラスチック
材料はどのような形状でもよく、気体透過性の観点から
はフィルム形状が好ましい。
【0047】たとえばフィルム形状としたばあい、その
厚さは、気体透過性プラスチック材料の強度付与のため
には、0.01mm以上、好ましくは0.1mm以上で
あることが望ましく、良好な気体透過性の付与のために
は、50mm以下、好ましくは30mm以下であること
が望ましい。
【0048】また、気体透過性プラスチック材料は、非
多孔性であることが望ましい。
【0049】ここでいう、多孔性とは、プラスチック材
料に固定的(物理的、空間的)な孔が存在する状態をい
い、非多孔性とは、固定的な孔が存在せず、高分子鎖の
振動によって生じる統計的空隙(自由体積)が存在する
状態をいう。非多孔性プラスチック材料は、具体的に
は、気体のプラスチック材料への溶解と拡散によって気
体を透過させる働きを有するものである。
【0050】多孔性のものは、その孔により、光学的に
不透明になるので望ましくない。
【0051】さらに、細胞培養の際の細胞の良好な接着
性の付与のためには、気体透過性プラスチック材料は、
その表面が親水化されたものであることが好ましい。前
記親水化の方法としては、たとえばプラズマ処理する方
法、親水化液に浸漬する方法、化学反応させる方法また
はこれらを組み合わせた方法などの方法があげられる
が、とくにすぐれた親水性および耐久性を付与するため
には、プラズマ処理する方法が好ましい。
【0052】なお、本発明において、前記気体透過性プ
ラスチック材料を親水化させるばあい、かかる気体透過
性プラスチック材料は、重合成分を重合させてえられ
た、たとえばブロック状、板状、丸棒状などの所望の形
状に加工されていないポリマーであってもよく、該ポリ
マーから切削加工法などによってえられた、たとえば前
記フィルム形状のものであってもよい。
【0053】前記プラズマ処理は、通常、圧力0.1〜
1torrのガス雰囲気下、たとえば酸素、水素、窒
素、アルゴン、ヘリウム、アンモニア、一酸化炭素、二
酸化炭素、メタン、エタン、プロパンなどのガス雰囲気
下で行なうことが望ましい。
【0054】また、プラズマ処理を施すための装置とし
ては、高周波、低周波などの発振器を備えた真空チャン
バーを用いることが好ましい。なかでも、高周波による
処理が好ましく、通常13.56MHzのものが用いら
れる。また、通常出力は10〜55W、処理時間は3秒
〜5分であることが望ましい。
【0055】前記親水化液に浸漬する方法は、たとえば
重クロム酸カリウム硫酸溶液、希薄なコラーゲン水溶
液、ヘパリン水溶液などに浸漬してコーティングさせる
方法、特開平8−136867号公報記載の光反応性基
を有する親水性ポリマーの水溶液に浸漬させたのち、前
記水溶液を介して光線を照射することを特徴とする親水
化処理法、特願平9−10225号明細書記載の塩酸、
硫酸、リン酸、酢酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸などの種
々の有機酸または無機酸に浸漬する酸処理の方法などの
方法を採用することが望ましい。また、浸漬したのちに
前記プラズマ処理を行なってもよい。
【0056】前記化学反応させる方法は、アミノ基を有
するメトキシシラン、たとえばアミノプロピルメトキシ
シラン(信越化学工業(株)製、LS−1420)と反
応させて親水化させる方法を採用することが望ましい。
【0057】本発明において、前記気体透過性プラスチ
ック材料は容器本体を構成していてもよく、また細胞培
養用容器全体を構成していてもよい。さらに前記気体透
過性プラスチック材料は培養細胞の接着面を形成してい
てもよく、たとえば単層培養のばあいには細胞が付着し
て増殖する面(たとえば容器の底面(図3の1)な
ど)、懸濁培養のばあいには浮遊細胞が接着する面(た
とえば容器本体2、容器の底面(図3の1)など)を構
成することが望ましい。
【0058】なお、前記気体透過性プラスチック材料が
設けられる面積は、細胞の代謝に必要な酸素などを充分
に供給するためには、細胞培養用容器の全表面積に対し
て1%以上であることが望ましく、良好に大量の細胞を
培養させるためには、細胞培養用容器の全表面積に対し
て100%以下であることが望ましい。
【0059】また、前記気体透過性プラスチック材料が
細胞培養用容器全体を構成していないばあい、かかる気
体透過性プラスチック材料から形成されていない部分の
材質は、培養条件(培地のpHなど)によって変性した
り、成分が溶け出したりせず、細胞培養に影響を及ぼさ
ないもの、また滅菌にも耐えうるものであればとくに限
定はないが、たとえばアクリル樹脂、スチレン(スチロ
ール)、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ABS、BS、TPXなどを用いることができ
る。
【0060】つぎに、図3および4を参照しながら、本
発明の細胞培養用容器を詳細に説明する。図3は本発明
の細胞培養用容器の一実施態様を示す概略説明図、図4
は図3に示す細胞培養用容器にさらに培地供給ユニット
9および培地を排出したり培地上清や細胞を採取するた
めのユニット10を接続した状態を示す概略説明図であ
る。
【0061】本発明の細胞培養用容器は、通常の細胞培
養を行なうために適した形態であればどのような形態で
もよいが、密閉構造であることが好ましい。本明細書に
おける密閉構造とは通常の細胞培養を行なうために充分
な通気はできるが、容器内の液体が滲みでたり外部の液
体が混入したりしないような構造を意味する。前記構造
は、たとえば酸素、炭酸ガスなどの通気は可能であるが
容器内の培地が滲みでたり、そこから細菌汚染をおこし
たりしないような構造を意味する。
【0062】図3に示される細胞培養用容器は、気体透
過性プラスチック材料1、容器本体2、上部リング3お
よび下部リング4から構成される。図4に示される細胞
培養用容器は前記気体透過性プラスチック材料1、容器
本体2、上部リング3および下部リング4に加えて供給
口5、排出口6、供給管7、排出管8、培地供給ユニッ
ト9および培地を排出したり培地上清や細胞を採取する
ためのユニット10から構成されている。
【0063】前記容器本体2、上部リング3および下部
リング4は、たとえばアクリル樹脂、スチレン(スチロ
ール)、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ABS、BS、TPX製であればよい。
【0064】容器本体2への気体透過性プラスチック材
料1の設置は、たとえば容器本体2の下部開口を気体透
過性プラスチック材料1で覆い、ついで下部リング4を
用いて気体透過性プラスチック材料1を容器本体2に固
定し、細胞懸濁液および培地を入れたのち、容器本体2
の上部開口を気体透過性プラスチック材料1で覆い、つ
いで上部リング3を用いて気体透過性プラスチック材料
1を容器本体2に固定することにより水密とする手順で
行なえばよい。
【0065】また、細胞培養用容器の少なくとも一部
に、培地交換ができるように培地を供給する供給口5を
設けてもよい。
【0066】前記供給口5を設けるばあいには、図4に
示すように供給管7を介して培地供給ユニット9を接続
するとよい。
【0067】前記培地供給ユニット9は、たとえばシリ
コーン製チューブ、セルロースアセテート製フィルタ
ー、ポンプおよび供給する培地の入った容器などからな
る。
【0068】またさらに、細胞培養用容器の少なくとも
一部に、培地を排出したり培養上清や細胞を採取するた
めの排出口6を設けてもよい。
【0069】前記排出口6を設けるばあいには、図4に
示すように排出管8を介して培地を排出したり培養上清
や細胞を採取するためのユニット10を接続するとよ
い。
【0070】前記培地を排出したり培養上清や細胞を採
取するためのユニット10は、たとえばシリコーン製チ
ューブ、セルロースアセテート製フィルターおよび排出
した培地、培養上清や細胞などを入れるための容器など
からなる。
【0071】本発明による細胞培養用容器は、通常行な
われる細胞培養方法に用いることができ、前記培養方法
としては、たとえば単層培養、浮遊細胞の静置培養また
は振盪培養、半固形培養、大量培養、重層化培養などの
方法があげられる。
【0072】前記細胞培養により培養される細胞は、通
常の動物細胞や植物細胞であればよく、前記培養細胞と
しては、たとえば線維芽細胞(3T3細胞など)、哺乳
動物皮膚由来表皮細胞または線維芽細胞、メラノサイ
ト、メンケル細胞、血管内皮細胞、ハイブリドーマなど
があげられる。
【0073】前記細胞培養に用いられる培地は、通常の
細胞培養に用いられる液体培地、半固形培地、固形培地
であればよく、培養の目的、培養する細胞などに応じて
選択される。
【0074】また、本発明による細胞培養容器の滅菌は
各部材を接続する前または接続したのちに行なってもよ
く、前記滅菌方法としては、たとえばエチレンオキサイ
ドガスによるガス滅菌、紫外線、γ線またはX線などに
よる放射線滅菌などがあげられる。
【0075】
【実施例】つぎに、本発明の細胞培養用容器を実施例に
もとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実
施例のみに限定されるものではない。
【0076】実施例1 アクリル樹脂を加工し、容器本体2(直径60mm、高
さ15mm)をえた。つぎに気体透過性プラスチック材
料のための重合成分として トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン 46部 2,2,2,2′,2′,2′−ヘキサフル オロイソプロピルメタクリレート 54部 p−ビニルベンジルメタクリレート 6部 エチレングリコールジメタクリレート 1部 N−ビニルピロリドン 5部 メチルメタクリレート 4部 2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル (以下、V−65という) 0.1部 を混合し、溶解させて試験管に入れ、恒温水槽中にて3
0℃で16時間、40℃で24時間、50℃で8時間重
合させ、つぎに循環乾燥器中にて50℃で5時間重合さ
せ、50℃から10℃/1.5時間の昇温速度で120
℃まで加熱重合させ、さらに120℃で1時間重合させ
たのち、室温まで徐冷して透明な棒状の気体透過性プラ
スチック材料をえた。これを常法により厚さ0.4mm
および直径59mmのフィルム形状に切削、研磨した。
作製したフィルム形状の気体透過性プラスチック材料を
酸素雰囲気下で、0.8torr、50Wで3分間プラ
ズマ処理した。
【0077】つぎに、容器本体2の下部開口に気体透過
性プラスチック材料1を設置し、下部リングで留め、こ
の上に気体透過性プラスチック材料1と上部リング3を
軽くネジをしめて組みつける手順でフィルム形状の気体
透過性プラスチック材料を容器本体に接続し、図3に示
す細胞培養用容器を作製した。作製した容器をエチレン
オキサイドガス滅菌し、充分にエアレーションした。
【0078】実施例2 気体透過性プラスチック材料の重合成分として トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン 100部 V−65 0.1部 を用いたほかは、実施例1と同様にして厚さ0.4mm
および直径59mmのフィルム形状の気体透過性プラス
チック材料を作製し、プラズマ処理を施し、これを用い
て図3に示す細胞培養用容器を作製した。
【0079】実施例3 気体透過性プラスチック材料の重合成分として トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート 42.5部 トリフルオロメチルメタクリレート 40部 メチルメタクリレート 5部 メタクリル酸 5部 エチレングリコールジメタクリレート 7.5部 V−65 0.1部 を用いたほかは、実施例1と同様にして厚さ0.4mm
および直径59mmのフィルム形状の気体透過性プラス
チック材料を作製し、プラズマ処理を施し、これを用い
て図3に示す細胞培養用容器を作製した。
【0080】実施例4 気体透過性プラスチック材料の重合成分として、 トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン 10部 トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート 10部 後記式(III)で表わされる ウレタン結合含有ポリシロキサンマクロモノマー 10部 メチルメタクリレート 70部 V−65 0.1部 を用いたほかは、実施例1と同様にして厚さ0.4mm
および直径59mmのフィルム形状の気体透過性プラス
チック材料を作製し、プラズマ処理を施し、これを用い
て図3に示す細胞培養用容器を作製した。
【0081】
【化8】
【0082】実施例5 実施例1で製造した細胞培養用容器へ、さらに培地供給
ユニット9および培地を排出するユニット10を接続し
たほかは、実施例1と同様にして図4に示す細胞培養用
容器を作製した(図3参照)。
【0083】 比較例1 メチルメタクリレート 97部 エチレングリコールジメタクリレート 3部 AIBN 0.1部 を重合成分とし非気体透過性プラスチック材料を製造
し、これを気体透過性プラスチック材料のかわりに用い
たほかは、実施例1と同様にして図3に示す細胞培養用
容器を作製した。
【0084】つぎに、実施例1〜4および比較例1でえ
られたフィルム形状の気体透過性または非気体透過性プ
ラスチック材料を試験片として酸素透過係数および接触
角を以下の方法にしたがって測定した。その結果を表1
に示す。
【0085】(イ)酸素透過係数 理科精機工業(株)製の製科研式フィルム酸素透過率計
を用い、35℃の生理食塩水中にて試験片の酸素透過係
数を測定した。なお、酸素透過係数の単位は、ml(O
2)・cm/(cm2・sec・mmHg)である。
【0086】(ロ)接触角 ゴニオメータを用い、温度25℃にて液滴法によって接
触角(度)を測定した。
【0087】
【表1】
【0088】表1に示したように、実施例1〜4におい
て製造された気体透過性プラスチック材料は、酸素透過
係数が50×10-11〜500×10-11ml(O2)・
cm/(cm2・sec・mmHg)と大きく酸素透過
性にすぐれ、また接触角が15〜60度と小さく親水性
にすぐれたものであることがわかる。
【0089】試験例1〜6 (1)細胞培養 実施例1〜3および比較例1で製造したフィルム形状の
気体透過性または非気体透過性プラスチック材料によっ
て形成された細胞培養用容器に各々10%ウシ胎仔血清
(以下、FBSという)を含むダルベッコ変法イーグル
最小必須培地(以下、DMEMという、ライフテックオ
リエンタル社製)で調製した3T3細胞(大日本製薬
(株)より入手)の懸濁液を5×103個/cm2となる
よう播種し、前記培地を容器に満たし気泡が入らないよ
うに密閉した。
【0090】これを5%炭酸ガスインキュベータ中に静
置し、37℃で144時間、細胞培養を行なった。
【0091】ここで用いた3T3細胞は、通常の容器
(カタログ番号178891、ヌンク社製)中で培養し
たものである。
【0092】(2)細胞採取 容器内の培地を除去したのち、容器をハンクス液ですす
ぎ、0.25w/v%トリプシン溶液(和光純薬工業
(株)製)1mlを容器に滴下してトリプシン処理し
た。そののち、培養した細胞を採取し、10%FBSを
含むDMEMで懸濁し、生細胞数をトリパンブルー色素
排除法で計測した。その結果を表2に示す。
【0093】
【表2】
【0094】表2に示したように、培養後の生細胞数は
比較例1で製造した細胞培養用容器を用いたばあいが6
×104個/cm2であったのに対し実施例1〜3で製造
した細胞培養用容器を用いたばあいの方が21×104
〜35×104個/cm2と大きく、良好に細胞培養を行
なえたことがわかる。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、細胞の代謝に必要な酸
素などの気体を定常的に供給することができ、これによ
り密閉された容器内においても細胞培養を行なうことが
できる。さらに、培地を満たした容器内において長時間
細胞を維持できることから輸送も簡便になる。
【0096】また、ローラーボトルによる細胞の大量培
養ではメンブレンフィルターを付したキャップを用いな
くても充分な酸素供給が可能になるため、メンブレンフ
ィルターを付したキャップの汚染がなくなる。また、大
量細胞培養に用いる容器の一部または全部を気体透過性
材料とすることで、気体供給装置を組み込む必要がなく
なり、安価で簡便に細胞培養することができる。
【0097】さらに、気体透過性プラスチック材料とし
てシリコン含有モノマーを用いるばあい、強度が高まる
ので、扱いが非常に簡便になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の細胞培養用容器の説明図である。
【図2】従来の細胞培養用容器の説明図である。
【図3】本発明の細胞培養用容器の一実施態様を示す概
略説明図である。
【図4】図3に示す細胞培養用容器に培地供給ユニット
9を接続した状態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 気体透過性プラスチック材料 2 容器本体 3 上部リング 4 下部リング 5 供給口 6 排出口 7 培地供給管 8 培地排出管 9 培地供給ユニット 10 培地を排出したり培地上清や細胞を採取するため
のユニット

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の少なくとも一部が気体透過性プラ
    スチック材料によって形成された細胞培養用容器。
  2. 【請求項2】 気体透過性プラスチック材料が非多孔性
    である請求項1記載の細胞培養用容器。
  3. 【請求項3】 気体透過性プラスチック材料が透明性を
    有する請求項1または2記載の細胞培養用容器。
  4. 【請求項4】 気体透過性プラスチック材料がシリコン
    含有モノマーを含む重合成分を重合させてなるポリマー
    である請求項1、2または3記載の細胞培養用容器。
  5. 【請求項5】 シリコン含有モノマーがシリコン含有
    (メタ)アクリレートおよび/またはシリコン含有スチ
    レン誘導体である請求項4記載の細胞培養用容器。
  6. 【請求項6】 シリコン含有(メタ)アクリレートが、
    一般式(I): 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基、nは1〜3の整
    数、mは1〜4の整数を示す)で表わされるシリコン含
    有(メタ)アクリレートである請求項5記載の細胞培養
    用容器。
  7. 【請求項7】 シリコン含有スチレン誘導体が一般式
    (II): 【化2】 (式中、pは1〜15の整数、qは0または1、rは1
    〜15の整数を示す(ただし、q=0かつr=1のばあ
    いを除く))で表わされるシリコン含有スチレン誘導体
    である請求項5記載の細胞培養用容器。
  8. 【請求項8】 気体透過性プラスチック材料が培養細胞
    の接着面に用いられてなる請求項1、2、3、4、5、
    6または7記載の細胞培養用容器。
  9. 【請求項9】 気体透過性プラスチック材料が親水化さ
    れたものである請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は8記載の細胞培養用容器。
  10. 【請求項10】 気体透過性プラスチック材料がプラズ
    マ処理により親水化されたものである請求項9記載の細
    胞培養用容器。
  11. 【請求項11】 細胞培養用容器が密閉構造である請求
    項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載
    の細胞培養用容器。
  12. 【請求項12】 細胞培養用容器の少なくとも一部に供
    給口を設けた請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10または11記載の細胞培養用容器。
  13. 【請求項13】 細胞培養用容器の少なくとも一部に排
    出口を設けた請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10、11または12記載の細胞培養用容器。
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