JPH11286526A - 熱可塑性ブロック共重合体 - Google Patents

熱可塑性ブロック共重合体

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JPH11286526A
JPH11286526A JP10420998A JP10420998A JPH11286526A JP H11286526 A JPH11286526 A JP H11286526A JP 10420998 A JP10420998 A JP 10420998A JP 10420998 A JP10420998 A JP 10420998A JP H11286526 A JPH11286526 A JP H11286526A
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JP
Japan
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hydrogenation
block copolymer
molecular weight
average molecular
polymer
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JP10420998A
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English (en)
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Masahiro Fujiwara
正裕 藤原
Yoshihiro Inoki
義弘 猪木
Hiroo Sasaki
洋朗 佐々木
Kiyoo Kato
清雄 加藤
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NIPPON ELASTOMER KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
NIPPON ELASTOMER KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 水素添加されたビニル芳香族炭化水素化
合物を主体とする重合体ブロックAと、水素添加された
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとのブ
ロック共重合体で、重合体ブロックA中の水素添加前の
ビニル芳香族炭化水素化合物重合体の数平均分子量が1
4,000を超え、またNMR測定によって得られる水
素添加率が、全芳香環の少なくとも80%以上、全オレ
フィン性不飽和二重結合の少なくとも90%以上であ
り、且つ水素添加反応後の数平均分子量減少率が10%
未満であるブロック共重合体であって、水素添加前の共
重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン化
合物との重量比が10/90〜90/10である熱可塑
性ブロック共重合体。 【効果】 従来品に比べて、耐熱性、成型加工性に優
れ、且つ強度等の物性に優れる熱可塑性ブロック共重合
体を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ブロック
共重合体に関する。さらに詳しくは、特定のブロック共
重合体の不飽和オレフィン部及び芳香環を水素添加し、
且つ水素添加反応時の数平均分子量減少がほとんどない
分子量分布の小さい熱可塑性水素添加ブロック共重合体
であって、強度、耐熱性、成型加工性に極めて優れてい
ることを特徴とする熱可塑性ブロック共重合体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビニル芳香族炭化水素化合物及び共役ジ
エン化合物からなるブロック共重合体は、従来より、弾
性材料、樹脂改質、粘接着剤、透明樹脂等の分野で広く
利用されており、また近年、共役ジエン部の二重結合を
水素添加し、飽和型とすることで耐熱性を向上せしめた
水素添加ブロック共重合体も、樹脂改質材、成型材料等
広範囲に使用されている。特にビニル芳香族炭化水素化
合物として、スチレン系化合物、共役ジエン化合物とし
てブタジエン、イソプレン系化合物からなるブロック共
重合体及びそのジエン部を水素添加せしめたブロック共
重合体は、エラストマーとしては、その耐熱性、耐候
性、強度、柔軟性が、樹脂としては、その透明性、耐衝
撃性が優れており、各種材料に使用されている。
【0003】また、これらのスチレン系ブロック共重合
体及びその水素添加重合体に熱可塑性樹脂等をブレンド
させたブロック共重合体組成物はさらなる耐熱性、流動
性、粘着特性等の諸物性を改良するものとして、広く実
施されている。しかし、近年、高分子材料に対する市場
要求は益々高度になってきており、耐熱性をより高めつ
つ、且つ成型加工性を向上させることが強く望まれてい
る。このような要求に対しては従来のスチレン−共役ジ
エンブロック共重合体では到底満たすことは困難であ
り、そのジエン部を水素添加せしめたブロック共重合体
にしても同様で、高温下の物性低下が著しく、また物性
向上のために分子量を増大させた場合、流動性が極めて
低くなり、成型加工性の大幅な低下を招くものであっ
た。
【0004】そこで、耐熱性の大幅な向上のために、ス
チレンの芳香環をも水素添加し、Tgを高める手法が考
えられ、既に幾つかの検討がなされている。例えば、米
国特許第3333024号明細書には比較的低分子量の
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体のス
チレン芳香環及び不飽和オレフィン部を水素添加した実
施例が記載されているが、高分子量ブロック共重合体の
例はなく、また、記載されている水素添加方法では反応
時分子鎖切断が生じるため得られるブロック共重合体は
物性の低下したものとなる。
【0005】さらに、米国特許第5352744号明細
書、WO96/34896号明細書には、比較的低分子
量のスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
のスチレン芳香環及び不飽和オレフィン部を水素添加す
る方法が記載され、スチレンブロック部のTg向上を確
認している。しかしながら、これらの特許明細書には、
特に高分子量のエラストマーの記載がなく、また水素添
加前のスチレンブロックの分子量も低く耐熱性向上効果
も本発明の程度ではない。
【0006】またさらに、特開平3−160051号公
報には、高スチレン含有率のスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体のスチレン芳香環及び不飽和オレフィン部
を水素添加し、耐熱性を向上せしめ、光学材料への展開
を行っている旨が記載されているが、記載されている水
素添加方法では反応時の分子鎖切断が激しく、反応後の
数平均分子量減少率が10%を大きく上回り、得られた
ブロック共重合体の強度等の物性向上は小さい。いずれ
にしても現状では、より高い耐熱性と成型加工性をあわ
せもつブロック共重合体は得られておらず、また特に弾
性にも優れる高分子量エラストマーにいたっては、まっ
たく得られていないのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の状況に鑑み、耐熱性、成型加工性に優れ、且つ強度等
の物性に優れる熱可塑性ブロック共重合体を提供するも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を
有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン化合物
ブロック共重合体の芳香環及び不飽和オレフィン部が高
度に水素添加され、且つ水素添加反応時分子鎖切断のな
いブロック共重合体が、耐熱性が向上するうえにさらに
極めて流動性が高く成型加工性に優れ、且つ極めて高強
度となることを見出した。さらに驚くべきことに、ビニ
ル芳香族炭化水素化合物含有率50%以下の数平均分子
量200,000を超える高分子量ブロック共重合体で
も十分な成型加工性を示すことを見出し本発明を完成し
た。
【0009】即ち本発明は、一般式 (A−B)n −A、(A−B)n+1 、(A−B)n+1
X、{(A−B)n+1 m −X (式中、Aは水素添加されたビニル芳香族炭化水素化合
物を主体とする重合体ブロック、Bは水素添加された共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック、Xは多官
能性のカップリング剤残基、n及びmは1以上の整数で
ある。)で表され、重合体ブロックA中の水素添加前の
ビニル芳香族炭化水素化合物重合体の数平均分子量が1
4,000を超え、またNMR測定によって得られる水
素添加率が、全芳香環の少なくとも80%以上、全オレ
フィン性不飽和二重結合の少なくとも90%以上であ
り、且つ水素添加反応後の数平均分子量減少率が10%
未満であるブロック共重合体であって、水素添加前の共
重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン化
合物との重量比が10/90〜90/10である熱可塑
性ブロック共重合体である。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
特定の構造を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役
ジエン化合物ブロック共重合体の芳香環及び不飽和オレ
フィン部が水素添加され、且つ水素添加反応時に分子鎖
切断が実質的にない熱可塑性ブロック共重合体である。
本発明は該ブロック共重合体中の水素添加前のビニル芳
香族炭化水素化合物重合体の数平均分子量が14,00
0を超えるものであって、それ以下の分子量である場
合、ブロック共重合体は耐熱性向上の程度が低いものと
なる。また、本発明は水素添加反応後の数平均分子量減
少率が10%未満のブロック共重合体であって、数平均
分子量減少率が10%を超えるものは分子鎖切断が激し
く生じており、強度、弾性等が低いものとなる。
【0011】以下本発明をさらに詳細に説明する。本発
明のブロック共重合体は水素添加されたビニル芳香族炭
化水素化合物を主体とする重合体ブロックAと水素添加
された共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB
とから構成されるものである。ビニル芳香族炭化水素化
合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−ターシャルブチルスチレン等
のアルキルスチレン、パラメトキシスチレン、ビニルナ
フタレン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、中
でもスチレンが好ましい。
【0012】また、本発明においては、ビニル芳香族炭
化水素化合物を主体とする重合体とは、ビニル芳香族炭
化水素化合物の1種または2種以上からなる場合、もし
くはこれらとリビングアニオン重合する他の化合物が共
重合されている場合も含まれる。これら共重合可能な化
合物としては、共役ジエン化合物、メチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、
シクロヘキサジエン、カプロラクトン等があげられる。
共重合の形態としては、ランダム、交互、テーパー等い
かなる形態でもよく、また重合体ブロックAが複数個あ
る場合はそれぞれの組成、分子量等が異なってもよい。
【0013】また、本明細書中のビニル芳香族炭化水素
化合物を主体とするという意味は、水素添加されたビニ
ル芳香族炭化水素化合物が重合体ブロックA中、少なく
とも50モル%以上、好ましくは70モル%以上を占め
るということである。また、共役ジエン化合物として
は、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−シクロヘ
キサジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン等のうちから1種または2種以上
が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの
組み合わせが好ましい。そして、水素添加される前の共
役ジエン化合物は、そのブロックにおけるミクロ構造を
任意に選ぶことができ、例えば、ポリブタジエンブロッ
クの場合は、側鎖の1,2結合量が10モル%以上90
モル%未満であることが好ましく、特に弾性材料用途と
しては20モル%以上60モル%未満が好ましい。
【0014】また、本発明においては、共役ジエン化合
物を主体とする重合体とは、共役ジエン化合物とリビン
グアニオン重合する他の化合物が共重合されている場合
も含まれる。これら共重合可能な他の化合物としては、
ビニル芳香族炭化水素化合物、メチルメタクリレート、
ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、シク
ロヘキサジエン、カプロラクトン等があげられる。共重
合の形態としては、ランダム、交互、テーパー等いかな
る形態でもよく、また、重合体ブロックBが複数個ある
場合はそれぞれの組成、分子量等が異なってもよい。
【0015】また、本明細書中の共役ジエン化合物を主
体とするという意味は水素添加された共役ジエン化合物
が重合体ブロックB中、少なくとも50モル%以上、好
ましくは70モル%以上を占めるということである。本
発明において重合体ブロックAに含まれる水素添加され
る前のビニル芳香族炭化水素化合物重合体の数平均分子
量は14,000を超えるものである。14,000以
下であると、芳香環水素添加後のTgが低く、高温下の
強度等耐熱性の改良効果が低く市場要求を満たすものと
はならない。また、分子量の上限は特にないが、50
0,000を超えると、耐熱性改良効果は十分である
が、成型加工性等に問題が生じる場合がある。
【0016】本発明のブロック共重合体のポリスチレン
換算の数平均分子量は35,000以上であることが好
ましい。分子量の上限は特にないが600,000以下
が好ましく、さらに好適な分子量は50,000以上4
00,000以下であることが望ましい。35,000
以下であると、強度、弾性が小さく、また、600,0
00を超えると耐熱性改良効果は十分であるが、成型加
工性等に問題が生じる場合がある。
【0017】本発明におけるブロック共重合体の構造
は、例えば、線状、分岐状、放射状、櫛形状あるいはこ
れらの混合物などいかなる形態であっても構わない。好
ましい構造としては、A−B−A、A−B−A−B、
(A−B)4 −Xなどがあげられる。また、これらにA
−B構造のブロック共重合体が含まれていてもよい。ま
た、各ブロックの境界がランダム共重合体となりしかも
その組成が徐々に変わっていくテーパードブロック共重
合体も含まれる。
【0018】本発明の水素添加前のブロック共重合体中
に含まれるビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン化
合物との重量比は10/90〜90/10の間で任意に
選ばれる。ビニル芳香族炭化水素化合物含有量が10%
未満であると、耐熱性の改良効果が得られず、90%を
超えると耐衝撃性の低いものとなり好ましくない。ま
た、特に弾性材料用途としては該重量比が10/90〜
50/50であると耐熱性、強度、成型加工性及び、弾
性とのバランスに優れるものとなるが、さらに好ましく
は、20/80〜40/60が弾性材料として優れる。
【0019】本発明のブロック共重合体は、全芳香環の
うち80%以上、好ましくは90%以上が水素添加さ
れ、且つ全オレフィン性不飽和二重結合のうち90%以
上、好ましくは95%以上が水素添加されたものであ
る。全オレフィン性不飽和二重結合の水素添加率が90
%未満であると、熱、光などによる劣化が激しく、熱可
塑性の低下、物性の低下を招く。一方、全芳香環の水素
添加率が80%未満であると、Tgが低く、耐熱性、強
度が劣り、また成型加工性にも劣るものとなる。水素添
加率はNMRによって測定できる。
【0020】また、本発明のブロック共重合体は、水素
添加反応後の数平均分子量減少率が10%未満でなけれ
ばならない。好ましくは5%未満、さらに好ましくは3
%未満である。水素添加反応後の数平均分子量減少率が
10%以上の場合、水素添加反応時に分子鎖切断が激し
く生じているため、物性の低下、殊に強度、永久伸び等
の弾性的性質の低下が激しく、もはや本発明のような効
果は全く得られないものとなる。水素添加反応後の数平
均分子量減少率はゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)法によって測定できる。
【0021】水素添加前のブロック共重合体の製造方法
としては例えば特公昭36−19286号公報、特公昭
43ー14979号公報、特公昭49−36957号公
報などに記載された方法があげられる。これらは炭化水
素溶媒中でアニオン重合開始剤として有機リチウム化合
物等を用い、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル化合物、トリエチルアミン、テトラメチルエ
チレンジアミン等の第3級アミンなどを添加し、共役ジ
エン化合物ブロックの側鎖結合量、結合様式を制御し、
また、必要に応じてカップリング剤として、エポキシ化
ダイズ油、四塩化ケイ素等の多官能性化合物を用い、ビ
ニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン化合物をブロッ
ク共重合する方法であり、直鎖状、分岐状、あるいは放
射状の構造を有する水素添加前のブロック共重合体が得
られる。
【0022】ブロック共重合体の水素添加方法として
は、ブロック共重合体中の共役ジエン化合物のオレフィ
ン性二重結合とビニル芳香族炭化水素化合物の芳香環を
一段で水素添加する方法が用いられる。例えば炭化水素
溶媒中、アルミナ担体に担持したPd、Rh等の金属触
媒を、ブロック共重合体に対し1重量%〜100重量%
添加し、反応温度を120℃〜250℃、好ましくは1
30℃〜220℃で、水素分圧2MPa〜25MPa、
好ましくは3MPa〜20MPaで反応させる方法が用
いられる。また、反応終了後は、公知の方法で触媒の分
離を行い、触媒をリサイクルさせることが好ましい。ま
た、ブロック共重合体中の共役ジエン化合物のオレフィ
ン性二重結合をまず公知の方法で水素添加し、その後ビ
ニル芳香族炭化水素化合物の芳香環を上記の方法で水素
添加するという二段階の水素添加方法でもよい。しかし
ながら、プロセスの簡便さ、生産性等を考慮すると、一
段反応がより好ましい。
【0023】本発明のブロック共重合体は必要に応じて
無機充填剤、安定剤、滑剤、着色剤、シリコンオイル、
ミネラルオイル、難燃剤等を添加することができる。無
機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バ
リウム、ホワイトカーボン、酸化チタン、カーボンブラ
ック等があげられる。安定剤としては、ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤、りん系熱安定剤、ヒンダードアミ
ン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤等があ
げられる。滑剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸
エステル、ステアリン酸アミド、ステアリン酸金属塩な
どがあげられる。ミネラルオイルとしては、パラフィン
成分、ナフテン成分、アロマ成分が任意の割合で用いる
ことができる。上記各成分と本発明のブロック共重合体
とを混合する場合、例えばバンバリーミキサー、ラボプ
ラストミル、単軸押出機、二軸押出機等いずれの混練装
置を使用してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの例のみによって何ら
制限されるものではない。
【実施例】(ブロック共重合体の分析及び物性評価方
法) ブロック共重合体のスチレン含有量の定量:紫外分光光
度計を用い、ブロック共重合体のクロロホルム溶液の吸
光度を測定し、スチレン量と吸光度の関係をあらかじめ
測定した検量線から、ブロック共重合体中のスチレン含
有量を求めた。
【0025】ブロック共重合体の分子量及び水素添加前
のスチレンブロック鎖長:ゲルパーミエイションクロマ
トグラフィー(GPC)法により、市販のGPC検量線
作成用の標準ポリスチレンを用い算出した。水素添加前
のスチレンブロック鎖長は、水素添加前のブロック共重
合体をクロロホルム中でオスミウム酸分解を行って得た
スチレンブロックをGPC法で測定した。 ブロック共重合体の水素添加率:H−NMRスペクトル
より測定した。 メルトフローレート(MFR):JIS K7210に
準拠し、2.16kg荷重、230℃の条件で測定し
た。
【0026】硬度:JIS K6301、Aタイプによ
り測定した。 破断強度、伸度:JIS K6301に準拠し、試料は
2mm厚の圧縮成型シートを用い、試験片は3号ダンベ
ルとした。 永久伸び:JIS K6301に準拠し、試料は2mm
厚の圧縮成型シートを用い、試験片は3号ダンベルと
し、100%伸長後の残留歪みを測定した。 反発弾性:ダンロップトリプソメーターにて測定した。
試料は4mm厚の圧縮成型シートを用いた。
【0027】(ブロック共重合体の重合方法)窒素置換
した40lのオートクレーブに乾燥、精製したシクロヘ
キサン26l、テトラヒドロフラン65g、スチレン6
20gを仕込み、60℃に昇温した後、n−ブチルリチ
ウム2.7gを含むシクロヘキサン溶液を添加、重合を
開始、スチレンの重合が終了後、次いでブタジエンを1
940g添加し、重合が完結した後さらにスチレン62
0gを添加し、重合反応を完結させ、数平均分子量10
6,000、スチレン含有率39%、スチレンブロック
鎖長15,200、ブタジエン部の側鎖が32モル%の
トリブロック共重合体(SBS)を得た(ブロック共重
合体A−1)。
【0028】以下、テトラヒドロフラン、n−ブチルリ
チウム、スチレン、ブタジエンの添加量を変更し、それ
以外は同様の手法で重合、また場合によってはスチレ
ン、ブタジエン、スチレン、ブタジエンを逐次重合した
テトラブロック共重合体等を表−1に示す種々の水素添
加前のブロック共重合体(A−1〜A−7)を得た。ま
た、窒素置換した40Lのオートクレーブに乾燥、精製
したシクロヘキサン26L、テトラヒドロフラン88
g、スチレン990gを仕込み、60℃に昇温した後、
n−ブチルリチウム3.5gを含むシクロヘキサン溶液
を添加、重合を開始、スチレン重合終了後、次いでブタ
ジエンを2210g添加し、重合が完結した後、四塩化
ケイ素2.2gを添加し、カップリング反応を完結さ
せ、数平均分子量320,000、スチレン含有率31
%、スチレンブロック鎖長16,900、ブタジエン部
の側鎖が38モル%で、ジブロック共重合体5%を含む
放射状トリブロック共重合体((SB4 )−Si+S
B、A−8)を得た。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例1)2lのオートクレーブ中に、
重合終了後、Liに対して1.2等量のメタノールを添
加して成長末端を停止させた13.5重量%のブロック
共重合体A−1のシクロヘキサン溶液を1200g仕込
み、エヌ・イー・ケムキャット社製の5%パラジウムア
ルミナ粉末(粒径20ミクロン)を48g添加後、系内
を水素置換し、180℃に昇温し、水素圧8.3MP
a、6時間水素添加反応を行い、不飽和オレフィン部分
の水素添加率100%、芳香環の水素添加率99.4%
で、水素添加後のポリマーの数平均分子量が104,0
00で水素添加前に比較し数平均分子量減少率が1.9
%、分子量分布が1.03である水素添加ブロック共重
合体を得た。
【0031】(実施例2)実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−2について水素添加反応を行
い、不飽和オレフィン部分の水素添加率は100%、芳
香環の水素添加率は99.2%、水素添加後のポリマー
の数平均分子量は138,000で水素添加前に比較し
数平均分子量減少率が1.4%、分子量分布が1.04
の水素添加ブロック共重合体を得た。
【0032】(実施例3)5%パラジウムアルミナ粉末
の量を96gとした以外は実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−3について水素添加反応を行
い不飽和オレフィン部分の水素添加率は99.8%、芳
香環の水素添加率は99.3%、水素添加後のポリマー
の数平均分子量は217,000で水素添加前に比較し
数平均分子量減少率が2.4%、分子量分布が1.05
の水素添加ブロック共重合体を得た。
【0033】(実施例4)実施例3と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−4について水素添加反応を行
い、不飽和オレフィン部分の水素添加率は99.7%、
芳香環の水素添加率は99.2%、水素添加後のポリマ
ーの数平均分子量は226,000万で水素添加前に比
較し数平均分子量減少率が2.2%、分子量分布が1.
05の水素添加ブロック共重合体を得た。
【0034】(実施例5)実施例3と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−8について水素添加反応を行
い、不飽和オレフィン部分の水素添加率99.7%、芳
香環の水素添加率99.2%で、水素添加後のポリマー
の数平均分子量が315,000で水素添加前に比較し
数平均分子量減少率が1.6%、分子量分布が1.11
である水素添加ブロック共重合体を得た。
【0035】(比較例1)実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−1について、160℃で4.
8時間水素添加反応を行い、不飽和オレフィン部分の水
素添加率が99.4%、芳香環の水素添加率が62.6
%の部分水素添加ブロック共重合体を得た。
【0036】(比較例2)実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−2について、160℃で3.
6時間水素添加反応を行い、不飽和オレフィン部分の水
素添加率が99.3%、芳香環の水素添加率が41.2
%の部分水素添加ブロック共重合体を得た。
【0037】(比較例3)5%パラジウムアルミナ粉末
に変えてエヌ・イー・ケムキャット社製の5%ルテニウ
ムアルミナ粉末(粒径20ミクロン)を用いた以外は実
施例1と同様の手法を用いてブロック共重合体A−2に
ついて水素添加反応を行い、不飽和オレフィン部分の水
素添加率100%、芳香環の水素添加率98.8%、水
素添加後のポリマーの数平均分子量が121,000で
水素添加前に比較し数平均分子量減少率が13.6%、
分子量分布1.20の水素添加ブロック共重合体を得
た。
【0038】(比較例4)5%パラジウムアルミナ粉末
に変えて日産ガードラー社製65%ニッケル珪藻土20
0gを用いた以外は実施例1と同様の手法を用いてブロ
ック共重合体A−−3にについて水素添加反応を行い、
不飽和オレフィン部分の水素添加率100%、芳香環の
水素添加率98.6%、水素添加後のポリマーの数平均
分子量が174,000で水素添加前に比較し数平均分
子量減少率が21.6%、分子量分布1.31の水素添
加ブロック共重合体を得た。
【0039】(比較例5)実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−6について水素添加反応を行
い、不飽和オレフィン部分の水素添加率は100%、芳
香環の水素添加率は99.6%、水素添加後のポリマー
の数平均分子量は100,500で水素添加前に比較し
数平均分子量減少率が0.5%、分子量分布が1.03
の水素添加ブロック共重合体を得た。
【0040】(比較例6)実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−7について水素添加反応を行
い、不飽和オレフィン部分の水素添加率は100%、芳
香環の水素添加率は99.6%、水素添加後のポリマー
の数平均分子量は114,000で水素添加前に比較し
数平均分子量減少率が0.9%、分子量分布が1.03
の水素添加ブロック共重合体を得た。本発明の物性評価
結果を表−2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】芳香環を90%以上水素添加することによ
り、耐熱性が大幅に向上し、高温引張強度が極めて高
く、かつ、流動性が極端に向上し、成型加工性が極めて
優れたブロック共重合体となる。比較例にあるように、
水素添加前のスチレンブロック鎖長が本発明の範囲内に
あっても芳香環の水素添加率が低いブロック共重合体
や、芳香環がほぼ完全に水素添加されていてもスチレン
ブロック鎖長が14,000以下のブロック共重合体で
は、耐熱性が低く、高温時の引張強度は極端に低く、ま
た、変形やべたつきが生じるものとなる。また、芳香環
水素添加率が低い場合、流動性の改良効果も乏しく、物
性バランスの劣るものとなる。一方、水素添加後の数平
均分子量減少率が大きかったブロック共重合体は、水素
添加反応時分子鎖切断が激しく生じていたものであり、
物性の低下、殊に強度、永久伸び、反発弾性の低下が激
しく、もはや本発明と同様の効果は到底発揮されないも
のとなる。
【0043】(実施例6)実施例1と同様の手法を用い
て、ブロック共重合体A−5について水素添加反応を行
い、不飽和オレフィン部分の水素添加率は100%、芳
香環の水素添加率は99.7%、水素添加後のポリマー
の数平均分子量は70,600で水素添加前に比較し数
平均分子量減少率は0.06%、分子量分布が1.03
の水素添加ブロック共重合体を得た。本ブロック共重合
体は、大幅に耐熱性が向上し、かつ成型加工性の良好な
熱可塑性ブロック共重合体であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 洋朗 岡山県倉敷市潮通3丁目13番1 旭化成工 業株式会社内 (72)発明者 加藤 清雄 神奈川県川崎市川崎区夜光1丁目3番1号 旭化成工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 (A−B)n −A、(A−B)n+1 、(A−B)n+1
    X、{(A−B)n+1 m −X (式中、Aは水素添加されたビニル芳香族炭化水素化合
    物を主体とする重合体ブロック、Bは水素添加された共
    役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック、Xは多官
    能性のカップリング剤残基、n及びmは1以上の整数で
    ある。)で表され、重合体ブロックA中の水素添加前の
    ビニル芳香族炭化水素化合物重合体の数平均分子量が1
    4,000を超え、またNMR測定によって得られる水
    素添加率が、全芳香環の少なくとも80%以上、全オレ
    フィン性不飽和二重結合の少なくとも90%以上であ
    り、且つ、水素添加反応後の数平均分子量減少率が10
    %未満であるブロック共重合体であって、水素添加前の
    共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン
    化合物との重量比が10/90〜90/10である熱可
    塑性ブロック共重合体。
  2. 【請求項2】水素添加前の共重合体中のビニル芳香族炭
    化水素化合物と共役ジエン化合物との重量比が10/9
    0〜50/50である請求項1記載の熱可塑性ブロック
    共重合体。
  3. 【請求項3】水素添加前の共重合体中の共役ジエン化合
    物の側鎖が20モル%〜60モル%である請求項2記載
    の熱可塑性ブロック共重合体。
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