JPH11288679A - 透過型電子顕微鏡における自動試料傾斜装置 - Google Patents
透過型電子顕微鏡における自動試料傾斜装置Info
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Abstract
位のなす角に自動的に傾斜し、かつ数学的に求めた試料
の位置ずれが解消するように自動的に移動する。 【解決手段】試料4の電子回折パターンが撮像用TV7
を介して像認識手段11で認識され、かつ解析手段12
によってこの電子回折パターンから結晶方位およびそこ
から観察しようとする目的方位への必要な試料傾斜の方
位および傾斜角が計算される。位置補正手段14により
試料傾斜機構9が制御され、試料4の像が像表示手段1
3の画面から外れない程度に微小傾斜され、かつ生じた
試料4の位置ずれが解析手段12によって計算される。
位置補正手段14により、この位置ずれが解消するよう
に試料移動機構8および偏向コイル6が制御されて、位
置補正制御が行われる。そして、このような試料4の傾
斜および位置補正制御が計算された傾斜角になるまで繰
り返し行われる。
Description
射し、試料を透過した透過電子により試料の像を得る透
過型電子顕微鏡の技術分野に属し、特に、試料を所望の
傾斜に傾斜させる透過型電子顕微鏡における自動傾斜装
置の技術分野に属する。
は、電子線を試料に照射し、試料を透過した透過電子に
より試料の高分解能の透過電子像を得て試料の観察を行
うばかりでなく、結晶性材料の分子や原子の配列を調べ
ることができる電子回折像、走査透過像あるいはエネル
ギロス像を得て元素分析をも行うものである。また、近
年では、この透過型電子顕微鏡を用いて、透過電子によ
る像だけではなく、試料から反射した反射電子、試料か
ら生じた二次電子やオージェ電子あるいはX線等によ
り、試料表面の形状および構造の観察や試料の元素分析
等の種々の分析も行われている。
折パターン等の観察を行う際に、観察試料の入射電子線
に対する向き(方位)を調整する必要がある。これは、
1つの試料を、異なる方位で観察することにより、試料
の結晶構造の知見が得られるからである。この試料の方
位合わせは、従来、試料を機械的にx、yの各2軸方向
に独立して傾斜する機構(ゴニオメータ)により行われ
ている。
傾斜軸上に乗っていないと、試料のこの傾斜軸まわりの
傾斜時に、試料の位置ずれが生じるようになる。このた
め、試料の傾斜時に、目的試料が観察視野よりずれてし
まい、方位合わせには多大な手間がかかっている。特
に、数十nm程度の微小結晶粒子の方位合わせはきわめ
て困難になっている。そこで、このような試料の位置の
補正を行う必要があるが、従来、透過型顕微鏡には、こ
の位置ずれを積極的に補正する手段が備えられてはいな
かった。
ものであって、その目的は、試料の結晶の異なる方位の
なす角および試料の傾斜により生じる試料の位置ずれ
を、それぞれ数学的に求め、求めた試料の結晶の異なる
方位のなす角に基づいて、試料を、所望の傾斜に自動的
に傾斜させるとともにこの試料の傾斜により生じた試料
の位置ずれが解消するように自動的にかつ簡単に移動さ
せることのできる透過型電子顕微鏡における自動試料傾
斜装置を提供することである。
めに、請求項1の発明は、試料を前後左右方向および上
下方向に移動させる試料移動機構と、試料を所定に傾斜
角に傾斜する試料傾斜機構と、これらの試料移動機構お
よび試料傾斜機構をそれぞれ制御する電子制御装置とを
少なくとも備え、前記試料移動機構により前記試料を前
後左右方向および上下方向に移動させて試料の位置を調
節するとともに、前記試料傾斜機構により前記試料を所
定の傾斜角に傾斜し、この試料に電子ビームを照射し
て、試料を透過した透過電子を偏向コイルで偏向制御し
て撮像手段に結像させ、この撮像手段で試料の像を撮影
することにより、試料の高分解能の像を得る透過型電子
顕微鏡において、前記電子制御装置が、前記撮像手段か
らの像信号に基づいて、試料の現在の結晶方位で得られ
る電子回折パターンを得る像認識手段と、この像認識手
段からの電子回折パターンの強度分布を解析することに
より、現在の結晶方位を計算するとともに、観察しよう
とする目的の結晶方位に移行するために必要な、前記試
料傾斜機構の傾斜方向および傾斜値を計算し、更にこの
計算した傾斜方向および傾斜値に基づく前記試料傾斜機
構による試料傾斜制御後に生じた位置ずれを計算する解
析手段と、前記撮像手段からの像信号に基づいて試料の
像を表示する像表示手段と、前記解析手段により計算さ
れた前記傾斜方向および前記傾斜値に基づいて前記試料
傾斜機構を、前記試料の結晶方位が観察しようとする目
的の結晶方位となるように制御するとともに、前記解析
手段により計算された前記位置ずれに基づいて前記試料
移動機構および前記偏向コイルの少なくとも一方を、こ
の位置ずれが解消するように位置補正制御する位置補正
手段とを備えていることを特徴としている。
段による位置補正制御が、所定精度より粗い精度の位置
補正制御のときは前記試料移動機構によって行うととも
に、前記所定精度以下の細かい精度の位置補正制御のと
きは前記偏向コイルによって行うことを特徴としてい
る。
置が、前記解析手段によって計算された前記試料傾斜機
構の傾斜方向および傾斜値にもとづいて、前記試料傾斜
機構によって前記像表示手段の像表示画面から試料の像
が外れない程度に試料を微小傾斜させるとともに、この
傾斜により生じ、前記解析手段によって計算された試料
の前記位置ずれに基づいて前記試料移動機構および前記
偏向コイルの少なくとも一方によって試料の前記位置補
正制御を行い、これらの試料の微小傾斜および位置補正
制御を、前記解析手段によって計算された前記試料傾斜
機構の傾斜方向および傾斜値となるまで、繰り返し行う
ことを特徴としている。
鏡における自動試料傾斜装置においては、TEMにより
試料の電子回折パターンの観察を行う際、結晶方位合わ
せに必要な試料傾斜角が数学的に計算される。この計算
された試料傾斜角に基づいて試料が傾斜されるが、この
とき、この試料傾斜によって生じた試料の位置ずれが数
学的に計算される。そして、この計算された試料の位置
ずれが解消するように、試料が自動的に移動される。
比較的大きな位置ずれの場合は、試料移動機構によって
所定精度より粗い精度で位置補正制御が機械的に行われ
るとともに、試料の微少な位置ずれの場合は、偏向コイ
ルによって所定精度以下の細かい精度で位置補正制御が
電気的に行われる。
位置ずれが、像表示手段の像表示画面から試料の像が外
れない程度となるように、試料の傾斜が微小に制御され
るとともに、この微小試料傾斜によって生じた試料の位
置ずれが解消するように位置補正制御が行われる。そし
て、これらの微小試料傾斜および位置補正制御が繰り返
し行われることにより、試料の像が像表示手段の像表示
画面から外れることなく、試料の傾斜制御および位置補
正制御が自動的にかつ簡単に行われるようになる。
の形態を説明する。図1は、本発明にかかる透過型電子
顕微鏡における自動試料傾斜装置の実施の形態の一例を
模式的に示す図である。
微鏡1は、従来公知の透過型電子顕微鏡と同様に、鏡筒
2の中に電子線を放射する電子銃3と、試料4を載置支
持する試料載置台5と、試料4を透過した透過電子を撮
像用テレビ(TV)7にフォーカスさせる偏向コイル6
と、試料4が所望の位置となるように試料載置台5を水
平面内のx、y方向および上下のz方向に移動させる試
料移動機構8と、試料4が所望の方向に所望の傾斜角度
傾斜するように試料載置台5をx、y軸まわりに傾斜さ
せる試料傾斜機構9とを備えている。
制御用コンピュータ10が付設されている。この制御コ
ンピュータ10は、撮影用TV7からの像信号に基づい
て試料4の像を認識する像認識手段11と、この像認識
手段11からの像認識信号に基づいて、方位の角度を算
出する解析手段12と、像認識手段11からの像認識信
号および解析手段12からの解析信号に基づいて試料像
および方位角度を表示する像表示手段13と、解析手段
12からの解析信号に基いて試料4の位置補正を行うた
めに、位置補正信号を偏光コイル6、試料移動機構8お
よび試料傾斜機構9にそれぞれ出力して、これらを制御
する位置補正手段14とからなっている。
微鏡1を用いて電子回折パターンの観察を行う際の自動
試料傾斜の動作について説明する。 (1) 現在の結晶方位での電子回折パターンの認識を行
う。 すなわち、従来と同様に現在の結晶方位で得られる電子
回折パターンを撮影用TV7に撮影するとともに、この
撮影用TV7から制御用コンピュータ10の像認識手段
11のメモリに取り込み、電子回折パターンを認識す
る。この電子回折パターンの取込は、図示しないがA/
D変換器を備えたハードウェアにより行われるようにな
っている。また、ここで取り込まれた電子回折パターン
は、一般的には不特定の結晶方位からのものであり、観
察しようとする目的の結晶方位からではないものとなっ
ている。
ると解析手段12へ像認識信号を出力し、解析手段12
は電子回折パターンの強度分布を解析することにより、
現在の結晶方位を数学的に計算する。この計算方法は種
々あるが、例えば、ブラッグ反射を満たす3つのスポッ
トを操作者が指示することにより、方位ベクトルvおよ
び各反射ベクトルg間の次の数式1
ができる。各反射ベクトルについては、格子定数、加速
電圧、カメラ長をもとに電子回折パターンから指数付け
を行うことにより、向きと大きさ計算する。
後、観察目的の結晶方位に移行するために必要な、試料
傾斜機構(ゴニオメータ)9の方向および傾斜角を数学
的に計算する。
して制御用コンピュータ10の像認識手段11のメモリ
に取り込んで画像1(IMG1)とするとともに、この
画像1を像表示手段13に表示する。
度)の試料傾斜を行う。この際、一般的に試料4が機械
軸上にないため、この試料傾斜に伴い、試料4の実像は
像表示手段13の観察画面上を移動するが、この移動量
が微小角度(1度〜3度)の傾斜のため、観察画面から
完全に外れない程度の移動量であるので、試料4の実像
は像表示手段13の観察画面上に表示された状態が保持
される。
り、位置ずれを起こした観察試料4の画像を、前述と同
様に撮影用TV7を介して制御用コンピュータ10の像
認識手段11のメモリに取り込んで画像2(IMG2)
とする。
計算することにより、傾斜に起因する試料の位置ずれ
(向き、量)を数学的に計算する。この相関関数は、次
の数式2の関係を利用したフーリエ変換で計算する。
ーク(P(r))の最大点を相当する位置ベクトルRが画
像1と画像2との位置ずれ量および方向に対応するよう
になる。
つまり試料傾斜による位置ずれがキャンセルするよう
に、補正に要求される精度に応じて行う。その場合、
0.1μ程度の精度で十分な場合は、機械的な試料移動
機構8を作動させて、試料4を粗動させるとともに、
0.1μ程度以下の精度が必要な場合は、電気的な偏向
コイル6によるビーム偏向機能を用いて、試料4を微動
する。
の移行に必要な傾斜角になるまで繰り返し行う。このよ
うにして、試料の結晶方位が観察目的方位となるよう
に、試料4が自動的に傾斜制御される。
傾斜装置によれば、試料傾斜に起因する試料4の位置ず
れをコンピュータによる画像解析で計算し、計算した位
置ずれに基づいて、段階的に微小傾斜と位置補正を繰り
返すことにより、目的方位を得るために必要な傾斜角ま
で、試料4が像表示手段13の観察画面から外れること
なく、試料傾斜を自動的にかつ簡単に行うことができる
ようになる。そして、従来非常に困難であった、数十n
mの微小結晶の方位合わせがこのように容易となること
により、この例の自動試料傾斜装置は電子回折研究分野
においてきわめて有益なものとなる。
の透過型顕微鏡における自動試料傾斜装置によれば、結
晶方位合わせに必要な試料傾斜角および試料傾斜によっ
て生じた試料の位置ずれを数学的に計算し、計算した試
料傾斜角に基づいて試料を自動的に傾斜するとともに、
計算した試料の位置ずれが解消するように試料を自動的
に移動させているので、目的方位への試料の傾斜および
位置ずれ解消のための位置補正制御を自動的にかつ簡単
に行うことができるようになる。これにより、従来非常
に困難であった、数十nmの微小結晶の方位合わせが容
易に可能となることから、本願発明の透過型電子顕微鏡
における自動試料傾斜装置は、電子回折研究分野におい
てきわめて有益なものとなる。
較的大きな位置ずれの場合には、試料移動機構により位
置補正制御を機械的に行うとともに、試料の微少な位置
ずれの場合には、偏向コイルにより位置補正制御を電気
的に行うようにしているので、位置補正制御がより効率
よく行うことができるようになる。
が像表示手段の観察画面から外れることなく、試料の傾
斜制御および位置補正制御を自動的に行うようにしてい
るので、試料の方位合わせおよび位置ずれ補正制御に手
間がほとんどかからなくなり、しかもより正確に試料の
方位合わせおよび位置ずれ補正制御を行うことができ
る。
動試料傾斜装置の実施の形態の一例を模式的に示す図で
ある。
料載置台、6…偏向コイル、7…撮像用TV、8…試料
移動機構、9…試料傾斜機構、10…制御コンピュー
タ、11…像認識手段、12…解析手段、13…像表示
手段、14…位置補正手段
Claims (3)
- 【請求項1】 試料を前後左右方向および上下方向に移
動させる試料移動機構と、試料を所定に傾斜角に傾斜す
る試料傾斜機構と、これらの試料移動機構および試料傾
斜機構をそれぞれ制御する電子制御装置とを少なくとも
備え、前記試料移動機構により前記試料を前後左右方向
および上下方向に移動させて試料の位置を調節するとと
もに、前記試料傾斜機構により前記試料を所定の傾斜角
に傾斜し、この試料に電子ビームを照射して、試料を透
過した透過電子を偏向コイルで偏向制御して撮像手段に
結像させ、この撮像手段で試料の像を撮影することによ
り、試料の高分解能の像を得る透過型電子顕微鏡におい
て、 前記電子制御装置は、前記撮像手段からの像信号に基づ
いて、試料の現在の結晶方位で得られる電子回折パター
ンを得る像認識手段と、この像認識手段からの電子回折
パターンの強度分布を解析することにより、現在の結晶
方位を計算するとともに、観察しようとする目的の結晶
方位に移行するために必要な、前記試料傾斜機構の傾斜
方向および傾斜値を計算し、更にこの計算した傾斜方向
および傾斜値に基づく前記試料傾斜機構による試料傾斜
制御後に生じた位置ずれを計算する解析手段と、前記撮
像手段からの像信号に基づいて試料の像を表示する像表
示手段と、前記解析手段により計算された前記傾斜方向
および前記傾斜値に基づいて前記試料傾斜機構を、前記
試料の結晶方位が観察しようとする目的の結晶方位とな
るように制御するとともに、前記解析手段により計算さ
れた前記位置ずれに基づいて前記試料移動機構および前
記偏向コイルの少なくとも一方を、この位置ずれが解消
するように位置補正制御する位置補正手段とを備えてい
ることを特徴とする透過型電子顕微鏡における自動試料
傾斜装置。 - 【請求項2】 前記位置補正手段による位置補正制御
は、所定精度より粗い精度の位置補正制御のときは前記
試料移動機構によって行うとともに、前記所定精度以下
の細かい精度の位置補正制御のときは前記偏向コイルに
よって行うことを特徴とする請求項1記載の透過型電子
顕微鏡における自動試料傾斜装置。 - 【請求項3】 前記電子制御装置は、前記解析手段によ
って計算された前記試料傾斜機構の傾斜方向および傾斜
値にもとづいて、前記試料傾斜機構によって前記像表示
手段の像表示画面から試料の像が外れない程度に試料を
微小傾斜させるとともに、この傾斜により生じ、前記解
析手段によって計算された試料の前記位置ずれに基づい
て前記試料移動機構および前記偏向コイルの少なくとも
一方によって試料の前記位置補正制御を行い、これらの
試料の微小傾斜および位置補正制御を、前記解析手段に
よって計算された前記試料傾斜機構の傾斜方向および傾
斜値となるまで、繰り返し行うことを特徴とする請求項
1または2記載の透過型電子顕微鏡における自動試料傾
斜装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09125098A JP3672728B2 (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 透過型電子顕微鏡における自動試料傾斜装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09125098A JP3672728B2 (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 透過型電子顕微鏡における自動試料傾斜装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11288679A true JPH11288679A (ja) | 1999-10-19 |
| JP3672728B2 JP3672728B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=14021185
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|---|---|---|---|
| JP09125098A Expired - Fee Related JP3672728B2 (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 透過型電子顕微鏡における自動試料傾斜装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3672728B2 (ja) |
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-
1998
- 1998-04-03 JP JP09125098A patent/JP3672728B2/ja not_active Expired - Fee Related
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