JPH11291417A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JPH11291417A
JPH11291417A JP10711598A JP10711598A JPH11291417A JP H11291417 A JPH11291417 A JP H11291417A JP 10711598 A JP10711598 A JP 10711598A JP 10711598 A JP10711598 A JP 10711598A JP H11291417 A JPH11291417 A JP H11291417A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被着体に接着する為にオレフィン系化粧シー
トに設ける易接着プライマー層にて、密着性、耐ブロッ
キング性、印刷塗工適性の全て満足させる。 【解決手段】 装飾処理されたポリオレフィン系樹脂シ
ート1に接する最外層として、分子中に活性水素を持っ
た極性官能基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
とイソシアネート化合物とをバインダーとし体質顔料を
含有する易接着プライマー層2が形成され、体質顔料は
シリカと沈降性硫酸バリウム若しくはシリカと炭酸カル
シウムのいずれかの組み合とし、易接着プライマー層中
のイソシアネート化合物のイソシアネート基と塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体の活性水素を持った極性官能基
とがウレタン結合で結合した絵付シートSとする。装飾
処理は顔料3の添加、装飾層4の形成、凹凸模様5の賦
形等である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の外装、内
装、建具、家具、車両内装等の表面装飾等に用いられる
化粧シートに関する。特に、オレフィン系化粧シートを
被着体に接着する為の、プライマー技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の上記の様な用途に用いる化粧シー
トとしては、従来から、ポリ塩化ビニルシートを基材シ
ートとして使用し、これに印刷、エンボス加工等で装飾
を施した化粧シート(特公昭28−5036、特公昭5
8−14312号公報等参照)が用いられてきた。とこ
ろが、塩化ビニル樹脂シートを用いた化粧シートは、廃
棄時に燃焼させると塩酸ガスを発生する為に、地球環境
問題の観点から、塩素を含まない他の樹脂を用いた化粧
シートが望まれる様になった。そこで、近年ではこの様
な塩ビ系の化粧シートに代わるものとして、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー等のポリオレフィン系樹脂シートを使用したオレフィ
ン系化粧シート(特開昭54−62255号公報、特開
平6−210808、特表平4−504384号公報、
特開平7−26038号公報等参照)が登場してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ポリオレフ
ィン系樹脂シートを使用すると、例えば木質合板等の被
着体に化粧シートを貼着する場合、従来の酢酸ビニル系
樹脂の水分散エマルション等の塩化ビニル樹脂用の接着
剤では、密着しにくい。そこで予め化粧シートの裏面
に、コロナ放電処理の上、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体からなる易接着プライマー層を設けておく事を試み
たが、塩化ビニル樹脂用接着剤との密着性は良くなる
が、ポリオレフィン系樹脂シートとの密着力は低く、結
局、被着体との十分な密着は得られなかった。その上、
印刷して巻き取った化粧シートがブロッキングしやすい
と言う問題が生じた。この為、ブロッキング防止を目的
として、易接着プライマー層中に体質顔料を添加してみ
ると、シリカが最も効果的であるが、粒径が大きい為に
多量に添加すると印刷塗工適性不良となり、また層間強
度、すなわち接着力も低下する。かと言って、添加量が
少ないと耐ブロッキング性が十分に得られない。そこ
で、シリカの代替として沈降性硫酸バリウムや炭酸カル
シウムを用いると、沈降性硫酸バリウムや炭酸カルシウ
ムは、シリカと比較して粒径が小さい為に、耐ブロッキ
ング性の向上効果が少ない。また、これを解決する為
に、多量に添加すると、やはり密着不良を起こすといっ
た問題が発生した。この様に、化粧シートにポリオレフ
ィン系樹脂シートを用いた場合は、密着が悪い為に易接
着プライマー層を裏面に形成した構成が望ましいが、密
着性と耐ブロッキング性、及び印刷塗工適性等を全て満
たすことが難しかった。そこで、本発明の課題は、塩化
ビニル樹脂を使用せずにポリオレフィン系樹脂シートを
使用した非塩ビ系のオレフィン系化粧シートとして、そ
の易接着プライマー層に、これら特性を全て満足させる
事である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の化粧シートでは、ポリオレフィン系樹脂シ
ートが装飾処理された化粧シートであって、該樹脂シー
トに接する最外層として分子中に活性水素を持った極性
官能基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とイソ
シアネート化合物とをバインダーとし体質顔料を含有す
る易接着プライマー層が形成された化粧シートにおい
て、該体質顔料が、シリカと沈降性硫酸バリウム、若し
くはシリカと炭酸カルシウム、のいずれかの組み合わせ
であり、且つ該易接着プライマー層中のイソシアネート
化合物のイソシアネート基と該塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体の活性水素を持った極性官能基とがウレタン結
合によって結合してなる構成とした。特定材料のバイン
ダーからなる易接着プライマー層に含有させる体質顔料
を、この様な特定の2種類の体質顔料の組み合わせとす
る事で、化粧シートの被着体への密着性、化粧シートの
耐ブロッキング性、及び化粧シート製造時の印刷塗工適
性の全てを満足した化粧シートが得られる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を説明する。
【0006】〔概要〕先ず、図1及び図2の断面図は、
本発明の化粧シートSがとり得る各種形態の中から幾つ
かを例示した図である。図1は、ポリオレフィン系樹脂
シート1が単層構成のもの、図2は、基材がポリオレフ
ィン系樹脂シート1等による2層構成等と複層構成の例
である。そして、図3の断面図は、化粧シートSを被着
体Bとして平板及び立体形状物品に貼着した例を示す。
【0007】本発明の化粧シートSでは、図1及び図2
の各種形態例に示す如く、ポリオレフィン系樹脂シート
1が何らかの装飾処理された化粧シートに於いて、ポリ
オレフィン系樹脂シート1に接する最外層として積層さ
れた易接着プライマー層2が、そのバインダーの樹脂及
び体質顔料が上記特定組成とした層からなる。装飾処理
とは後で詳述するが、例えば、図1(A)の如くポリオ
レフィン系樹脂シート1中への顔料3の添加による着色
処理、図1(B)の如くポリオレフィン系樹脂シート1
への絵柄印刷等による装飾層4の成形、図1(C)の如
くポリオレフィン系樹脂シート1への凹凸模様5の賦形
等である。
【0008】そして、本発明の化粧シートに於ける易接
着プライマー層2は、図1(B)に例示する様に、ポリ
オレフィン系樹脂シート1に対して、印刷等で形成され
る装飾層4と同一面側に成形されている場合でも、装飾
層4はポリオレフィン系樹脂シート1の全面を覆わず、
易接着プライマー層2がポリオレフィン系樹脂シート1
に接する部分がある様に、化粧シートの最外層として形
成された層である。これは、本発明に於ける易接着プラ
イマー層2のバインダーとしての特定樹脂は、特にポリ
オレフィン系樹脂の場合の密着性を考慮したものだから
である(例えば、全面に印刷成形された装飾層の上に易
接着プライマー層を形成し、該装飾層がウレタン樹脂系
のバインダーからなる層であれば、易接着プライマー層
はウレタン樹脂に対する密着性を考えれば良い)。もち
ろんだが、本発明に於ける特定組成の易接着プライマー
層は、ポリオレフィン系樹脂に対してのみ密着性が良
く、他の樹脂全てに密着性が悪いものでは無い。
【0009】〔ポリオレフィン系樹脂シート〕ポリオレ
フィン系樹脂シートに用いるポリオレフィン系樹脂とし
ては、ポリエチレン(低密度、又は高密度)、ポリプロ
ピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−
プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の
高結晶質の非エラストマーポリオレフィン系樹脂、或い
は各種のオレフィン系熱可塑性エラストマーが用いられ
る。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例え
ば下記のものが使用できる。
【0010】特公平6−23278号公報記載の、
(A) ソフトセグメントとして、数平均分子量Mnが2
5,000以上、且つ、重量平均分子量Mwと数平均分
子量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタンに可溶な
アタクチックポリプロピレン10〜90重量%と、(B)
ハードセグメントとして、メルトインデックスが0.1
〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタクチッ
クポリプロピレン90〜10重量%、との混合物からな
る軟質ポリプロピレン。この種のオレフィン系熱可塑性
エラストマーの中でも、所謂「ネッキング」を生じ難
く、加熱、加圧により各種形状に成形したりエンボス加
工する際に適性良好なものとしては、アイソタクチック
ポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの混合
物に於いて、アイソタクチックポリプロピレンとアタク
チックポリプロピレンとの混合割合が、アタクチックポ
リプロピレンの重量比で5重量%以上50重量%以下の
ものである。
【0011】ポリプロピレン系のオレフィン系熱可塑性
エラストマー自体は既に公知のものであるが、包装容器
等従来公知の用途に用いられる場合は、強度を重視する
為に、ソフトセグメントとなるアタクチックポリプロピ
レンの重量比が5重量%未満のものが専ら使用されてい
た。しかしながら、三次元形状、乃至凹凸形状に成形し
たりエンボス加工するという新規な用途にこれを適用し
ようとすると、前記の如くネッキングを生じて良好な加
工が不可能であった。そこで、従来の組成の設計とは逆
に、ポリプロピレン系のオレフィン系熱可塑性エラスト
マーに於いて、アタクチックポリプロピレンの重量比を
5重量%以上とする、エンボス加工したり、三次元形
状、乃至凹凸形状の物品表面形状に成形する際のネッキ
ングによる不均一なシートの変形、及びその結果として
の皺、絵柄の歪み等の欠点を解消する事ができる。特に
アタクチックポリプロピレンの重量比が20重量%以上
の場合が良好である。一方、アタクチックポリプロピレ
ンの重量比が増加し過ぎると、シート自体が変形し易く
なり、シートを印刷機に通したときにシートが変形し、
絵柄が歪んだり、多色刷りの場合に見当が合わなくなる
等の不良が発生し易くなる。また、成形時にも破れ易く
なる為に好ましくない。アタクチックポリプロピレンの
重量比の上限としては、輪転グラビア印刷等の通常の輪
転印刷機を用いて装飾層等を印刷し、また、シートのエ
ンボス加工、真空成形、Vカット加工、射出成形同時ラ
ミネート等を採用する場合は50重量%以下、より好ま
しくは40重量%以下である。
【0012】エチレン−プロピレン−ブテン共重合体
樹脂からなる熱可塑性エラストマー。ここで、そのブテ
ンとして、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレンの3
種の構造異性体のいずれも用いることができる。共重合
体としては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を一部
含む。上記エチレン−プロピレン−ブテン共重合体の好
ましい具体例としては次の(i) 〜(iii) が挙げられる。 (i) 特開平9−111055号公報記載のもの。これ
は、エチレン、プロピレン及びブテンの三元共重合体に
よるランダム共重合体である。単量体成分の重量比はプ
ロピレンが90重量%以上とする。メトルフローレート
は、230℃、2.16kgで1〜50g/10分のも
のが好適である。そして、このような三元ランダム共重
合体100重量部に対して、燐酸アリールエステル化合
物を主成分とする透明造核剤を0.01〜50重量部、
炭素数12〜22の脂肪酸アミド0.003〜0.3重
量部を熔融混練してなるものである。 (ii)特開平5−77371号公報記載のもの。これは、
エチレン、プロピレン、1−ブテンの三元共重合体であ
って、プロピレン成分含有率が50重量%以上の非晶質
重合体20〜100重量%に、結晶質ポリプロピレンを
80〜0重量%添加してなるものである。 (iii) 特開平7−316358号公報記載のもの。これ
は、エチレン、プロピレン、1−ブテンの三元共重合体
であって、プロピレン及び/又は1−ブテンの含有率が
50重量%以上の低結晶質重合体20〜100重量%に
対して、アイソタクチックポリプロピレン等の結晶質ポ
リオレフィン80〜0重量%を混合した組成物に対し
て、N−アシルアミノ酸アミン塩、N−アシルアミノ酸
エステル等の油ゲル化剤を0.5重量%添加してなるも
のである。
【0013】なお、エチレン−プロピレン−ブテン共重
合体樹脂は、単独で用いても良いし、上記(i) 〜(iii)
に必要に応じ更に他のポリオレフィン系樹脂を混合して
用いても良い。
【0014】特公昭53−21021号公報記載の如
き、(A) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペ
ンテン等のオレフィン重合体(結晶性高分子)をハード
セグメントとし、これに(B) 部分架橋したエチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン−プロピレン−
非共役ジエン三元共重合体ゴム等のモノオレフィン共重
合体ゴムをソフトセグメントとし、これらを均一に配合
し混合してなるオレフィン系エラストマー。なお、モノ
オレフィンゴム/オレフィン重合体=50/50〜90
/10(重量比)の割合で混合する。
【0015】特公昭53−34210号公報等に記載
の如き、(B) 未架橋モノオレフィン共重合体ゴム(ソフ
トセグメント)と、(A) オレフィン系共重合体(結晶
性、ハードセグメント)と架橋剤とを混合し、加熱し剪
断応力を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレフィン
系エラストマー。なお、(B) モノオレフィンゴム/(A)
オレフィン系共重合体=60/40〜80/20(重量
比)である。
【0016】特公昭56−15741号公報等に記載
の如き、(A) アイソタクチックポリプロピレン、プロピ
レン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重
合体等のペルオキシドと混合・加熱すると分子量を減
じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重合体
(ハードセグメント)と、(B) エチレン−プロピレン共
重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三元
共重合体ゴム等のペルオキシドと混合・加熱することに
より、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型モノ
オレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、(C) ポ
リイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシドと混合・
加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペルオキシド非
架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動性改質成
分)、及び(D) パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等
の鉱物油系軟化剤、とを混合し、有機ペルオキシドの存
在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エラストマ
ー。なお、(A) が90〜40重量部、(B) が10〜60
重量部で、(A) +(B) =100重量部として、これに、
(C) 及び/又は(D) が5〜100重量部の配合比とな
る。
【0017】特開平2−139232号公報に記載の
如き、エチレン−スチレン−ブチレン共重合体からなる
オレフィン系熱可塑性エラストマー。
【0018】極性基として水酸基又は/及びカルボキ
シル基を持たせた、上記からのオレフィン系熱可塑
性エラストマー。例えば、エチレン−ビニルアルコール
共重合体等のグラフト重合で水酸基を、また、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸等のの共重合体でカルボキシ
ル基を導入したオレフィン系熱可塑性エラストマーを用
いる。これら水酸基、カルボキシル基はどちらか一方、
又は両方を併用してもよく、これら極性基は、装飾層等
の印刷インキ層、接着剤層等の他の層との接着性を向上
させる作用を持つ。
【0019】上記のようなポリオレフィン系樹脂は、カ
レンダー法、インフレーション法、Tダイ押し出し法等
の成膜方法によって、シート(フィルム)とすることが
できる。なお、使用するシートの厚みは用途等による
が、20〜300μm程度である。これらポリオレフィ
ン系樹脂シートは、延伸シート、未延伸シートのいずれ
でも使用可能であるが、Vカット加工等の成形適性は未
延伸シートの方が良好である。このシートには、必要に
応じ、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加する。ま
た、これらポリオレフィン系樹脂シートのいずれか一方
の表面もしくは両方の表面には、好ましくは、コロナ放
電処理、プラズマ処理、オゾン処理等を行って、ポリオ
レフィン系樹脂シート表面に、水酸基、カルボキシル基
等の活性水素を持った極性官能基を付与することによ
り、易接着プライマー層、或いはその他の層との接着性
を向上させると良い。特に、易接着プライマー層中に
は、イソシアネート基を含む為、この様な構成とする
と、易接着プライマー層中のイソシアネート基とポリオ
レフィン系樹脂シート表面の極性官能基の活性水素とが
ウレタン結合によって結合する。
【0020】〔易接着プライマー層〕化粧シートの最外
層を構成する易接着プライマー層としては、本発明の化
粧シートでは、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体をバイ
ンダーの樹脂として体質顔料を含有し、且つその体質顔
料が、シリカと沈降性硫酸バリウム、若しくはシリカと
炭酸カルシウム、のいずれかの組み合わせからなる層と
する。易接着プライマー層のバインダーとして、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体を用いるのは、化粧シートを
被着体に接着させる場合に使われる通常の接着剤が、酢
酸ビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、1液又は2液の硬化
性ウレタン樹脂からなり、この様な一般的に広く使用さ
れている接着剤との接着性の点で、好適な樹脂だからで
ある。そして、該塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、
塩化ビニル、酢酸ビニル以外に、更にマレイン酸、フマ
ル酸、ビニルアルコール等を共重合させ、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体中に水酸基、カルボキシル基等の活
性水素を有する極性官能基を付与する。使用する塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体の共重合比は、塩化ビニル/
酢酸ビニル=1/9〜9/1(モル比)の範囲の中から
用途等に応じて選択する。そして、更に、前記マレイン
酸等の極性官能基となるモノマーを共重合させ、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体1分子当たり、少なくとも2
個以上の割合で、活性水素を持った極性官能基を付与す
る。該塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体には、イソシア
ネート化合物を添加する。イソシアネート化合物中のイ
ソシアネート基は、該塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
中の該極性官能基とウレタン結合によって架橋し、易接
着プライマー層自体の凝集破壊強度を向上させ、また、
加熱時のクリープ変形によるシートや接着剤層との剥離
を防ぐ。更に、イソシアネート基は、ポリオレフィン系
樹脂シート表面の極性官能基ともウレタン結合して、シ
ートと易接着プライマー層との強度をも向上させる。イ
ソシアネート化合物としては、後述のアンカー剤層の所
で列記するものと同様のものの中から選択する。これら
の中でも耐熱性、耐候性の点から、脂肪族(乃至は脂環
式)のものが好ましい。
【0021】また、シリカは、耐ブロッキング性に関し
ては、組み合わせるもう一方の体質顔料よりも効果的で
あるが、シリカの含有量は樹脂分100重量部に対する
重量比で5〜80重量部の範囲が好ましい。80重量部
を超えると印刷適性や塗工適性、接着適性が不良とな
り、5重量部未満だと他方の体質顔料を多量に入れたと
しても耐ブロッキング性の効果が十分に得られない。な
お、シリカ含有量の前記5〜80重量部は、後述表1に
従い体積比で表すと0.03〜0.51に相当する。そ
して、少なくとも一方の体質顔料としてはシリカを用
い、他方の体質顔料として沈降性硫酸バリウム又は炭酸
カルシウムを用いる2種の体質顔料の組み合わせにて、
特定の2種の体質顔料を含有させる総量は、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体の体積を1とした時に該重合体に
対する体積比(体質顔料総量/塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体)で、0.50〜1.00が好ましい。但し、
耐ブロッキング性を重視する場合は、上記体積比は0.
75〜1.00が好ましい。また、密着性を重視する場
合は、上記体積比は0.50〜0.75が好ましい。体
質顔料総量がこれら範囲を超えると密着性が低下し、こ
れら範囲より少ないと耐ブロッキング性が悪化する。
【0022】なお、下記表1に易接着プライマー層に使
用される各材料の物性値を示す。また、基本的には、沈
降性硫酸バリウムや炭酸カルシウムよりも、大きい粒径
のシリカを使用すると、耐ブロッキング性等で良好な結
果が得られる。
【0023】
【表1】
【0024】易接着プライマー層の形成は、グラビア印
刷、シルクスクリーン印刷等の公知の印刷方法や、グラ
ビア塗工等の公知の塗工方法で行えば良い。また、より
好ましくは予め、ポリオレフィン系樹脂シートの形成面
に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易
接着処理を施した上で、易接着プライマー層を形成する
と、ポリオレフィン系樹脂シートと易接着プライマー層
との密着性が良好となる。易接着プライマー層の膜厚
は、通常1〜10μm程度である。また、易接着プライ
マー層は、通常は化粧シートの片面、それも通常は裏側
面だが、本発明では、易接着プライマー層が化粧シート
両面の構成を除外するものでは無い。化粧シートを貼る
被着体の少なくとも一方が透明の場合である。
【0025】本発明では、易接着プライマー層を以上の
様な組成とすることで、耐ブロッキング性を向上させ、
且つ被着体への密着性も良好となり、また易接着プライ
マー層形成の為の印刷や塗工時の、インキの印刷適性
や、塗液の塗工適性を良好に維持できる。また、上記易
接着プライマー層は、凹凸模様賦形時のエンボス加工工
程を経ても劣化しない等の耐熱性も備える。この為、装
飾層等の印刷等による形成前にポリオレフィン系樹脂シ
ートに易接着プライマー層を別工程で形成しておく事が
できる。その結果、易接着プライマー層形成の良品シー
トのみに対して、装飾層を形成する事もでき、シートロ
ス発生低減によるコストダウン効果も得られる。また、
ポリオレフィン系樹脂シートに予めコロナ放電処理した
後に易接着プライマー層を形成する場合に、これらを一
工程で行った後、別工程で他の基材との積層や印刷等に
よる装飾処理が行えるので、コロナ放電処理効果の経時
的低下も防止できる。また、前記の如くエンボスに対す
る耐熱性も有る為に、エンボス加工速度の向上による生
産性向上も計れる化粧シートとなる。
【0026】〔装飾処理〕ポリオレフィン系樹脂シート
に対する装飾処理としては、図1(A)の化粧シートS
で示す様な、該樹脂シート1自体への顔料3の添加によ
る着色(透明又は不透明着色)、図1(B)の化粧シー
トSで示す様な、模様等を表現する印刷等よる装飾層4
の付与、図1(C)に示すようなエンボス加工(加熱プ
レス)、ヘアライン加工等による凹凸模様賦形等のこと
である。なお、例えば図2の様に、基材シートが複数積
層される等の複層構成の化粧シートの場合では、ポリオ
レフィン系樹脂シートに対する装飾処理とは、上記特定
の易接着プライマー層が接するポリオレフィン系樹脂シ
ートとは別の他の層(例えば基材シート)に対して、装
飾処理した後に当該他の層を積層したり、他の層をポリ
オレフィン系樹脂シートに積層後に他の層に装飾処理す
る事で、結果としてポリオレフィン系樹脂シートを装飾
処理することもある。この様に装飾処理は、化粧シート
に於ける従来公知の各種装飾処理で良い。また、各種装
飾処理は、用途に応じて適宜組み合わせても使用する。
【0027】(顔料添加)顔料添加としては、チタン
白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン
黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインド
リノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネン
トレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブ
リーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料
も含む)、アルミニウム、真鍮、等の金属顔料、二酸化
チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光
沢(パール)顔料等である。これらは、粉末、或いは鱗
片状箔片として添加、分散せしめられる。顔料による着
色は透明着色でも、或いは不透明(隠蔽性)着色でも良
い。
【0028】(装飾層付与)装飾層は、例えば、グラビ
ア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写
シートからの転写印刷等公知の印刷法(或いは塗工法)
を用いインキ(或いは塗料)にて形成する。装飾層の模
様としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模
様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面ベタ等があ
る。模様はポリオレフィン系樹脂シートの表面、裏面、
表裏両面、或いは化粧シートが複層基材時は層間に設け
ることもある。インキ(或いは)塗料としては、バイン
ダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ウレタン
樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、等を用い、一種
又は二種以上混合して用いる。これに前記に列挙した様
な公知の顔料等を添加した物を用いる。
【0029】ポリオレフィン系樹脂シートに直接印刷す
る場合は、バインダーとして塩素化ポリオレフィン、ウ
レタン樹脂等が接着性の点で好ましいが、印刷面側にア
ンカー剤層を形成すれば、其の他のバインダーを用いて
も十分な接着性を与える。なお、アンカー剤層として
は、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ポリエチレン等が使用される。或いは前記の
易接着プライマー層と同様のものを用いても良い。ま
た、コロナ放電処理、プラズマ処理等の易接着処理、或
いは、より好ましくはこれら易接着処理を施した上で、
上記アンカー剤層を形成しても良い。
【0030】アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アク
リル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ
(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル
酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メ
タ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル
酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含
む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂(但し、此処
で(メタ)アクリルとはアクリル又はメタクリルを意味
し、以下同様である)等がある。
【0031】ウレタン樹脂とはポリオール(多価アルコ
ール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)
とするポリウレタンである。ポリオールとしては、分子
中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル
ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポ
リオール、ポリカーボネートポリオール等が用いられ
る。又、イソシアネートとしては、分子中に2個以上の
イソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いら
れる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キ
シレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフ
ェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環
式)イソシアネート、或いはトリレンジイソシアネート
の付加体等のイソシアネート付加体、トリレンジイソシ
アネート3量体等のイソシアネート多量体が用いられ
る。
【0032】また、装飾層は金属薄膜層でも良い。金属
薄膜の形成は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の
金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜
する。或いはこれらの組み合わせでも良い。該金属薄膜
は、全面に設けても、或いは、部分的にパターン状に設
けても良い。
【0033】(凹凸模様賦形)凹凸模様を賦形するエン
ボス加工としては、ポリオレフィン系樹脂シート等の基
材を加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷却固
定して形成するもので、公知の枚葉、或いは輪転式のエ
ンボス機が用いられる。凹凸模様としては、木目板導管
溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチ
ュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。図
1(D)の化粧シートSの如く、更に必要に応じて、凹
凸模様5の凹部に公知のワイピング法(特公昭58−1
4312号公報等参照)によって、着色インキ6を充填
することもできる。着色インキは前記と同様の物が可能
である。但し、耐磨耗性の点で、2液硬化型ウレタン樹
脂をバインダーとする物が好ましい。なお、凹凸模様は
通常は表側面だが、層間、裏側面の場合もある。
【0034】(その他の装飾処理)また、装飾処理に
は、艶調整、塗装感等の意匠性付与の為の上塗り層形成
等もある。例えば、図2(A)及び(B)に示す化粧シ
ートSにて、ポリオレフィン系樹脂シート1の易接着プ
ライマー層2形成面の反対面に積層した基材7が、上塗
り層となる構成である。
【0035】〔複層構成の化粧シート〕なお、本発明の
化粧シートでは、図1に例示の如く、上記ポリオレフィ
ン系樹脂シートを、単層の基材シートとして用いる形態
もあるが、図2に例示の如く、基材シート等の基材が複
数積層される等の複層構成の場合もある。図2は2層構
成だが、3層以上の積層でも良い(図示略)。例えば複
数の基材シートから構成される様に複層基材の場合は、
最外層となる特定組成の易接着プライマー層に接する基
材シートは、ポリオレフィン系樹脂シート1からなる
が、該易接着プライマー層に接し無いその他の基材7は
同種又は異種のポリオレフィン系樹脂シートでも良い
し、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂シートでも良い。
但し、本発明の趣旨より、塩素非含有の樹脂シートが好
ましい。
【0036】ちなみに、図2に例示の化粧シートを説明
すると、図2(A)の化粧シートSは、易接着プライマ
ー層2に接する基材であるポリオレフィン系樹脂シート
1と、ポリオレフィン系樹脂シート或いはその他の樹脂
シート等による透明な基材7とが、間に装飾層4を挟ん
で積層された構成である。なお、前述した如くこの様な
複層基材の場合は、ポリオレフィン系樹脂シート1に積
層する側の基材7に対して装飾処理を施することで、結
果として前記ポリオレフィン系樹脂シートを装飾処理し
て化粧シートとする事もできる。すなわち、装飾層4は
ポリオレフィン系樹脂シート1に対して直接形成しても
良いが、ポリオレフィン系樹脂シート或いはその他の樹
脂シート等の基材7側に印刷等で予め形成しておき、こ
れをポリオレフィン系樹脂シート1と積層する事で、ポ
リオレフィン系樹脂シート1を装飾処理することもあ
る。
【0037】また、図2(B)の化粧シートSは、図2
(A)の構成の化粧シートに対して、更に、易接着プラ
イマー層2に接する層であるポリオレフィン系樹脂シー
ト1に、顔料3の添加による装飾処理を施した構成であ
る。また、図2(C)の化粧シートSは、図2(B)の
構成の化粧シートに対して、ポリオレフィン系樹脂シー
ト1に積層した基材7の表面に凹凸模様5が賦形された
構成である。
【0038】基材7にポリオレフィン系樹脂シート以外
の塩素非含有の樹脂シートを用いる場合、次の様な樹脂
からなる樹脂シート(フィルム)が使用できる。例え
ば、アクリル樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合
体樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂等である。
【0039】ここにおいて、アクリル樹脂としては、ポ
リ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸
エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−
(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル
酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリ
ル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル
樹脂のことである。このアクリル樹脂シートの厚さは、
20〜100μm程度である。
【0040】また、エチレン−ビニルアルコール共重合
体層は、熱熔融によるラミネート、又は二液硬化型ウレ
タン樹脂、熔融押し出し(エクストルージョン)コート
されたポリエチレン等の接着剤により、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体シートを基材となる樹脂層上に積
層する等して形成され、その厚みは10〜100μmで
あるのが好ましく、より好ましくは12〜25μmであ
る。該シートとしては、一般にエチレンとビニルアルコ
ールのランダム共重合体をシート状に成形したものが用
いられる。
【0041】このエチレン−ビニルアルコール共重合体
系樹脂シートは、延伸シート、未延伸シートのいずれで
あっても良いが、シートの可撓性、曲げ加工適性、エン
ボス適性等の点で未延伸シートを用いるのが好ましい。
【0042】エチレン−ビニルアルコール共重合体シー
トは、共重合成分の比率を変えることにより、エチレン
の持つ熱可塑性、耐水性と、ビニルアルコールの持つ剛
性、耐油性、耐溶剤性、非帯電性の性能の大小を任意に
調整し得るが、なるべく両者の特徴を兼ね備え、且つ加
工適性に優れたシートとするためには、エチレン成分が
30〜45モル%であることが好ましい。30モル%未
満では熱可塑性、熱加工適性、耐水性に劣り、また、4
5%を超えると剛性、耐油性、耐溶剤性、非帯電性に劣
ることとなり好ましくない。
【0043】熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合
体等に代表されるものであり、酸成分として、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸及びアルコール成分としてエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキ
サンジオール等の脂肪族ジオールとの両者のエステルと
して得られる共重合体である。延伸・未延伸いづれのシ
ートも使用可能であるが、エンボス加工適性、Vカット
加工等の成形加工適性の点からは未延伸シートの方が好
ましい。
【0044】ポリオレフィン系樹脂シートに、更に、ア
クリル樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹
脂、熱可塑性ポリエステル樹脂等の樹脂シートを積層す
る方法としては、熔融押し出し塗工(エクストルージョ
ンコート)、熱プレスによる融着、或いは、2液硬化型
ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の接着剤を用い
たドライラミネート等によれば良い。これらの樹脂中に
も、ポリオレフィン系樹脂シート同様に、必要に応じ、
充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加する。
【0045】〔化粧シートの被着体〕なお、本発明の化
粧シートの用途は特に限定されず、各種被着体の表面に
積層して表面を化粧する用途に用いる。被着体は各種素
材の平板、曲面板等の板材〔図3(A)参照〕、立体形
状物品〔図3(B)参照〕、シート(或いはフィルム)
等である。例えば、木材単板、木材合板、パーティクル
ボード、MDF(中密度繊維板)等の木質繊維板等の板
材や立体形状物品等として用いられる木質板素材、鉄、
アルミニウム等の板材、立体形状物品或いはシート等と
して用いられる金属素材、ガラス、陶磁器等のセラミッ
クス、石膏等の非セメント窯業系材料、ALC(軽量気
泡コンクリート)板等の非陶磁器窯業系材料等の板材や
立体形状物品等として用いられる窯業系素材、アクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂、ABS(アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、フェノ
ール樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース系樹脂、ゴム等
の板材、立体形状物品或いはシート等として用いられる
樹脂素材、或いは、専らシートとして用いられる上質
紙、和紙等の紙、炭素、石綿、ガラス、合成樹脂等の繊
維からなる不織布または織布が挙げられる。
【0046】なお、ここで図3を説明しておけば、図3
(A)は、被着体Bに接着剤層Aを介して化粧シートS
が積層された物品である。ここでの化粧シートSは、前
述図2(C)と同様な2層基材構成で、各2層の基材が
共にポリオレフィン系樹脂シート1からなる場合であ
る。また、図3(B)は化粧シートSが積層される被着
体Bが立体形状物品である場合を概念的に示す断面図で
あり、ここでは化粧シートS側の易接着プライマー層の
図示は省略してある。また、接着剤層の図示も省略して
あるが、被着体Bが接着性が有る場合には不要である。
【0047】〔化粧シートの被着体への積層方法〕これ
らの各種被着体への化粧シートの積層方法としては、例
えば接着剤を間に介して板状基材に加圧ローラーで加
圧して積層する方法、特公昭50−19132号公
報、特公昭43−27488号公報等に記載される様
に、化粧シートを射出成形の雌雄両金型間に配置した
後、溶融樹脂を型内に射出充填し、樹脂成型品の成形と
同時にその表面に化粧シートを接着積層する、所謂射出
成形同時ラミネート方法、特公昭56−45768号
公報、特公昭60−58014号公報等に記載される様
に、成形品等の立体形状物品の表面に化粧シートを、間
に接着剤を介して対向又は載置し、立体形状物品側から
の真空吸引による圧力差により化粧シートを立体形状物
品の表面に積層する、所謂真空プレス積層方法、特公
昭61−5895号公報、特公平3−2666号公報等
に記載されるように、円柱、多角柱等の柱状基材の長軸
方向に、化粧シートを間に接着剤を介して供給しつつ、
複数の向きの異なるローラーにより、柱状基材を構成す
る複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層して
ゆく、所謂ラッピング加工方法が有る。
【0048】なお、化粧シートを積層して化粧板とした
物に対する更なる加工法としては、実公大15−311
22号公報、特開昭48−47972号公報に記載され
る様に、まず化粧シートを板状基材に間に接着剤を介し
て積層して化粧板とし、化粧シートとは反対側の面に、
化粧シートと板状基材との界面に到達する、断面がV字
状、又はU字状溝を切削し、次いで該溝内に接着剤を塗
布した上で該溝を折り曲げ箱体又は柱状体を成形する所
謂、Vカット又はUカット加工法等がある。
【0049】特に、本発明の化粧シートを凹凸立体物に
最終的に貼り合わせた形態とする方法としては、前記方
法のうち、、、及びVカット加工法等が好まし
い。
【0050】〔化粧シート及びその積層物の用途〕本発
明の化粧シートは各種被着体に積層し、必要に応じて所
定の成形加工等を施して、各種用途に用いる。例えば、
壁、天井、床等建築物の内装、窓枠、扉、手摺等の建具
の表面化粧、家具又は弱電・OA機器のキャビネットの
表面化粧、自動車、電車等の車輛内装、航空機内装、船
舶内装、窓硝子の化粧等である。なお、被着体に化粧シ
ートを積層して表面化粧した物品が最終製品の場合も有
れば、必要に応じ化粧シートの力学的強度の補強、或い
は隠蔽性の付与の為に化粧シート裏面に被着体を積層し
た物品を中間製品として、これを他の被着体に積層した
り、組み立てた物品が最終製品となる場合も有る。例え
ば被着体が板材の場合は化粧板等として使用され、被着
体がシートの場合は中間製品も化粧シートとして使用さ
れる。
【0051】
【実施例】以下、本発明の化粧シートを実施例及び比較
例により更に説明する。
【0052】〔実施例及び比較例〕アイソタクチックポ
リプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの8対2
重量比の混合物からなるポリオレフィン系樹脂に、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤を0.2重量%添加した
厚さ100μmのシートをポリオレフィン系樹脂シート
として用意した。該樹脂シートの片面にコロナ放電処理
で臨界表面張力が38〔dyne/cm〕となる様にし
た後、マレイン酸を共重合してなる塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、及びヘキサメチレンジイソシアネートと
をバインダーとして、これに体質顔料としてシリカ、沈
降性硫酸バリウム、炭酸カルシウムを表2に示す各種配
合で添加した厚さ2μmの易接着プライマー層を、グラ
ビアロールコートにより形成してそれぞれの中間シート
を用意した。なお、使用した各体質顔料の平均粒径は、
シリカが3.5μm、沈降性硫酸バリウムが0.5μ
m、炭酸カルシウムが0.07μmである。
【0053】次に、これら中間シートの易接着プライマ
ー層形成面の他方の面に、コロナ放電処理した後、2液
硬化型ウレタン樹脂をバインダーとして弁柄等を着色顔
料とする着色インキを用いて、木目柄模様の装飾層と、
さらに全面に2液硬化型ウレタン樹脂による透明な厚さ
3μmの上塗り層を、順次グラビア印刷して形成して、
実施例及び比較例のそれぞれの化粧シートを得た。これ
ら化粧シートは、層構成的には図2(A)の化粧シート
Sにて、基材7が上塗り層となった構成である。なお、
装飾層及び上塗り層に用いた2液硬化型ウレタン樹脂と
しては共に、アクリルポリオールとヘキサメチレンジイ
ソシアネートとの100対8重量比混合物を用いた。な
お、実施例1〜5としては、易接着プライマー層の組成
は、ヘキサメチレンジイソシアネートを添加し、且つ体
質顔料はシリカと沈降性硫酸バリウム、又はシリカと炭
酸カルシウム、の2種類混合したものを作成した。比較
例1〜4としては、易接着プライマー層の組成は、ヘキ
サメチレンジイソシアネートを添加したが、体質顔料と
しては、シリカ、沈降性硫酸バリウム、又は炭酸カルシ
ウムのうちのいずれか1種のみのものを作成した。比較
例5〜6としては、易接着プライマー層の組成は、体質
顔料はシリカと沈降性硫酸バリウムの2種類混合ではあ
るが、ヘキサメチレンジイソシアネートを比較例5では
添加し、比較例6では添加しないものを作成した。
【0054】(性能評価)以上の実施例及び比較例のそ
れぞれの化粧シートについて、耐ブロッキング性と、密
着性を次の様にして評価した。 耐ブロッキング性:化粧シートを水平台上に複数枚を
同じ向きで重ねた上から、5kg/cm2 の荷重を40
℃にて48時間加えた後、重ねた化粧シートを剥がした
時に、易接着プライマー層が隣接した化粧シート面に転
移したか否かで評価した。転移が全く無いものは○、転
移が僅かに有るものは△、全面で転移したものは×とし
た。 密着性:厚さ3mmのラワン合板に酢酸ビニル樹脂系
エマルション接着剤を40g/m2 (乾燥時)塗布した
面に、化粧シートをその易接着プライマー層側の面で貼
り合わせた後、化粧シートの180°剥離の引張試験を
行い、抗張力の大小で評価した。抗張力〔kg/25m
m幅〕が1未満は×、1以上2未満は△、2以上は○と
した。
【0055】
【表2】
【0056】なお、表2中、「沈バリ」は沈降性硫酸バ
リウム、「炭カル」は炭酸カルシウムを表す。また、各
体質顔料の添加量(重量部)は、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体を100重量部とした時の重量部を表す。体
積比は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を1とした時
の、シリカと沈降性硫酸バリウム、シリカと炭酸カルシ
ウムの体質顔料総量の体積比を表す。
【0057】表2に示す様に、易接着プライマー層の体
質顔料が、シリカと沈降性硫酸バリウム、若しくはシリ
カと炭酸カルシウム、の組み合わせとすると、耐ブロッ
キング性及び密着性が両立した化粧シートにできた。し
かし、シリカ、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウムの
一種のみでは、両立しなかった。そして、易接着プライ
マー層中にイソシアネート化合物が存在し無いと密着性
が不十分なものとなった。また実施例では、化粧シート
製造時の印刷塗工適性も良好であった。
【0058】
【発明の効果】本発明の化粧シートによれば、最外層
の易接着プライマー層として、そのバインダーに特定材
料の樹脂を用い、且つ含有させる体質顔料を特定の2種
類の体質顔料の組み合わせとする事で、化粧シートの被
着体への密着性、化粧シートの耐ブロッキング性、及び
化粧シート製造時の印刷塗工適性の全てを満足した化粧
シートが得られる。 また、易接着プライマー層が、凹凸模様賦形時のエン
ボス加工工程を経ても劣化しない等の耐熱性も備える
為、装飾層等の印刷等による形成前にポリオレフィン系
樹脂シートに易接着プライマー層を別工程で形成してお
く事ができる。その結果、易接着プライマー層形成の良
品シートのみに対して、装飾層を形成する事ができ、シ
ートロス発生低減による化粧シートのコストダウンが計
れる。また、易接着プライマー層の耐熱性により、エン
ボスする場合にはその加工速度向上による生産性向上も
計れるので、同様に化粧シートのコストダウンが計れ
る。また、ポリオレフィン系樹脂シートに予めコロナ放
電処理した後に易接着プライマー層を形成する場合に、
これらを一工程で行った後、別工程で他の基材との積層
や印刷等による装飾処理が行えるので、コロナ放電処理
効果の経時的低下も防止でき、易接着プライマー層の密
着性の性能が安定的となる。 また、易接着プライマー層は該層自体がウレタン結合
で架橋し、またポリオレフィン系樹脂シートともウレタ
ン結合する為、易接着プライマー層の耐熱クリープ変形
が起こらなくなり、特に高温時で長時間応力がかかった
場合の化粧シートと被着体との接着力も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの各種形態(単層基材)の
幾つかを説明する断面図。
【図2】本発明の化粧シートの各種形態(多層基材)の
幾つかを説明する断面図。
【図3】本発明の化粧シートを被着体に貼着した時を例
示する断面図。
【符号の説明】
1 ポリオレフィン系樹脂シート 2 易接着プライマー層 3 顔料 4 装飾層 5 凹凸模様 6 着色インキ 7 基材 B 被着体 A 接着剤層 S 化粧シート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂シートが装飾処理
    された化粧シートであって、該樹脂シートに接する最外
    層として分子中に活性水素を持った極性官能基を有する
    塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とイソシアネート化合
    物とをバインダーとし体質顔料を含有する易接着プライ
    マー層が形成された化粧シートにおいて、該体質顔料
    が、シリカと沈降性硫酸バリウム、若しくはシリカと炭
    酸カルシウム、のいずれかの組み合わせであり、且つ該
    易接着プライマー層中のイソシアネート化合物のイソシ
    アネート基と該塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の活性
    水素を持った極性官能基とがウレタン結合によって結合
    してなる、化粧シート。
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