JPH11292694A - シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ - Google Patents
シリコン単結晶引上げ用石英ルツボInfo
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- JPH11292694A JPH11292694A JP10307998A JP10307998A JPH11292694A JP H11292694 A JPH11292694 A JP H11292694A JP 10307998 A JP10307998 A JP 10307998A JP 10307998 A JP10307998 A JP 10307998A JP H11292694 A JPH11292694 A JP H11292694A
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- quartz glass
- quartz
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Abstract
(57)【要約】
【課題】石英ルツボ内側表面で石英ガラスの結晶相を短
時間で均一に生成させ、長時間の使用に耐える石英ルツ
ボを提供することを目的とする。 【解決手段】少なくともシリコン融液と接する石英ルツ
ボ内側表面において、算術平均粗さ(Ra)が0.02
μm≦Ra≦20.0μmの関係を満足する表面粗さを
有することを特徴とするシリコン単結晶引き上げ用石英
ルツボ。
時間で均一に生成させ、長時間の使用に耐える石英ルツ
ボを提供することを目的とする。 【解決手段】少なくともシリコン融液と接する石英ルツ
ボ内側表面において、算術平均粗さ(Ra)が0.02
μm≦Ra≦20.0μmの関係を満足する表面粗さを
有することを特徴とするシリコン単結晶引き上げ用石英
ルツボ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(以下CZ法と称す)によるシリコン単結晶引上げに
用いる石英ガラスルツボに関する。
法(以下CZ法と称す)によるシリコン単結晶引上げに
用いる石英ガラスルツボに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン単結晶の製造には、いわ
ゆるCZ法と呼ばれる単結晶引上げ方法が広く工業的に
採用されている。この方法は、多結晶シリコンを容器内
で加熱溶融させ、この溶融浴内に種結晶の端部を漬けて
回転させながら引き上げるもので、種結晶上に同一の結
晶方位を持つ単結晶が成長する。この単結晶の引上げ容
器には、石英ガラスルツボが一般的に使用されている。
多結晶シリコンを入れた石英ガラスルツボはシリコンの
融点(約1414℃)以上に長時間加熱され、シリコン
融液に曝されるため、ルツボの内側表面は高温下で溶融
シリコンと徐々に化学反応を起こす。その結果、長時間
ルツボを使用した場合に溶損や失透(結晶化)が生じ、
シリコン単結晶の製造に重大な影響を及ぼすことにな
る。特に、石英ガラスルツボに不純物が多量に混入して
いると、これがシリコン融液に取り込まれシリコン単結
晶の不純物汚染の原因になったり、不純物が石英ガラス
の結晶化を促進して失透による石英ガラスルツボの特性
劣化を招く。このため、石英ガラスルツボは高純度の石
英粉を原料として製造されている。このルツボ用石英粉
として、現在主に天然石英粉が用いられているが、天然
石英以上の純度の得られる合成石英粉が用いられてお
り、不純物の混入には細心の注意が払われている。
ゆるCZ法と呼ばれる単結晶引上げ方法が広く工業的に
採用されている。この方法は、多結晶シリコンを容器内
で加熱溶融させ、この溶融浴内に種結晶の端部を漬けて
回転させながら引き上げるもので、種結晶上に同一の結
晶方位を持つ単結晶が成長する。この単結晶の引上げ容
器には、石英ガラスルツボが一般的に使用されている。
多結晶シリコンを入れた石英ガラスルツボはシリコンの
融点(約1414℃)以上に長時間加熱され、シリコン
融液に曝されるため、ルツボの内側表面は高温下で溶融
シリコンと徐々に化学反応を起こす。その結果、長時間
ルツボを使用した場合に溶損や失透(結晶化)が生じ、
シリコン単結晶の製造に重大な影響を及ぼすことにな
る。特に、石英ガラスルツボに不純物が多量に混入して
いると、これがシリコン融液に取り込まれシリコン単結
晶の不純物汚染の原因になったり、不純物が石英ガラス
の結晶化を促進して失透による石英ガラスルツボの特性
劣化を招く。このため、石英ガラスルツボは高純度の石
英粉を原料として製造されている。このルツボ用石英粉
として、現在主に天然石英粉が用いられているが、天然
石英以上の純度の得られる合成石英粉が用いられてお
り、不純物の混入には細心の注意が払われている。
【0003】近年、シリコンウエーハの大口径化に伴
い、単結晶引上げ用石英ガラスルツボの口径も大型化
し、その口径は18インチ(457.2mm)から22
〜24インチ(558.8〜609.6mm)となり、
さらに大口径のルツボも要望されている。ところで、こ
の石英ルツボ内側表面は融液を保持すると共に、ルツボ
の外側に設置されているカーボンヒータからの熱をシリ
コン融液に伝達する機能を有している。石英ルツボの大
口径化に伴い、溶解するシリコン量も増え、ルツボ内壁
へのヒーターからの熱負荷が大きくなる。さらに、多量
の融液を保持して単結晶引上げを行うため、融液とルツ
ボ内側表面との接触時間が長くなっている。このため、
不純物混入を抑制した石英ルツボであっても、ルツボ内
側表面から融液への溶損量が増え、ルツボ表面の石英ガ
ラスの結晶化が促進され、ルツボ内側表面に斑点状の石
英ガラスの結晶相(クリストバライトあるいはトリディ
マイト)が形成、成長し易くなる。石英ガラスの結晶相
の生成場所は、必ずしも一定ではなく、特定箇所に集中
したり、不均一な場合が多くみられる。シリコン融液へ
の溶解速度は、結晶化していない石英ガラスのほうが、
石英ガラスの結晶相より速く、長時間シリコン融液と接
触した石英ガラスルツボ内側表面は不均一な溶解が進
み、表面粗度が大きくなる。石英ガラスルツボの内側に
気泡があり、これが石英ガラスの溶解が進むことでシリ
コン融液中に解放されて、表面粗度を大きくする場合も
ある。このようにして表面の凹凸が局所的に大きくなっ
た部分は、ルツボ表面から離脱し易く、離脱した切片は
融液に浮遊する。これが、引き上げられる単結晶に付着
し、多結晶化等の重大な品質欠陥を引き起こし、シリコ
ン単結晶の生産性を大きく阻害していた。すなわち、大
口径石英ルツボの長期使用は困難となり、シリコン単結
晶製造コストの上昇を招いていた。
い、単結晶引上げ用石英ガラスルツボの口径も大型化
し、その口径は18インチ(457.2mm)から22
〜24インチ(558.8〜609.6mm)となり、
さらに大口径のルツボも要望されている。ところで、こ
の石英ルツボ内側表面は融液を保持すると共に、ルツボ
の外側に設置されているカーボンヒータからの熱をシリ
コン融液に伝達する機能を有している。石英ルツボの大
口径化に伴い、溶解するシリコン量も増え、ルツボ内壁
へのヒーターからの熱負荷が大きくなる。さらに、多量
の融液を保持して単結晶引上げを行うため、融液とルツ
ボ内側表面との接触時間が長くなっている。このため、
不純物混入を抑制した石英ルツボであっても、ルツボ内
側表面から融液への溶損量が増え、ルツボ表面の石英ガ
ラスの結晶化が促進され、ルツボ内側表面に斑点状の石
英ガラスの結晶相(クリストバライトあるいはトリディ
マイト)が形成、成長し易くなる。石英ガラスの結晶相
の生成場所は、必ずしも一定ではなく、特定箇所に集中
したり、不均一な場合が多くみられる。シリコン融液へ
の溶解速度は、結晶化していない石英ガラスのほうが、
石英ガラスの結晶相より速く、長時間シリコン融液と接
触した石英ガラスルツボ内側表面は不均一な溶解が進
み、表面粗度が大きくなる。石英ガラスルツボの内側に
気泡があり、これが石英ガラスの溶解が進むことでシリ
コン融液中に解放されて、表面粗度を大きくする場合も
ある。このようにして表面の凹凸が局所的に大きくなっ
た部分は、ルツボ表面から離脱し易く、離脱した切片は
融液に浮遊する。これが、引き上げられる単結晶に付着
し、多結晶化等の重大な品質欠陥を引き起こし、シリコ
ン単結晶の生産性を大きく阻害していた。すなわち、大
口径石英ルツボの長期使用は困難となり、シリコン単結
晶製造コストの上昇を招いていた。
【0004】こうした問題を解決するため、石英ガラス
中のOH濃度やアルカリ濃度を下げて高純化し、結晶化
しにくくする方法が特開平3−208880号公報、特
開平8−133719号公報、特開平5−301731
号公報等で提案されている。しかしながら、石英ガラス
ルツボの不純物含有量を減らしても、シリコンの融点以
上で長時間使用されるため、石英ガラスの結晶化は若干
抑制されるが、結晶化そのものは部分的に起こり、不均
一な結晶化と溶解による石英ガラス内側表面の荒れは避
けられなかった。
中のOH濃度やアルカリ濃度を下げて高純化し、結晶化
しにくくする方法が特開平3−208880号公報、特
開平8−133719号公報、特開平5−301731
号公報等で提案されている。しかしながら、石英ガラス
ルツボの不純物含有量を減らしても、シリコンの融点以
上で長時間使用されるため、石英ガラスの結晶化は若干
抑制されるが、結晶化そのものは部分的に起こり、不均
一な結晶化と溶解による石英ガラス内側表面の荒れは避
けられなかった。
【0005】逆に、石英ガラスルツボ内側表面にマグネ
シウム、ストロンチウム、カルシウム、バリウム、アル
ミニウム等の2a族元素または3b族元素を塗布または
固溶し、石英ガラスの結晶層を形成しやすくする方法が
特開平8−2932号公報、特開平9−110590号
公報等で提案されている。しかしながら、石英ガラスの
結晶化温度を下げる、あるいは、結晶成長速度を上げる
のが主たる効果であり、石英ガラスの内側表面がたとえ
ば清浄度が悪く結晶成長の核となるべきものが多数存在
する場合には、結晶層をガラス表面に生成させるのに効
果が期待できるが、洗浄がいきとどいて核となるべきも
のが少ない場合には、結晶化促進効果はあまり期待でき
ない。さらに、通常、塗布膜と石英ガラス表面の付着力
は弱く、溶解すべきシリコンをセットする時に塗布膜が
剥離しやすいという点や塗布膜の厚さや分布の制御が難
しい点、工業的に実用化するには作業工程が多くコスト
増を招く等の欠点があった。
シウム、ストロンチウム、カルシウム、バリウム、アル
ミニウム等の2a族元素または3b族元素を塗布または
固溶し、石英ガラスの結晶層を形成しやすくする方法が
特開平8−2932号公報、特開平9−110590号
公報等で提案されている。しかしながら、石英ガラスの
結晶化温度を下げる、あるいは、結晶成長速度を上げる
のが主たる効果であり、石英ガラスの内側表面がたとえ
ば清浄度が悪く結晶成長の核となるべきものが多数存在
する場合には、結晶層をガラス表面に生成させるのに効
果が期待できるが、洗浄がいきとどいて核となるべきも
のが少ない場合には、結晶化促進効果はあまり期待でき
ない。さらに、通常、塗布膜と石英ガラス表面の付着力
は弱く、溶解すべきシリコンをセットする時に塗布膜が
剥離しやすいという点や塗布膜の厚さや分布の制御が難
しい点、工業的に実用化するには作業工程が多くコスト
増を招く等の欠点があった。
【0006】ルツボ内側表面での石英ガラスの結晶相の
生成、成長を本質的に制御し、結晶層を一定にしかも均
一に生成させるのにさらなる改善が求められている。
生成、成長を本質的に制御し、結晶層を一定にしかも均
一に生成させるのにさらなる改善が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の石英
ガラスルツボにおける上記の問題点を解決して、石英ガ
ラスルツボ内側表面で石英ガラスの結晶相を短時間で均
一に生成させ、長時間の使用に耐える石英ガラスルツボ
を提供することを目的とする。
ガラスルツボにおける上記の問題点を解決して、石英ガ
ラスルツボ内側表面で石英ガラスの結晶相を短時間で均
一に生成させ、長時間の使用に耐える石英ガラスルツボ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、研究実験
を重ね鋭意検討を加えた結果、石英ガラスの結晶相の核
生成密度を著しく上げることで一時期に石英ガラス表面
に石英ガラスの結晶相を均一に生成させ、これによりシ
リコン融液と長時間接触しても平滑なルツボ表面が得ら
れることを見出し、本発明を完成したものである。
を重ね鋭意検討を加えた結果、石英ガラスの結晶相の核
生成密度を著しく上げることで一時期に石英ガラス表面
に石英ガラスの結晶相を均一に生成させ、これによりシ
リコン融液と長時間接触しても平滑なルツボ表面が得ら
れることを見出し、本発明を完成したものである。
【0009】本発明は、少なくともシリコン融液と接す
る石英ルツボ内側表面において、算術平均粗さ(Ra)
が、0.02μm≦Ra≦20.0μmの関係を満足す
ることを特徴とする石英ルツボである。さらに最大粗さ
(Rmax)、最小粗さ(Rmin)がRmax/Rm
in≦10の関係を満足する表面粗さを有することが望
ましい。
る石英ルツボ内側表面において、算術平均粗さ(Ra)
が、0.02μm≦Ra≦20.0μmの関係を満足す
ることを特徴とする石英ルツボである。さらに最大粗さ
(Rmax)、最小粗さ(Rmin)がRmax/Rm
in≦10の関係を満足する表面粗さを有することが望
ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
シリコン単結晶を長時間引上げるためには、溶融シリコ
ンとの接触による石英ガラスルツボの内側表面の溶解を
一定にして、均質な内側表面に保持することが重要であ
る。しかしながら、石英ガラスは、シリコン単結晶を引
き上げる温度領域では、本来ガラス相としては安定では
なく、熱力学的にはクリストバライト相またはトリディ
マイト相が安定である。したがって、石英ガラス中の不
純物を皆無にしても、石英ガラス表面の結晶化は本質的
に避けられない。石英ガラスの結晶化は、ガラス内部よ
りも、界面エネルギーが大きく、物質拡散が頻繁な、融
液との界面で起こりやすい。
シリコン単結晶を長時間引上げるためには、溶融シリコ
ンとの接触による石英ガラスルツボの内側表面の溶解を
一定にして、均質な内側表面に保持することが重要であ
る。しかしながら、石英ガラスは、シリコン単結晶を引
き上げる温度領域では、本来ガラス相としては安定では
なく、熱力学的にはクリストバライト相またはトリディ
マイト相が安定である。したがって、石英ガラス中の不
純物を皆無にしても、石英ガラス表面の結晶化は本質的
に避けられない。石英ガラスの結晶化は、ガラス内部よ
りも、界面エネルギーが大きく、物質拡散が頻繁な、融
液との界面で起こりやすい。
【0011】石英ガラスの結晶相は、石英ガラス表面で
斑点状に形成されるが、その形成は、核生成と結晶成長
に分けて考えることができる。即ち、石英ガラス表面の
斑点の個数が核発生量に、斑点の大きさの変化が核成長
速度に相当する。そして、各種表面状態の石英ガラスの
シリコン融液への浸漬実験から、融液に浸漬した石英ガ
ラス表面には、浸漬前あるいは浸漬直後の一時期に石英
ガラスの結晶相の核が生成し、その後、浸漬時間に比例
して成長すること、石英ガラス表面に形成した石英ガラ
スの結晶相の斑点は浸漬時間に応じた大きさを示し、同
一組成の石英ガラスでは結晶成長速度は一定であること
から判明した。これは、石英ガラス表面で一時期に核生
成が起こった後は、新たな核生成は起こらず、結晶成長
のみで石英ガラスの結晶相の総量が増加する機構である
ことを示している。そして、石英ガラスの表面状態によ
り、石英ガラスの結晶相の核生成は大きく影響を受け
る。つまり、石英ガラス表面での核生成量を制御すれ
ば、単結晶引き上げ操作中のルツボに形成される石英ガ
ラスの結晶相の総量を増減させることができる。
斑点状に形成されるが、その形成は、核生成と結晶成長
に分けて考えることができる。即ち、石英ガラス表面の
斑点の個数が核発生量に、斑点の大きさの変化が核成長
速度に相当する。そして、各種表面状態の石英ガラスの
シリコン融液への浸漬実験から、融液に浸漬した石英ガ
ラス表面には、浸漬前あるいは浸漬直後の一時期に石英
ガラスの結晶相の核が生成し、その後、浸漬時間に比例
して成長すること、石英ガラス表面に形成した石英ガラ
スの結晶相の斑点は浸漬時間に応じた大きさを示し、同
一組成の石英ガラスでは結晶成長速度は一定であること
から判明した。これは、石英ガラス表面で一時期に核生
成が起こった後は、新たな核生成は起こらず、結晶成長
のみで石英ガラスの結晶相の総量が増加する機構である
ことを示している。そして、石英ガラスの表面状態によ
り、石英ガラスの結晶相の核生成は大きく影響を受け
る。つまり、石英ガラス表面での核生成量を制御すれ
ば、単結晶引き上げ操作中のルツボに形成される石英ガ
ラスの結晶相の総量を増減させることができる。
【0012】石英ガラスの結晶相の核形成は、石英ガラ
ス表面での表面エネルギーまたは界面エネルギーの変化
が大きい部位で起こりやすい。具体的には、不純物粒子
が吸着した部分や構造欠陥のある部分などである。この
表面エネルギーの変化を意識的に作るには、表面に均一
で微細な凹凸をつけることが効果的であり、簡便であ
る。
ス表面での表面エネルギーまたは界面エネルギーの変化
が大きい部位で起こりやすい。具体的には、不純物粒子
が吸着した部分や構造欠陥のある部分などである。この
表面エネルギーの変化を意識的に作るには、表面に均一
で微細な凹凸をつけることが効果的であり、簡便であ
る。
【0013】本発明は、石英ガラスルツボ内側表面に凹
凸をつけ石英ガラスの結晶相の核生成部位を意識的に均
一にしかも密度高く作ることで、シリコン融液と接触し
たときの石英ガラス表面で形成する石英ガラスの結晶相
が短時間で表面を覆いつくすようにし、長時間使用して
もシリコンへの石英ガラスルツボ表面の溶解速度の違い
による表面荒れがなく、切片の剥離が少ないシリコン単
結晶引き上げ用石英ルツボである。
凸をつけ石英ガラスの結晶相の核生成部位を意識的に均
一にしかも密度高く作ることで、シリコン融液と接触し
たときの石英ガラス表面で形成する石英ガラスの結晶相
が短時間で表面を覆いつくすようにし、長時間使用して
もシリコンへの石英ガラスルツボ表面の溶解速度の違い
による表面荒れがなく、切片の剥離が少ないシリコン単
結晶引き上げ用石英ルツボである。
【0014】上記核生成を促進させる粗面の表面の凹凸
は、算術平均粗さ0.02〜20.0μmの表面粗さで
なければならない。好ましくは、0.04〜0.1μm
の範囲となるように表面粗さを制御する。算術平均粗さ
は、Raと表示され、各種工業製品の表面粗さを表すパ
ラメーターとして知られている。その定義および表示に
ついては、JIS B−0601に詳しく記載がある。
国際規格では、ISO468、ISO 3274、IS
O 4287、ISO 4288等に対応している。R
aは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜
き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦
倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線を中心線に対して積
分した値をマイクロメートル(μm)で表したものであ
る。表面粗さの測定は、光、レーザー等による非接触法
や、ダイヤモンド等の安定な材料の針を使って試料表面
に接触させて測定する接触法が知られている。
は、算術平均粗さ0.02〜20.0μmの表面粗さで
なければならない。好ましくは、0.04〜0.1μm
の範囲となるように表面粗さを制御する。算術平均粗さ
は、Raと表示され、各種工業製品の表面粗さを表すパ
ラメーターとして知られている。その定義および表示に
ついては、JIS B−0601に詳しく記載がある。
国際規格では、ISO468、ISO 3274、IS
O 4287、ISO 4288等に対応している。R
aは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜
き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦
倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線を中心線に対して積
分した値をマイクロメートル(μm)で表したものであ
る。表面粗さの測定は、光、レーザー等による非接触法
や、ダイヤモンド等の安定な材料の針を使って試料表面
に接触させて測定する接触法が知られている。
【0015】従来の石英ガラスルツボの内側表面は、算
術平均粗さが、0.002〜0.01μmRa程度の平
滑な表面である。これは、シリカ粉を回転する型内に供
給しシリカ粉充填層を形成し、それを雰囲気制御したア
ーク加熱で溶融・固溶させルツボ内面を形成するため不
可避的に平滑になるものであり、表面粗さの制御はこの
方法のみではできない。表面に意識的に凹凸をつけた面
を粗面とここでは呼ぶことにする。粗面の算術平均粗さ
は、0.02μmより小さいと核生成促進効果が少な
く、20.0μmより大きいと核生成の均一性が損なわ
れ、いずれも石英ガラス表面に結晶相を不均一に形成し
てしまうため、ルツボの不均一な溶解を引き起こす。
術平均粗さが、0.002〜0.01μmRa程度の平
滑な表面である。これは、シリカ粉を回転する型内に供
給しシリカ粉充填層を形成し、それを雰囲気制御したア
ーク加熱で溶融・固溶させルツボ内面を形成するため不
可避的に平滑になるものであり、表面粗さの制御はこの
方法のみではできない。表面に意識的に凹凸をつけた面
を粗面とここでは呼ぶことにする。粗面の算術平均粗さ
は、0.02μmより小さいと核生成促進効果が少な
く、20.0μmより大きいと核生成の均一性が損なわ
れ、いずれも石英ガラス表面に結晶相を不均一に形成し
てしまうため、ルツボの不均一な溶解を引き起こす。
【0016】粗面の粗さは、同一ルツボ内で大きく値が
異ならないことが必要である。これは、表面の凹凸によ
って石英ガラスの結晶相の核生成密度が影響を受けるの
で、同一ルツボ内での均一な石英ガラスの結晶相形成の
ために重要である。このため、粗面の粗さの最小値に対
する最大値の比は10以下であることが望ましい。この
比が10をこえると、大きな粗さの部分に形成した結晶
相が離脱しやすくなるため好ましくない。
異ならないことが必要である。これは、表面の凹凸によ
って石英ガラスの結晶相の核生成密度が影響を受けるの
で、同一ルツボ内での均一な石英ガラスの結晶相形成の
ために重要である。このため、粗面の粗さの最小値に対
する最大値の比は10以下であることが望ましい。この
比が10をこえると、大きな粗さの部分に形成した結晶
相が離脱しやすくなるため好ましくない。
【0017】また、粗面は、ルツボ内の均一に結晶化さ
せたい部位に限って施してもかまわないが、少なくとも
シリコン融液と接する部位は粗面とする。特に、ルツボ
の底部内側表面は、必ずシリコン融液と接触し、接触時
間も他のルツボ内の内側表面より長くなるので、底部内
側表面は粗面とすることが必要である。石英ルツボの開
口部に近い部分で、シリコン融液とも接触しない場所
は、表面に凹凸を施す必要もなく、余分に加工費や手間
がかかるのであれば粗面としなくても良い。
せたい部位に限って施してもかまわないが、少なくとも
シリコン融液と接する部位は粗面とする。特に、ルツボ
の底部内側表面は、必ずシリコン融液と接触し、接触時
間も他のルツボ内の内側表面より長くなるので、底部内
側表面は粗面とすることが必要である。石英ルツボの開
口部に近い部分で、シリコン融液とも接触しない場所
は、表面に凹凸を施す必要もなく、余分に加工費や手間
がかかるのであれば粗面としなくても良い。
【0018】このようなシリコン単結晶引き上げ用石英
ルツボは、石英ルツボ内側表面を、石英ガラスより表面
硬度の高い粒子または材料を該石英ルツボ内側表面に一
定の応力で接触させ、表面に凹凸をつけることで製造で
きる。この際、粒径が0.01μm〜40μmの硬質粒
子を使うことで、石英ルツボのRaが0.02μm〜2
0.0μmの粗面が得られる。あるいは、算術平均粗さ
が0.01μm〜40μmの硬質材料を使用しても良
い。粗面の形成は、単一ルツボ内での算術平均粗さのば
らつきがRmax/Rmin≦10となるように、一定
の応力で行うことが必要であり、このためには、例え
ば、紙やすりを使って手で表面を粗くする方法より、電
動モーターを使ったベルトサンダーや研削砥石が好まし
い。粗面の形成は、乾燥雰囲気中でおこなっても良い
し、溶液中でおこなってもかまわない。また、石英ガラ
スと化学反応する溶液中で、上記硬質粒子や硬質材料と
接触させ、化学機械研磨作用を利用して表面に凹凸をつ
けてもよい。
ルツボは、石英ルツボ内側表面を、石英ガラスより表面
硬度の高い粒子または材料を該石英ルツボ内側表面に一
定の応力で接触させ、表面に凹凸をつけることで製造で
きる。この際、粒径が0.01μm〜40μmの硬質粒
子を使うことで、石英ルツボのRaが0.02μm〜2
0.0μmの粗面が得られる。あるいは、算術平均粗さ
が0.01μm〜40μmの硬質材料を使用しても良
い。粗面の形成は、単一ルツボ内での算術平均粗さのば
らつきがRmax/Rmin≦10となるように、一定
の応力で行うことが必要であり、このためには、例え
ば、紙やすりを使って手で表面を粗くする方法より、電
動モーターを使ったベルトサンダーや研削砥石が好まし
い。粗面の形成は、乾燥雰囲気中でおこなっても良い
し、溶液中でおこなってもかまわない。また、石英ガラ
スと化学反応する溶液中で、上記硬質粒子や硬質材料と
接触させ、化学機械研磨作用を利用して表面に凹凸をつ
けてもよい。
【0019】石英ガラスより表面硬度の高い材料として
は、珪素やチタンの炭化物、窒化物、炭窒化物や、アル
ミナ、ダイヤモンド、窒化ボロン、高純度石英等が工業
的には使用できる。これらは、単体でも、粒子状でも、
被覆された状態であってもよい。また、機械的に凹凸を
付ける方法は、例えば、研削機を石英ルツボ内に設置
し、石英ルツボを回転させ、上記石英ガラスより表面硬
度の高い材料よりなる研削工具を使用して製造できる。
あるいは、上記硬質粒子を石英ガラスルツボ内面に高圧
のガスとともに吹き付け、表面に凹凸を付ける方法も可
能である。また、溶液中に上記硬質粒子を分散させ、超
音波洗浄機を使って、粒子を石英ガラスルツボ内面に衝
突させ凹凸をつけることも可能である。
は、珪素やチタンの炭化物、窒化物、炭窒化物や、アル
ミナ、ダイヤモンド、窒化ボロン、高純度石英等が工業
的には使用できる。これらは、単体でも、粒子状でも、
被覆された状態であってもよい。また、機械的に凹凸を
付ける方法は、例えば、研削機を石英ルツボ内に設置
し、石英ルツボを回転させ、上記石英ガラスより表面硬
度の高い材料よりなる研削工具を使用して製造できる。
あるいは、上記硬質粒子を石英ガラスルツボ内面に高圧
のガスとともに吹き付け、表面に凹凸を付ける方法も可
能である。また、溶液中に上記硬質粒子を分散させ、超
音波洗浄機を使って、粒子を石英ガラスルツボ内面に衝
突させ凹凸をつけることも可能である。
【0020】これらの、ルツボ内面の表面を粗くする方
法で、上記硬質材料またはその一部が石英ルツボ内面に
付着した場合、付着物がシリコン単結晶引き上げに悪影
響を与えないように配慮する必要がある。たとえば、炭
化珪素が付着していて、引き上げ中にシリコン融液中に
溶解し、シリコン単結晶中の炭素濃度を上げ、品質を劣
化させるような場合には、付着量を少なくする、洗浄を
する、あるいは他の硬質材料を使用する等のプロセスお
よび使用材料の工夫が必要である。逆に、シリコン単結
晶の品質への影響はなく、付着物によって、クリストバ
ライトの核生成や成長が促進されるような場合には、積
極的に付着物を利用しても良い。化学的な作用を利用し
て表面に凹凸を付ける場合には、石英ガラスと化学反応
し、溶解または浸食する溶液を利用すると効果的であ
る。このような溶液として、フッ酸を含んだ溶液が適当
である。フッ酸の濃度や温度は、表面粗さや処理時間に
応じて決める。この溶液中に、前記硬質物質を含ませ、
化学的および機械的作用を併用して、表面の凹凸をつけ
ても良い。
法で、上記硬質材料またはその一部が石英ルツボ内面に
付着した場合、付着物がシリコン単結晶引き上げに悪影
響を与えないように配慮する必要がある。たとえば、炭
化珪素が付着していて、引き上げ中にシリコン融液中に
溶解し、シリコン単結晶中の炭素濃度を上げ、品質を劣
化させるような場合には、付着量を少なくする、洗浄を
する、あるいは他の硬質材料を使用する等のプロセスお
よび使用材料の工夫が必要である。逆に、シリコン単結
晶の品質への影響はなく、付着物によって、クリストバ
ライトの核生成や成長が促進されるような場合には、積
極的に付着物を利用しても良い。化学的な作用を利用し
て表面に凹凸を付ける場合には、石英ガラスと化学反応
し、溶解または浸食する溶液を利用すると効果的であ
る。このような溶液として、フッ酸を含んだ溶液が適当
である。フッ酸の濃度や温度は、表面粗さや処理時間に
応じて決める。この溶液中に、前記硬質物質を含ませ、
化学的および機械的作用を併用して、表面の凹凸をつけ
ても良い。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を示す。
使用した石英ガラスルツボは、高純度合成石英粉から製
造した口径558.8mmのルツボであり、ルツボ内側
表面の石英ガラスの組成は、表面から200μmの厚み
の範囲において、Al、Ca、Cu、Fe、Na、K、
Li、Mg、Mn、Tiの各元素の含有率が何れも0.
01wt%以下で、OH濃度が50ppmであった。ル
ツボ内側表面の表面粗さは、0.003〜0.007μ
mRaの範囲であった。表1の比較例で、粗面加工して
いないルツボの使用前の表面粗さをカッコ内に示した。
使用した石英ガラスルツボは、高純度合成石英粉から製
造した口径558.8mmのルツボであり、ルツボ内側
表面の石英ガラスの組成は、表面から200μmの厚み
の範囲において、Al、Ca、Cu、Fe、Na、K、
Li、Mg、Mn、Tiの各元素の含有率が何れも0.
01wt%以下で、OH濃度が50ppmであった。ル
ツボ内側表面の表面粗さは、0.003〜0.007μ
mRaの範囲であった。表1の比較例で、粗面加工して
いないルツボの使用前の表面粗さをカッコ内に示した。
【0022】そして、このルツボの内側表面に対して、
表1に示すような各種の粗面加工処理を施した。粗面加
工の範囲は、研削砥石及び超音波処理の場合はシリコン
融液と接触する部分であり、ブラスト処理の場合はルツ
ボ内側表面全面である。処理前後のルツボ内側表面の洗
浄方法として、5%フッ酸溶液および純水による洗浄を
適宜組み合わせて行った。研削砥石での処理は、ルツボ
を回転させ、ルツボ内に砥石を入れ、#1000の砥石
で研削し粗面を形成した。超音波処理は、1%HF溶液
1リットルに対し、φ1μm〜30μmのダイヤモンド
粒子を100g含有させ超音波をかけた。ブラスト処理
は、炭化珪素の粉を使用してノズルからアルゴンガスと
ともに高圧で吹き付ける方法である。
表1に示すような各種の粗面加工処理を施した。粗面加
工の範囲は、研削砥石及び超音波処理の場合はシリコン
融液と接触する部分であり、ブラスト処理の場合はルツ
ボ内側表面全面である。処理前後のルツボ内側表面の洗
浄方法として、5%フッ酸溶液および純水による洗浄を
適宜組み合わせて行った。研削砥石での処理は、ルツボ
を回転させ、ルツボ内に砥石を入れ、#1000の砥石
で研削し粗面を形成した。超音波処理は、1%HF溶液
1リットルに対し、φ1μm〜30μmのダイヤモンド
粒子を100g含有させ超音波をかけた。ブラスト処理
は、炭化珪素の粉を使用してノズルからアルゴンガスと
ともに高圧で吹き付ける方法である。
【0023】これらのルツボに粒状多結晶シリコンを充
填し、加熱溶解させた時の石英ガラスルツボの内側表面
に形成される石英ガラスの結晶相(斑点状クリストバラ
イト)の経時変化を調べた。クリストバライトは、融液
との接触時間に比例してその径が大きくなっていた。
填し、加熱溶解させた時の石英ガラスルツボの内側表面
に形成される石英ガラスの結晶相(斑点状クリストバラ
イト)の経時変化を調べた。クリストバライトは、融液
との接触時間に比例してその径が大きくなっていた。
【0024】表1は、シリコン融液がルツボ内側表面に
接触してから4時間後および10時間後のクリストバラ
イトの形成状態を解析した結果である。生成した結晶の
核の数は、結晶化が進むと斑点状のクリストバライトが
交差し、必ずしも正確な測定ができなくなるので、ここ
では面積占有率を比較した。核の生成量が増えると面積
占有率も増加する。ここで、面積占有率とは、1cm2
の石英ガラス表面に占める結晶(クリストバライト)の
割合であり、光学顕微鏡で観察し、解析することで比較
できる。結晶化した部分は、茶色〜白色を呈し、光学顕
微鏡下では光の反射がみられるので容易に区別できる。
使用後ルツボの内側表面Raと面積占有率の評価は、シ
リコン融液と接触し、一定時間後、シリコン単結晶引き
上げを行って、シリコン融液と接触しなくなった部分を
冷却後解析したものである。
接触してから4時間後および10時間後のクリストバラ
イトの形成状態を解析した結果である。生成した結晶の
核の数は、結晶化が進むと斑点状のクリストバライトが
交差し、必ずしも正確な測定ができなくなるので、ここ
では面積占有率を比較した。核の生成量が増えると面積
占有率も増加する。ここで、面積占有率とは、1cm2
の石英ガラス表面に占める結晶(クリストバライト)の
割合であり、光学顕微鏡で観察し、解析することで比較
できる。結晶化した部分は、茶色〜白色を呈し、光学顕
微鏡下では光の反射がみられるので容易に区別できる。
使用後ルツボの内側表面Raと面積占有率の評価は、シ
リコン融液と接触し、一定時間後、シリコン単結晶引き
上げを行って、シリコン融液と接触しなくなった部分を
冷却後解析したものである。
【0025】表1に示したように、本発明の実施例であ
る算術平均粗さ0.02〜20.0μmRaの表面粗さ
を有するルツボでは、形成されたクリストバライトの4
時間後の面積占有率は何れも90%以上となり、比較例
に比べて核生成が著しく促進されていることが判る。こ
のため、早期にクリストバライトで内側表面が覆い尽く
されたルツボでは、10時間後の表面粗さRa値の変化
が少なく、長時間シリコン融液と接触しても不均一な溶
損が起こっていないことを示している。シリコン融液と
接触している石英ルツボ内側表面の表面粗さは、現状で
は使用中に直接測定することがむずかしいが、シリコン
単結晶を引き上げ、シリコン融液が少なくなって接触し
なくなった部分を、冷却後観測比較することで、本発明
の効果が上記のように確認できる。
る算術平均粗さ0.02〜20.0μmRaの表面粗さ
を有するルツボでは、形成されたクリストバライトの4
時間後の面積占有率は何れも90%以上となり、比較例
に比べて核生成が著しく促進されていることが判る。こ
のため、早期にクリストバライトで内側表面が覆い尽く
されたルツボでは、10時間後の表面粗さRa値の変化
が少なく、長時間シリコン融液と接触しても不均一な溶
損が起こっていないことを示している。シリコン融液と
接触している石英ルツボ内側表面の表面粗さは、現状で
は使用中に直接測定することがむずかしいが、シリコン
単結晶を引き上げ、シリコン融液が少なくなって接触し
なくなった部分を、冷却後観測比較することで、本発明
の効果が上記のように確認できる。
【0026】また、石英ガラスの原料として全て同一の
合成石英粉を用いているため、クリストバライトの径
は、実施例、比較例共差が無く、クリストバライトの結
晶成長速度は150〜200μm/hrと見積もられ
た。本発明のルツボでは核生成が促進されているため、
形成されたクリストバライトの総量(生成した結晶の面
積占有率)としては、比較例の従来のルツボに比べ、短
時間で2〜3倍程度に増加し、このため表面粗さの変化
が極端に少なくなった。
合成石英粉を用いているため、クリストバライトの径
は、実施例、比較例共差が無く、クリストバライトの結
晶成長速度は150〜200μm/hrと見積もられ
た。本発明のルツボでは核生成が促進されているため、
形成されたクリストバライトの総量(生成した結晶の面
積占有率)としては、比較例の従来のルツボに比べ、短
時間で2〜3倍程度に増加し、このため表面粗さの変化
が極端に少なくなった。
【0027】また、これらのルツボを用いて、実際に8
インチ径のシリコン単結晶の引上げを行ったところ、実
施例のルツボでは、シリコン単結晶の引上げ完了までク
リストバライトのルツボからの脱離は観察されず、全て
良好な単結晶インゴットとして引上げられた。しかしな
がら、比較例のルツボでは、引上げ操作中ににクリスト
バライトの部分的な脱離が観察され、この脱離したクリ
ストバライトが融液上を浮遊してシリコン単結晶に付着
して、多結晶化が生じ、良好なシリコン単結晶として引
上げられないものが頻発した。
インチ径のシリコン単結晶の引上げを行ったところ、実
施例のルツボでは、シリコン単結晶の引上げ完了までク
リストバライトのルツボからの脱離は観察されず、全て
良好な単結晶インゴットとして引上げられた。しかしな
がら、比較例のルツボでは、引上げ操作中ににクリスト
バライトの部分的な脱離が観察され、この脱離したクリ
ストバライトが融液上を浮遊してシリコン単結晶に付着
して、多結晶化が生じ、良好なシリコン単結晶として引
上げられないものが頻発した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン融液との接触
による石英ガラスの結晶相の形成を促進し、ルツボ内側
表面の均一な溶解により、従来のルツボよりも長時間の
使用に耐えるシリコン単結晶引上げ用石英ルツボが提供
できる。その結果、引上げに時間のかかる大口径長尺の
シリコン単結晶をも歩留り良く引上げることが可能とな
り、従来に比べ安価な製造コストでシリコン単結晶を製
造できるという工業的に有利な効果を有する。
による石英ガラスの結晶相の形成を促進し、ルツボ内側
表面の均一な溶解により、従来のルツボよりも長時間の
使用に耐えるシリコン単結晶引上げ用石英ルツボが提供
できる。その結果、引上げに時間のかかる大口径長尺の
シリコン単結晶をも歩留り良く引上げることが可能とな
り、従来に比べ安価な製造コストでシリコン単結晶を製
造できるという工業的に有利な効果を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともシリコン融液と接する石英ル
ツボ内側表面において、算術平均粗さ(Ra)が以下の
関係を満足する表面粗さを有することを特徴とするシリ
コン単結晶引き上げ用石英ルツボ。 0.02μm≦Ra≦20.0μm - 【請求項2】 少なくともシリコン融液と接する石英ル
ツボ内側表面において、最大粗さ(Rmax)、最小粗
さ(Rmin)が以下の関係を満足する表面粗さを有す
ることを特徴とする請求項1記載のシリコン単結晶引き
上げ用石英ルツボ。 Rmax/Rmin≦10
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10307998A JPH11292694A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10307998A JPH11292694A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11292694A true JPH11292694A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14344644
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10307998A Pending JPH11292694A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | シリコン単結晶引上げ用石英ルツボ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11292694A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000327478A (ja) * | 1999-04-16 | 2000-11-28 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | 石英ガラスるつぼ及び前記るつぼの製法 |
| JP2009221062A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Sumco Corp | 炭素ドープ単結晶製造方法 |
| JP2011037708A (ja) * | 2010-10-08 | 2011-02-24 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | シリコン単結晶引き上げ用大口径石英ガラスるつぼの製造方法 |
| WO2011158712A1 (ja) * | 2010-06-16 | 2011-12-22 | 信越石英株式会社 | シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスるつぼ及びその製造方法 |
| US8128055B2 (en) * | 2008-10-31 | 2012-03-06 | Japan Super Quartz Corporation | Mold for producing a silica crucible |
| WO2013094318A1 (ja) | 2011-12-22 | 2013-06-27 | ジャパンスーパークォーツ株式会社 | シリカガラスルツボの評価方法、シリコン単結晶の製造方法 |
| EP2251460A4 (en) * | 2008-02-29 | 2015-04-01 | Japan Super Quartz Corp | QUARTZ CUP FOR DRAWING A SILICON MONOCRYSTAL AND METHOD FOR MANUFACTURING THE QUARTZ CUP |
| JP2015163588A (ja) * | 2015-05-13 | 2015-09-10 | 株式会社Sumco | シリカガラスルツボの表面粗さの三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法 |
| JP2016179940A (ja) * | 2016-05-31 | 2016-10-13 | 株式会社Sumco | シリカガラスルツボの評価方法、シリコン単結晶の製造方法 |
| JP2017186213A (ja) * | 2016-04-08 | 2017-10-12 | クアーズテック株式会社 | 石英ガラスルツボ及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-04-14 JP JP10307998A patent/JPH11292694A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000327478A (ja) * | 1999-04-16 | 2000-11-28 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | 石英ガラスるつぼ及び前記るつぼの製法 |
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| JP2009221062A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Sumco Corp | 炭素ドープ単結晶製造方法 |
| US8128055B2 (en) * | 2008-10-31 | 2012-03-06 | Japan Super Quartz Corporation | Mold for producing a silica crucible |
| JPWO2011158712A1 (ja) * | 2010-06-16 | 2013-08-19 | 信越石英株式会社 | シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスるつぼ及びその製造方法 |
| WO2011158712A1 (ja) * | 2010-06-16 | 2011-12-22 | 信越石英株式会社 | シリコン単結晶引き上げ用石英ガラスるつぼ及びその製造方法 |
| JP2011037708A (ja) * | 2010-10-08 | 2011-02-24 | Shinetsu Quartz Prod Co Ltd | シリコン単結晶引き上げ用大口径石英ガラスるつぼの製造方法 |
| WO2013094318A1 (ja) | 2011-12-22 | 2013-06-27 | ジャパンスーパークォーツ株式会社 | シリカガラスルツボの評価方法、シリコン単結晶の製造方法 |
| KR20140104500A (ko) | 2011-12-22 | 2014-08-28 | 가부시키가이샤 섬코 | 실리카 유리 도가니의 평가 방법, 실리콘 단결정의 제조 방법 |
| US9809902B2 (en) | 2011-12-22 | 2017-11-07 | Sumco Corporation | Method for evaluating silica glass crucible, method for producing silicon single crystals |
| JP2015163588A (ja) * | 2015-05-13 | 2015-09-10 | 株式会社Sumco | シリカガラスルツボの表面粗さの三次元分布の決定方法、シリコン単結晶の製造方法 |
| JP2017186213A (ja) * | 2016-04-08 | 2017-10-12 | クアーズテック株式会社 | 石英ガラスルツボ及びその製造方法 |
| JP2016179940A (ja) * | 2016-05-31 | 2016-10-13 | 株式会社Sumco | シリカガラスルツボの評価方法、シリコン単結晶の製造方法 |
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