JPH11293429A - アルミニウム合金ダイカスト品の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金ダイカスト品の製造方法

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JPH11293429A
JPH11293429A JP9736298A JP9736298A JPH11293429A JP H11293429 A JPH11293429 A JP H11293429A JP 9736298 A JP9736298 A JP 9736298A JP 9736298 A JP9736298 A JP 9736298A JP H11293429 A JPH11293429 A JP H11293429A
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JP
Japan
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die
casting
aluminum alloy
release agent
corrosion resistance
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JP9736298A
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English (en)
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Shigeki Yokoyama
茂樹 横山
Susumu Kawase
進 川瀬
Nozomi Kageyama
望 影山
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ADC12と同程度の強度を保持しかつ従来
より耐食性及び機械的強度が向上したアルミ合金ダイカ
スト品の製造方法を提供する。 【解決手段】 重量%で、Si:7.0〜12.0%、
Zn:0.5〜2.0%、Mg:0.4〜0.8%、F
e:0.8〜1.3%、残部Al及び不可避の不純物と
からなる組成を有するアルミニウム合金を用いてダイカ
スト法によりダイカスト品を鋳造し、このダイカスト品
に440〜480℃の温度で溶体化処理することを含む
T6処理を施すことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐食性および機械的
強度に優れたアルミニウム合金ダイカスト品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】量産に適し低コストで提供できる従来の
ダイカスト品は、溶湯(ADC12に代表されるAl−
Si−Cu系合金)を金型のキャビティ内に高速高圧で
充填することにより製造される。しかしこのダイカスト
品の内部には高圧に圧縮されたガスが巻き込まれるため
残存するガス量が15cc/100gAl以上と大き
く、高強度化のためにT6(溶体化温度は500℃前
後)等の通常の熱処理を行うと、ダイカスト品内に閉じ
こめられたガスが膨れ、ブリスターと呼ばれる表面欠陥
が生じて機械的強度(引張強さ、圧縮破壊強度)が低下
すると共に機械的強度のバラツキも大きくなり、高強度
部材としては使用できなくなるという問題がある。
【0003】上記問題を解決するため、金型のキャビテ
ィ内に溶湯を層流状態で充填するスクイズ(層流充填)
ダイカスト鋳造方法で製造することが行われている。し
かしこの方法によれば、ダイカスト品内の残存ガス量を
低減することはできるが、生産性が低コストのダイカス
ト品が得られ難くなるという問題がある。さらに、ガス
の巻き込みを防止するため、金型内を減圧することや金
型内のガスを活性ガス(O2等)に置換することが試み
られているが、効果が十分でないことや形状、肉厚など
に制約が生じてしまう。特開平9−241784号には
適正な組成のAl合金を用い、T6処理することによっ
て上記問題を解決し、高強度でバラツキの少ない、伸び
の大きい高品質のダイカスト品を提供できることが開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし特開平9−24
1784号に記載された組成では含有するCuが耐食性
を低下させる原因となっており、また通常のT6処理だ
けでは十分に機械的性質を向上させることができない。
本発明は上記の問題を解決し、ADC12と同程度の強
度を保持しかつ従来より耐食性が向上したアルミ合金ダ
イカスト品を得ることのできる製造方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者はアルミ合金の
組成、熱処理条件と機械的性質、耐食性の関係について
鋭意検討の結果、CuのかわりにZn、Mgを含有した
アルミニウム合金を用いかつ従来より低い溶体化温度で
T6処理を行うことによりADC12と同程度の強度を
持ち、かつ優れた耐食性を有するダイカスト品が得られ
ることを知見した。すなわち本発明は重量%で、Si:
7.0〜12.0%、Zn:0.5〜2.0%、Mg:
0.4〜0.8%、Fe:0.8〜1.3%、残部Al
及び不可避の不純物とからなる組成を有するアルミニウ
ム合金を用いてダイカスト法によりダイカスト品を鋳造
し、このダイカスト品に440〜480℃の温度で溶体
化処理することを特徴とすることを含むT6処理を施す
ことにより前述した問題を解決することができる。
【0006】上記組成の限定理由は以下の通りである。
ZnとMgを含むアルミニウム合金は、T6処理によっ
て析出した微細なMgZn2粒子によって強度が向上す
る。Znはアルミ合金の耐食性を低下させ、一方Mgは
向上させる。Znが0.5wt%より低いと十分な強度
が得られなず、2.0wt%より高いと耐食性が劣化す
る。そのためZnは0.5〜2.0wt%が望ましく、
さらに高い耐食性が必要な場合は0.5〜1.0wt%
が望ましい。Mgが0.4wt%未満だと十分な耐食性
が得られず、0.8wt%より高いと溶湯の圧入時に割
れが発生しやすいためMgは0.4〜0.8wt%が好
ましい。
【0007】Siが7.0wt%未満の場合、鋳造性が
低下し、12.0wt%より高くなると強度が低下す
る。そのためSiは7.0〜12.0wt%が好まし
い。Feが0.8wt%未満であると充填溶湯の圧入時
の焼き付きが発生しやすくなる。1.3wt%より高い
と伸びが低下する。そのためFeは0.8〜1.3wt
%が好ましい。
【0008】T6処理における溶体化温度が440℃未
満であると十分な強度が得られず、480℃近辺より高
いとブリスターが発生する。そのため前記T6処理にお
ける溶体化温度は440〜480℃、より好ましくは4
40〜460℃である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では適正な鋳造条件とし
て、固定金型と可動金型との間にキャビティを形成
し、この金型内を減圧排気し、リングを装着したプラ
ンジャーを使用して射出部のシール性を向上させ、ガ
スの発生原因の影響が大きい離型剤(潤滑剤)として粉
体離型材を使用し、適正なゲート速度での鋳造等を考
慮して適用される。更に、粉体離型材をキャビティに均
一に塗布するために、ゲート方案として金型溶湯の流れ
以外に気体状体で供給される粉体離型材の流れまで考慮
した適正なゲート形状としたり、キャビティ内への溶湯
の供給量をほぼ一定にするために電磁ポンプを使用する
のも有用である。
【0010】本発明のダイカスト品を鋳造する装置の詳
細を図面により説明する。図3において、1は金型であ
り、固定金型11と可動金型12とを有し、両金型1
1、12の境界面すなわち見切り面19の両側にキャビ
ティ13が形成されており、キャビティ13は複数個の
ゲート14及び湯道15を介して加圧装置2に接続され
ている。加圧装置2は、固定型11に接続されたスリー
ブ21とその内部に摺動自在に配置されたプランジャー
チップ22とフランジ23と駆動部24とを有する。
【0011】スリーブ21には、粉体離型剤の供給口2
5が設けられ、供給口25には粉体離型剤供給装置3が
接続されている。またスリーブ21には、金属溶湯(以
下単に溶湯という)を供給するための給湯口26が設け
られている。給湯口26は電磁ポンプ4を介して溶湯を
収容する保持炉5に接続されている。キャビティ13
は、通路16を介して減圧装置6に接続されている。通
路16は途中で2つの通路17、18に分岐され、一方
の通路17は減圧装置6を構成する真空タンク61及び
真空タンク62に接続され、他方の通路18は大気に連
通している。通路17の途中には減圧用電磁弁72が設
けられており、また通路16とキャビティ13との間に
シャット用電磁弁73が設けられている。更に各電磁弁
71、72及び73並びに電磁ポンプ4は制御装置8に
接続されており、リミットスイッチの反応による信号に
基づき各電磁弁の開閉と電磁ポンプの作動を制御する。
【0012】また、上記の粉体離型剤供給装置3の構成
を図4により説明する。図4において、図3と同一部分
は同一の符号で示す。粉体離型剤30、例えばカーボン
ブラック、ワックス、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤
は、エア供給管31に接続された容器32内に収容さ
れ、容器32は供給管33を介して静電ノズル34に接
続され、ノズルの先端はスリーブ21に接続されてい
る。容器32内の粉体離型剤30は浮動エア38によっ
て浮動されている。また供給管33の途中には定量吐出
器35が設けられ、また供給管33にはエア供給管36
が接続されている。更に静電ノズル34と固定金型11
との間に高圧発生器37が電気的に接続されており、こ
の定量吐出器35に吐出エア39を吐出することによ
り、粉体離型剤30を静電ノズル34よりスリーブ21
を通じてキャビティ13に吐出される。
【0013】上記構成による動作を説明する。可動金型
12を駆動手段(図示せず)により図3に示すように移
動させて型締めを行った後、プランジャーチップ22を
図3に破線で示す位置まで前進させる。ここでリミット
スイッチ81がオンしてシャット用電磁弁73を開放
し、大気開放用電磁弁71が閉鎖し、減圧用電磁弁72
が開放することにより、キャビティ13を真空タンク6
1と連通し、真空ポンプ62を作動させて、キャビティ
13を所定圧力まで減圧する。
【0014】次いでこの減圧をセンサ(図示せず)によ
り検出しその信号に基づいて制御装置8により離型剤供
給装置3を作動させて、粉体離型剤をキャビティ13に
連結する複数個のゲート14を介してスリーブ21から
キャビティ13内に供給する。ここで、粉体離型剤は粉
体離型剤を収容した容器内にエアを吹き込み、定量吐出
器により所定量だけ供給され、高電圧の印可された静電
ノズルからスリーブ21内に吐出される。キャビティ1
3内に所定量の粉体離型剤を供給した後に、減圧用電磁
弁72を閉鎖し、大気開放用電磁弁71を開放し背圧ガ
ス抜きを行う。しかる後プランジャーチップ22を所定
位置まで前進させることにより、用湯をキャビティ13
内に注入して鋳造を行う。
【0015】上記の鋳造過程において無機固体潤滑剤と
有機化合物とからなる粉体離型剤を供給し、かつ金型内
を減圧しつつ溶湯を圧入することが望ましい。粉体離型
材は例えば、無機個体潤滑剤(窒化カホウ素、雲母、金
属酸化物、窒化珪素のうち1種又は2種以上)と有機化
合物(金属石鹸および高分子化合物)を配合したもので
ある。通常数回の鋳造作業毎で粉体離型剤の供給を行う
が一度の鋳造作業毎に行うことがさらに望ましい。
【0016】粉体離型剤の供給を行わない場合の動作は
次の通りである。型締め後プランジャーチップ22を図
3の実線に示す位置まで前進させ、シャット用電磁弁7
3を開放し、減圧用電磁弁71を閉鎖し、次いで大気開
放用電磁弁62を開放して背圧ガス抜きを行った後に、
電磁ポンプ4を作動させてスリーブ21内に溶湯を供給
する。そして前述したようにプランジャーチップ22を
前進させることによりキャビティ13内に溶湯を注入す
る。一回の鋳造作業が完了するとプランジャーチップ2
2をリミットスイッチ83が御するまで後退させ、次の
鋳造作業に備える。
【0017】ADC12、およびADC12の組成のC
uをZnとMgに置換した9種類の実施例合金と比較例
合金をJIS舟形形状の金型に鋳造した。インゴットか
ら耐食性評価用試験片を切り出し、実施例合金と比較例
合金に対して溶体化条件460℃×7時間、時効条件1
60℃×8時間のT6処理を行った。各合金の組成を表
1に示す。
【0018】
【表1】 (wt%)
【0019】耐食性を評価するために鋳放しのADC1
2およびT6処理した実施例合金の試験片に対し塩水噴
霧試験(JIS Z2371)を96時間行った。表面
に発生した錆(水酸化アルミニウム)を硝酸で溶解した
後、硝酸中のAl濃度をICP(プラズマ発光分光分
析)で測定することで単位面積当たりの錆の重量を算出
した。図1にその結果を示す。図中の破線はADC12
材の錆重量である。
【0020】図1からZn:0.5〜2.0wt%、M
g:0.4〜0.8wt%の組成範囲において錆重量は
ADC12の1/2以下であり、耐食性が改善されてい
ることがわかる。特にZn:0.5〜1.0wt%では
4倍以上の耐食性を示している。 一方Zn:0.5〜1.0wt%、Mg:0.2wt%
においてはADC12と同程度まで耐食性が劣化した。
同様にZn:2.5wt%、Mg:0.8wt%におい
てもADC12と同程度まで耐食性が劣化することがわ
かる。
【0021】次に特に優れた耐食性を示したZn:0.
5〜1.0wt%、Mg:0.4〜0.8wt%の4種
類の実施例のインゴットに対して溶体化条件440、4
60℃×7時間、時効条件160℃×8時間でT6処理
を行った後、4号引張試験片(JIS Z2201)を
切り出し、同様にADC12の鋳放しのインゴットから
試験片を切り出して引張試験を行い、引張強度を測定し
た。その結果を図2に示す。
【0022】図2からいずれの合金もADC12より高
い強度を示すことがわかる。 Zn:0.5〜1.0wt%、Mg:0.4〜0.8w
t%の本発明の合金に対し、溶体化条件440〜480
℃×7時間(より好ましくは440〜460℃×7時
間)、時効条件160℃×8時間でT6処理を行うと、
ADC12と同程度以上の強度を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ダイカスト品を特定の
組成を有するアルミニウム合金を用いかつ特定の温度で
T6処理を施すこにより、合金自体が優れた耐食性を有
するので、耐食性及び機械的強度が向上した高品質のダ
イカスト品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組成と耐食性の関係を表す図である。
【図2】組成、溶体化温度と引張強度、伸びの関係を表
す図である。
【図3】ダイカスト鋳造装置の全体を表す図である。
【図4】ダイカスト鋳造装置の粉体離型剤供給装置を表
す図である。
【符号の説明】
1:金型、2:加圧装置、3:粉体離型剤供給装置、
6:減圧装置、13:キャビティ、14:ゲート、2
1:スリーブ、22:プランジャーチップ、27:リン
グチップ、30:粉体離型剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 611 C22F 1/00 611 691 691B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Si:7.0〜12.0%、
    Zn:0.5〜2.0%、Mg:0.4〜0.8%、F
    e:0.8〜1.3%、残部Al及び不可避の不純物と
    からなる組成を有するアルミニウム合金を用いてダイカ
    スト法によりダイカスト品を鋳造し、このダイカスト品
    に440〜480℃の温度で溶体化処理することを含む
    T6処理を施すことを特徴とするアルミニウム合金ダイ
    カスト品の製造方法。
  2. 【請求項2】 無機固体潤滑剤と有機化合物とからなる
    粉体離型剤を供給し、かつ金型内を減圧しつつ溶湯を圧
    入するダイカスト法により製造することを特徴とする請
    求項1に記載のアルミニウム合金ダイカスト品の製造方
JP9736298A 1998-04-09 1998-04-09 アルミニウム合金ダイカスト品の製造方法 Pending JPH11293429A (ja)

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