JPH1129355A - 多結晶MgO蒸着材とその製造方法 - Google Patents

多結晶MgO蒸着材とその製造方法

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JPH1129355A
JPH1129355A JP9186127A JP18612797A JPH1129355A JP H1129355 A JPH1129355 A JP H1129355A JP 9186127 A JP9186127 A JP 9186127A JP 18612797 A JP18612797 A JP 18612797A JP H1129355 A JPH1129355 A JP H1129355A
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less
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ppm
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Takeyoshi Takenouchi
武義 竹之内
Hiroshi Sasaki
博 佐々木
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Mitsubishi Materials Corp
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビーム法にて蒸着しても、スプラッシュが
殆ど発生せずかつ成膜されるMgO膜の厚さを略均一に
形成できる。 【解決手段】本発明の多結晶MgO蒸着材はMgO純度
が99.5%以上かつ相対密度が96%以上の多結晶M
gOの焼結体ペレット11からなり、このペレット11
は球状に形成される。またペレット11の結晶粒径は1
〜500μmである。更にペレット11に含まれる、S
i及びAlの不純物がそれぞれ元素濃度で200ppm
以下、Caの不純物が元素濃度で250ppm以下、Z
rの不純物が元素濃度で150ppm以下、Feの不純
物が元素濃度で50ppm以下、Cr,V及びNiの不
純物がそれぞれ元素濃度で10ppm以下、Na及びK
の不純物がそれぞれ元素濃度で20ppm以下、Cの不
純物が元素濃度で70ppm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AC型のプラズマ
ディスプレイパネルのMgO膜の成膜に適した多結晶M
gO蒸着材とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶(Liquid Crystal Display :
LCD)をはじめとして、各種の平面ディスプレイの
研究開発と実用化はめざましく、その生産も急増してい
る。カラープラズマディスプレイパネル(PDP)につ
いても、その開発と実用化の動きが最近活発になってい
る。PDPは大型化し易く、ハイビジョン用の大画面壁
掛けテレビの最短距離にあり、既に対角40インチクラ
スのPDPの試作が進められている。PDPは、電極構
造の点で金属電極がガラス誘電体材料で覆われるAC型
と、放電空間に金属電極が露出しているDC型とに分類
される。
【0003】このAC型PDPの開発の当初は、ガラス
誘電体層が放電空間に露出していたため、直接放電にさ
らされ、イオン衝撃のスパッタリングにより誘電体層の
表面が変化して放電開始電圧が上昇していた。そのた
め、高い昇華熱を持つ種々の酸化物をこの誘電体層の保
護膜とする試みがなされた。この保護膜は直接放電用の
ガスと接しているために重要な役割を担っている。即
ち、保護膜に求められる特性は、低い放電電圧、放
電時の耐スパッタリング性、速い放電の応答性、及び
絶縁性である。これらの条件を満たす材料として、M
gOが保護膜に用いられる。このMgOからなる保護膜
は、誘電体層の表面を放電時のスパッタリングから守
り、PDPの長寿命化に重要な働きをしている。
【0004】現在、AC型PDPの上記保護膜として、
単結晶MgOの破砕品を蒸着材とする電子ビーム蒸着法
により成膜されたMgO膜が知られている。この電子ビ
ーム蒸着法によるMgO膜は1000オングストローム
/分以上の高速で成膜することができる。また成膜され
たMgO膜の結晶方位は(111)面に配向した膜が最
も低い維持電圧で駆動でき、更に膜中に存在する(11
1)面の量が増えるほど、二次電子の放出比は増大し、
駆動電圧も減少すると言われている。なお上記単結晶M
gOの破砕品は純度が98%以上のMgOクリンカや軽
焼MgO(1000℃以下で焼結されたMgO)を電弧
炉(アーク炉)で溶融することにより、即ち電融により
インゴットとした後、このインゴットから単結晶部を取
出して破砕することにより製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の単
結晶MgOの破砕品は直方体であるため、この破砕品を
蒸着材として用いた電子ビーム蒸着時に蒸着材のエッジ
に局所的に高エネルギが与えられると、蒸着材の飛散
(スプラッシュ)が発生し、蒸着効率が低下する不具合
があった。このスプラッシュの発生の防止には蒸着材の
大型化が有効であると考えられているが、単結晶MgO
の破砕品は脆弱であるため粉化しやすく、この破砕品を
現行の粒径1〜5mmより大きな一定のサイズに均一に
揃えることが困難であった。また上記従来の単結晶Mg
Oの破砕品を蒸着材として用いた電子ビーム蒸着時に大
面積のガラス誘電体層に対してMgO膜を均一に成膜す
ることが難しく、膜厚が均一にならない問題があった。
この結果、MgO膜を成膜したガラス誘電体層をPDP
に組込んだ場合に、電気的特性、例えば放電開始電圧や
駆動電圧が高くなったり或いは変化したりする問題点が
あった。
【0006】一方、MgOクリンカや軽焼MgOは、海
水から得られるMgCl2を原料としていることが多
く、このMgCl2には比較的多くのCa,Si,Fe
等の不純物が含まれるため、これらの不純物が単結晶M
gO中に残留する。また単結晶MgOの製造過程におけ
るインゴットでは、このインゴットの中心から表面部に
向って連続的に不純物量が増加しており、このため単結
晶部の取出し方によって製品の純度が極めて容易に変動
してしまい、単結晶MgOの純度の安定性や信頼性を欠
く問題点があった。
【0007】これらの点を解消するために単結晶MgO
に代えて多結晶MgOを用いる方法も考えられる。しか
し種々の焼結助剤の添加により緻密化した高密度の多結
晶MgOでは、組織的に結晶粒界に欠陥が存在する問題
点があり、また純度を高くすると、密度が低くくなる問
題点があった。この結果、これらの多結晶MgO蒸着材
を用いて電子ビーム蒸着法にてガラス誘電体層にMgO
膜を成膜すると、結晶方位の(111)面への配向量が
減少し、このガラス誘電体層をPDPに組込んだときの
電気的特性が低下するため、多結晶MgOを蒸着材とし
て使用できなかった。
【0008】本発明の目的は、電子ビーム蒸着法にて蒸
着しても、スプラッシュを発生させずに高速でかつ均一
に成膜できる多結晶MgO蒸着材とその製造方法を提供
することにある。本発明の別の目的は、成膜されたMg
O膜の膜特性を向上できる多結晶MgO蒸着材とその製
造方法を提供することにある。本発明の更に別の目的
は、焼結体ペレットが粉化せず、また設備コストが安価
で量産に適した多結晶MgO蒸着材とその製造方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、MgO純度が99.5%以上かつ相
対密度が96%以上の多結晶MgOの焼結体ペレット1
1からなり、ペレット11が球状に形成された多結晶M
gO蒸着材である。この請求項1に記載された多結晶M
gO蒸着材では、高純度かつ高密度の多結晶MgOの焼
結体ペレット11を用いてAC型PDP等のMgO膜を
成膜すると、スプラッシュが極めて少なく高速で安定し
た成膜ができる。また焼結体ペレット11を球状に形成
したので、ペレット11の欠けや割れが発生しない。こ
の結果、ペレット11が粉化しないので、スプラッシュ
の発生は更に少なくなる。従って、膜厚分布を向上でき
るので、略均一な膜質を有するMgO膜を得ることがで
きる。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に多結晶MgOの焼結体ペレットの結晶
粒径が1〜500μmであることを特徴とする。この請
求項2に記載された多結晶MgO蒸着材では、上記範囲
内の大小さまざまな粒径の結晶がモザイク状に焼結して
焼結体ペレットが形成されるため、ペレットの強度及び
密度が高くなり、隣接する結晶粒の粒界が密着して粒界
における気孔の発生を低減できる。この結果、成膜され
たMgO膜は優れた膜特性を有する。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、更に多結晶MgOの焼結体ペレット
に含まれる、Si及びAlの不純物がそれぞれ元素濃度
で200ppm以下であり、Caの不純物が元素濃度で
250ppm以下であり、Zrの不純物が元素濃度で1
50ppm以下であり、Feの不純物が元素濃度で50
ppm以下であり、Cr,V及びNiの不純物がそれぞ
れ元素濃度で10ppm以下であり、Na及びKの不純
物がそれぞれ元素濃度で20ppm以下であり、Cの不
純物が元素濃度で70ppm以下であることを特徴とす
る。この請求項3に記載された多結晶MgO蒸着材で
は、成膜されたMgO膜に含まれる不純物が極めて少な
くなるので、このMgO膜の膜特性は向上する。
【0012】請求項4に係る発明は、図1及び図2に示
すように、純度が99.5%以上で平均粒径が0.1〜
3μmのMgO粉末を転動造粒機13の回転皿13bに
入れた後にバインダを含む有機溶媒を噴霧することによ
りMgO粉末を造粒して球状の成形体14を成形する工
程と、回転皿13bに更にMgO粉末を入れかつバイン
ダを含む有機溶媒を噴霧する作業を繰返して球状の成形
体14を所定の大きさに成長させる工程と、成長した成
形体14を所定の温度で焼結する工程とを含む多結晶M
gO蒸着材の製造方法である。この請求項4に記載され
た多結晶MgO蒸着材の製造方法では、請求項1に記載
されたMgO純度が99.5%以上かつ相対密度が96
%以上の多結晶MgOの焼結体ペレット11からなる多
結晶MgO蒸着材を得ることができる。
【0013】請求項5に係る発明は、純度が99.5%
以上で平均粒径が0.1〜3μmのMgO粉末とバイン
ダとを混練して解砕する工程と、解砕したバインダを含
むMgO粉末を転動造粒機の回転皿に入れた後に有機溶
媒を噴霧することによりMgO粉末を造粒して球状の成
形体を成形する工程と、回転皿に更にバインダを含むM
gO粉末を入れかつ有機溶媒を噴霧する作業を繰返すこ
とにより球状の成形体を所定の大きさに成長させる工程
と、成長した成形体を所定の温度で焼結する工程とを含
む多結晶MgO蒸着材の製造方法である。この請求項5
に記載された多結晶MgO蒸着材の製造方法でも、請求
項4に記載された製造方法と同様に、MgO純度が9
9.5%以上かつ相対密度が96%以上の多結晶MgO
の焼結体ペレットからなる多結晶MgO蒸着材を得るこ
とができる。また球状の成形体を1250〜1350℃
の温度で一次焼結した後、昇温して1500〜1650
℃の温度で二次焼結することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1に示すように、本発明の多結晶
MgO蒸着材はMgO純度が99.5%以上、更に好ま
しくは99.9%以上、かつ相対密度が96%以上、更
に好ましくは97.5%以上の多結晶MgOの焼結体ペ
レット11からなる。またこの焼結体ペレット11は球
状に形成される。このペレット11の直径は1〜10m
m、好ましくは3〜6mmの範囲内に形成される。ペレ
ット11の直径を上記範囲に限定したのは、成形性が良
好で、取扱いに便利だからである。また焼結体ペレット
11の結晶粒径は1〜500μmの範囲内にあることが
好ましい。ペレット11の結晶粒径を1〜500μmと
限定したのは、この範囲内の大小さまざまな粒径の結晶
がモザイク状に焼結するため、強度が高くなり、隣接す
る結晶粒の粒界が密着して粒界における気孔の発生を低
減できるからである。
【0015】多結晶MgOの焼結体ペレット11に含ま
れる不純物(Si,Al,Ca,Zr,Fe,Cr,
V,Ni,Na,K及びC)の含有量は合計で850p
pm以下であることが好ましい。また上記不純物の個別
的な含有量は、Si及びAlの不純物がそれぞれ元素濃
度で200ppm以下であり、Caの不純物が元素濃度
で250ppm以下であり、Zrの不純物が元素濃度で
150ppm以下であり、Feの不純物が元素濃度で5
0ppm以下であり、Cr,V及びNiの不純物がそれ
ぞれ元素濃度で10ppm以下であり、Na及びKの不
純物がそれぞれ元素濃度で20ppm以下であり、Cの
不純物が元素濃度で70ppm以下であることが好まし
い。上記各不純物が元素濃度で上記値を超えると、Mg
O蒸着材を電子ビーム蒸着法で成膜したガラス基板をパ
ネルに組込んだときに、膜質にばらつきが生じるため
に、電気的特性、例えば駆動電圧が高くなったり或いは
不安定になったりする不具合がある。
【0016】このように構成された多結晶MgO蒸着材
の製造方法を図1及び図2に基づいて説明する。先ず回
転皿型転動造粒機13の回転皿13bを図2の実線矢印
で示す方向に回転している状態で、純度が99.5%以
上で平均粒径が0.1〜3μmのMgO粉末を回転皿1
3bに入れた後に、MgO粉末が回転皿13bの傾斜し
た底上を均一に流れる、即ちMgO粉末が転がりなら上
下に動くことを見ながら、スプレー器13fでバインダ
を含む有機溶媒を噴霧する。これによりMgO粉末が核
粒子となって回転皿13b内で上下動しながら、核粒子
同士が互いに結合し締まり合って生(なま)密度の高い
球状の成形体14が形成される。
【0017】ここで、MgO粉末の平均粒径を0.1〜
3μmと限定したのは、0.1μm未満では、粉末が細
かすぎて凝集するため、粉末のハンドリングが悪くな
り、3μmを越えると、微細構造の制御が難しく、緻密
な焼結体ペレット11が得られないからである。またM
gO粉末の平均粒径を上記範囲に限定すると、焼結助剤
を用いなくても所望の焼結体ペレット11が得られる利
点もある。またバインダとしてはポリエチレングリコー
ルやポリビニールブチラール等を、有機溶媒としてはエ
タノールやプロパノール等を用いることが好ましい。バ
インダは0.2〜2重量%添加すれば十分である。
【0018】この実施の形態の回転皿型転動造粒機13
は図2に詳しく示すように、支持台13aに傾斜角度を
変更可能にかつ回転可能に取付けられた回転軸(図示せ
ず)と、この回転軸の先端に固着され傾斜した平底を有
する回転皿13bと、この回転皿13bの周縁に形成さ
れた成形体用出口13cに連なる成形体用シュータ13
dとを備える。またMgO粉末は原料用シュータ13e
から回転皿13bに供給され、バインダを含む有機溶剤
はスプレー器13fの複数のノズル13gから噴霧され
るように構成される。複数のノズル13gは図示しない
管路に接続される。また図2の符号13hは回転皿13
bの内周面に付着した造粒粉末を掻き落とすサイドスク
レーパである。
【0019】次に原料用シュータ13eから上記回転皿
13bに更にMgO粉末を入れかつ複数のノズル13g
からバインダを含む有機溶媒を噴霧する。これにより上
記球状の成形体14が成長するので、この作業を繰返す
ことにより十分に密度の高くなった真球に近い所定の粒
径(所定の直径)の成形体14を得ることができる。所
定の大きさになった成形体14は成形体用シュータ13
dから転がって排出される。この成形体14はメカニカ
ルプレス(金型プレス法)のような圧力による成形では
ないため、金型と強く摩擦・圧縮されることがなく、成
形体14に不純物が含まれることはない。また金型プレ
ス法では、プレス成形の前処理としてスプレードライヤ
が必要であるが、本発明のように回転皿型転動造粒機1
3を用いると、スプレードライヤが不要になるので、設
備コストが安価で量産に適する。
【0020】更に上記球状の成形体13を所定の温度で
焼結する。焼結する前に成形体13を350〜620℃
の温度で脱脂処理することが好ましい。この脱脂処理は
成形体13の焼結後の色むらを防止するために行われ、
時間をかけて十分に行うことが好ましい。焼結は125
0〜1350℃の温度で1〜5時間行う一次焼結と、こ
の後に更に昇温して1500〜1650℃の温度で1〜
10時間行う二次焼結とからなる二段焼結により行われ
る。
【0021】成形体13を先ず一次焼結するために昇温
すると、1200℃から焼結が始まり、1350℃で焼
結はかなり進む。この温度で一次焼結することにより、
粒径が大きくてもその表面と内部との焼結むら(組織構
造の差)はなく、1500〜1650℃の温度で二次焼
結することにより、相対密度が100%に近い焼結体ペ
レット11が得られる。この結果、本発明の高純度かつ
高密度のMgO焼結体ペレット11をプラズマディスプ
レイパネルに成膜すると、ペレット11が球状であるた
め、電子ビーム蒸着時のスプラッシュが少なく、膜特性
の良好なMgO膜を得られる。
【0022】なお、この実施の形態では、平底の回転皿
を有する回転皿型転動造粒機を挙げたが、多段底、変形
底又は球面底の回転皿を有する回転皿型転動造粒機でも
よい。また、上記二段焼結時の昇温速度を20〜30℃
/時間と遅くすれば更に緻密化を図ることができる。更
に、この実施の形態では、成形体を二段焼結により焼結
したが、焼結温度が1500〜1650℃の範囲の一段
焼結により成形体を焼結してもよい。
【0023】次に本発明の多結晶MgO蒸着材の別の製
造方法を説明する。先ず純度が99.5%以上で平均粒
径が0.1〜3μmのMgO粉末とバインダとを混練し
て所定の粒径に解砕する。バインダとしてはポリエチレ
ングリコールやポリビニールブチラール等を用いること
が好ましく、このバインダの添加量は0.2〜2重量%
であることが好ましい。また解砕後の平均粒径は10〜
100μmの範囲内であることが好ましい。次いで上記
解砕したバインダを含むMgO粉末を転動造粒機の回転
皿に入れた後に、バインダを含むMgO粉末が転がりな
ら上下に動くことを見ながら、スプレー器で有機溶媒を
噴霧する。有機溶媒としてはエタノールやプロパノール
等を用いることが好ましい。これにより上記第1の実施
の形態と同様に、MgO粉末が核粒子となって回転皿内
で上下動しながら、核粒子同士が互いに結合し締まり合
って生(なま)密度の高い球状の成形体が形成される。
【0024】この実施の形態では、第1の実施の形態の
傾斜した回転皿を有する回転皿型転動造粒機又は水平の
回転皿を有する回転皿型転動造粒機等が用いられる。次
に上記回転皿に更にバインダを含むMgO粉末を入れか
つ有機溶媒を噴霧する。これにより上記球状の成形体が
成長するので、この作業を繰返すことにより所定の大き
さ、即ち所定の直径を有する成形体を得ることができ
る。以下の焼結工程は上記第1の実施の形態と同様であ
るので、繰返しの説明を省略する。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、多
結晶MgO蒸着材をMgO純度が99.5%以上かつ相
対密度が96%以上の多結晶MgOの焼結体ペレットに
より構成し、更にこのペレットを球状に形成したので、
この高純度かつ高密度の多結晶MgOの焼結体ペレット
を用いてAC型PDP等のMgO膜を成膜すると、スプ
ラッシュが少なく効率的に成膜でき、略均一な膜厚を有
するMgO膜を得ることができる。また焼結体ペレット
を球状に形成することにより、ペレットの欠けや割れが
発生しないので、ペレットが粉化せず、スプラッシュの
発生は更に少なくなる。この結果、MgO膜の成膜面積
が大きくても、略均一に成膜することができるので、例
えばMgO膜を成膜したガラス誘電体層をPDPに組込
んだ場合に、放電開始電圧や駆動電圧を低く一定にで
き、PDPの電気的特性を向上できる。
【0026】また多結晶MgOの焼結体ペレットの結晶
粒径を1〜500μmに形成すれば、この範囲内の大小
さまざまな粒径の結晶がモザイク状に焼結して焼結体ペ
レットが形成されるため、ペレットの強度及び密度が高
くなり、隣接する結晶粒の粒界が密着して粒界における
気孔の発生を低減できる。この結果、成膜されたMgO
膜は優れた膜特性を有する。また多結晶MgOの焼結体
ペレットに含まれる、Si及びAlの不純物をそれぞれ
元素濃度で200ppm以下に、Caの不純物を元素濃
度で250ppm以下に、Zrの不純物を元素濃度で1
50ppm以下に、Feの不純物を元素濃度で50pp
m以下に、Cr,V及びNiの不純物をそれぞれ元素濃
度で10ppm以下に、Na及びKの不純物をそれぞれ
元素濃度で20ppm以下に、Cの不純物を元素濃度で
70ppm以下にすれば、成膜されたMgO膜に含まれ
る不純物が極めて少なくなるので、このMgO膜の膜特
性は向上する。
【0027】また純度が99.5%以上で平均粒径が
0.1〜3μmのMgO粉末を転動造粒機の回転皿に入
れた後にバインダを含む有機溶媒を噴霧することにより
MgO粉末を造粒して球状の成形体を成形し、、回転皿
に更にMgO粉末を入れかつバインダを含む有機溶媒を
噴霧する作業を繰返して球状の成形体を所定の大きさに
成長させ、成長した成形体を所定の温度で焼結すれば、
上記MgO純度が99.5%以上かつ相対密度が96%
以上の多結晶MgOの焼結体ペレットからなる多結晶M
gO蒸着材を得ることができる。更に純度が99.5%
以上で平均粒径が0.1〜3μmのMgO粉末とバイン
ダとを混練して解砕し、この解砕したバインダを含むM
gO粉末を転動造粒機の回転皿に入れた後に有機溶媒を
噴霧することによりMgO粉末を造粒して球状の成形体
を成形し、回転皿に更にバインダを含むMgO粉末を入
れかつ有機溶媒を噴霧する作業を繰返すことにより球状
の成形体を所定の大きさに成長させ、成長した成形体を
所定の温度で焼結しても、上記製造方法と同様の効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の多結晶MgOの焼結体ペレ
ットの正面図。
【図2】スラリーを成形する回転皿型転動造粒機の正面
図。
【符号の説明】
11 焼結体ペレット 13 回転皿型転動造粒機 13b 回転皿 14 成形体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】また純度が99.5%以上で平均粒径が
0.1〜3μmのMgO粉末を転動造粒機の回転皿に入
れた後にバインダを含む有機溶媒を噴霧することにより
MgO粉末を造粒して球状の成形体を成形し、回転皿に
更にMgO粉末を入れかつバインダを含む有機溶媒を噴
霧する作業を繰返して球状の成形体を所定の大きさに成
長させ、成長した成形体を所定の温度で焼結すれば、上
記MgO純度が99.5%以上かつ相対密度が96%以
上の多結晶MgOの焼結体ペレットからなる多結晶Mg
O蒸着材を得ることができる。更に純度が99.5%以
上で平均粒径が0.1〜3μmのMgO粉末とバインダ
とを混練して解砕し、この解砕したバインダを含むMg
O粉末を転動造粒機の回転皿に入れた後に有機溶媒を噴
霧することによりMgO粉末を造粒して球状の成形体を
成形し、回転皿に更にバインダを含むMgO粉末を入れ
かつ有機溶媒を噴霧する作業を繰返すことにより球状の
成形体を所定の大きさに成長させ、成長した成形体を所
定の温度で焼結しても、上記製造方法と同様の効果が得
られる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年12月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】請求項4に係る発明は、図1及び図2に示
すように、純度が99.5%以上で平均粒径が0.1〜
3μmのMgO粉末を転動造粒機13の回転皿13bに
入れた後にバインダを含む有機溶媒を噴霧することによ
りMgO粉末を造粒して球状の成形体を成形する工程
と、回転皿13bに更にMgO粉末を入れかつバインダ
を含む有機溶媒を噴霧する作業を繰返して球状の成形体
14を所定の大きさに成長させる工程と、成長した成形
体14を所定の温度で焼結する工程とを含む多結晶Mg
O蒸着材の製造方法である。この請求項4に記載された
多結晶MgO蒸着材の製造方法では、請求項1に記載さ
れたMgO純度が99.5%以上かつ相対密度が96%
以上の多結晶MgOの焼結体ペレット11からなる多結
晶MgO蒸着材を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MgO純度が99.5%以上かつ相対密
    度が96%以上の多結晶MgOの焼結体ペレット(11)か
    らなり、前記ペレット(11)が球状に形成された多結晶M
    gO蒸着材。
  2. 【請求項2】 多結晶MgOの焼結体ペレットの結晶粒
    径が1〜500μmである請求項1記載の多結晶MgO
    蒸着材。
  3. 【請求項3】 多結晶MgOの焼結体ペレットに含まれ
    る、Si及びAlの不純物がそれぞれ元素濃度で200
    ppm以下であり、Caの不純物が元素濃度で250p
    pm以下であり、Zrの不純物が元素濃度で150pp
    m以下であり、Feの不純物が元素濃度で50ppm以
    下であり、Cr,V及びNiの不純物がそれぞれ元素濃
    度で10ppm以下であり、Na及びKの不純物がそれ
    ぞれ元素濃度で20ppm以下であり、Cの不純物が元
    素濃度で70ppm以下である請求項1又は2記載の多
    結晶MgO蒸着材。
  4. 【請求項4】 純度が99.5%以上で平均粒径が0.
    1〜3μmのMgO粉末を転動造粒機(13)の回転皿(13
    b)に入れた後にバインダを含む有機溶媒を噴霧すること
    により前記MgO粉末を造粒して球状の成形体(14)を成
    形する工程と、 前記回転皿(13b)に更にMgO粉末を入れかつバインダ
    を含む有機溶媒を噴霧する作業を繰返して前記球状の成
    形体(14)を所定の大きさに成長させる工程と、 前記成長した成形体(14)を所定の温度で焼結する工程と
    を含む多結晶MgO蒸着材の製造方法。
  5. 【請求項5】 純度が99.5%以上で平均粒径が0.
    1〜3μmのMgO粉末とバインダとを混練して解砕す
    る工程と、 前記解砕したバインダを含むMgO粉末を転動造粒機の
    回転皿に入れた後に有機溶媒を噴霧することにより前記
    MgO粉末を造粒して球状の成形体を成形する工程と、 前記回転皿に更にバインダを含むMgO粉末を入れかつ
    有機溶媒を噴霧する作業を繰返すことにより前記球状の
    成形体を所定の大きさに成長させる工程と、 前記成長した成形体を所定の温度で焼結する工程とを含
    む多結晶MgO蒸着材の製造方法。
  6. 【請求項6】 球状の成形体を1250〜1350℃の
    温度で一次焼結した後、昇温して1500〜1650℃
    の温度で二次焼結する請求項4又は5記載の多結晶Mg
    O蒸着材の製造方法。
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