JPH11294576A - マニュアルレンジ付き自動変速機のロックアップ制御装置 - Google Patents

マニュアルレンジ付き自動変速機のロックアップ制御装置

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JPH11294576A
JPH11294576A JP9907698A JP9907698A JPH11294576A JP H11294576 A JPH11294576 A JP H11294576A JP 9907698 A JP9907698 A JP 9907698A JP 9907698 A JP9907698 A JP 9907698A JP H11294576 A JPH11294576 A JP H11294576A
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automatic transmission
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Kenji Nishino
健司 西野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マニュアルレンジでの加速時に自動変速レン
ジと同じ加速振動防止用のロックアップ解除がなされて
ダイレクト感のない走行となるのを防止する。 【解決手段】 ロックアップ状態で(31)、スロット
ル開度TVOが開いていて(32)、マニュアル(M)
レンジである場合において(34)、アクセルペダル踏
み込み速度ΔTVOがMレンジ用の設定値ΔTVOMS
上である時(37)、38でソレノイド11を即座にO
FFしてロックアップを解除し、Mレンジでも許容でき
ない加速振動を防止する。34で自動変速レンジと判定
する場合、ΔTVOがDレンジ用の設定値ΔTVODS
上である時(35)、36でソレノイド11を即座にO
FFしてロックアップを解除する。ところでΔTVOMS
>ΔTVODSに定めるから、Mレンジ加速時のロックア
ップ解除が制限され、その分、Mレンジ加速時にダイレ
クト感のある走行にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手動変速が可能な
マニュアルレンジを付加した自動変速機に関し、特に、
当該マニュアルレンジでの加速時におけるロックアップ
解除技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、例えば日産自動車(株)
が昭和62年3月に発行した「NISSAN RE4R
01A型 フルレンジ電子制御オートマチックトランス
ミッション整備要領書」(A261C07)に記載のよ
うに、運転者がシフトレバーによりマニュアルバルブを
自動変速(D)レンジに操作している間、車両の運転状
態から好適な変速段を求め、クラッチや、ブレーキ等の
複数の摩擦要素を選択的に締結させることにより歯車伝
動系の動力伝達経路を当該好適な変速段となるよう変速
制御するのが普通である。
【0003】一方で、自動変速機において手動変速をも
可能にした型式のものが提案されつつあり、既に一部の
車両には実用されている。この場合、一般的には運転者
が操作するシフトレバーに、マニュアル(M)レンジを
付加して設定し、当該マニュアル(M)レンジでシフト
レバーの操作によりアップシフト指令またはダウンシフ
ト指令を出す度に、自動変速機を現在の変速段から高速
側の変速段または低速側の変速段へ順次変速させるよう
構成するのが常套である。
【0004】他方で自動変速機はトルクコンバータを介
してエンジン回転を入力するようにし、これによりエン
ジンのトルク変動を吸収したり、エンジンのトルクを増
大するが、トルクコンバータは流体を介して入出力要素
間で動力伝達を行うため自動変速機の伝動効率を悪くす
る。これがため、上記のトルク変動吸収機能やトルク増
大機能が不要な走行条件のもとで(ロックアップ領域
で)、トルクコンバータを入出力要素間が機械的に直結
されたロックアップ状態にし、それ以外の走行条件のも
とで(コンバータ領域で)、トルクコンバータを上記の
直結が解除されたコンバータ状態にするようになした、
所謂ロックアップ式のトルクコンバータが今日では多用
されている。
【0005】この種トルクコンバータをロックアップ制
御するに際しては従来、前記文献にも記載のように、ス
ロットル開度TVOおよび車速VSPの組み合わせか
ら、トルクコンバータによるトルク変動吸収機能やトル
ク増大機能が不要な走行状態(ロックアップ領域)か、
これらが必要な走行状態(コンバータ領域)か判断し、
この判断結果に基づいてロックアップ制御を行う。
【0006】ところで、ロックアップ領域であってもト
ルクコンバータをロックアップ状態にしたまま急な加速
を行うと、この時の大きなトルク変動が全くトルクコン
バータにより吸収され得ないために加速振動(所謂ガク
ガク振動)が発生し、この傾向は、ロックアップによる
燃費改善効果を高めるために低車速までロックアップ領
域を拡大する場合において特に顕著となる。そのため従
来は、アクセルペダルの踏み込み速度が速い時、ロック
アップ領域であってもロックアップを即座に解除してト
ルクコンバータをコンバータ状態にすることが行われて
いた。
【0007】この加速時のロックアップ解除は、前記し
たようにマニュアル(M)レンジを付加して手動変速も
可能にした自動変速機の場合においては、マニュアル
(M)レンジにおいても同様に行うようにするのが常識
的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マニュアル
(M)レンジでも自動変速(D)レンジにおけると全く
同様に加速時のロックアップ解除を行うのでは、以下の
問題が生ずることを確かめた。つまり、自動変速(D)
レンジでは滑らかな走行を旨としており、上記の加速時
ロックアップ解除技術は加速振動を低減させることがで
きて大いに有用であるが、マニュアル(M)レンジは本
来、手動変速機と同様なダイレクト感のある走行を旨と
しており、加速振動は残っても(程度問題ではあるが)
或る程度ダイレクト感のある走行が得られる方が良い。
しかるに、Mレンジの加速時ロックアップ解除をDレン
ジにおけると同様に行う従来の考え方によれば、加速時
のロックアップ解除が早期に過ぎたり、不要に行われる
こととなり、Mレンジで本来要求されているダイレクト
感のある走行が得られないことを確かめた。
【0009】請求項1に記載の第1発明は、Mレンジの
加速時とDレンジの加速時とで要求される走行特性が上
記したように異なることから、当該要求の違いに符合す
るようMレンジの加速時ロックアップ解除をDレンジの
加速時ロックアップ解除と異ならせた、マニュアルレン
ジ付き自動変速機のロックアップ制御装置を提案するこ
とを目的とする。
【0010】請求項2に記載の第2発明は、要求される
Mレンジの加速時ロックアップ解除制御を安価に実現す
るマニュアルレンジ付き自動変速機のロックアップ制御
装置を提案することを目的とする。
【0011】請求項3に記載の第3発明は、要求される
Mレンジの加速時ロックアップ解除制御を最適化するこ
とを目的とする。
【0012】請求項4に記載の第4発明は、要求される
Mレンジの加速時ロックアップ解除制御を簡単に実現す
るマニュアルレンジ付き自動変速機のロックアップ制御
装置を提案することを目的とする。
【0013】請求項5に記載の第5発明は、第4発明を
最も簡単に具体化することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】これら目的のため、先ず
第1発明によるマニュアルレンジ付き自動変速機のロッ
クアップ制御装置は、トルクコンバータを伝動系に具
え、ロックアップ領域での運転中は該トルクコンバータ
を入出力要素間が直結されたロックアップ状態にする
が、アクセルペダルの踏み込み速度が設定速度以上であ
る時はロックアップ領域でも、トルクコンバータを前記
入出力要素間の直結が解かれたコンバータ状態にするよ
う構成し、また、手動変速が可能なマニュアルレンジを
付加した自動変速機において、前記マニュアルレンジで
は、前記アクセルペダルの踏み込み時におけるトルクコ
ンバータ入出力要素間の直結解除を制限するよう構成し
たことを特徴とするものである。
【0015】第2発明によるマニュアルレンジ付き自動
変速機のロックアップ制御装置は、第1発明において、
前記設定速度をマニュアルレンジで自動変速レンジより
も大きくすることにより、前記アクセルペダルの踏み込
み時におけるトルクコンバータ入出力要素間の直結解除
の制限を行うよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0016】第3発明によるマニュアルレンジ付き自動
変速機のロックアップ制御装置は、第2発明において、
マニュアルレンジの前記設定速度を、マニュアルレンジ
でのロックアップ状態において加速振動が問題となるア
クセルペダル踏み込み速度の下限値としたことを特徴と
するものである。
【0017】第4発明によるマニュアルレンジ付き自動
変速機のロックアップ制御装置は、第1発明において、
マニュアルレンジでは、前記アクセルペダルの踏み込み
時におけるトルクコンバータ入出力要素間の直結解除を
禁止するよう構成したことを特徴とするものである。
【0018】第5発明によるマニュアルレンジ付き自動
変速機のロックアップ制御装置は、第4発明において、
マニュアルレンジの前記設定速度を、実際上あり得ない
ほど速いアクセルペダルの踏み込速度に設定して、前記
アクセルペダルの踏み込み時におけるトルクコンバータ
入出力要素間の直結解除の禁止を行うよう構成したこと
を特徴とするものである。
【0019】
【発明の効果】自動変速機の伝動系に設けられたトルク
コンバータは、ロックアップ領域で入出力要素間が直結
されたロックアップ状態にされるが、アクセルペダルの
踏み込み速度が設定速度以上である時、ロックアップ領
域でも入出力要素間の直結を解かれ、コンバータ状態と
なって加速振動の発生を軽減することができる。ところ
で第1発明においては、自動変速機が手動変速可能なマ
ニュアルレンジにされている間、上記アクセルペダルの
踏み込み時におけるトルクコンバータ入出力要素間の直
結解除を制限する。
【0020】かかる第1発明によれば、マニュアルレン
ジでの加速時におけるトルクコンバータ入出力要素間の
直結解除の制限中に、マニュアルレンジにおいて要求さ
れるダイレクト感のある走行を実現することができる。
しかして自動変速レンジでは、加速時におけるトルクコ
ンバータ入出力要素間の直結解除が制限されないことか
ら、加速振動を所定通りに軽減することができ、当該レ
ンジで要求される滑らかな加速走行はそのままに維持し
つつ、マニュアルレンジの加速時におけるダイレクト感
のある走行を上記のように保証することができる。
【0021】第2発明においては、上記アクセルペダル
の踏み込みに関する設定速度をマニュアルレンジで自動
変速レンジよりも大きくすることにより、アクセルペダ
ルの踏み込み時におけるトルクコンバータ入出力要素間
の直結解除の制限を行うことから、マニュアルレンジの
加速時において上記のごとくに行うべきトルクコンバー
タ入出力要素間の直結解除の制限を安価に実現すること
ができる。
【0022】第3発明においては、マニュアルレンジで
用いるアクセルペダルの踏み込みに関した前記設定速度
を、マニュアルレンジでのロックアップ状態において加
速振動が問題となるアクセルペダル踏み込み速度の下限
値としたから、マニュアルレンジでの加速時におけるト
ルクコンバータ入出力要素間の直結解除を、当該加速振
動が問題とならない範囲で最大限遅くすることができ、
当該レンジでの加速時におけるダイレクト感のある走行
を保証するという前記の作用効果を最も顕著なものにす
ることができる。
【0023】第4発明によれば、マニュアルレンジで
は、前記アクセルペダルの踏み込み時におけるトルクコ
ンバータ入出力要素間の直結解除を禁止することから、
マニュアルレンジでの加速時におけるトルクコンバータ
入出力要素間の直結解除の禁止中に、マニュアルレンジ
で要求されるダイレクト感のある走行を実現することが
できる。その反面自動変速レンジでは、加速時における
トルクコンバータ入出力要素間の直結解除が禁止されな
いことから、加速振動を所定通りに軽減することがで
き、当該レンジで要求される滑らかな加速走行はそのま
まに維持しつつ、マニュアルレンジの加速時におけるダ
イレクト感のある走行を保証することができる。
【0024】なお、第1発明〜第3発明のようにマニュ
アルレンジでの加速時にトルクコンバータ入出力要素間
の直結解除を制限する場合、制限の程度を決定する難し
さが伴うが、当該第4発明のようにトルクコンバータ入
出力要素間の直結解除を禁止する場合この難しさを伴う
ことがなくて、マニュアルレンジの加速時に要求される
上記の直結解除制御を簡単に実現することができる。
【0025】第5発明においては、マニュアルレンジで
用いるアクセルペダルの踏み込みに関した前記設定速度
を、実際上あり得ないほど速いアクセルペダルの踏み込
速度に設定して、アクセルペダルの踏み込み時における
トルクコンバータ入出力要素間の直結解除の禁止を行う
ことから、第4発明におけるトルクコンバータ入出力要
素間の直結解除の禁止を最も簡単に具体化することがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明一実施の形態
になるロックアップ制御装置を具えたマニュアルレンジ
付き自動変速機を示し、1はエンジン、2はトルクコン
バータ、3は自動変速機であり、エンジン回転はトルク
コンバータ2を経て自動変速機の入力軸4に伝達するも
のとする。
【0027】自動変速機3は、基本的には前記した日産
自動車(株)発行「RE4R01A型オートマチックト
ランスミッション整備要領書」(A261C07)に記
載されたと同様なものとし、同軸突き合わせ関係に配置
した入出力軸4,5上にフロントプラネタリギヤ組6お
よびリヤプラネタリギヤ組7を載置して具える。
【0028】そして、変速用摩擦要素としてフォワード
クラッチF/C、ハイクラッチH/C、バンドブレーキ
B/B、ローワンウエイクラッチL/OWC、フォワー
ドワンウエイクラッチF/OWC、およびリバースクラ
ッチR/Cを具え、更にエンジンブレーキ用摩擦要素と
して、ローワンウエイクラッチL/OWCに対し並列的
に設けたローリバースブレーキLR/B、およびフォワ
ードワンウエイクラッチF/OWCに対し並列的に設け
たオーバーランクラッチOR/Cを具え、これら摩擦要
素を選択的に図2(b)に○で示すように締結させるこ
とにより前進第1速〜第4速と、後退の変速段を選択し
得るものとする。
【0029】なお、ローリバースブレーキLR/Bおよ
びオーバーランクラッチOR/Cに関する図2(b)の
(○)は、第1速〜第3速でエンジンブレーキが必要な
時に(運転者が後述するOD禁止スイッチ13により3
速エンジンブレーキを指令したり、詳しくは後述するシ
フトレバー15を介したマニュアルバルブ(図示せず)
のIIレンジまたはIレンジ選択により2速エンジンブ
レーキまたは1速エンジンブレーキを指令している時
に)締結させることを示す。ちなみに第4速は、図1の
場合エンジンブレーキが効くギヤトレーンであり、第4
速のためのエンジンブレーキ用摩擦要素は存在しない。
【0030】また上記摩擦要素の選択的作動(締結)を
実行するために、自動変速機3のコントロールバルブ8
に挿置して、シフトソレノイドAおよびBと、オーバー
ランクラッチソレノイド10とを設け、コントロールバ
ルブ8には更に、トルクコンバータ2のロックアップ制
御のためにロックアップソレノイド11を挿置して設け
る。そして自動変速機3は、シフトソレノイドAおよび
Bを図2(a)に示すON(ソレノイド圧発生),OF
F(ソレノイド圧消失)の組み合わせとなるよう制御す
ることにより、対応する前進第1速〜第4速が選択され
るよう図2(b)の締結論理に従って、摩擦要素F/
C,H/C,B/Bを選択的に締結させるものとする。
【0031】なお、ローリバースブレーキLR/Bおよ
びリバースクラッチR/Cはそれぞれ、運転者がシフト
レバー15を1速エンジンブレーキ(I)レンジ位置
や、後退走行(R)レンジ位置にする時、これに連動す
るマニュアルバルブ(図示せず)のポートより作動油圧
の供給を受けて所定通りに締結され、第1速でのエンジ
ンブレーキを、ローリバースブレーキLR/Bの締結
と、後述するオーバーランクラッチOR/Cの締結とで
可能にしたり、後退変速段の選択を、ローリバースブレ
ーキLR/BおよびリバースクラッチR/Cの締結で可
能にするものとする。ここでオーバーランクラッチOR
/Cは、上記オーバーランクラッチソレノイド10のO
FF(ソレノイド圧消失)で締結され、オーバーランク
ラッチソレノイド10のON(ソレノイド圧発生)で開
放されるものとする。
【0032】またロックアップソレノイド11は、ON
によりトルクコンバータ2のロックアップクラッチ(図
示せず)を締結して、トルクコンバータ2を入出力要素
間が直結されたロックアップ状態にし、OFFによりロ
ックアップクラッチを解放してトルクコンバータ2を、
入出力要素間の直結が解かれたコンバータ状態にするも
のとする。
【0033】ソレノイドA,B,10,11のON,O
FFはコントローラ14により制御し、該コントローラ
には、運転者がシフトレバー15により選んだ選択レン
ジ、および同じく運転者がシフトレバー15により発生
させる後述の手動変速指令、更にはOD(第4速)禁止
スイッチ13からの3速エンジンブレーキ指令を検知す
るセレクタスイッチ16からの信号と、エンジン1のス
ロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ1
7からの信号と、車速VSPを検出する車速センサ18
からの信号とをそれぞれ入力する。
【0034】シフトレバー15およびセレクタスイッチ
16について補足説明するに、シフトレバー15は前記
文献にも記載の通り周知の、駐車(P)レンジ位置と、
後退走行(R)レンジ位置と、中立(N)レンジ位置
と、前進自動変速(D)レンジ位置と、2速エンジンブ
レーキ(II)レンジ位置と、1速エンジンブレーキ
(I)レンジ位置とを一直線上に配置されて有するほ
か、本実施の形態においては特に、該一直線からオフセ
ットしてマニュアル変速(M)レンジ位置を有する。
【0035】セレクタスイッチ16は、シフトレバー1
5がこれらレンジ位置のどこに操作されているかを示す
信号をコントローラ14に出力すると共に、OD(第4
速)禁止スイッチ13からの3速エンジンブレーキ指令
をコントローラ14に出力するものとする。
【0036】そしてシフトレバー15は、マニュアル変
速(M)レンジ位置にある間、アップシフト(+)位置
と、ダウンシフト(−)位置との間に自己復帰形式に弾
支されており、運転者が、1段階高速側へのアップシフ
ト変速を希望する度にシフトレバー15をアップシフト
(+)位置にし、1段階低速側へのダウンシフト変速を
希望する度にシフトレバー15をダウンシフト(−)位
置にするようにしたもので、セレクタスイッチ16は、
シフトレバー15をアップシフト(+)位置またはダウ
ンシフト(−)位置にされる度に、これらアップシフト
変速またはダウンシフト変速のための手動変速指令をコ
ントローラ14に出力するものとする。
【0037】なお前記ではローリバースブレーキLR/
Bの締結が、シフトレバー15の1速エンジンブレーキ
(I)レンジ位置において、これに連動するマニュアル
バルブ(図示せず)からの作動油圧により行われると述
べたが、マニュアル変速(M)レンジでは、オーバーラ
ンクラッチソレノイド10のOFF(ソレノイド圧消
失)でオーバーランクラッチOR/Cが締結される時に
両シフトソレノイドA,BのONで対応するシフトバル
ブ(図示せず)が1速選択位置である場合に、これらシ
フトバルブを経由した油圧によりローリバースブレーキ
LR/Bが締結されるようなものとする。従ってマニュ
アル変速(M)レンジでは、第1速が選択されていれば
オーバーランクラッチソレノイド10をOFFするだけ
で、オーバーランクラッチOR/Cのみならずローリバ
ースブレーキLR/Bも締結され、Mレンジ第1速での
エンジンブレーキを得ることができる。
【0038】コントローラ14は、上記の入力情報をも
とに以下の変速制御を実行すると共に、本発明が狙いと
するMレンジでの加速時におけるロックアップ解除制御
を含めたロックアップ解除制御をソレノイド11のOF
Fにより後述のごとくに行うものとする。先ず自動変速
機の変速制御を説明するに、コントローラ14は前記文
献におけるとほぼ同様の変速制御を行うべく、ソレノイ
ドA,BのON,OFFを制御する。
【0039】Dレンジでの自動変速を説明すると、コン
トローラ14は図示せざる制御プログラムを実行して、
例えば前記文献に示された変速マップをもとに、スロッ
トル開度TVOおよび車速VSPから、現在の運転状態
において要求される好適変速段を検索する。
【0040】次いでコントローラ14は、現在の選択変
速段が好適変速段と一致しているか否かを判定し、不一
致なら好適変速段への変速が実行されるよう、つまり図
2(b)の締結論理にもとづき当該変速のための摩擦要
素の締結、解放切換えが行われるよう、図2(a)の論
理に基づきソレノイドA,BのON,OFF切り換えを
行う。勿論、現在の選択変速段が好適変速段と一致して
いる場合、コントローラ14はソレノイドA,BのO
N,OFFを現在のままに保ち、今の選択変速段を維持
する。
【0041】OD(第4速)禁止スイッチ13がONさ
れて3速エンジンブレーキ指令を受けるとコントローラ
14は、第4速への変速が生じないように変速制御する
と共に、オーバーランクラッチソレノイド10のOFF
によりオーバーランクラッチOR/Cを締結して第3速
でのエンジンブレーキを可能にする。シフトレバー15
をIIレンジにすると、コントローラ14は第3速への
変速が生じないように変速制御すると共に、オーバーラ
ンクラッチソレノイド10のOFFによりオーバーラン
クラッチOR/Cを締結して第2速でのエンジンブレー
キを可能にする。
【0042】シフトレバー15をIレンジにすると、コ
ントローラ14は第2速への変速が生じないように変速
制御すると共に、オーバーランクラッチソレノイド10
のOFFによりオーバーランクラッチOR/Cを締結す
る。そして、シフトレバー15に連動するマニュアルバ
ルブ(図示せず)からの作動油圧によりローリバースブ
レーキLR/Bが締結され、オーバーランクラッチOR
/Cの締結と相俟って第1速でのエンジンブレーキを可
能にする。
【0043】Mレンジでの手動変速を説明するに、コン
トローラ14は、シフトレバー15がアップシフト
(+)位置またはダウンシフト(−)位置にされる度
に、セレクタスイッチ16からのアップシフト手動変速
信号またはダウンシフト手動変速信号を受けて、図2
(b)の締結論理にもとづき、現在の選択変速段を基準
にしたアップシフト変速またはダウンシフト変速のため
の摩擦要素の締結、解放切換えが行われるよう、図2
(a)の論理に基づきソレノイドA,BのON,OFF
切り換えを行う。
【0044】そして当該Mレンジでは常時エンジンブレ
ーキが効くよう、オーバーランクラッチソレノイド10
のOFFによりオーバーランクラッチOR/Cを締結す
る(第1速〜第3速)と共にローリバースブレーキLR
/Bを締結する(第1速)が、第4速ではこれを締結し
なくてもエンジンブレーキが得られるから、そしてオー
バーランクラッチOR/Cを締結するとインターロック
を生ずるため、オーバーランクラッチソレノイド10の
ONしておく。
【0045】次いで、本発明に係わるMレンジでの加速
時におけるロックアップ解除制御を含めたロックアップ
解除作用を説明するに、当該制御をコントローラ14は
図3の制御プログラムを実行してこれを遂行するものと
する。先ずステップ31で、トルクコンバータ2がロッ
クアップ状態か否かを、ソレノイド11への指令がON
か否かにより判別し、ロックアップ状態でなければ、図
3のロックアップ解除制御に関係ないから制御を元に戻
して、トルクコンバータ2がロックアップ状態になるの
を待つ。
【0046】ロックアップ状態になったところで制御を
ステップ32に進め、ここでスロットル開度TVOが開
いているか否かによりアクセルペダルが踏み込まれてい
るか否かを判定する。アクセルペダルが釈放状態である
場合も、図3のロックアップ解除制御に関係ないから制
御を元に戻して、アクセルペダルが踏み込まれるまで待
つ。
【0047】アクセルペダルが踏み込まれたところで制
御をステップ33に進め、ここでスロットル開度TVO
の変化速度ΔTVOを求めてこれをアクセルペダル踏み
込み速度とする。次いでステップ34において、マニュ
アル変速(M)レンジか否かを判定し、マニュアル変速
(M)レンジでなければ、つまり、自動変速(D)レン
ジであれば、ステップ35においてアクセルペダル踏み
込み速度ΔTVOがDレンジ用の設定速度ΔTVODS
上か否かにより、ロックアップ状態だとDレンジの場合
問題となるガクガク振動(加速振動)を発生する加速状
態か否かを判定する。従って設定速度ΔTVODSは、D
レンジの場合問題となるガクガク振動を発生するアクセ
ルペダル踏み込み速度の下限値に対応させ、当然ながら
設定速度ΔTVODSを好ましくは変速段ごとに個々に設
定するのが良い。
【0048】問題となるガクガク振動を発生するような
アクセルペダルの踏み込みによる加速時は、ステップ3
6において、ロックアップソレノイド11を即座にOF
Fすることにより、トルクコンバータ入出力要素間の直
結を解いて(ロックアップを解除して)トルクコンバー
タを一気にコンバータ状態にする。これによりトルクコ
ンバータはトルク変動吸収機能を発揮し得ることとな
り、ロックアップ状態のままだとDレンジの場合問題と
なるガクガク振動(加速振動)を発生するようなアクセ
ルペダルの踏み込みによる加速時でありながら、この加
速振動が発生するのを防止してDレンジで要求される滑
らかな加速走行を保証することができる。
【0049】ステップ34においてマニュアル変速
(M)レンジであると判定する場合は、ステップ37に
おいてアクセルペダル踏み込み速度ΔTVOがMレンジ
用の設定速度ΔTVOMS以上か否かにより、ロックアッ
プ状態だとMレンジでも許容できないガクガク振動(加
速振動)を発生する加速状態か否かを判定する。ここで
Mレンジ用の設定速度ΔTVOMSは、Dレンジ用の設定
速度ΔTVODSよりも大きくし、Mレンジでも許容でき
ないような激しいガクガク振動(加速振動)を発生する
アクセルペダル踏み込み速度の下限値に対応させ、この
場合も当然ながら設定速度ΔTVOMSを好ましくは変速
段ごとに個々に設定するのが良い。
【0050】Mレンジでも許容できないガクガク振動を
発生するようなアクセルペダルの踏み込みによる加速時
は、ステップ38において、ロックアップソレノイド1
1を即座にOFFすることにより、トルクコンバータ入
出力要素間の直結を解いて(ロックアップを解除して)
トルクコンバータを一気にコンバータ状態にする。これ
によりトルクコンバータはトルク変動吸収機能を発揮し
得ることとなり、ロックアップ状態のままだとMレンジ
でも許容できないガクガク振動(加速振動)を発生する
ようなアクセルペダルの踏み込みによる加速時でありな
がら、この加速振動が発生するのを防止することができ
る。
【0051】ところで、Mレンジ用の設定速度ΔTVO
MSをDレンジ用の設定速度ΔTVO DSよりも大きくした
から、結果としてMレンジではDレンジの場合よりも加
速時のロックアップ解除を制限することとなり、当該ロ
ックアップ解除の制限中に、Mレンジで要求されるダイ
レクト感のある走行を実現することができる。しかして
Dレンジでは、加速時にステップ36で従来通りのロッ
クアップ解除が制限なしに実行されることから、加速振
動を所定通りに軽減することができ、当該レンジで要求
される滑らかな加速走行はそのままに維持しつつ、Mレ
ンジの加速時におけるダイレクト感のある走行を上記の
ように保証することが可能となる。
【0052】しかも、Mレンジの加速時にロックアップ
解除を制限するに際し、Mレンジ用の設定速度ΔTVO
MSをDレンジ用の設定速度ΔTVODSよりも大きくして
目的を達することから、Mレンジの加速時において上記
のごとくに行うべきロックアップ解除の制限を安価に実
現することができる。
【0053】そして、Mレンジ用の設定速度ΔTVOMS
を、Mレンジでのロックアップ状態において加速振動が
問題となるアクセルペダル踏み込み速度の下限値に対応
させたから、Mレンジでの加速時におけるロックアップ
解除を当該加速振動が問題とならない範囲で最大限遅く
することとなり、当該レンジでの加速時におけるダイレ
クト感のある走行を保証するという前記の作用効果を最
も顕著なものにすることができる。
【0054】ステップ35においてアクセルペダル踏み
込み速度ΔTVOがDレンジ用の設定速度ΔTVODS
満であると判定する場合や、ステップ37においてアク
セルペダル踏み込み速度ΔTVOがMレンジ用の設定速
度ΔTVOMS未満であると判定する場合は、つまり加速
振動が問題とならないアクセルペダル操作である時は、
ステップ39において図4に例示するロックアップ領域
線図を基にスロットル開度TVOおよび車速VSPか
ら、現在の運転状態がロックアップ(L/U)領域のも
のか、コンバータ(C/V)領域の運転状態であるのか
を判定する。
【0055】ここで図4に例示したロックアップ領域線
図を説明するに、同図におけるL/UON線はロックアッ
プ開始線を、またL/UOFF 線はロックアップ解除線を
それおれ示し、ロックアップ解除線L/UOFF よりも低
車速側がコンバータ(C/V)領域、ロックアップ開始
線L/UONよりも高車速側がロックアップ(L/U)領
域である。トルクコンバータがロックアップ状態である
場合、ロックアップ解除線L/U OFF よりも低車速側の
領域に運転状態が変化した時にロックアップが解除さ
れ、トルクコンバータがコンバータ状態である場合、ロ
ックアップ開始線L/UONよりも高車速側の領域に運転
状態が変化した時にロックアップが行われる。
【0056】ステップ39においてロックアップ(L/
U)領域であると判定した場合は制御をステップ31に
戻し、トルクコンバータをロックアップ状態に維持し、
コンバータ(C/V)領域ならステップ40において、
スムーズにロックアップが解除されてコンバータ状態に
至るようにロックアップソレノイド11をOFFする。
【0057】なお、上記実施の形態においてはMレンジ
での加速時におけるロックアップ解除を制限するに止め
たが、当該Mレンジの加速時にロックアップ解除を完全
に禁止するようにしてもよい。この場合、Mレンジでの
加速時にトルクコンバータがロックアップ状態を維持さ
れ、ロックアップ領域である限り手動変速機と全く同じ
ダイレクト感のある走行を確保し続けることができ、加
速振動の問題は残るもののMレンジで要求されるダイレ
クト感のある走行を最大限に得ることができる。
【0058】かようにMレンジの加速時にロックアップ
解除を完全に禁止するに際しては、Mレンジ用の設定速
度ΔTVOMSを、実際上あり得ないほど速いアクセルペ
ダルの踏み込速度に対応させて、ステップ37が実質上
ステップ38を選択できないようにすることで目的と達
するようにするのが最も簡単である。本実施の形態にお
いては、Mレンジ用の設定速度ΔTVOMSを決める時に
何の困難も生ずることがなく、この点でも大いに有利で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になるロックアップ制御
装置を具えたマニュアルレンジ付き自動変速機の変速制
御システム図である。
【図2】(a)は、同自動変速機におけるシフトソレノ
イドのON,OFFと選択変速段との関係を示す図面、
(b)は、同自動変速機における選択変速段と摩擦要素
の締結論理との関係を示す図面である。
【図3】同自動変速機においてコントローラが実行す
る、ロックアップ解除制御を示すフローチャートであ
る。
【図4】トルクコンバータのロックアップ領域およびコ
ンバータ領域を例示する領域線図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 自動変速機 4 入力軸 5 出力軸 6 フロントプラネタリギヤ組 7 リヤプラネタリギヤ組 8 コントロールバルブ A シフトソレノイド B シフトソレノイド 10 オーバーランクラッチソレノイド 11 ロックアップソレノイド 13 OD禁止スイッチ 14 コントローラ 15 シフトレバー 16 セレクタスイッチ 17 スロットル開度センサ 18 車速センサ F/C フォワードクラッチ H/C ハイクラッチ B/B バンドブレーキ LR/B ローリバースブレーキ OR/C オーバーランクラッチ L/OWC ロークワンウエイクラッチ F/OWC フォワードワンウエイクラッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクコンバータを伝動系に具え、ロッ
    クアップ領域での運転中は該トルクコンバータを入出力
    要素間が直結されたロックアップ状態にするが、アクセ
    ルペダルの踏み込み速度が設定速度以上である時はロッ
    クアップ領域でも、トルクコンバータを前記入出力要素
    間の直結が解かれたコンバータ状態にするよう構成し、
    また、手動変速が可能なマニュアルレンジを付加した自
    動変速機において、 前記マニュアルレンジでは、前記アクセルペダルの踏み
    込み時におけるトルクコンバータ入出力要素間の直結解
    除を制限するよう構成したことを特徴とするマニュアル
    レンジ付き自動変速機のロックアップ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記設定速度をマニ
    ュアルレンジで自動変速レンジよりも大きくすることに
    より、前記アクセルペダルの踏み込み時におけるトルク
    コンバータ入出力要素間の直結解除の制限を行うよう構
    成したことを特徴とするマニュアルレンジ付き自動変速
    機のロックアップ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、マニュアルレンジの
    前記設定速度を、マニュアルレンジでのロックアップ状
    態において加速振動が問題となるアクセルペダル踏み込
    み速度の下限値としたことを特徴とするマニュアルレン
    ジ付き自動変速機のロックアップ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、マニュアルレンジで
    は、前記アクセルペダルの踏み込み時におけるトルクコ
    ンバータ入出力要素間の直結解除を禁止するよう構成し
    たことを特徴とするマニュアルレンジ付き自動変速機の
    ロックアップ制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、マニュアルレンジの
    前記設定速度を、実際上あり得ないほど速いアクセルペ
    ダルの踏み込速度に設定して、前記アクセルペダルの踏
    み込み時におけるトルクコンバータ入出力要素間の直結
    解除の禁止を行うよう構成したことを特徴とするマニュ
    アルレンジ付き自動変速機のロックアップ制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005180693A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Hyundai Motor Co Ltd 車両用自動変速機のアップシフト制御方法

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