JPH11297679A - 試料の表面処理方法および装置 - Google Patents

試料の表面処理方法および装置

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JPH11297679A
JPH11297679A JP11036226A JP3622699A JPH11297679A JP H11297679 A JPH11297679 A JP H11297679A JP 11036226 A JP11036226 A JP 11036226A JP 3622699 A JP3622699 A JP 3622699A JP H11297679 A JPH11297679 A JP H11297679A
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plasma
bias
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JP11036226A
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Tetsuo Ono
哲郎 小野
Tatsumi Mizutani
巽 水谷
Ryoji Hamazaki
良二 浜崎
Tokuo Kure
得男 久礼
Takafumi Tokunaga
尚文 徳永
Masayuki Kojima
雅之 児島
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子の微細化の要求に応えるために、
加工寸法が1μm以下好ましくは0.5μm以下の素子
を加工できる、半導体素子の表面処理方法および装置を
提供する。 【解決手段】 プラズマエッチングによる微細パタンの
加工を行うための試料の表面処理装置であって、真空容
器中に設けられ、表面処理される試料を載置する試料台
と、プラズマの生成用の処理ガスを前記真空容器中に連
続的に供給する処理ガス供給手段と、前記真空容器中に
高密度のプラズマを生成するプラズマ生成手段と、前記
プラズマ生成とは独立に、100KHz以上のバイアス
電圧を前記試料台に印可するバイアス電源と、前記バイ
アス電源を、100Hz〜10KHzの周波数で変調す
るパルス周波数制御手段を備え、前記試料台に載置され
た試料に対して、最小加工寸法が1μm以下の表面処理
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料の表面処理方法
および装置にかかわり、特にプラズマを用いて試料表面
のエッチングを行なうのに適した表面処理方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の表面を処理する手段
として、半導体素子をプラズマ中でエッチングする装置
が知られている。ここでは、ECR(電子サイクロトロ
ン共鳴)方式と呼ばれる装置を例に、従来技術を説明す
る。この方式では、外部より磁場を印加した真空容器中
でマイクロ波によりプラズマを発生する。磁場により電
子はサイクロトロン運動し、この周波数とマイクロ波の
周波数を共鳴させることで効率良くプラズマを発生でき
る。半導体素子等の試料に入射するイオンを加速するた
めに、試料には高周波電圧が印加される。プラズマとな
るガスには塩素やフッ素などのハロゲンガスが用いられ
る。
【0003】このような従来の装置において、主に加工
の高精度化をはかる目的で、日本の特開平6−1513
60号公報(対応米国特許5,352,324号明細書)
に記載された発明が知られている。この発明では、試料
に印加する高周波電圧をオンオフと間欠的に制御するこ
とにより、エッチングしたい物質であるシリコン(S
i)と下地酸化膜との選択比を高くでき、かつアスペク
ト比依存性を低減できる。また、日本の特開平8−33
9989号公報(対応米国特許5,614,060号明細
書)には、金属のエッチングにおいて断続的なRFバイ
アスパワーのショートパルスを重ね合せることにより、
エッチ残りを低減できることが記載されている。また、
日本の特開昭62−154734号公報には、デポジシ
ョンとエッチングを生起するガスを導入し、所定電位よ
り高いDCバイアスと低いDCバイアスとを交互に印加
することにより、傾斜部を加工する方法が述べられてい
る。
【0004】また、日本の特開昭60−50923号公
報(対応米国特許4,579,623号明細書)には、エ
ッチングガスの導入量を周期的に変化させるとともに高
周波電圧の印加時間を変えて、表面処理特性を向上させ
る方法が記載されている。また、日本の特許公報平4−
69415号(対応米国特許4,808,258号明細
書)には、試料に印加する高周波電圧を変調して、エッ
チング特性を向上する方法が述べられている。さらにま
た、米国特許4,585,516号明細書には、3電極型
のエッチング装置において、そのうち2つの電極に接続
された高周波電源の少なくとも1つの電源の高周波電圧
を変調させることで、エッチング速度のウエハ面内にお
ける均一性を向上する方法が述べられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体素子
の微細化に伴い、配線や電極に相当するラインとスペー
スの加工寸法は1μm以下、好ましくは0.5μm以下の
領域に入っている。このよう微細パタンの加工では、ラ
インが次第に太くなり、パタンが設計寸法に加工できな
い問題が顕著になる。さらに微細な溝内と比較的広い部
分でのエッチング速度の差に加えて、形状の差、いわい
る形状マイクロローディングが顕著になり、加工の障害
となる。
【0006】さらに、MOS(metal oxide semiconduct
or)トランジスタのゲート酸化膜の厚さは、256M以
降のメモリ素子では6nm以下になる。このような素子
では、異方性と下地酸化膜の選択比が、トレードオフの
関係になり、加工をより困難にする。
【0007】上記従来技術の多くは、素子の最小加工寸
法が1μm以上の時代に発明されたもので、これらの技
術では、より微細な素子の加工への対応が困難になって
きている。このような微細素子の加工では、プラズマの
物理量とエッチング特性の関係の解析に基ずく、緻密な
プロセス条件の組立が必要であり、現在多くのメーカー
がここに多くの労力を費やしている。構築されたプロセ
スは質的に異なる新素子の加工をも可能にする。
【0008】本発明の目的は、半導体素子等の微細化の
要求に応えるために、加工寸法が1μm以下好ましくは
0.5μm以下の素子を加工できる、試料の表面処理方
法および装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、処理室
内にプラズマを生成するとともに、前記プラズマの生成
とは独立に試料が配置される試料台に高周波バイアス電
圧を印加し、同一エッチング速度の得られる連続の高周
波バイアス電圧のVpp値に対し、前記Vpp値より大きい
値のVpp値を与えた高周波バイアス電圧をオンオフ制御
する試料の表面処理方法にある。
【0010】本発明の他の特徴は、真空容器内に設けら
れた試料に試料を配置し、前記真空容器内に処理ガスを
連続的に供給するとともに前記処理ガスをプラズマ化
し、前記プラズマ生成とは独立に前記試料台に100K
Hz以上の周波数の高周波バイアスを印加し、前記高周
波バイアスを100Hz〜10KHzの周波数で変調し
て、前記試料に対し最小加工寸法が1μm以下の表面加
工を行うこ試料の表面処理方法にある。
【0011】本発明の他の特徴は、膜厚が6nm以下の
ゲート酸化膜上にゲート電極となる材料の膜を有する試
料を、プラズマによってエッチン処理する際に、前記試
料に高周波バイアスを印加するとともに、前記高周波バ
イアスを時間変調する試料の表面処理方法にある。
【0012】本発明によれば、微細パタンの加工におい
て、試料に印加する高周波電圧を繰返しオンオフ制御
し、かつ高周波電圧の周波数とその繰返し周波数の組合
わせを工夫することにより、エッチングの異方性を高め
ると同時に選択比を高くすることができる。これによ
り、加工寸法が1μm以下好ましくは0.5μm以下の
素子の加工を可能にした。具体的には、イオンのエネル
ギー分布の狭帯域により、微細素子加工の課題である、
加工異方性と選択比のトレードオフを解消できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図により
説明する。最初に、図1,図2により、本発明の第一の
実施例を説明する。図1は、本発明を適用したプラズマ
エッチング装置の全体構成図である。マグネトロン10
1から、自動整合器106と導波管102と導入窓10
3を介して、真空容器104内にマイクロ波が導入され
る。一方、真空容器104には、ガス導入手段100を
介してハロゲンなどのエッチングガスが導入され、マイ
クロ波の導入に伴いこのガスのプラズマが発生する。導
入窓103の材質は、石英、セラミックなどマイクロ波
(電磁波)を透過する物質である。
【0014】真空容器104の回りには、電磁石105
が設置されている。電磁石105による磁場強度は、マ
イクロ波の周波数と共鳴を起こすように設定されてい
る。たとえば、周波数が2.45GHzならば、磁場強
度は875Gaussである。この磁場強度で、プラズ
マ中の電子のサイクロトロン運動が電磁波の周波数と共
鳴するために、効率よくマイクロ波のエネルギーがプラ
ズマに供給され、高密度のプラズマができる。
【0015】試料107は、試料台108の上に設置さ
れる。試料に入射するイオンを加速するために、高周波
電源であるrf(radio frequency)バイアス電源109
が、ハイパスフィルター111を介して試料台108に
接続されている。試料台の表面には、セラミックあるい
はポリマ膜のような絶縁膜110が設けられている。ま
た、ローパスフィルター113を介して直流電源112
を接続し、試料台108に電圧を印加することで、試料
を試料台に静電力により保持する。
【0016】図2に、図1の装置によるエッチング処理
時の、真空容器104内のガス供給,マグネトロン10
1,rfバイアス電源109の動作を示す。(a) に示す
ようにガスが供給され、エッチング開始と同時に、ガス
圧は一定に保たれ、(b) に示すように、マイクロ波電力
も連続的に供給される。一方、(c) に示すように、試料
に印加されるrfバイアスは、周期的にオンオフされ
る。rfバイアスのオンオフによりイオンの加速の有り
無し期間を設けることで、試料の表面処理の期間におい
て、高エネルギーイオン区間と、低エネルギーイオン区
間が生ずる。そして、(d) に示すように、低エネルギ
ーイオン区間では、エッチングは進行せず、むしろガス
あるいはプラズマ中の残留反応生成物の堆積が生じる。
【0017】次に、rfバイアスの周波数と、そのオン
オフの繰返し周波数と、エッチング特性の関係を述べ
る。図3は、rfバイアスの波形を示し、(a)は、本実
施例のエッチング条件に対応するものであり、rfバイ
アス周波数が100KHzで、オンオフ周波数(変調周
波数)が100Hzの場合の波形である。(b)は、公
開特許公報平6−151360(対応USP 5,35
2,324号明細書)で知られているように、rfバイ
アス周波数が1KHzで、オンオフ周波数(変調周波
数)が1Hzの場合の波形である。
【0018】rfバイアスを試料台に印加すると、試料
表面からほぼ1mm以下の厚さの領域に高電界の領域
(シースと呼ばれる)が発生して、この領域でイオンが
加速される。加速されたイオンのエネルギーの分布はr
fバイアスの周波数に依存する。rfバイアスの周波数
が十分低いと、イオンの動きは正弦波で表される電圧の
変化に追随するために、電圧の瞬時値Vx(図3(b))
と同じエネルギーを持ち、エネルギー分布は、図4の1
KHzの線図に示すように非常に幅の広い分布となる。
【0019】rfバイアスの周波数が高くなると、イオ
ンの動きがrfバイアスの変動に追随できなくなるため
に、イオンのエネルギーは次第にrfバイアス印加時に
発生する電圧の直流成分Vdcの値に収束する。その間
に過渡的な状態があり、周波数約100KHzから数M
Hzの間は、イオンのエネルギーは、図4の100KH
zの線図に示すように、rfバイアスの振幅Vppに相
当する高エネルギーのピーク401と低エネルギーのピ
ーク402を持つ鞍形の分布を持つ。この低エネルギー
のピーク402は、rfバイアス0W、すなわち、rf
バイアスの変動でちょうど加速されないタイミングのと
きにシース内に入ったイオンに相当する。また、rfバ
イアスがオフの期間はイオンは加速されず、全てのイオ
ンは、図4の低エネルギーピーク402に相当する領域
に入る。
【0020】次に、図1の装置を用いて、ラインとスペ
ースからなる微細パタンを試料表面にエッチングした場
合の結果を、図5に示す。エッチングのガスには、塩素
(72sccm)と酸素(8sccm)の混合ガスを用
い、真空容器104内部の圧力を0.4Paとした。ま
た、マグネトロン101からのマイクロ波出力を400
Wとした。エッチングした半導体素子の構造は、シリコ
ン基板501上のゲート酸化膜502の厚さが4nm、
poly Si503の厚さ300nm、レジスト50
4の厚さが1μmでラインとスペースの幅はそれぞれ
0.4μmである。図5には、バイアス電源109の周
波数を100KHz、オンオフ周波数を100Hzとし
た場合のエッチング形状を示す。rfバイアスのピーク
出力は300Wであり、デューティー比(一周期におけ
るオン期間の割合)は20%である。
【0021】図6には、比較例として、公開特許公報平
6−151360(対応USP 5,352,324号明
細書)で知られているバイアス電源の周波数を1KH
z、オンオフ周波数を1Hzとした場合のエッチング形
状を示す。rfバイアスのピーク出力は300Wでデュ
ーティー比は20%である。
【0022】また、図7には、比較例として、rfバイ
アス周波数100KHzで電力を連続出力で60Wとし
た場合の断面を示す。これらの条件でのpoly Si
のエッチング速度は約250nm/分で、酸化膜との選
択比は約20となる。
【0023】図5から図7は、poly Si503の
エッチングの途中の形状である。本発明の方法によるエ
ッチング(図5)では、垂直な側壁と平坦なエッチング
底面が得られる。また、エッチング速度の疎密差が無
く、従って広い部分506も狭いスペース部505も同
じエッチ深さとなる。
【0024】一方、比較例として示した、連続バイアス
でエッチングした場合(図7)は、側壁の垂直性が悪く
かつ、狭い部分に面した側壁507と広い部分に面した
側壁508では、広い部分の方がより垂直性が悪くな
る。また、エッチング底面にはサブトレンチと呼ばれる
微細な溝509が発生する。さらにエッチング速度の疎
密差が発生して、狭い部分と広い部分にエッチ深さの差
Dが発生する。
【0025】また、rfバイアスをオンオフしても、比
較例として示したように、rfバイアス周波数が低い場
合(図6)は、連続バイアスよりは垂直性は良いがレジ
スト504の下にアンダーカットが生じる。また、垂直
性も、本発明の方法を適用した図5より劣る。
【0026】次に、上記のような結果をもたらす原因に
ついて述べる。まずrfバイアスのオンオフ(オンオフ
バイアス)と、連続印加(連続バイアス)との比較で
は、rfバイアスをオンオフすることにより、同じpo
ly Si速度を得るためのイオンのエネルギーを高く
設定できるために、異方性が改善できる。例えば、連続
バイアス60WでのVppは320Vで、オンオフバイ
アスピーク電力300WのVppは1410Vになる。
ここで、イオンのエネルギーは、ほぼバイアス電圧の振
幅Vppに比例する。従って、オンオフバイアスではイ
オンのエネルギーを連続バイアス時よりも高くできるの
で、垂直性が向上する。
【0027】一方、連続バイアスにおいてもVppを高
くすることで垂直性は良くなるが、酸化膜のエッチング
速度もほぼVppに比例して大きくなるため、poly
Siと酸化膜との選択比が低くなり、トランジスタの
ゲート電極のエッチングのように下地の酸化膜が薄い場
合には適さなくなる。
【0028】すなわち、オンオフバイアスでは、イオン
の加速にオフ期間を設けることで、高エネルギーイオン
の数を低減して、選択比を低下させずに垂直性を上げる
ことができる。また、サブトレンチは、側壁の垂直性が
悪くなりイオンが側壁で反射され底面に入射するので生
じるものである。従って、側壁の垂直性が良くなること
によりサブトレンチも低減され、平坦なエッチング底面
が得られる。
【0029】なお、rfバイアスをオンオフしてもrf
バイアス周波数が低いと、図4に示すように中間領域エ
ネルギーを持つイオンが多数存在するために、アンダー
カットが生じる。すなわち、エッチング反応は、ある閾
値以上のエネルギーを持ったイオンの入射により促進さ
れる。中間領域エネルギーを持つイオンは、エッチング
反応を促進させるが、エネルギーが低いために方向性が
悪く、従ってレジスト504の下のpoly Si側壁
503に衝突してアンダーカットを生じる。
【0030】以上、本実施例のように、rfバイアスを
100KHz以上にすることにより、中間領域エネルギ
ーのイオンを低減できるので、異方性の高いエッチング
が可能になる。すなわち、エッチングの異方性を高くす
るためには、イオンのエネルギーを、エッチングに寄与
しない低エネルギー領域と方向性が高い高エネルギー領
域の2つに分ける必要がある。そして、rfバイアスを
オンオフすることによる効果も、オン時のイオンエネル
ギーがこの2つの領域に分離する周波数100KHz以
上で使用して、初めて真価を発揮する。
【0031】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
まず、rfバイアスのオンオフのデューティー比および
イオンのエネルギーについて述べる。図8は、poly
Siのエッチング速度と対酸化膜選択比の関係を示す
もので、連続バイアスとオンオフバイアスの比較をして
いる。この例では、マグネトロン101からのマイクロ
波の出力を400Wとした。バイアス電源109の出力
は60Wで、周波数は800KHzとした。さらに、オ
ンオフの繰り返し周波数は1KHzとした。ガスは塩素
185sccmと酸素15sccmで、圧力は0.8P
aである。rfバイアス電力がパラメータであるが、オ
ンオフバイアス制御ではピーク電力を60Wとして、デ
ューティー比を変えて電力を制御した。つまりデューテ
ィー比が50%の場合は、電力は(60Wの50%で)
30Wになる。
【0032】図8からわかるように、オンオフバイアス
制御では、デューティー比50%以下の領域で、連続バ
イアスと比較して選択比が上昇する。このために、イオ
ンエネルギーを上げても選択比を下げることなく異方性
を高めることができる。デューティー比は小さいほど効
果は大きくなるが、あまり小さいとpoly Siエッ
チング速度が小さくなるので実用的には5%から50%
の範囲がよい。
【0033】上述のような効果がrfバイアスのオンオ
フ制御、すなわち、時間変調によって得られる理由につ
いて次に述べる。
【0034】オンオフバイアス制御により、選択比が上
がる理由は、rfのバイアスオフ期間に反応生成物が酸
化膜上に堆積して酸化膜のエッチング速度を低下させる
ことによると考えられる。特に塩素と酸素とシリコンの
反応生成物は、温度が低い領域で酸化膜上に堆積しやす
い。rfバイアスのオフ期間は試料表面に入射するイオ
ンエネルギーが低いので、表面温度が低くなる。その間
に酸化膜上に反応生成物が堆積して、同じVppでの連
続バイアスおよび同一エッチング速度の得られるVpp
の条件での連続バイアスよりも選択比が高くなる。オン
オフバイアス制御においてもこれらのVppよりもさら
にイオンエネルギーを大きくしていくと、酸化膜エッチ
ング速度が上昇して連続バイアス時と同じ選択比にな
る。しかし、この領域ではイオンエネルギーが高いので
図5の実施例に示すように、異方性が良く且つサブトレ
ンチのない加工ができる。また、マイクロローディング
は一般にイオンエネルギーが高いほど低減される。従っ
て、オンオフバイアス制御により選択比を低下させるこ
となくマイクロローディングも低減できる。
【0035】次に、異方性を高めサブトレンチを低減す
るためのイオンエネルギーの条件を述べる。図9は、実
験的に求めたrfバイアス電圧とサブトレンチの深さの
関係を示す図である。ここで、サブトレンチ深さとは、
図7中のLで表されるpoly Siの溝底にできる微
細な溝509の深さである。次にトランジスタのゲート
の加工で許容できるサブトレンチの深さを求める。ゲー
トの加工では、溝底にpoly Siのエッチング残り
無く、かつ、ゲート酸化膜502を十分残してエッチン
グする必要がある。ゲート酸化膜が6nm以下の薄い領
域ではエッチング後のゲート酸化膜厚が2nm以上残る
必要がある。残りの厚さが2nm以上になる時間内に、
サブトレンチ深さLに相当するpoly Siをエッチ
ングできないと、溝底にpoly Siのエッチ残りが
生じる。
【0036】ここで、ゲート酸化膜を2nm残す間にエ
ッチングできるpoly Siのエッチング量を許容サ
ブトレンチ深さLmax(nm)とすると、Lmax=
S(d−2)となる。ここで、Sはpoly Siと酸
化膜の選択比、d(nm)はゲート酸化膜の初期膜厚で
ある。この関係を図10に示す。
【0037】さらに、図9中の点A,B,Cのエッチン
グ形状を図11に示す。図9から図11により、異方性
とゲート酸化膜残り量を両立できるイオンエネルギーが
求まる。まず、エッチング側壁の垂直性はVppが50
0V以上で最小加工寸法1μmから0.1μmの素子で
十分なレベルに達する。Vppが500Vから1000
Vでは、先に述べた塩素+酸素の連続バイアスを用いた
エッチングでは、選択比は10から5の範囲となる。
【0038】図10より、例えばゲート酸化膜6nmを
加工する場合、選択比5では許容サブトレンチ深さは約
20nmとなる。図9から、Vpp=500V以上の領
域でサブトレンチを20nm以下になるので、Vppを
500V以上に設定すれば計算上は加工可能なことがわ
かる。しかし、選択比が10以下では、エッチングの終
点の時間で正確にエッチングをストップしないと、ゲー
ト酸化膜はエッチングされてしまい、余裕がない。そこ
で、Vppを500Vに保ったまま、選択比を上げる手
法が必要となり、すなわちオンオフバイアスとの組合わ
せが必要になる。
【0039】サブトレンチの深さや選択比に直接影響を
あたえる物理量は、Vppではなくイオンエネルギーで
ある。しかし、実際にはイオンエネルギーの測定は難し
いので、Vppがイオンエネルギーの指標になる。
【0040】次に、イオンのエネルギーと高周波電圧の
関係について述べる。プラズマを介して高周波電圧を試
料台に印加すると、アース(一般には導体壁がアースと
なる)と電極間に電流を流そうとする作用のために試料
台にはイオンを引き込むように直流電位が発生する(以
後Vdcと呼ぶ)。イオンはこのVdcと時間的に変化
する高周波電圧を重ね合わせた電界により加速される。
イオンの得る最大エネルギーは、高周波電圧の時間的変
化に追随するか否かで変わってくる。一般に、エッチン
グに使われるプラズマの密度は1×1010/cm−3
個以上である。この密度では、高周波の周波数が15M
Hz以下では高周波電圧が負にふれている期間すなわち
正弦波の1/2周期の間に、イオンはプラズマシースを
横切り試料に到達するために、Emaxはほぼ電圧振幅
の2分の1(Vpp/2)にVdcを加えた値に等しく
なる。実際には電気回路での電圧降下などがあり、Vp
pが500VではEmaxは400eVになることが測
定からわかっている。エッチングの形状に影響を与える
本質的な物理量はVppではなくイオンエネルギーなの
で、サブトレンチのない形状を得るためにはイオンのエ
ネルギーの最大値を400eV以上にすればよい。高周
波の周波数が上がって、電圧の変化にイオンの動きがつ
いて行かなくなると、Emaxは次第にVdcに近づ
く。周波数が15MHz以上から数十MHzの間は過渡
期となるがその場合でもVppを800V以上にすれ
ば、Emaxは十分400eV以上となる。
【0041】素子の構造やエッチングガスにより必要な
Vppは変るがVppが500V以上は良い目安とな
る。下地が厚くサブトレンチの発生が影響無い場合、あ
るいは後述するようにエッチングをいくつかのステップ
に分けてメインエッチが終了した後のオーバエッチに適
用する場合などではVppはもっと低い値で差支えなく
100V程度あれば十分である。
【0042】次に、別材料のエッチングに本発明を適用
した実施例3と、その結果を述べる。試料は、図12に
示すように、シリコン基板501上に4nmの酸化膜5
02、その上に300nmのpoly Si膜503と
80nmのタングステンシリサイド(WSi)膜120
1があり、最上層にはマスクとしてパタン状に加工され
たの窒化シリコン膜1202がある。エッチングガスは
塩素(185sccm)と酸素(15sccm)の混合
ガスで、圧力を0.8Paとした。マグネトロン101
からのマイクロ波の出力を400Wとした。rfバイア
ス電源109の周波数は800KHzである。
【0043】図13は、比較例として、連続バイアス6
0Wとした場合、図12はオンオフバイアス方式でピー
ク出力300Wでデューティー比を20%とした場合の
エッチング形状を示す。この試料においても、連続バイ
アスでエッチングした場合は、垂直性が悪く且つマイク
ロローディングも大きい。一方、本発明のオンオフバイ
アス方式では、側壁の垂直性が良くなる。さらに、この
試料ではpoly Siのエッチング表面に針状の突起
1203が見られる。これはおそらく、poly Si
503とWSi 1201の界面の異物などがマスクと
なり生じるものと考えられ、エッチ残りの一因となる。
オンオフバイアス方式ではこの針状突起の密度も低減で
きる。
【0044】次に、アルミなどの金属のエッチングに本
発明を適用した実施例4とその結果を述べる。試料構造
は、図14に示すように基板Si 501上に酸化膜
(1401)300nm、TiN(1402)100n
m、Al(1403)400nm、TiN(1404)
75nmを堆積させて最上層にはレジストマスク(50
4)1μmが付いている。ラインとスペースの寸法は
0.4μmである。エッチングガスは塩素(80scc
m)とBCl(20sccm)の混合で、圧力を1P
aとした。マイクロ波電源101の出力を700Wと
し、電極温度は40℃とした。rfバイアス電源109
の周波数は400KHzとし、オンオフの繰返し周波数
は2KHzとした。
【0045】図14は、オンオフバイアス制御でピーク
電力350Wでデューティー比20%の場合、図15
は、比較例として、連続バイアスで電力を70Wの場合
のエッチング形状を示す。この両者の電力値ではアルミ
ニウムのエッチング速度がほぼ等しくなる。図15に示
す試料では、形状マイクロローディングが大きく、連続
バイアス時の広いスペースに面した側壁1405の垂直
性が特に悪くなるが、オンオフバイアス制御を用いるこ
とでマイクロローディングは抑制される。すなわち、メ
タルでも異方性あるいはマイクロローディングはイオン
エネルギーが高いほど改善される。したがって、オンオ
フバイアス制御を用いることにより下地酸化膜との選択
比を低下させずにイオンエネルギーを高く設定できるた
めに、以上の効果が生じる。
【0046】本発明の効果をさらに利用する方法とし
て、エッチング工程を複数のステップに分ける方法があ
る。これを、実施例5として説明する。図16は、被加
工物である試料をステップに分けて加工した場合の断面
形状の時間変化を示している。試料の構造はシリコン基
板501上に4nmの酸化膜502、200nmの多結
晶シリコン503、200nmの窒化シリコン膜180
1が堆積しており、窒化シリコン膜は所望のパタン状に
加工されている。ラインとスペース間隔は250nmで
ある。また通常、多結晶シリコン503の表面には自然
酸化膜1802がついている。
【0047】ここでは、この構造の試料をエッチングす
るのに3つのステップに分けて加工する。図16(a)
は、初期状態である。ステップ1では、まず自然酸化膜
1802を除去する。エッチングのガスはCl(20
0sccm)で圧力を0.8Paとした。マイクロ波電
源101の出力を400Wとした。rfバイアス電源1
09の周波数は800KHzである。このステップでは
薄い自然酸化膜の除去が目的なので時間は5秒で、高周
波電圧電源109の出力は連続で60Wにしている。ス
テップ1終了後の試料断面を図16(b)に示す。
【0048】ステップ2は、加工の主要部分を占める多
結晶シリコン503のエッチングで、以後メインエッチ
と呼ぶ。このステップの形状制御が最重要であるので、
本ステップ2においてrfバイアス電源109をオンオ
フ制御し、電力を200W、デューティー比を30%に
した。Vppは1000Vとなる。また、エッチングの
ガスは塩素185sccmと酸素15sccmの混合ガ
スで、圧力を0.8Paとした。その他の条件はステッ
プ1と同じとした。この条件では多結晶シリコンのエッ
チング速度300nm/min、対酸化膜選択比20と
なる。エッチング時間は35秒とした。ステップ2終了
後の断面形状を図16(c)に示す。サブトレンチのない
平坦な底面と垂直な側面が得られる。ステップ2の時間
は、多結晶シリコン503がわずかに残るように設定し
てある。
【0049】最後のステップ3では、下地の薄い酸化膜
502が露出するため、多結晶シリコンのエッチング速
度を低下させても選択比が高い条件に切り替える。具体
的には、rfバイアス電源109の電力を連続として3
0Wにした。他の条件はステップ2と同じである。この
条件では多結晶シリコンのエッチング速度は100nm
/min、選択比は50となる。メインエッチ終了後
の、比較的選択比の高いエッチングをオーバエッチと呼
ぶ。エッチング時間は30秒とした。ステップ3終了後
の断面を図16(d)に示す。選択比を上げることで下地
の酸化膜を十分残してかつ多結晶シリコン503のエッ
チ残りなく加工することができる。ステップ3では連続
バイアスを用いたが、オンオフバイアス制御においてそ
のピーク電力を下げるようにしても良い。
【0050】以上のように、被エッチング物すなわち被
加工物である試料の主要部分の加工にオンオフバイアス
制御を適用することで、非常に薄い下地に損傷を与える
ことなく、所望の加工が可能となる。
【0051】なお、被エッチング物がさらにさまざまな
物質の多層構造でも、ステップの数を増して精度の高
い、形状異常のない加工ができる。また、どのステップ
にオンオフバイアス制御を適用するかは素子構造に対応
して適宜決めるが、オンオフバイアス制御によりプロセ
スマージンが広い条件が可能になる。また、本実施例で
はエッチングガスを連続的に供給するが、エッチングを
いくつかのステップに分けた場合はステップ間でガスの
供給に不連続があってもかまわない。
【0052】次に、本発明を適用できる装置の構造につ
いて述べる。本発明は、最小加工寸法1μm好ましくは
0.5μm以下の素子の加工を目的とするために、いわゆ
るプラズマの電子密度が1×1010個/cm−3
上、好ましくは1×1011個/cm−3以上の高密度
タイプの機種での適用で効力を発揮する。このタイプの
装置には、主に誘導結合型の装置とECR型の装置があ
る。なお、古くから知られている容量結合型の装置は、
高密度プラズマを生成できないのでスループットが低
い、またプラズマ密度が低いためシースが厚くなりシー
ス内でのイオン散乱により異方性の面で劣る、ガス圧力
が低い領域でプラズマを発生できないのでやはりイオン
の散乱が多いなどの問題があり、本発明には適さない。
【0053】図17には、本発明の実施例6として、誘
導結合型装置を示す。この装置では、数百KHzから数
十MHzのいわゆるrf周波数の電磁波を用いた誘導結
合によりプラズマを発生させる。真空容器104は、ア
ルミナや石英などの電磁波を透過する物質でつくられて
いる。その回りに、プラズマを発生させるための電磁コ
イル201が巻いてある。コイルにはrf電源203が
接続されている。真空容器内には試料台108が設けら
れており、試料台108にはその上に試料107が置か
れ、rfバイアス電源109が接続されている。真空容
器104には上蓋207がついているが、これは真空容
器と一体型でもかまわない。
【0054】この方式の装置でも、これまでに述べた実
施例と同様に、 rfバイアス電源109をオンオフし
て前述のような効果を生じさせることができる。なお、
図17に示す装置では、電磁コイル201は上蓋207
の上に設置されていても効果は同じである。
【0055】さらに、図18で、本発明の実施例7とし
て、電磁波と磁場を、電子サイクロトロン共鳴(ECR)
させる構造を備えた装置について述べる。
【0056】ガス導入手段100を有する真空容器10
4の周囲には、電磁石105が配置されている。同軸ケ
ーブル204により平面アンテナ板205に導入される
電磁波と、前記電磁石105による磁場の相互作用で、
真空容器104内に導入されたガスをプラズマ化し、試
料107を処理する。試料107は、試料台108に載
置され、静電吸着力により吸着支持されている。試料1
07にイオンを引き込むための高周波バイアスが、rf
バイアス電源109、整合器111を介して、試料台1
08に印加される。静電吸着のための電圧は、直流電源
112により付加される。平面アンテナ板205には、
450MHzのプラズマ発生用電源211と、フイルタ
212を介して13.56MHzのアンテナバイアス用
電源213とが接続され、平面アンテナ板205に2種
類の周波数が印加されている。それぞれの電源は、整合
器214,215を介してフィルタ212に接続されて
いる。同軸ケーブル204と平面アンテナ板205は、
略円錐形の部材で接続されており、同軸ケーブル204
を伝播してきた高周波が、効率よく平面アンテナ板20
5に伝わるように構成されている。なお、ここで符号2
19は真空容器104の内側に設けられた温調内壁手段
であり、符号227は試料台108に設けられ試料10
7の外周部に配置された円環状部材であり、符号223
は円環状部材227に接続されプラズマ分布を制御する
ための電源であり、符号224は試料台108の温度を
制御するための熱媒体が流れる流路であり、符号220
は同軸ケーブル204と接地電位との間に設け、後述の
アンテナバイアス用のフィルタである。
【0057】上記装置において、プラズマ生成用の45
0MHzの電磁波(マイクロ波)が、平面アンテナ板20
5に給電されると、平面アンテナ板205は平面アンテ
ナとして動作する。平面アンテナ板205の上方(プラ
ズマ発生領域と逆の方向)である真空容器104の天井
と、平面アンテナ板205とが対向しており、この天井
はアース電位に接地されている。天井と平面アンテナ板
205の間には、石英やアルミナなどからなる誘電体2
16が設置されている。平面アンテナ板205の直径や
誘電体の材料、厚さなどは、450MHzの電磁波が天
井と平面アンテナ板205の間でTM01モードで共振
する寸法に設計されている。このような平面アンテナ構
造で共振した450MHzの電磁波は、誘電体216を
通り、さらに平面アンテナ板205の外周部に配置され
ている誘電体製のリング(ここでは石英を使用したので
石英リング217と称す)を通って、プラズマ中に放射
される。また、電磁波の一部は、平面アンテナ板205
の表面を表面電流として伝播し、プラズマに接する部分
から放射される。このように、平面アンテナ板205に
給電された450MHzの電磁波は、誘電体216およ
び石英リング217を介して真空容器104内の外周空
間部へ効率的な電磁波供給がなされ、電磁石105によ
る磁場によって共振状態となって、容易にプラズマの形
成及びプラズマの維持がなされる。
【0058】平面アンテナ板205を平面アンテナとし
て動作させるとともに、本実施例では、電磁波と磁場
を、電子サイクロトロン共鳴させる。この場合の磁場の
強さは、プラズマ生成領域において、450MHzの電
磁波と磁場が、電子サイクロトロン共鳴を満足する大き
さが必要であり、100〜200ガウスである。電磁石
105によりこの磁場強度を中心とした磁界が形成され
る。なお、磁場が無い状態においても、平面アンテナか
らの効率的な電磁波の供給が行えるため、プラズマ形成
が可能であり、本実施例の装置は磁場を備えた場合に限
定されるものではない。
【0059】平面アンテナ板205の周辺には、石英リ
ング217が設置されている。石英リング217は、平
面アンテナ板5あるいはシリコンでなる処理ガス供給用
のプレート218の周辺部の電界強度が局部的に強くな
るのを緩和する効果があり、プラズマ生成を均一化する
ことができる。
【0060】なお、磁場を用いて電子サイクロトロン共
鳴を利用する場合は、プラズマの均一性と磁場条件が密
接な関係にある。真空容器104の外周部に設けた電磁
石105により、任意の場所に電子サイクロトロン共鳴
領域を設定することができる。共鳴領域は、本実施例の
場合は、450MHzの電磁波を使用したので、約16
0〜180ガウス程度の磁場強度が発生している箇所で
ある。この共鳴領域は、プラズマが効率的に生成されて
いるので、プラズマ密度が高い領域であるが、磁場条件
に大きく影響される。したがって、エッチング領域のプ
ラズマ密度が均一化されるように電子サイクロトロン領
域の位置や磁場勾配(磁場強度の変化率)、共鳴領域の
形状などを調節することで、それぞれのエッチングに適
した設定が可能になる。
【0061】このタイプの装置でも、先の実施例で述べ
たように、rfバイアス電源109をオンオフして垂直
性を向上させることができる。なお図18の装置ではプ
ラズマ発生用電源211の周波数帯が100MHzから
1GHzのいわゆるVHFからUHF帯のマイクロ波領
域の電磁波であることが本質であり、次に述べる付加機
能はなくてもかまわない。まず平面アンテナ板205に
接続された13.56MHzのアンテナバイアス用電源
213は、平面アンテナ板205にバイアスを印加して
プラズマ中の化学種を制御するためのもので、必ずしも
必要ではない。また、試料台108の周囲にある円環状
部材222はプラズマの均一性制御のためにあり、無く
ても良い。また、平面アンテナ板205は真空の外にあ
る構造でもよい。
【0062】次に、本発明の実施例8として、試料の吸
着方法に特徴のある実施例を述べる。すでに述べたとお
り、本発明では、rfバイアス電圧を高速でオンオフし
高精度エッチングを行うために、rfバイアスが試料に
均一にかつ波形の歪みなど無く伝わる必要がある。その
ためには、試料を試料台に大きな空隙なしに吸着する必
要がある。隙間があるとその容量によりrfバイアスの
掛り方に不均一が生じたりする。従って、オンオフバイ
アス制御は図1に示すように静電吸着型の試料台との組
合わせが重要になる。さらに、オンオフバイアス制御は
rfバイアスがオンオフされるので、静電吸着力にも変
動が生じる可能性がある。そこで望ましくは、以下に述
べる双極型の静電吸着法と組合わせるのが良い。
【0063】図19は、双極型の静電吸着構造を備え
た、前述のようなエッチング装置の試料台部分の拡大図
である。この試料台は、静電吸着用の電極として絶縁材
302で囲まれた第2電極301を有する。ここに、ロ
ーパスフィルタ113を介して直流電圧が印加される。
なお、試料107は試料押上げピン303と上下機構3
04にて試料台108に着脱できる。図1に示した単極
型の静電吸着装置を有する試料台では、プラズマが発生
していないと試料を吸着できないが、この実施例の試料
台では、試料台108と第2電極301に異なる極性の
電圧を印加することで、プラズマが無くても試料を静電
吸着できる。従って、rfバイアスのオンオフに影響を
受けずに試料の吸着が可能で、安定性に優れる。
【0064】図20に、本発明の実施例9を述べる。こ
の装置では、プラズマを発生するためのマグネトロンか
ら発振されるマイクロ波も同時にオンオフ制御する。構
成は、マイクロ波電源400にパルス変調器401を接
続してここからパルス波2001によりプラズマをオン
オフする。プラズマをオンオフすることにより電子温度
が低下するために、荷電粒子による試料の損傷が低減で
きる効果がある。また、rfバイアス電源109には、
オフ期間に正のパルス2002を重畳しても良く、これ
により電子が試料表面の微細パタンに引込まれ、チャー
ジングによる損傷を緩和できる。
【0065】次に、実施例10として、その他のエッチ
ングの条件について述べる。前述の実施例で述べた条件
は典型的な値であり、処理ガス圧力,処理ガスの種類,
プラズマ発生のための電力値などが変っても、本発明に
おけるオンオフバイアス制御は効果がある。しかし、エ
ッチング速度や選択比を考えると以下に述べるような範
囲での使用が望ましい。まず、主にpoly Siとそ
の多層膜のエッチングに用いる塩素と酸素の混合ガスで
は、塩素流量20sccmから1000sccmで酸素
の混合割合は0%から50%が適量である。酸素の混合
量がこれ以上多くなると、poly Siのエッチング
速度が極端に遅くなる。また圧力は0.1Paから10
Paが適当である。またエッチングガスを塩素とHBr
と酸素の混合ガスにする場合も塩素とHBrの流量はそ
れぞれ20sccmから1000sccmで酸素の混合
率0%から50%が適量である。
【0066】またAlなどのメタル配線のエッチングに
は塩素,塩素とBClの混合ガス,塩素とHClの混
合ガス,あるいは塩素とBClとHClの混合ガスが
適している。この場合には塩素とHClの流量それぞれ
20sccmから1000sccmでBClの混合率
0%から50%が適量である。さらに、これらのガスに
CHあるいはアルゴンなどの希ガスを混合しても良
い。
【0067】プラズマの密度は、プラズマ発生用の電源
の電力で決り、エッチング速度と密接な関係がある。実
用的な速度を得るためには、プラズマ発生空間すなわち
試料台と電極の間の体積に対する電力を0.01W/c
c以上にするとよい。また、プラズマ密度が高すぎると
素子の電気的な損傷などが問題となるので0.2W/c
c以下にするのがよい。
【0068】また、試料に印加するバイアス電源の周波
数は100KHzから100MHzの間がよい。これ以
上の周波数でもイオンエネルギーの狭帯域化はできる
が、バイアス電源によりプラズマが発生しやすくなる問
題が生じる。オンオフバイアスの繰返し周波数は100
Hz以下では、オンオフの時間が長すぎて、エッチング
側壁が滑らかでなくなる。繰返し周波数が高いと電源の
作成が技術的に難しくなるので10KHz以下が適して
いる。
【0069】また本発明が特に効果を発揮するのは、ラ
インとスペースの間隔が0.5μm以下の微細なパタン
の加工である。ゲート電極では下地の酸化膜の厚さが6
nm以下の試料の加工である。
【0070】以上のように、本発明によれば次のような
特徴がある。
【0071】同一エッチング速度の得られる連続の高周
波バイアス電圧のVpp値に対し、該Vpp値より大き
い値のVpp値を与えた高周波バイアス電圧をオンオフ
制御することにより、選択比を損わずに異方性を改善す
ることができる。
【0072】高周波バイアス電圧の周波数を15MHz
以下とし、高周波バイアス電圧のVpp値を500V以
上にすることにより、サブトレンチを低減し異方性を高
くすることができる。
【0073】高周波バイアス電圧の周波数が15MHz
より大きい場合は、高周波バイアス電圧のVpp値を8
00V以上にすることにより、サブトレンチを低減し異
方性を高くすることができる。
【0074】高周波バイアス電圧のオン時のデューティ
を5〜50%にすることにより、選択比向上の効果をよ
り顕著にできる。
【0075】試料の表面処理の開始から終了までを複数
のステップに分け、ステップの少なくとも1つで高周波
バイアス電圧をオンオフ制御することにより、選択比の
高い領域あるいは異方性の高い領域を使い分けることが
できるのでさらに加工精度を上げることができる。
【0076】複数のステップが下地物質との加工速度比
を比較的小さくとる前半と、加工速度比を比較的大きく
とる後半とに分け、少なくとも前半のステップで高周波
バイアス電圧をオンオフ制御することにより、特にオン
オフ制御での異方性の高い領域を有効に利用でき、加工
形状を良くすることができる。
【0077】ステップの切替えを時間によって切替える
ことにより、簡単な切替え制御で複雑な多層膜のエッチ
ングを精度良く行うことができる。
【0078】プラズマ生成とは独立に試料台に100K
Hz以上の周波数の高周波バイアスを印加し、高周波バ
イアスを100Hz〜10KHzの周波数で変調して、
試料に対し最小加工寸法が1μm以下の表面加工を行う
ことにより、イオンエネルギーの狭帯域化が図られ、よ
りオンオフバイアスの効果を有効に引出せ、微細な加工
ができる。
【0079】プラズマの電子密度を1×1010個/c
−3以上の高密度プラズマとすることにより、スルー
プットの高い加工をすることができる。
【0080】処理ガスを塩素と酸素の混合ガスとするこ
とにより、poly Siと酸化膜の選択比がより高い
エッチングを行うことができる。
【0081】処理ガスをマイクロ波を用いてプラズマ化
し、プラズマ生成とは独立に試料台に100KHz以上
で10MHz以下の周波数の高周波バイアスを印加し、
高周波バイアスを100Hz〜10KHzの周波数でオ
ンオフ制御し、オン時の高周波バイアス電圧のVpp値
を100V以上にして試料の表面加工を行うことによ
り、高スループットで選択比が高いエッチングを行うこ
とができる。
【0082】プラズマを2.45GHzのマイクロ波を
用いたECRプラズマとすることにより、電源にマグネ
トロンが使用できるので装置価格を低く抑えて上述のよ
うな効果を得ることができる。
【0083】プラズマを100MHz〜1GHzのマイ
クロ波を用いたECRプラズマとすることにより、マイ
クロ波の波長が長いため、より大口径で均一なプラズマ
にて上述のような効果を得ることができる。
【0084】最小加工寸法が1μm以下のパターンを有
する試料を静電吸着によって保持し、プラズマ生成とは
独立に試料に印加する高周波バイアスを時間変調して、
試料をプラズマ処理することにより、オンオフ制御した
rfバイアスを均一にしかも効率よく試料に伝えられるの
で、微細パターンの試料を高精度にしかも信頼性良く加
工することができる。
【0085】ダイポール式の静電吸着によって試料を保
持しすることにより、rfバイアスのオンオフにかかわら
ず一定の吸着力を得られるので加工の信頼性がより高く
なる。
【0086】膜厚が6nm以下のゲート酸化膜上にゲー
ト電極となる材料の膜を有する試料を、プラズマ生成と
は独立に印加した高周波バイアスを時間変調してプラズ
マ処理することにより、薄い酸化膜を十分残して上層膜
のエッチングを行うことができる。
【0087】ゲート電極となる材料の膜が多結晶シリコ
ン膜あるいは多結晶シリコン膜を有する多層膜である試
料に、高周波バイアスのオンオフ制御を適用することに
より、異方性の高い加工をすることができる。
【0088】なお、これら実施例における高周波バイア
スのオンオフ制御において、高周波バイアスのオフ期間
は高周波バイアス電圧の印加を停止すること、高周波バ
イアス電圧の出力を0Vにすること、または高周波バイ
アスのオフ期間の効果に影響を与えない範囲の小さい電
圧を印加すること、これらは本発明の高周波バイアス電
圧のオンオフ制御または時間変調に含まれる。
【0089】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、半
導体素子の微細化の要求に応えるために、加工寸法が1
μm以下好ましくは0.5μm以下の素子を加工でき
る、半導体素子の表面処理方法および装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になるエッチング装置の、全
体構成図である。
【図2】図1の装置による、エッチング時の動作を示す
流れ図である。
【図3】図1の装置における、rfバイアス電源周波数
とオンオフ周波数の関係を示す図である。
【図4】イオンエネルギー分布を示す図である。
【図5】本発明を適用して処理される、試料の断面図で
ある。
【図6】比較例における、処理時の、試料の断面図であ
る。
【図7】比較例における、処理時の、試料の断面図であ
る。
【図8】poly Siエッチング速度と選択比の関係
を示す図である。
【図9】rfバイアス電圧振幅とサブトレンチ深さの関
係を示す図である。
【図10】ゲート酸化膜厚と許容サブトレンチ深さの関
係を示す図である。
【図11】、エッチング時の試料の断面図である。
【図12】本発明を適用した処理時の、試料の断面図で
ある。
【図13】比較例における、処理時の、試料の断面図で
ある。
【図14】本発明を適用した処理時の、試料の断面図で
ある。
【図15】比較例における、処理時の、試料の断面図で
ある。
【図16】本発明の他の実施例になる装置の、全体構成
図である。
【図17】本発明の他の実施例になる装置の、全体構成
図である。
【図18】本発明の他の実施例を適用した処理時の、試
料の断面図である。
【図19】本発明の他の実施例になる装置の、試料台の
拡大図である。
【図20】本発明の他の実施例になる装置の、全体構成
図である。
【符号の説明】
100…ガス導入管、101…マイクロ波電源、102…導波
管、103…導入窓、104…真空容器、105…磁石、106…プ
ラズマ、107…試料、108…試料台、109…高周波電圧電
源、110…電圧波形、201…基板Si, 202…酸化膜、203…
poly Si,204…マスク、304…WSi,405…W,503…p型poly
Si、504…n型poly Si、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久礼 得男 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 徳永 尚文 東京都青梅市今井町2326番地 株式会社日 立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 児島 雅之 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理室内にプラズマを生成するとともに、
    前記プラズマの生成とは独立に試料が配置される試料台
    に高周波バイアス電圧を印加し、同一エッチング速度の
    得られる連続の高周波バイアス電圧のVpp値に対し、
    前記Vpp値より大きい値のVpp値を与えた高周波バ
    イアス電圧をオンオフ制御することを特徴とする試料の
    表面処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記高周波バイアス電
    圧の周波数を15MHz以下とし、前記高周波バイアス
    電圧のVpp値を500V以上にする試料の表面処理方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記高周波バイアス電
    圧の周波数を15MHzより大きくし、前記高周波バイ
    アス電圧のVpp値を800V以上にする試料の表面処
    理方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記高周波バイアス電
    圧のオン時のデューティを5〜50%にする試料の表面
    処理方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記試料の表面処理の
    開始から終了までを複数のステップに分け、前記ステッ
    プの少なくとも1つで前記高周波バイアス電圧をオンオ
    フ制御する試料の表面処理方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記複数のステップが
    下地物質との加工速度比を比較的小さくとる前半と、前
    記加工速度比を比較的大きくとる後半とに分け、少なく
    とも前記前半のステップで前記高周波バイアス電圧をオ
    ンオフ制御する試料の表面処理方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記ステップの切替え
    は、時間によって切替える試料の表面処理方法。
  8. 【請求項8】真空容器内に設けられた試料台に試料を配
    置し、前記真空容器内に処理ガスを連続的に供給すると
    ともに前記処理ガスをプラズマ化し、前記プラズマ生成
    とは独立に前記試料台に100KHz以上の周波数の高
    周波バイアスを印加し、前記高周波バイアスを100H
    z〜10KHzの周波数で変調して、前記試料に対し最
    小加工寸法が1μm以下の表面加工を行うことを特徴と
    する試料の表面処理方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記プラズマが電子密
    度1×1010個/cm−3以上の高密度プラズマであ
    る試料の表面処理方法。
  10. 【請求項10】請求項8において、前記処理ガスが塩素
    と酸素の混合ガスである試料の表面処理方法。
  11. 【請求項11】真空容器内に設けられた試料台に試料を
    配置し、前記真空容器内に処理ガスを連続的に供給する
    とともに前記処理ガスをマイクロ波を用いてプラズマ化
    し、前記プラズマ生成とは独立に前記試料台に100K
    Hz以上で10MHz以下の周波数の高周波バイアスを
    印加し、前記高周波バイアスを100Hz〜10KHz
    の周波数でオンオフ制御し、前記オン時の高周波バイア
    ス電圧のVpp値を100V以上にして試料の表面加工
    を行うことを特徴とする試料の表面処理方法。
  12. 【請求項12】請求項11において、前記プラズマは
    2.45GHzのマイクロ波を用いたECRプラズマで
    ある試料の表面処理方法。
  13. 【請求項13】請求項11において、前記プラズマは1
    00MHz〜1GHzのマイクロ波を用いたECRプラ
    ズマである試料の表面処理方法。
  14. 【請求項14】真空容器内に設けられた試料台に静電吸
    着によって保持された最小加工寸法が1μm以下のパタ
    ーンを有する試料を、前記真空容器内に連続的に処理ガ
    スを供給して生成されたプラズマによってエッチング処
    理する際に、前記プラズマ生成とは独立に前記試料台に
    高周波バイアスを印加し、前記高周波バイアスを時間変
    調して、前記試料の処理を行うことを特徴とする試料の
    表面処理方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記試料の静電吸
    着はダイポール式の静電吸着である試料の表面処理方
    法。
  16. 【請求項16】膜厚が6nm以下のゲート酸化膜上にゲ
    ート電極となる材料の膜を有する試料を、プラズマによ
    ってエッチン処理する際に、前記試料に高周波バイアス
    を印加するとともに、前記高周波バイアスを時間変調す
    ることを特徴とする試料の表面処理方法。
  17. 【請求項17】請求項16において、前記ゲート電極と
    なる材料の膜が多結晶シリコン膜あるいは多結晶シリコ
    ン膜を有する多層膜である試料の表面処理方法。
  18. 【請求項18】真空容器中に設けられ、表面処理される
    試料を載置する試料台と、 プラズマの生成用の処理ガスを前記真空容器中に連続的
    に供給する処理ガス供給手段と、 前記真空容器中に高密度のプラズマを生成するプラズマ
    生成手段と、 前記プラズマ生成とは独立に、100KHz以上のバイ
    アス電圧を前記試料台に印可するバイアス電源と、 前記バイアス電源を、100Hz〜10KHzの周波数
    で変調するパルス周波数制御手段を備え、 前記試料台に載置された前記試料に対して、最小加工寸
    法が1μm以下の表面処理を行う、ことを特徴とする試
    料の表面処理装置。
  19. 【請求項19】請求項18において、前記高周波電源の
    周波数が15MHz以下の場合は、高周波電圧の振幅を
    500V以上出力可能であり、15MHzより大きい場
    合は800V以上出力可能である表面処理装置。
  20. 【請求項20】請求項18において、前記高密度プラズ
    マは、ECR,SECR,IPC方式のいずれかの方式
    により生成される表面処理装置。
  21. 【請求項21】真空容器中に設けられ、表面処理される
    試料を載置する試料台と、 プラズマの生成用の処理ガスを前記真空容器中に連続的
    に供給する処理ガス供給手段と、 マイクロ波を用いて前記真空容器中に高密度のプラズマ
    を生成するプラズマ生成手段と、 前記プラズマ生成とは独立に、100KHz以上10M
    Hz以下のバイアス電圧を前記試料台に印可するバイア
    ス電源と、 前記バイアス電源を、100Hz〜10KHzの周波数
    で変調するパルス周波数制御手段とを備え、 前記バイアス電源としての高周波電圧の振幅を、100
    V以上とした、ことを特徴とする試料の表面処理装置。
  22. 【請求項22】請求項21において、前記プラズマ生成
    手段は、周波数2.45GHzのマイクロ波を用い電子
    サイクロトロン共鳴を利用した試料の表面処理装置。
  23. 【請求項23】請求項21において、前記プラズマ生成
    手段は、周波数100MHzから1GHzのマイクロ波
    を用い電子サイクロトロン共鳴を利用した試料の表面処
    理装置。
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