JPH11299485A - 核酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマー - Google Patents
核酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマーInfo
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- JPH11299485A JPH11299485A JP11200698A JP11200698A JPH11299485A JP H11299485 A JPH11299485 A JP H11299485A JP 11200698 A JP11200698 A JP 11200698A JP 11200698 A JP11200698 A JP 11200698A JP H11299485 A JPH11299485 A JP H11299485A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 通常のPCR及び選択PCRを用いて断片群
をグループ化する時の擬陽性増幅や擬陰性増幅を防止し
する方法を提供する。 【解決手段】 PCRに使用するプライマーの3’末端
から4塩基目から6塩基目の範囲に於いて、少なくとも
1塩基を鋳型DNA39に相補な塩基配列とは異なる塩
基36で置換して、鋳型DNA35に対し人為的に塩基
配列が相補鎖にならないように塩基配列を改変する。 【効果】 3’末端から1塩基から2塩基目が鋳型DN
Aに対しミスマッチであってもPCRが起きる擬陽性増
幅では、3’末端から6塩基のうち2塩基が非相補38
となり、プライマーの3’末端近くの塩基配列が鋳型D
NAと安定な相補鎖を形成できず、ミスマッチがある場
合のPCRが起きずらくなる。
をグループ化する時の擬陽性増幅や擬陰性増幅を防止し
する方法を提供する。 【解決手段】 PCRに使用するプライマーの3’末端
から4塩基目から6塩基目の範囲に於いて、少なくとも
1塩基を鋳型DNA39に相補な塩基配列とは異なる塩
基36で置換して、鋳型DNA35に対し人為的に塩基
配列が相補鎖にならないように塩基配列を改変する。 【効果】 3’末端から1塩基から2塩基目が鋳型DN
Aに対しミスマッチであってもPCRが起きる擬陽性増
幅では、3’末端から6塩基のうち2塩基が非相補38
となり、プライマーの3’末端近くの塩基配列が鋳型D
NAと安定な相補鎖を形成できず、ミスマッチがある場
合のPCRが起きずらくなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリヌクレオチド
分析、ポリヌクレオチド分析用の試料調製及び分取、核
酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマーに関し、特
に、DNA多型解析、RNA発現計測等に用いるフィン
ガープリント法、DNA塩基配列決定用のDNA試料の
調製、及びこれらに用いるプライマーに関する。
分析、ポリヌクレオチド分析用の試料調製及び分取、核
酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマーに関し、特
に、DNA多型解析、RNA発現計測等に用いるフィン
ガープリント法、DNA塩基配列決定用のDNA試料の
調製、及びこれらに用いるプライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】1. フィンガープリント法:DNA又
はmRNA等の生体中のポリヌクレオチドを測定して、
生命の機能を明らかにする試みが盛んになりつつある。
この目的には、(1)目的とするDNAと相補な塩基配
列を持つDNAプローブを作り、このプローブが目的と
するDNAとハイブリダイズするか否かを調べるプロー
ブ検査、(2)目的とするDNA塩基配列のある領域を
選び、一組のプライマーを用いてPCR増幅されるか否
かを調べたり、増幅した断片の長さや塩基配列を調べる
PCR検査等がある。
はmRNA等の生体中のポリヌクレオチドを測定して、
生命の機能を明らかにする試みが盛んになりつつある。
この目的には、(1)目的とするDNAと相補な塩基配
列を持つDNAプローブを作り、このプローブが目的と
するDNAとハイブリダイズするか否かを調べるプロー
ブ検査、(2)目的とするDNA塩基配列のある領域を
選び、一組のプライマーを用いてPCR増幅されるか否
かを調べたり、増幅した断片の長さや塩基配列を調べる
PCR検査等がある。
【0003】上記の検査は、特定のDNA領域や特定の
mRNAを調べるには良いが、不特定多数のDNA領域
や特定のmRNAを調べるには、用いるプローブやプラ
イマーの種類が膨大な数になり実用的ではない。
mRNAを調べるには良いが、不特定多数のDNA領域
や特定のmRNAを調べるには、用いるプローブやプラ
イマーの種類が膨大な数になり実用的ではない。
【0004】そもそも生体は、非常に多種類の遺伝子が
相互に関連しながら発現して成り立っているので、染色
体に含まれる遺伝子の転写発現を総合的に評価する必要
がある。また、ガンや遺伝病をDNAレベルで解明する
試みに於いても、健常細胞と変異細胞中のmRNAとの
比較、又は比較的広範囲のDNAの差異の比較を行なう
必要がある。
相互に関連しながら発現して成り立っているので、染色
体に含まれる遺伝子の転写発現を総合的に評価する必要
がある。また、ガンや遺伝病をDNAレベルで解明する
試みに於いても、健常細胞と変異細胞中のmRNAとの
比較、又は比較的広範囲のDNAの差異の比較を行なう
必要がある。
【0005】mRNAの計測では、先ず、細胞からmR
NAを抽出し、逆転者酵素を用いてcDNAを作る。c
DNAは約1万種の混合物であるため、クローニングし
て個々のcDNAを得る。クローニングで得られる個々
のcDNA種は、元のmRNAの発現頻度に依存するの
で、同一クローンの数を数え、クローン毎に分類して各
々のmRNAの発現頻度を測定できる(Katsuji
Murakawaet.al.、Genomic
s、、23、379−389(1994))。
NAを抽出し、逆転者酵素を用いてcDNAを作る。c
DNAは約1万種の混合物であるため、クローニングし
て個々のcDNAを得る。クローニングで得られる個々
のcDNA種は、元のmRNAの発現頻度に依存するの
で、同一クローンの数を数え、クローン毎に分類して各
々のmRNAの発現頻度を測定できる(Katsuji
Murakawaet.al.、Genomic
s、、23、379−389(1994))。
【0006】また、cDNAをクラスII制限酵素を用
いて切断した断片切断部配列が、塩基配列に応じてグル
ープに分かれることを利用して、ライゲーション反応で
識別するモレキュラーインデックス法(K.Kato、
Nucleic AcidsRes.、23、3685
−3690(1995))が開発されている。
いて切断した断片切断部配列が、塩基配列に応じてグル
ープに分かれることを利用して、ライゲーション反応で
識別するモレキュラーインデックス法(K.Kato、
Nucleic AcidsRes.、23、3685
−3690(1995))が開発されている。
【0007】また、細胞間や臓器間のmRNA発現の比
較を行なうディファレンシャルディスプレー(Peng
Liang and Arthur B.Parde
e、Science 258、967−972(199
2))や、増幅断片長多系解析(Amplified
Fragment Length Polymorph
isms)(WO93/06239)が注目を集めてい
る。これらの方法では、mRNAをランダムプライマー
や任意塩基配列のプライマーを用いてPCR増幅して得
られるパターンを比較して、細胞間や臓器間のmRNA
発現の比較を可能としている。
較を行なうディファレンシャルディスプレー(Peng
Liang and Arthur B.Parde
e、Science 258、967−972(199
2))や、増幅断片長多系解析(Amplified
Fragment Length Polymorph
isms)(WO93/06239)が注目を集めてい
る。これらの方法では、mRNAをランダムプライマー
や任意塩基配列のプライマーを用いてPCR増幅して得
られるパターンを比較して、細胞間や臓器間のmRNA
発現の比較を可能としている。
【0008】一方、ゲノム、又は特定のDNA領域に注
目したフィンガープリント法も試みられている。制限酵
素ランドマークスキャニング法は、ゲノムをレアーカッ
ターであるNotIで切断し、切断部に標識を導入す
る。次に、アガロース電気泳動で分離する。電気泳動分
離後、4塩基認識酵素でゲル中で分離DNAを再切断し
た後、アガロースゲルをポリアクリルアミドの平板ゲル
上に展開する。即ち、2次元電気泳動により、非常に多
種類のゲノム由来のDNA断片を検出できる工夫をして
いる。
目したフィンガープリント法も試みられている。制限酵
素ランドマークスキャニング法は、ゲノムをレアーカッ
ターであるNotIで切断し、切断部に標識を導入す
る。次に、アガロース電気泳動で分離する。電気泳動分
離後、4塩基認識酵素でゲル中で分離DNAを再切断し
た後、アガロースゲルをポリアクリルアミドの平板ゲル
上に展開する。即ち、2次元電気泳動により、非常に多
種類のゲノム由来のDNA断片を検出できる工夫をして
いる。
【0009】2. DNA塩基配列決定用のDNA試料
の調製:ゲノム解析を中心にDNA塩基配列決定の高効
率化のニーズが高まっている。従来の放射性同位元素を
用いてDNA断片を標識し、ゲル電気泳動によりDNA
の長さを計測して人手を用いて行なう塩基配列決定法に
代わり、DNAを蛍光体で標識し、ゲル電気泳動しなが
ら光を照射して自動的にDNA断片を光学検出する方法
(DNAシーケンサー)が普及してきている。この方法
では、目的とするDNAにプライマーであるDNAオリ
ゴマーをハイブリダイズさせ、酵素を用いた相補鎖合成
で塩基配列決定に用いる種々の長さのDNA断片を作製
し、ゲル電気泳動でそれらの長さを調べて塩基配列決定
するもので、サンガー法又はダイデオキシ法と呼ばれて
いる。この方法では、一度に塩基配列決定可能な長さ
は、ゲルによる長さ分離能で決められており、400〜
700塩基長である。塩基配列決定の対象になるのはゲ
ノムやmRNAが殆どであるが、mRNAの場合でも数
キロ塩基長、ゲノムの場合はこれよりも更に長い場合が
殆どであるため、シーケンサーで一度に塩基配列決定は
できない。
の調製:ゲノム解析を中心にDNA塩基配列決定の高効
率化のニーズが高まっている。従来の放射性同位元素を
用いてDNA断片を標識し、ゲル電気泳動によりDNA
の長さを計測して人手を用いて行なう塩基配列決定法に
代わり、DNAを蛍光体で標識し、ゲル電気泳動しなが
ら光を照射して自動的にDNA断片を光学検出する方法
(DNAシーケンサー)が普及してきている。この方法
では、目的とするDNAにプライマーであるDNAオリ
ゴマーをハイブリダイズさせ、酵素を用いた相補鎖合成
で塩基配列決定に用いる種々の長さのDNA断片を作製
し、ゲル電気泳動でそれらの長さを調べて塩基配列決定
するもので、サンガー法又はダイデオキシ法と呼ばれて
いる。この方法では、一度に塩基配列決定可能な長さ
は、ゲルによる長さ分離能で決められており、400〜
700塩基長である。塩基配列決定の対象になるのはゲ
ノムやmRNAが殆どであるが、mRNAの場合でも数
キロ塩基長、ゲノムの場合はこれよりも更に長い場合が
殆どであるため、シーケンサーで一度に塩基配列決定は
できない。
【0010】このような長いDNA(数K〜数十K塩
基)の塩基配列決定には、ショットガン法が用いられて
きた。ショットガン法では、DNAを超音波等を用いて
ランダムに切断し、DNA断片をクローニングして大腸
菌等に埋め込み、コロニー培養した後、各コロニー中の
大腸菌を培養してDNAのコピーを増やす。次いで、試
料DNAを抽出して塩基配列決定等のDNA解析をす
る。この方法では、取り出したコロニーに含まれるDN
Aには断片化した試料DNAが含まれるが、それが試料
DNAのどの部分である不明であるため、リダンダンシ
ーが高く、決定しようとするDNA鎖長の5〜20倍も
のDNAに相当するDNA断片を取り解析する必要があ
り、無駄が多い。ショットガン法では、原理的に各断片
の繋がりを明らかにするため、ランダムな断片調製を行
ない、断片間のオーバラッピングをとるので、塩基配列
が全く未知の長いDNAに適しており、ゲノム解析計画
の主要な手法となっている。
基)の塩基配列決定には、ショットガン法が用いられて
きた。ショットガン法では、DNAを超音波等を用いて
ランダムに切断し、DNA断片をクローニングして大腸
菌等に埋め込み、コロニー培養した後、各コロニー中の
大腸菌を培養してDNAのコピーを増やす。次いで、試
料DNAを抽出して塩基配列決定等のDNA解析をす
る。この方法では、取り出したコロニーに含まれるDN
Aには断片化した試料DNAが含まれるが、それが試料
DNAのどの部分である不明であるため、リダンダンシ
ーが高く、決定しようとするDNA鎖長の5〜20倍も
のDNAに相当するDNA断片を取り解析する必要があ
り、無駄が多い。ショットガン法では、原理的に各断片
の繋がりを明らかにするため、ランダムな断片調製を行
ない、断片間のオーバラッピングをとるので、塩基配列
が全く未知の長いDNAに適しており、ゲノム解析計画
の主要な手法となっている。
【0011】現在進行中のヒトゲノム計画の分野で特記
すべきことは、約30億塩基対の殆どが21世紀初頭に
は解明される予定であることである。既に解明された塩
基配列部分では、DNA塩基配列の疾病による変異や、
個体間のDNA塩基配列の違いをベースに遺伝子機能の
解明を行なう研究がスタートしている。このような目的
には、ランダムなDNA調製よりも特定の部分(通常、
塩基配列決定して意味のあるエキソンの部分は長い場合
でも数キロ塩基長、実際に発現している遺伝子に対応す
るmRNAを塩基配列決定する場合でも数キロ塩基長で
ある)にしぼった試料調製と塩基配列決定が重要とな
る。即ち、一旦ゲノム塩基配列の全体像がわかった後
は、ランダムな断片調製を行ない断片間のオーバラッピ
ングをとる必要はない。
すべきことは、約30億塩基対の殆どが21世紀初頭に
は解明される予定であることである。既に解明された塩
基配列部分では、DNA塩基配列の疾病による変異や、
個体間のDNA塩基配列の違いをベースに遺伝子機能の
解明を行なう研究がスタートしている。このような目的
には、ランダムなDNA調製よりも特定の部分(通常、
塩基配列決定して意味のあるエキソンの部分は長い場合
でも数キロ塩基長、実際に発現している遺伝子に対応す
るmRNAを塩基配列決定する場合でも数キロ塩基長で
ある)にしぼった試料調製と塩基配列決定が重要とな
る。即ち、一旦ゲノム塩基配列の全体像がわかった後
は、ランダムな断片調製を行ない断片間のオーバラッピ
ングをとる必要はない。
【0012】一方、塩基配列決定しようとするDNA断
片を端から順に決めていく方法(プライマーウオーキン
グ法:Analytical Biochemistr
y、222、237−135(1994))も提案され
ている。プライマーウオーキング法では、塩基配列を決
定したら、その中から次のプライマー領域を選びダイデ
オキシ法により塩基配列を再び決定する。このため無駄
が少なく効率の良い塩基配列決定ができるが、時系列的
に塩基配列を決定していくので、時間がかかる点と、解
析の都度プライマーを用意する手間がかかる欠点があ
る。
片を端から順に決めていく方法(プライマーウオーキン
グ法:Analytical Biochemistr
y、222、237−135(1994))も提案され
ている。プライマーウオーキング法では、塩基配列を決
定したら、その中から次のプライマー領域を選びダイデ
オキシ法により塩基配列を再び決定する。このため無駄
が少なく効率の良い塩基配列決定ができるが、時系列的
に塩基配列を決定していくので、時間がかかる点と、解
析の都度プライマーを用意する手間がかかる欠点があ
る。
【0013】発明者らは、上記の欠点を克服する方法と
して、予め準備した選択プライマーのセットを用いる方
法を提案した。この方法では、塩基配列決定しようとす
るDNAを4塩基認識酵素等の制限酵素で完全に切断
し、重複のない断片群を作製する。生成したDNA断片
は酵素が認識して切断する部分の塩基配列を除くと塩基
配列は未知である。既知塩基配列を持ったプライマーが
ハイブリダイズし相補鎖合成の起点となるプライミング
サイトは特に持っていない。そこで生成した断片の3’
末端側に既知塩基配列のオリゴマーを結合してプライミ
ングサイトとする。プライマーをDNA断片にハイブリ
ダイズさせ相補鎖合成でDNA伸長鎖を作る時、プライ
マーの3’末端2塩基(選別塩基配列と呼ぶ)が、DN
A断片と完全に相補的でピッタりハイブリダイズしてい
る時には反応が進行するが、そうでない時には反応が遅
いことが知られている。
して、予め準備した選択プライマーのセットを用いる方
法を提案した。この方法では、塩基配列決定しようとす
るDNAを4塩基認識酵素等の制限酵素で完全に切断
し、重複のない断片群を作製する。生成したDNA断片
は酵素が認識して切断する部分の塩基配列を除くと塩基
配列は未知である。既知塩基配列を持ったプライマーが
ハイブリダイズし相補鎖合成の起点となるプライミング
サイトは特に持っていない。そこで生成した断片の3’
末端側に既知塩基配列のオリゴマーを結合してプライミ
ングサイトとする。プライマーをDNA断片にハイブリ
ダイズさせ相補鎖合成でDNA伸長鎖を作る時、プライ
マーの3’末端2塩基(選別塩基配列と呼ぶ)が、DN
A断片と完全に相補的でピッタりハイブリダイズしてい
る時には反応が進行するが、そうでない時には反応が遅
いことが知られている。
【0014】そこで、導入したオリゴマーに相補的な塩
基配列の3’末端に、任意の2塩基(16通りの塩基配
列)をつけたプライマーセット(全部で末端2塩基の塩
基配列が異なる16種のプライマーからなる)を予め用
意し、これから一組のプライマーを選ぶことにより、D
NA断片混合物の中からプライマーと完全に相補な塩基
配列を持つ特定の断片を選択的に増幅分離できる(DN
A Research1、231−237(199
4)、Gene、176、231−135(199
6)、Electrophoresis 17、183
3−1740(1996)。この方法では、2本鎖DN
Aの料末端に対応する一組のプライマーでPCR増幅を
行なう(以後選択PCRと呼ぶ)ので、プライマー組は
256組ある。DNA断片群中に含まれるDNA断片の
種類が40断片程度であれば、ほぼ確実に特定の断片の
みを増幅できる。このようにして選択PCRを用いれ
ば、混合状態にあるDNA断片の塩基配列を16個のプ
ライマーを用いてクローニング等せずに、重複なく簡単
に決定できる。
基配列の3’末端に、任意の2塩基(16通りの塩基配
列)をつけたプライマーセット(全部で末端2塩基の塩
基配列が異なる16種のプライマーからなる)を予め用
意し、これから一組のプライマーを選ぶことにより、D
NA断片混合物の中からプライマーと完全に相補な塩基
配列を持つ特定の断片を選択的に増幅分離できる(DN
A Research1、231−237(199
4)、Gene、176、231−135(199
6)、Electrophoresis 17、183
3−1740(1996)。この方法では、2本鎖DN
Aの料末端に対応する一組のプライマーでPCR増幅を
行なう(以後選択PCRと呼ぶ)ので、プライマー組は
256組ある。DNA断片群中に含まれるDNA断片の
種類が40断片程度であれば、ほぼ確実に特定の断片の
みを増幅できる。このようにして選択PCRを用いれ
ば、混合状態にあるDNA断片の塩基配列を16個のプ
ライマーを用いてクローニング等せずに、重複なく簡単
に決定できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】多種類のmRNAや、
ゲノムのように巨大なDNAの全体像を把握すること
は、生命現象をDNAや遺伝子発現のレベルで解明する
上で重要であるが、良い方法がないのが現状である。上
記1.で説明したmRNAや巨大なDNAの計測に於け
るDNAプローブやPCRによる通常の増幅による検出
では、通常はせいぜい数十種のDNAを一度に調べられ
るだけで、1万種に及ぶmRNAやDNA断片を一網打
尽に検出することはできない。
ゲノムのように巨大なDNAの全体像を把握すること
は、生命現象をDNAや遺伝子発現のレベルで解明する
上で重要であるが、良い方法がないのが現状である。上
記1.で説明したmRNAや巨大なDNAの計測に於け
るDNAプローブやPCRによる通常の増幅による検出
では、通常はせいぜい数十種のDNAを一度に調べられ
るだけで、1万種に及ぶmRNAやDNA断片を一網打
尽に検出することはできない。
【0016】近年、1万〜10万種のプローブを基盤上
に整列させるプローブチップの技術が進歩し、プローブ
ハイブリダイゼーションを用いて、多種類のmRNAや
DNA断片を同時に検出可能になって来ている。しか
し、プローブチップは面積が狭いため、固定されるプロ
ーブの量に制限があるため微量検出には向かない。 ま
た、イブリダイゼーションにより捕捉したDNA等を回
収する手段が未開発なため、せっかく分離したDNAや
mRNAの利用という面では電気泳動を用いる方法に比
べ不利となっている。分子生物の分野では、ディファレ
ンシャルディスプレーのように検出したmRNA(又は
DNA)を分取し、塩基配列決定により差異を確認でき
ることが重要である。
に整列させるプローブチップの技術が進歩し、プローブ
ハイブリダイゼーションを用いて、多種類のmRNAや
DNA断片を同時に検出可能になって来ている。しか
し、プローブチップは面積が狭いため、固定されるプロ
ーブの量に制限があるため微量検出には向かない。 ま
た、イブリダイゼーションにより捕捉したDNA等を回
収する手段が未開発なため、せっかく分離したDNAや
mRNAの利用という面では電気泳動を用いる方法に比
べ不利となっている。分子生物の分野では、ディファレ
ンシャルディスプレーのように検出したmRNA(又は
DNA)を分取し、塩基配列決定により差異を確認でき
ることが重要である。
【0017】ディファレンシャルディスプレー法や増幅
断片長多系解析や制限酵素ランドマークスキャニング法
は分取は可能である。しかし、ディファレンシャルディ
スプレー法や増幅断片長多系解析では、PCR増幅を用
いるため、擬陽性増幅や、増幅すべき断片が増幅しない
ケース(以下、偽陰性増幅と呼ぶ)が多く、必ずしも生
体内に於けるmRNA発現を反映しているとは言えな
い。
断片長多系解析や制限酵素ランドマークスキャニング法
は分取は可能である。しかし、ディファレンシャルディ
スプレー法や増幅断片長多系解析では、PCR増幅を用
いるため、擬陽性増幅や、増幅すべき断片が増幅しない
ケース(以下、偽陰性増幅と呼ぶ)が多く、必ずしも生
体内に於けるmRNA発現を反映しているとは言えな
い。
【0018】また、制限酵素ランドマークスキャニング
法は、通常は増幅反応を利用しないため擬陽性の問題は
少ないが、検出感度の制限がある。また、2次元電気泳
動の再現性を得ることが難しく、データベース化が重要
なDNA関連分野の解析の中では普及が遅れている。
法は、通常は増幅反応を利用しないため擬陽性の問題は
少ないが、検出感度の制限がある。また、2次元電気泳
動の再現性を得ることが難しく、データベース化が重要
なDNA関連分野の解析の中では普及が遅れている。
【0019】何れにしても、微量のゲノムやmRNAか
らの情報を得たり分取するには、DNA断片やcDNA
断片の増幅が必須のポイントである。即ち、最大の問題
となるのが、増幅時の擬陽性増幅の問題である。プライ
マーの3’末端近傍が鋳型に対して相補的でない場合で
も極僅かではあるが増幅が起きる。一旦間違った鋳型が
増幅されると、その後はプライマーと間違って増幅した
鋳型は完全に相補な関係となるため、正しい鋳型と同様
な勢いで増幅が起きる。増幅に用いるプライマーの選択
度が最大の問題となる。
らの情報を得たり分取するには、DNA断片やcDNA
断片の増幅が必須のポイントである。即ち、最大の問題
となるのが、増幅時の擬陽性増幅の問題である。プライ
マーの3’末端近傍が鋳型に対して相補的でない場合で
も極僅かではあるが増幅が起きる。一旦間違った鋳型が
増幅されると、その後はプライマーと間違って増幅した
鋳型は完全に相補な関係となるため、正しい鋳型と同様
な勢いで増幅が起きる。増幅に用いるプライマーの選択
度が最大の問題となる。
【0020】一方塩基配列決定の分野では、ポストゲノ
ムをにらんだ新しい塩基配列決定法の出現が望まれる
が、試料調製のランダム性を最大現に利用したショット
ガン法は、限られた領域の予め塩基配列がわかった領域
での変異を検出する目的には非力であることは前述の通
りである。選択PCRか通常のPCRで特定領域の増幅
断片を得、塩基配列決定するのが良いが、やはりPCR
時の擬陽性増幅と偽陰性増幅が多く、良好なPCR増幅
が得られるプライマー組が得られないことも多々ある。
ムをにらんだ新しい塩基配列決定法の出現が望まれる
が、試料調製のランダム性を最大現に利用したショット
ガン法は、限られた領域の予め塩基配列がわかった領域
での変異を検出する目的には非力であることは前述の通
りである。選択PCRか通常のPCRで特定領域の増幅
断片を得、塩基配列決定するのが良いが、やはりPCR
時の擬陽性増幅と偽陰性増幅が多く、良好なPCR増幅
が得られるプライマー組が得られないことも多々ある。
【0021】本発明の目的は、擬陽性増幅が少ない良好
なDNA増幅を提供し、これをもとにした新しいフィン
がープリント法と塩基配列決定法を提供することにあ
る。また、本発明の目的は、新規なポリヌクレオチド増
幅用プライマーとポリヌクレオチド増幅法を提示するこ
とにある。
なDNA増幅を提供し、これをもとにした新しいフィン
がープリント法と塩基配列決定法を提供することにあ
る。また、本発明の目的は、新規なポリヌクレオチド増
幅用プライマーとポリヌクレオチド増幅法を提示するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】擬陽性増幅や偽陰性増幅
を少なくして目的とするDNAのみを増幅するには、プ
ライマーの3’末端近傍のハイブリダイゼーションの安
定性をコントロールする必要がある。プライマーの3’
末端近傍の塩基配列が鋳型に対して非相補でも極僅かで
はあるが、ギャップを乗り越えてDNAポリメラーゼに
よる伸身長反応が起きることが、擬陽性増幅の発生の原
因である。擬陽性増幅の発生は、一般のPCRでも起こ
るし、選択PCRでは更に顕著である。選択PCRのプ
ライマー(選択プライマー)は、種々鋳型に対し常に共
通な塩基配列部分と(6〜40塩基で、通常は10〜2
0塩基程度が好適である)と、共通な塩基配列に続き
3’末端に1塩基から3塩基からなるそれぞれ異なる選
択用塩基配列部分とから構成される。選択用塩基配列部
分は、1塩基から3塩基の全ての塩基の組み合わせを含
む。選択プライマーは、共通な塩基配列部分と選択用塩
基配列部分とからなるプライマー群であり複数のプライ
マーのセットから構成され、各選択プライマーは、全て
の断片に部分的にハイブリダイズするために、選択PC
Rでは擬陽性増幅の発生が顕著となる。選択PCRの忠
実度は、プライマーの3’末端の1塩基から3塩基の選
択塩基配列に依存しているために、例え1塩基程度がミ
スマッチしていても伸長反応が起きるケースがある。こ
のため擬陽性増幅が多くなる。
を少なくして目的とするDNAのみを増幅するには、プ
ライマーの3’末端近傍のハイブリダイゼーションの安
定性をコントロールする必要がある。プライマーの3’
末端近傍の塩基配列が鋳型に対して非相補でも極僅かで
はあるが、ギャップを乗り越えてDNAポリメラーゼに
よる伸身長反応が起きることが、擬陽性増幅の発生の原
因である。擬陽性増幅の発生は、一般のPCRでも起こ
るし、選択PCRでは更に顕著である。選択PCRのプ
ライマー(選択プライマー)は、種々鋳型に対し常に共
通な塩基配列部分と(6〜40塩基で、通常は10〜2
0塩基程度が好適である)と、共通な塩基配列に続き
3’末端に1塩基から3塩基からなるそれぞれ異なる選
択用塩基配列部分とから構成される。選択用塩基配列部
分は、1塩基から3塩基の全ての塩基の組み合わせを含
む。選択プライマーは、共通な塩基配列部分と選択用塩
基配列部分とからなるプライマー群であり複数のプライ
マーのセットから構成され、各選択プライマーは、全て
の断片に部分的にハイブリダイズするために、選択PC
Rでは擬陽性増幅の発生が顕著となる。選択PCRの忠
実度は、プライマーの3’末端の1塩基から3塩基の選
択塩基配列に依存しているために、例え1塩基程度がミ
スマッチしていても伸長反応が起きるケースがある。こ
のため擬陽性増幅が多くなる。
【0023】図1は、プライマーミスマッチによる擬陽
性PCR増幅の例を説明する図である。ライゲーション
で既知オリゴマー3を導入したDNA断片1、2がある
とする。DNA断片1と完全相補鎖をつくるプライマー
4、5で相補鎖合成反応を行なうと、DNA断片1はプ
ライマー4、5と相補鎖を形成するので、相補鎖伸長反
応6が起きる。プライマー4の3’末端のAG、及びプ
ライマー5の3’末端のTCは各々選択用塩基配列部分
であり、AGとTCがPCRに於けるプライマペアの選
択用塩基配列部分となる。伸張反応生成物はPCR反応
中に更に伸張が進み断片(PCR産物)9を生じ、正し
い増幅産物9’を与える。プライマー4、5により、D
NA断片2は本来なら増幅しないが、実際には、プライ
マー4の末端から2塩基目の塩基(A)7’が、DNA
断片2の塩基(C)7と非相補でも伸長反応8が起き
る。このような伸張反応が一旦起きるとその後のPCR
では断片(PCR産物)10を生じ、増幅産物10’を
与える。この増幅産物10、10’が偽陽性増幅産物で
ある。
性PCR増幅の例を説明する図である。ライゲーション
で既知オリゴマー3を導入したDNA断片1、2がある
とする。DNA断片1と完全相補鎖をつくるプライマー
4、5で相補鎖合成反応を行なうと、DNA断片1はプ
ライマー4、5と相補鎖を形成するので、相補鎖伸長反
応6が起きる。プライマー4の3’末端のAG、及びプ
ライマー5の3’末端のTCは各々選択用塩基配列部分
であり、AGとTCがPCRに於けるプライマペアの選
択用塩基配列部分となる。伸張反応生成物はPCR反応
中に更に伸張が進み断片(PCR産物)9を生じ、正し
い増幅産物9’を与える。プライマー4、5により、D
NA断片2は本来なら増幅しないが、実際には、プライ
マー4の末端から2塩基目の塩基(A)7’が、DNA
断片2の塩基(C)7と非相補でも伸長反応8が起き
る。このような伸張反応が一旦起きるとその後のPCR
では断片(PCR産物)10を生じ、増幅産物10’を
与える。この増幅産物10、10’が偽陽性増幅産物で
ある。
【0024】本発明で最も考慮すべき点は、プライマー
の3’末端の1塩基から3塩基が、確実にハイブリダイ
ズした時のみ伸長反応、即ち、増幅可能にすることであ
る。このため本発明では、プライマーの3’末端から数
塩基内の位置の塩基を、ハイブリダイゼーションを起こ
しずらいもので人為的に置換する。以下、本発明のより
具体的な構成を図を用いて説明する。
の3’末端の1塩基から3塩基が、確実にハイブリダイ
ズした時のみ伸長反応、即ち、増幅可能にすることであ
る。このため本発明では、プライマーの3’末端から数
塩基内の位置の塩基を、ハイブリダイゼーションを起こ
しずらいもので人為的に置換する。以下、本発明のより
具体的な構成を図を用いて説明する。
【0025】図2は、本発明のプライマーを用いて擬陽
性PCR増幅の防止する原理を示す図である。図2で
は、説明を簡単にするため、DNAの一方の鎖を用いて
説明する。実際のPCRでは2本鎖であるが、同じポリ
メラーゼ伸長反応と考えて差し支えない。
性PCR増幅の防止する原理を示す図である。図2で
は、説明を簡単にするため、DNAの一方の鎖を用いて
説明する。実際のPCRでは2本鎖であるが、同じポリ
メラーゼ伸長反応と考えて差し支えない。
【0026】(A)増幅しようとするポリヌクレオチド
の特定塩基配列部位又はポリヌクレオチド断片混合物中
の特定断片を、DNAポリメラーゼを用いて選択的に増
幅する方法に於いて、ミスハイブリダイゼーションに関
与するDNA断片(鋳型)を11とする。プライマーと
して、従来のプライマー12の3’末端から4塩基目か
ら6塩基目の範囲に於いて、少なくとも1塩基を鋳型の
特定塩基配列部位又は特定断片に相補な塩基配列とは異
なるA、C、G、Tの何れかの塩基で置換したプライマ
ー13を使用する。図2では、従来のプライマー12の
3’末端から4塩基目の塩基15’(塩基A)を、置換
して塩基15(塩基C)としたプライマー13を使用す
る。即ち、従来のプライマー12は、5’…TGTAC
AG3’の塩基配列を持ち、プライマー13は、5’…
TGTCCAG3’の塩基配列を持つ。ここで置換する
塩基はA、C、G、Tの何れとも異なる塩基X、例え
ば、イノシン等でも良い。即ち、プライマー13の塩基
配列を、5’…TGTXCAG3’としても良い。
の特定塩基配列部位又はポリヌクレオチド断片混合物中
の特定断片を、DNAポリメラーゼを用いて選択的に増
幅する方法に於いて、ミスハイブリダイゼーションに関
与するDNA断片(鋳型)を11とする。プライマーと
して、従来のプライマー12の3’末端から4塩基目か
ら6塩基目の範囲に於いて、少なくとも1塩基を鋳型の
特定塩基配列部位又は特定断片に相補な塩基配列とは異
なるA、C、G、Tの何れかの塩基で置換したプライマ
ー13を使用する。図2では、従来のプライマー12の
3’末端から4塩基目の塩基15’(塩基A)を、置換
して塩基15(塩基C)としたプライマー13を使用す
る。即ち、従来のプライマー12は、5’…TGTAC
AG3’の塩基配列を持ち、プライマー13は、5’…
TGTCCAG3’の塩基配列を持つ。ここで置換する
塩基はA、C、G、Tの何れとも異なる塩基X、例え
ば、イノシン等でも良い。即ち、プライマー13の塩基
配列を、5’…TGTXCAG3’としても良い。
【0027】従来のプライマー12の3’末端から4塩
基目の塩基15’を改変したプライマー13では、5’
末端の数塩基は鋳型と完全に相補であるが、その3’末
端から4塩基目の塩基が置換されたことにより、ハイブ
リダイズしないギャップ16の部分ができる。このた
め、3’末端近傍に他のミスマッチ14があると、末端
近傍のハイブリダイゼーションが非常に不安定になる。
基目の塩基15’を改変したプライマー13では、5’
末端の数塩基は鋳型と完全に相補であるが、その3’末
端から4塩基目の塩基が置換されたことにより、ハイブ
リダイズしないギャップ16の部分ができる。このた
め、3’末端近傍に他のミスマッチ14があると、末端
近傍のハイブリダイゼーションが非常に不安定になる。
【0028】即ち、本発明に基づき人為的に導入したミ
スマッチの他に、サンプルや反応条件由来のミスマッチ
が重なると17のようにプライマー13の3’末端近傍
が鋳型11より遊離してしまい、伸長反応(増幅反応)
がより起きずらくなる。一方、従来のプライマー12を
用いる伸長反応(増幅反応)では、ミスマッチギャップ
を乗り越えてDNAポリメラーゼによる伸身長反応1
7’が起きてしまう。
スマッチの他に、サンプルや反応条件由来のミスマッチ
が重なると17のようにプライマー13の3’末端近傍
が鋳型11より遊離してしまい、伸長反応(増幅反応)
がより起きずらくなる。一方、従来のプライマー12を
用いる伸長反応(増幅反応)では、ミスマッチギャップ
を乗り越えてDNAポリメラーゼによる伸身長反応1
7’が起きてしまう。
【0029】(B)本発明では、通常のPCRや伸長反
応の忠実度向上はもちろん、選択プライマーを用いたケ
ースに於いても、擬陽性増幅防止効果が得られる。
応の忠実度向上はもちろん、選択プライマーを用いたケ
ースに於いても、擬陽性増幅防止効果が得られる。
【0030】図3は、選択プライマーを用いた場合に、
擬陽性増幅防止効果が得られることを説明する図であ
る。任意の共通塩基配列部位32とその3’末端に特定
のポリヌクレオチド断片を選択するための1塩基から3
塩基の任意の塩基種の組合せからなる選別塩基配列(選
択用塩基配列)33を持つ選択プライマーに於いて、
3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲34(変異導
入部分)に於いて、少なくとも1塩基を特定断片に相補
な塩基配列とは異なる塩基で置換した塩基配列を持つプ
ライマー31を使用することにより、擬陽性増幅の生成
を少なくする。
擬陽性増幅防止効果が得られることを説明する図であ
る。任意の共通塩基配列部位32とその3’末端に特定
のポリヌクレオチド断片を選択するための1塩基から3
塩基の任意の塩基種の組合せからなる選別塩基配列(選
択用塩基配列)33を持つ選択プライマーに於いて、
3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲34(変異導
入部分)に於いて、少なくとも1塩基を特定断片に相補
な塩基配列とは異なる塩基で置換した塩基配列を持つプ
ライマー31を使用することにより、擬陽性増幅の生成
を少なくする。
【0031】図3に示すように、DNA断片に既知塩基
配列のオリゴマー30を導入した断片群35、39に対
し、プライマー31をハイブリダイズさせる。図3に於
いて、N1、N2、N3 、N3’、M、X、Y、n1、n2、
n3、m、x、yは、A、C、G、Tの何れかの塩基を
示す。通常、塩基配列部分n1n2n3mは制限酵素の認
識配列の一部又は全部に対応する。プライマー31は、
従来のプライマー31’の3’末端から4塩基目の塩基
N3(36’)を、鋳型DNAに対し人為的に塩基配列
が相補鎖にならないように、塩基N3’(36)に置換
して改変したプライマーである。即ち、従来のプライマ
ー31’は、5’…N1N2 N3 MXY3’の塩基配列を
持ち、プライマー31は、5’…N1N2 N3’MXY
3’の塩基配列を持つ。なお、N1N2N3MXYは、n1
n2n3mxyと相補である。
配列のオリゴマー30を導入した断片群35、39に対
し、プライマー31をハイブリダイズさせる。図3に於
いて、N1、N2、N3 、N3’、M、X、Y、n1、n2、
n3、m、x、yは、A、C、G、Tの何れかの塩基を
示す。通常、塩基配列部分n1n2n3mは制限酵素の認
識配列の一部又は全部に対応する。プライマー31は、
従来のプライマー31’の3’末端から4塩基目の塩基
N3(36’)を、鋳型DNAに対し人為的に塩基配列
が相補鎖にならないように、塩基N3’(36)に置換
して改変したプライマーである。即ち、従来のプライマ
ー31’は、5’…N1N2 N3 MXY3’の塩基配列を
持ち、プライマー31は、5’…N1N2 N3’MXY
3’の塩基配列を持つ。なお、N1N2N3MXYは、n1
n2n3mxyと相補である。
【0032】また、置換する塩基はA、C、G、Tの何
れとも異なる塩基X’、例えば、イノシン等でも良い。
即ち、プライマー31の塩基配列を、5’…N1N2 X’
MXY3’としても良い。3’末端から2塩基目がミス
マッチ37であるようなDNA断片に対しては、3’末
端から4塩基の内2塩基が非相補な塩基配列部分3
6”、37とななるため、この部分は38のように鋳型
35とプライマー31とがハイブリダイズできない。従
って、PCR等の伸長反応は起きずらくなる。
れとも異なる塩基X’、例えば、イノシン等でも良い。
即ち、プライマー31の塩基配列を、5’…N1N2 X’
MXY3’としても良い。3’末端から2塩基目がミス
マッチ37であるようなDNA断片に対しては、3’末
端から4塩基の内2塩基が非相補な塩基配列部分3
6”、37とななるため、この部分は38のように鋳型
35とプライマー31とがハイブリダイズできない。従
って、PCR等の伸長反応は起きずらくなる。
【0033】増幅されなくてはならない断片39に対し
ては、識別塩基部分(選択用塩基配列)33が鋳型39
に相補であり、プライマー31’の3’末端の4塩基の
うち非相補な部分36’は1塩基のみなので、ギャップ
を乗り越えてDNAポリメラーゼによる伸身長反応3
8’が起きる。
ては、識別塩基部分(選択用塩基配列)33が鋳型39
に相補であり、プライマー31’の3’末端の4塩基の
うち非相補な部分36’は1塩基のみなので、ギャップ
を乗り越えてDNAポリメラーゼによる伸身長反応3
8’が起きる。
【0034】置換する塩基の位置は、3’末端から4塩
基目又は6塩基目の位置が好ましく、置換する塩基の位
置が4塩基目又は6塩基目より更に3’末端側では、ピ
リメラーゼ伸長反応が妨害を受けるケースがある。置換
する塩基の位置が3’末端から7塩基以上離れた位置で
は、擬陽性増幅防止の効果が少なくなる。1塩基のみを
置換する場合は、3’末端から4塩基目の置換が最も効
果的であった。
基目又は6塩基目の位置が好ましく、置換する塩基の位
置が4塩基目又は6塩基目より更に3’末端側では、ピ
リメラーゼ伸長反応が妨害を受けるケースがある。置換
する塩基の位置が3’末端から7塩基以上離れた位置で
は、擬陽性増幅防止の効果が少なくなる。1塩基のみを
置換する場合は、3’末端から4塩基目の置換が最も効
果的であった。
【0035】(C)置換する塩基は、3’末端から4塩
基目から6塩基目の範囲に於ける、A又はTの塩基配列
の少なくとも1塩基をC又はGに置換するのが、偽陽性
増幅の防止のみならず偽陰性増幅の観点からも効果があ
る。この点については実施例の中でも詳しく述べる。こ
れは特に3’末端から4塩基目を置換したプライマーに
関して有効である。
基目から6塩基目の範囲に於ける、A又はTの塩基配列
の少なくとも1塩基をC又はGに置換するのが、偽陽性
増幅の防止のみならず偽陰性増幅の観点からも効果があ
る。この点については実施例の中でも詳しく述べる。こ
れは特に3’末端から4塩基目を置換したプライマーに
関して有効である。
【0036】(D)2塩基の変異を入れる場合、4塩基
〜6塩基のうち2塩基を置換するのが良いが、この場合
の少なくとも1塩基はA又はTからC又はGに置換する
のが効果的である。にもかかわらず2塩基を置換する場
合で偽陰性増幅が多い場合は、1塩基をA又はTからC
又はGに置換し、残りの1塩基をイノシンやユニバーサ
ル塩基(何れの塩基とも相補鎖を形成するが通常の塩基
に比べて安定性の低い塩基)の利用が適している。
〜6塩基のうち2塩基を置換するのが良いが、この場合
の少なくとも1塩基はA又はTからC又はGに置換する
のが効果的である。にもかかわらず2塩基を置換する場
合で偽陰性増幅が多い場合は、1塩基をA又はTからC
又はGに置換し、残りの1塩基をイノシンやユニバーサ
ル塩基(何れの塩基とも相補鎖を形成するが通常の塩基
に比べて安定性の低い塩基)の利用が適している。
【0037】(E)(A)から(D)のケースでは、制
限酵素切断DNA断片(cDNAでも良い)の制限酵素
認識部に続く数塩基の違いを利用して、選択的増幅反応
やDNA断片群のクラス分けを行なう際に特に有効であ
る。
限酵素切断DNA断片(cDNAでも良い)の制限酵素
認識部に続く数塩基の違いを利用して、選択的増幅反応
やDNA断片群のクラス分けを行なう際に特に有効であ
る。
【0038】(F)本発明の選択プライマーを用いる実
際の増幅は、制限酵素により2本鎖試料DNAを断片化
してDNA断片を得る工程と、DNA断片にオリゴマー
を付加する工程と、オリゴマーの塩基配列及び制限酵素
が認識する塩基配列と実質的に相補な塩基配列からなる
共通塩基配列を有し、3’末端に1塩基から3塩基の塩
基種の組合せからなり、特定のDNA断片を選択するた
めの選別塩基配列を持つプライマーからなるプライマー
セットを使用して特定DNA断片を選別して増幅する工
程とを有するDNA試料調製方法に於いて、増幅工程に
於いて上記(A)から(D)に記載のポリヌクレオチド
増幅用プライマーを用いて達成できる。
際の増幅は、制限酵素により2本鎖試料DNAを断片化
してDNA断片を得る工程と、DNA断片にオリゴマー
を付加する工程と、オリゴマーの塩基配列及び制限酵素
が認識する塩基配列と実質的に相補な塩基配列からなる
共通塩基配列を有し、3’末端に1塩基から3塩基の塩
基種の組合せからなり、特定のDNA断片を選択するた
めの選別塩基配列を持つプライマーからなるプライマー
セットを使用して特定DNA断片を選別して増幅する工
程とを有するDNA試料調製方法に於いて、増幅工程に
於いて上記(A)から(D)に記載のポリヌクレオチド
増幅用プライマーを用いて達成できる。
【0039】(G)mRNAの発現プロファイルの計測
は、mRNAを逆転写酵素を用いてcDNAを得る行程
と、cDNAを制限酵素により断片化する行程と、cD
NA断片にオリゴマーを付加する工程と、オリゴマーの
塩基配列及び制限酵素が認識する塩基配列と実質的に相
補な塩基配列からなる共通塩基配列を有し、3’末端に
1塩基から3塩基の塩基種の組合せからなり、特定のD
NA断片を選択するための選別塩基配列を持つプライマ
ーからなるプライマーセットを使用して特定DNA断片
を選別して増幅する工程とを有するDNA試料調製方法
に於いて、増幅工程に於いて上記(A)から(D)に記
載のポリヌクレオチド増幅用プライマーを用いて達成で
きる。
は、mRNAを逆転写酵素を用いてcDNAを得る行程
と、cDNAを制限酵素により断片化する行程と、cD
NA断片にオリゴマーを付加する工程と、オリゴマーの
塩基配列及び制限酵素が認識する塩基配列と実質的に相
補な塩基配列からなる共通塩基配列を有し、3’末端に
1塩基から3塩基の塩基種の組合せからなり、特定のD
NA断片を選択するための選別塩基配列を持つプライマ
ーからなるプライマーセットを使用して特定DNA断片
を選別して増幅する工程とを有するDNA試料調製方法
に於いて、増幅工程に於いて上記(A)から(D)に記
載のポリヌクレオチド増幅用プライマーを用いて達成で
きる。
【0040】もちろん、本発明のプライマー及び増幅方
法を用いて増幅したDNA等のポリヌクレオチドを使用
したのと同様な種類のプライマー(選択プライマー)で
塩基配列決定することもできる。
法を用いて増幅したDNA等のポリヌクレオチドを使用
したのと同様な種類のプライマー(選択プライマー)で
塩基配列決定することもできる。
【0041】以下、本発明を要約する。本発明の核酸増
幅法は、(1)核酸の特定塩基配列を持つ塩基配列部
位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配列を持つ特定断
片を、3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の少な
くとも1塩基を除いて特定塩基配列に相補な塩基配列を
持つプライマーと、DNAポリメラーゼとを用いて選択
的にPCR増幅すること、(2)核酸の特定塩基配列を
持つ塩基配列部位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配
列を持つ特定断片を、特定塩基配列と相補な塩基配列
の、3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の塩基A
又は塩基Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置
換した、特定塩基配列と実質的に相補な塩基配列を持つ
プライマーと、DNAポリメラーゼとを用いて選択的に
PCR増幅することに特徴がある。
幅法は、(1)核酸の特定塩基配列を持つ塩基配列部
位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配列を持つ特定断
片を、3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の少な
くとも1塩基を除いて特定塩基配列に相補な塩基配列を
持つプライマーと、DNAポリメラーゼとを用いて選択
的にPCR増幅すること、(2)核酸の特定塩基配列を
持つ塩基配列部位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配
列を持つ特定断片を、特定塩基配列と相補な塩基配列
の、3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の塩基A
又は塩基Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置
換した、特定塩基配列と実質的に相補な塩基配列を持つ
プライマーと、DNAポリメラーゼとを用いて選択的に
PCR増幅することに特徴がある。
【0042】本発明の核酸増幅法は、核酸を制限酵素を
用いて複数の核酸断片に断片化する工程と、核酸断片の
3’末端に既知塩基配列を持つオリゴマーを付加する工
程と、制限酵素が認識する塩基配列と上記オリゴマーの
塩基配列とからなる共通塩基配列に相補な塩基配列を持
つ共通塩基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からな
る選択用塩基配列と持つプライマー(又はそれぞれ異な
る選択用塩基配列を持つプライマー群)に於いて、
(a)共通塩基配列の3’末端から1塩基目から3塩基
目の範囲の少なくとも1塩基を除いて、共通塩基配列と
同じ塩基配列を持つプライマー(又はプライマー群)、
又は、(b)共通塩基配列の3’末端から1塩基目から
3塩基目の範囲の塩基A又は塩基Tの少なくとも1塩基
を塩基G又は塩基Cに置換した塩基配列を持つプライマ
ー(又はプライマー群)を用いて、特定の核酸断片をP
CR増幅する工程とを有することに特徴がある。
用いて複数の核酸断片に断片化する工程と、核酸断片の
3’末端に既知塩基配列を持つオリゴマーを付加する工
程と、制限酵素が認識する塩基配列と上記オリゴマーの
塩基配列とからなる共通塩基配列に相補な塩基配列を持
つ共通塩基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からな
る選択用塩基配列と持つプライマー(又はそれぞれ異な
る選択用塩基配列を持つプライマー群)に於いて、
(a)共通塩基配列の3’末端から1塩基目から3塩基
目の範囲の少なくとも1塩基を除いて、共通塩基配列と
同じ塩基配列を持つプライマー(又はプライマー群)、
又は、(b)共通塩基配列の3’末端から1塩基目から
3塩基目の範囲の塩基A又は塩基Tの少なくとも1塩基
を塩基G又は塩基Cに置換した塩基配列を持つプライマ
ー(又はプライマー群)を用いて、特定の核酸断片をP
CR増幅する工程とを有することに特徴がある。
【0043】本発明の核酸断片の混合物の分析法は、上
記(a)、又は(b)のプライマー群を用いた核酸増幅
法により増幅された核酸断片を、選択用塩基配列の塩基
配列毎に電気泳動して得る電気泳動パターンをフインガ
プリントとすることに特徴がある。選択用塩基配列は、
塩基A、T、G、Cから選択された1塩基から3塩基の
全ての組合せであるので、選択用塩基配列数が1塩基、
2塩基、3塩基である場合、全ての組合せは、4、1
6、64通りであり、選択PCRでフインガプリントを
構成する電気泳動パターンの数は16、256、409
6となる。
記(a)、又は(b)のプライマー群を用いた核酸増幅
法により増幅された核酸断片を、選択用塩基配列の塩基
配列毎に電気泳動して得る電気泳動パターンをフインガ
プリントとすることに特徴がある。選択用塩基配列は、
塩基A、T、G、Cから選択された1塩基から3塩基の
全ての組合せであるので、選択用塩基配列数が1塩基、
2塩基、3塩基である場合、全ての組合せは、4、1
6、64通りであり、選択PCRでフインガプリントを
構成する電気泳動パターンの数は16、256、409
6となる。
【0044】本発明の増幅用プライマーは、核酸の特定
塩基配列を持つ塩基配列部位、又は核酸断片混合物中の
特定塩基配列を持つ特定断片を、DNAポリメラーゼを
用いて選択的にPCR増幅する核酸増幅法に用いる増幅
用プライマーに於いて、増幅用プライマーは、(I)
3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の少なくとも
1塩基を除いて特定塩基配列に相補な塩基配列を有する
こと、(II)特定塩基配列と相補な塩基配列の、3’
末端から4塩基目から6塩基目の範囲の塩基A又は塩基
Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置換した、
特定塩基配列と実質的に相補な塩基配列を有することに
特徴がある。
塩基配列を持つ塩基配列部位、又は核酸断片混合物中の
特定塩基配列を持つ特定断片を、DNAポリメラーゼを
用いて選択的にPCR増幅する核酸増幅法に用いる増幅
用プライマーに於いて、増幅用プライマーは、(I)
3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の少なくとも
1塩基を除いて特定塩基配列に相補な塩基配列を有する
こと、(II)特定塩基配列と相補な塩基配列の、3’
末端から4塩基目から6塩基目の範囲の塩基A又は塩基
Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置換した、
特定塩基配列と実質的に相補な塩基配列を有することに
特徴がある。
【0045】また、本発明の増幅用プライマーは、核酸
を制限酵素を用いて複数の核酸断片に断片化する工程
と、核酸断片の3’末端に既知塩基配列を持つオリゴマ
ーを付加する工程と、制限酵素が認識する塩基配列と上
記オリゴマーの塩基配列とからなる共通塩基配列に相補
な塩基配列を持つ共通塩基配列と、3’末端に1塩基か
ら3塩基からなるそれぞれ異なる選択用塩基配列と持つ
プライマー群を用いて特定の核酸断片をPCR増幅する
工程とを有する核酸増幅法に用いる増幅用プライマーに
於いて、増幅用プライマーは、(III)共通塩基配列
の3’末端から1塩基目から3塩基目の範囲の少なくと
も1塩基を除いて、共通塩基配列と同じ塩基配列を有す
るプライマー群であること、(IV)共通塩基配列の
3’末端から1塩基目から3塩基目の範囲の塩基A又は
塩基Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置換し
た塩基配列を有するプライマー群であることに特徴があ
る。
を制限酵素を用いて複数の核酸断片に断片化する工程
と、核酸断片の3’末端に既知塩基配列を持つオリゴマ
ーを付加する工程と、制限酵素が認識する塩基配列と上
記オリゴマーの塩基配列とからなる共通塩基配列に相補
な塩基配列を持つ共通塩基配列と、3’末端に1塩基か
ら3塩基からなるそれぞれ異なる選択用塩基配列と持つ
プライマー群を用いて特定の核酸断片をPCR増幅する
工程とを有する核酸増幅法に用いる増幅用プライマーに
於いて、増幅用プライマーは、(III)共通塩基配列
の3’末端から1塩基目から3塩基目の範囲の少なくと
も1塩基を除いて、共通塩基配列と同じ塩基配列を有す
るプライマー群であること、(IV)共通塩基配列の
3’末端から1塩基目から3塩基目の範囲の塩基A又は
塩基Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置換し
た塩基配列を有するプライマー群であることに特徴があ
る。
【0046】
【発明の実施の形態】プライマーのミスマッチハイブリ
ダイゼーションに起因する偽陽性増幅を防止するには、
使用するプライマーの3’末端が鋳型DNAに近づきず
らくすれば良い。3’末端の識別(選択用)塩基配列近
くの塩基配列を改変して、ハイブリダイゼーションの安
定度を低下させることにより、3’末端2塩基の選択性
を高めることを試みた。3’末端近傍のハイブリダイゼ
ーションの安定性が低下すれば、末端2塩基がミスマッ
チの場合、DNA断片からプライマー末端が解離しやす
くなる。選択プライマーを使用する場合、共通塩基配列
部分があるので、プライマー全体の安定性を損なわずに
3’末端近傍の安定性だけをコントロールできる。
ダイゼーションに起因する偽陽性増幅を防止するには、
使用するプライマーの3’末端が鋳型DNAに近づきず
らくすれば良い。3’末端の識別(選択用)塩基配列近
くの塩基配列を改変して、ハイブリダイゼーションの安
定度を低下させることにより、3’末端2塩基の選択性
を高めることを試みた。3’末端近傍のハイブリダイゼ
ーションの安定性が低下すれば、末端2塩基がミスマッ
チの場合、DNA断片からプライマー末端が解離しやす
くなる。選択プライマーを使用する場合、共通塩基配列
部分があるので、プライマー全体の安定性を損なわずに
3’末端近傍の安定性だけをコントロールできる。
【0047】本実施例では、8.7kbのヒト由来DN
Aを4塩基認識酵素NlaIIIを用いて切断し、生成
した断片群から特定のDNA断片を増幅分離するケース
について述べる。このDNA断片群の塩基配列は、各々
異なる塩基配列を持っており、殆どのフラグメントは、
制限酵素切断部に続く両端の数塩基の塩基配列が断片毎
に異なる。この制限酵素切断部に続く両端の2の塩基配
列の違いを用いて、各断片を選択PCRで分離する。本
実施例では、偽陽性増幅を抑える方法を中心に述べる。
以下に具体的な実施内容を示す。
Aを4塩基認識酵素NlaIIIを用いて切断し、生成
した断片群から特定のDNA断片を増幅分離するケース
について述べる。このDNA断片群の塩基配列は、各々
異なる塩基配列を持っており、殆どのフラグメントは、
制限酵素切断部に続く両端の数塩基の塩基配列が断片毎
に異なる。この制限酵素切断部に続く両端の2の塩基配
列の違いを用いて、各断片を選択PCRで分離する。本
実施例では、偽陽性増幅を抑える方法を中心に述べる。
以下に具体的な実施内容を示す。
【0048】試料:モデル試料として、8.7kbのヒ
ト由来DNAクローンを制限酵素で切断して、3’末端
にアダプター塩基配列を結合したDNA断片混合物を用
意する。この8.7kbのDNAを、制限酵素Hsp9
2IIで切断し、3’両末端に既知塩基配列アダプター
をDNAリガーゼで連結した。即ち、400fmolの
切断DNAを、10mMのMgCl2、15mMのKC
lを含む10mM、Tris−HClの(pH7.4)
溶液に溶解し、40ユニットのHsp92II(Pro
mega、UK)を加え、37℃、2時間反応させて完
全に切断した。エタノール沈殿によりDNAを回収した
後、アルカリホスファターゼで5’末端のリン酸基を除
去した。
ト由来DNAクローンを制限酵素で切断して、3’末端
にアダプター塩基配列を結合したDNA断片混合物を用
意する。この8.7kbのDNAを、制限酵素Hsp9
2IIで切断し、3’両末端に既知塩基配列アダプター
をDNAリガーゼで連結した。即ち、400fmolの
切断DNAを、10mMのMgCl2、15mMのKC
lを含む10mM、Tris−HClの(pH7.4)
溶液に溶解し、40ユニットのHsp92II(Pro
mega、UK)を加え、37℃、2時間反応させて完
全に切断した。エタノール沈殿によりDNAを回収した
後、アルカリホスファターゼで5’末端のリン酸基を除
去した。
【0049】アダプター(5’pACTGGCCGTC
GTTT3’)(20pmol)と、ヘルパーオリゴマ
ー(5’AAACGACGGCCAGTCATGp
3’)(20pmol)とを、400fmolの切断D
NA断片混合物に添加し、40μL(マイクロリット
ル)とし、ライゲーションハイ(TOYOBO)20μ
Lを添加し、16℃で16時間、ライゲーション反応を
行なった。
GTTT3’)(20pmol)と、ヘルパーオリゴマ
ー(5’AAACGACGGCCAGTCATGp
3’)(20pmol)とを、400fmolの切断D
NA断片混合物に添加し、40μL(マイクロリット
ル)とし、ライゲーションハイ(TOYOBO)20μ
Lを添加し、16℃で16時間、ライゲーション反応を
行なった。
【0050】ライゲーション反応により、各DNA断片
の3’末端にのみ、アダプター塩基配列(ACTGGC
CGTCGTTT)が導入される。ライゲーション反応
は、DNAの5’末端のリン酸基と3’末端のOHとの
間を連結する反応である。ここで示した方法は、ヘルパ
ーオリゴマーの5末端は、リン酸基で修飾されているた
めアダプター同士のライゲーションが抑えられる上、D
NA断片の5’末端のリン酸基を除去してあるため、D
NA断片間の再結合を防止できる。このため確実にアダ
プターを導入できた。
の3’末端にのみ、アダプター塩基配列(ACTGGC
CGTCGTTT)が導入される。ライゲーション反応
は、DNAの5’末端のリン酸基と3’末端のOHとの
間を連結する反応である。ここで示した方法は、ヘルパ
ーオリゴマーの5末端は、リン酸基で修飾されているた
めアダプター同士のライゲーションが抑えられる上、D
NA断片の5’末端のリン酸基を除去してあるため、D
NA断片間の再結合を防止できる。このため確実にアダ
プターを導入できた。
【0051】反応後、QIAquick PCR Pu
rification Kit (QIAGEN Gm
bH、Hilden Germany)を用いて未反応
のアダプターを除去した後、エタノール沈殿によりアダ
プターを導入した断片群を回収した。
rification Kit (QIAGEN Gm
bH、Hilden Germany)を用いて未反応
のアダプターを除去した後、エタノール沈殿によりアダ
プターを導入した断片群を回収した。
【0052】選択PCR用のプライマーセット:プライ
マーはサワデーテクノロジー(東京)に発注した。以下
に示す塩基配列(配列番号1、2、3)を持つ選択プラ
イマーセットを3種類用意した。なお、Nは任意のA、
C、G、Tである。NNは、選択用塩基配列部分であ
る。
マーはサワデーテクノロジー(東京)に発注した。以下
に示す塩基配列(配列番号1、2、3)を持つ選択プラ
イマーセットを3種類用意した。なお、Nは任意のA、
C、G、Tである。NNは、選択用塩基配列部分であ
る。
【0053】5’CGTTGTAAAACGACGGC
CAGTCATGNN3’…セット1 5’CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCA
CGNN3’…セット2 5’CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCA
AGNN3’…セット3 セット1は、制限酵素Hsp92IIの認識塩基配列C
ATGを認識し、鋳型DNA断片と完全な相補鎖を形成
できる。セット2は、3’末端より4塩基目がTからC
に変化した構造をしている。セット3は、3’末端より
4塩基目がTからAに変化した構造をしている。
CAGTCATGNN3’…セット1 5’CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCA
CGNN3’…セット2 5’CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCA
AGNN3’…セット3 セット1は、制限酵素Hsp92IIの認識塩基配列C
ATGを認識し、鋳型DNA断片と完全な相補鎖を形成
できる。セット2は、3’末端より4塩基目がTからC
に変化した構造をしている。セット3は、3’末端より
4塩基目がTからAに変化した構造をしている。
【0054】選択PCR:種々選択プライマーの組み合
わせで、DNA断片群のPCR増幅を行なった。増幅は
25μL容量で行ない、以下に記載の条件は、PCRに
使用する1容器当たりの条件である。予め、マイクロプ
レーとにプライマーを分注した後に、その他の混合溶液
を添加し、ホットスタートで反応を開始した。即ち、1
容器当たりの内容は、DNA断片群(5fmol)0.
05μLに、2種のプライマー(10pmol/μL)
各々0.5μLと、Taq ポリメラーゼ(5ユニット
/μL、ファルマシア社、製品番号27−0799)
0.075μL、50mMのKCl、1.5mMのMg
Cl2を含むTris−HCl緩衝液(pH9.0)
2.5μL、H2Oが20μLである。
わせで、DNA断片群のPCR増幅を行なった。増幅は
25μL容量で行ない、以下に記載の条件は、PCRに
使用する1容器当たりの条件である。予め、マイクロプ
レーとにプライマーを分注した後に、その他の混合溶液
を添加し、ホットスタートで反応を開始した。即ち、1
容器当たりの内容は、DNA断片群(5fmol)0.
05μLに、2種のプライマー(10pmol/μL)
各々0.5μLと、Taq ポリメラーゼ(5ユニット
/μL、ファルマシア社、製品番号27−0799)
0.075μL、50mMのKCl、1.5mMのMg
Cl2を含むTris−HCl緩衝液(pH9.0)
2.5μL、H2Oが20μLである。
【0055】この混合液を90℃で2分間変成させた
後、dNTP基質(各2.5mMのdATP、dCT
P、dGTP及びdTTPの混合液)2μLを添加し、
熱サイクル反応をスタートさせた。熱サイクルは、94
℃で30秒間(変成)、66℃で30秒間(アニー
ル)、72℃で60秒間(伸長)を35回繰り返すこと
を基本とした。PCR産物は、1×TAE緩衝液(1m
MのEDTA、40mMのTris−HCl−Acet
ate、pH8.0)で飽和した2%のSynagar
ose−2(Diversified Biotec
h.、Boston、MA、製品番号SYNAG−2)
ゲルを担体にして電気泳動を行なった。泳動分離バンド
は、0.5マイクログラム/mLのエチジウムブロマイ
ドを含む1×TAE緩衝液で蛍光染色し、FMバイオ−
100イメージアナライザー(日立)により解析した。
後、dNTP基質(各2.5mMのdATP、dCT
P、dGTP及びdTTPの混合液)2μLを添加し、
熱サイクル反応をスタートさせた。熱サイクルは、94
℃で30秒間(変成)、66℃で30秒間(アニー
ル)、72℃で60秒間(伸長)を35回繰り返すこと
を基本とした。PCR産物は、1×TAE緩衝液(1m
MのEDTA、40mMのTris−HCl−Acet
ate、pH8.0)で飽和した2%のSynagar
ose−2(Diversified Biotec
h.、Boston、MA、製品番号SYNAG−2)
ゲルを担体にして電気泳動を行なった。泳動分離バンド
は、0.5マイクログラム/mLのエチジウムブロマイ
ドを含む1×TAE緩衝液で蛍光染色し、FMバイオ−
100イメージアナライザー(日立)により解析した。
【0056】図4は、選択PCRの結果を示す電気泳動
分離結果例である。図4(a)は、通常のプライマー塩
基配列(5’……CATGXY3’(XY:断片識別
(選択用)塩基配列):セット1)を用いて選択PCR
を行なった結果例を示す。図4(b)は、通常のプライ
マー塩基配列(5’……CATGXY3’(XY:断片
識別(選択用)塩基配列))の塩基配列を持つプライマ
ーの3’末端から4塩基目の塩基Tを塩基Cに改変し、
鋳型DNA断片とミスマッチとしたプライマー(5’…
…CACGXY3’(XY:断片識別(選択用)塩基配
列):セット2)を用いて選択PCRを行なった例であ
る。
分離結果例である。図4(a)は、通常のプライマー塩
基配列(5’……CATGXY3’(XY:断片識別
(選択用)塩基配列):セット1)を用いて選択PCR
を行なった結果例を示す。図4(b)は、通常のプライ
マー塩基配列(5’……CATGXY3’(XY:断片
識別(選択用)塩基配列))の塩基配列を持つプライマ
ーの3’末端から4塩基目の塩基Tを塩基Cに改変し、
鋳型DNA断片とミスマッチとしたプライマー(5’…
…CACGXY3’(XY:断片識別(選択用)塩基配
列):セット2)を用いて選択PCRを行なった例であ
る。
【0057】図4(c)は図4(a)のトレース、図4
(d)は図4(b)のトレースを示す。図4(a)と図
4(b)(図4(c)と図4(d))に示す41、42
は、分子量マーカーである。図4(a)と図4(b)
(図4(c)と図4(d))に示すプライマーペアー
(例えば、AG/GG、AA/TC、…)は選択PCR
に使用した2種類のプライマーからなる組(ペア)の1
6例を示す。43に示すグループは、プライマーのXY
の塩基配列が完全に一致したDNA断片が増幅された例
である。44に示すグループは、XYが非相補な断片の
例で、偽陽性増幅産物を表わす。
(d)は図4(b)のトレースを示す。図4(a)と図
4(b)(図4(c)と図4(d))に示す41、42
は、分子量マーカーである。図4(a)と図4(b)
(図4(c)と図4(d))に示すプライマーペアー
(例えば、AG/GG、AA/TC、…)は選択PCR
に使用した2種類のプライマーからなる組(ペア)の1
6例を示す。43に示すグループは、プライマーのXY
の塩基配列が完全に一致したDNA断片が増幅された例
である。44に示すグループは、XYが非相補な断片の
例で、偽陽性増幅産物を表わす。
【0058】図4(a)と図4(b)(図4(c)と図
4(d))との比較から明らかなように、3’末端から
4塩基目をTからCに改変したプライマー(5’……C
ACGXY3’:セット2)を使用した場合(図4
(b))には、偽陽性増幅が劇的に低下した。このプラ
イマーは3’末端の断片識別(選択用)塩基配列XYか
ら2塩基離れた部位(プライマーの3‘末端からは4塩
基目になる)の塩基配列が改変されているため、PCR
の最初の伸長反応では、鋳型となるDNA断片とは完全
に相補とはならない。従って、プライマーの3’末端近
傍と鋳型との相補鎖ハイブリッドの安定性は低くなる。
プライマーの3’末端の識別(選択用)2塩基XYが、
鋳型DNAに相補な場合は、3’末端側の3塩基で鋳型
DNAとハイブリッドを形成するため、ポリメラーゼ伸
長反応は起きる。
4(d))との比較から明らかなように、3’末端から
4塩基目をTからCに改変したプライマー(5’……C
ACGXY3’:セット2)を使用した場合(図4
(b))には、偽陽性増幅が劇的に低下した。このプラ
イマーは3’末端の断片識別(選択用)塩基配列XYか
ら2塩基離れた部位(プライマーの3‘末端からは4塩
基目になる)の塩基配列が改変されているため、PCR
の最初の伸長反応では、鋳型となるDNA断片とは完全
に相補とはならない。従って、プライマーの3’末端近
傍と鋳型との相補鎖ハイブリッドの安定性は低くなる。
プライマーの3’末端の識別(選択用)2塩基XYが、
鋳型DNAに相補な場合は、3’末端側の3塩基で鋳型
DNAとハイブリッドを形成するため、ポリメラーゼ伸
長反応は起きる。
【0059】しかし、識別(選択用)2塩基部XYが鋳
型とミスマッチである場合、3’末端部の4塩基のうち
2塩基がミスマッチとなり、鋳型との相補的なハイブリ
ッドを形成できなくなる。このため、3’末端から4塩
基目を改変したプライマーを用いることにより、偽陽性
増幅を防止できたと考えられる。
型とミスマッチである場合、3’末端部の4塩基のうち
2塩基がミスマッチとなり、鋳型との相補的なハイブリ
ッドを形成できなくなる。このため、3’末端から4塩
基目を改変したプライマーを用いることにより、偽陽性
増幅を防止できたと考えられる。
【0060】3’末端から遠く離れた部分を改変しても
効果は期待できないので、制限酵素認識部がCATGで
あるHsp92IIを使用した場合では、3’末端から
4塩基目の塩基配列を変えることが有効であった。
効果は期待できないので、制限酵素認識部がCATGで
あるHsp92IIを使用した場合では、3’末端から
4塩基目の塩基配列を変えることが有効であった。
【0061】3’末端から4塩基目をTからAに改変し
たプライマー(5’……CAAGXY3’(XY:断片
識別(選択用)塩基配列):セット3)を使用した場合
でも、擬陽性増幅は低下した。しかし、特異的な増幅産
物の量は、TからCに変えたプライマー(5’……CA
CGXY3’(セット2))を使用した場合に比較し
て、20%から50%程度であった。塩基配列CACG
は、塩基配列CAAGより解離温度Tmが高い。プライ
マ5’……CACGXY(セット2)については、鋳型
DNAとの最初のハイブリダイズでは3’末端から4塩
基目がミスマッチとなるため、解離温度Tmが低くなり
末端2塩基の識別能(選択能)が向上する。しかし、一
度伸長反応が起きると、2回目以降の伸長反応では、末
端近傍の解離温度Tmが上がり特異的なDNA断片の増
幅量が上がったと考えられる。このことは、プライマー
の3’末端から4塩基目から6塩基目のA又はTの塩基
配列を、C又はGに変換して、擬陰性増幅を防止できる
ことを示している。
たプライマー(5’……CAAGXY3’(XY:断片
識別(選択用)塩基配列):セット3)を使用した場合
でも、擬陽性増幅は低下した。しかし、特異的な増幅産
物の量は、TからCに変えたプライマー(5’……CA
CGXY3’(セット2))を使用した場合に比較し
て、20%から50%程度であった。塩基配列CACG
は、塩基配列CAAGより解離温度Tmが高い。プライ
マ5’……CACGXY(セット2)については、鋳型
DNAとの最初のハイブリダイズでは3’末端から4塩
基目がミスマッチとなるため、解離温度Tmが低くなり
末端2塩基の識別能(選択能)が向上する。しかし、一
度伸長反応が起きると、2回目以降の伸長反応では、末
端近傍の解離温度Tmが上がり特異的なDNA断片の増
幅量が上がったと考えられる。このことは、プライマー
の3’末端から4塩基目から6塩基目のA又はTの塩基
配列を、C又はGに変換して、擬陰性増幅を防止できる
ことを示している。
【0062】次に、図5に選択PCRに最も影響の大き
いアニーリング温度依存性(プライマ5’……CACG
XY(セット2)を使用した例)について調べた結果
を、電気泳動パターンで示す。図6(a)は図5(a)
のトレース、図6(b)は図5(b)のトレース、図6
(c)は図5(c)のトレース、図6(d)は図5
(d)のトレースを示す。図5、及び図6に示す参照番
号41〜44は図4の番号と同様であり、43は反応液
中のDNA断片に対し相補的な選択2塩基を持つプライ
マー組(ペア)の増幅結果の電気泳動パターンであり、
44は相補的な断片がない場合の増幅結果の電気泳動パ
ターン(擬陽性産物)である。図5(a)(又は図6
(a))、図5(b)(又は図6(b))、図5(c)
(又は図6(c))、図5(d)(又は図6(d))
は、各々、アニール温度が55℃、60℃、66℃、7
0℃の場合の増幅結果の電気泳動パターンである。アニ
ール温度55℃では、若干の偽陽性増幅産物が観測され
た。16種の特異的な増副産物全てが、アニール温度5
5℃から66℃の範囲で得られた。CCとGGのプライ
マーペアーでは特異的な断片増幅と偽陽性増幅が競合し
ていたが、アニール温度が60℃〜66℃になると特異
的増幅産物だけが得られた。70℃では、アニール温度
が高すぎるため増副産物を得ることができなかった。他
の偽陽性産物もアニール温度の上昇と共に少なくなり、
66℃ではほぼなくなった。以上の事実から選択PCR
では、偽陽性産物を減少させるにはアニール温度を66
℃と高めにする必要がある。
いアニーリング温度依存性(プライマ5’……CACG
XY(セット2)を使用した例)について調べた結果
を、電気泳動パターンで示す。図6(a)は図5(a)
のトレース、図6(b)は図5(b)のトレース、図6
(c)は図5(c)のトレース、図6(d)は図5
(d)のトレースを示す。図5、及び図6に示す参照番
号41〜44は図4の番号と同様であり、43は反応液
中のDNA断片に対し相補的な選択2塩基を持つプライ
マー組(ペア)の増幅結果の電気泳動パターンであり、
44は相補的な断片がない場合の増幅結果の電気泳動パ
ターン(擬陽性産物)である。図5(a)(又は図6
(a))、図5(b)(又は図6(b))、図5(c)
(又は図6(c))、図5(d)(又は図6(d))
は、各々、アニール温度が55℃、60℃、66℃、7
0℃の場合の増幅結果の電気泳動パターンである。アニ
ール温度55℃では、若干の偽陽性増幅産物が観測され
た。16種の特異的な増副産物全てが、アニール温度5
5℃から66℃の範囲で得られた。CCとGGのプライ
マーペアーでは特異的な断片増幅と偽陽性増幅が競合し
ていたが、アニール温度が60℃〜66℃になると特異
的増幅産物だけが得られた。70℃では、アニール温度
が高すぎるため増副産物を得ることができなかった。他
の偽陽性産物もアニール温度の上昇と共に少なくなり、
66℃ではほぼなくなった。以上の事実から選択PCR
では、偽陽性産物を減少させるにはアニール温度を66
℃と高めにする必要がある。
【0063】以上、選択PCRの偽陽性増幅防止につい
て説明したが、選択PCRでは、増幅されるべき断片が
存在しても増幅しないという偽陰性のケースの問題も解
決することが実用上大切である。選択プライマーは、共
通配列を持つため、全てのDNA断片に等しくハイブリ
ダイズする能力があり、このことは3’末端の2塩記の
配列が伸長反応に大きく影響することを意味する。
て説明したが、選択PCRでは、増幅されるべき断片が
存在しても増幅しないという偽陰性のケースの問題も解
決することが実用上大切である。選択プライマーは、共
通配列を持つため、全てのDNA断片に等しくハイブリ
ダイズする能力があり、このことは3’末端の2塩記の
配列が伸長反応に大きく影響することを意味する。
【0064】図7は、プライマー濃度を変化させた場合
の選択PCRの結果を示す電気泳動分離結果例を示す図
である。図7(b)は、図7(a)のトレースである。
図7に示す参照番号41〜44は、図4の番号と同様で
ある。種々のプライマーの組み合わせで増幅される断片
量を調べると、AA、AT(但し、図7に図示せず)、
TA及びTTを末端にもつプライマーについては、他の
プライマーペアを用いたPCR(CGとTGのプライマ
ーペアーで増幅した例)に比べ増幅率が低いことが分か
った。AAとTAのプライマーペアーでは殆ど増副産物
が検出されない程増幅率が低かった。この理由として、
AA、AT、TA及びTT末端のTmが低いためと考え
られる。そこで、Tmの低さを補うため、プライマー濃
度を3倍上げて0.6pmol/μLとした時、CGと
TGのプライマーペアーで増幅した場合と同程度の増副
産物を得ることができた。即ち、図7に示す結果から擬
陰性増幅の防止を図るためにはプライマー濃度を大とす
れば良いことが分かる。
の選択PCRの結果を示す電気泳動分離結果例を示す図
である。図7(b)は、図7(a)のトレースである。
図7に示す参照番号41〜44は、図4の番号と同様で
ある。種々のプライマーの組み合わせで増幅される断片
量を調べると、AA、AT(但し、図7に図示せず)、
TA及びTTを末端にもつプライマーについては、他の
プライマーペアを用いたPCR(CGとTGのプライマ
ーペアーで増幅した例)に比べ増幅率が低いことが分か
った。AAとTAのプライマーペアーでは殆ど増副産物
が検出されない程増幅率が低かった。この理由として、
AA、AT、TA及びTT末端のTmが低いためと考え
られる。そこで、Tmの低さを補うため、プライマー濃
度を3倍上げて0.6pmol/μLとした時、CGと
TGのプライマーペアーで増幅した場合と同程度の増副
産物を得ることができた。即ち、図7に示す結果から擬
陰性増幅の防止を図るためにはプライマー濃度を大とす
れば良いことが分かる。
【0065】以上の結果は、制限酵素Hsp92IIだ
けでなく、Sau3AIやAluI等の他の制限酵素で
も効果があった。即ち、一般的にPCRでは、プライマ
ーの3’末端の識別能(選択能)を上げるために、鋳型
DNAの塩基配列に対して相補的なプライマーの3’末
端から4塩基目から6塩基目の、A又はTの塩基配列を
C又はGに変換し、それらの部分が鋳型DNAの塩基配
列に対して非相補的な塩基配列とすることが有効である
ことが分かった。
けでなく、Sau3AIやAluI等の他の制限酵素で
も効果があった。即ち、一般的にPCRでは、プライマ
ーの3’末端の識別能(選択能)を上げるために、鋳型
DNAの塩基配列に対して相補的なプライマーの3’末
端から4塩基目から6塩基目の、A又はTの塩基配列を
C又はGに変換し、それらの部分が鋳型DNAの塩基配
列に対して非相補的な塩基配列とすることが有効である
ことが分かった。
【0066】選択PCR産物の塩基配列決定:3’末端
から4塩基目の塩基をTからCに改変したプライマー
(5’……CACGXY(セット2))に於いて、XY
=AC、XY=TTとしたプライマーペアー(5’……
CACGAC、5’……CACGTT)を使用してPC
R増幅した後に、QIAquick PCR Puri
fication Kitとエタノール沈殿で増幅した
PCR産物を回収した。PCR産物25fmolとスル
フォローダミン101標識した選択プライマー1pmo
lとThermo Sequenase(RPN244
0、Amersham社、UK)キットを用い、サイク
ルシーケンシング反応を行なった。熱サイクルは、94
℃で30秒間(変成)と63℃で30秒間(アニール)
を25回を行なった後、94℃で30秒間、72℃で3
0秒間のサイクルを10回行なった。エタノール沈殿
後、日立蛍光式DNAシーケンサーSQ−5500で塩
基配列決定した。
から4塩基目の塩基をTからCに改変したプライマー
(5’……CACGXY(セット2))に於いて、XY
=AC、XY=TTとしたプライマーペアー(5’……
CACGAC、5’……CACGTT)を使用してPC
R増幅した後に、QIAquick PCR Puri
fication Kitとエタノール沈殿で増幅した
PCR産物を回収した。PCR産物25fmolとスル
フォローダミン101標識した選択プライマー1pmo
lとThermo Sequenase(RPN244
0、Amersham社、UK)キットを用い、サイク
ルシーケンシング反応を行なった。熱サイクルは、94
℃で30秒間(変成)と63℃で30秒間(アニール)
を25回を行なった後、94℃で30秒間、72℃で3
0秒間のサイクルを10回行なった。エタノール沈殿
後、日立蛍光式DNAシーケンサーSQ−5500で塩
基配列決定した。
【0067】図8は、識別(選択用)塩基配列として塩
基配列ACとTTを各々持つ選択プライマーを使用して
増幅した580塩基長のPCR産物(実際の塩基長は5
23塩基)の塩基配列決定結果例である。523塩基長
の位置の大きなピーク50は、PCR産物の終点まで標
識プライマーが伸長して生じたピークである。PCR産
物の両末端では、塩基配列の決定精度が低下するので決
定できた塩基配列は509塩基であった。
基配列ACとTTを各々持つ選択プライマーを使用して
増幅した580塩基長のPCR産物(実際の塩基長は5
23塩基)の塩基配列決定結果例である。523塩基長
の位置の大きなピーク50は、PCR産物の終点まで標
識プライマーが伸長して生じたピークである。PCR産
物の両末端では、塩基配列の決定精度が低下するので決
定できた塩基配列は509塩基であった。
【0068】決定した塩基配列は、クローニングによる
方法で求めた塩基配列と、97.3%で一致していた。
両末端近傍の13塩基を除いた塩基配列の中心部では、
99.8%の一致度であった。この結果は、選択PCR
を用いて未知塩基配列のDNA断片をサブクローニング
なしで、塩基配列決定可能なことを示している。僅か1
6種の選択プライマーセットを予め用意しておき、長い
DNAの広い範囲から種々の部分の領域の塩基配列を増
幅して、塩基配列決定可能なことが確認できた。
方法で求めた塩基配列と、97.3%で一致していた。
両末端近傍の13塩基を除いた塩基配列の中心部では、
99.8%の一致度であった。この結果は、選択PCR
を用いて未知塩基配列のDNA断片をサブクローニング
なしで、塩基配列決定可能なことを示している。僅か1
6種の選択プライマーセットを予め用意しておき、長い
DNAの広い範囲から種々の部分の領域の塩基配列を増
幅して、塩基配列決定可能なことが確認できた。
【0069】本発明では、使用するプライマーの3’末
端近傍のハイブリダイゼーションの安定性をコントロー
ルして、擬陽性増幅や偽陰性増幅を少なくして目的のD
NAのみを増幅する。
端近傍のハイブリダイゼーションの安定性をコントロー
ルして、擬陽性増幅や偽陰性増幅を少なくして目的のD
NAのみを増幅する。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、プライマーの3’末端
近くが鋳型DNAに対して非相補な状態でPCR増幅が
起きる、いわゆる擬陽性増幅を低下させる効果がある。
また、プライマーの3’末端近傍の塩基配列と鋳型DN
Aの塩基配列との間の相補結合の解離温度Tmが低いた
めに増幅すべき鋳型DNAが増幅しない、いわゆる擬陰
性増幅を少なくする効果がある。これら効果によりPC
Rの信頼性が向上する。従って、従来技術では困難を伴
った、混合DNA断片やcDNA断片を選択PCRで分
類する際に、全ての断片をより確実に検出可能になる。
また、混合DNA断片やcDNA断片又は長い断片中の
特定領域をPCRを利用して分取する際にも、より確実
にこれらを分取できる効果があるため、クローニングの
代わりにPCRを用いることが可能になる。本発明によ
れば、従来技術では成功率が低かったDNA混合物の非
クローニングの塩基配列決定が確実に可能になる。
近くが鋳型DNAに対して非相補な状態でPCR増幅が
起きる、いわゆる擬陽性増幅を低下させる効果がある。
また、プライマーの3’末端近傍の塩基配列と鋳型DN
Aの塩基配列との間の相補結合の解離温度Tmが低いた
めに増幅すべき鋳型DNAが増幅しない、いわゆる擬陰
性増幅を少なくする効果がある。これら効果によりPC
Rの信頼性が向上する。従って、従来技術では困難を伴
った、混合DNA断片やcDNA断片を選択PCRで分
類する際に、全ての断片をより確実に検出可能になる。
また、混合DNA断片やcDNA断片又は長い断片中の
特定領域をPCRを利用して分取する際にも、より確実
にこれらを分取できる効果があるため、クローニングの
代わりにPCRを用いることが可能になる。本発明によ
れば、従来技術では成功率が低かったDNA混合物の非
クローニングの塩基配列決定が確実に可能になる。
【0071】(配列表) 配列番号:1 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCATG
NN 配列番号:2 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCACG
NN 配列番号:3 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCAAG
NN
NN 配列番号:2 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCACG
NN 配列番号:3 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGTTGTAAAACGACGGCCAGTCAAG
NN
【図1】プライマーミスマッチによる擬陽性PCR増幅
の例を説明する図。
の例を説明する図。
【図2】本発明のプライマーを用いて擬陽性PCR増幅
の防止する原理を示す図。
の防止する原理を示す図。
【図3】本発明の選択プライマーを用いて擬陽性増幅防
止効果が得られることを説明する図。
止効果が得られることを説明する図。
【図4】本発明の実施例に於いて、選択PCRの結果を
示す電気泳動分離結果例を示す図。
示す電気泳動分離結果例を示す図。
【図5】本発明の実施例に於けるプライマーを用いたP
CR増幅のアニール温度依存性を示す電気泳動パター
ン。
CR増幅のアニール温度依存性を示す電気泳動パター
ン。
【図6】本発明の図5のトレース。
【図7】本発明の実施例に於いて、プライマー濃度を変
化させた時の選択PCRの結果を示す電気泳動分離結果
例を示す図。
化させた時の選択PCRの結果を示す電気泳動分離結果
例を示す図。
【図8】本発明の実施例に於いて、選択PCRで得られ
たDNA増幅産物の塩基配列決定例を示す図。
たDNA増幅産物の塩基配列決定例を示す図。
1、2、11、35、39…試料DNA断片、3…ライ
ゲーションで結合した既知オリゴマー、4、5…選択プ
ライマー、6…相補鎖伸長反応、7、7’…非相補な部
分塩基配列、8…プライマーと試料DNAのミスハイブ
リダイゼーションによる相補鎖伸長反応、9、9’…P
CR産物、10、10’…擬陽性増幅によるPCR産
物、12、31’…従来のプライマー、13、31…本
発明のプライマー、14、16、36”、37…鋳型D
NAとプライマーの非相補な塩基配列部分、15、36
…本発明で鋳型DNAと非相補になるように塩基を改変
した部分、15’、36’…通常のプライマーの塩基、
17、38…プライマーの3’末端部分が鋳型DNAに
対して遊離した状態、17’、38’…伸長反応部分、
30…既知塩基配列のオリゴマー、32…共通塩基配列
部分、33…識別(選択用)塩基配列部分、34…変異
導入部分。
ゲーションで結合した既知オリゴマー、4、5…選択プ
ライマー、6…相補鎖伸長反応、7、7’…非相補な部
分塩基配列、8…プライマーと試料DNAのミスハイブ
リダイゼーションによる相補鎖伸長反応、9、9’…P
CR産物、10、10’…擬陽性増幅によるPCR産
物、12、31’…従来のプライマー、13、31…本
発明のプライマー、14、16、36”、37…鋳型D
NAとプライマーの非相補な塩基配列部分、15、36
…本発明で鋳型DNAと非相補になるように塩基を改変
した部分、15’、36’…通常のプライマーの塩基、
17、38…プライマーの3’末端部分が鋳型DNAに
対して遊離した状態、17’、38’…伸長反応部分、
30…既知塩基配列のオリゴマー、32…共通塩基配列
部分、33…識別(選択用)塩基配列部分、34…変異
導入部分。
Claims (22)
- 【請求項1】核酸の特定塩基配列を有する塩基配列部
位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配列を有する特定
断片を、3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の少
なくとも1塩基を除いて前記特定塩基配列に相補な塩基
配列を有するプライマーと、DNAポリメラーゼとを用
いて選択的にPCR増幅することを特徴とする核酸増幅
法。 - 【請求項2】請求項1に記載の核酸増幅法に於いて、前
記核酸は、mRNAを逆転写酵素を用いて得たcDNA
であることを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項3】請求項1に記載の核酸増幅法に於いて、前
記核酸断片は、mRNAを逆転写酵素を用いて得たcD
NAを、前記制限酵素により断片化して得た断片である
ことを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項4】核酸の特定塩基配列を有する塩基配列部
位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配列を有する特定
断片を、前記特定塩基配列と相補な塩基配列の、3’末
端から4塩基目から6塩基目の範囲の塩基A又は塩基T
の少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置換した、前
記特定塩基配列と実質的に相補な塩基配列を有するプラ
イマーと、DNAポリメラーゼとを用いて選択的にPC
R増幅することを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項5】請求項4に記載の核酸増幅法に於いて、前
記核酸は、mRNAを逆転写酵素を用いて得たcDNA
であることを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項6】請求項4に記載の核酸増幅法に於いて、前
記核酸断片は、mRNAを逆転写酵素を用いて得たcD
NAを、前記制限酵素により断片化して得た断片である
ことを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項7】核酸を制限酵素を用いて複数の核酸断片に
断片化する工程と、前記核酸断片の3’末端に既知塩基
配列を有するオリゴマーを付加する工程と、前記制限酵
素が認識する塩基配列と前記オリゴマーの塩基配列とか
らなる共通塩基配列に相補な塩基配列を有する共通塩基
配列と、3’末端に1塩基から3塩基からなるそれぞれ
異なる選択用塩基配列と有するプライマー群に於いて、
前記共通塩基配列の3’末端から1塩基目から3塩基目
の範囲の少なくとも1塩基を除いて、前記共通塩基配列
と同じ塩基配列を有するプライマー群を用いて、特定の
前記核酸断片をPCR増幅する工程とを有することを特
徴とする核酸増幅法。 - 【請求項8】請求項7に記載の核酸増幅法に於いて、前
記核酸断片は、mRNAを逆転写酵素を用いて得たcD
NAを、前記制限酵素により断片化し得た断片であるこ
とを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項9】前記選択用塩基配列の塩基配列毎に、請求
項7に記載の核酸増幅法により増幅された前記核酸断片
を電気泳動して得る電気泳動パターンをフインガプリン
トとすることを特徴とする核酸断片の混合物の分析法。 - 【請求項10】核酸を制限酵素を用いて複数の核酸断片
に断片化する工程と、前記核酸断片の3’末端に既知塩
基配列を有するオリゴマーを付加する工程と、前記制限
酵素が認識する塩基配列と前記オリゴマーの塩基配列と
からなる共通塩基配列に相補な塩基配列を有する共通塩
基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からなるそれぞ
れ異なる選択用塩基配列と有するプライマー群に於い
て、前記共通塩基配列の3’末端から1塩基目から3塩
基目の範囲の塩基A又は塩基Tの少なくとも1塩基を塩
基G又は塩基Cに置換した塩基配列を有するプライマー
群を用いて特定の前記核酸断片をPCR増幅する工程と
を有することを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項11】請求項10に記載の核酸増幅法に於い
て、前記核酸断片は、mRNAを逆転写酵素を用いて得
たcDNAを、前記制限酵素により断片化して得た断片
であることを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項12】前記選択用塩基配列の塩基配列毎に、請
求項10に記載の核酸増幅法により増幅された前記核酸
断片を電気泳動して得る電気泳動パターンをフインガプ
リントとすることを特徴とする核酸断片の混合物の分析
法。 - 【請求項13】核酸を制限酵素を用いて複数の核酸断片
に断片化する工程と、前記核酸断片の3’末端に既知塩
基配列を有するオリゴマーを付加する工程と、前記制限
酵素が認識する塩基配列と前記オリゴマーの塩基配列と
からなる共通塩基配列に相補な塩基配列を有する共通塩
基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からなる選択用
塩基配列と有するプライマーに於いて、前記共通塩基配
列の3’末端から1塩基目から3塩基目の範囲の少なく
とも1塩基を除いて、前記共通塩基配列と同じ塩基配列
を有するプライマーを用いて特定の前記核酸断片をPC
R増幅する工程とを有することを特徴とする核酸増幅
法。 - 【請求項14】請求項13に記載の核酸増幅法に於い
て、前記核酸断片は、mRNAを逆転写酵素を用いて得
たcDNAを、前記制限酵素により断片化して得た断片
であることを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項15】請求項13に記載の核酸増幅法により増
幅された前記核酸断片を電気泳動することを特徴とする
核酸断片の混合物の分析法。 - 【請求項16】核酸を制限酵素を用いて複数の核酸断片
に断片化する工程と、前記核酸断片の3’末端に既知塩
基配列を有するオリゴマーを付加する工程と、前記制限
酵素が認識する塩基配列と前記オリゴマーの塩基配列と
からなる共通塩基配列に相補な塩基配列を有する共通塩
基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からなる選択用
塩基配列と有するプライマーに於いて、前記共通塩基配
列の3’末端から1塩基目から3塩基目の範囲の塩基A
又は塩基Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基Cに置
換した塩基配列を有するプライマーを用いて特定の前記
核酸断片をPCR増幅する工程とを有することを特徴と
する核酸増幅法。 - 【請求項17】請求項16に記載の核酸増幅法に於い
て、前記核酸断片は、mRNAを逆転写酵素を用いて得
たcDNAを、前記制限酵素により断片化して得た断片
であることを特徴とする核酸増幅法。 - 【請求項18】請求項16に記載の核酸増幅法により増
幅された前記核酸断片を電気泳動することを特徴とする
核酸断片の混合物の分析法。 - 【請求項19】核酸の特定塩基配列を有する塩基配列部
位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配列を有する特定
断片を、DNAポリメラーゼを用いて選択的にPCR増
幅する核酸増幅法に用いる増幅用プライマーに於いて、
前記増幅用プライマーは、3’末端から3塩基目から6
塩基目の範囲の少なくとも1塩基を除いて前記特定塩基
配列に相補な塩基配列を有することを特徴とする増幅用
プライマー。 - 【請求項20】核酸の特定塩基配列を有する塩基配列部
位、又は核酸断片混合物中の特定塩基配列を有する特定
断片を、DNAポリメラーゼを用いて選択的にPCR増
幅する核酸増幅法に用いる増幅用プライマーに於いて、
前記増幅用プライマーは、前記特定塩基配列と相補な塩
基配列の、3’末端から4塩基目から6塩基目の範囲の
塩基A又は塩基Tの少なくとも1塩基を塩基G又は塩基
Cに置換した、前記特定塩基配列と実質的に相補な塩基
配列を有することを特徴とする増幅用プライマー。 - 【請求項21】核酸を制限酵素を用いて複数の核酸断片
に断片化する工程と、前記核酸断片の3’末端に既知塩
基配列を有するオリゴマーを付加する工程と、前記制限
酵素が認識する塩基配列と前記オリゴマーの塩基配列と
からなる共通塩基配列に相補な塩基配列を有する共通塩
基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からなるそれぞ
れ異なる選択用塩基配列と有するプライマー群を用いて
特定の前記核酸断片をPCR増幅する工程とを有する核
酸増幅法に用いる増幅用プライマーに於いて、前記増幅
用プライマーは、前記共通塩基配列の3’末端から1塩
基目から3塩基目の範囲の少なくとも1塩基を除いて、
前記共通塩基配列と同じ塩基配列を有するプライマー群
であることを特徴とする増幅用プライマー。 - 【請求項22】核酸を制限酵素を用いて複数の核酸断片
に断片化する工程と、前記核酸断片の3’末端に既知塩
基配列を有するオリゴマーを付加する工程と、前記制限
酵素が認識する塩基配列と前記オリゴマーの塩基配列と
からなる共通塩基配列に相補な塩基配列を有する共通塩
基配列と、3’末端に1塩基から3塩基からなるそれぞ
れ異なる選択用塩基配列と有するプライマー群を用いて
特定の前記核酸断片をPCR増幅する工程とを有する核
酸増幅法に用いる増幅用プライマーに於いて、前記増幅
用プライマーは、前記共通塩基配列の3’末端から1塩
基目から3塩基目の範囲の塩基A又は塩基Tの少なくと
も1塩基を塩基G又は塩基Cに置換した塩基配列を有す
るプライマー群であることを特徴とする増幅用プライマ
ー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11200698A JPH11299485A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 核酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11200698A JPH11299485A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 核酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマー |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11299485A true JPH11299485A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14575612
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11200698A Pending JPH11299485A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 核酸増幅法及びこれに用いる増幅用プライマー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11299485A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100393888C (zh) * | 2005-10-20 | 2008-06-11 | 湖北迪亚生物工程有限责任公司 | Pcr阻断联合荧光探针检测基因突变的方法 |
| WO2011158784A1 (ja) * | 2010-06-16 | 2011-12-22 | 株式会社日立製作所 | 大規模並列核酸分析方法 |
-
1998
- 1998-04-22 JP JP11200698A patent/JPH11299485A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100393888C (zh) * | 2005-10-20 | 2008-06-11 | 湖北迪亚生物工程有限责任公司 | Pcr阻断联合荧光探针检测基因突变的方法 |
| WO2011158784A1 (ja) * | 2010-06-16 | 2011-12-22 | 株式会社日立製作所 | 大規模並列核酸分析方法 |
| JP2012000044A (ja) * | 2010-06-16 | 2012-01-05 | Hitachi Ltd | 大規模並列核酸分析方法 |
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