JPH11300152A - 有毒ガス除去方式 - Google Patents

有毒ガス除去方式

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JPH11300152A
JPH11300152A JP10128238A JP12823898A JPH11300152A JP H11300152 A JPH11300152 A JP H11300152A JP 10128238 A JP10128238 A JP 10128238A JP 12823898 A JP12823898 A JP 12823898A JP H11300152 A JPH11300152 A JP H11300152A
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Japan
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toxic gas
solution
range
poisonous gas
removing liquid
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Application number
JP10128238A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takahashi
宏幸 高橋
Satonobu Eto
悟允 江藤
Junpei Chokai
純平 鳥海
Yoshimasa Ito
良將 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morita Miyata Corp
Original Assignee
Miyata Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】火災発生等に伴う人体に有害な有毒ガスが発生
した際に、これを除去する作用の確実な有毒ガス除去方
式を実施することにより、避難を容易にし、しかも安全
性を高める。 【解決手段】ナトリウム、カリウム、カルシウムからな
るpH:7〜9の範囲内にある水溶塩基性物質のうち1
又は2以上を主剤としたもの等、pH:7〜9の範囲内
にある有毒ガス除去液を噴射して拡散散布する。 これ
により有毒ガス除去液の微粒子と接した有毒ガスが速や
かに除去され、若しくは毒性を低減することができるた
め、火災時等有毒ガス発生に際して避難通路を安全に確
保し、あるいは避難中の人々の二次的災害を防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災発生あるいは
その他の原因により発生する有毒ガスの合理的な除去方
式に関し、人体に有害な発生ガスを除去し、あるいは有
害性を著しく低減して避難を容易にし、しかも安全性を
確保することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】最近の建物には種々の建材類が用いられ
ており、燃焼により木材等セルロース系の場合には炭酸
ガスや一酸化炭素が発生するが、ポリアクリルニトリル
の場合にはシアン化水素が、またポリ塩化ビニルの場合
には特有の塩化水素が発生することが知られる。 この
ように新建材の使用により火災が発生すると燃焼に伴っ
て火炎や煙のみならず人体に有害な酸性の有毒ガスを発
生することが多い。 そして有毒ガスは火災発生の非常
時において、逃げ惑う多くの避難者の生命を奪う最大の
原因と見られており、これまでには建物火災に対する防
煙手段として、排煙設備や換気装置の設置、あるいは避
難通路を設けたりすることもおこなわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た排煙設備や換気装置の設置、あるいは避難通路の設置
は比較的大型の建築物のみに限られており、通常の一般
的な建物には設置されているところがきわめて少ないの
が現状である。 さらに火災発生時に過度の排煙や排気
をおこなうと、燃焼物に対して十分な酸素を供給するこ
とになり、かえって火災の燃焼規模を大きくすることも
考えられ、必ずしも有効な手段であるとはいえない。
また一般のスプリンクラー等の消火設備は火災発生によ
る燃焼部位を中心とした区域に対する放水であるため
に、燃焼区域外の有毒ガスに対する対応は全くなされる
ことがない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明にあって
は、上記した従来技術における種々の課題を解決し、火
災発生に伴って発生するところの人体に有害な酸性の有
毒ガスを効果的に中和し、もしくは軽減して避難を容易
にすることを目的とするものであって、具体的にはナト
リウム、カリウム、カルシウム等のpH:7〜9の範囲
内にある有毒ガス除去液を噴射して拡散散布するように
したことを特徴とする有毒ガス除去方式に関する。
【0005】また本発明は、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウムからなる水溶塩基性物質のうち1又は2以上を
用いたもの、あるいはリチウム、バリウム等のアルカリ
金属塩やマグネシウム等のアルカリ土類金属塩類、さら
にアンモニアやアミンおよびその塩類等の、pH:9以
上の濃縮アルカリ水溶液あるいはスラリー状水溶液を備
蓄するとともに、これを必要時に水と混合してpH:7
〜9の範囲内にある有毒ガス除去液を得る混合・調整部
を備え、該混合・調整手段によりpH:7〜9の範囲内
に混合・調整された有毒ガス除去液を有毒ガスに対して
噴射して拡散散布するようにした有毒ガスの除去方式に
も関する。
【0006】さらに本発明は、上記有毒ガス除去液を噴
射する手段として凡用のスプリンクラー設備、あるいは
その他の消火設備を兼用使用するものであるところの有
毒ガス除去方式にも関する。 さらに本発明は、有毒ガ
スに対して除去液を噴射する手段として、凡用のスプリ
ンクラー設備、あるいはその他の消火設備とは独立した
ものであるところの有毒ガス除去方式にも関する。
【0007】上記した構成において、火災発生等に伴っ
て発生した人体に有害な有毒ガスに対し、ナトリウム、
カリウム、カルシウムからなるpH:7〜9の範囲内に
ある塩基性物質のうち1又は2以上を主剤としたもの等
の、pH:7〜9の範囲内にある有毒ガス除去液を噴霧
して拡散散布すると、除去液と接した有毒ガスが中和さ
れて無毒化する。
【0008】またナトリウム、カリウム、カルシウム、
あるいはリチウム、バリウム等のアルカリ金属塩やマグ
ネシウム等のアルカリ土類金属塩類、さらにアンモニア
やアミンおよびその塩類等からなる塩基性物質のうち1
又は2以上を用いたもの等の、pH:9以上の濃縮アル
カリ水溶液あるいはスラリー状水溶液を備蓄するととも
に、これを必要時に水と混合してpH:7〜9の範囲内
にある有毒ガス除去液を得る混合・調整手段を備え、該
混合・調整手段によりpH:7〜9の範囲内に混合・調
整された有毒ガス除去液を有毒ガスに対して噴射して拡
散散布するようにした場合においては、火災発生等に伴
う有毒ガス発生時において、備蓄されているpH:9以
上の濃縮アルカリ水溶液あるいはスラリー状水溶液を混
合・調整部において水と混合してpH:7〜9の範囲内
にまで希釈した有毒ガス除去液とし、これを有毒ガスに
対して噴射拡散散布して無毒化させる。
【0009】さらに上記有毒ガス除去液を広範囲に噴射
拡散散布する手段として凡用のスプリンクラー設備、あ
るいはその他の消火設備を共用使用するものである場合
においては、スプリンクラー設備、あるいはその他の既
存の設備における消火水槽内に有毒ガス除去液を混入
し、これをそのまま噴射拡散散布して有毒ガスを消滅さ
せる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の具体的な
内容を説明すると、有毒ガスを効果的に消滅させるには
pH値が一定のアルカリ領域内にある有毒ガス除去液を
広範囲にわたり噴射して拡散散布させるのが最良であ
る。 すなわちpH:6以下であると酸性の有毒ガスを
十分に消滅させる能力に欠け、また反対にpH:9を越
えた場合には有毒ガスの消滅作用はあるが耐食性や人体
への悪影響の面で問題が生ずるので好ましくはない。
したがってここで使用される有毒ガスを消滅させるため
の除去液としてはpH:7〜9の範囲内にあるものを使
用することが必要であるといえる。
【0011】さらにここで使用される有毒ガス除去液と
してはナトリウム、カリウムあるいはカルシウムからな
る塩基性物質で、例えば水酸化ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸水
素カリウム、炭酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸水
素カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。 これ
らは比較的安価で、しかも中和効率がよく、これらのう
ち1種類または2種類以上を混合してpH:7〜9の範
囲内にあるように調整して使用する。 またこのほかに
も塩基性物質であるリチウム、バリウム等のアルカリ金
属塩やマグネシウム等のアルカリ土類金属塩類、さらに
アンモニアやアミンおよびその塩類等の使用も考えられ
る。
【0012】実際の使用方法としては、上記したpH:
7〜9の範囲内にある有毒ガス除去液を、有毒ガスに対
して単に放射するだけではあまり効果がなく、噴射して
広範囲に拡散散布する噴射ノズルを用いることが有効で
あり、火災等による有毒ガス発生に備え、該ノズルに有
毒ガス除去液を供給するための配管類、および該配管に
接続される除去液備蓄槽、ならびに貯水槽又は高架水槽
等の一連の設備を、対象となる建物に設置する。 また
この場合において既存設備の汎用されているスプリンク
ラー設備や、あるいはその他の消火設備を共用利用する
ようにし、またはこれら既存の設備とは全く別に設備す
るようにしてもよい。
【0013】さらに有毒ガス除去液については、pH:
9以上の濃縮された濃厚アルカリ水溶液あるいはスラリ
ー状水溶液として備蓄しておき、これを必要時に水と混
合・希釈してpH:7〜9の範囲内にある有毒ガス除去
液を得る混合・調整手段を備え、該混合・調整手段によ
りpH:7〜9の範囲内に混合・調整された有毒ガス除
去液を有毒ガスに対して噴射して拡散散布するようにし
てもよい。 すなわちこの場合においてはpH:9以上
の濃縮アルカリ水溶液あるいはスラリー状水溶液を備蓄
するとともに、これを必要時に水と混合してpH:7〜
9の範囲内にある有毒ガス除去液を得るための混合・調
整部を備えることが必要で、この混合・調整部において
水と混合し、pH:7〜9の範囲内に混合・調整された
有毒ガス除去液を有毒ガスに対して噴射して拡散散布す
るようにする。
【0014】またこの場合の噴射拡散散布手段について
も上記したのと同様に既存設備の汎用されているスプリ
ンクラー設備や、あるいはその他の消火設備を共用利用
するようにし、またはこれら既存の設備とは全く別に設
備するようにしてもよいことは勿論である。
【0015】〔実施例1〕本実施例においては、あらか
じめpH:7〜9に調整した有毒ガス除去溶液を備蓄し
ておくための設備、および配管類、制御設備、ならびに
操作手順等の具体例について説明する。 すなわち図1
は、有毒ガス除去液噴射設備を通常のスプリンクラー消
火設備と共用して用いる場合の系統図をあらわしてお
り、同図において貯水槽1および/または高架水槽9
は、消火および/または有毒ガス除去のために必要かつ
十分な量の有毒ガス除去液を収容することが可能な容積
を有しており、内部にはナトリウム、カリウム、カルシ
ウムからなるpH:7〜9の範囲内にある塩基性物質の
うち1又は2以上を主剤とした有毒ガス除去液が混合・
調整された状態にて備蓄されている。 なお図中におい
て2はフートバルブ、6は逆止弁、7は止切弁をあらわ
す。
【0016】煙や熱等の火災感知器20および/または
熱感知型のスプリンクラーヘッド24の起動に伴う流水
や圧力変化等を検出する装置22等の火災検知、もしく
はガス検知器21等が火災等により発生する有毒ガスを
検知すると、その検知信号が制御装置5に送られる。
制御装置5は検知信号によりモータ4を起動してポンプ
3を作動させる。 また制御装置5は火災や有毒ガスの
発生箇所を検出し、有毒ガスの存在する領域に有毒ガス
除去液を噴射させるべく制御弁14・15の開閉を選択
し、必要な制御弁を解放する。
【0017】一方有毒ガス除去液はポンプ3によりフー
ドバルブ2を介して貯水槽1から吸い上げられて送水管
8を通り、前記により選択解放された制御弁14又は1
5を通って噴射ノズル23より噴射拡散散布される。
この場合において制御弁を設置する箇所については、制
御弁14のように送水管8からの分岐管10に取り付け
られることにより、分岐管につながれているすべての噴
射ノズルから一斉に噴射させるようにしてもよく、また
制御弁15のように個々の巻出し管11にに取り付け
て、1個又は複数個の噴射必要箇所のみから噴射させる
ようにしてもよい。 このように想定される有毒ガス発
生場所、あるいは状況等に応じて噴射することにより、
より一層有効な有毒ガスの無害化(中和)をはかること
ができるように設備するのが好ましい。
【0018】なおこの場合の有毒ガス除去液噴射選定場
所としては、建物内のいずれか1カ所でも火災や有毒ガ
スが検知された場合に、建物内のすべての箇所を防護す
るように設置された全部の噴射ノズルから有毒ガス除去
液を噴射させるのが有毒ガスからの人命保護の観点より
最も望ましいが、このように設備した場合には、むしろ
貯水量や有毒ガス除去液が膨大に必要となり、また散水
による建物内の各種設備類の水損被害があまりにも大き
くなるので、これらの点についても十分に考慮したうえ
で良好な設備設計をおこなうのが好ましい。
【0019】したがって、例えば1つの個室内から火災
や有毒ガスが検知された場合には、その個室内およびそ
の周辺の人たちが避難するために必要と見られる避難路
や、あるいは当該個室からの有毒ガス流入、あるいは滞
留が予測される領域をあらかじめ想定しておき、それら
の領域に有毒ガス除去液を有効かつ効果的に噴射するこ
とができるように噴射ノズルや制御弁を設置・設定して
おき、特定の領域内に限定して集中的な有毒ガス除去液
噴射をおこなうように設計するのが好ましいといえる。
【0020】さらに有毒ガスを強制的に所定領域に流
入、あるいは滞留させる他の装置や設備と併用し、その
領域に対して有毒ガス除去液の噴射をおこなうようにす
ると、より一層好ましい。 また多層階ビル等の場合に
おいては、火災や有毒ガスの検知場所に対して上層階の
避難路へも有毒ガス除去液を噴射させるように心掛ける
ようにする。 さらに図示はしていないが、緊急的に有
毒ガス発生が確認された場合や、あるいはあらかじめ有
毒ガス除去液噴射を設定していなかった領域での不慮の
有毒ガス流入による避難路確保のために、手動により有
毒ガス除去液を任意の領域内に噴射できるように手動式
の有毒ガス除去液噴射スイッチやポンプ作動スイッチ等
を、各区画毎に設置するようにしてもよい。
【0021】また噴射ノズルは、ある程度拡散した範囲
に噴射できるように噴射口を広がりをもった形状にする
等の工夫も必要であり、また有毒ガス除去液が有毒ガス
と効率的に接触して消滅を促進するように、ある程度微
細化された状態で高密度、かつ広範囲に噴霧できるよう
なヘッドを備えたものが好ましく、例えば通常の消火設
備に用いられているような水噴射ノズルやスプリンクラ
ーヘッド、あるいはドレンチャヘッド、園芸用の散水ノ
ズル等もそのまま転用することができる。
【0022】また図2には、有毒ガス除去のための設備
を通常のスプリンクラー消火設備の配管と別に設置さた
場合の系統例をあらわした。 有毒ガス除去液噴射設備
としては、あらかじめ圧力タンク18内にpH:7〜9
に調整された有毒ガス除去液が備蓄されており、制御弁
16、送液管12、分岐管10、制御弁14または巻き
出し管11、制御弁15を介して噴射ノズル23に、そ
れぞれ接続されている。
【0023】かかる構成において、記述した図1の場合
と同様に有毒ガスの検出信号が制御装置5に送られる
と、制御装置5はその検出信号により図示しない加圧ガ
スボンベにより圧力タンク18内にガスを送り込み、末
端ノズルでも有毒ガス除去液を噴射できるだけの十分な
圧力を送り込む。 次に制御弁16を解放させ、送液管
12へ有毒ガス除去液を送り、さらに図1の場合と同様
な制御弁の開閉選択により、有毒ガスのある有効な領域
内に有毒ガス除去液を送液して噴射させる。 なおこの
場合に使用されるところの、あらかじめ有毒ガス除去液
を備蓄して送水する装置については、スプリンクラー消
火設備と同様の貯水槽や高架水槽およびポンプ等でもよ
いことは勿論である。
【0024】〔実施例2〕本実施例においては、有毒ガ
ス除去液原液としてpH:9以上の濃厚アルカリ溶液あ
るいはスラリー状水溶液状態にて備蓄保存し、これを必
要時に水源の水と混合・調整して中和剤として噴射する
ようにした有毒ガス除去のための配管や制御系統ならび
に作用の具体的な設備例について説明する。 すなわち
図3には有毒ガス除去設備を通常のスプリンクラー消火
設備と共用して用いる場合をあらわした系統図があらわ
されており、同図において、定量混合装置30および濃
厚アルカリ溶液あるいはスラリー状水溶液を備蓄保存す
るための濃厚溶液保存タンク31以外の系統については
図1において説明したものと同様であるためここでは説
明を割愛する。
【0025】図3の系統において、濃厚アルカリ溶液あ
るいはスラリー状の有毒ガス除去原液の混合・調整は、
ポンプ3の起動により貯水槽1内の消火液が送水される
と、一般的に泡消火設備等で用いられるようなラインプ
ロポーショナー、プレッシャプロポーショナー、ポンプ
プロポーショナー、プレッシャサイドプロポーショナ
ー、ウオーターモータープロポーショナー等の混合装置
30により、濃厚溶液保存タンク31内の濃厚アルカリ
溶液あるいはスラリー状水溶液が、消火液のpHがp
H:7〜9の範囲内になるように所定の範囲内において
混合調整されて送水管8へと送られる。
【0026】またスラリー状水溶液の場合には、固体薬
剤の形で保存され、その場で混合・溶解されてスラリー
状化する設備を付加することも有効である。 さらに濃
厚アルカリ溶液あるいはスラリー状水溶液を混合・調整
して有毒ガス除去液とするための混合装置30および濃
厚溶液保存タンク31についてはビル等の高層階に、ま
た大規模建物の場合には各階や各区画毎に分割して設置
して有用領域にのみ有毒ガス除去液を噴射するようにし
てもよい。
【0027】さらに図4は濃厚アルカリ溶液あるいはス
ラリー状水溶液状態にて備蓄保存し、必要時に水源の水
と混合調整して有毒ガス除去液として用いる有毒ガス除
去液噴射設備を、通常のスプリンクラー消火設備系統の
途中から別配管とした場合の系統例をあらわしている。
同図において貯水層1の水は通常のスプリンクラー消
火設備に用いられる消火用水であり、ポンプ3により送
水された水が分岐され、制御弁17を介して送水分岐管
13に送られる。 さらに送水分岐管13には図3にお
いて説明したのと同様の混合装置30および濃厚溶液保
存タンク31が設けられており、消火用水のpH値がp
H:7〜9の範囲内になるように所定の範囲内で混合・
調整された有毒ガス除去液が送水管12へ送られ、さら
に図1の場合と同様の制御弁の開閉選択により、所望の
領域内へ有毒ガス除去液を噴射拡散散布させる。
【0028】〔実施例3〕本実施例においては、pH:
7〜9の範囲内にある有毒ガス除去液を用いたときの有
毒ガスの除去効率について説明する。 有毒ガス除去効
率を調べる方法として、本実施例においては規定の空間
内に一定量の酸性ガスを充満させた後、北川式ガス検知
管を用いて空間内雰囲気の酸性ガス量を検出する。 そ
の後pH:7〜9の範囲内にある塩基性消火液を空間上
部から噴射散布した後、上記した同様の検出手段により
酸性ガス残存量を検出し、消火液散布の前後にわたる酸
性ガス量の変化から評価することにした。
【0029】これを概略図により具体的にあらわしたの
が図5であって、同図において81は2×2×2mの容
積を有する閉鎖空間をあらわし、この空間内において酸
性ガス量の変化を観察する。 さらに82は規定濃度の
一酸化炭素と空気とからなる混合ガスボンベ、83はニ
ードルバルブと圧力計をあらわしている。 一方85は
規定のpH値からなる有毒ガス除去液の容器をあらわし
ており、加圧ガスボンベ84の圧力ガスにより内部の有
毒ガス除去液が加圧押し出されて噴射ノズル86から前
記した閉鎖空間81内に向けて噴射される。 さらに9
0は上記閉鎖空間81内に噴射されたところの有毒ガス
除去液を回収するための回収容器をあらわす。 また8
7は混合ガスボンベ82からの混合ガス導入時におい
て、閉鎖空間81内全体の雰囲気が均一となるようにす
るための撹拌ファンをあらわす。
【0030】さらに88は一酸化炭素ガスの濃度を測定
するための検知管導入口をあらわし、通常はキャップに
より塞がれている。 また89は排気ファンをあらわ
し、通常は停止しているとともに外気が入らない構造と
なっており、ガスボンベ82の高圧ガスを導入した際に
のみ作動するようになっている。 かかる構成におい
て、閉鎖空間81内には、あらかじめ空気中に一酸化炭
素を300±50ppm混合した混合ガスが充満されて
おり、また使用有毒ガス除去液としては水酸化カルシウ
ムが規定pH値内にあるpH:7±0.2、pH:8±
0.2、pH:9±0.2の3種を用意した。
【0031】以下の手順により実験をおこなった。
撹拌ファン87をまわす → バルブ83を開放する
と同時に排気ファン89を回転させる → 数秒ガス
導入後に上記バルブ83と排気ファン89とを共に停止
させた状態においてファン87を2〜5分間回転させて
撹拌し、閉鎖空間81内を均一のガス雰囲気とする→
導入口88より北川式一酸化炭素検知管(ガステック
社製No1L)を閉鎖空間81内に向けて挿入し、測定
を開始する。 さらに上記〜の操作を繰り返して
閉鎖空間81内のガス濃度を150±40ppmとする
→ 次にこの規定濃度ガス中に容器85内の有毒ガ
ス除去液を5秒間噴霧放出する →導入口88より前
記した北川式一酸化炭素検知管を閉鎖空間81内に向け
て挿入して有毒ガス残存量を測定する。
【0032】以上を前記した3種類の異なるpH値の除
去液毎に実験した結果、以下に示すような評価を得るこ
とができた。 なお評価方法については、有毒ガス濃度
が初期濃度より30ppm以上減少した場合についての
み効果を認めることにした pH値 : 7±0.2 8±0.2 9±0.2 評 価 : △〜○ ○ ○ ( △:僅かに効果あり ○:効果あり ) この結果からみても解るように、pH値が7以上であれ
ば有毒ガス除去の効果を認めることができる。 一方p
H値が9を越えた場合には有毒ガスの除去効果は認めら
れるものの、耐食性や人体等への悪影響の面において問
題があり実用的ではない。 したがって有毒ガスの除去
に好ましい有毒ガス除去液のpH値はpH:7〜9の範
囲内にあるものに限られることになる。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記したように、火災に伴って
発生した有毒ガスに対し、ナトリウム、カリウム、カル
シウムからなるpH:7〜9の範囲内にある塩基性物質
のうち1又は2以上を主剤としたもの等の、pH:7〜
9の範囲内にある有毒ガス除去液を噴射して拡散散布す
るようにしたものであるから、これを噴霧すると有毒ガ
ス除去液の微粒子と接した有毒ガスが速やかに除去さ
れ、若しくは毒性を低減することができるため、火災時
等有毒ガス発生に際して避難通路を安全に確保し、ある
いは避難中の人々の二次的災害を防止することができ
る。
【0034】またナトリウム、カリウム、カルシウム、
あるいはリチウム、バリウム等のアルカリ金属塩やマグ
ネシウム等のアルカリ土類金属塩類、さらにアンモニア
やアミンおよびその塩類等からなる塩基性物質のうち1
又は2以上を用いたもの等の、pH:9以上の濃縮アル
カリ水溶液あるいはスラリー状水溶液を備蓄するととも
に、これを必要時に水と混合してpH:7〜9の範囲内
にある有毒ガス除去液を得る混合・調整手段を備え、該
混合・調整手段によりpH:7〜9の範囲内に混合・調
整された有毒ガス除去液を有毒ガスに対して噴射して拡
散散布するようにした場合においては、火災発生等に伴
う有毒ガス発生時において、備蓄されているpH:9以
上の濃縮アルカリ水溶液あるいはスラリー状有毒ガス除
去原液を混合・調整部において水と混合してpH:7〜
9の範囲内にまで希釈した有毒ガス除去液とし、これを
有毒ガスに対して噴射拡散散布させて消滅させることが
でき、比較的少量の備蓄量にて十分な有毒ガス除去液を
得ることが可能にになる。
【0035】また上記した設備において、有毒ガスに対
して有毒ガス除去液を噴射する手段は、汎用のスプリン
クラー設備、あるいはその他の消火設備を共用使用する
ものである場合においては、設備費が比較的安価に設置
でき、しかも構造的にも簡略化でき、メンテナンス性に
優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるところの、有毒ガス除
去液噴射設備を通常のスプリンクラー消火設備と共用し
て用いる場合の系統図。
【図2】本発明の別の実施例であるところの、有毒ガス
除去のための設備を通常のスプリンクラー消火設備の配
管と別に設置さた場合の系統図。
【図3】本発明のさらに別の実施例であるところの、有
毒ガス除去原液として濃厚アルカリ溶液あるいはスラリ
ー状状態にて備蓄保存し、必要時に水源の水と混合調整
して有毒ガス除去液として用いる有毒ガス除去液噴射拡
散散布設備を通常のスプリンクラー消火設備と共用して
用いる場合をあらわした系統図。
【図4】本発明のさらに別の実施例であるところの、有
毒ガス除去原液として濃厚アルカリ溶液あるいはスラリ
ー状液状態にて備蓄保存し、必要時に水源の水と混合調
整して有毒ガス除去液として用いる中和剤噴射設備を、
通常のスプリンクラー消火設備系統の途中から別配管と
した場合の系統図。
【図5】本発明による有毒ガス除去液の有毒ガス除去効
果を試験するために用いた設備をあらわした概略図。
【符号の説明】
1 貯水槽 2 フートバルブ 3 ポンプ 4 モータ 5 制御装置 6 逆止弁 7 止切弁 8 送水管 9 高架水槽 10 分岐管 11 巻出し管 12 送液管 13 送水分岐管 14 制御弁 15 制御弁 16 制御弁 17 制御弁 18 圧力タンク 20 火災感知器 21 ガス検知器 22 検出装置 23 噴射ノズル 24 熱感知型スプリンクラーヘッド 30 定量混合装置 31 濃厚溶液保存タンク 81 閉鎖空間 82 混合ガスボンベ 83 ニードルバルブ/圧力計 84 加圧ガスボンベ 85 有毒ガス除去液の容器 86 噴射ノズル 87 撹拌ファン 88 検知管導入口 89 排気ファン 90 回収容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 良將 神奈川県茅ヶ崎市下町屋一丁目1番1号 宮田工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】pH:7〜9の範囲内にある有毒ガス除去
    液を噴射して拡散散布するようにしたことを特徴とする
    有毒ガス除去方式。
  2. 【請求項2】有毒ガス除去液が、ナトリウム、カリウ
    ム、カルシウムからなるpH:7〜9の範囲内にある塩
    基性物質のうち1又は2以上を主剤としたものである請
    求項1に記載の火災による有毒ガス除去方式。
  3. 【請求項3】有毒ガス除去液が、リチウム、バリウム等
    のアルカリ金属塩やマグネシウム等のアルカリ土類金属
    塩類、さらにアンモニアやアミンおよびその塩類からな
    るpH:7〜9の範囲内にある塩基性物質のうち1又は
    2以上を主剤としたものである請求項1に記載の火災に
    よる有毒ガス除去方式。
  4. 【請求項4】pH:9以上の濃縮アルカリ水溶液あるい
    はスラリー状水溶液を備蓄するとともに、これを必要時
    に水と混合してpH:7〜9の範囲内にある有毒ガス除
    去液を得る混合・調整手段を備え、該混合・調整手段に
    よりpH:7〜9の範囲内に混合・調整された有毒ガス
    除去液を有毒ガスに対して噴射して拡散散布するように
    した有毒ガスの除去方式。
  5. 【請求項5】pH:9以上の濃縮アルカリ水溶液は、ナ
    トリウム、カリウム、カルシウムからなる塩基性物質の
    うち1又は2以上を用いるものである請求項4に記載の
    有毒ガス除去方式。
  6. 【請求項6】有毒ガスに対して除去液を噴射する手段
    は、凡用のスプリンクラー設備、あるいはその他の消火
    設備とは独立したものである請求項1又は請求項4に記
    載の有毒ガス除去方式。
  7. 【請求項7】有毒ガスに対して除去液を噴射する手段
    は、凡用のスプリンクラー設備、あるいはその他の消火
    設備を兼用使用するものであるところの請求項1又は請
    求項4に記載の有毒ガス除去方式。
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