JPH11300497A - 粉末成形装置及びその駆動方法 - Google Patents

粉末成形装置及びその駆動方法

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JPH11300497A
JPH11300497A JP10111003A JP11100398A JPH11300497A JP H11300497 A JPH11300497 A JP H11300497A JP 10111003 A JP10111003 A JP 10111003A JP 11100398 A JP11100398 A JP 11100398A JP H11300497 A JPH11300497 A JP H11300497A
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cam
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 粉末成形装置においてアンダーカット成形し
た後、上下ダイス及びカムダイスを離脱させる際に、成
形体に傷が発生しないようにする。 【解決手段】 ダイ孔20a,30aをそれぞれ有する
上ダイス20及び下ダイス30と、成形体のアンダーカ
ット部を画定する型部分を有しかつ上下ダイスの対向す
る端面間に挟まれるように配置されて上下ダイスの往復
動方向に垂直な方向に往復動される複数の分割体41,
42からなるカムダイスと、上側パンチ及び下側パンチ
とを備える粉末成形装置により、アンダーカット部を有
する成形体を成形した後、上下パンチにより成形体を押
圧保持した状態で、上下ダイスを離脱させる際に、成形
体に加える上下パンチの押圧荷重を第1押圧荷重となる
ように、かつ、カムダイスを離脱させる際に、成形体に
加える上下パンチの押圧荷重を第2押圧荷重となるよう
に、各々独立して制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉末材料等の被成
形材料を加圧成形してアンダーカット部を有する成形体
を成形する粉末成形装置及びその駆動方法に関し、特
に、加圧成形後において成形用の金型を成形体から離脱
させる構成に特徴を有する粉末成形装置及びその駆動方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末材料を加圧して全周にアンダーカッ
ト部を有する部品を成形する従来の粉末成形装置として
は、例えば、図10に示すものが存在する。この粉末成
形装置は、粉末材料が充填されるダイ孔1a,2aを有
し、上下方向に分割されて所定間隔をおいて配置される
下ダイス1及び上ダイス2と、この下ダイス1及び上ダ
イス2の対向する端面1b,2b間に挟むように配置さ
れて水平方向において上記ダイ孔1a,2aに対し進退
移動させられる第1カムダイスプレート3L及び第2カ
ムダイスプレート3Rからなるカムダイス3と、下ダイ
ス1のダイ孔1a内に挿嵌される下側第1パンチ4a及
びこの下側第1パンチ4a内に同軸にて挿嵌される下側
第2パンチ4bと、上ダイス2のダイ孔2a内に挿嵌さ
れる上側第1パンチ5a及びこの上側第1パンチ5a内
に同軸にて挿嵌される上側第2パンチ5b等を基本構成
として備えている。
【0003】また、上記下ダイス1及び上ダイス2を上
下方向(矢印V方向)にそれぞれ往復駆動するダイス駆
動機構6,7と、第1カムダイスプレート3L及び第2
カムダイスプレート3Rを水平方向(矢印H方向)にそ
れぞれ往復駆動するカムダイス駆動機構8L,8Rと、
下側第1パンチ4a及び下側第2パンチ4bを上下方向
(矢印V方向)にそれぞれ往復駆動する下側パンチ駆動
機構9a,9bと、上側第1パンチ5a及び上側第2パ
ンチ5bを上下方向(矢印V方向)にそれぞれ往復駆動
する上側パンチ駆動機構10a,10b等を備えてい
る。
【0004】上記粉末成形装置において、粉末材料の加
圧成形を行なう場合は、図10に示すように、ダイス駆
動機構6,7を作動させて下ダイス1と上ダイス2とを
近づけ、カムダイス駆動機構8L,8Rを作動させて、
この下ダイス1と上ダイス2とに挟まれた第1及び第2
カムダイスプレート3L,3Rをダイ孔1a,2a内に
向けて所定位置まで進出させた状態で粉末材料を供給
し、下側及び上側パンチ駆動機構9(9a,9b),1
0(10a,10b)を作動させて下側及び上側パンチ
4(4a,4b),5(5a,5b)によりこの供給さ
れた粉末材料に所定の圧力を加えることになる。
【0005】そして、加圧成形された成形品を粉末成形
装置から取り出す場合は、上側パンチ5(5a,5b)
及び下側パンチ4(4a,4b)により、成形品に一定
の押圧荷重を加えて保持した状態で、上ダイス2及び下
ダイス1をそれぞれ上下に移動させて成形品の外周面か
ら離脱させると共に、カムダイス3を水平方向左右に移
動させて成形品のアンダーカット部から離脱させ、その
後、払い出し棒(不図示)等を用いて成形品を取り出し
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
粉末成形装置及び駆動方法においては、成形品から上ダ
イス2及び下ダイス1とカムダイス3とを離脱させる際
に、成形品に対し上側パンチ5(5a,5b)及び下側
パンチ4(4a,4b)で一定の押圧荷重を与えて保持
していたため、この押圧荷重が大きい場合は、カムダイ
ス3(3L,3R)を成形品M´から離脱させる際に、
図11に示すように、成形品M´のアンダーカット部す
なわち環状溝M´gの内側面とカムダイス3の上下面と
の間に大きい摩擦力Fが生じ、この摩擦力Fによっ
て成形品M´の環状溝M´g領域に傷、クラック、欠け
等の欠陥Crが発生する場合がある。
【0007】一方、これらの欠陥の発生を防止するため
に押圧荷重を極力小さくすると、上ダイス2及び下ダイ
ス1を成形品M´から離脱させる際に成形品M´の外周
面M´sとダイ孔2a,1aの内壁面との間に生じる摩
擦力Fvによって、図12に示すように、成形品M´に
傷、クラック、欠け等の欠陥Crが発生する場合があ
る。これら欠陥の発生は成形品の歩留りを悪化させ、生
産性を低下させることになる。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
成されたものであり、その目的とするところは、成形体
(成形品)から上下ダイス及びカムダイスを離脱させて
成形体を取り出すにあたり、成形体に傷、クラック、欠
け等の欠陥を招くことなく、安定して成形体の生産を行
なうことができる粉末成形装置及びその駆動方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粉末成形装
置は、請求項1に記載しているように、成形空間を画定
するダイ孔をそれぞれ有すると共に前記ダイ孔の開口方
向に往復動される第1ダイス及び第2ダイスと、成形体
のアンダーカット部を画定する型部分を有しかつ前記第
1ダイス及び第2ダイスの対向する端面間に挟まれるよ
うに配置されて前記第1ダイス及び第2ダイスの往復動
方向に垂直な方向に往復動される複数のカムダイス分割
体からなるカムダイスと、前記ダイ孔内に充填された被
成形材料を加圧成形するべく、前記第1ダイスのダイ孔
に挿嵌されて前記第1ダイスに対して相対的に往復動さ
れる第1パンチ及び前記第2ダイスのダイ孔に挿嵌され
て前記第2ダイスに対して相対的に往復動される第2パ
ンチとを備え、アンダーカット部を有する成形体を加圧
成形する粉末成形装置であって、成形体の加圧成形後に
おいて、前記カムダイスを成形体から離脱させる際の成
形体に加える前記第1パンチ及び第2パンチの押圧荷重
と、前記第1ダイス及び第2ダイスを成形体から離脱さ
せる際の成形体に加える前記第1パンチ及び第2パンチ
の押圧荷重とを別々に独立して制御する制御部を設け
た、構成となっている。
【0010】また、請求項2に記載しているように、請
求項1に係る粉末成形装置において、前記制御部が、前
記第1パンチ及び第2パンチをダイ孔に沿って往復駆動
させる駆動機構により、少なくとも前記第1パンチと第
2パンチとの間の距離を調整する、構成となっている。
【0011】また、請求項3に記載しているように、請
求項2に係る粉末成形装置において、前記制御部が、前
記第1パンチ及び第2パンチをダイ孔に沿って往復駆動
させる駆動機構により、前記カムダイスと前記第1パン
チとの間の距離及び前記カムダイスと前記第2パンチと
の間の距離を調整する、構成となっている。
【0012】本発明に係る粉末成形装置の駆動方法は、
請求項4に記載しているように、成形空間を画定するダ
イ孔をそれぞれ有すると共に前記ダイ孔の開口方向に往
復動される第1ダイス及び第2ダイスと、成形体のアン
ダーカット部を画定する型部分を有しかつ前記第1ダイ
ス及び第2ダイスの対向する端面間に挟まれるように配
置されて前記第1ダイス及び第2ダイスの往復動方向に
垂直な方向に往復動される複数のカムダイス分割体から
なるカムダイスと、前記ダイ孔内に充填された被成形材
料を加圧成形するべく、前記第1ダイスのダイ孔に挿嵌
されて前記第1ダイスに対して相対的に往復動される第
1パンチ及び前記第2ダイスのダイ孔に挿嵌されて前記
第2ダイスに対して相対的に往復動される第2パンチと
を備える粉末成形装置により、アンダーカット部を有す
る成形体を加圧成形した後、前記第1パンチ及び第2パ
ンチにより成形体を押圧保持した状態で、成形体から前
記第1ダイス及び第2ダイスと前記カムダイスとを離脱
させる際の粉末成形装置の駆動方法であって、前記第1
ダイス及び第2ダイスを成形体から離脱させる際に、成
形体に加える前記第1パンチ及び第2パンチの押圧荷重
を第1所定押圧荷重となるように、かつ、前記カムダイ
スを成形体から離脱させる際に、成形体に加える前記第
1パンチ及び第2パンチの押圧荷重を第2所定押圧荷重
となるように、各々独立して制御する、構成となってい
る。
【0013】また、請求項5に記載しているように、請
求項4に係る粉末成形装置の駆動方法において、前記第
1所定押圧荷重を加圧成形時の押圧荷重の5〜10%の
範囲の値に調整する、構成となっている。
【0014】また、請求項6に記載しているように、請
求項4及び5に係る粉末成形装置の駆動方法において、
前記第1所定押圧荷重を前記第2所定押圧荷重よりも大
きくする、構成となっている。
【0015】また、請求項7に記載しているように、請
求項4ないし6に係る粉末成形装置の駆動方法におい
て、前記第1ダイスが前記第2ダイスに対して上下方向
上側に配置される条件下で、成形体に加える前記第1パ
ンチ及び第2パンチの押圧荷重を前記第1所定押圧荷重
となるように制御した後、前記第1ダイスを成形体から
離脱させ、続いて、成形体に加える前記第1パンチ及び
第2パンチの押圧荷重を前記第2所定押圧荷重となるよ
うに制御した後、前記カムダイスを成形体から離脱さ
せ、さらに続いて、成形体に加える前記第1パンチ及び
第2パンチの押圧荷重を前記第1所定押圧荷重となるよ
うに制御した後、前記第2ダイスを成形体から離脱させ
る、構成となっている。
【0016】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る粉末成形装置に
よれば、カムダイスを成形体から離脱させる際に成形体
に加える押圧荷重と第1ダイス及び第2ダイスを成形体
から離脱させる際に成形体に加える押圧荷重とをそれぞ
れ別々に独立して制御する制御部を設けたことから、例
えば、カムダイスを離脱させる際には、カムダイスの上
下面と成形体のアンダーカット部内側面との間に生じる
摩擦力を極力小さくするように、すなわち、制御部によ
って押圧荷重を極力小さくするように制御し、一方、第
1ダイス及び第2ダイスを離脱させる際には、制御部に
よって押圧荷重をある程度大きくするように制御するこ
とができる。
【0017】このように、離脱条件に応じて所定の押圧
荷重となるように可変制御することにより、成形体から
カムダイスと第1ダイス及び第2ダイスとを離脱させる
際に、いずれの離脱動作においても成形体に傷、クラッ
ク、欠け等の欠陥が発生するのを防止することができ
る。従って、所望の成形体を安定して生産することがで
き、成形体の歩留りの向上、生産性の向上等を達成する
ことができる。
【0018】本発明の請求項2に係る粉末成形装置によ
れば、制御部により駆動機構を制御して、少なくとも第
1パンチと第2パンチとの間の距離を調整するだけで、
成形体に対して必要に応じた押圧荷重を加えることがで
きる。
【0019】本発明の請求項3に係る粉末成形装置によ
れば、カムダイスを中心として第1パンチと第2パンチ
との間の距離を調整することから、カムダイスを挟む上
下領域において成形体内部に生じる応力の不連続化ある
いは極所的な応力集中等を抑制することができ、これに
より、距離調整の際に成形体にクラック等が発生するの
を防止することができる。
【0020】本発明の請求項4に係る粉末成形装置の駆
動方法によれば、第1ダイス及び第2ダイスを成形体か
ら離脱させる際に成形体に第1所定押圧荷重を加え、
又、カムダイスを成形体から離脱させる際に成形体に第
2所定押圧荷重を加えるように、これら押圧荷重を各々
独立して制御することから、例えば、第1ダイス及び第
2ダイスを離脱させる際には、第1所定押圧荷重をある
程度大きい所望の値となるように制御し、一方、カムダ
イスを離脱させる際には、第2所定押圧荷重を極力小さ
い所望の値となるように制御することができる。
【0021】このように、離脱条件に応じて所望の押圧
荷重となるように可変制御することにより、成形体から
第1ダイス及び第2ダイスとカムダイスとを離脱させる
際に、いずれの離脱動作においても成形体に傷、クラッ
ク、欠け等の欠陥が発生するのを防止することができ
る。従って、所望の成形体を安定して生産することがで
き、成形体の歩留りの向上、生産性の向上等を達成する
ことができる。
【0022】本発明の請求項5に係る粉末成形装置の駆
動方法によれば、第1ダイス及び第2ダイスを成形体か
ら離脱させる際に、成形体に加える第1所定押圧荷重を
加圧成形時の押圧荷重の5〜10%の範囲の値となるよ
うに制御することから、押圧荷重が極力小さい場合(5
%未満)に生じるクラック等の発生を防止すると共に、
押圧荷重が大きい場合(10%を超える場合)に生じる
成形体の座屈等の発生を防止することができる。
【0023】本発明の請求項6に係る粉末成形装置の駆
動方法によれば、第1ダイス及び第2ダイスを成形体か
ら離脱させる際に成形体に加える第1所定押圧荷重を、
カムダイスを成形体から離脱させる際に成形体に加える
第2所定押圧荷重よりも大きくするように制御すること
から、第1ダイス及び第2ダイスのダイ孔内壁面と成形
体の外周面との間に生じる比較的大きい摩擦力により成
形体に引っ張り応力が発生するのを防止することができ
ると共に、カムダイスの両面と成形体のアンダーカット
部を形成する内側面との間に生じる摩擦力を極力小さく
することができ、カムダイスの離脱動作に伴なって生じ
るアンダーカット部の引っ張り応力をできるだけ小さく
することができる。
【0024】これにより、成形体から第1ダイス及び第
2ダイスとカムダイスとを離脱させる際のいずれの離脱
動作においても、成形体に傷、クラック、欠け等の欠陥
が発生するのを防止することができる。
【0025】本発明の請求項7に係る粉末成形装置の駆
動方法によれば、上側にある第1ダイスを離脱させた後
カムダイスを離脱させるため、第1ダイスの挾持力がカ
ムダイスに加わらない状態でカムダイスの離脱動作を行
なうことができ、カムダイスと第1ダイス及び第2ダイ
スとの間にカジリ等が発生するのを防止することができ
る。また、カムダイスは下側にある第2ダイスに支持さ
れた状態で離脱動作が行なわれるため、カムダイスの自
重が成形体のアンダーカット部に加わることはなく、ア
ンダーカット部領域において傷、クラック、欠け等の欠
陥が発生するのを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて説明する。
【0027】図1は、本発明に係る粉末成形装置の一実
施例を示すものであり、この粉末成形装置は、被成形材
料としての粉末材料を充填する円筒状のダイ孔20aを
有する第1ダイスとしての上ダイス20と、同様に粉末
材料を充填する円筒状のダイ孔30aを有する第2ダイ
スとしての下ダイス30と、これら上ダイス20の下側
端面20bと下ダイス30の上側端面30bとの間に挟
み込まれるように配置されて水平方向(矢印H方向)に
往復移動させられるカムダイス分割体としての第1カム
ダイスプレート41及び第2カムダイスプレート42か
らなるカムダイス40と、上ダイス20のダイ孔20a
内に挿嵌される円筒状の上側第1パンチ50a及びこの
上側第1パンチ50a内に同軸にて挿嵌される円柱状の
上側第2パンチ50bからなる第1パンチとしての上側
パンチ50と、下ダイス30のダイ孔30a内に挿嵌さ
れる円筒状の下側第1パンチ60a及びこの下側第1パ
ンチ60a内に同軸にて挿嵌される円柱状の下側第2パ
ンチ60bからなる第2パンチとしての下側パンチ60
等を基本構成として備えている。
【0028】また、上記上ダイス20を上下方向(矢印
V方向)に往復駆動する上ダイス駆動機構70と、下ダ
イス30を上下方向に往復駆動する下ダイス駆動機構8
0と、第1カムダイスプレート41を水平方向(矢印H
方向)に往復駆動する第1カムダイス駆動機構90a及
び第2カムダイスプレート42を水平方向に往復駆動す
る第2カムダイス駆動機構90bからなるカムダイス駆
動機構90と、上側第1パンチ50aを上下方向に往復
駆動する上側第1パンチ駆動機構100a及び上側第2
パンチ50bを上下方向に往復駆動する上側第2パンチ
駆動機構100bからなる上側パンチ駆動機構100
と、下側第1パンチ60aを上下方向に往復駆動する下
側第1パンチ駆動機構110a及び下側第2パンチ60
bを上下方向に往復駆動する下側第2パンチ駆動機構1
10bからなる下側パンチ駆動機構110等を備えてお
り、これら上ダイス駆動機構70、下ダイス駆動機構8
0、カムダイス駆動機構90、上側パンチ駆動機構10
0、及び下側パンチ駆動機構100は、制御部120に
より、それぞれ駆動制御されるようになっている。
【0029】すなわち、上記上ダイス20と下ダイス3
0とは、上ダイス駆動機構70及び下ダイス駆動機構8
0により、上下方向において相対的に移動可能となって
おり、成形時においては上下ダイス20,30をお互い
に接近させて所定間隔を形成し、これら上下ダイス2
0,30の対向する上側端面20b及び下側端面30b
間に第1及び第2カムダイスプレート41,42を挟み
込むように位置付けられ、一方、得られた成形体を取り
出す際には、制御部120の信号により上側及び下側パ
ンチ駆動機構100,110を作動させて、上側及び下
側パンチ50,60により成形体に所定の押圧荷重(第
1所定押圧荷重)、すなわち、ダイ孔20a,30aの
内壁面と成形体の外周面との間の摩擦力によって生じる
成形体内の引っ張り応力を打ち消すような押圧荷重が加
えられた状態で、上下ダイス20,30を成形体から離
脱させるようになっている。尚、上ダイス20のダイ孔
20aと下ダス30のダイ孔30aとは、円柱形状をな
す成形体の外周面を画定する成形空間を形成している。
【0030】また、上記カムダイス40を構成する第1
カムダイスプレート41と第2カムダイスプレート42
とは、図2に示すように、略矩形形状をなし、お互いに
対向する先端面41a,42aの略中央部には、成形体
のアンダーカット部すなわち環状溝を画定する半円状の
型部分41b,42bが形成されており、上記カムダイ
ス駆動機構90により、水平方向においてお互いに近接
離隔するように移動可能となっている。すなわち、成形
時においては、各々の先端面41a,42aがほぼ当接
する位置まで、ダイ孔20a,30a内に向けて前進移
動させられ、一方、得られた成形体を取り出す際は、成
形体のアンダーカット部(環状溝)から離脱するように
外側に向けて後退移動させられる。このカムダイス40
の離脱移動の際には、制御部120の信号により上側及
び下側パンチ駆動機構100,110を作動させて上側
及び下側パンチ50,60により成形体に加えられる押
圧荷重(第2所定押圧荷重)が極力小さくなるように制
御された状態で、カムダイス40を成形体から離脱させ
るようになっている。
【0031】尚、カムダイス40(41,42)と下ダ
イス30とにおいては、成形時におけるカムダイス40
の前進位置を位置決めするために、図2に示すように、
カムダイス40の往復動方向(矢印H方向)に直交する
垂直な面として形成される位置決め面41c,42c,
30cを採用することも可能である。
【0032】次に、本発明に係る粉末成形装置を用い
て、成形体を成形しそして得られた成形体を取り出す際
の粉末成形装置の駆動方法につき、図3ないし図9に基
づいて説明する。先ず、図3に示すように、下ダイス3
0のダイ孔30aに下側第1パンチ60a及び下側第2
パンチ60bが挿嵌され、かつ、第1及び第2カムダイ
スプレート41,42がカムダイス駆動機構90(90
a,90b)により前進駆動されて各々所定の位置に位
置決めされた状態で、上ダイス20の上側端面にフィー
ダ130を配置する。
【0033】そして、上下ダイス20,30のダイ孔2
0a,30a等により画定される成形空間内に、粉末材
料を充填する。この際、この成形空間内に突出した第1
及び第1カムダイスプレート41,42の先端部の下側
に粉末材料Mが十分回わり込むように、下側第1及び第
2パンチ60a,60bに振動を加えつつ、オーバフィ
ル状態に充填する。
【0034】続いて、図4に示すように、フィーダ13
0を後退させて、上側第1パンチ50a及び上側第2パ
ンチ50bを前進(降下)させて、上ダイス20のダイ
孔20a内に挿嵌し、上下方向から圧力を加えて加圧成
形を開始する(図9中の)。ここで、上側第1及び第
2パンチ50a,50bと下側第1及び第2パンチ60
a,60bとにより加圧する場合に、第1及び第2カム
ダイスプレート41,42の上下面に圧力差を生じない
ように、すなわち、上下方向において第1及び第2カム
ダイスプレート41,42を中心に圧力のニュートラル
ゾーンができるように比例加圧を行なう。
【0035】また、この加圧時には、例えば、密度6.
8g/cmの成形体を得るために成形荷重として約5
00Mpaの成形圧力を粉末材料Mに加える必要があ
り、そのうちの数十パーセントの側圧が成形中の粉末材
料を介して第1及び第2カムダイスプレート41,42
の先端面41a,42a及び型部分41b,42bの端
面に作用し、これら第1及び第2カムダイスプレート4
1,42をそれぞれ後退させようとする。この後退を許
すと、先端面41a,42a間の隙間が大きくなって成
形バリが発生すると共に、成形されるアンダーカット部
すなわち環状溝の真円度が低下することになる。従っ
て、第1及び第2カムダイスプレート41,42を駆動
する第1及び第2カムダイス駆動機構90a,90bの
駆動押圧力を上記加圧成形時の側圧に負けない程度に大
きくする必要がある。
【0036】そして、図5に示すような状態まで圧縮し
て所定の寸法及び密度の成形体M´が成形される(図9
中の)と、上側パンチ50(50a,50b)及び下
側パンチ60(60a,60b)による成形荷重を一部
開放して、上下ダイス20,30及びカムダイス40
(40a,40b)を成形体M´から離脱させる(抜き
取る)動作が行なわれる。
【0037】この離脱動作については、先ず、制御部1
20により上側パンチ駆動機構100を作動させて、上
側パンチ50(50a,50b)を若干上方に移動(後
退)させ(図9中)、上側及び下側パンチ50,60
により成形体M´に加えられる押圧荷重P(第1所定
押圧荷重)を成形荷重の5〜10%の値となるまで低減
させる。そして、この低減された押圧荷重Pを維持し
た状態(図9中〜)で、図6に示すように、上ダイ
ス駆動機構70により上ダイス20を上方に移動(後
退)させて、成形体M´の外周面M´sから離脱させ
る。
【0038】この際、成形体M´に対して上記押圧荷重
が加えられていることから、上ダイス20を移動さ
せる際にダイ孔20aの内壁面と成形体M´の外周面M
´sとの間に生じる摩擦力Fvによって成形体M´に与
えられる引っ張り応力が打ち消され、すなわち、引っ張
り応力を生じることなく上ダイス20の離脱が行なわれ
る。従って、図12に示すようなクラック(割れ)等の
欠陥Crが成形体M´に生じることはない。また、押圧
荷重Pを成形荷重5〜10%の範囲としていることか
ら、上記クラック等の発生を防止できると共に、成形体
M´自体の座屈破壊等をも防止することができる。
【0039】続いて、制御部120により上側パンチ駆
動機構100をさらに作動させて、上側パンチ50(5
0a,50b)をさらに若干上方に移動(後退)させ
(図9中の)、上側及び下側パンチ50,60により
成形体M´に加えられる押圧荷重P(第2所定押圧荷
重)をほぼ0の値(上側及び下側パンチ50,60によ
り成形体M´は保持されているが、押圧荷重が加わって
いない状態)まで低減させる。そして、この押圧荷重P
が0の状態(図9中の〜)で、図7に示すよう
に、カムダイス駆動機構90(90a,90b)により
カムダイス40(41,42)を水平方向外側に向けて
移動(後退)させて、成形体M´の環状溝M´gから離
脱させる。
【0040】この際、成形体M´に加えられる押圧荷重
がほぼ0であることから、カムダイス40を移動さ
せる際にカムダイス40(41,42)の型部分41
a,42bを形成する上下面と環状溝M´gの内側面と
の間に生じる摩擦力Fは極力小さな値となる。従っ
て、成形体M´の環状溝M´g領域に引っ張り応力を生
じることなく、あるいは、引っ張り応力を生じたとして
も極力小さな許容される値の状態で、カムダイス40
(41,42)の離脱が行なわれるため、図11に示す
ようなクラック(割れ)等の欠陥Crが成形体M´に生
じることはない。また、上ダイス20がカムダイス40
から離された状態、すなわち、カムダイス40(41,
42)に挾持力が加わらない状態で上記カムダイス40
(41,42)の離脱動作が行なわれるため、カムダイ
ス40(41,42)と上下ダイス20,30との間に
カジリ等を生じることもない。さらに、カムダイス40
(41,42)は、下ダイス30に支持された状態で離
脱動作が行なわれるため、カムダイス40の重さが成形
体M´の環状溝M´gに加わることもなく、従って、上
述同様に、環状溝M´g領域にクラック等の欠陥を生じ
ることもない。
【0041】さらに続いて、制御部120により上側パ
ンチ駆動機構100を作動させて、上側パンチ50(5
0a,50b)を若干下方に移動(前進させ)(図9中
の)、上側及び下側パンチ50,60により前述同様
の押圧荷重Pが成形体M´に加わるようにする。そし
て、この押圧荷重Pを維持した状態(図9中の〜
)で、図8に示すように、下ダイス駆動機構80によ
り下ダイス30を下方に移動(後退)させて、成形体M
´sの外周面M´sから離脱させる。
【0042】この際、成形体M´に対して上記押圧荷重
が加えられていることから、下ダイス30を移動さ
せる際にダイ孔30aの内壁面と成形体M´の外周M´
sとの間に生じる摩擦力Fvによって成形体M´に与え
られる引っ張り応力が打ち消され、すなわち、引っ張り
応力を生じることなく下ダイス30の離脱が行なわれ
る。従って、図12に示すようなクラック(割れ)等の
欠陥Crが成形体M´に生じることはない。また、押圧
荷重Pを成形荷重5〜10%の範囲としていることか
ら、上記クラック等の発生を防止できると共に、成形体
M´自体の座屈をも防止することができる。
【0043】以上のように、上下ダイス20,30及び
カムダイス40の離脱動作が終了した後、上側パンチ駆
動機構100(100a,100b)により上側パンチ
50(50a,50b)を上方に移動させて成形体M´
から離脱させる。その後、例えば、押し出し棒等を用い
ることによって成形体M´を取り出すことができる。
【0044】以上述べた実施例においては、成形体M´
に加えられる押圧荷重を調整するにあたり、上側パンチ
50の往復動により下側パンチ60との間の距離を調整
するようにしたが、これに限定されるものではなく、カ
ムダイス40を中心(基準)として、このカムダイス4
0から上側パンチ50までの距離とカムダイス40から
下側パンチ60までの距離とを調整するようにすること
も可能である。
【0045】この駆動方法によれば、カムダイスを挟む
上下領域において、成形体M´の内部に生じる応力の不
連続化あるいは極所的な応力集中等を抑制することがで
き、クラック等が発生するのを防止できる。
【0046】また、上述実施例においては、被成形材料
として粉末材料を適用する場合について説明したが、本
発明の粉末成形装置及び駆動方法はこれに限定されるも
のではなく、樹脂材料等の粘流動性の被成形材料を適用
することも可能である。
【0047】さらに、以上述べた駆動機構としては、油
圧等による流体圧シリンダ、ボールスクリュー等のねじ
駆動機構、クランク機構等種々の駆動機構を採用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る粉末成形装置の一実施例を示す
概略構成図である。
【図2】 本発明に係る粉末成形装置を構成する成形用
金型の一実施例を示すものであり、(a)は縦断面、
(b)は上ダイスを取り除いた状態での平面図である。
【図3】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処理
を行なう場合の一工程図である。
【図4】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処理
を行なう場合の一工程図である。
【図5】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処理
を行なう場合の一工程図である。
【図6】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処置
を行なった後、上ダイスを成形体から離脱させる場合の
工程図である。
【図7】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処理
を行なった後、カムダイスを成形体から離脱させる場合
の工程図である。
【図8】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処理
を行なった後、下ダイスを成形体から離脱させる場合の
工程図である。
【図9】 本発明に係る粉末成形装置を用いて成形処理
及び金型の離脱動作を行なう場合の一実施例を示すサイ
クル線図である。
【図10】 従来の粉末成形装置を示す概略構成図であ
る。
【図11】 従来の粉末成形装置において成形体からカ
ムダイスを離脱させる状態を示す縦断面図である。
【図12】 従来の粉末成形装置において成形体から上
ダイスを離脱させる状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
20 上ダイス(第1ダイス) 20a ダイ孔 20b 下側端面 30 下ダイス(第2ダイス) 30a ダイ孔 30b 上側端面 30c 位置決め面 40 カムダイス 41 第1カムダイスプレート(カムダイス分割体) 41a 先端面 41b 型部分 41c 位置決め面 42 第2カムダイスプレート(カムダイス分割体) 42a 先端面 42b 型部分 42c 位置決め面 50 上側パンチ(第1パンチ) 50a 上側第1パンチ 50b 上側第2パンチ 60 下側パンチ(第2パンチ) 60a 下側第1パンチ 60b 下側第2パンチ 70 上ダイス駆動機構 80 下ダイス駆動機構 90 カムダイス駆動機構 90a 第1カムダイス駆動機構 90b 第2カムダイス駆動機構 100 上側パンチ駆動機構 100a 上側第1パンチ駆動機構 100b 上側第2パンチ駆動機構 110 下側パンチ駆動機構 110a 下側第1パンチ駆動機構 110b 下側第2パンチ駆動機構 120 制御部 130 フィーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B30B 11/00 B22F 3/02 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形空間を画定するダイ孔をそれぞれ有
    すると共に前記ダイ孔の開口方向に往復動される第1ダ
    イス及び第2ダイスと、成形体のアンダーカット部を画
    定する型部分を有しかつ前記第1ダイス及び第2ダイス
    の対向する端面間に挟まれるように配置されて前記第1
    ダイス及び第2ダイスの往復動方向に垂直な方向に往復
    動される複数のカムダイス分割体からなるカムダイス
    と、前記ダイ孔内に充填された被成形材料を加圧成形す
    るべく、前記第1ダイスのダイ孔に挿嵌されて前記第1
    ダイスに対して相対的に往復動される第1パンチ及び前
    記第2ダイスのダイ孔に挿嵌されて前記第2ダイスに対
    して相対的に往復動される第2パンチとを備え、アンダ
    ーカット部を有する成形体を加圧成形する粉末成形装置
    であって、 成形体の加圧成形後において、前記カムダイスを成形体
    から離脱させる際の成形体に加える前記第1パンチ及び
    第2パンチの押圧荷重と、前記第1ダイス及び第2ダイ
    スを成形体から離脱させる際の成形体に加える前記第1
    パンチ及び第2パンチの押圧荷重とを別々に独立して制
    御する制御部を設けた、 ことを特徴とする粉末成形装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、前記第1パンチ及び第2
    パンチをダイ孔に沿って往復駆動させる駆動機構によ
    り、少なくとも前記第1パンチと第2パンチとの間の距
    離を調整する、ことを特徴とする請求項1記載の粉末成
    形装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、前記第1パンチ及び第2
    パンチをダイ孔に沿って往復駆動させる駆動機構によ
    り、前記カムダイスと前記第1パンチとの間の距離及び
    前記カムダイスと前記第2パンチとの間の距離を調整す
    る、ことを特徴とする請求項2記載の粉末成形装置。
  4. 【請求項4】 成形空間を画定するダイ孔をそれぞれ有
    すると共に前記ダイ孔の開口方向に往復動される第1ダ
    イス及び第2ダイスと、成形体のアンダーカット部を画
    定する型部分を有しかつ前記第1ダイス及び第2ダイス
    の対向する端面間に挟まれるように配置されて前記第1
    ダイス及び第2ダイスの往復動方向に垂直な方向に往復
    動される複数のカムダイス分割体からなるカムダイス
    と、前記ダイ孔内に充填された被成形材料を加圧成形す
    るべく、前記第1ダイスのダイ孔に挿嵌されて前記第1
    ダイスに対して相対的に往復動される第1パンチ及び前
    記第2ダイスのダイ孔に挿嵌されて前記第2ダイスに対
    して相対的に往復動される第2パンチとを備える粉末成
    形装置により、アンダーカット部を有する成形体を加圧
    成形した後、前記第1パンチ及び第2パンチにより成形
    体を押圧保持した状態で、成形体から前記第1ダイス及
    び第2ダイスと前記カムダイスとを離脱させる際の粉末
    成形装置の駆動方法であって、 前記第1ダイス及び第2ダイスを成形体から離脱させる
    際に、成形体に加える前記第1パンチ及び第2パンチの
    押圧荷重を第1所定押圧荷重となるように、かつ、前記
    カムダイスを成形体から離脱させる際に、成形体に加え
    る前記第1パンチ及び第2パンチの押圧荷重を第2所定
    押圧荷重となるように、各々独立して制御する、 ことを特徴とする粉末成形装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記第1所定押圧荷重は、加圧成形時の
    押圧荷重の5〜10%の範囲の値である、 ことを特徴とする請求項4記載の粉末成形装置の駆動方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1所定押圧荷重を前記第2所定押
    圧荷重よりも大きくする、ことを特徴とする請求項4又
    は5記載の粉末成形装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記第1ダイスが前記第2ダイスに対し
    て上下方向上側に配置される場合において、 成形体に加える前記第1パンチ及び第2パンチの押圧荷
    重を前記第1所定押圧荷重となるように制御した後、前
    記第1ダイスを成形体から離脱させ、 続いて、成形体に加える前記第1パンチ及び第2パンチ
    の押圧荷重を前記第2所定押圧荷重となるように制御し
    た後、前記カムダイスを成形体から離脱させ、 さらに続いて、成形体に加える前記第1パンチ及び第2
    パンチの押圧荷重を前記第1所定押圧荷重となるように
    制御した後、前記第2ダイスを成形体から離脱させる、 ことを特徴とする請求項4ないし6いずれか1つに記載
    の粉末成形装置の駆動方法。
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