JPH11301411A - 対向払拭型ワイパ装置の制御方法および制御装置 - Google Patents

対向払拭型ワイパ装置の制御方法および制御装置

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JPH11301411A
JPH11301411A JP10111896A JP11189698A JPH11301411A JP H11301411 A JPH11301411 A JP H11301411A JP 10111896 A JP10111896 A JP 10111896A JP 11189698 A JP11189698 A JP 11189698A JP H11301411 A JPH11301411 A JP H11301411A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右のワイパブレード等に等しい負荷が加わ
った際でも所望の払拭速度を維持する。 【解決手段】 DR側モータによって駆動されるDR側
ワイパブレードとAS側モータによって駆動されるAS
側ワイパブレードを下反転位置において上下に重合させ
る。DR側およびAS側ワイパブレードの位置角度をそ
れぞれ検出し、両ワイパブレード間の実測角度差と実測
速度を算出する。また、両ワイパブレード間の位置角度
差の目標値としてDR側およびAS側目標角度差と、両
ワイパブレードの速度の目標値である目標速度とを予め
設定する。そして、DR側およびAS側ワイパブレード
を、実測角度差と各目標角度差の差が小さくなり、かつ
実測速度と目標速度との差が小さくなるようにDR側お
よびAS側モータによって個別に制御駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ワイパ装置
の制御技術に関し、特に、対向払拭型のワイパ装置に適
用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フロントガラスの大型化に伴う払拭面積
増大や横方向の視界向上のため、フロントガラスの左右
両端側にワイパアームの回転中心を配し、フロントガラ
スの両サイドから中央に向かってワイパブレードが作動
するいわゆる対向払拭型のワイパ装置が採用されてきて
いる。
【0003】この対向払拭型のワイパ装置では、まず車
両中央部にワイパ駆動用のモータを配置し、リンク機構
を介して左右のワイパブレードを対向作動させている。
すなわち、モータの回転軸にクランクアームを取り付け
るとともに、上下中間位置が枢支された中間リンクを設
け、その一端側とクランクアームとを連結ロッドにて接
続させる。これにより、モータの回転運動は中間リンク
の往復揺動運動に変換される。そして、中間リンクの上
下両端部を駆動ロッドを介してフロントガラス両端下部
から突出する左右のワイパ軸の駆動レバーに連結させ、
左右のワイパアームを対向的に作動させている。
【0004】ところが、対向払拭型のワイパ装置をこの
ように1個のモータで駆動しようとすると、前述のよう
にほぼ車両の全幅に等しい駆動機構を要し、機構が大が
かりとなり、かつその重量も大きくなるという問題があ
った。そこで、このような問題を解決すべく、左右のワ
イパブレードをそれぞれ別個にモータ駆動する方式が開
発されている。
【0005】この場合、左右のワイパブレードに完全同
一の特性を持つモータを配することは困難であり、ま
た、モータに対する負荷変動をなくすことも不可能であ
る。従って、左右のモータの非同期動作が生じ易く、左
右の動きがバラバラになりワイパブレード同士が干渉し
てしまうという問題が生じる。
【0006】そこで、公知の方法ではないが、左右のワ
イパアームの位置角度を検出し、基準となる側のワイパ
アームの位置角度から、もう一方の側のワイパアームの
位置角度を引いて両者の位置角度差を求め、それに基づ
いて両ワイパアームの動作を制御する方式も開発されて
いる。
【0007】そこではまず、例えば運転席側(以下、D
R側と略す)を基準として、位置角度差=DR側ワイパ
アーム位置角度−助手席側(以下、AS側と略す)ワイ
パアーム位置角度を求める。このとき、位置角度差は前
記演算結果の絶対値であり、演算結果が+のときはDR
側の角度が大きく、−のときはAS側の角度が大きいこ
とになる。そして、得られた値が+のときは、その絶対
値に応じて、DR側モータの出力を上げるか、AS側モ
ータの出力を下げるか、あるいはその両方を行い位置角
度差の解消を図る。また、演算結果が−のときはその逆
の動作を行って正常動作への復帰を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな位置角度差のみに基づいてワイパ動作を制御する場
合、左右のワイパブレードやワイパアームに対し走行風
圧等により左右等しい負荷が加わると、ワイパブレード
の払拭速度が左右で同様に低下したり上昇したりする。
このとき、位置角度には左右で差が生じないことから、
この速度変化に対しては何らフィードバック制御が行わ
れない。このため、ワイパブレードの1払拭の周期が変
動してしまい、所望の払拭効果を得られないという問題
があった。
【0009】本発明の目的は、左右のワイパブレード等
に等しい負荷が加わった際でも所望の払拭速度を維持し
得る対向型ワイパ装置の制御方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の対向払拭型ワイ
パ装置の制御方法は、第1モータによって駆動される第
1ワイパブレードと第2モータによって駆動される第2
ワイパブレードを有してなる対向払拭型ワイパ装置の制
御方法であって、第1および第2ワイパブレードの位置
角度をそれぞれ検出して両ワイパブレード間における実
際の位置角度の差である実測角度差を算出し、第1およ
び第2ワイパブレード間の位置角度差の目標値として第
1および第2ワイパブレードの位置角度に対応して第1
ワイパブレード側と第2ワイパブレード側のそれぞれに
第1ワイパブレード側目標角度差と第2ワイパブレード
側目標角度差を別個に設定し、第1および第2ワイパブ
レードの一方または両方の実際の速度である実測速度を
算出しこの実測速度と第1および第2ワイパブレードの
速度の平均値である目標速度とを比較し、第1および第
2ワイパブレードは、第1ワイパブレード側目標角度差
および第2ワイパブレード側目標角度差と実測角度差と
の差を小さくしかつ実測速度と目標速度との差を小さく
するように第1および第2モータによって個別に駆動さ
れることを特徴としている。
【0011】また、本発明の対向払拭型ワイパ装置の制
御装置は、第1モータによって駆動される第1ワイパブ
レードと第2モータによって駆動される第2ワイパブレ
ードを有してなる対向払拭型ワイパ装置の制御装置であ
って、第1および第2ワイパブレードの位置角度をそれ
ぞれ算出する第1および第2ワイパブレード位置角度算
出手段と、第1ワイパブレードの位置角度と第2ワイパ
ブレードの位置角度とに基づき第1ワイパブレードの位
置角度を基準として第1ワイパブレードと第2ワイパブ
レードとの間の実際の位置角度差を示す第1ワイパブレ
ード側実測角度差を算出する第1ワイパブレード側実測
角度差算出手段と、第2ワイパブレードの位置角度と第
1ワイパブレードの位置角度とに基づき第2ワイパブレ
ードの位置角度を基準として第2ワイパブレードと第1
ワイパブレードとの間の実際の位置角度差を示す第2ワ
イパブレード側実測角度差を算出する第2ワイパブレー
ド側実測角度差算出手段と、第1ワイパブレードと第2
ワイパブレードの間の位置角度差の目標値として第1ワ
イパブレードの位置角度に対応して予め設定された第1
ワイパブレード側目標角度差と第1ワイパブレード側実
測角度差との差を示す第1ワイパブレード側角度差情報
を算出する第1ワイパブレード側角度差情報算出手段
と、第2ワイパブレードと第1ワイパブレードの間の位
置角度差の目標値として第2ワイパブレードの位置角度
に対応して予め設定された第2ワイパブレード側目標角
度差と第2ワイパブレード側実測角度差との差を示す第
2ワイパブレード側角度差情報を算出する第2ワイパブ
レード側角度差情報算出手段と、第1および第2ワイパ
ブレードの一方または両方の実際の速度からワイパーブ
レードの実測速度を算出するワイパブレード実測速度算
出手段と、第1および第2ワイパブレードの平均値であ
る目標速度と実測速度とを比較して速度差情報を算出す
る速度差情報算出手段と、第1ワイパブレード側角度差
情報と速度差情報に基づき第1ワイパブレード側目標角
度差と第1ワイパブレード側実測角度差との間の差を小
さくしかつ目標速度と実測速度との差を小さくするよう
な第1モータの出力を算出する第1モータ出力算出手段
と、第2ワイパブレード側角度差情報と速度差情報に基
づき第2ワイパブレード側目標角度差と第2ワイパブレ
ード側実測角度差との間の差を小さくしかつ目標速度と
実測速度との差を小さくするような第2モータの出力を
算出する第2モータ出力算出手段とを有することを特徴
としている。
【0012】そして、前記構成により、両ワイパブレー
ド間の角度差変動のみならず、ワイパブレードの速度変
動をも加味して第1および第2ワイパブレードの動作を
制御する。これにより、外力負荷変動による角度差のバ
ラツキのみならず速度変動をも抑制することができる。
従って、左右のワイパブレードやワイパアームに等しい
負荷が加わった際でも所望の払拭速度を維持でき、ワイ
パブレードの1払拭周期の変動を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、対向払拭型ワイパ
装置の構成およびその制御系の概略を示す説明図であ
る。当該ワイパ制御方法は、ワイパブレード間の角度差
変動に加えてその速度変動をも監視することにより、外
力負荷変動による速度変動と角度差のバラツキを抑制す
るものである。
【0014】図1において、符号1は本発明によるワイ
パ制御方法を適用したワイパ装置である。当該ワイパ装
置1は、DR側とAS側を対向配置しDR側ワイパブレ
ード(第1ワイパブレード)2aとAS側ワイパーブレ
ード(第2ワイパブレード)2b(以下、ワイパブレー
ド2a, 2bと略す)を下反転位置において上下に重合
させたいわゆる対向払拭型の構成となっている。このワ
イパ装置1では、DR側とAS側にそれぞれDR側モー
タ(第1モータ)3aとAS側モータ(第2モータ)3
b(以下、モータ3a,3bと略す)が別個に設けられ
ており、モータ回転角度や下反転位置からの角度θa,
θbによって表される各ワイパブレード2a,2bの位
置角度に基づいて各々別個に制御されるようになってい
る。なお、符号における「a,b」は、それぞれDR側
とAS側に関連する部材や部分であることを示してい
る。
【0015】ワイパブレード2a,2bには、図示しな
いブレードラバー部材が取り付けられている。そして、
このブレードラバー部材を車両のフロントガラス上に密
着させて移動させることにより、図1に2点鎖線にて示
した払拭領域4a,4bに存在する水滴等が払拭され
る。ワイパブレード2a,2bは、ワイパ軸5a,5b
を中心に左右に揺動運動を行うワイパアーム6a,6b
に支持されている。ワイパアーム6a,6bには、ワイ
パ軸5a,5bと対称に駆動レバー7a,7bが配設さ
れている。また、駆動レバー7a,7bの端部には連結
ロッド8a,8bが取り付けられている。この連結ロッ
ド8a,8bの他端側は、モータ3a,3bによって回
転されるクランクアーム9a,9bの先端部に接続され
ている。そして、モータ3a,3bの回転に伴ってクラ
ンクアーム9a,9bが回転し、この動きが連結ロッド
8a,8bを介して駆動レバー7a,7bへと伝達さ
れ、モータ3a,3bの回転運動がワイパアーム6a,
6bの揺動運動に変換されるようになっている。
【0016】モータ3a,3bは、それぞれ別個に設け
られた駆動回路、すなわちDR側モータ駆動装置10a
とAS側モータ駆動装置10bによって駆動される。ま
た、モータ3a,3bには、ロータリエンコーダ等を用
いたパルス検出手段であるDR側パルス検出装置11a
とAS側パルス検出装置11bが接続されており、その
回転角度が検出できるようになっている。この場合、各
モータ駆動装置10a,10bは、ワイパ駆動制御装置
12により制御されており、各パルス検出装置11a,
11bの検出値もこのワイパ駆動制御装置12に送られ
るようになっている。
【0017】図2は、本発明の一実施の形態であるワイ
パ駆動制御装置12の回路構成を示すブロック図であ
る。図2に示したように、当該ワイパ駆動制御装置12
は、CPU21を中心として、I/Oインターフェース
22と、タイマ23、ROM24、RAM25がバスラ
イン26を介して互いに接続されたマイクロコンピュー
タと、その周辺回路とから構成される。そして、各パル
ス検出装置11a,11bからの信号を処理し、各モー
タ駆動装置10a,10bに制御信号を送出する。
【0018】I/Oインターフェース22には、DR側
パルス検出装置11aと、AS側パルス検出装置11
b、DR側モータ駆動装置10a、AS側モータ駆動装
置10bが接続されている。また、ROM24には制御
プログラムおよび各種制御用固定データが記憶されてお
り、RAM25にはデータ処理した後の各モータ駆動装
置10a,10bへの出力信号や、CPU21にて演算
処理したデータが格納される。そして、CPU21で
は、ROM24に記憶されている制御プログラムに従
い、ワイパ装置1の駆動制御を実行する。
【0019】一方、図3はCPU21の主要機能構成を
示すブロック図である。以下、CPU21の機能を通し
て、本発明によるワイパ装置制御方法をその処理手順も
含め具体的に説明する。
【0020】図3に示したように、CPU21は、I/
Oインターフェース22を介してDR側パルス検出装置
11aとAS側パルス検出装置11bから取得したパル
スに基づき、ワイパブレード2a,2bの現在の位置角
度θa,θbを算出するDR側位置角度算出手段(第1
ワイパブレード側位置角度算出手段)31aおよびAS
側位置角度算出手段(第2ワイパブレード側位置角度算
出手段)31bと、求めた位置角度に基づいて各モータ
3a,3bに対する制御出力をそれぞれ算出して各モー
タ駆動装置10a,10bに対し送出するDR側モータ
制御手段32aおよびAS側モータ制御手段32bとを
有する構成となっている。
【0021】この場合、各位置角度算出手段31a,3
1bはそれぞれ、各パルス検出装置11a,11bから
取得したパルスを累積して現在のワイパブレード2a,
2bの位置角度を算出する。なお、当該CPU21で
は、パルス累積数をそのまま位置角度として取り扱い、
パルス数に基づいて以下の処理を行っている。但し、パ
ルス数とワイパブレード2a,2bの位置角度θa,θ
b(deg )との関係を予めマップ等によってROM24
に格納しておき、角度(deg )によって以下の処理を行
っても良い。また、モータ1回転(360°)がワイパ
アーム1往復に相当することから、パルス累積数からモ
ータ3a,3bの回転角度を求め、それを位置角度x°
として取り扱い、これに基づいて以下の処理を行っても
良い。
【0022】また、当該CPU21では、各モータ制御
手段32a,32bはそれぞれ次のような機能手段を備
えている。まず第1に、ワイパブレード2a,2bの現
在の位置角度から、DR側,AS側のそれぞれの立場で
見た両ワイパブレード2a,2b間の実際の位置角度差
を算出し、必要に応じてその値を補正してDR側実測角
度差情報を算出するDR側実測角度差算出手段(第1ワ
イパブレード側実測角度差算出手段)33aと、同様に
してAS側実測角度差を算出するAS側実測角度差算出
手段(第2ワイパブレード側実測角度差算出手段)33
bを備える。
【0023】この場合、DR側,AS側のそれぞれの立
場で見た実測角度差とは、例えばDR側では、DR側ワ
イパブレード2aの位置角度を基準としてAS側ワイパ
ブレード2bの位置角度との差を求めることによって得
られる角度差である。つまり、例えばDR側が「10」
パルス(モータ3aの回転角度では20°)の位置角度
にあるときAS側が「3」パルスの位置角度である場
合、DR側実測角度差(第1ワイパブレード側実測角度
差)は、DR側の位置角度からAS側の位置角度を減じ
て(10−3)「+7」となる。一方、これをAS側か
ら見ると、AS側ワイパブレード2bの位置角度を基準
として、AS側実測角度差(第2ワイパブレード側実測
角度差)は、AS側の位置角度からDR側の位置角度を
減じて(3−10)「−7」となる。
【0024】次に、各実測角度差算出手段33a,33
bの後段には、現在の位置角度における両ワイパブレー
ド2a,2b間の位置角度差の目標値である目標角度差
と先に求めた実測角度差とを比較して、現時点における
実測角度差と目標角度差との差を示す角度差情報を算出
するDR側角度差情報算出手段(第1ワイパブレード側
角度差情報算出手段)34aとAS側角度差情報算出手
段(第2ワイパブレード側角度差情報算出手段)34b
がそれぞれ設けられている。
【0025】ここで、比較対象となる目標角度差は、R
OM24に予め格納されたDR側目標角度差マップ36
aとAS側目標角度差マップ36bからそれぞれ読み出
される。図4,5にこれらの構成を示す。図4はDR側
の位置角度を基準とした目標角度差(第1ワイパブレー
ド側目標角度差)を示すDR側目標角度差マップ36a
であり、図5はAS側の位置角度を基準とした目標角度
差(第2ワイパブレード側目標角度差)を示すAS側目
標角度差マップ36bである。
【0026】この場合、図4のDR側目標角度差マップ
36aを見ると、例えばDR側の位置角度が「10」パ
ルスであるときAS側の位置角度目標は「5」パルスで
あり、両者の間の目標角度差は「+5」であることがわ
かる。従って、例えば先の例のように「DR=10,A
S=7」で実測角度差「+3」との位置情報が得られて
いる場合は、DR側角度差情報算出手段34aでは、目
標角度差に対して「+2」((+5)−(+3))とい
うDR側角度差情報(第1ワイパブレード側角度差情
報)を算出する。これは、先行するDR側から見てAS
側が目標位置角度よりも「2」パルス分進んでいる(近
付いている)状態を表している。
【0027】これに対し図5のAS側目標角度差マップ
36bでは、前記の例の場合(「DR=10,AS=
7」)、AS側の位置角度が「7」パルスのときDR側
の位置角度目標は「14」パルスであり、両者の間の目
標角度差は「−7」となる。これに対して、先の例では
実測角度差は「−3」(7−10)であり、AS側角度
差情報算出手段34bでは、目標角度差に対して「−
4」((−7)−(−3))というAS側角度差情報
(第2ワイパブレード側角度差情報)を算出する。これ
は、追従するAS側から見てDR側が目標位置角度より
も「4」パルス分遅れている(近付いている)状態を表
している。
【0028】ところで、各目標角度差マップ36a,3
6bでは、先行側は追従側に比してパルスのデータ分布
が粗くなっている。これは、先行側に衝突しないように
ワイパブレードを制御するに際しては、追従側の制御を
より細かくする必要があるためであり、このとき先行側
のパルス区分は粗くとも差し支えない。これを各マップ
において見ると、例えば図4では、DR側の目標位置角
度が1〜3パルスまではAS側の目標位置角度が1パル
スとなっており、DR側に対してAS側は段階的に目標
位置角度が設定されている。これは換言すると、追従す
るAS側1パルスに対してDR側は3パルス分の動きが
あることになり、その分DR側は粗なデータとなる。ま
た、図5では、初動時にはAS側が1パルス進行すると
DR側は2パルス進むように目標値が設定される。これ
は、追従するAS側1パルスに対してDR側は2パルス
分の動きがあることを意味しており、前述同様先行する
DR側のデータが粗となっている。
【0029】このため、DR側とAS側では同じ位置角
度であっても、制御形態が異なる場合が出てくる。例え
ば、「DR=3,AS=1」という位置角度データを得
た場合、図4によればDR側実測角度差「2」(3−
1)は目標角度差「2」と一致しておりOKのデータと
なる。ところが、図5においては、AS=1に対しては
目標角度差は「−1」であり、この場合の実測角度差
「−2」(1−3)に対してはNGとなる。このため、
DR側では通常制御が行われるのに対し、AS側では遅
れを取り戻すべく追従制御が行われることになる。
【0030】また、当該ワイパ装置1では、上反転位置
を境に先行側と追従側が逆転する。すなわち、復路にお
いてはAS側がDR側に先行することになる。従って、
各目標角度差マップ36a,36bにおいても、図示さ
れてはいないがパルス90を超えパルス124以降はA
S側が先行する形となっている。なお、図4,5のマッ
プはあくまでも一例であり、マップ形態やその中の数値
が図4,5のものに限定されないことは言うまでもな
い。
【0031】このように、本発明のワイパ制御装置にあ
っては、DR側とAS側のそれぞれに相手方との対応を
有するマップを個々に持たせ、移動速度の異なるワイパ
ブレード2a,2bを自らの位置角度のみならず他方の
位置角度をも勘案して制御するようにしている。なお、
このため、何れか一方の側にモータ3aまたは3bから
のパルスが入力されると両モータ3a,3bの制御が開
始されることになる。
【0032】ここで、当該CPU21では、このような
位置角度に関する情報に加え、ワイパブレード2a,2
bの速度に関する情報をも把握してワイパ制御を行って
いる。すなわち、CPU21には、各モータ制御手段3
2a,32bに加えて、ワイパブレード実測速度算出手
段37と、速度差情報算出手段38が設けられている。
【0033】ワイパブレード実測速度算出手段37は、
ワイパブレード2a,2bの現在時における実際の速度
を算出するものであり、ここではワイパブレード2a,
2bが1パルス分移動する時間、すなわち1パルス当た
りの所要時間をワイパブレードの実測速度として捉えこ
れを求めている。そこで、ワイパブレード実測速度算出
手段37ではまず、各位置角度算出手段31a,31b
からワイパブレード2a,2bの位置角度を取得する。
次に、取得した位置角度とタイマ23による計時に基づ
き、ワイパブレード2a,2bの1パルス当たりの所要
時間を算出する。このとき当該CPU21では、各ワイ
パブレード2a,2bの速度の平均値を実測速度として
いるが、何れか一方の値を代表値として採用しても良
い。そして、これをワイパブレードの実測速度として次
段の速度差情報算出手段38に送出する。
【0034】次に、速度差情報算出手段38では、送ら
れてきたワイパブレードの実測速度と、予めROM24
に格納されているワイパブレードの目標速度とを比較し
て速度差情報を作成する。この場合、ワイパブレードの
目標速度とは、ワイパブレード2a,2bの1払拭周期
の平均値Tを1払拭動作に要する総パルス数Pで割った
ものであり、1パルス当たりの平均時間T/Pがこれに
当たる。そして、速度差情報算出手段38は、この目標
速度とワイパブレードの実測速度の差を求め、両者の差
を示す速度差情報を作成する。なお、目標速度は、LO
W,HIGHなどワイパの動作モードによって異なる値
が設定される。また、HIGHの時はLOWの時の値に
定数を乗じた値が設定される。
【0035】一方、角度差情報算出手段34a,34b
および速度差情報算出手段38の後段にはさらに、得ら
れた角度差情報と速度差情報に基づいて各モータ3a,
3bの出力を算出、決定するDR側モータ出力算出手段
(第1モータ出力算出手段)35aと、AS側モータ出
力算出手段(第2モータ出力算出手段)35bが設けら
れている。ここでは、先の角度差情報と速度差情報によ
り、目標角度差と実測角度差との間の差を小さくし、か
つ目標速度と実測速度との間の差を小さくするような各
モータ3a,3bの出力をそれぞれ算出し、それを各モ
ータ駆動装置10a,10bに指示する。このとき、角
度差情報はDR側,AS側でそれぞれ算出された値が用
いられるが、速度差情報に関しては、両モータ3a,3
bで同じ値が用いられる。
【0036】すなわち、DR側モータ出力算出手段35
aではまず角度差情報を考慮して、DR側角度差情報と
して、例えば先の例では「+2」という値を取得し、さ
らにこれに速度差情報を加味して以後のDR側モータ3
aの出力を算出する。従って、モータ3aの新出力は、
「新出力=a×(目標角度差−実測角度差)+b×(目
標速度−実測速度)、a,bは係数」という形で表され
ることになる。この場合、角度差に関しては、取得した
角度差情報からAS側が目標値よりも「2」パルス分近
付いていることが認識され、この認識に従い、位置角度
差を広げて目標値に近付けるべくDR側について現在よ
りも高い出力(回転数)が算出される。そして、この出
力を実現するようにDR側モータ駆動装置10aに制御
信号が送出される。
【0037】また、AS側モータ出力算出手段35bで
は、先の例によれば、AS側角度差情報として「−4」
という値を取得し、これと速度差情報に基づいて以後の
AS側モータ3bの出力を算出する。この場合、角度差
に関しては、取得した角度差情報からDR側が目標値よ
りも「4」パルス分近付いていることが認識され、この
認識に従い、位置角度差を広げて目標値に近付けるべく
AS側について現在よりも低い出力(回転数)が算出さ
れる。そして、この出力を実現するようにAS側モータ
駆動装置10bに制御信号が送出される。
【0038】このように、本発明のワイパ制御装置で
は、角度差変動に加えて速度変動をも監視してワイパ制
御を行い、ワイパブレード2a,2b間の実測角度差が
目標角度差に近付くように各モータ3a,3bを独自に
制御するのみならず、ワイパブレード2a,2bの実測
速度が目標速度に近付くように両モータ3a,3bを制
御するようにしている。
【0039】すなわち、両ワイパブレード2a,2bの
位置角度差が目標よりも小さくなったとき(近付いたと
き)は、前述の例のように先行側の出力を上げ、追従側
の出力を下げて目標位置角度との差を縮めるようにす
る。また、位置角度差が目標よりも大きくなったとき
(離れたとき)は、先行側の出力を下げ、追従側の出力
を上げ目標位置角度との差を縮める。さらに、ワイパブ
レード2a,2bの速度が目標速度より速い場合にはモ
ータ3a,3bの出力を上げ、遅い場合にはモータ3
a,3bの出力を下げる。
【0040】このため、外力負荷変動等によりワイパブ
レード2a,2bの位置角度差に変動が生じても、その
変動に対して逐次両方のモータ3a,3bの出力を可変
できるため目標角度差マップに示された目標位置角度差
に速やかに収束される。従って、ワイパブレード2a,
2bの位置角度差のバラツキを抑えることが可能とな
る。また、速度差情報に基づいてモータ3a,3bの出
力を可変できるので、外力負荷変動による速度変動を抑
えることが可能となる。
【0041】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0042】たとえば、速度差情報に関しては、目標速
度と実測速度の差に所定の閾値を設け、それを超えた場
合のみモータ出力制御に関与させるようにしても良い。
また、速度差情報をDR側とAS側の平均値ではなく、
DR側とAS側で個別に算出して各モータ3a,3bを
個別に制御するようにすることも可能である。さらに、
目標速度して1払拭周期の平均値Tそのものを用い、こ
れとワイパブレードの実測1周期時間とを比較するよう
にしても良い。
【0043】
【発明の効果】本発明にあっては、ワイパブレード間の
角度差変動のみならず、ワイパブレードの速度変動をも
加味してワイパブレードの動作を制御するようにしたこ
とにより、外力負荷変動による角度差のバラツキのみな
らず速度変動をも抑制することができる。従って、左右
のワイパブレードやワイパアームに等しい負荷が加わっ
た際でも所望の払拭速度を維持することができ、ワイパ
ブレードの1払拭の周期が変動するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】対向払拭型ワイパ装置の構成およびその制御系
の概略を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態であるワイパ駆動制御装
置の回路構成を示すブロック図である。
【図3】CPUの主要機能構成を示すブロック図であ
る。
【図4】DR側の位置角度を基準として目標角度差を設
定したDR側目標角度差マップである。
【図5】AS側の位置角度を基準として目標角度差を設
定したAS側目標角度差マップである。
【符号の説明】
1 ワイパ装置 2a DR側ワイパブレード 2b AS側ワイパブレード 3a DR側モータ 3b AS側モータ 4a,4b 払拭領域 5a,5b ワイパ軸 6a,6b ワイパアーム 7a,7b 駆動レバー 8a,8b 連結ロッド 9a,9b クランクアーム 10a DR側モータ駆動装置 10b AS側モータ駆動装置 11a DR側パルス検出装置 11b AS側パルス検出装置 12 ワイパ駆動制御装置 22 I/Oインターフェース 23 タイマ 26 バスライン 31a DR側位置角度算出手段(第1ワイパブレード
側位置角度算出手段) 31b AS側位置角度算出手段(第2ワイパブレード
側位置角度算出手段) 32a DR側モータ制御手段 32b AS側モータ制御手段 33a DR側実測角度差算出手段(第1ワイパブレー
ド側実測角度差算出手段) 33b AS側実測角度差算出手段(第2ワイパブレー
ド側実測角度差算出手段) 34a DR側角度差情報算出手段(第1ワイパブレー
ド側角度差情報算出手段) 34b AS側角度差情報算出手段(第2ワイパブレー
ド側角度差情報算出手段) 35a DR側モータ出力算出手段(第1モータ出力算
出手段) 35b AS側モータ出力算出手段(第2モータ出力算
出手段) 36a DR側目標角度差マップ 36b AS側目標角度差マップ 37 ワイパブレード実測速度算出手段 38 速度差情報算出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1モータによって駆動される第1ワイ
    パブレードと第2モータによって駆動される第2ワイパ
    ブレードを有してなる対向払拭型ワイパ装置の制御方法
    であって、 前記第1および第2ワイパブレードの位置角度をそれぞ
    れ検出して前記両ワイパブレード間における実際の位置
    角度の差である実測角度差を算出し、 前記第1および第2ワイパブレード間の位置角度差の目
    標値として、前記第1および第2ワイパブレードの位置
    角度に対応して前記第1ワイパブレード側と前記第2ワ
    イパブレード側のそれぞれに第1ワイパブレード側目標
    角度差と第2ワイパブレード側目標角度差を別個に設定
    し、 前記第1および第2ワイパブレードの一方または両方の
    実際の速度である実測速度を算出し、前記実測速度と前
    記第1および第2ワイパブレードの速度の平均値である
    目標速度とを比較し、 前記第1および第2ワイパブレードは、前記第1ワイパ
    ブレード側目標角度差および第2ワイパブレード側目標
    角度差と前記実測角度差との差を小さくし、かつ前記実
    測速度と前記目標速度との差を小さくするように前記第
    1および第2モータによって個別に駆動されることを特
    徴とする対向払拭型ワイパ装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 第1モータによって駆動される第1ワイ
    パブレードと第2モータによって駆動される第2ワイパ
    ブレードを有してなる対向払拭型ワイパ装置の制御装置
    であって、 前記第1および第2ワイパブレードの位置角度をそれぞ
    れ算出する第1および第2ワイパブレード位置角度算出
    手段と、 前記第1ワイパブレードの位置角度と前記第2ワイパブ
    レードの位置角度とに基づき、前記第1ワイパブレード
    の位置角度を基準として前記第1ワイパブレードと前記
    第2ワイパブレードとの間の実際の位置角度差を示す第
    1ワイパブレード側実測角度差を算出する第1ワイパブ
    レード側実測角度差算出手段と、 前記第2ワイパブレードの位置角度と前記第1ワイパブ
    レードの位置角度とに基づき、前記第2ワイパブレード
    の位置角度を基準として前記第2ワイパブレードと前記
    第1ワイパブレードとの間の実際の位置角度差を示す第
    2ワイパブレード側実測角度差を算出する第2ワイパブ
    レード側実測角度差算出手段と、 前記第1ワイパブレードと前記第2ワイパブレードの間
    の位置角度差の目標値として前記第1ワイパブレードの
    位置角度に対応して予め設定された第1ワイパブレード
    側目標角度差と前記第1ワイパブレード側実測角度差と
    の差を示す第1ワイパブレード側角度差情報を算出する
    第1ワイパブレード側角度差情報算出手段と、 前記第2ワイパブレードと前記第1ワイパブレードの間
    の位置角度差の目標値として前記第2ワイパブレードの
    位置角度に対応して予め設定された第2ワイパブレード
    側目標角度差と前記第2ワイパブレード側実測角度差と
    の差を示す第2ワイパブレード側角度差情報を算出する
    第2ワイパブレード側角度差情報算出手段と、 前記第1および第2ワイパブレードの一方または両方の
    実際の速度からワイパーブレードの実測速度を算出する
    ワイパブレード実測速度算出手段と、 前記第1および第2ワイパブレードの速度の平均値であ
    る目標速度と前記実測速度とを比較して速度差情報を算
    出する速度差情報算出手段と、 前記第1ワイパブレード側角度差情報と前記速度差情報
    に基づき、前記第1ワイパブレード側目標角度差と前記
    第1ワイパブレード側実測角度差との間の差を小さく
    し、かつ前記目標速度と前記実測速度との差を小さくす
    るような前記第1モータの出力を算出する第1モータ出
    力算出手段と、 前記第2ワイパブレード側角度差情報と前記速度差情報
    に基づき、前記第2ワイパブレード側目標角度差と前記
    第2ワイパブレード側実測角度差との間の差を小さく
    し、かつ前記目標速度と前記実測速度との差を小さくす
    るような前記第2モータの出力を算出する第2モータ出
    力算出手段とを有することを特徴とする対向払拭型ワイ
    パ装置の制御装置。
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