JPH11302105A - 工業用抗菌剤組成物 - Google Patents

工業用抗菌剤組成物

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JPH11302105A
JPH11302105A JP11112898A JP11112898A JPH11302105A JP H11302105 A JPH11302105 A JP H11302105A JP 11112898 A JP11112898 A JP 11112898A JP 11112898 A JP11112898 A JP 11112898A JP H11302105 A JPH11302105 A JP H11302105A
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bromoacetoxy
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JP11112898A
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Fumihiro Ueda
文博 上田
Koji Kiuchi
宏治 木内
Wakako Sato
若子 佐藤
Ayako Sekikawa
あや子 関川
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙・パルプ工業における抄紙工程水、各種工業
用の冷却水や洗浄水、重油スラッジ、金属加工油剤、繊
維油剤、ペイント、紙用塗工液、ラテックス、糊剤など
の防腐用、殺菌用として有用であり、水中の分散菌に対
しても、壁面のスライムに対しても効果を発揮する工業
用抗菌剤組成物を提供する。 【解決手段】(A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノ
ブタンと、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2
−ブテン、1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン及
び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドか
ら選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特
徴とする工業用抗菌剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用抗菌剤組成
物に関する。さらに詳しくは、本発明は、紙・パルプ工
業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗浄水、
重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、紙
用塗工液、ラテックス、糊剤などの防腐用、殺菌用とし
て有用である工業用抗菌剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から紙・パルプ工業における抄紙工
程や、各種工業における冷却水系統には、細菌や真菌に
よるスライムが発生し、生産品の品質低下や生産効率の
低下などの障害を惹起することが知られている。また、
多くの工業製品、例えば、重油スラッジ、金属加工油
剤、繊維油剤、ペイント類、各種ラテックス、糊剤など
では、細菌や真菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚
損し、商品価値を低下させる。これらの微生物による障
害を防止するために、多くの殺菌剤が使用されてきた。
古くは、有機水銀化合物や塩素化フェノール系化合物な
どが使用されていたが、これらの薬剤は人体や魚介類に
対する毒性が強く、環境汚染を引き起こすために使用が
規制されるようになり、最近では、比較的毒性の低い有
機窒素硫黄系化合物、有機ハロゲン系化合物、有機硫黄
系化合物などが、工業用殺菌剤として汎用されている
(防菌防黴剤事典、日本防菌防黴学会、昭和61年発
行)。しかし、これらの工業用殺菌剤は、ある種の細菌
や真菌に対しては殺菌力が小さく、実系に適用した場
合、極めて高濃度の添加が必要となり、経済性が悪いな
どの問題があった。このような問題を解決するために、
いわゆる相乗効果を期待して、複数の殺菌剤を組み合わ
せて使用することが提案されている。例えば、特開平6
−305918号公報には、水系の微生物の増殖を容易
に抑え、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン
−3−オン耐性菌に対しても有効な殺菌剤組成物とし
て、メチレンビスチオシアネートと1,2−ジブロモ−
2,4−ジシアノブタンを含有する工業用殺菌組成物が
提案されている。しかし、この殺菌組成物は、改善され
た殺菌効力を有するものの、実系に適用した場合、その
効果は必ずしも満足し得る水準には達していない。スラ
イムコントロール剤は、工業用抗菌剤に属し、非常に広
い用途に用いられているが、従来のスライムコントロー
ル剤の評価方法にも改善すべき課題があった。すなわ
ち、従来からスライムコントロール剤の選定は、薬剤の
水中分散菌に対する殺菌効果や、増殖抑制効果を評価す
ることにより行われてきた。しかし、薬剤の分散菌に対
する効果と、スライムに対する効果が、必ずしも相関し
ないということが最近明らかになってきた(J.C.N
ickel,I.Ruseska,J.B.Wrigh
t,J.W.Costerton,Antimicro
bial Agents and Chemother.,
27(4)619〜624('85),Tobramyc
in Resistance of Pseudomon
as aeruginosa Cells Growin
g as a Biofilm on Urinary Ca
theter Material.)。したがって、ス
ライムに対する抗菌剤の効果は、分散菌に対してのみな
らず、水中の壁面に生長するスライムに対しても評価す
る必要がある。このような事情のもとに、分散菌に対し
ても、スライムに対しても、低濃度の添加で有効な工業
用抗菌剤が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紙・パルプ
工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗浄
水、重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイン
ト、紙用塗工液、ラテックス、糊剤などの防腐用、殺菌
用として有用であり、水中の分散菌に対しても、壁面の
スライムに対しても効果を発揮する工業用抗菌剤組成物
を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく、先に開発したスライム付着モニターを
用いて鋭意研究を重ねた結果、公知の殺菌剤である1,
2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンが、水中のBO
D成分が高く、スライムが発生しやすい系においてもス
ライム生成を防止するという特徴を有し、さらに、1,
2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンと1,4−ビス
(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,3−ビス(ブロモ
アセトキシ)プロパン又は2,2−ジブロモ−3−ニトリ
ロプロピオンアミドを組み合わせることにより、水中の
分散菌と壁面のスライムの双方に対して、相乗的に防止
効果が発揮されることを見いだし、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)(A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン
と、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテ
ン、1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン及び2,2
−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドから選ばれ
る少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする
工業用抗菌剤組成物、を提供するものである。さらに、
本発明の好ましい態様として、(2)(A)成分と(B)成
分の含有量の比が、1:99〜99:1(重量比)であ
る第(1)項記載の工業用抗菌剤組成物、を挙げることが
できる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の工業用抗菌剤組成物は、
(A)成分として、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブ
タンを含有し、(B)成分として、1,4−ビス(ブロモア
セトキシ)−2−ブテン、1,3−ビス(ブロモアセトキ
シ)プロパン及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピ
オンアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物を含有
するものである。本発明組成物において、(A)成分とし
て用いる1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンは、
式[1]で表される化合物である。
【化1】 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンは、従来よ
り、ラテックスペイント、接着剤、金属加工油剤などの
防腐剤として用いられている。本発明組成物において、
(B)成分として用いる1,4−ビス(ブロモアセトキシ)
−2−ブテンは、式[2]で表される化合物であり、
【化2】 1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパンは、式[3]
で表される化合物であり、
【化3】 2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドは、
式[4]で表される化合物である。
【化4】
【0006】本発明の工業用抗菌剤組成物において、
(B)成分である1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−
ブテン、1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン及び
2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドは、
それぞれ1種を単独で用いることができ、あるいは2種
以上を組み合わせて用いることもできる。本発明の工業
用抗菌剤組成物において、(A)成分と(B)成分の比に特
に制限はないが、(A)成分と(B)成分の重量比が1:9
9〜99:1であることが好ましく、10:90〜9
0:10であることがより好ましい。(A)成分と(B)成
分の重量比を1:99〜99:1とすることにより、水
中の分散菌に対する殺菌性とスライムの付着防止効果を
ともに向上することができる。本発明の工業用抗菌剤組
成物の形態には特に制限はなく、例えば、(A)成分と
(B)成分を含む1剤型とすることができ、あるいは、そ
れぞれが(A)成分及び(B)成分を含む2剤型として別々
に添加することもできる。これらの中で、(A)成分と
(B)成分を含む液状の1剤型抗菌剤は、取り扱いが容易
であり、好適に使用することができる。(A)成分と(B)
成分を含む液状の1液型抗菌剤は、(A)成分と(B)成分
を有機溶媒に溶解して製剤化することができ、あるい
は、(A)成分と(B)成分を含む水性懸濁液として製剤化
することもできる。(A)成分と(B)成分を有機溶媒に溶
解して製剤化するとき、使用する有機溶媒は、殺菌対象
系が製紙工程のプロセス水や工場用冷却水などの各種水
系である場合には、有効成分の分散性及び溶解性を考慮
して、親水性有機溶媒であることが好ましい。親水性有
機溶媒としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコールなどのグリコール類、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキ
サノール、2−エチルヘキサノールなどのアルコール
類、メチルアセテート、エチルアセテート、3−メトキ
シジブチルアセテート、2−エトキシメチルアセテー
ト、2−エトキシエチルアセテート、プロピレンカーボ
ネートなどのエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類などを挙げることがで
きる。
【0007】(A)成分と(B)成分を含む水性懸濁液とし
て製剤化する場合は、ボールミルや、アトライターなど
を用いて(A)成分と(B)成分を湿式粉砕し、水性懸濁液
とすることができる。水性懸濁液を製造する場合は、キ
サンタンガム、ラムザンガム、グアーガムなどの増粘剤
や、分散剤としてノニオン界面活性剤、アニオン界面活
性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などを用い
ることができる。また、殺菌対象系が重油スラッジ、切
削油、油性塗料など油系である場合には、重油、灯油、
スピンドル油などの炭化水素系溶媒を用いて、液状の1
液型抗菌剤とすることが好ましい。炭化水素系溶媒を用
いて1液型抗菌剤とする場合も、前述の各種の界面活性
剤などを用いることができる。本発明の工業用抗菌剤組
成物の使用方法には特に制限はなく、紙・パルプ工業に
おける抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗浄水、重油
スラッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、紙用塗
工液、ラテックス、糊剤などに、適宜添加して用いるこ
とができる。添加量には特に制限はなく、対象物、環境
条件、使用目的などに応じて選定することができるが、
多くの場合、(A)成分と(B)成分の合計の濃度が0.1
〜100mg/リットルであることが好ましく、1〜50
mg/リットルであることがより好ましい。本発明の(A)
成分と(B)成分を含有する工業用抗菌剤組成物は、種々
の工業用対象系において、顕著に微生物の増殖と付着を
防止する働きを示し、特に抄紙工程水用スライムコント
ロール剤、紙用塗工液や糊剤などの殺菌剤として極めて
有用である。
【0008】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、スライム付着防止効果は、下記の方法により評価し
た。SUS304製の内径100mm、容積488mlの外
部シリンダと、SUS304製の直径36mmの内部シリ
ンダを組み合わせたスライム付着モニターを用いた。白
水を滞留時間20分となるように連続的に外部シリンダ
に導き、内部シリンダを255rpmで回転させ、ブルッ
クフィールド式トルクメータ[東機産業(株)、RE50
0H型]で内部シリンダの回転トルクを測定した。時間
の経過とともに内部シリンダにスライムが付着すると、
内部シリンダ表面の摩擦抵抗が増大し、回転トルクの値
が上昇する。この原理を利用して、時間を横軸、回転ト
ルクを縦軸にとって、1分ごとに回転トルクの値をグラ
フ上にプロットし、回転トルクの値が上昇しはじめる時
間をスライム付着開始時間とした。抗菌剤組成物を添加
した白水を用いた場合のスライム付着開始時間から、抗
菌剤を添加しない白水を用いた場合のスライム付着開始
時間を差し引いた値を遅延時間とし、抗菌剤組成物のス
ライム付着防止効果の指標とした。実施例1〜9及び比
較例1〜4においては、人工白水を用いてスライム防止
効果を評価した。人工白水(pH7.0、30℃)は、デ
ンプンを栄養源としてBOD100mg/リットルとなる
ように調製し、この人工白水を培地とした複数の細菌種
からなる集殖培養液を1×107CFU/mlとなるよう
に連続添加した。抗菌剤組成物は、有効成分の合計量
が、系内で20mg/リットルを毎回15分間維持するよ
うに、1日に3回、すなわち8時間ごとに間欠注入し
た。この人工白水に、抗菌剤組成物を添加することなく
試験した場合、スライム付着開始時間は10時間であっ
た。
【0009】実施例1 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
27重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この
抗菌剤組成物を人工白水に注入したとき、スライム付着
開始時間は40時間であり、したがって遅延時間は30
時間であった。 実施例2 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
15重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この
抗菌剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は2
9時間であった。 実施例3 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
3重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル
70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗
菌剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は19
時間であった。 実施例4 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン27
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗菌
剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は24時
間であった。 実施例5 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン15
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗菌
剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は28時
間であった。
【0010】実施例6 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン3重
量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70
重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗菌剤
組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は20時間
であった。 実施例7 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド27重量部及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。
この抗菌剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間
は31時間であった。 実施例8 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド15重量部及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。
この抗菌剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間
は35時間であった。 実施例9 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド3重量部及びジエチレングリコールモノメチルエー
テル70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。こ
の抗菌剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は
28時間であった。 比較例1 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン30重量
部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70重
量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗菌剤組
成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は7時間であ
った。 比較例2 (B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン30
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗菌
剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は13時
間であった。 比較例3 (B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン30重量
部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70重
量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この抗菌剤組
成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は13時間で
あった。 比較例4 (B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド
30重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部を配合して抗菌剤組成物を調製した。この
抗菌剤組成物を人工白水に注入したとき、遅延時間は2
0時間であった。実施例1〜9及び比較例1〜4の結果
を、第1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】第1表に見られるように、添加した抗菌剤
組成物の有効成分の濃度が同じであっても、(A)1,2
−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、(B)1,4−ビス
(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,3−ビス(ブロモ
アセトキシ)プロパン又は2,2−ジブロモ−3−ニトリ
ロプロピオンアミドを人工白水にそれぞれ単独に注入し
た場合よりも、(A)成分と(B)成分の両者を、重量比1
0:90〜90:10で含有する本発明の抗菌剤組成物
を注入した場合の方が、遅延時間が明らかに長く、スラ
イムの付着防止に対して顕著な相乗効果が発現してい
る。実施例10〜18及び比較例5〜8においては、製
紙工場の白水について、スライム付着防止効果を評価し
た。白水として、製紙工場の板紙抄造機より採取した白
水(pH6.8、用水原単位8m3/T、BOD1,300m
g/リットル、細菌構成:バチルス属、シュードモナス
属、フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属菌主体)
を用い、抗菌剤組成物を、有効成分の合計量が、系内で
25mg/リットルを毎回15分間維持するように、1日
に3回、すなわち8時間ごとに間欠注入した以外は、実
施例1〜9及び比較例1〜4と同様にして評価した。こ
の板紙抄造機より採取した白水に、抗菌剤組成物を添加
することなく試験した場合、スライム付着開始時間は1
3時間であった。 実施例10 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
27重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したと
き、スライム付着開始時間は48時間であり、したがっ
て遅延時間は35時間であった。 実施例11 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
15重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したと
き、遅延時間は49時間であった。
【0013】実施例12 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
3重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル
70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したと
き、遅延時間は37時間であった。 実施例13 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン27
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したとき、
遅延時間は30時間であった。 実施例14 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン15
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したとき、
遅延時間は48時間であった。 実施例15 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン3重
量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70
重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したとき、遅
延時間は33時間であった。 実施例16 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド27重量部及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入し
たとき、遅延時間は39時間であった。 実施例17 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド15重量部及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入し
たとき、遅延時間は53時間であった。
【0014】実施例18 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド3重量部及びジエチレングリコールモノメチルエー
テル70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入した
とき、遅延時間は34時間であった。 比較例5 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン30重量
部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70重
量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したとき、遅延
時間は20時間であった。 比較例6 (B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン30
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したとき、
遅延時間は26時間であった。 比較例7 (B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン30重量
部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70重
量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したとき、遅延
時間は20時間であった。 比較例8 (B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド
30重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部からなる抗菌剤組成物を白水に注入したと
き、遅延時間は30時間であった。実施例10〜18及
び比較例5〜8の結果を、第2表に示す。
【0015】
【表2】
【0016】第2表に見られるように、添加した抗菌剤
組成物の有効成分の濃度が同じであっても、(A)1,2
−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、(B)1,4−ビス
(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,3−ビス(ブロモ
アセトキシ)プロパン又は2,2−ジブロモ−3−ニトリ
ロプロピオンアミドを製紙工場の板紙抄造機より採取し
た白水にそれぞれ単独に注入した場合よりも、(A)成分
と(B)成分の両者を、重量比10:90〜90:10で
含有する本発明の抗菌剤組成物を注入した場合の方が、
遅延時間が明らかに長く、スライムの付着防止に対して
顕著な相乗効果が発現している。実施例19〜27及び
比較例9〜12においては、製紙工場で使用されている
デンプン塗工液について、防腐効果を評価した。製紙工
場の上質紙抄造機で使用されている製紙用デンプン塗工
液(pH9.5、生菌数4.3×105個/ml)を採取し、
室温に放置して腐敗させた。この腐敗したデンプン塗工
液を、生菌数が6.0×108個/mlとなるように、上記
の新鮮なデンプン塗工液に混合し、試験液(優先菌種:
バチルス属、シュードモナス属、アルカリゲネス属、フ
ラボバクテリウム属)とした。この試験液を、滅菌試験
管に分注し、殺菌剤組成物を有効成分の濃度が25mg/
リットルになるように添加し、30℃に保った恒温器に
5日間保存したのち、試験液中の生残菌数を寒天平板希
釈法により測定した。 実施例19 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
27重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加した
とき、5日後の生残菌数は102個/ml以下であった。 実施例20 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
15重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加した
とき、5日後の生残菌数は102個/ml以下であった。
【0017】実施例21 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン
3重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル
70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したと
き、5日後の生残菌数は102個/ml以下であった。 実施例22 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン27
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したと
き、5日後の生残菌数は102個/ml以下であった。 実施例23 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン15
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したと
き、5日後の生残菌数は102個/ml以下であった。 実施例24 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン3重
量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70
重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したとき、
5日後の生残菌数は102個/ml以下であった。 実施例25 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン3重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド27重量部及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加
したとき、5日後の生残菌数は102個/ml以下であっ
た。 実施例26 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン15重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド15重量部及びジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加
したとき、5日後の生残菌数は102個/ml以下であっ
た。
【0018】実施例27 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン27重量
部、(B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンア
ミド3重量部及びジエチレングリコールモノメチルエー
テル70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加し
たとき、5日後の生残菌数は102個/ml以下であっ
た。 比較例9 (A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン30重量
部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70重
量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したとき、5
日後の生残菌数は5×104個/mlであった。 比較例10 (B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン30
重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル7
0重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したと
き、5日後の生残菌数は4×104個/mlであった。 比較例11 (B)1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン30重量
部及びジエチレングリコールモノメチルエーテル70重
量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加したとき、5
日後の生残菌数は5×104個/mlであった。 比較例12 (B)2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド
30重量部及びジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル70重量部からなる抗菌剤組成物を試験液に添加した
とき、5日後の生残菌数は2×104個/mlであった。
実施例19〜27及び比較例9〜12の結果を、第3表
に示す。
【0019】
【表3】
【0020】第3表に見られるように、添加した抗菌剤
組成物の有効成分の濃度が同じであっても、(A)1,2
−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、(B)1,4−ビス
(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,3−ビス(ブロモ
アセトキシ)プロパン又は2,2−ジブロモ−3−ニトリ
ロプロピオンアミドを生菌数6×105個/mlに調整し
たデンプン塗工液からなる試験液にそれぞれ単独に添加
した場合は、5日後の生残菌数が2〜5×104個/ml
であるのに対して、(A)成分と(B)成分の両者を、重量
比10:90〜90:10で含有する本発明の抗菌剤組
成物を添加した場合には5日後の生残菌数はすべて10
2個/ml以下となり、(A)成分又は(B)成分単独の場合
よりも、(A)成分と(B)成分の両者を含有する本発明の
抗菌剤組成物の方が生残菌数が圧倒的に少なく、製紙用
デンプン塗工液の防腐に対して顕著な相乗効果が発現し
ている。
【0021】
【発明の効果】本発明の工業用抗菌剤組成物は、紙・パ
ルプ工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗
浄水、重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイン
ト、紙用塗工液、ラテックス、糊剤などの防腐用、殺菌
用として有用であり、水中の分散菌に対しても、壁面の
スライムに対しても顕著な効果を発揮する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】第3表に見られるように、添加した抗菌剤
組成物の有効成分の濃度が同じであっても、(A)1,
2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、(B)1,4
−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,3−ビ
ス(ブロモアセトキシ)プロパン又は2,2−ジブロモ
−3−ニトリロプロピオンアミドを生菌数6×10
/mlに調整したデンプン塗工液からなる試験液にそれ
ぞれ単独に添加した場合は、5日後の生残菌数が2〜5
×10個/mlであるのに対して、(A)成分と
(B)成分の両者を、重量比10:90〜90:10で
含有する本発明の抗菌剤組成物を添加した場合には5日
後の生残菌数はすべて10個/ml以下となり、
(A)成分又は(B)成分単独の場合よりも、(A)成
分と(B)成分の両者を含有する本発明の抗菌剤組成物
の方が生残菌数が圧倒的に少なく、製紙用デンプン塗工
液の防腐に対して顕著な相乗効果が発現している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関川 あや子 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノ
    ブタンと、(B)1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2
    −ブテン、1,3−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン及
    び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドか
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特
    徴とする工業用抗菌剤組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013538850A (ja) * 2010-09-30 2013-10-17 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ジブロモマロンアミドの組成物および殺生物剤としてのその使用

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013538850A (ja) * 2010-09-30 2013-10-17 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ジブロモマロンアミドの組成物および殺生物剤としてのその使用

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