JPH11307799A - 太陽電池モジュールの補修方法 - Google Patents

太陽電池モジュールの補修方法

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JPH11307799A
JPH11307799A JP10110345A JP11034598A JPH11307799A JP H11307799 A JPH11307799 A JP H11307799A JP 10110345 A JP10110345 A JP 10110345A JP 11034598 A JP11034598 A JP 11034598A JP H11307799 A JPH11307799 A JP H11307799A
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solar cell
cell module
repairing
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repair member
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JP10110345A
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Satoshi Yamada
聡 山田
Morio Kiso
盛夫 木曾
Ichiro Kataoka
一郎 片岡
Hidenori Shiozuka
秀則 塩塚
Hidesato Yoshimitsu
秀聡 善光
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Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュールに傷が付いた際に、傷を
補修して水分の侵入を防ぎ、太陽電池モジュールの瑕疵
の増大を抑え、更には安全性、信頼性を向上させる。ま
た、補修部材が太陽電池モジュールの使用下において、
太陽電池モジュールの性能に悪影響を与えず、補修部材
のないものと同等の信頼性を有する補修後の太陽電池モ
ジュールを提供する。 【解決手段】 太陽電池モジュールに傷が生じた場合に
おいて、傷を補修部材で覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変換部材として
半導体光活性層を少なくとも1層有する光起電力素子を
封止した太陽電池モジュールの補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池モジュールは物流輸送時、振
動、落下等により受光面である表面あるいは裏面に傷付
くことがある。また施工時のミスあるいは長期にわた
り、設置している間に、傷付く場合がある。
【0003】傷付いた太陽電池モジュールをそのまま使
用していると、傷から侵入した水分あるいは水蒸気によ
り封止材の剥離が進行することがある。また砂、埃、煤
煙等が傷の上に堆積し、外観上好ましくない。
【0004】太陽電池モジュールには、大きく屋根材一
体型とフレーム型の2種に分類できる。屋根材一体型は
鋼板を裏打ち材として、太陽電池を接着、封止している
構造が知られている。鋼板の他にも日本瓦、スレート基
板も使用可能であるが、裏打ち材として鋼板を、最表面
に樹脂フィルムを使用した屋根材一体型は軽量、大面積
化が容易である。鋼板を使用しているため、既存のロー
ラーフォーマー、ベンダー機で所望の折り曲げ形状が得
られる。折り曲げられた屋根材一体型は太陽電池無しの
一般屋根材と同様な施工方法で建物に設置できるといっ
た加工性、施工性の点でも有利である。架台、アルミフ
レーム等が不要であり、施工での工数、コストを削減で
きる手法として注目されている。
【0005】一方のフレーム型は、最表面にガラス板を
使用し、裏面に樹脂フィルムを使用し、剛性を付与する
ため、周りをアルミフレームで嵌合した構造が一般的で
ある。設置には専用の架台を使用し、ネジ止めなどでモ
ジュールを固定する必要がある。建物の屋根上に上置き
する他に、地上設置も可能である。
【0006】これら2種の太陽電池モジュールは樹脂を
使用した部分で傷付き易い。すなわち屋根材一体型では
表面側、フレーム型では裏面側が相対的に傷付き易い。
傷が付く原因としては、 (1)物流輸送時の過度な振動、落下 (2)施工搬送時の太陽電池モジュールの振り回しによ
る太陽電池同士の衝突。とりわけ、大面積化された太陽
電池モジュールの振り回し時に太陽電池表面を傷付ける
ことが多い。 (3)施工時の工具の落下 (4)施工終了時の足場の部材の衝突 (5)長期使用期間中の太陽電池モジュールへの飛来物
の衝突 等が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したような原因で
封止材の構成部品である樹脂部分が傷付くと、水分ある
いは水蒸気、温湿度変化、紫外線の影響などを受け、傷
から更に封止材の剥離が進行する場合がある。
【0008】また、表面側が傷付いた場合には、砂、
埃、煤煙等が吸着して、顕著な汚れになる。
【0009】本発明は、水分あるいは水蒸気の侵入を防
ぎ、太陽電池モジュールの外観上の瑕疵の増大を抑え、
更には安全性、信頼性を向上させる太陽電池モジュール
の補修方法を提供することを目的とする。また、補修部
材が、太陽電池モジュールの使用下において、太陽電池
モジュールの性能に悪影響を与えず、補修後の太陽電池
モジュールが、補修部材のないものと同等の信頼性を有
することができる太陽電池モジュールの補修方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】太陽電池モジュールに傷
が付いた際に、傷を補修部材で覆うことにより、水分あ
るいは水蒸気の侵入を防ぎ、太陽電池モジュールの外観
上の瑕疵の増大を抑え、更には安全性、信頼性を向上さ
せる。また、補修部材が太陽電池モジュールの使用下に
おいて、太陽電池モジュールの性能に悪影響を与えず、
補修部材のないものと同等の信頼性を有する補修後の太
陽電池モジュールを提供する。
【0011】
【作用】本発明の補修方法によれば、傷が付いた太陽電
池モジュールを、傷のないものと同様に使用でき、傷が
付いた太陽電池モジュールの接着強度、外観を向上でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に本発明の太陽電池モジュー
ルの補修方法の概略構成図を示す。図1において、10
1は封止材、102は光起電力素子である。傷103
を、補修部材104が覆っている。太陽光は、封止材1
01に入射し、光起電力素子102に到達し、起電力を
生ずる。本発明において、封止材とは、光起電力素子を
封止する全ての部材を指し、例えばガラス、樹脂フィル
ム、充填材、鋼板等のことを示す。
【0013】(太陽電池モジュール)太陽電池モジュー
ルは様々な形状、構成のものがある。例えば、図2
(a)に示したように、表面のガラス201、裏面フィ
ルム204を充填材202で光起電力素子203に貼り
合わせたもの、図2(b)に示した、表面の樹脂フィル
ム205、裏面の鋼板208を充填材206で光起電力
素子207に貼り合わせたものが挙げられる。本発明の
補修方法は、いずれの構成の太陽電池モジュールにも適
用できる。本発明の補修方法が大きな効果を示すもの
は、表面あるいは裏面の少なくともいずれかが、樹脂で
ある太陽電池モジュールである。
【0014】(傷)本発明の傷103とは、太陽電池モ
ジュールの封止材に生じた、へこみ、切り傷、擦り傷等
である。封止材(例えば、図2(a),(b)の20
4、205)のささくれ、封止材の剥れ(例えば、図2
(a)の204と202の剥離、図2(b)の205と
206の剥離)を伴う場合もある。
【0015】(補修部材)本発明で用いられる補修部材
104は、封止材と同様な耐候性、透明性、機械的強度
を有し、太陽電池モジュールの封止材に良好な接着性を
有することが必要である。前述の特性を満たすものであ
ればその性状は特に限定されない。例えば、補修の容易
性という点で、塗料、粘着テープが好ましい。
【0016】<粘着テープ>以下に具体的に粘着テープ
について述べる。
【0017】粘着テープは、基材と粘着剤からなる。粘
着テープは、耐候性、透明性、機械的強度、接着性を満
たすものであれば特に限定されない。
【0018】太陽電池モジュール表面が平滑であるとき
に生じる正反射を防ぐために、表面にエンボス加工が施
されている場合もある。そのような場合には、粘着テー
プを、太陽電池モジュールの表面形状に沿った波打ち処
理を施すことが好ましい。
【0019】[基材]基材の材質は、透明性、耐候性、
機械的強度を満たすものであれば特に限定されるもので
はないが、具体的に基材として好ましい材料としては、
フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂等が挙げられる。特に、透明性、耐候性の点か
らフッ素樹脂のフィルムは好適に用いられる。
【0020】基材の厚さは、透明性を満たすものであれ
ば特に限定されない。基材の材質にもよるが、基材の厚
みは5乃至500μmであることが好ましい。5μm未
満の厚みの場合機械的強度が低いために、耐擦傷性が劣
り、補修の継続的効果が期待できない。一方500μm
よりも厚い場合には、温度変化によって剥離を生じる場
合がある。あるいは、太陽電池モジュール表面に段差が
でき、汚れが堆積し、若干の光電変換効率の低下も予想
される。
【0021】[粘着剤]粘着剤は透明性、耐候性、接着
性を満たすものであれば特に限定されない。また、粘着
剤自体の耐候性が低い場合でも、基材に紫外線吸収する
機能を持たせることで粘着剤を保護することが可能であ
る。
【0022】太陽電池モジュールの表面が雰囲気温度よ
りも10乃至40℃高温になることを考えると、その材
料としては、高温領域でのクリープ特性に優れたもので
あることが好ましい。クリープ特性を付与する方法とし
て、粘着剤を架橋することが挙げられる。具体的な材料
としてシリコーン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0023】粘着剤の厚さは特に限定されない。しか
し、太陽電池モジュールの表面をエンボス加工してお
り、且つ、粘着テープに波打ち処理を施していない場合
には、表面のエンボスの凹凸の差よりも粘着剤が厚いこ
とが好ましい。エンボスの影響を考えなくても良い場合
は粘着剤の厚みは10乃至300μm程度が望ましい。
【0024】[粘着テープの形状]粘着テープの形状
は、特に限定されないが、剥離を防ぐために角の無い形
にすることが好ましい。曲率で表現すれば、R1mm以
上が好ましい。より好ましくは、傷を中心に円形にす
る。しかし、傷の形状によっては粘着テープを円形にす
ることで補修部材の面積が大きくなり、補修に不要な部
分が大きくなってしまう場合もある。このような場合に
は、傷から補修部分の端部までの最短距離である沿面距
離を充分に保つことが可能であれば円形にしなくともよ
い。例えば、20mm以上の沿面距離を保つことが好ま
しい。
【0025】<塗料>塗料は透明性、耐候性、接着力を
満たすものであれば特に限定されない。
【0026】塗料の材料としては、前述のクリープ特性
に優れた物であれば好ましい。また、簡単に使用できる
よう常温常湿で乾燥、硬化できることが好ましい。粘着
剤と同様にクリープ特性を向上させるために架橋を施す
ことが好適に用いられる。
【0027】太陽電池モジュールは角度をもって設置さ
れるため、塗料は乾燥、硬化以前に傾斜によって流れな
いようにチキソトロピック性を有することが重要であ
る。チキソトロピック性とは、垂直面または傾斜面に塗
布する場合に、刷毛塗りまたは吹付け作業のような強い
力を加えられるときには流動性を示し、塗面に定着後は
乾燥または硬化するまでの間、流下しない性質のことで
ある。
【0028】また前述のエンボス加工により太陽電池モ
ジュールの表面に凹凸がある場合、粘度が高すぎるもの
では、太陽電池モジュールの凹凸と塗料間に隙間を生じ
る場合がある。好ましい粘度としては10000ポイズ
以下である。
【0029】また、太陽電池モジュールの封止材に対し
ての接着強度を高める点から、太陽電池モジュールの封
止材に対して相溶性を有するものが好ましい。
【0030】具体的に好ましい材料としては、フッ素樹
脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂等が挙げられる。
【0031】更に、太陽電池モジュールの封止材に対し
ての接着強度を高める点から、塗料に含まれる溶剤が、
太陽電池モジュールの封止材を膨潤するものであること
が好ましい。
【0032】[塗布形状]塗布形状は、粘着テープと同
様な曲率を以って塗布することが好ましい。従って、よ
り好ましくは傷を中心に円形に塗布することである。粘
着テープと同様に、傷からの沿面距離を十分に保つこと
が可能であれば円形にしなくともよい。例えば、20m
m以上の沿面距離を保つことが好ましい。
【0033】(前処理)補修部材と、太陽電池モジュー
ルの表面あるいは裏面の封止剤との接着力を高めるため
に、前処理を施すことが好ましい。例えば、物理的に接
着しやすくするために、傷の周辺部分の研磨を行い、傷
及び傷周辺部を平滑にする。
【0034】更に図2(b)に示しすモジュールにおい
て、充填材206が比較的接着を期待できる樹脂であ
り、樹脂フィルム205が難接着性の樹脂の場合には、
傷及びその周辺部の樹脂フィルム205だけをカッター
等で取り除き、充填材上を補修部材で覆うことが好まし
い。
【0035】また化学的に接着しやすくするためにコロ
ナ放電処理、プライマーの塗布を施すことも可能であ
る。
【0036】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0037】(実施例1)本実施例においては、評価用
モジュールとして図3に示す構成の太陽電池モジュール
を作成した。
【0038】太陽電池モジュールは、図3に示すよう
に、補強板301、裏面絶縁体302、ガラス繊維不織
布A303、光起電力素子304、ガラス繊維不織布B
305、充填材306、樹脂フィルム307をまず用意
した。
【0039】(補強板301)補強板としてガルバナイ
ズド鋼板(0.4mm厚)を用意した。光起電力素子の
裏面電極に出力端子となるリード線を半田付けするため
に、鋼板には予め穴(φ15)を開けた。
【0040】(充填材306の作成)充填材としてエチ
レン酢酸ビニル(酢酸ビニル33重量%、メルトフロー
レイト30)100重量部と架橋剤として2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
を1.5重量部、UV吸収剤として2−ヒドロキシ−4
−n−オクトキシベンゾフェノンを0.3重量部、酸化
防止材としてトリス(モノ−ノニルフェニル)フォスフ
ァイトを0.2重量部、光安定化剤として(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートを
0.1重量部を混合し、Tダイと押し出し機を用いて、
460μmの厚みのシートを用意した。
【0041】(裏面絶縁体302)裏面絶縁体として、
両面コロナ処理された2軸延伸のポリエチレンテレフタ
レートフィルム(厚み50μm)の両面に充填材と同じ
樹脂を厚み200μmずつ積層したものを用意した。
【0042】(光起電力素子304)光起電力素子とし
ては、図4に示す構成のものを次のようにして作成し
た。
【0043】即ち、まず洗浄した帯状のステンレス基板
を用意し、該基板上に、スパッタ法で裏面反射層として
Al層(膜厚5000Å)とZnO層(膜厚5000
Å)を順次形成した。
【0044】ついで、プラズマCVD法により、SiH
4とPH3とH2の混合ガスを用いてn型アモルファスシ
リコン層を、SiH4とH2の混合ガスを用いてi型アモ
ルファスシリコン層を、そしてSiH4とBF3とH2
混合ガスを用いてp型微結晶μc−Si層を形成する方
法で、n層膜厚150Å/i層膜厚4000Å/p層膜
厚100Å/n層膜厚100Å/i層膜厚800Å/p
層膜厚100Åの層構成のタンデム型アモルファスシリ
コン光電変換半導体層を形成した。
【0045】次に、透明導電層として、In23薄膜
(膜厚700Å)を、O2雰囲気下でInを抵抗加熱法
で蒸着することによって形成した。かくして得られたも
のを356×239mmに切断して、光電変換半導体
層、透明導電層を積層したステンレスの基板400を得
た。
【0046】<光起電力素子の作製> (1)上記で得られた基板400の表面側に塩化第二鉄
を主成分とするエッチングペーストと市販の印刷機を用
いて発電領域が800cm2になるように透明導電層の
一部を除去し、不図示の発電領域と非発電領域を透明導
電層上に形成した。
【0047】(2)基板400の裏面に硬質銅(厚み1
00μm、幅7mm)を負極端子部材404として半田
付けして設けた。
【0048】(3)透明導電層上の非発電領域に絶縁接
着体401(シリコーン粘着剤、厚み50μm/ポリイ
ミド、厚み25μm/シリコーン粘着剤、厚み25μm
/ポリエチレンテレフタレート、厚み75μm/シリコ
ーン粘着剤、厚み50μm)をポリイミドが表面側の非
発電領域に配置されるように接着した。
【0049】(4)集電電極402を5.5mm間隔で
配置し端部を上記絶縁接着体401で固定した。
【0050】(5)正極端子部材403として銀クラッ
ドした硬質銅(厚み100μm、幅5.5mm)を集電
電極402及び絶縁接着体401上に配置した。
【0051】(6)集電電極402を透明導電層と接着
させるために200℃、圧力1kg/cm2、1分間で
加熱圧着を行った。
【0052】(7)集電電極402と正極端子部材40
3をより接着させるために正極端子部材上を200℃、
圧力5kg/cm2、15秒間で加熱圧着を行った。
【0053】(8)上記正極端子部材403上に絶縁テ
ープ405(黒色のポリエチレンテレフタレート、厚み
100μm/アクリル粘着剤、厚み30μm、幅9m
m)を設けた。
【0054】かくして所望の光起電力素子を得た。以上
の工程により繰り返し、光起電力素子を30個作製し
た。
【0055】<光起電力素子群の作製>10個の光起電
力素子を光起電力素子間隔が2mmとなるように治具上
に裏向きにして等間隔に並べた。次に正極端子部材を一
方の光起電力素子の負極端子部材に半田付けにより電気
的に接続した。
【0056】<裏面電極取出し>10個の光起電力素子
の両端の素子から裏面に電極を取出す作業を行った。正
極の取り出し方は以下の通りである。
【0057】図5に示すように、絶縁テープ501(ポ
リイミド、厚み25μm/アクリル粘着剤、厚み25μ
m、幅40mm)で内部短絡を防ぎ、両面テープ(アク
リル粘着剤、厚み40μm)を介し軟質銅箔502(厚
み100μm、幅25mm)を光起電力素子503の裏
面に貼り付けた。軟質銅箔の両端は表面側にある正極端
子部材504と半田付け505した。
【0058】裏面の素子の中央にある軟質銅箔と出力端
子となるリード線を半田付けするために、絶縁テープと
軟質銅箔との間にガラスクロス506(厚み100μ
m、縦横ともに30mm)を設け、耐熱性の構造とし
た。
【0059】負極の取り出し方は以下の通りである。
【0060】両面テープ(アクリル粘着剤厚み40μ
m)を介し軟質銅箔502(厚み100μm、幅25m
m)を、光起電力素子503の裏面に貼り付けた。軟質
銅箔の両端は裏面側にある負極端子部材507と半田付
け505した。
【0061】正極側と同様に裏面の素子の中央にある軟
質銅箔と出力端子となるリード線を半田付けするため
に、光起電力素子と軟質銅箔との間にガラスクロス50
6(厚み100μm、縦横ともに30mm)を設け、耐
熱性の構造とした。
【0062】(樹脂フィルム307)樹脂フィルムとし
て無延伸のエチレン−テトラフルオロエチレンフィルム
(厚さ50μm)を用意した。充填材306との接着面
には、予めプラズマ処理を施した。
【0063】(ガラス不織布A、B)ガラス不織布A3
03としてガラス繊維不織布(線径10μm、坪量20
g/m2)をガラス不織布Bとしてガラス繊維不織布
(線径10μm、坪量80g/m2)を用意した。
【0064】(ラミネーション)用意した封止材、光起
電力素子を真空ラミネーション法により作成した。ラミ
ネーションは150℃100分で行った。
【0065】なお、樹脂フィルム側に、1インチ1辺に
ある線の数20(20メッシュ)、線径0.2mmのス
テンレスメッシュをテトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム(厚み5
0μm)を介して置き、ラミネーションすることでメッ
シュ形状をモジュール表面に転写することでエンボス加
工を施した。
【0066】ラミネーション後、鋼板の穴の部分の裏面
絶縁体をカッターで取り除き、出力端子となるリード線
を裏面電極に半田付けした。
【0067】(傷を付ける)まず、図6に示したように
鋼鉄製の刃601(厚み0.64mm)に荷重1kgf
を加えながら矢印Dの方向に動かし、太陽電池モジュー
ルの表面を20mm長さだけ傷付けた。傷の幅は0.9
mmであった。さらに紙やすり(600番)で傷の周辺
部を研磨した。
【0068】(絶縁耐圧試験1)傷付けた太陽電池モジ
ュールの絶縁耐圧試験を行なった。以下に絶縁耐圧試験
について説明する。
【0069】まず、太陽電池モジュールの正極と負極を
短絡させる。太陽電池モジュールを電気伝導度が350
0ohm・cm以上の水溶液(界面活性剤としてのロー
ムアンドハーツ社製、商品名トリトンX−100を0.
1重量%含有)に浸す。その際、太陽電池モジュールの
出力端子は水溶液に浸さないようにして傷を水溶液に浸
す。水溶液側に電源の負極を漬け、太陽電池モジュール
の出力端子に電源の正極をつなぐ。電源より2200V
の電圧をかけ、そのリーク電流を測定した。リーク電流
は1μAであった。傷付ける前のモジュールのリーク電
流と同じであり、上記条件で故意に作った傷は光起電力
素子表面までに達していないことを確認した。
【0070】リーク電流が50μA未満の場合○、50
μAより大きい場合には×と判定した。表1に結果を示
す。
【0071】(補修部材)エチレン−テトラフルオロエ
チレン共重合体フィルム(厚み50μm)をプラズマ処
理し、シリコーン粘着剤(ジメチルシリコーン架橋物、
対ステンレススチール#304粘着力1.1kgf/i
nch、厚み50μm)を積層した補修部材を用意し
た。補修部材は予め太陽電池モジュールの作成と同じ真
空ラミネーション法(150℃10分、1kg/c
2)で太陽電池モジュール作成時と同じメッシュの形
状を転写しエンボスに添った波打ち処理を施した。
【0072】補修部材を直径60mmの円形に切り出
し、太陽電池モジュールの傷が中心になるよう補修部材
を太陽電池モジュールに貼り合わせた。貼り合わせは、
ゴムロールに2kgfの力を加え太陽電池モジュールの
表面に密着させた。得られた補修後の太陽電池モジュー
ルを以下の手法で評価した。
【0073】(絶縁耐圧試験2)補修後の太陽電池モジ
ュールの絶縁耐圧を測定した以外は絶縁耐圧試験1と同
様の評価を行なった。リーク電流が50μA未満の場合
○、50μAより大きい場合には×と判定した。表1に
結果を示す。
【0074】(耐候性試験)傷を中心に100mm角に
切り出した太陽電池モジュールの一部を、サンシャイン
ウェザーメーターに投入し、光照射48分、降雨12分
を1サイクルとして、2000サイクル行なった。その
サンプルの太陽電池モジュールの外観上の変化を評価し
た。評価結果は、以下の評価基準で表1に示す。即ち、 ◎:封止材の剥離の進行が認められないもの。 ○:剥離の進行が1mm以下の軽度なもの。 ×:剥離の進行が1mmよりも大きいもの。
【0075】(屋外曝露試験)太陽電池モジュールを6
ケ月曝露した後の汚れを観察した。曝露は住宅地域で幹
線道路から100m以上離れている場所で行なった。傷
及び傷周辺の汚れが他の正常な部分よりも汚れが顕著な
場合を×とし、他の正常な部分と同様の汚れである場合
は○とした。評価結果を表1に示す。
【0076】(実施例2)実施例1において補修部材に
波打ち処理を施さない以外は実施例1に従った。評価結
果を表1に示す。
【0077】(実施例3)実施例1において傷の周辺部
を研磨しない以外は実施例1に従った。評価結果を表1
に示す。
【0078】(実施例4)実施例1において粘着テープ
の代わりに補修部材を2液のフッ素樹脂塗料(トウペ
製、ニューガーメット、#5000)を用いた以外は同
様な実験を行なった。主剤、硬化剤を5:1の割合で混
合し、粘度は100ポイズになるように調整した。太陽
電池モジュールの傷部分にヘラで伸ばし塗布した。塗膜
は、傷からの沿面距離が20mmとなるように、傷の中
心部を中心として60φの円に形成した。その後、常温
で48時間放置し、塗料を硬化した。硬化後の塗膜の厚
みは17μmであった。評価結果を表1に示す。
【0079】(比較例1)実施例1において補修部材を
貼らない以外は実施例1に従った。評価結果を表1に示
す。
【0080】(比較例2)実施例1において樹脂フィル
ム307を白板ガラス(厚さ3.2mm)に変更し、更
に裏面絶縁体302をアルミ箔の両面に弗化ビニルをラ
ミネートしたフィルム(厚み弗化ビニル38μm/アル
ミ箔30μm/弗化ビニル38μm)に実施例1の充填
材と同じ材料を片面に200μm積層した物に変更し
た。補強板301は使用しなかった。実施例1の方法で
裏面の取出し電極下に傷付けた。
【0081】絶縁耐圧試験で100μA以上のリーク電
流が流れた。評価結果を表1に示す。但し、この太陽電
池モジュールは地上設置を想定し、受光面側の1/10
の光量が裏面に到達すると考え耐光性試験は200サイ
クルとした。
【0082】(実施例5)比較例2の傷付いた太陽電池
モジュールを実施例1と同様な補修作業を行った。補修
後はリーク電流が2μAであった。評価結果を表1に示
す。但し、比較例2と同様に耐候性試験は200サイク
ルとした。
【0083】
【表1】
【0084】
【発明の効果】以上説明のように、本発明の補修方法に
よれば、傷の付いた太陽電池モジュールを、傷からの封
止材の剥離が無い、汚れにくく外観に優れたものとでき
る。更に傷の付いた太陽電池モジュールの安全性を高め
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの補修方法の概略
構成図である。
【図2】太陽電池モジュールの概略構成図である。
【図3】実施例、比較例における太陽電池モジュールの
概略構成図である。
【図4】実施例、比較例における光起電力素子の概略構
成図である。
【図5】実施例、比較例における光起電力素子の裏面電
極取出しの概略構成図である。
【図6】太陽電池モジュールに傷を付ける器具の概略構
成図である。
【符号の説明】
101 封止材 102 光起電力素子 103 傷 104 補修部材 201 ガラス 202 充填材 203 光起電力素子 204 裏面フィルム 205 樹脂フィルム 206 充填材 207 光起電力素子 208 鋼板 301 補強板 302 裏面絶縁体 303 ガラス繊維不織布A 304 光起電力素子 305 ガラス繊維不織布B 306 充填材 307 樹脂フィルム 400 基板 401 絶縁接着体 402 集電電極 403 正極端子部材 404 負極端子部材 405 絶縁テープ 501 絶縁テープ 502 軟質銅箔 503 光起電力素子 504 正極端子部材 505 半田付け 506 ガラスクロス 507 負極端子部材 601 鋼鉄製の刃
フロントページの続き (72)発明者 塩塚 秀則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 善光 秀聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面もしくは裏面の傷を補修部材で覆う
    ことを特徴とする太陽電池モジュールの補修方法。
  2. 【請求項2】 傷から補修部分の端部までの最短距離で
    ある沿面距離が20mm以上となるように補修部材で覆
    うことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュー
    ルの補修方法。
  3. 【請求項3】 傷を中心とした円形に補修部材で覆うこ
    とを特徴とする請求項1乃至2に記載の太陽電池モジュ
    ールの補修方法。
  4. 【請求項4】 補修部材が基材と粘着剤からなる粘着テ
    ープであることを特徴とする請求項1乃至3に記載の太
    陽電池モジュールの補修方法。
  5. 【請求項5】 粘着剤が接着抗進することを特徴とする
    請求項4に記載の太陽電池モジュールの補修方法。
  6. 【請求項6】 あらかじめ補修部材に波打ち処理したこ
    とを特徴とする請求項1乃至5に記載の太陽電池モジュ
    ールの補修方法。
  7. 【請求項7】 補修部材が塗料であることを特徴とする
    請求項1乃至3に記載の太陽電池モジュールの補修方
    法。
  8. 【請求項8】 前記塗料が太陽電池モジュールの封止材
    に対して相溶性を有していることを特徴とする請求項7
    に記載の太陽電池モジュールの補修方法。
  9. 【請求項9】 前記塗料に含まれる溶剤が、太陽電池モ
    ジュールの封止材を膨潤することを特徴とする請求項7
    乃至8に記載の太陽電池モジュールの補修方法。
  10. 【請求項10】 前記塗料が常温で硬化することを特徴
    とする請求項7乃至9に記載の太陽電池モジュールの補
    修方法。
  11. 【請求項11】 あらかじめ傷及びその周辺部を研磨す
    ることを特徴とする請求項1乃至10に記載の太陽電池
    モジュールの補修方法。
  12. 【請求項12】 あらかじめ傷及び傷の周辺部をコロナ
    放電処理することを特徴とする請求項1乃至11に記載
    の太陽電池モジュールの補修方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2023549800A (ja) * 2020-11-13 2023-11-29 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン ソーラーパネル裏側のコーティング

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