JPH11307904A - 成形回路部品およびその製造方法 - Google Patents

成形回路部品およびその製造方法

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JPH11307904A
JPH11307904A JP11205798A JP11205798A JPH11307904A JP H11307904 A JPH11307904 A JP H11307904A JP 11205798 A JP11205798 A JP 11205798A JP 11205798 A JP11205798 A JP 11205798A JP H11307904 A JPH11307904 A JP H11307904A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程を簡略化し、かつ低コスト化を可能に
した成形回路部品を提供する。 【解決手段】液晶ポリマーフィルム1の少なくとも片面
に予め配線パターン2を形成した配線シート5と、樹脂
からなる三次元構造の成形体7とが、成形体7の型成形
時に一体化されている。したがって、配線シート5に、
加熱時の寸法安定性、耐熱性および密着性に優れた液晶
ポリマーフィルム1を用いているので、配線パターン2
の形成が容易となるから、製造工程を簡略化し、かつ低
コスト化を可能にした成形回路部品10を得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングに回路
やコネクタ,シールドなどの機能を一体化した機械的か
つ電気的機能を有する、例えば携帯電話の内部部品のよ
うな成形回路部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気・電子機器に従来から多く使われて
いるプリント基板は紙フェノールやガラスエポキシなど
の熱硬化性樹脂を使った積層板で、形状が平板に限ら
れ、成形後のエッチング、メッキ、穴あけ、面取り、打
ち抜きなどの後加工が必要である。
【0003】これに対して、現状の電子・電気部品はプ
ラスチック成形体で立体的な機構形状を形成し、その成
形体上に様々な部品などを組み込んでいる場合が多い。
例えば射出成形により三次元的な成形体を形成し、その
上に別部品としてリジッド基板やフレキシブル基板をビ
ス止めや接着で固定後、さらにその基板上にコネクタや
スイッチなどを別部品として組み込んでいる。
【0004】また、近年では電磁波規制や電磁波による
電気機器の誤動作や人体に対する影響を防止するために
可能な限りの電磁波シールドをリードフレームや蒸着な
どによって形成している部品などがある。
【0005】これら最近の部品開発においては、部品点
数の削減、一体化や組立工数の削減、接着や蒸着などの
工程などを削減した部品製造技術の開発が課題となって
いる。そして、これら電気製品などのプラスチックハウ
ジングの内側や、プラスチック部品の表面に配線パター
ンを付与した方法も実用化が始まっており、これらはM
CB(Molded Circuit Board)と言われている。また、導
電性を付与した一群のデバイスはMID(Molded Interc
onnection Device) とも言われている。
【0006】上記MCBの製造方法は、(1)成形後に
配線パターンを付与する方法、(2)2色成形法を利用
する2ショット法、(3)成形と同時に配線パターンを
転写する方法に大別される。
【0007】上記(1)における成形後に配線パターン
を付与する方法の具体例は次の通りである。すなわち、
メッキ用の触媒を配合した樹脂を射出成形した後、成型
品の全面を無電解銅メッキで覆い、レジストを塗布して
配線パターンを形成する。その後、レジストで被覆され
ていない部分の銅メッキをエッチングで取り除き、更に
レジストを除去すると回路が形成される。また別の方法
として、成形品に銅メッキの接着性を増す化学処理を施
した後、紫外線感光型触媒を含む液体をコーティングす
る。成形品を乾燥した後、紫外線を使って配線パターン
を露光すると、感光した部分は金属メッキが付着しなく
なる。その後、成形品は無電解メッキされて表面に回路
が形成される。
【0008】次に、上記(2)の2色成形法を利用する
2ショット法の具体例は次の通りである。すなわち、1
ショット目に触媒入りの樹脂で成形する。このときスル
ーホールや回路となる突起部分が形成される。ついで、
この成形品は手動または自動で、別の金型あるいは同じ
金型内の別のキャビティーに移動された後、2ショット
目に触媒の入らない樹脂で、成形品のスルーホールや突
起部分以外の表面を覆う。この露出した部分にメッキの
接着性を増す処理と、触媒を活性化する処理を施し、無
電解銅メッキすると、露出した触媒入りの樹脂の部分だ
けに銅メッキが付き、回路が形成される。
【0009】また、上記(3)における成形と同時に配
線パターンを転写する方法は、絵付け成形の一つである
インモールド転写成形法を利用するものである。具体的
には、耐熱性のキャリヤーフィルムに予め銅箔、導電性
ペースト等で配線パターンを形成しておき、射出成形時
に金型内で回路パターンのみが成形品に強力に転写さ
れ、一方、キャリヤーフィルムは成形品から剥離され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)、(2)の2方法による回路形成技術において
は、製造工程が煩雑となり、設備構成が複雑となるとい
う問題があり、MCBの製造方法の本来の目的である低
コスト化には限界がある。
【0011】一方、上記(3)の方法は、前述の2方法
と比較して製造工程を簡略化することができるものの、
キャリヤーフィルムを剥離する時間が必要であることや
高価なキャリヤーフィルムを剥離廃棄することから、や
はりMCBの製造方法の本来の目的である低コスト化に
限界がある点は同様である。
【0012】また、MCBの製造方法に用いられるプラ
スチック材料としては、特にハンダ表面実装部品として
の要求が強く、これに応え得る材料として熱可塑性液晶
ポリマーが多用されてきている。しかし、上記(3)に
おける成形と同時に配線パターンを転写する方法では、
熱可塑性液晶ポリマーと同等の耐熱性を有するキャリヤ
ーフィルムが事実上ないのが実状であった。
【0013】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであって、製造工程を簡略化し、かつ低コ
スト化を可能にした成形回路部品を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光学的に
異方性の溶融相を形成し得るポリマー(以下、これを液
晶ポリマーという)から成形されるフィルム(以下、こ
れを液晶ポリマーフィルムという)の製造に関して詳細
に鋭意検討し、加熱時の寸法安定性に優れ、耐熱性およ
び密着性に優れた有用な液晶ポリマーフィルムの提供を
可能にすることにより、上記課題を解決できることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0015】本発明の成形回路部品は、液晶ポリマーか
ら成形されるフィルムの少なくとも片面に予め配線パタ
ーンを形成した配線シートと、樹脂からなる三次元構造
の成形体とが、成形体の型成形時に一体化されているこ
とを特徴とする。
【0016】上記液晶ポリマーフィルムに配線パターン
を形成する方法としては、(A)液晶ポリマーフィルム
と銅箔などの導電性金属をホットプレスで接着した後
に、化学的処理などにより配線パターンを形成する方
法、(B)配線パターンを描いた印刷用マスクを通して
銀ペーストなどの導電性ペーストで配線パターンを液晶
ポリマーフィルム上に印刷し熱硬化させて形成する方
法、(C)転写紙に予め導電性ペーストを使って配線パ
ターンを形成し、それを軟化状態の液晶ポリマーフィル
ムにロールプレスあるいは平板プレスにより転写する方
法、などを挙げることができる。
【0017】本発明の成形回路部品は、液晶ポリマーフ
ィルムが加熱時の寸法安定性、密着性に優れているの
で、(A)の方法のホットプレスによる配線パターンの
形成が容易になり、また、密着性に優れているので、
(B)および(C)の方法の印刷または転写による配線
パターンの形成が容易になり、上記の従来方法と比較し
て、製造が容易になり、低コスト化を図ることができ
る。
【0018】本発明においては、液晶ポリマーフィルム
の片面だけでなく、両面に配線パターンを形成した配線
シートを用いてもよく、この場合、配線パターンを高密
度で形成することが可能となる。
【0019】本発明においては、配線シートが三次元構
造の成形体の外縁部からはみ出すはみ出し部を有するよ
うにしてもよい。この場合、はみ出し部にも配線パター
ンを形成しておくことにより、このはみ出し部の配線パ
ターンを用いた電気接続も可能となる。
【0020】本発明の成形回路部品において使用し得る
液晶ポリマーとしては特に制限はなく、例えば、以下の
表1〜表4に例示する化合物およびその誘導体(原料化
合物)から導かれる公知のサーモトロピック液晶ポリエ
ステルおよびサーモトロピック液晶ポリエステルアミド
を挙げることができる。その代表例として、表5に示す
構造単位を有する共重合体(a)〜(e)を挙げること
ができる。但し、液晶ポリマーを得るためには、繰り返
し単位の好適な組み合わせが必要とされることは言うま
でもない。なお、フィルムとしての物性を損なわない範
囲内で、液晶ポリマーに添加剤や各種フィラーを混合し
てもよい。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】また、本発明に使用されるフィルムは、液
晶ポリマーを押出成形して得られる。任意の押出成形法
がこの目的のために使用されるが、周知のTダイ法、イ
ンフレーション法等が工業的に有利である。特にインフ
レーション法では、フィルムの機械軸方向(以下、MD
方向という)だけでなく、MD方向に直交する方向(以
下、TD方向という)にも応力が加えられるため、MD
方向とTD方向との間における機械的性質および熱的性
質のバランスのとれたフィルムを得ることができる。
【0027】なかでも、分子配向度SORが1.3以下
の液晶ポリマーフィルムは、MD方向とTD方向との間
における機械的性質および熱的性質のバランスが良好で
あるので、より実用性が高い。
【0028】ここで、分子配向度SOR(Segment Orien
tation Ratio) とは、分子を構成するセグメントについ
ての分子配向の度合いを与える指標をいい、従来のMO
R(Molecular Orientation Ratio) とは異なり、物体の
厚さに無関係な値である。この分子配向度SORは、以
下のように算出される。
【0029】まず、周知のマイクロ波分子配向度測定機
において、液晶ポリマーフィルムを、マイクロ波の進行
方向にフィルム面が垂直になるように、マイクロ波共振
導波管中に挿入し、該フィルムを透過したマイクロ波の
電場強度(マイクロ波透過強度)が測定される。そし
て、この測定値に基づいて、次式により、m値(屈折率
と称する)が算出される。 m=(Z0 /△z)×(1−νmax /ν0 ) ただし、Z0 は装置定数、△zは物体の平均厚、νmax
はマイクロ波の振動数を変化させたときの最大マイクロ
波透過強度を与える振動数、ν0 は平均厚ゼロのとき
(すなわち物体がないとき)の最大マイクロ波透過強度
を与える振動数である。
【0030】次に、マイクロ波の振動方向に対する物体
の回転角が0°のとき、つまり、マイクロ波の振動方向
と、物体の分子が最もよく配向されている方向であっ
て、最小マイクロ波透過強度を与える方向とが合致して
いるときのm値をm0 、回転角が90°のときのm値を
90として、分子配向度SORがm0 /m90により算出
される。
【0031】本発明の液晶ポリマーフィルムの適用分野
によって、必要とされる分子配向度SORは当然異なる
が、SOR≧1.5の場合は液晶ポリマー分子の配向の
偏りが著しいためにフィルムが硬くなり、かつ配向方向
に裂け易い。加熱時の反りがないなどの寸法安定性およ
び柔軟性(密着性)が必要とされる通常の配線シートの
場合には、SOR≦1.3であることが望ましく、特に
加熱時の反りをほとんど無くす必要がある精密な配線シ
ートの場合には、SOR≦1.03であることが望まし
い。
【0032】一方、本発明の成形回路部品において使用
し得る三次元構造の成形体の原料樹脂としては特に制限
はなく、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブ
タジエン/スチレン共重合物、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリエーテル
イミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサル
ファイド、液晶ポリマー、ポリイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン、などを挙げることができる。なかでも、
液晶ポリマーは、成形時のバリが発生しにくい、熱寸法
安定性などの耐熱性に優れる、吸湿性が低く信頼性が高
い、などの特徴を有することから好適に用いることがで
きる。なお、これら樹脂に各種添加剤や各種フィラーを
混合してもよい。
【0033】次に、本発明の成形回路部品の製造方法を
説明する。上記液晶ポリマーフィルムの少なくとも片面
に予め配線パターンを形成した配線シートを金型内にセ
ットし、この配線シートの上に三次元構造の成形体用の
樹脂を射出成形する。上記配線シートと成形体とはこの
型成形時に一体化する。冷却の後、一体化した成形品を
取り出すことにより、目的とする成形回路部品が得られ
る。本発明の成形回路部品は、配線シートに寸法安定
性、耐熱性、密着性に優れた液晶ポリマーフィルムを用
いているので、上記(A)〜(C)の配線パターンの形
成が容易となり、従来方法と比較して、製造工程を簡略
化し、かつ低コスト化を図ることができる。また、使用
する液晶ポリマーフィルムは金型温度では適当な弾性体
として作用するので、通常の金型締付圧力で気密状態が
良好となる。このために、配線パターンを表面に形成し
た液晶ポリマーフィルム(絶縁シート)が上記はみ出し
部を有している成形回路部品を得ることも可能となる。
【0034】ところで、上記成形回路部品の製造におい
て、配線パターンを表面に形成した液晶ポリマーフィル
ムの耐熱性、特に融点は三次元構造の成形体のそれより
も高いことが望ましい。もしも、三次元構造の成形体の
耐熱性、特に融点が液晶ポリマーフィルムのそれよりも
高い場合には、上記金型の温度を液晶ポリマーフィルム
の形態を保てる温度にまで下げておけばよい。また、液
晶ポリマーフィルムを加熱処理することによって、その
融点が高められる結果、成形回路部品の信頼性をさらに
向上させることができる。加熱処理の一例を説明すれ
ば、融点が283℃の液晶ポリマーフィルムを260℃
で5時間加熱すれば、そのフィルムの融点は320℃に
なる。この処理は、液晶ポリマーを用いて作製された三
次元構造の成形体に適用することもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
成形回路部品の製造工程を示す側面図である。この成形
回路部品10は、液晶ポリマーフィルム1に配線パター
ン2を形成した配線シート5の上に、三次元構造の成形
体7を射出成形して一体化することにより製造される。
【0036】図1(a)のように、まず、配線シート5
には、液晶ポリマーフィルム1の片面に予め配線パター
ン2が形成されている。この例では、配線シート5の外
縁部にも配線パターン2aが形成されている。この配線
シート5は、可動金型3と固定金型4からなる金型3,
4内に、その配線パターン2を形成した表面を可動金型
3側に配した状態でセットされているが、固定金型4側
に配した状態でセットされてもよい。このとき、配線シ
ート5の外縁部は金型3,4からはみ出す。つぎに、図
1(b)のように、固定金型4の孔4aから樹脂7を配
線シート5の裏面上に射出成形して、三次元構造の成形
体7を型成形する。上記配線シート5と成形体7とは、
この成形体7の型成形時に一体化する。図1(c)のよ
うに、冷却の後、上記一体化した成形品を、上記金型
3,4から取り出すことにより、目的とする成形回路部
品10が得られる。
【0037】本発明は、配線シート5に、上述した寸法
安定性、耐熱性および密着性に優れた液晶ポリマーフィ
ルム1を用いているので、配線パターン2の形成が容易
となり、従来方法では得られなかった製造工程を簡略化
し、かつ低コスト化を可能にした成形回路部品10を得
ることができる。また、図1(b)において、液晶ポリ
マーフィルム1は、三次元構造の成形体7の熱により軟
化状態とすることができるので、表面に形成されている
配線パターン2が液晶ポリマーフィルム1の内部に埋め
込まれ、図1(c)のように、表面が平滑な成形回路部
品10を提供することができる。さらに、図1(c)の
ように、外縁のはみ出し部5aの配線パターン2aを用
いた電気接続も可能となる。なお、はみ出し部5aを予
め設けなくてもよく、また、必要に応じて、設けたはみ
出し部5aを切り取ってもよい。
【0038】なお、固定金型4側に予め接着剤層を挿入
して使用してもよいし、使用する液晶ポリマーフィルム
1を接着剤層としてそのまま使用することができる。特
に、後者の方法は、従来キャリヤーテープとして剥離が
必要であった成形方法にかわって行える方法であり、剥
離に要する時間の節約のみならず、密着性の顕著な向上
を期待できるのでとりわけ有用である。
【0039】なお、この実施形態では、配線シート5
は、液晶ポリマーフィルム1の片面に配線パターン2を
形成しているが、両面に形成するようにしてもよい。こ
の場合、配線パターンを高密度で形成することが可能と
なり、成形回路部品の小型化を図ることもできる。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0041】〔参考例1〕p−ヒドロキシ安息香酸と6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物で、融点が3
30℃である液晶ポリマーを溶融押出し、インフレーシ
ョン成形法により膜厚が50μm、分子配向度SORが
1.03のフィルムを得た。次に、真空熱プレス機の熱
板中央に、電解銅箔(長さ25cm、幅10cm、厚み
35μm )、上記液晶ポリマーフィルム(長さ20c
m、幅5cm)、および電解銅箔(長さ25cm、幅1
0cm、厚み35μm )を、各材料の長さ方向と幅方向
の中心が一致するように順次積み重ねた。真空熱プレス
機のチャンバー内部を真空にした後に340℃まで加熱
した時点で、30Kg/cm2 の圧力で5分間プレスし
た。引き続いて50℃まで温度を下げ、真空状態と圧力
を解放した後に圧着体を取り出した。得られた圧着体の
片面の銅箔すべてを化学的に溶解除去し、その対向する
反対面の銅箔は、最終的に得られる成形回路部品の配線
パターンとなる銅箔を残して、他の領域の銅箔すべてを
化学的に溶解除去した。これをパターンAの配線シート
とする。
【0042】〔参考例2〕p−ヒドロキシ安息香酸と6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物で、融点が2
83℃である液晶ポリマーを溶融押出し、インフレーシ
ョン成形法により膜厚が50μm、分子配向度SORが
1.05のフィルムを得た。次に、最終的に得られる成
形回路部品を光モジュールケースとして使用するための
配線パターンを、上記フィルムの片面上に銀ペーストで
形成した。これをパターンBの配線シートとする。
【0043】〔参考例3〕p−ヒドロキシ安息香酸と6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物で、融点が2
83℃である液晶ポリマーにガラス繊維を30重量%混
練して溶融押出し、ペレット形状の射出成型用樹脂を得
た。
【0044】〔実施例1〕図1(a)において、参考例
1で得られたパターンAの配線シート5の配線パターン
2面を可動金型3に向くようにして、100℃の可動金
型3と、100℃の固定金型4の間に配置した。次に、
(b)のように、金型を閉め、射出圧力200Kg/c
2 、射出速度1m/分で参考例3の樹脂7を射出成形
した。(c)のように、冷却後取り出した成形回路部品
10は、立上がり角度が90°の部位やオーバーハング
の部位も含めて、配線シート5と三次元構造の成形体7
とが完全に一体化しており、配線パターン2を形成する
銅箔と液晶ポリマーフィルム1との接着力も実用上問題
のないレベルであることが確認できた。また、これらの
状況は、成形回路部品10を280℃のハンダ浴に60
秒間浸漬した後でも同様であり、良好な耐熱性を有する
ことが確認できた。
【0045】〔実施例2〕参考例2で得られたパターン
Bの配線シートを用いた他は、実施例1と同様にして成
形回路部品を作製した。得られた成形回路部品は、立上
がり角度が90°の部位やオーバーハングの部位も含め
て、上記配線シートと三次元構造の成形体とが完全に一
体化しており、配線パターンを形成する銅箔と液晶ポリ
マーフィルムとの接着力も実用上問題のないレベルであ
ることが確認できた。また、これらの状況は、成形回路
部品を260℃のハンダ浴に60秒間浸漬した後でも同
様であり、良好な耐熱性を有することが確認できた。
【0046】〔実施例3〕実施例2で得られた成形回路
部品を、260℃で5時間加熱処理した後に、300℃
のハンダ浴に60秒間浸漬した。その後の観察による
と、上記配線シートと三次元構造の成形体とは完全に一
体化しており、また、配線パターンを形成する銅箔と液
晶ポリマーフィルムとの接着力も実用上問題のないレベ
ルであることが確認できた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、上記実施例から明らか
な通り、配線シートに、加熱時の寸法安定性、耐熱性お
よび密着性に優れた液晶ポリマーフィルムを用いること
により、配線パターンの形成を容易にし、この配線シー
トと三次元構造の成形体と一体化することにより、信頼
性の高い成形回路部品を、高い生産性で、しかも低コス
トで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る
成形回路部品の製造工程を示す側面図である。
【符号の説明】
1…液晶ポリマーフィルム、2…配線パターン、3,4
…金型、5…配線シート、5a…はみ出し部、7…成形
体、10…成形回路部品。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に異方性の溶融相を形成し得るポ
    リマーから成形されるフィルムの少なくとも片面に予め
    配線パターンを形成した配線シートと、樹脂からなる三
    次元構造の成形体とが、成形体の型成形時に一体化され
    ていることを特徴とする成形回路部品。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記三次元構造の成形体が光学的に異方性の溶融相を形
    成し得るポリマーからなることを特徴とする成形回路部
    品。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記配線シートは、前記三次元構造の成形体の外縁部か
    らはみ出すはみ出し部を有していることを特徴とする成
    形回路部品。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの成形回路
    部品の製造方法であって、 前記光学的に異方性の溶融相を形成し得るポリマーから
    成形されるフィルムの少なくとも片面に配線パターンを
    形成した配線シートの上に、前記三次元構造の成形体を
    射出成形して一体化して成形回路部品を製造することを
    特徴とする成形回路部品の製造方法。
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