JPH11310459A - 耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材 - Google Patents
耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材Info
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- JPH11310459A JPH11310459A JP10118661A JP11866198A JPH11310459A JP H11310459 A JPH11310459 A JP H11310459A JP 10118661 A JP10118661 A JP 10118661A JP 11866198 A JP11866198 A JP 11866198A JP H11310459 A JPH11310459 A JP H11310459A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プラズマエッチング装置やプラズマCVD装
置等の半導体製造装置におけるプラズマに暴露される部
材として有用な耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材を提供する。 【解決手段】 黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002
の値が0.365nm以下、結晶子Lc(002)の大きさが
1.5nm以上の結晶性状を備え、窒素含有量が100 p
pm以下であって、組織内に存在する窒素原子のうち水素
原子と結合するN−H結合の比率が30%以下であるこ
とを特徴とする耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材。
置等の半導体製造装置におけるプラズマに暴露される部
材として有用な耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材を提供する。 【解決手段】 黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002
の値が0.365nm以下、結晶子Lc(002)の大きさが
1.5nm以上の結晶性状を備え、窒素含有量が100 p
pm以下であって、組織内に存在する窒素原子のうち水素
原子と結合するN−H結合の比率が30%以下であるこ
とを特徴とする耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えばICやLS
Iなどの半導体デバイスを製造する工程で用いられるシ
リコンウエハのプラズマエッチング装置あるいはプラズ
マCVD装置等の半導体製造装置において、プラズマに
暴露される部材として有用な耐プラズマ性に優れたガラ
ス状カーボン材に関する。
Iなどの半導体デバイスを製造する工程で用いられるシ
リコンウエハのプラズマエッチング装置あるいはプラズ
マCVD装置等の半導体製造装置において、プラズマに
暴露される部材として有用な耐プラズマ性に優れたガラ
ス状カーボン材に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマエッチング装置やプラズマCV
D装置等のプラズマ処理を行う半導体製造装置の各種部
材は、CF4 、CHF3 などとAr 、O2 などを混合し
た反応性ガスのガスプラズマに曝されるので耐プラズマ
性を有し、プラズマガスによりスパッタリングやエッチ
ングされ難い材質特性が必要である。
D装置等のプラズマ処理を行う半導体製造装置の各種部
材は、CF4 、CHF3 などとAr 、O2 などを混合し
た反応性ガスのガスプラズマに曝されるので耐プラズマ
性を有し、プラズマガスによりスパッタリングやエッチ
ングされ難い材質特性が必要である。
【0003】例えば、プラズマ処理を行う反応チャンバ
ーの内壁部は常時反応性ガスのガスプラズマに曝される
のでスパッタリングやエッチングにより壁面が損傷する
と、プラズマ状態が変動し、半導体のプラズマ処理条件
が変化するので製造される半導体の特性を劣化させるこ
ととなる。更に、内壁部がスパッタリングやエッチング
されると内壁部材による汚染が生じ、高純度が要求され
る半導体製品の純度を損なうことになる。また、シリコ
ンウエハのフォトレジストされていない部分をガスプラ
ズマによりエッチングして高精度で微細な回路パターン
を形成するエッチング工程で用いられる電極板やフォー
カスリングなどにも、同様にプラズマガスによるエッチ
ングやスパッタリングされ難い材質性状が要求される。
ーの内壁部は常時反応性ガスのガスプラズマに曝される
のでスパッタリングやエッチングにより壁面が損傷する
と、プラズマ状態が変動し、半導体のプラズマ処理条件
が変化するので製造される半導体の特性を劣化させるこ
ととなる。更に、内壁部がスパッタリングやエッチング
されると内壁部材による汚染が生じ、高純度が要求され
る半導体製品の純度を損なうことになる。また、シリコ
ンウエハのフォトレジストされていない部分をガスプラ
ズマによりエッチングして高精度で微細な回路パターン
を形成するエッチング工程で用いられる電極板やフォー
カスリングなどにも、同様にプラズマガスによるエッチ
ングやスパッタリングされ難い材質性状が要求される。
【0004】このようにプラズマ処理用の各種装置部材
にはプラズマガスに曝されても安定で損傷せず、耐プラ
ズマ性に優れていること、また、高純度で強度、耐熱
性、耐蝕性、導電性などの材質性状も優れていることが
必要であり、このような材質要件を満たすものとしてガ
ラス状カーボン材が有用されている。
にはプラズマガスに曝されても安定で損傷せず、耐プラ
ズマ性に優れていること、また、高純度で強度、耐熱
性、耐蝕性、導電性などの材質性状も優れていることが
必要であり、このような材質要件を満たすものとしてガ
ラス状カーボン材が有用されている。
【0005】ガラス状カーボン材は熱硬化性樹脂を炭化
して得られる巨視的に無孔組織の硬質炭素物質で高強
度、低化学反応性、ガス不透過性、自己潤滑性などに優
れ、不純物が少ない等の特性を有しており、プラズマ処
理中に微細パーティクルが組織から離脱し難い利点があ
る。そこで、ガラス状カーボン材を対象に、プラズマ処
理用装置部材として材質性状を改良、特定した多くの提
案が行われている。
して得られる巨視的に無孔組織の硬質炭素物質で高強
度、低化学反応性、ガス不透過性、自己潤滑性などに優
れ、不純物が少ない等の特性を有しており、プラズマ処
理中に微細パーティクルが組織から離脱し難い利点があ
る。そこで、ガラス状カーボン材を対象に、プラズマ処
理用装置部材として材質性状を改良、特定した多くの提
案が行われている。
【0006】例えば純度、気孔率、気孔径、結晶構造な
どの性状を改良対象とするものとして、気孔率が0.0
002〜0.0020%で結晶子がX線回折で検出され
ず、かつ不純物含有量が5ppm 以下のガラス状カーボン
材料からなるプラズマ装置用カーボン部材(特開平3−
33007 号公報)、最大気孔径1μm 以下、平均気孔径
0.7μm 以下で気孔率が1%以下の組織特性を有する
高純度ガラス状カーボンからなるプラズマエッチング用
電極板(特開平3−119723号公報)、高純度のガラス状
カーボンからなる厚さ2mm以上の板状体であり、表面お
よび内部組織に粒界が実質的に存在せず、最大気孔径が
1μm 以下のプラズマエッチング用電極板(特開平3−
285086号公報)などが提案されている。
どの性状を改良対象とするものとして、気孔率が0.0
002〜0.0020%で結晶子がX線回折で検出され
ず、かつ不純物含有量が5ppm 以下のガラス状カーボン
材料からなるプラズマ装置用カーボン部材(特開平3−
33007 号公報)、最大気孔径1μm 以下、平均気孔径
0.7μm 以下で気孔率が1%以下の組織特性を有する
高純度ガラス状カーボンからなるプラズマエッチング用
電極板(特開平3−119723号公報)、高純度のガラス状
カーボンからなる厚さ2mm以上の板状体であり、表面お
よび内部組織に粒界が実質的に存在せず、最大気孔径が
1μm 以下のプラズマエッチング用電極板(特開平3−
285086号公報)などが提案されている。
【0007】更に、本出願人は純度特性が総灰分5ppm
以下、金属不純物2ppm 以下、総硫黄分30ppm 以下
で、結晶特性が結晶面間隔(002) 0.375nm以下、結
晶子(002) の大きさが1.3nm以上で、かつ材質特性が
比重1.50以上、曲げ強度が1100Kgf/cm2 以上の
性状を備えるガラス状カーボンからなることを特徴とす
るプラズマエッチング用電極板を開発、提案した(特開
平5−320955号公報)。この電極板は、特定された純度
特性、結晶特性および材質特性により半導体デバイスが
高集積度化、高性能化しても製品歩留を低下させること
なく電極板の寿命延長を図り、安定したエッチング速度
でデバイスの量産が可能となる。
以下、金属不純物2ppm 以下、総硫黄分30ppm 以下
で、結晶特性が結晶面間隔(002) 0.375nm以下、結
晶子(002) の大きさが1.3nm以上で、かつ材質特性が
比重1.50以上、曲げ強度が1100Kgf/cm2 以上の
性状を備えるガラス状カーボンからなることを特徴とす
るプラズマエッチング用電極板を開発、提案した(特開
平5−320955号公報)。この電極板は、特定された純度
特性、結晶特性および材質特性により半導体デバイスが
高集積度化、高性能化しても製品歩留を低下させること
なく電極板の寿命延長を図り、安定したエッチング速度
でデバイスの量産が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラズ
マ処理時の材質消耗は避けることができず、特にプラズ
マ密度が増大し、要求されるプラズマ処理精度が高くな
るに伴って部材消耗面を平滑に保つことは重要な問題と
なってきた。すなわち、半導体製品の品質向上を図り、
効率よくプラズマ処理を行い、更に製造コストの低減化
を図るためには耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材を開発する必要性が益々高まってきた。
マ処理時の材質消耗は避けることができず、特にプラズ
マ密度が増大し、要求されるプラズマ処理精度が高くな
るに伴って部材消耗面を平滑に保つことは重要な問題と
なってきた。すなわち、半導体製品の品質向上を図り、
効率よくプラズマ処理を行い、更に製造コストの低減化
を図るためには耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材を開発する必要性が益々高まってきた。
【0009】そこで、本発明者らはガラス状カーボン材
の材質性状とプラズマガスに曝された時の消耗面の平滑
度について更に研究を進めた結果、ガラス状カーボンの
結晶性状に加えて、ガラス状カーボン材の組織中に存在
する窒素原子の含有量及び窒素原子の化学結合状態など
がプラズマガス雰囲気中における消耗面の平滑度に影響
を与えることを確認した。
の材質性状とプラズマガスに曝された時の消耗面の平滑
度について更に研究を進めた結果、ガラス状カーボンの
結晶性状に加えて、ガラス状カーボン材の組織中に存在
する窒素原子の含有量及び窒素原子の化学結合状態など
がプラズマガス雰囲気中における消耗面の平滑度に影響
を与えることを確認した。
【0010】すなわち、本発明は上記の知見に基づいて
開発されたもので、その目的とするところは耐プラズマ
性に優れ、プラズマガスに暴露される条件下で使用され
る部材として有用なガラス状カーボン材を提供すること
にある。
開発されたもので、その目的とするところは耐プラズマ
性に優れ、プラズマガスに暴露される条件下で使用され
る部材として有用なガラス状カーボン材を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材
は、黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 の値が0.
365nm以下、結晶子Lc(002)の大きさが1.5nm以上
の結晶性状を備え、窒素含有量が100ppm 以下であっ
て、組織内に存在する窒素原子のうち水素原子と結合す
るN−H結合の比率が30%以下であることを構成上の
特徴とする。
めの本発明の耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材
は、黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 の値が0.
365nm以下、結晶子Lc(002)の大きさが1.5nm以上
の結晶性状を備え、窒素含有量が100ppm 以下であっ
て、組織内に存在する窒素原子のうち水素原子と結合す
るN−H結合の比率が30%以下であることを構成上の
特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】ガラス状カーボン材は、熱硬化性
樹脂を焼成炭化して得られる無定形で均質緻密な組織を
備える高強度の炭素質材料で、黒鉛のようにカーボン粉
末の集合体からなる素材とは全く異質の素材である。し
たがって、プラズマによるスパッタリングやエッチング
を受けた場合に黒鉛材では構成粉末の離脱現象が発生す
るが、ガラス状カーボン材では粉末離脱を生じることな
く表面から均質に消耗が進行する。
樹脂を焼成炭化して得られる無定形で均質緻密な組織を
備える高強度の炭素質材料で、黒鉛のようにカーボン粉
末の集合体からなる素材とは全く異質の素材である。し
たがって、プラズマによるスパッタリングやエッチング
を受けた場合に黒鉛材では構成粉末の離脱現象が発生す
るが、ガラス状カーボン材では粉末離脱を生じることな
く表面から均質に消耗が進行する。
【0013】プラズマガス中におけるガラス状カーボン
材の消耗面形態はガラス状カーボンの物理化学的特性に
よって異なり、例えば含有される不純物の量及び組成、
結晶構造などの組織性状、材質強度などに影響される。
本発明の耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材は、
このガラス状カーボン材の物理化学的特性として黒鉛六
角網面層の平均格子面間隔d002 の値が0.365nm以
下、結晶子Lc(002)の大きさが1.5nm以上の結晶性状
を備えたものであることが必要である。平均格子面間隔
d002 の値が0.365nmを上回り、結晶子Lc(002)の
大きさが1.5nmを下回るとカーボン組織中の黒鉛構造
の発達が充分でないので耐プラズマ性の低下を招くこと
となる。
材の消耗面形態はガラス状カーボンの物理化学的特性に
よって異なり、例えば含有される不純物の量及び組成、
結晶構造などの組織性状、材質強度などに影響される。
本発明の耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材は、
このガラス状カーボン材の物理化学的特性として黒鉛六
角網面層の平均格子面間隔d002 の値が0.365nm以
下、結晶子Lc(002)の大きさが1.5nm以上の結晶性状
を備えたものであることが必要である。平均格子面間隔
d002 の値が0.365nmを上回り、結晶子Lc(002)の
大きさが1.5nmを下回るとカーボン組織中の黒鉛構造
の発達が充分でないので耐プラズマ性の低下を招くこと
となる。
【0014】この結晶性状に加えて、本発明の耐プラズ
マ性に優れたガラス状カーボン材は組織中に存在する窒
素含有量が100 ppm以下であり、また組織内に存在す
る窒素原子のうち水素原子と結合するN−H結合の比率
が30%以下の物理化学的特性を有していることを必要
とする。ガラス状カーボンの組織中には原料樹脂中に存
在する窒素含有基や製造工程において混入する窒素成分
等により微量ながら窒素原子が存在し、主に、N−H結
合、N−N結合、N−C結合等の結合様式により化学的
に安定に存在している。
マ性に優れたガラス状カーボン材は組織中に存在する窒
素含有量が100 ppm以下であり、また組織内に存在す
る窒素原子のうち水素原子と結合するN−H結合の比率
が30%以下の物理化学的特性を有していることを必要
とする。ガラス状カーボンの組織中には原料樹脂中に存
在する窒素含有基や製造工程において混入する窒素成分
等により微量ながら窒素原子が存在し、主に、N−H結
合、N−N結合、N−C結合等の結合様式により化学的
に安定に存在している。
【0015】しかしながら、N−H結合はプラズマガス
に対する耐久性が小さいのでプラズマガスに暴露された
場合に選択的な消耗が起こり消耗面が荒れる。そのた
め、本発明においてはN−H結合の比率を30%以下に
抑えるとともに材質組織中に存在する窒素含有量を10
0 ppm以下に設定するものである。
に対する耐久性が小さいのでプラズマガスに暴露された
場合に選択的な消耗が起こり消耗面が荒れる。そのた
め、本発明においてはN−H結合の比率を30%以下に
抑えるとともに材質組織中に存在する窒素含有量を10
0 ppm以下に設定するものである。
【0016】これらの物理化学的性質は下記の方法によ
り測定された値が適用される。 平均格子面間隔d002 、結晶子Lc(002)の大きさ;日
本学術振興会第 117委員会作成の「人造黒鉛の格子定数
および結晶子の大きさ測定法」により測定 窒素含有量;C−H−N計を用いて燃焼法により測定 N−H結合;X線光電子分光分析装置〔日本電子
(株)製JPS 9000〕により測定
り測定された値が適用される。 平均格子面間隔d002 、結晶子Lc(002)の大きさ;日
本学術振興会第 117委員会作成の「人造黒鉛の格子定数
および結晶子の大きさ測定法」により測定 窒素含有量;C−H−N計を用いて燃焼法により測定 N−H結合;X線光電子分光分析装置〔日本電子
(株)製JPS 9000〕により測定
【0017】更に、好ましくはガラス状カーボン材の嵩
密度が1.50g/cm3 以上、曲げ強度が1300Kgf/cm
2 以上の材質性状を有していることである。このような
材質性状を備えている場合には強度特性が高く、耐プラ
ズマ性を一層向上させることができる。なお、半導体を
対象とするものであるから、必然的に高純度性が要求さ
れ、例えば総灰分5 ppm以下、金属不純物2 ppm以下程
度の高純度であることが好ましい。
密度が1.50g/cm3 以上、曲げ強度が1300Kgf/cm
2 以上の材質性状を有していることである。このような
材質性状を備えている場合には強度特性が高く、耐プラ
ズマ性を一層向上させることができる。なお、半導体を
対象とするものであるから、必然的に高純度性が要求さ
れ、例えば総灰分5 ppm以下、金属不純物2 ppm以下程
度の高純度であることが好ましい。
【0018】上記の性状を備えるガラス状カーボン材
は、従来の製造プロセスにおいて各工程の条件を適宜調
整することによって得ることができる。例えば、材質の
高密度化及び高純度化を図るため原料として予め精製処
理した残炭率が少なくとも40%以上のフェノール系、
フラン系またはポリイミド系あるいはこれらを混合した
熱硬化性樹脂を用い、これら原料樹脂は、通常、粉状や
液状を呈しているため、その形態に応じてモールド成
形、射出成形あるいは注型成形など最適な成形手段によ
り所望の形状に成形する。
は、従来の製造プロセスにおいて各工程の条件を適宜調
整することによって得ることができる。例えば、材質の
高密度化及び高純度化を図るため原料として予め精製処
理した残炭率が少なくとも40%以上のフェノール系、
フラン系またはポリイミド系あるいはこれらを混合した
熱硬化性樹脂を用い、これら原料樹脂は、通常、粉状や
液状を呈しているため、その形態に応じてモールド成
形、射出成形あるいは注型成形など最適な成形手段によ
り所望の形状に成形する。
【0019】この場合に含有する窒素分の少ない原料樹
脂を選択使用したり、原料樹脂を真空脱ガス処理、溶剤
抽出処理あるいは熱処理などの処理手段を適宜組み合わ
せて適用することによりガラス状カーボン材中に存在す
る窒素含有量の低減化を図ることができる。また、原料
樹脂中に存在する窒素含有官能基を分析して窒素原子の
結合状態を推定し、その結果に基づいて原料樹脂を選択
使用することによりガラス状カーボン材の組織中に存在
するN−H結合の比率を低位に制御することが可能とな
る。
脂を選択使用したり、原料樹脂を真空脱ガス処理、溶剤
抽出処理あるいは熱処理などの処理手段を適宜組み合わ
せて適用することによりガラス状カーボン材中に存在す
る窒素含有量の低減化を図ることができる。また、原料
樹脂中に存在する窒素含有官能基を分析して窒素原子の
結合状態を推定し、その結果に基づいて原料樹脂を選択
使用することによりガラス状カーボン材の組織中に存在
するN−H結合の比率を低位に制御することが可能とな
る。
【0020】成形体は、大気中で100〜180℃の温
度で加熱硬化したのち、硬化した樹脂成形体を黒鉛坩堝
に詰めまたは黒鉛板で挟持した状態でアルゴンなどの不
活性雰囲気に保持した電気炉やリードハンマー炉に詰
め、800℃以上の温度に加熱して焼成炭化処理する。
なお、窒素が存在する不活性雰囲気では焼成炭化時に窒
素が侵入してガラス状カーボン材の組織中の窒素含有量
が増大するおそれがあるので、不活性雰囲気は窒素ガス
の存在しない雰囲気または窒素ガス濃度の低い雰囲気で
あることが望ましい。
度で加熱硬化したのち、硬化した樹脂成形体を黒鉛坩堝
に詰めまたは黒鉛板で挟持した状態でアルゴンなどの不
活性雰囲気に保持した電気炉やリードハンマー炉に詰
め、800℃以上の温度に加熱して焼成炭化処理する。
なお、窒素が存在する不活性雰囲気では焼成炭化時に窒
素が侵入してガラス状カーボン材の組織中の窒素含有量
が増大するおそれがあるので、不活性雰囲気は窒素ガス
の存在しない雰囲気または窒素ガス濃度の低い雰囲気で
あることが望ましい。
【0021】また、焼成炭化時の処理温度を設定制御す
ることによって、得られるガラス状カーボン材の結晶性
状、すなわち黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 の
値及び結晶子Lc(002)の大きさを目標の範囲に調整する
ことができる。
ることによって、得られるガラス状カーボン材の結晶性
状、すなわち黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002 の
値及び結晶子Lc(002)の大きさを目標の範囲に調整する
ことができる。
【0022】このようにして、黒鉛六角網面層の平均格
子面間隔d002 の値が0.365nm以下、結晶子Lc(00
2)の大きさが1.5nm以上の結晶性状、および窒素含有
量が100ppm 以下、N−H結合の比率が30%以下の
物理化学的性質を備えた本発明の耐プラズマ性に優れた
ガラス状カーボン材を得ることができる。
子面間隔d002 の値が0.365nm以下、結晶子Lc(00
2)の大きさが1.5nm以上の結晶性状、および窒素含有
量が100ppm 以下、N−H結合の比率が30%以下の
物理化学的性質を備えた本発明の耐プラズマ性に優れた
ガラス状カーボン材を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0024】実施例1〜3、比較例1〜3 減圧蒸留により精製したフェノール及びホルマリンを常
法に従って縮合してフェノール樹脂初期縮合物を調製
し、次いで真空度、加熱温度、時間などを変えて真空脱
ガス処理し、含有する窒素量の異なるフェノール樹脂初
期縮合物を調製した。このフェノール樹脂初期縮合物を
ポリエチレン製のバットに流し込み、10Torr以下の減
圧下で時間を変えて脱気処理した後、電気オーブンに入
れて150℃の温度で硬化して直径280mm、厚さ5mm
の円板状に成形した。この円板状の硬化樹脂成形体を黒
鉛板で挟み付けた状態で電気炉中に詰め、周囲を黒鉛粉
で被包したのち、1000℃の温度で焼成炭化し、更に
温度を上げて異なる温度条件で黒鉛化処理した。
法に従って縮合してフェノール樹脂初期縮合物を調製
し、次いで真空度、加熱温度、時間などを変えて真空脱
ガス処理し、含有する窒素量の異なるフェノール樹脂初
期縮合物を調製した。このフェノール樹脂初期縮合物を
ポリエチレン製のバットに流し込み、10Torr以下の減
圧下で時間を変えて脱気処理した後、電気オーブンに入
れて150℃の温度で硬化して直径280mm、厚さ5mm
の円板状に成形した。この円板状の硬化樹脂成形体を黒
鉛板で挟み付けた状態で電気炉中に詰め、周囲を黒鉛粉
で被包したのち、1000℃の温度で焼成炭化し、更に
温度を上げて異なる温度条件で黒鉛化処理した。
【0025】このようにして作製した円板状のガラス状
カーボン材について、X線回折を行って黒鉛六角網面層
の平均格子面間隔d002 の値及び結晶子Lc(002)の大き
さを求めた。また、C−H−N計を用いて燃焼法により
窒素含有量を測定し、X線光電子分光分析装置〔日本電
子(株)製JPS 9000〕を用いて組織内に存在する窒素原
子の化学結合状態を測定した。
カーボン材について、X線回折を行って黒鉛六角網面層
の平均格子面間隔d002 の値及び結晶子Lc(002)の大き
さを求めた。また、C−H−N計を用いて燃焼法により
窒素含有量を測定し、X線光電子分光分析装置〔日本電
子(株)製JPS 9000〕を用いて組織内に存在する窒素原
子の化学結合状態を測定した。
【0026】次に、これらのガラス状カーボン材をプラ
ズマリアクター内に配置して、ガス圧;1050 mTor
r、雰囲気ガス;O2 /CF4 =70/10 (Vol)混合
ガス、出力;400W、の条件で発生させたガスプラズ
マ中に30分間暴露した際の消耗面粗さを接触式表面粗
さ計〔(株)東京精密製、E-30A 〕で測定した。
ズマリアクター内に配置して、ガス圧;1050 mTor
r、雰囲気ガス;O2 /CF4 =70/10 (Vol)混合
ガス、出力;400W、の条件で発生させたガスプラズ
マ中に30分間暴露した際の消耗面粗さを接触式表面粗
さ計〔(株)東京精密製、E-30A 〕で測定した。
【0027】このようにして得られた消耗面平均粗さ
を、ガラス状カーボン材の結晶性状、窒素含有量および
窒素原子の化学結合状態などとともに表1に示した。
を、ガラス状カーボン材の結晶性状、窒素含有量および
窒素原子の化学結合状態などとともに表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果から、本発明で特定した結晶性
状、窒素含有量、窒素原子の化学結合状態などの性状を
備えた実施例1〜3のガラス状カーボン材はプラズマ中
における消耗が均一で、耐プラズマ性が優れていること
が判る。これに対して、少なくとも1つの特性要件が外
れた比較例1〜3のガラス状カーボン材は消耗面平均粗
さが大きく、耐プラズマ性に劣ることが認められた。
状、窒素含有量、窒素原子の化学結合状態などの性状を
備えた実施例1〜3のガラス状カーボン材はプラズマ中
における消耗が均一で、耐プラズマ性が優れていること
が判る。これに対して、少なくとも1つの特性要件が外
れた比較例1〜3のガラス状カーボン材は消耗面平均粗
さが大きく、耐プラズマ性に劣ることが認められた。
【0030】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によればガラス状
カーボン材の結晶性状に加えてガラス状カーボン材の組
織中に存在する窒素原子の含有量及び窒素原子の化学結
合状態などを特定することにより耐プラズマ性に優れ、
プラズマガスに暴露される条件下で使用される部材とし
て有用なガラス状カーボン材が提供される。したがって
ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスで用
いられるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置
等の半導体製造装置用の各種部材として、長期に亘って
安定に使用することが可能となる。
カーボン材の結晶性状に加えてガラス状カーボン材の組
織中に存在する窒素原子の含有量及び窒素原子の化学結
合状態などを特定することにより耐プラズマ性に優れ、
プラズマガスに暴露される条件下で使用される部材とし
て有用なガラス状カーボン材が提供される。したがって
ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスで用
いられるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置
等の半導体製造装置用の各種部材として、長期に亘って
安定に使用することが可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 黒鉛六角網面層の平均格子面間隔d002
の値が0.365nm以下、結晶子Lc(002)の大きさが
1.5nm以上の結晶性状を備え、窒素含有量が100pp
m 以下であって、組織内に存在する窒素原子のうち水素
原子と結合するN−H結合の比率が30%以下であるこ
とを特徴とする耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン
材。 - 【請求項2】 嵩密度が1.50 g/cm3以上、曲げ強度
が1300 Kgf/cm2以上の材質性状を有する請求項1記
載の耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10118661A JPH11310459A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10118661A JPH11310459A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11310459A true JPH11310459A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14742096
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10118661A Pending JPH11310459A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 耐プラズマ性に優れたガラス状カーボン材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11310459A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7387835B2 (en) | 2003-10-28 | 2008-06-17 | Toyo Tanso Co., Ltd. | Silicon carbide-coated carbonaceous material and carbonaceous material to be coated with silicon carbide |
| JP2010248072A (ja) * | 2000-12-18 | 2010-11-04 | Toyo Tanso Kk | 低窒素濃度黒鉛材料、及び、その保管方法 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP10118661A patent/JPH11310459A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010248072A (ja) * | 2000-12-18 | 2010-11-04 | Toyo Tanso Kk | 低窒素濃度黒鉛材料、及び、その保管方法 |
| US7387835B2 (en) | 2003-10-28 | 2008-06-17 | Toyo Tanso Co., Ltd. | Silicon carbide-coated carbonaceous material and carbonaceous material to be coated with silicon carbide |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040513 |
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| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061025 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070830 |