JPH11314122A - 樹脂被覆アルミニウムシームレス缶の製造方法 - Google Patents
樹脂被覆アルミニウムシームレス缶の製造方法Info
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Abstract
まりよい樹脂被覆アルミニウムシームレス缶の製造方法
の提供。 【解決手段】 板厚0.20mm〜0.32mmのアル
ミニウム板の両面に、樹脂フィルムを被覆したラミネー
トアルミニウム板を、カップの絞り加工、カップの再絞
り加工、更にしごき加工を行ってシームレス缶を得るに
際し、カップの絞り加工を被覆樹脂のガラス転移温度
(Tg)から樹脂の冷結晶化温度(Tc)の範囲で行
い、次いで、カップの缶体温度を50℃以下にした後、
カップの再絞り加工およびしごき加工を、加工金型の温
度を120℃以下で加工することを特徴とする樹脂被覆
アルミニウムシームレス缶の製造方法。
Description
ウムシームレス缶の製造方法に関する。
属缶・容器は、その形状からスリーピース缶とツーピー
ス缶とに大別される。スリーピース缶は、地蓋、缶胴、
天蓋からなるためスリーピース缶と呼ばれている。一方
ツーピース缶は、地蓋と缶胴とが一体となったもので、
それに天蓋とからなるためツーピース缶、または、缶胴
部に接合部がないことからシームレス缶とも呼ばれてい
る。
るため塗装が施されて使用されているが、近年、樹脂フ
ィルムを積層したラミネート缶が開発され、市場に出回
っている。ラミネート缶は、金属素材に樹脂フィルムを
積層させたものから、缶体成形加工を行うものが主であ
り、特にツーピース缶を得るには高度な成形加工技術を
必要とする。かかる意味においても、ツーピースのラミ
ネート缶に関わる技術は、例えば特開平7−2241号
公報、特開平7−195619号公報、特開平8−24
4750号公報等、数多く提案され、開示されている。
見た場合、適用する有機樹脂フィルムにもよるが、耐内
容物性、特に内容物の味、風味といったフレーバー性に
優れている点が第一に挙げられている。一方、デメリッ
トとしては、今度はメーカー側からであるが、前述した
ようにツーピース缶の場合、有機樹脂フィルム被覆金属
板の加工度合(又は、変形度合)が大きいので成形時に
内面樹脂フィルムに傷が入ったりして、缶内面の品質確
保ができなくなるため、缶体の品質検査を厳重に行う必
要があることと、製品歩留りが現行の塗装缶に比し劣る
といった点が挙げられる。
ミネート缶の場合、前記の傾向が大きいが、アルミニウ
ム素材のラミネート缶でも同様なことが起こる。こうし
たラミネート缶の内面樹脂フィルムの皮膜欠陥は、前述
したように缶成形加工時に入るものであり、この欠陥を
最小限に抑えることは、品質、製品歩留まりの点から重
要な技術課題であることは言うまでもない。しかし、し
ごき加工を伴うツーピース缶成形の場合、特にその高加
工率の場合、適切な方法がないのが現状である。
欠陥のない高品質なシームレス缶を歩留まりよく提供す
る点にある。
板の両面に樹脂フィルムを被覆したラミネートアルミニ
ウム板を、カップへの絞り加工、カップの再絞り加工、
更にしごき加工を行ってシームレス缶を得るに際し、カ
ップへの絞り加工を被覆樹脂のガラス転移温度(Tg)
から樹脂の冷結晶化温度(Tc)の範囲で行い、次い
で、カップの缶体温度を50℃以下にした後、カップの
再絞り加工およびしごき加工を、加工金型の温度を12
0℃以下で加工する樹脂被覆アルミニウムシームレス缶
の製造方法に関する。
ついて詳細に説明する。まず、本発明の方法における缶
体の成形加工について述べる。本発明の缶体の成形加工
方法は、樹脂被覆ラミネートアルミニウム板を絞り加工
によりカップ状に成形する第1工程と、ついで第1工程
で得たカップを更に再絞り加工し、第1工程で得たカッ
プより缶径が小さく缶高さの高いカップを成形すると同
時に、このカップの缶壁部をパンチとしごきダイスの間
に通し、缶壁を薄く伸ばすしごき加工を同一成形加工機
により行う第2工程と、第2工程で得た缶体を適当な缶
高さに切断するトリミングを行った後、缶開口部を縮径
にするネック加工と天蓋を巻き締めるのに必要なフラン
ジ加工を同一加工機で行う第3工程からなっている。
板の温度を被覆樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)
から冷結晶化温度(Tc)の範囲で行われる。絞り加工
の温度を被覆樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)か
ら冷結晶化温度(Tc)の範囲に限定した理由は、絞り
加工による缶底部コーナーの被膜健全性を確保するため
である。
パンチが最初に当たる個所であり、高い衝撃がかかる。
従って、この部位の樹脂フィルムにマイクロクラックが
生じた場合、その後の再絞り加工およびしごき加工で、
ひどい被膜欠陥となってしまう危険性が大きく、絞り加
工による缶底部コーナーの被膜健全性の確保は、缶体の
内面品質の点から重要な要素となる。このような観点か
ら、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)未満での加
工は、缶底部コーナーの樹脂フィルムにマイクロクラッ
クが生じ易く、好ましくない。また、冷結晶化温度(T
c)を超えて絞り加工を行った場合は、樹脂の熱結晶化
が起こり易くなり、樹脂フィルムの衝撃強度が低下し、
缶底部コーナーの樹脂フィルムにマイクロクラックが生
じ易く、好ましくない。従って、本発明の方法では絞り
加工は、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)から冷
結晶化温度(Tc)の範囲で行う必要がある。
移温度(Tg)から冷結晶化温度(Tc)の範囲に限定
したのは、上記の理由からで、好ましくはガラス転移温
度(Tg)+5℃から冷結晶化温度(Tc)−10℃の
範囲が良い。絞り加工に供するラミネート板の温度と
は、接触式温度計等で測定される表面温度を指し、ラミ
ネート板の温度を、被覆樹脂フィルムのガラス転移温度
(Tg)から冷結晶化温度(Tc)の範囲に制御する手
段としては、ラミネート板を電気炉中で加熱する方法や
熱風で加熱する方法等、常用の手段が適用される。ま
た、絞り加工を行う金型の表面温度を、ガラス転移温度
(Tg)から冷結晶化温度(Tc)の範囲に加熱して成
形加工する加温加工方法も、ラミネート板を加熱した場
合と同様な効果が得られるが、この場合は、絞り加工を
行う前のラミネート板の表面温度により、加工金型の設
定温度を決める必要があるが、ラミネート板の表面温度
が、例えば常温の場合は、設定温度はガラス転移温度
(Tg)より10〜15℃高めに設定すると良い。ま
た、上記の常用の手段でラミネート板の加熱を、ガラス
転移温度(Tg)から冷結晶化温度(Tc)の範囲にし
て成形加工する方法と、加工を行う金型の表面温度を、
ガラス転移温度(Tg)から冷結晶化温度(Tc)の範
囲に加熱して成形加工する加温加工方法の併用も可能で
あり、設備にあった手段が採用できる。
て述べる。本発明の方法における、再絞り加工およびし
ごき加工は、絞り加工で得たカップの缶体温度を50℃
以下にした後、加工金型の温度を120℃以下で行う。
前述した缶体内面の皮膜欠陥は、この再絞り加工及びし
ごき加工で起こり易い。その理由は、成形加工の際に金
属の加工熱が発生し、樹脂フィルムの特性を大きく変化
させるためである。熱による樹脂フィルムの特性変化
は、(1)樹脂フィルムの軟化、(2)樹脂フィルムの
結晶化などがあるが、いずれの特性変化も成形加工によ
る皮膜欠陥の発生原因となる。
は、樹脂フィルムと成形加工金型との離型性が悪くな
り、その結果離型時に樹脂フィルムに傷を付け易くな
る。また、(2)樹脂フィルムが結晶化した場合は、ア
ルミニウム板の成形加工形状に樹脂フィルムが追随し難
くなり、その結果樹脂フィルムに欠陥が発生し易くな
る。
ィルムの欠陥発生防止の点から重要な要素であり、本発
明の方法では絞り加工で得たカップの缶体温度を50℃
以下とすることが必要である。カップの缶体温度が50
℃を超えると、樹脂フィルムと成形加工金型との離型性
が悪く、樹脂フィルムが傷つき易く、缶体の内面側は耐
食性確保が難しい。また、外面側は「カジリ」と言っ
た、しごきダイスによる缶高さ方向への傷が入り易くな
り、その後行われる印刷での外観性が劣り、好ましくな
い。
して再絞り加工およびしごき加工を行うが、120℃を
超える温度では、樹脂フィルムが軟化して成形加工金型
との離型性が悪くなるため、かえって樹脂フィルムの傷
付きがひどくなり缶内面の耐食性確保が難しいと共に、
場合によっては樹脂フィルムと成形加工金型との離型の
際に缶胴部が座屈し、正常な缶体が得られないといった
事態となることがある。また、外面側は、前述した「カ
ジリ」が激しく入り、その後行われる印刷での外観性が
劣るだけでなく、場合によっては「カジリ」部を起点と
する缶胴破断が起こり、好ましくない。再絞り加工およ
びしごき加工の際、加工金型全体の温度を120℃以下
で行うのが好ましいが、特に加工度が低い場合は、加工
パンチの温度を120℃以下にするだけでも、樹脂フィ
ルムの欠陥防止効果は得られる。再絞り加工およびしご
き加工の際の加工金型全体の温度、または加工パンチの
温度は、基本的には低い方が良く、好適な温度としては
100℃以下にするのが好ましい。なお、しごき加工は
しごきダイスを1枚で行う1段しごき加工や、2枚ない
しは3枚で行う多段しごき加工などが適用できる。
以下にする手段としては、絞り加工で得たカップが50
℃以上の場合は冷風を当てる等の手法が採用でき、ま
た、加工金型の温度を120℃以下にする手段として
は、金型に冷却水を通す方法、水、又は潤滑成分を水に
溶解または分散させたものを吹きかけて冷却する方法、
更にはこれらの併用といった方法が採用できる。どの手
法を採用するかは、設備との関係で適宜選択することが
好ましい。
工、カップの再絞り加工、更にしごき加工における、缶
壁部の板厚減少度、即ち加工度は特別限定するものでは
ないが、皮膜欠陥の防止という観点からは、加工度は小
さい方が良いが、缶重量が重くなり不経済となるため、
缶壁部のアルミニウム板厚(Wt)が、缶底部のアルミ
ニウム板厚(Bt)との関係において、
50〜70% の範囲で成形加工を行うことが好ましい。
本発明の方法に適用されるアルミニウム板は、通常缶容
器に用いられる3004系アルミニウム合金や5052
系アルミニウム合金、5081系アルミニウム合金等種
々のアルミニウム合金が適用される。アルミニウム合金
の板厚としては、0.20mm〜0.32mmのものが
適用される。板厚が0.20mm未満では、炭酸飲料や
ビール等を充填、密封する内圧缶の場合、耐圧強度が十
分でなく缶底部が張りだした状態になる場合があり、好
ましくない。一方、0.32mmを超えると、缶の耐圧
強度は十分に確保されるが、実質的には品質過剰であ
り、経済的でない。
強度から限定したものである。従って適用するアルミニ
ウム合金板の機械的特性、特に耐力強度と関わりがあ
る。即ち、耐力強度が高い場合は板厚の薄手化が可能と
なるが、実際には本発明を実施する際は、板厚は缶全体
の強度バランスを考慮し、適宜選択することが望まし
い。
ルムについて説明する。本発明方法での樹脂フィルム
は、ポリエステル樹脂フィルムが使用される。ポリエス
テル樹脂は、例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエ
チレンイソフタレート(PEI)のようなホモポリマー
や、例えばポリエチレンテレフタレートとポリエチレン
イソフタレートとの共重合樹脂であるコーポリマーや、
またこうしたホモポリマー同士あるいはコポリマーとの
ブレンド樹脂等が使用される。
μmである。缶の内面に当たる面に積層される樹脂フィ
ルムの厚みは、缶内面の耐食性の点から限定されるもの
であり、10μm未満では缶の成形加工後に充填する内
容物にもよるが、十分な耐食性を確保するのは難しい場
合がある。一方、50μmを超えると、内容物に対し耐
食性は十分確保されるが、実質的に過剰品質となり、経
済的でない。したがって、樹脂フィルムの厚みとして
は、12〜40μmが品質および経済性からは好ましい
範囲である。
ィルムの厚みの選定は、後述する缶壁部の薄肉化の加工
度との関係があることも選定の際の重要な要素である。
即ち、加工度が高い場合は、当然その加工度に応じ樹脂
フィルムの厚みも薄くなるため、缶内面の耐食性も低下
する。従って予め厚手の樹脂フィルムを使用することが
望ましい。一方、加工度が低い場合はそれに応じて予め
薄手のフィルムを適用することが可能となる。
脂フィルムの密度は1.36未満である。密度は樹脂の
結晶状態を示す指標となり、例えば、延伸された樹脂フ
ィルムなどの結晶化度が高い場合は、密度は大きくな
る。密度が1.36未満であるということは、ポリエス
テル樹脂の状態としては非晶質であることを示す。従っ
て、本発明の方法では、樹脂フィルムの非晶質状態はカ
ップの絞り加工、カップの再絞り加工、更にしごき加工
を行う直前の樹脂フィルムが被覆されたラミネート材
と、ネック加工およびフランジ加工直前の缶体と、二度
非晶質状態となる。
晶質にする理由は、その後行うカップの絞り加工、カッ
プの再絞り加工、更にしごき加工において、樹脂フィル
ムの加工性を十分に確保することを目的にしたもので、
密度が1.36を超えると、成形加工にフィルムが耐え
られずフィルム破断が起こる場合がある。特に、加工度
が大きい時はこの傾向が顕著に現れ、缶体の耐食性が十
分に確保できない。
の缶体を加熱し、再度樹脂フィルムの状態を非晶質にす
る理由は、ネック加工及びフランジ加工に耐える加工性
を有する樹脂フィルムにするためで、特に、ネック加工
率の高いいわゆる高縮径缶体においては、樹脂フィルム
の密度が1.36を超えた場合はフィルム剥離が発生し
やすくなる。従って、本発明の方法では、カップの絞り
加工、カップの再絞り加工、更にしごき加工の缶成形加
工を施した後、得られた缶体を加熱し再度樹脂フィルム
の密度を1.36未満にした後、ネック加工およびフラ
ンジ加工を行う。
更にしごき加工を経て得られる缶体は、この時の加工に
より、樹脂フィルムの密着性は著しく低下しており、こ
の状態でネック加工およびフランジ加工を行うと、樹脂
フィルムは剥離する。そこで、本発明の方法では、缶体
を加熱・冷却し再度樹脂フィルムの密度を1.36未満
にした後、ネック加工およびフランジ加工に供するもの
である。樹脂フィルムの密度を1.36未満にすること
で、樹脂フィルムは剥離やクラックが発生することなく
ネック加工およびフランジ加工を行うことができる。特
に、ネック加工率が高い、高縮径化への対応について
は、樹脂フィルムの耐加工密着性が一層必要となり、こ
の場合樹脂フィルムの密度は低い方が非晶質化度が高い
ため、良好となる。樹脂フィルムの密度は、カップへの
絞り加工や、ネック加工・フランジ加工前の状態とし
て、好ましくは1.35未満が好適である。
体的に説明するが、その前に本発明の方法で行った評価
方法に付いて述べる。 (1)樹脂フィルムの密度は、密度勾配管法により測定
した。 (2)樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)および冷
結晶化温度(Tc)の測定は、示差走査熱量計(DS
C)で、10℃/分の昇温速度で測定し、ガラス転移温
度は転移が始まる点をその温度とし、また冷結晶化温度
はピークをその温度とした。 (3)カップの絞り加工後の缶底部コーナーのマイクロ
クラックについては、光学顕微鏡で観察しその程度を評
価した。評価は次のように評価基準を設定定して行っ
た。 〇:クラックなく良好 □:軽微なクラッ
ク発生 △:明確なクラック発生 ×:激しいクラッ
ク発生 (4)再絞り加工およびしごき加工時の樹脂フィルムと
加工パンチの離型性は、成形缶上部に起こる缶体の座屈
程度を観察し評価した。また、缶外面に発生するカジリ
程度は、傷付き程度を肉眼観察や光学顕微鏡で観察して
評価した。 離型性の評価は、次のように評価基準を設定し行っ
た。 〇:缶開口部の座屈なく良好 □:軽微な缶開口
部の座屈あり △:開口部円周の1/3程度座屈 ×:開口部円周の
1/3以上座屈 カジリ性の評価は、次のように評価基準を設定し行っ
た。 〇:カジリなく良好 □:軽微なカジリ
が1〜3本発生 △:明確なカジリが1〜3本発生 ×:激しいカジリ
発生 (5)ネック加工及びフランジ加工での樹脂フィルムの
状態については、剥離状況やクラック発生状況を肉眼観
察や光学顕微鏡で観察し評価した。剥離状況やクラック
発生状況の評価は、次のように評価基準を設定し行っ
た。 〇:剥離やクラックなく良好 □:軽微なクラッ
ク発生 △:一部剥離やクラック発生 ×:剥離発生 (6)缶内面の樹脂フィルムの傷付き程度については、
1.0wt%食塩水に界面活性剤0.1wt%を添加し
た電解液で、缶体を陽極、陰極は銅線とし、印加電圧6
Vで3秒後の電流値を測定し、樹脂フィルムの被膜の健
全性の評価とした(以下、この評価法をQTV試験と称
する)。
移温度(Tg)が63℃、冷結晶化温度(Tc)が11
7℃の、厚み20μmのポリエステル樹脂フィルムを被
覆したラミネートアルミニウム板に潤滑油を塗布した後
加熱し、温度55℃(テスト1)、65℃(テスト
2)、85℃(テスト3)、105℃(テスト4)、1
25℃(テスト5)においてカップ絞り加工を行った。
この時得られたカップについて、缶底部コーナー樹脂フ
ィルムのマイクロクラック発生状況について観察した。
なお、カップ絞り加工する前のラミネート樹脂フィルム
の密度は1.353である。
温度を30℃(テスト6)、40℃(テスト7)、50
℃(テスト8)、60℃(テスト9)にした後、金型温
度100℃で加工率60%の再絞り加工およびしごき加
工を行った。また、前記テスト5で得たカップについ
て、カップの缶体温度を40℃(テスト10)、60℃
(テスト11)にした後、金型温度100℃で加工率5
6%の再絞り加工およびしごき加工を行った。こうして
得られた缶体について、樹脂フィルムと金型との離型
性、外面樹脂フィルムのカジリ程度を観察すると共に、
QTV試験で缶内面樹脂フィルムの傷付き程度を測定し
た。この結果は表1〜3に示した。
較例に比較してカップの絞り加工で缶底部コーナーのフ
ィルムに欠陥が入り難いことがわかる。また、その後の
再絞り加工としごき加工においても、樹脂フィルムと金
型パンチとの離型性やカジリ等も良好で、樹脂フィルム
の欠陥も極微小であり、QTV値は小さい。従って、樹
脂フィルムの健全性が十分確保されていることが分か
る。
カップの缶体温度40℃にした後、金型温度60℃(テ
スト12)、80℃(テスト13)、100℃(テスト
14)、120℃(テスト15)、140℃(テスト1
6)にして、加工率58%の再絞り加工およびしごき加
工を行った。こうして得られた缶体について、樹脂フィ
ルムと金型との離型性、外面樹脂フィルムのカジリ程度
を観察すると共に、QTV試験で缶内面樹脂フィルムの
傷付き程度を測定した。この結果を表4に示した。
に比較して再絞り加工としごき加工においても、樹脂フ
ィルムと金型パンチとの離型性やカジリ等も良好で、樹
脂フィルムの欠陥も極微小であり、QTV値は小さい。
従って、樹脂フィルムの健全性が十分確保されているこ
とが分かる。
移温度(Tg)が68℃、冷結晶化温度(Tc)が13
8℃のポリエステル樹脂フィルムの厚み8μm(テスト
17)、12μm(テスト18)、20μm(テスト1
9)、30μm(テスト20)、40μm(テスト2
1)、50μm(テスト22)を被覆したラミネートア
ルミニウム板に潤滑油を塗布した後加熱し、温度75℃
にて絞り加工を行い、次いで、得られたカップの缶体温
度を45℃にした後、金型温度100℃で加工率62%
の再絞り加工およびしごき加工を行った。この時得られ
たカップの缶底部コーナー樹脂フィルムのマイクロクラ
ック発生状況について観察した。
ムと金型との離型性、外面樹脂フィルムのカジリ程度を
観察すると共に、QTV試験で缶内面樹脂フィルムの傷
付き程度を測定した。その結果を表5、6に示した。な
お、カップ絞り加工する前のラミネート樹脂フィルムの
密度についても表5、6に示した。
加熱・冷却した後、ネック加工、フランジ加工を行い、
樹脂フィルムの剥離とクラック発生状況について肉眼観
察および光学顕微鏡で観察すると共にQTV試験でラミ
ネート樹脂フィルムの健全性を調べた。その結果を表7
に示した。なお、ネック加工およびフランジ加工する前
の樹脂フィルムの密度は、1.348(テスト23)、
1.355(テスト24)、1.368(テスト25)
である。
に比較して再絞り加工としごき加工においても、樹脂フ
ィルムと金型パンチとの離型性やカジリ等も良好で、樹
脂フィルムの欠陥も極微小でありQTV値は小さい。ま
た、ネック加工およびフランジ加工においても、樹脂フ
ィルムの健全性が十分確保されていることが分かる。
に、ガラス転移温度(Tg)が53℃、冷結晶化温度
(Tc)が118℃の厚み20μmの二軸延伸ポリエス
テル樹脂フィルムをラミネートし、必要に応じ再加熱と
急冷を行い、密度が1.343(テスト26)、1.3
52(テスト27)、1.358(テスト28)、1.
367(テスト29)、1.375(テスト30)のラ
ミネートアルミニウム板を得た。このラミネート材に潤
滑油を塗布した後加熱し、温度45℃にてカップの絞り
加工を行い、缶底部コーナー樹脂フィルムのマイクロク
ラック発生状況について観察した。
℃にした後、金型温度100℃で加工率56%の再絞り
加工およびしごき加工を行った。こうして得られた缶体
について、樹脂フィルムと金型との離型性、外面樹脂フ
ィルムのかじり程度を観察すると共に、QTV試験で缶
内面樹脂フィルムの傷付き程度を測定した。その結果を
表8に示した。
に比較して、カップの絞り加工で缶底部コーナーのフィ
ルムに欠陥が入り難いことがわかる。また、その後の再
絞り加工としごき加工においても、樹脂フィルムと金型
パンチとの離型性やかじり等も良好で、樹脂フィルムの
欠陥も極微小でありQTV値は小さい。従って、樹脂フ
ィルムの健全性が十分確保されていることが分かる。
ある。 * 実施例、比較例の区別の欄は、実施例を実で、比
較例を比で表している。 *1 缶底コーナークラックは缶内面カップの缶底コー
ナークラックを指す。 *2 QTV試験の単位は、mA/缶である。 *3 ネック、フランジ部状況とは、ネック、フランジ
部の剥離、クラック状況を指す。
得られる樹脂被覆アルミウムシームレス缶は、内面品質
の良い、高耐食性を有する缶であり、ユーザーが安心し
て使用できるものである。また、生産歩留まりも良いた
め、経済的にもメリットがあり、社会的ニーズに応えら
れる缶体であることから、その意義は大きいものであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 板厚0.20mm〜0.32mmのアル
ミニウム板の両面に、樹脂フィルムを被覆したラミネー
トアルミニウム板を、カップの絞り加工、カップの再絞
り加工、更にしごき加工を行ってシームレス缶を得るに
際し、カップの絞り加工を被覆樹脂のガラス転移温度
(Tg)から樹脂の冷結晶化温度(Tc)の範囲で行
い、次いで、カップの缶体温度を50℃以下にした後、
カップの再絞り加工およびしごき加工を、加工金型の温
度を120℃以下で加工することを特徴とする樹脂被覆
アルミニウムシームレス缶の製造方法。 - 【請求項2】 アルミニウム板の両面に被覆した樹脂フ
ィルムが、厚み10〜50μm、密度1.36未満のポ
リエステル樹脂フィルムである請求項1記載の樹脂被覆
アルミニウムシームレス缶の製造方法。 - 【請求項3】 カップの絞り加工、カップの再絞り加
工、更にしごき加工の缶成形加工を施した後、得られた
缶体を加熱・冷却し再度樹脂フィルムの密度を1.36
未満にした後、ネック加工およびフランジ加工する請求
項1または2記載の樹脂被覆アルミニウムシームレス缶
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13605198A JP4226103B2 (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 樹脂被覆アルミニウムシームレス缶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13605198A JP4226103B2 (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 樹脂被覆アルミニウムシームレス缶の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11314122A true JPH11314122A (ja) | 1999-11-16 |
| JP4226103B2 JP4226103B2 (ja) | 2009-02-18 |
Family
ID=15166039
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP13605198A Expired - Fee Related JP4226103B2 (ja) | 1998-04-30 | 1998-04-30 | 樹脂被覆アルミニウムシームレス缶の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4226103B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1998
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