JPH11317332A - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ

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JPH11317332A
JPH11317332A JP11040372A JP4037299A JPH11317332A JP H11317332 A JPH11317332 A JP H11317332A JP 11040372 A JP11040372 A JP 11040372A JP 4037299 A JP4037299 A JP 4037299A JP H11317332 A JPH11317332 A JP H11317332A
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JP
Japan
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electric double
double layer
layer capacitor
separator
thickness
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JP11040372A
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Manabu Kazuhara
学 数原
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Katsuharu Ikeda
克治 池田
Takeshi Kawasato
健 河里
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エネルギ密度が大きく、充放電サイクル耐久性
に優れる電気二重層キャパシタの提供。 【解決手段】炭素質粉末と含フッ素重合体とを含む多孔
質層をアルミニウム箔集電体の両面又は片面に形成して
なる電極体とセパレータと非水系電解液とを有する電気
二重層キャパシタにおいて、前記多孔質層の厚さを80
〜200μm、前記集電体の厚さを20〜80μm、か
つ前記セパレータの厚さを30〜170μmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気二重層キャパシ
タ、特に高出力用途に適する電気二重層キャパシタに関
する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層キャパシタは、分極性電極と
電解液との界面に形成される電気二重層に電荷を蓄積す
ることを原理としており、電池より大電流による急速充
放電ができることからエネルギ分野への応用が近年活発
に検討され、例えば特開平8−45793には大容量か
つ高出力のキャパシタが提案されている。具体的用途と
しては、電気自動車又はハイブリッド自動車への応用が
注目されている。これらの用途は、米国エネルギ省の目
標値として、近未来に500W/kg、最終的には15
00W/kgの高出力密度で作動する電源の開発が要求
されている(A.F.Burke et. al., Material Characteri
stics and the Performance of Electrochemical Capac
itors for Electric/hybrid Vehicle Applications, Ma
terials Research Society Spring Meeting, San Franc
isco, CA, 1995.4.17-21)。
【0003】電気二重層キャパシタセルの比重は、構造
やハウジングにも依存するが、不要な空間を除きかつハ
ウジング等を軽量化した場合約1.4〜1.8g/cm
3であるから、上記出力密度を体積あたりの出力に換算
すると500W/kgは約800W/L、1000W/
kgは約1600W/L、1500W/kgは約240
0W/Lに相当する。これまでに、このような高出力密
度で使用可能な電気二重層キャパシタの初期性能に関す
る報告は多い。しかし電気自動車等の用途では例えば大
電流で5万回以上の充放電サイクルに対する耐久性を要
するという充放電サイクル信頼性が必要とされるが、高
出力密度とともにそれほどの高信頼性を有する電気二重
層キャパシタは得られていない。
【0004】電気二重層キャパシタの電解液としては有
機系電解液と水系電解液があるが、作動電圧が高く、充
電状態のエネルギ密度を大きくできることから、有機系
電解液を用いた電気二重層キャパシタが注目されてい
る。有機系電解液を用いる場合、電気二重層キャパシタ
の単位体積あたりの容量(以下、容量密度という)を向
上させるため、活性炭等の炭素材料が使用される。ま
た、電気二重層キャパシタセルの内部に水分が存在する
と水分の電気分解により性能が劣化するため、通常、電
極は減圧下で加熱処理して充分に脱水される。
【0005】電極の作製方法としては、例えばカルボキ
シメチルセルロース等のバインダを溶媒に溶解させた溶
液に炭素微粉末を分散させてスラリとなし、これを集電
体に塗布し乾燥して集電体上に電極層を形成する方法が
ある。しかし、この方法では電極と集電体との接合強度
が弱い。またバインダの耐熱性が充分ではないため電極
内の水分等の不純分を充分に除去できるほど高温で電極
を熱処理できない。さらにこの方法では、例えば電極を
60μm以上の厚膜とする場合は均一にスラリの溶媒を
乾燥除去することが困難であり、高強度、低抵抗、高密
度、高容量の電極層を集電体上に生産性よく形成するこ
とが難しい。
【0006】また、活性炭等の炭素質材料とポリテトラ
フルオロエチレン(以下、PTFEという)等のバイン
ダと液状潤滑剤からなる混練物を予備成形した後、延伸
又は圧延してシート状に成形された電極を得る方法が提
案されている(特開昭63−107011、特開平2−
235320)。この方法によればPTFEが繊維化し
ているためイオン伝導を阻害しにくく、また炭素質材料
は高密度に充填される。電極と集電体との接合も、導電
性接着層を介して接合することにより、接合強度を高く
かつ電気的な接触抵抗を小さくできる。また、PTFE
は熱的にも電気化学的にも安定なため、高信頼性かつ高
容量かつ低抵抗の電気二重層キャパシタを構成できる。
【0007】しかし、大電流で充放電する必要のある用
途の場合はさらに電極の抵抗を低減する必要があり、そ
のためには電極の厚さを薄くすることが有効である。と
ころが上記電極は、PTFEが混練されることによりラ
ンダムに繊維化し、また繊維化部分と非繊維化部分が生
じるため、電極を例えば200μm以下の厚さのシート
に成形しようとすると表面に凹凸が生じやすく、穴が空
きやすい問題がある。したがって、電気二重層キャパシ
タの容量密度を大きくできず、また内部抵抗も充分には
低減できない。
【0008】上記問題点に対し、本発明者らは炭素質材
料とPTFEと加工助剤からなる混合物をスクリュー押
出し成形した後、圧延して、高強度かつ厚さ200μm
以下の多孔質電極シートを得る方法を提案している(特
願平10−19758)。この方法によれば、工業的に
連続的に生産性高く電極シートを得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記電
極製造方法により容易に高強度電極シートの厚さをコン
トロールできるようになった。本発明は、この技術を生
かしてパワー用途用の電気二重層キャパシタ、特に高出
力密度かつ高エネルギ密度であり、かつ充放電サイクル
耐久性に優れる電気二重層キャパシタを提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は炭素質粉末と含
フッ素重合体とを含む多孔質層をアルミニウム箔集電体
の少なくとも片面に形成してなる電極体を正極体及び負
極体とし、該正極体の多孔質層と該負極体の多孔質層と
をセパレータを介して対向させて素子を形成し、該素子
に非水系電解液を含浸させ密閉容器に収容してなる電気
二重層キャパシタにおいて、前記多孔質層の厚さが80
〜200μmであり、かつ前記アルミニウム箔集電体の
厚さが20〜80μmであり、かつ前記セパレータの厚
さが30〜170μmであり、かつ前記多孔質層の密度
が0.50〜0.80g/cm3であることを特徴とす
る電気二重層キャパシタを提供する。
【0011】本明細書において、炭素質粉末と含フッ素
重合体とを含む多孔質層を電極層としてアルミニウム箔
集電体の片面又は両面に形成して集電体と一体化したも
のを電極体という。そして、この電極体を正極側に用い
る場合は正極体、負極側に用いる場合は負極体という。
【0012】本発明における多孔質層は、炭素質粉末の
比表面積が700〜2500m2/gであることが好ま
しく、活性炭粉末を主成分とするのが好ましい。炭素質
粉末の比表面積が700m2/g未満であると電気二重
層キャパシタの静電容量が低下する。2500m2/g
を超えると電極を高密度に成形するのが難しくなり、電
極単位体積あたりの静電容量が低下する。特に好ましく
は1000〜1800m2/gである。また、活性炭粉
末以外に、カーボンブラック、ポリアセン等の大比表面
積の材料も好ましく使用できる。特に、高比表面積の活
性炭粉末と、導電材として高導電性のカーボンブラック
を混合して使用することが好ましい。この場合、カーボ
ンブラックは電極層中に5〜20重量%含まれることが
好ましい。
【0013】上記の多孔質層を電気的に接続するための
集電体は、導電性に優れかつ電気化学的に耐久性のある
材料であればよく、アルミニウム、チタン、タンタル等
のバルブ金属、ステンレス鋼等が使用できるが、なかで
もアルミニウムは比重が軽く、導電性に優れ、かつ電気
化学的に安定であるので好ましい。
【0014】集電体の形状は、箔状のものが価格が安価
であり好ましいが、多孔質層との接合性を高める必要の
ある場合は、パンチングメタル、エキスパンドメタル等
も適宜使用できる。また集電体箔にエッチング等の処理
を施し、表面を粗面化してから使用してもよい。
【0015】本発明において、アルミニウム箔集電体の
片面に接合される多孔質層の厚さは80〜200μmで
ある。80μm未満であると電気二重層キャパシタ素子
の単位体積あたりの炭素質粉末の含有量が少ないため、
容量密度が小さくなる。一方200μmを超えると多孔
質層の抵抗が高くなり、高出力充放電における損失が増
大してエネルギ密度が低下する。多孔質層の厚さは特に
好ましくは、100〜180μmである。
【0016】本発明において、アルミニウム箔集電体の
厚さは20〜80μmである。20μm未満であると集
電体の強度が低いため電極体の強度が低く、電気二重層
キャパシタ製造時の歩留まりが低下したり、電気二重層
キャパシタ使用時に外部振動等の応力による不良が起こ
りやすい。アルミニウム箔集電体の厚さが80μmを超
えると電気二重層キャパシタ素子の単位体積あたりのア
ルミニウム箔集電体含有量が増え、炭素質粉末の含有量
が相対的に低下するので容量密度が低下し、出力密度が
低下したりエネルギ密度が低下する。アルミニウム箔集
電体の厚さは好ましくは30〜60μmである。
【0017】本発明において、セパレータの厚さは30
〜170μmである。30μm未満であるとセパレータ
にピンホールが存在しやすくなるため電極間にミクロ的
なショートが起こりやすくなり、漏れ電流が増大して電
圧保持性が低下する。セパレータの厚さが170μmを
超えると電圧保持性は比較的確保しやすいが、電気二重
層キャパシタ素子の単位体積あたりのセパレータ含有量
が増え、炭素質粉末の含有量が相対的に低下するので容
量密度が低下し、出力密度が低下したりエネルギ密度が
低下する。したがって、キャパシタの用途に対する出力
密度とエネルギ密度への要求に加えて、用途に応じた電
圧保持性への要求に応じてさらにセパレータの材質と厚
さを選ぶことが好ましい。
【0018】例えば、本発明の電気二重層キャパシタを
太陽電池との組み合わせ電源として使用するように毎日
充放電する場合は、セパレータは30〜80μmのシー
トであることが好ましく、その材質としては多孔質ポリ
プロピレン等の合成樹脂又はセルロースからなることが
好ましい。なかでもセルロース製シートは強度が高く安
価であり好ましい。特にレーヨン紙が低抵抗かつ高強度
であるので好ましい。また、20〜40μmのシートを
2枚以上重ねて例えば40〜80μmのセパレータとし
て用いると、効果的に漏れ電流を低減できるので好まし
い。
【0019】また、数日以上、特に1ヶ月以上の長期間
のエネルギ貯蔵を要求される用途では、特に電圧保持性
が高い必要があるため、セパレータは60〜170μm
の厚さのシートであることが好ましく、ガラス繊維、セ
ルロース又は多孔質ポリプロピレンからなることが好ま
しい。なかでもガラス繊維マットは耐熱性、耐酸化性、
耐溶剤性に優れるため、特に電圧保持性を高くかつ大電
流充放電サイクル耐久性を高くできるので好ましい。
【0020】上記ガラス繊維マットが、最大繊維径10
μm以下の繊維からなると、強度が高くなり好ましい。
しかし、それでもガラス繊維マットは強度が充分ではな
く、例えば厚さが140μm未満の薄膜には成形し難い
ので、耐熱性を有し電気化学的に安定なポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素樹脂をガラス繊維の結合材として0.
2〜5重量%含ませてもよい。また、毎日充放電する場
合と同様に、厚さ20〜80μmのシートを2枚以上重
ねて60〜170μmの厚さに調節してセパレータとし
て用いると、効果的に漏れ電流を低減できるので好まし
い。
【0021】本発明において、多孔質層の密度は0.5
0〜0.80g/cm3であることが好ましい。密度が
0.50g/cm3未満であると電極の静電容量が低く
なり、0.80g/cm3を超えると多孔質層へ電解液
が含浸しにくくなったり、抵抗が上昇するので好ましく
ない。特に、0.60〜0.70g/cm3であると好
ましい。
【0022】本発明において、多孔質層中の含フッ素重
合体の割合は5〜20重量%であることが好ましい。含
フッ素重合体が5重量%以上含まれることによって実用
性のある電極シート強度が得られる。しかし、あまり多
く含まれると多孔質層の抵抗が大きくなるので20重量
%以下とするのが好ましい。より好ましくは7〜15重
量%である。
【0023】本発明における含フッ素重合体としてはP
TFEが好ましい。PTFEは、繊維化することにより
低抵抗かつ高強度の、連続的に微細な孔を有する多孔質
層を形成できる。そして、炭素質材料が含フッ素重合体
に担持されて多孔質層を形成していることが好ましい。
ただし、本発明におけるPTFEは、テトラフルオロエ
チレンの単独重合体だけでなく、テトラフルオロエチレ
ンに対して他の単量体を0.5モル%以下加えて共重合
させて得られる共重合体も含むものとする。他の単量体
に基づく重合単位が0.5モル%以下であれば、PTF
Eに溶融流動性が付与されず、テトラフルオロエチレン
単独重合体同様に繊維化して高強度かつ低抵抗の電極シ
ートを作製できる。
【0024】上記他の単量体としては、ヘキサフルオロ
プロピレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオ
ロ(アルキルビニルエーテル)、トリフルオロエチレ
ン、(パーフルオロアルキル)エチレン等が例示され
る。
【0025】本発明における多孔質層は、炭素質粉末と
PTFEと有機溶剤等の加工助剤からなる混合物をスク
リュー押出し成形した後、ロール圧延してシート状に成
形することにより得られることが好ましい。特にロール
圧延する方向をスクリュー押出しの方向と同じ方向に行
うと、PTFEが縦横に繊維化して3次元的網目構造が
形成されるので好ましい。上記方法により得られた電極
シートはPTFEが充分に繊維化していて強度が高いの
で、例えば厚さ70μm程度の薄い多孔質層からなるシ
ートでも工業的に連続的に高速度で製造できる。また得
られたシートを連続的にアルミニウム箔集電体に接合す
ることもできる。
【0026】本発明における多孔質層は、含フッ素重合
体が繊維化して3次元的網目構造を形成し、炭素質粉末
は該網目構造に担持され相互に結合していることが好ま
しい。含フッ素重合体からなる繊維は、含フッ素重合体
と炭素質粉末を加工助剤とともに混練したり加工助剤と
ともに押出し成形する等の外部応力が含フッ素重合体に
加わるときに生成する。該繊維は、含フッ素重合体から
なる結節を結んで3次元的に広がっている。
【0027】上記繊維の径、2つの結節を結ぶ繊維の長
さ、密度等は成形条件に依存する。本発明では走査型電
子顕微鏡(以下、SEMという)で倍率1万倍で観察し
たときに、上記繊維が実質的に径0.1μm以下かつ長
さ2μm以上の繊維からなることが好ましい。さらには
径0.01〜0.05μmかつ長さ3〜20μmである
繊維が繊維全体の体積の50%以上、特には80%以上
であることが好ましい。また、繊維の密度は繊維の伸び
る方向に直角方向の幅10μmあたりに、2〜20本で
あることが好ましい。
【0028】繊維の密度は高い方が、多孔質層の強度が
向上する点では好ましいが、電気二重層キャパシタの容
量を充分に高くできるほど充分な量の炭素質粉末を多孔
質層中に含ませる場合は、繊維の密度を高くする成形は
困難になりやすい。同様に多孔質層に充分な量の炭素質
粉末を含ませる場合、径が0.1μm超又は長さが2μ
m未満の繊維は生成しにくい。また、径が細すぎたり長
さが長すぎたりする繊維が多孔質層に含まれる繊維の大
半を占めると、強度が弱くなるおそれがある。
【0029】上述の多孔質層の断面のSEM写真の一例
を図2及び図3に示す。図2は倍率3千倍、図3は倍率
1万倍でそれぞれ観察した写真である。
【0030】本発明において、多孔質層からなる電極シ
ートは導電性接着剤を介してアルミニウム集電体に接合
することが好ましい。導電性接着剤としては、カーボン
ブラック又は微粒黒鉛からなる導電材と熱硬化性樹脂バ
インダとからなる接着剤が、接合力が高く熱安定性も高
いので好ましい。熱硬化性樹脂バインダとしてはポリア
ミドイミド樹脂が特に耐熱性と接合力が優れているので
好ましい。
【0031】上記導電性接着剤を用いて得られる電極体
は、過酷な条件下でも電気化学的にも熱的にも変質、剥
離、膨潤等の変化を起こしにくい。したがって、該電極
体を有する電気二重層キャパシタは長期電圧印加耐久
性、充放電サイクル信頼性、及び耐冷熱サイクル信頼性
に優れる。
【0032】本発明では、セパレータの空隙率は60〜
95%であることが好ましい。空隙率が60%未満であ
ると電解液の吸液性、保液性が不充分となり、セパレー
タの抵抗が大きくなる。空隙率が95%を超えるとセパ
レータの機械的強度が不足し、電気二重層キャパシタセ
ル製造時に破損したり、内部ショートが起こりやすくな
る。特にパワー用途に対しては、セパレータの空隙率は
70〜90%が好ましい。
【0033】本発明において、電解液を含浸させた状態
で、電極体の単位面積抵抗は3〜9Ω・cm2であるこ
とが好ましく、セパレータの単位面積抵抗は2Ω・cm
2以下であることが好ましい。電極体の単位面積抵抗が
9Ω・cm2を超えると、電気二重層キャパシタ素子の
抵抗が高くなり高出力密度のキャパシタが得にくい。電
極体の単位面積抵抗を3Ω・cm2未満とするには、多
孔質層の厚さを極度に薄くするか、多孔質層中の導電材
量を多くする必要がある。そのため、単位体積あたりの
電気二重層キャパシタ素子中に含まれる炭素質粉末の量
が少なくなり電気二重層キャパシタ素子の静電容量が低
下し、エネルギ密度が低下する。特には、電極体の単位
面積抵抗は3.5〜6Ω・cm2であるのが好ましい。
【0034】セパレータの単位面積抵抗が2Ω・cm2
を超える場合も電気二重層キャパシタ素子の抵抗が高く
なり、高出力密度の電気二重層キャパシタが得られない
ので好ましくない。このような単位面積抵抗を達成する
には、セパレータの材質と構造、電極の組成と構造、電
解液組成等について最善の組み合わせを選ぶことが重要
である。
【0035】本発明における電極体及びセパレータの単
位面積抵抗の測定方法は、下記の方法による。同じ電極
体からなる正極体と負極体とをセパレータを介して対向
させ、電解液に含浸させて素子1を形成し、その放電抵
抗を測定する。次に素子1においてセパレータを構成す
るシートを2枚重ねたものをセパレータとした以外は素
子1と同様にして素子2を形成し、その放電抵抗を測定
する。(1)、(2)より電極体の抵抗とセパレータの
抵抗を算出し、それぞれの単位面積あたりの抵抗値を求
める。
【0036】上記では2種類の素子を用いたが、さらに
セパレータを構成するシートを3枚以上重ねた素子を形
成し、3種類以上の素子の抵抗から電極体及びセパレー
タの抵抗値を算出してもよい。
【0037】本発明の電気二重層キャパシタに使用され
る非水系電解液は特に限定されず、公知の有機溶媒にイ
オン解離性の塩類を含む電解液を使用できる。なかでも
1234+、R1234+(ただし、R1
2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基で、それぞ
れ同じでも異なっていてもよい)で表される第4級オニ
ウムカチオンと、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、CF3
3 -等のアニオンとからなる塩を有機溶媒に溶解させた
有機電解液を使用するのが好ましい。
【0038】上記有機溶媒としては、プロピレンカーボ
ネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、エチルメチルカーボネート等のカーボネート類、γ
−ブチロラクトン等のラクトン類、スルホラン、アセト
ニトリル等を単独で又は2種以上の混合溶媒として好ま
しく使用できる。パワー用途においては、電気伝導度が
高く、イオン濃度を高くできるように、主溶媒をプロピ
レンカーボネートとし、1.0〜2.0mol/Lの
(C253(CH3)NPF6又は1.0〜2.0mo
l/Lの(C253(CH3)NBF4を溶解した溶液
が特に好ましい。
【0039】本発明の電気二重層キャパシタの構造は特
に限定されないが、容量を大きくできるように、集電体
の両面に電極層を形成した一対の帯状電極体を間にセパ
レータを介して巻回し、電解液を含浸させて有底円筒型
容器収容し密閉してなる円筒型、及び集電体の両面に電
極層を形成した矩形の電極体を正極体及び負極体とし、
セパレータを介して複数交互に積層し電解液を含浸させ
て有底角型容器に収容し、密閉してなる積層型が特に好
ましい。
【0040】
【実施例】[例1(実施例)]比表面積1500m2
g、平均粒径10μmの高純度活性炭粉末80重量%、
カーボンブラック10重量%、PTFE(本例ではテト
ラフルオロエチレン単独重合体を指す)粉末10重量%
からなる混合物に、プロピレングリコールを加え混合し
た。この混合物を一軸押出機にて、スクリュー押出しを
行った後ロール圧延し、熱風乾燥してプロピレングリコ
ールを除去して厚さ120μm、密度0.64g/cm
3の電極シートを作製した。
【0041】この電極シートの表面をSEMで倍率1万
倍で観察したところ、PTFE繊維が占める体積の80
%以上のPTFE繊維が長さ5〜15μmかつ繊維径
0.03〜0.05μmであり、幅10μmあたりに約
10本の繊維が存在した。この電極シートから面積4c
m×6cmの電極を切り出した。
【0042】リード端子を有する幅4cm、長さ6c
m、厚さ50μmの矩形の純アルミニウム箔の片面に、
ポリアミドイミド樹脂をバインダとする導電性接着剤を
介して上記電極を接合し、加熱して接着剤を熱硬化させ
て電極体を形成した。この電極体を2枚作製し、2枚の
電極体の電極面を対向させ、セルロース繊維製セパレー
タ(密度0.40g/cm3、空隙率74%、厚さ40
μm)を挟んで厚さ2mmの2枚のガラス製挟持板で挟
持し、素子を形成した。2枚の電極体とセパレータとの
合計の厚さは0.39mmであった。
【0043】電解液としてはプロピレンカーボネートに
1.5mol/lの(C253(CH3)NBF4を溶
解した溶液を用いた。上記素子を200℃で3時間真空
加熱することにより素子の不純分を除去し、電解液を真
空含浸させてポリプロピレン製の角型有底筒状容器に収
容し、密封して電気二重層キャパシタを作製した。
【0044】素子の体積を測定した後、電流密度20m
A/cm2で素子の直流抵抗と容量を測定し、容量密度
と単位面積抵抗を算出した。結果を表1に示す。単位面
積抵抗は、2枚の電極体の抵抗とセパレータ部分の抵抗
との和であるため、セパレータの枚数を5枚としたキャ
パシタ素子の直流抵抗とセパレータ1枚のキャパシタ素
子の直流抵抗との関係から2枚の電極体の抵抗の和とセ
パレータ1枚の抵抗を求めた。2枚の電極体の抵抗の和
を表1に示す。
【0045】さらに、放電開始電圧2.5V、放電終止
電圧1.25Vの場合について、出力密度1600W/
Lにおけるエネルギ密度を求め、表1に示した。ただ
し、体積あたりの出力密度と体積あたりのエネルギ密度
はキャパシタ素子体積を基準として求めており、端子や
ハウジングに要する体積は考慮しなかった。
【0046】表1において、電極厚さ、素子体積、素子
容量、素子抵抗、素子面積抵抗、電極体面積抵抗、容量
密度、及びエネルギ密度の単位は、それぞれμm、c
c、F、Ω、Ω・cm2、Ω・cm2、F/cc、Wh/
Lである。
【0047】[例2〜例6(実施例)及び例7〜例10
(比較例)]電極シートの成形条件を変更して電極シー
トの厚さを表1に示すとおりとした以外は例1と同様に
して電気二重層キャパシタを作製し、例1と同様の評価
を行った。結果を例1とともに表1に示す。
【0048】また、例1〜例10から得られた、電極シ
ートの厚さとエネルギ密度(出力密度1600W/L)
との関係を図1に示す。
【0049】[例11(実施例)]高純度活性炭粉末と
して比表面積1800m2/g、平均粒径10μmのも
のを用いた以外は例1と同様にして厚さ130μm、密
度0.67g/cm3の電極シートを作製した。これを
厚さ40μmのアルミニウム箔集電体の両面に、ポリア
ミドイミド樹脂をバインダとする導電性接着剤を用いて
接合し、導電性接着剤を熱硬化させて電極シートと集電
体を一体化させたシートを得た後、このシートから有効
電極面積6.3cm×12.3cmの34枚の電極体を
得た。このうち17枚を正極体、残りの17枚を負極体
とし、ガラス繊維マット製のセパレータ(最大繊維径1
0μm以下のガラス繊維からなり、厚さ160μm、空
隙率92%)を介して交互に積層して素子を形成した。
【0050】上記積層体素子を高さ15cm、幅7c
m、厚さ2.2cmの有底角型アルミニウムケースに収
容し、正極端子と負極端子を備えたアルミニウム上蓋を
用いてレーザー溶接封口し、注液口を開けた状態で20
0℃で5時間真空乾燥して不純物を除去した。
【0051】次いで、1.5mol/lの(C253
(CH3)NPF6のプロピレンカーボネート溶液を電解
液として素子に真空含浸させた後、注液口に安全弁を配
置して幅7cm、高さ15cm、厚さ2.2cm、重量
380gの角型電気二重層キャパシタとした。
【0052】得られた電気二重層キャパシタの初期の放
電容量は1400F、内部抵抗は2.8mΩであった。
2.5Vで100時間充電した後の漏れ電流は1mAで
あった。2.5Vで100時間充電した後、25℃で開
路状態とし、7日間放置した後のキャパシタの保持電圧
は2.3Vであった。放電開始電圧2.5V、放電終止
電圧1.25Vで、500W/kgでの定出力放電にお
ける出力エネルギ密度は1.7Wh/kgであった。放
電時の平均電流は112Aであった。
【0053】次いで、45℃の恒温槽中で0〜2.5V
の間で50Aの定電流による充放電サイクルを5万回繰
り返し、5万サイクル後の放電容量及び内部抵抗を測定
し、初期特性と比較して電気二重層キャパシタの長期的
な作動信頼性を加速的に評価した。サイクル試験後の容
量は1370F、内部抵抗は2.9mΩであり、大電流
での充放電信頼性が高かった。
【0054】また、上記電極シートを上記集電体の片面
のみに接合した以外は上記のとおり作製したシートから
有効電極面積4cm×6cmの電極体を2枚切り出し、
上記セパレータ(ガラス繊維マット)を挟んで例1と同
様にして素子を作製し、さらに電解液として上記電解液
を用いた以外は例1と同様にして電気二重層キャパシタ
を作製した。例1と同様にして直流抵抗を測定したとこ
ろ、この電気二重層キャパシタのセパレータ部分の抵抗
は、1.2Ω・cm2、2枚の電極体による抵抗は、
4.3Ω・cm2であった。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】図1に示すとおり、多孔質層である電極
シートの厚さによりエネルギ密度は異なる。これは、エ
ネルギ密度が素子の容量密度と素子の抵抗とにより決定
されるためである。本発明によればエネルギ密度が高
く、自己放電が少なく、充放電サイクル耐久性に優れる
電気二重層キャパシタが得られる。
【0057】本発明の電気二重層キャパシタは、低抵抗
かつ高容量密度であるため、特に正極体と負極体とをセ
パレータを介して複数交互に積層したり、帯状の正極体
と負極体とをセパレータを介して巻回する等の構造とす
ることにより、100F以上、さらには1000F以上
のパワー用キャパシタとして有効に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例における多孔質層の
厚さとエネルギ密度との関係を示す図。
【図2】本発明における多孔質層断面の倍率3千倍のS
EM写真。
【図3】本発明における多孔質層断面の倍率1万倍のS
EM写真。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素質粉末と含フッ素重合体とを含む多孔
    質層をアルミニウム箔集電体の少なくとも片面に形成し
    てなる電極体を正極体及び負極体とし、該正極体の多孔
    質層と該負極体の多孔質層とをセパレータを介して対向
    させて素子を形成し、該素子に非水系電解液を含浸させ
    密閉容器に収容してなる電気二重層キャパシタにおい
    て、前記多孔質層の厚さが80〜200μmであり、か
    つ前記アルミニウム箔集電体の厚さが20〜80μmで
    あり、かつ前記セパレータの厚さが30〜170μmで
    あることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】前記多孔質層の密度が0.50〜0.80
    g/cm3である請求項1に記載の電気二重層キャパシ
    タ。
  3. 【請求項3】セパレータの空隙率が60〜95%である
    請求項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ。
  4. 【請求項4】電極体の単位面積抵抗が3〜9Ω・cm2
    であり、セパレータの単位面積抵抗が2Ω・cm2以下
    である請求項1、2又は3記載の電気二重層キャパシ
    タ。
  5. 【請求項5】前記多孔質層は、実質的に径0.1μm以
    下かつ長さ2μm以上の含フッ素重合体からなる繊維が
    形成する網目構造に炭素質粉末が担持されてなる請求項
    1、2、3又は4記載の電気二重層キャパシタ。
  6. 【請求項6】前記多孔質層は、炭素質粉末と含フッ素重
    合体と加工助剤との混合物をスクリュー押出し成形した
    後ロール圧延して成形されたシートからなる請求項1、
    2、3、4又は5記載の電気二重層キャパシタ。
  7. 【請求項7】炭素質粉末の比表面積が700〜2500
    2/gであり、含フッ素重合体がポリテトラフルオロ
    エチレンからなりかつ前記多孔質層中に5〜20重量%
    含まれる請求項1、2、3、4、5又は6記載の電気二
    重層キャパシタ。
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