JPH11318090A - 振動型駆動装置、その製造方法およびそれを備えた機器 - Google Patents
振動型駆動装置、その製造方法およびそれを備えた機器Info
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- JPH11318090A JPH11318090A JP10139250A JP13925098A JPH11318090A JP H11318090 A JPH11318090 A JP H11318090A JP 10139250 A JP10139250 A JP 10139250A JP 13925098 A JP13925098 A JP 13925098A JP H11318090 A JPH11318090 A JP H11318090A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 接触体の摺接面に無電解メッキ膜の特性を生
かした硬化膜を用いた振動型駆動装置を、低コストで量
産性良く提供する。 【解決手段】 振動が励起される振動体2と、この振動
体に接触する接触体7とを相対的に摩擦駆動する振動型
駆動装置において、前記振動体2および前記接触体7の
うち一方の摺接面を平面度だし加工後に無電解メッキを
施して硬化膜を形成し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組
成物に強化材を含有させた複合樹脂層6で形成した振動
型駆動装置。
かした硬化膜を用いた振動型駆動装置を、低コストで量
産性良く提供する。 【解決手段】 振動が励起される振動体2と、この振動
体に接触する接触体7とを相対的に摩擦駆動する振動型
駆動装置において、前記振動体2および前記接触体7の
うち一方の摺接面を平面度だし加工後に無電解メッキを
施して硬化膜を形成し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組
成物に強化材を含有させた複合樹脂層6で形成した振動
型駆動装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動型駆動装置に
関し、さらに詳しくは振動型駆動装置の構成部材である
振動体と接触体の摺接面の形成に係る振動型駆動装置、
その製造方法およびそれを備えた機器に関するものであ
る。
関し、さらに詳しくは振動型駆動装置の構成部材である
振動体と接触体の摺接面の形成に係る振動型駆動装置、
その製造方法およびそれを備えた機器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】振動波モータ等と称される振動型駆動装
置は、振動体とこれに加圧接触する接触体との間の摩擦
を利用して、振動体の高周波振動の振動エネルギーを接
触体(移動体)の連続的な機械運動エネルギーに変換さ
せる形式の動力発生源である。このため、両者の摺接面
は耐摩耗性の高い材質で構成されていることが必要であ
る。
置は、振動体とこれに加圧接触する接触体との間の摩擦
を利用して、振動体の高周波振動の振動エネルギーを接
触体(移動体)の連続的な機械運動エネルギーに変換さ
せる形式の動力発生源である。このため、両者の摺接面
は耐摩耗性の高い材質で構成されていることが必要であ
る。
【0003】従来の振動型駆動装置において、振動体の
摺接面は、例えば平均粒子径が1μm程度のフッ素樹脂
(例えば、PTFE)を体積比で5〜25%均一に分散
した無電解ニッケル膜や、三元合金の無電解ニッケル膜
(例えばNi−P−B)を厚さ20〜30μm程度に形
成し、そのあと400℃以下で加熱硬化処理をして高硬
度の硬化膜の摺接面を得ていた。この高硬度の硬化膜の
摺接面は、更に例えば粒径3μm以下のダイヤモンド微
粒子を用いた研磨材により、平面度だしのためのラップ
加工をおこなって、平面度が3μm以下、中心線平均粗
さRa(μm)が0.03以下の平面に仕上げていた。
摺接面は、例えば平均粒子径が1μm程度のフッ素樹脂
(例えば、PTFE)を体積比で5〜25%均一に分散
した無電解ニッケル膜や、三元合金の無電解ニッケル膜
(例えばNi−P−B)を厚さ20〜30μm程度に形
成し、そのあと400℃以下で加熱硬化処理をして高硬
度の硬化膜の摺接面を得ていた。この高硬度の硬化膜の
摺接面は、更に例えば粒径3μm以下のダイヤモンド微
粒子を用いた研磨材により、平面度だしのためのラップ
加工をおこなって、平面度が3μm以下、中心線平均粗
さRa(μm)が0.03以下の平面に仕上げていた。
【0004】また、移動体の摺接面には、耐熱性の熱可
塑性樹脂又は液晶性の全芳香族ポリエステル樹脂等のベ
ース樹脂に、強化材として炭素ビーズを重量比で10〜
30%充填し、さらに必要に応じて潤滑剤であるフッ素
樹脂(PTFE)を重量比で5〜10%程度充填した複
合樹脂の層を設けていた。
塑性樹脂又は液晶性の全芳香族ポリエステル樹脂等のベ
ース樹脂に、強化材として炭素ビーズを重量比で10〜
30%充填し、さらに必要に応じて潤滑剤であるフッ素
樹脂(PTFE)を重量比で5〜10%程度充填した複
合樹脂の層を設けていた。
【0005】このように振動体の摺接面に硬化膜を形成
し、移動体の摺接面に複合樹脂層を形成したものは、両
摺接面間の摩擦係数が安定しており、且つ大きな駆動出
力が期待でき、旦つ振動体の摺接面の摩耗がほとんどな
く、移動体の摺接面の複合樹脂層の摩耗も極力小さくす
ることが可能とされたからである。
し、移動体の摺接面に複合樹脂層を形成したものは、両
摺接面間の摩擦係数が安定しており、且つ大きな駆動出
力が期待でき、旦つ振動体の摺接面の摩耗がほとんどな
く、移動体の摺接面の複合樹脂層の摩耗も極力小さくす
ることが可能とされたからである。
【0006】また、複合樹脂層のベース樹脂には耐熱性
の熱可塑性樹脂が使用されるが、これは材料物性の温度
依存性が比較的小さく、駆動時の温度上昇に対しても樹
脂材の軟化に起因するトルクダウンの現象が発生せず、
駆動性能および精度を安定させることができるからであ
る。
の熱可塑性樹脂が使用されるが、これは材料物性の温度
依存性が比較的小さく、駆動時の温度上昇に対しても樹
脂材の軟化に起因するトルクダウンの現象が発生せず、
駆動性能および精度を安定させることができるからであ
る。
【0007】さらに、複合樹脂層に潤滑剤であるフッ素
樹脂(PTFE)を充填するのは、フッ素樹脂が潤滑
性、非粘着性および撥水性等の特性を有しているので、
振動体の摺接面(硬化膜上)にフッ素樹脂の移着膜を形
成させることにより、両摺接面間の潤滑性を向上させ、
摩擦係数の安定化や複合樹脂層の摩耗減少を図るためで
ある。
樹脂(PTFE)を充填するのは、フッ素樹脂が潤滑
性、非粘着性および撥水性等の特性を有しているので、
振動体の摺接面(硬化膜上)にフッ素樹脂の移着膜を形
成させることにより、両摺接面間の潤滑性を向上させ、
摩擦係数の安定化や複合樹脂層の摩耗減少を図るためで
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の振動型駆動装置において、振動体の摺接面
を所定の平面度(3μm以下)と面粗さRa(0.03
μm以下)で形成するのには、 メッキ処理前の摺接面の平面度が悪いため、硬化膜を
約25μmと厚くする必要がある メッキ処理後の摺接面の平面度が悪いため、平面度だ
しのための硬化膜の除去する厚みが大きい等の加工時間
に関するコストアップの要因が課題となっていた。
ような従来の振動型駆動装置において、振動体の摺接面
を所定の平面度(3μm以下)と面粗さRa(0.03
μm以下)で形成するのには、 メッキ処理前の摺接面の平面度が悪いため、硬化膜を
約25μmと厚くする必要がある メッキ処理後の摺接面の平面度が悪いため、平面度だ
しのための硬化膜の除去する厚みが大きい等の加工時間
に関するコストアップの要因が課題となっていた。
【0009】又、硬度の高い振動体の摺接面に所定の平
面度(3μm以下)或は面粗さ(0.03μm以下)を
形成するのに、研磨材によるラップ加工を前提としてい
たため加工時間が長いほかに量産性にも欠けるという問
題もあった。
面度(3μm以下)或は面粗さ(0.03μm以下)を
形成するのに、研磨材によるラップ加工を前提としてい
たため加工時間が長いほかに量産性にも欠けるという問
題もあった。
【0010】本発明は、この様な従来技術の問題を解決
するためになされたものであり、振動体或は接触体の摺
接面に無電解メッキ膜の特性を生かした硬化膜を用いた
振動型駆動装置を、低コストで、量産性良く提供するこ
とを目的とするものである。また、その振動型駆動装置
を備えた機器を提供することを目的とするものである。
するためになされたものであり、振動体或は接触体の摺
接面に無電解メッキ膜の特性を生かした硬化膜を用いた
振動型駆動装置を、低コストで、量産性良く提供するこ
とを目的とするものである。また、その振動型駆動装置
を備えた機器を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第一の発
明は、振動が励起される振動体と、この振動体に接触す
る接触体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置にお
いて、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面
を平面度だし加工後に無電解メッキを施して硬化膜を形
成し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に強化材を含
有させた複合樹脂層で形成したことを特徴とする振動型
駆動装置である。
明は、振動が励起される振動体と、この振動体に接触す
る接触体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置にお
いて、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面
を平面度だし加工後に無電解メッキを施して硬化膜を形
成し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に強化材を含
有させた複合樹脂層で形成したことを特徴とする振動型
駆動装置である。
【0012】前記振動体或は接触体の摺接面の平面度だ
しは研磨加工或は研磨剤を含む回転平定盤で研削加工す
るのが好ましい。前記振動体及び前記移動体の摺接面を
平面度が5μm以下で、中心線平均粗さRa(μm)が
0.4以下の平面に形成することが好ましい。前記無電
界メッキの硬化膜が硬質の微粒子或はフッ素樹脂(例え
ば、PTFE)を共折する無電解ニッケルメッキである
ことが好ましい。
しは研磨加工或は研磨剤を含む回転平定盤で研削加工す
るのが好ましい。前記振動体及び前記移動体の摺接面を
平面度が5μm以下で、中心線平均粗さRa(μm)が
0.4以下の平面に形成することが好ましい。前記無電
界メッキの硬化膜が硬質の微粒子或はフッ素樹脂(例え
ば、PTFE)を共折する無電解ニッケルメッキである
ことが好ましい。
【0013】前記無電解メッキの硬化膜が三元合金の無
電解メッキであることが好ましい。前記無電解メッキの
硬化膜が凹所を有するメッキ膜にフッ素樹脂(例えば、
PTFE)を封入した無電解ニッケル膜であることが好
ましい。前記無電解メッキの硬化膜が100〜400℃
で加熱硬化処理されていることが好ましい。
電解メッキであることが好ましい。前記無電解メッキの
硬化膜が凹所を有するメッキ膜にフッ素樹脂(例えば、
PTFE)を封入した無電解ニッケル膜であることが好
ましい。前記無電解メッキの硬化膜が100〜400℃
で加熱硬化処理されていることが好ましい。
【0014】前記振動体の母材がマルテンサイト系ステ
ンレス鋼であることが好ましい。前記振動体の母材が鉄
系(ステンレスを含む)の焼結合金であることが好まし
い。
ンレス鋼であることが好ましい。前記振動体の母材が鉄
系(ステンレスを含む)の焼結合金であることが好まし
い。
【0015】前記振動体は平面度だしの機械加工の前或
は後に応力除去熱処理がおこなわれることが好ましい。
前記接触体の母材がアルミ合金であることが好ましい。
前記接触体のアルミ合金は熱処理型合金であることが好
ましい。
は後に応力除去熱処理がおこなわれることが好ましい。
前記接触体の母材がアルミ合金であることが好ましい。
前記接触体のアルミ合金は熱処理型合金であることが好
ましい。
【0016】本発明の第二の発明は、振動が励起される
振動体と、この振動体に接触する加圧部を有する接触体
とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置において、前
記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面或
はテーパ形状に加工し、加工後無電解メッキを施して硬
化膜を形成し、他方の摺接面をテーパ形状或は平面の樹
脂又は樹脂組成物に強化材を含有した複合樹脂層で形成
したことが好ましい。
振動体と、この振動体に接触する加圧部を有する接触体
とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置において、前
記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面或
はテーパ形状に加工し、加工後無電解メッキを施して硬
化膜を形成し、他方の摺接面をテーパ形状或は平面の樹
脂又は樹脂組成物に強化材を含有した複合樹脂層で形成
したことが好ましい。
【0017】前記振動体或は前記接触体の摺接面のテー
パ形状は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨剤を含
む回転平定盤で研削加工して形成することが好ましい。
前記振動体或は接触体のテーパ形状の摺接面を中心線粗
さRa(μm)が0.4以下で形成することが好まし
い。
パ形状は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨剤を含
む回転平定盤で研削加工して形成することが好ましい。
前記振動体或は接触体のテーパ形状の摺接面を中心線粗
さRa(μm)が0.4以下で形成することが好まし
い。
【0018】本発明の第三の発明は、振動が励起される
振動体と、この振動体に接触する接触体とを相対的に摩
擦駆動する振動型駆動装置の製造方法において、前記振
動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面度だし
加工した後、無電解メッキを施して硬化膜を形成する工
程、他方の摺接面に樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有
させた複合樹脂層を形成する工程、前記振動体と前記接
触体を摺接面で接触させる工程を有することを特徴とす
る振動型駆動装置の製造方法である。前記振動体或は接
触体の摺接面の平面度だしは研磨加工或は研磨剤を含む
回転平定盤で研削加工することが好ましい。
振動体と、この振動体に接触する接触体とを相対的に摩
擦駆動する振動型駆動装置の製造方法において、前記振
動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面度だし
加工した後、無電解メッキを施して硬化膜を形成する工
程、他方の摺接面に樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有
させた複合樹脂層を形成する工程、前記振動体と前記接
触体を摺接面で接触させる工程を有することを特徴とす
る振動型駆動装置の製造方法である。前記振動体或は接
触体の摺接面の平面度だしは研磨加工或は研磨剤を含む
回転平定盤で研削加工することが好ましい。
【0019】本発明の第四の発明は、振動が励起される
振動体と、この振動体に接触する加圧部を有する接触体
とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置の製造方法に
おいて、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接
面を平面或はテーパ形状に加工した後、無電解メッキを
施して硬化膜を形成する工程、他方の摺接面をテーパ形
状或は平面の樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有した複
合樹脂層を形成する工程、前記振動体と前記接触体を摺
接面で加圧して接触させる工程を有することを特徴とす
る振動型駆動装置の製造方法である。
振動体と、この振動体に接触する加圧部を有する接触体
とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置の製造方法に
おいて、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接
面を平面或はテーパ形状に加工した後、無電解メッキを
施して硬化膜を形成する工程、他方の摺接面をテーパ形
状或は平面の樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有した複
合樹脂層を形成する工程、前記振動体と前記接触体を摺
接面で加圧して接触させる工程を有することを特徴とす
る振動型駆動装置の製造方法である。
【0020】前記振動体と前記接触体を一方はテーパ形
状で他方は平面の摺接面で加圧して接触させるのが好ま
しい。前記振動体或は前記接触体の摺接面のテーパ形状
は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨剤を含む回転
平定盤で研削加工して形成するのが好ましい。
状で他方は平面の摺接面で加圧して接触させるのが好ま
しい。前記振動体或は前記接触体の摺接面のテーパ形状
は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨剤を含む回転
平定盤で研削加工して形成するのが好ましい。
【0021】本発明の第五の発明は上記の振動波駆動装
置からなることを特徴とする振動波モータである。さら
に、本発明は、上記の振動波駆動装置または振動波モー
タを駆動源として設けたことを特徴とする機器である。
置からなることを特徴とする振動波モータである。さら
に、本発明は、上記の振動波駆動装置または振動波モー
タを駆動源として設けたことを特徴とする機器である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
上記の目的を達成するため本発明で第一の実施形態では
振動が励起される振動体と、この振動体に接触する接触
体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置において、
前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面
度だし加工後に無電解メッキをおこない硬化膜を形成
し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に硬化材を含有
させた複合樹脂層で形成する。その際振動体或は接触体
の平面度だしは、研磨加工或は研磨剤を含む回転平定盤
で研削加工しておこない、振動体或は接触体の摺接面を
平面度が5μm以下で、中心線平均粗さRa(μm)が
0.4以下の平面で形成する。
上記の目的を達成するため本発明で第一の実施形態では
振動が励起される振動体と、この振動体に接触する接触
体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置において、
前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面
度だし加工後に無電解メッキをおこない硬化膜を形成
し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に硬化材を含有
させた複合樹脂層で形成する。その際振動体或は接触体
の平面度だしは、研磨加工或は研磨剤を含む回転平定盤
で研削加工しておこない、振動体或は接触体の摺接面を
平面度が5μm以下で、中心線平均粗さRa(μm)が
0.4以下の平面で形成する。
【0023】前記無電解メッキの硬化膜が硬質の微粒子
又はフッ素樹脂(PTFE)を共折する無電解ニッケツ
メッキ膜、三元合金の無電解メッキ膜及び凹所を有する
メッキ膜にフッ素樹脂(PTFE)を封入した無電解ニ
ッケルメッキ膜のいずれか1つであって、これらの無電
解メッキは100〜400℃で加熱硬化処理された硬化
膜である。
又はフッ素樹脂(PTFE)を共折する無電解ニッケツ
メッキ膜、三元合金の無電解メッキ膜及び凹所を有する
メッキ膜にフッ素樹脂(PTFE)を封入した無電解ニ
ッケルメッキ膜のいずれか1つであって、これらの無電
解メッキは100〜400℃で加熱硬化処理された硬化
膜である。
【0024】前記振動体の母材はマルテンサイト系ステ
ンレス鋼或は鉄系(ステンレス鋼を含む)の焼結合金で
あり、機械加工の前或は後に応力除去熱処理がおこなわ
れる。前記接触体の母材はアルミ合金で形成され、アル
ミ合金としては熱処理型合金とする。
ンレス鋼或は鉄系(ステンレス鋼を含む)の焼結合金で
あり、機械加工の前或は後に応力除去熱処理がおこなわ
れる。前記接触体の母材はアルミ合金で形成され、アル
ミ合金としては熱処理型合金とする。
【0025】本発明の第二の実施形態では、振動体が励
起される振動体と、この振動体に接触する加圧部を有す
る接触体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置にお
いて、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面
を平面或はテーパ形状に加工し、加工後に無電解メッキ
をおこない硬化膜を形成し、他方の摺接面をテーパ形状
或は平面の樹脂又は樹脂組成物に硬化材を含有させた複
合樹脂層を設ける。その際、振動体或は接触体の摺接面
のテーパ形状は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨
剤を含む回転平定盤で研削加工しておこない、振動体或
は接触体のテーパ形状の摺接面を中心線平均粗さRa
(μm)が0.4以下で形成する。
起される振動体と、この振動体に接触する加圧部を有す
る接触体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動装置にお
いて、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面
を平面或はテーパ形状に加工し、加工後に無電解メッキ
をおこない硬化膜を形成し、他方の摺接面をテーパ形状
或は平面の樹脂又は樹脂組成物に硬化材を含有させた複
合樹脂層を設ける。その際、振動体或は接触体の摺接面
のテーパ形状は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨
剤を含む回転平定盤で研削加工しておこない、振動体或
は接触体のテーパ形状の摺接面を中心線平均粗さRa
(μm)が0.4以下で形成する。
【0026】振動体の母材にマルテンサイト系のステン
レスであるSUS420J2を用いた具体例で加工工程
を説明すると、機械加工が完了したあと、650℃で3
時間加熱し、徐冷して応力除去熱処理(焼きなまし)を
行う。次に振動体の摺接面の平面度だしで、所定の平面
度(5μm以下)と中心線平均粗さRa(0.4μm以
下)の平面を形成する。
レスであるSUS420J2を用いた具体例で加工工程
を説明すると、機械加工が完了したあと、650℃で3
時間加熱し、徐冷して応力除去熱処理(焼きなまし)を
行う。次に振動体の摺接面の平面度だしで、所定の平面
度(5μm以下)と中心線平均粗さRa(0.4μm以
下)の平面を形成する。
【0027】振動体の摺接面の精度が非常に厳しいとき
は、3μm程度のダイアモンド粒子を用いた研磨加工を
おこない、平面度が2μm程度、中心線平均粗さRaは
0.03μm程度の平面が得られる。
は、3μm程度のダイアモンド粒子を用いた研磨加工を
おこない、平面度が2μm程度、中心線平均粗さRaは
0.03μm程度の平面が得られる。
【0028】振動体の摺接面の形成をより量産的に実施
したいときは、例えば研磨剤を含む回転平定盤に振動体
の摺接面を置き、必要に応じて適度の荷重を摺接面の真
上に付加して平面度だしの研削加工をおこない、平面度
が4μm程度、中心線平均粗さRaは0.3μm程度の
平面が得られる。
したいときは、例えば研磨剤を含む回転平定盤に振動体
の摺接面を置き、必要に応じて適度の荷重を摺接面の真
上に付加して平面度だしの研削加工をおこない、平面度
が4μm程度、中心線平均粗さRaは0.3μm程度の
平面が得られる。
【0029】次に、平面度だし加工が完了した振動体を
無電解メッキ処理する。無電解メッキは全てのメッキ面
に対して均一な厚みの膜を形成するが、特にニッケル系
のメッキは最も一般的で技術も十分確立しており、信頼
性あるメツキ膜である。
無電解メッキ処理する。無電解メッキは全てのメッキ面
に対して均一な厚みの膜を形成するが、特にニッケル系
のメッキは最も一般的で技術も十分確立しており、信頼
性あるメツキ膜である。
【0030】無電解メッキの膜厚は従来の膜厚20〜3
0μmに対し、5〜10μmと薄くしてもよい。無電解
メッキの種類としては、よく知られている共析型がある
が、これには炭化ケイ素(SiC)等、硬質の微粒子を
共折する硬質複合メッキと、粒径が1μm程度のフッ素
樹脂(PTFE)を共析する自己潤滑性メッキがある。
フッ素樹脂を体積比で5〜15%共析する自己潤滑性の
無電解ニッケルメッキは100〜400℃で加熱硬化処
理をすると、ビッカース硬さ(Hv)が1000〜60
0程度の硬化膜が得られる。
0μmに対し、5〜10μmと薄くしてもよい。無電解
メッキの種類としては、よく知られている共析型がある
が、これには炭化ケイ素(SiC)等、硬質の微粒子を
共折する硬質複合メッキと、粒径が1μm程度のフッ素
樹脂(PTFE)を共析する自己潤滑性メッキがある。
フッ素樹脂を体積比で5〜15%共析する自己潤滑性の
無電解ニッケルメッキは100〜400℃で加熱硬化処
理をすると、ビッカース硬さ(Hv)が1000〜60
0程度の硬化膜が得られる。
【0031】次に有効な無電解メッキとして三元合金の
無電解メッキがあるが、ニッケル−リン−ホウ素から無
電解ニッケルメッキ(Ni−P−B)は300℃及び2
00℃の加熱硬化処理でビッカース硬さ(Hv)がそれ
ぞれ1000及び900と高硬度の硬化膜が得られる。
無電解メッキがあるが、ニッケル−リン−ホウ素から無
電解ニッケルメッキ(Ni−P−B)は300℃及び2
00℃の加熱硬化処理でビッカース硬さ(Hv)がそれ
ぞれ1000及び900と高硬度の硬化膜が得られる。
【0032】三元合金の無電解メッキには上記のNi−
P−Bの他にNi−P−W及びN−P−Co等のNi−
P系やNi−B−W及びNi−B−Co等のNi−B系
の合金膜と、さらにCo−P−W及びCo−B−W等の
無電解コバルトメッキの合金膜等が知られており、これ
等の三元合金の無電解メッキはいずれも100〜400
℃で加熱硬化処理して硬質の硬化膜として用いる。
P−Bの他にNi−P−W及びN−P−Co等のNi−
P系やNi−B−W及びNi−B−Co等のNi−B系
の合金膜と、さらにCo−P−W及びCo−B−W等の
無電解コバルトメッキの合金膜等が知られており、これ
等の三元合金の無電解メッキはいずれも100〜400
℃で加熱硬化処理して硬質の硬化膜として用いる。
【0033】特殊な無電解メッキとして凹所を有するメ
ッキ膜にフッ素樹脂(PTFE)を封入した自己潤滑性
の複合硬化膜がある。このメッキ膜は多孔性表面性状を
示しており、例えば直径が60μm、深さが6μm程度
の点在する凹所にPTFEを融点以上の温度、例えば3
60℃で融着封入した硬質の無電解メッキ膜である。
ッキ膜にフッ素樹脂(PTFE)を封入した自己潤滑性
の複合硬化膜がある。このメッキ膜は多孔性表面性状を
示しており、例えば直径が60μm、深さが6μm程度
の点在する凹所にPTFEを融点以上の温度、例えば3
60℃で融着封入した硬質の無電解メッキ膜である。
【0034】次にアルミ合金の接触体の加工工程を説明
すると、アルミ合金としては例えば非熱処理型合金のA
l−Mg系合金(具体的にはA5056−H34材)や
熱処理型合金の2000、6000および7000系の
アルミ合金が用いられるが、無電解メッキをし、そのあ
と加熱硬化処理するさいの接触体の変形等を考慮して、
515〜550℃で溶体化処理されている熱処理型合金
であるA6061−T4材等を使用するのがよい。
すると、アルミ合金としては例えば非熱処理型合金のA
l−Mg系合金(具体的にはA5056−H34材)や
熱処理型合金の2000、6000および7000系の
アルミ合金が用いられるが、無電解メッキをし、そのあ
と加熱硬化処理するさいの接触体の変形等を考慮して、
515〜550℃で溶体化処理されている熱処理型合金
であるA6061−T4材等を使用するのがよい。
【0035】接触体を旋削加工した後、摺接面をダイア
モンド粒子を用いた研磨加工で平面度2μm程度、中心
線平均粗さRaが0.03μm程度に仕上がる。
モンド粒子を用いた研磨加工で平面度2μm程度、中心
線平均粗さRaが0.03μm程度に仕上がる。
【0036】摺接面の形成をより量産的に実施したいと
きは、研磨剤を含む回転平定盤に接触体の摺接面を置
き、研削加工して仕上げる。その際加工時間の短縮のた
め適度の荷重を摺接面の真上に付加して、平面度だしの
研削加工をおこない、平面度が4μm程度、中心線平均
粗さRaは0.3μm程度の平面が得られる。
きは、研磨剤を含む回転平定盤に接触体の摺接面を置
き、研削加工して仕上げる。その際加工時間の短縮のた
め適度の荷重を摺接面の真上に付加して、平面度だしの
研削加工をおこない、平面度が4μm程度、中心線平均
粗さRaは0.3μm程度の平面が得られる。
【0037】適度の荷重を接触体の加圧部に付加して研
削加工をおこなうと、中心線平均粗さRaが0.3μm
程度のテーパ形状の摺接面が得られる。
削加工をおこなうと、中心線平均粗さRaが0.3μm
程度のテーパ形状の摺接面が得られる。
【0038】次に、平面度だし加工が完了した接触体を
無電解メッキ処理する。無電解メッキとして例えば三元
合金の無電解ニッケルメッキ(Ni−P−B)を選択
し、接触体の摺接面に厚み20〜30μmのメッキ膜を
形成し、200℃で加熱硬化処理をして、ビッカース硬
さ(Hv)が850程度の硬化膜を形成する。メッキ膜
の厚みを20〜30μmと厚めにしたのは接触体の母材
がアルミ合金で比較的軟らかい材料で変形しやすいため
である。
無電解メッキ処理する。無電解メッキとして例えば三元
合金の無電解ニッケルメッキ(Ni−P−B)を選択
し、接触体の摺接面に厚み20〜30μmのメッキ膜を
形成し、200℃で加熱硬化処理をして、ビッカース硬
さ(Hv)が850程度の硬化膜を形成する。メッキ膜
の厚みを20〜30μmと厚めにしたのは接触体の母材
がアルミ合金で比較的軟らかい材料で変形しやすいため
である。
【0039】本発明においては、振動体或は移動体の他
方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に硬化材を含有させた
複合樹脂層で形成する。
方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に硬化材を含有させた
複合樹脂層で形成する。
【0040】複合樹脂層としては、ガラス移転点が14
5℃の結晶性の熱可塑性樹脂であるポリエーテルニトリ
ル(出光PEN)をベース樹脂とし、これに強化材とし
てPAN系の炭素繊維(CF)を重量比で20%、さら
に潤滑剤であるフッ素樹脂(PTFE)及び黒鉛を重量
比で10%及び5%、それぞれ充填した複合樹脂で形成
する。
5℃の結晶性の熱可塑性樹脂であるポリエーテルニトリ
ル(出光PEN)をベース樹脂とし、これに強化材とし
てPAN系の炭素繊維(CF)を重量比で20%、さら
に潤滑剤であるフッ素樹脂(PTFE)及び黒鉛を重量
比で10%及び5%、それぞれ充填した複合樹脂で形成
する。
【0041】振動体或は接触体に複合樹脂層を形成する
方法は、例えば複合樹脂の射出成形品から、リング形状
のワッシャーを削りだしたあと、振動体或は接触体に固
着して、複合樹脂層を形成したあと、振動体或は接触体
の複合樹脂層を切削加工で所定の形状寸法に仕上げ、最
後に前記の加工法で摺接面を形成する。
方法は、例えば複合樹脂の射出成形品から、リング形状
のワッシャーを削りだしたあと、振動体或は接触体に固
着して、複合樹脂層を形成したあと、振動体或は接触体
の複合樹脂層を切削加工で所定の形状寸法に仕上げ、最
後に前記の加工法で摺接面を形成する。
【0042】本発明の振動型駆動装置の製造方法は、前
記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面度
だし加工した後、無電解メッキを施して硬化膜を形成す
る工程、他方の摺接面に樹脂又は樹脂組成物に強化材を
含有させた複合樹脂層を形成する工程、前記振動体と前
記接触体を摺接面で接触させる工程により行う。
記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を平面度
だし加工した後、無電解メッキを施して硬化膜を形成す
る工程、他方の摺接面に樹脂又は樹脂組成物に強化材を
含有させた複合樹脂層を形成する工程、前記振動体と前
記接触体を摺接面で接触させる工程により行う。
【0043】また、本発明の振動型駆動装置の製造方法
は、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を
平面或はテーパ形状に加工した後、無電解メッキを施し
て硬化膜を形成する工程、他方の摺接面をテーパ形状或
は平面の樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有した複合樹
脂層を形成する工程、前記振動体と前記接触体を摺接面
で加圧して接触させる工程により行う。
は、前記振動体および前記接触体のうち一方の摺接面を
平面或はテーパ形状に加工した後、無電解メッキを施し
て硬化膜を形成する工程、他方の摺接面をテーパ形状或
は平面の樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有した複合樹
脂層を形成する工程、前記振動体と前記接触体を摺接面
で加圧して接触させる工程により行う。
【0044】本発明の振動波駆動装置は、例えば振動波
モータ、紙送り装置、リニアモータ等に用いることがで
きる。また、本発明の振動波駆動装置は、駆動源として
各種の機器に用いることができる。機器の具体例として
は、カメラなどの光学機器、プリンター,複写機等の事
務機器、パワーウインドー,アクティブサスペンション
等の自動車関連機器が挙げられる。
モータ、紙送り装置、リニアモータ等に用いることがで
きる。また、本発明の振動波駆動装置は、駆動源として
各種の機器に用いることができる。機器の具体例として
は、カメラなどの光学機器、プリンター,複写機等の事
務機器、パワーウインドー,アクティブサスペンション
等の自動車関連機器が挙げられる。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。図1には、本発明の第一の実施形態である振動波
モータ(振動型駆動装置)の全体構成を示す断面図であ
り、図2には、この振動波モータを構成する振動体と接
触体の部分拡大断面図を示している。
する。図1には、本発明の第一の実施形態である振動波
モータ(振動型駆動装置)の全体構成を示す断面図であ
り、図2には、この振動波モータを構成する振動体と接
触体の部分拡大断面図を示している。
【0046】これらの図において、1は薄い円環形状の
圧電素子である。2は弾性材料により作られた振動体で
あり、この振動体2の摺接面側には、λ/2あたり4個
の突起(くし歯)が等間隔で全周にわたって形成されて
いる。そして、各くし歯の表面(摺接面)には、後述す
る硬化膜が形成されている。また、振動体2の摺接面と
反対側の面には圧電素子1の電極面全面が固着されてお
り、両者でステータを構成している。
圧電素子である。2は弾性材料により作られた振動体で
あり、この振動体2の摺接面側には、λ/2あたり4個
の突起(くし歯)が等間隔で全周にわたって形成されて
いる。そして、各くし歯の表面(摺接面)には、後述す
る硬化膜が形成されている。また、振動体2の摺接面と
反対側の面には圧電素子1の電極面全面が固着されてお
り、両者でステータを構成している。
【0047】3はこの振動波モータの筐体であり、この
筐体3には、振動体2がビス4によって同心的に固定さ
れている。また、筐体3の中心部には、第1ボール軸受
11の外輪が固着されている。10は回転軸であり、こ
の回転軸10の軸方向中間部には中間部材15が、例え
ば焼ばめ等の方法により固着されている。回転軸10の
一端は、第1ボール軸受11の内輪に軸方向に摺動可能
に支持され、他端は第2ボール軸受12の内輪に軸方向
に摺動可能に支持されている。なお、第2ボール軸受1
2の外輪は、筐体3にネジ9により固定された筐体カバ
ー8の中心軸に固着されている。
筐体3には、振動体2がビス4によって同心的に固定さ
れている。また、筐体3の中心部には、第1ボール軸受
11の外輪が固着されている。10は回転軸であり、こ
の回転軸10の軸方向中間部には中間部材15が、例え
ば焼ばめ等の方法により固着されている。回転軸10の
一端は、第1ボール軸受11の内輪に軸方向に摺動可能
に支持され、他端は第2ボール軸受12の内輪に軸方向
に摺動可能に支持されている。なお、第2ボール軸受1
2の外輪は、筐体3にネジ9により固定された筐体カバ
ー8の中心軸に固着されている。
【0048】中間部材15の外周部には、環状の接触体
7が同心的に嵌合して設けられている。この接触体7
は、アルミ合金等から環状に作られた支持体5と、この
支持体5の表面に接着剤により同心的に固着された複合
樹脂層6とから構成されている。支持体5の裏面と中間
部材15のフランジ部との間には、ゴム製の弾性シート
材17が介在しており、中間部材15と第2ボール軸受
12の内輪との間に設けられた圧縮ばね部材14が発生
する軸方向加圧力がこの弾性シート部材17を介して支
持体5に軸方向に作用する構成となっている。この軸方
向加圧力により、接触体7の摺接面(複合樹脂層6の表
面)は、振動体2の摺接面に圧接される。なお、圧縮ば
ね部材14が発生する軸方向加圧力(つまりは接触体7
と振動体2との圧接力)は、第2ボール軸受12の内輪
と圧縮ばね部材14との間に設けられた不図示のスペー
サ部材によって調整することができる。
7が同心的に嵌合して設けられている。この接触体7
は、アルミ合金等から環状に作られた支持体5と、この
支持体5の表面に接着剤により同心的に固着された複合
樹脂層6とから構成されている。支持体5の裏面と中間
部材15のフランジ部との間には、ゴム製の弾性シート
材17が介在しており、中間部材15と第2ボール軸受
12の内輪との間に設けられた圧縮ばね部材14が発生
する軸方向加圧力がこの弾性シート部材17を介して支
持体5に軸方向に作用する構成となっている。この軸方
向加圧力により、接触体7の摺接面(複合樹脂層6の表
面)は、振動体2の摺接面に圧接される。なお、圧縮ば
ね部材14が発生する軸方向加圧力(つまりは接触体7
と振動体2との圧接力)は、第2ボール軸受12の内輪
と圧縮ばね部材14との間に設けられた不図示のスペー
サ部材によって調整することができる。
【0049】このように構成された振動波モータに対す
る要求特性を表1に示す。
る要求特性を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】また上記振動波モータの主設計仕様を表2
に示す。
に示す。
【0052】
【表2】
【0053】また本第一の実施形態の振動波モータの振
動体2の硬化膜の例と、その硬化処理温度および荷重5
0gfでのビッカース硬度(Hv)の実測値を表3に示
す。
動体2の硬化膜の例と、その硬化処理温度および荷重5
0gfでのビッカース硬度(Hv)の実測値を表3に示
す。
【0054】
【表3】
【0055】 (注) *1 セラミックス カニゼン (商品名 日本カニゼン社) *2 カニフロンB (商品名 日本カニゼン社) *3 ニムフロンT (商品名 上村工業社) *4 カニボロン (商品名 日本カニゼン社) *5 ニダックス (商品名 アルバックテクノ社)
【0056】また接触体の複合樹脂層6の例とその材料
構成およびロックウエルMスケールの硬度(HRM)を
表4に示す。
構成およびロックウエルMスケールの硬度(HRM)を
表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】 (注)*1 ポリエーテルニトリル (出光マテリアル PEN) *2 ポリエーテルエーテルケトン (ビクトレックス PEEK) *3 全芳香族ポリエステル (アモコ ザイダー SRT−500) *4 炭素繊維 (PAN系) *5 炭素微粒子 (鐘紡ベルパール C−2000) *6 四フッ化エチレン樹脂 (ダイキン L2)
【0059】図1および図2の振動体2はSUS420
T2を母材とし、機械加工されたあと、摺接面は摺接面
の真上に荷重を付加して、研磨剤を含む回転平定盤で研
削加工され、平面度が4μm程度、中心線平均粗さ(R
a)が0.3μm程度に仕上げた。次に無電解ニッケル
メッキの方法により、膜厚が5〜10μmの表3に示す
無電解メッキの硬化膜を形成し、加熱硬化処理をすると
振動体の摺接面は平面度が5μm程度、中心線平均粗さ
(Ra)が0.4μm程度の平面に仕上がる。
T2を母材とし、機械加工されたあと、摺接面は摺接面
の真上に荷重を付加して、研磨剤を含む回転平定盤で研
削加工され、平面度が4μm程度、中心線平均粗さ(R
a)が0.3μm程度に仕上げた。次に無電解ニッケル
メッキの方法により、膜厚が5〜10μmの表3に示す
無電解メッキの硬化膜を形成し、加熱硬化処理をすると
振動体の摺接面は平面度が5μm程度、中心線平均粗さ
(Ra)が0.4μm程度の平面に仕上がる。
【0060】接触体7はアルミ合金の支持体5に表4に
示すリング状の複合樹脂を固着し、切削加工して複合樹
脂層6を形成し、接触体7を構成する。接触体7の複合
樹脂層6の摺接面は荷重を摺接面の真上に付加して、研
磨剤を含む回転平定盤で研削加工し、接触体の摺接面を
平面度5μm、中心線平均粗さ(Ra)が複合樹脂層の
材料構成により異なるが0.3〜0.5μm程度とな
る。
示すリング状の複合樹脂を固着し、切削加工して複合樹
脂層6を形成し、接触体7を構成する。接触体7の複合
樹脂層6の摺接面は荷重を摺接面の真上に付加して、研
磨剤を含む回転平定盤で研削加工し、接触体の摺接面を
平面度5μm、中心線平均粗さ(Ra)が複合樹脂層の
材料構成により異なるが0.3〜0.5μm程度とな
る。
【0061】第一の実施形態における振動体(平面)と
接触体(平面)の摺接面の研磨加工および研削加工での
精度の概要を表5に示す。
接触体(平面)の摺接面の研磨加工および研削加工での
精度の概要を表5に示す。
【0062】
【表5】 (注) ( )内は無電解メッキ後の精度を示す。
【0063】図3は本発明の第二の実施形態である振動
波モータ(振動型駆動装置)を構成する振動体と接触体
の部分拡大断面図を示している。本実施形態の振動体と
接触体の組合わせは図2に示した振動波モータの振動体
と接触体の組合わせと互換性があり、これを図1に示し
た第一実施形態の振動波モータに組込むことで第二の実
施形態の振動波モータが得られる。
波モータ(振動型駆動装置)を構成する振動体と接触体
の部分拡大断面図を示している。本実施形態の振動体と
接触体の組合わせは図2に示した振動波モータの振動体
と接触体の組合わせと互換性があり、これを図1に示し
た第一実施形態の振動波モータに組込むことで第二の実
施形態の振動波モータが得られる。
【0064】図3で圧電素子1および振動体2は第一実
施形態の図2と同等のものであり、又接触体107は第
一実施形態の接触体7と同様に支持体5に複合樹脂を固
着し、切削して複合樹脂層106を形成するが、その複
合樹脂層の摺接面がテーパ形状になっている。
施形態の図2と同等のものであり、又接触体107は第
一実施形態の接触体7と同様に支持体5に複合樹脂を固
着し、切削して複合樹脂層106を形成するが、その複
合樹脂層の摺接面がテーパ形状になっている。
【0065】図4は接触体107の複合樹脂層をテーパ
形状に研削加工するときの説明図で、接触体107は一
部拡大して示してある。図4(a)で20は粒度5〜1
0μmの研磨剤を含む粒度表示が#2000のレヂン製
の回転平定盤で500rpmで回転する。21は外径が
φdの円環状の支持治具で接触体107を支持して、支
持体5の外径がφDの加圧部5bに加工用加圧力Fを付
加する。図示の通り支持治具の外径φdは支持体5の加
圧部5bの径φDより小さい。加工用加圧力Fは振動体
2の可撓性を考慮して設定するが、一般的には振動波モ
ータの軸方向加圧力(表2で19Kgf)より大きく、
例えば22Kgfとする。
形状に研削加工するときの説明図で、接触体107は一
部拡大して示してある。図4(a)で20は粒度5〜1
0μmの研磨剤を含む粒度表示が#2000のレヂン製
の回転平定盤で500rpmで回転する。21は外径が
φdの円環状の支持治具で接触体107を支持して、支
持体5の外径がφDの加圧部5bに加工用加圧力Fを付
加する。図示の通り支持治具の外径φdは支持体5の加
圧部5bの径φDより小さい。加工用加圧力Fは振動体
2の可撓性を考慮して設定するが、一般的には振動波モ
ータの軸方向加圧力(表2で19Kgf)より大きく、
例えば22Kgfとする。
【0066】図4(b)は研削加工後の接触体107の
寸法形状を示すもので、支持体5に固着された複合樹脂
層106の摺接面の傾きはθ=9分(0.15度)で軸
方向の寸法差Lが2.6μm程度のテーパ形状となり、
又中心線平均粗さRaは0.3〜0.5μmである。
寸法形状を示すもので、支持体5に固着された複合樹脂
層106の摺接面の傾きはθ=9分(0.15度)で軸
方向の寸法差Lが2.6μm程度のテーパ形状となり、
又中心線平均粗さRaは0.3〜0.5μmである。
【0067】上記の通り振動体の摺接面を平面とし、接
触体の摺接面をテーパ形状にするのは摺接面同志のなじ
みが早く、摺接面の単位面積あたりの加圧力が早く所定
の設計値となり、摺接面の摩耗の低減に有効であり、又
モータ性能の経時的変動が小さくなるためである。
触体の摺接面をテーパ形状にするのは摺接面同志のなじ
みが早く、摺接面の単位面積あたりの加圧力が早く所定
の設計値となり、摺接面の摩耗の低減に有効であり、又
モータ性能の経時的変動が小さくなるためである。
【0068】従って本発明の第二の実施形態で振動体の
摺接面をテーパ形状にし、接触体の摺接面を平面にして
も同様の効果が期待できるが、このときの振動体のテー
パ形状は図3における振動体2の加圧部2bに加工用加
圧力を与えて、研磨剤を含む回転平定盤上で研削する。
摺接面をテーパ形状にし、接触体の摺接面を平面にして
も同様の効果が期待できるが、このときの振動体のテー
パ形状は図3における振動体2の加圧部2bに加工用加
圧力を与えて、研磨剤を含む回転平定盤上で研削する。
【0069】図5は第二の実施形態における別の実施例
で一方の摺接面を形成する複合樹脂層を振動体側に形成
したものである。1は圧電素子、52は圧電素子1に固
着された振動体で第一の実施形態の振動波モータの振動
体2と同じ材料(表2参照)で同じ形に作られている。
56は複合樹脂層であって、本実施形態では振動体52
のくし歯の表面(摺接面)に接着剤で固着されている。
この複合樹脂層56はベース樹脂又は樹脂組成物に強化
材又は強化材と潤滑剤との混合物を充填した複合樹脂
(表4参照)により形成される。
で一方の摺接面を形成する複合樹脂層を振動体側に形成
したものである。1は圧電素子、52は圧電素子1に固
着された振動体で第一の実施形態の振動波モータの振動
体2と同じ材料(表2参照)で同じ形に作られている。
56は複合樹脂層であって、本実施形態では振動体52
のくし歯の表面(摺接面)に接着剤で固着されている。
この複合樹脂層56はベース樹脂又は樹脂組成物に強化
材又は強化材と潤滑剤との混合物を充填した複合樹脂
(表4参照)により形成される。
【0070】振動体の摺接面(複合樹脂層5b)は摺接
面の真上に適度の荷重を付加して、研磨剤を含む回転平
定盤で研削加工され、平面度5μm、中心線平均粗さ
(Ra)が0.3〜0.5μm程度の平面に打上げられ
る。57はアルミ合金からなる接触体で、特に熱処理型
合金のA6061−T4材等が用いられ、第一実施形態
の振動波モータの支持体5と形状寸法が同じにつくらた
あと摺接面はテーパ形状に仕上げられる。
面の真上に適度の荷重を付加して、研磨剤を含む回転平
定盤で研削加工され、平面度5μm、中心線平均粗さ
(Ra)が0.3〜0.5μm程度の平面に打上げられ
る。57はアルミ合金からなる接触体で、特に熱処理型
合金のA6061−T4材等が用いられ、第一実施形態
の振動波モータの支持体5と形状寸法が同じにつくらた
あと摺接面はテーパ形状に仕上げられる。
【0071】図6は接触体57の摺接面をテーパ形状に
加工するときの説明図で、研磨材を含む回転平定盤20
に接触体57の摺接面を置き、径がφDの加圧部57b
に接触体57の支持治具21をおき、加工用加圧力を付
加して研削加工して、摺接面をテーパ形状にする。
加工するときの説明図で、研磨材を含む回転平定盤20
に接触体57の摺接面を置き、径がφDの加圧部57b
に接触体57の支持治具21をおき、加工用加圧力を付
加して研削加工して、摺接面をテーパ形状にする。
【0072】加工用加圧力Fを振動波モータの軸方向加
圧力(表2参照)より大きい、例えば22Kgfとする
と接触体の摺接面の傾きはθ=9分、軸方向の寸法差l
が2.6μm程度のテーパ形状となり、その中心線平均
粗さRaは0.3μm程度である。
圧力(表2参照)より大きい、例えば22Kgfとする
と接触体の摺接面の傾きはθ=9分、軸方向の寸法差l
が2.6μm程度のテーパ形状となり、その中心線平均
粗さRaは0.3μm程度である。
【0073】次に、表3の無電解ニッケルメッキをし、
厚さが20〜30μmのメッキ膜を形成し、加熱硬化処
理をすると、接触体の摺接面は中心線平均粗さ(Ra)
が0.4μm程度のテーパ形状となる。
厚さが20〜30μmのメッキ膜を形成し、加熱硬化処
理をすると、接触体の摺接面は中心線平均粗さ(Ra)
が0.4μm程度のテーパ形状となる。
【0074】上記の通り振動体の摺接面(複合樹脂層)
を平面とし、接触体の摺接面をテーパ形状にするのに対
し、振動体の摺接面をテーパ形状とし、接触体の摺接面
を平面としても、同様の効果が期待できるのは前記の第
二実施形態の場合と同様である。
を平面とし、接触体の摺接面をテーパ形状にするのに対
し、振動体の摺接面をテーパ形状とし、接触体の摺接面
を平面としても、同様の効果が期待できるのは前記の第
二実施形態の場合と同様である。
【0075】第二の実施形態における振動体(平面)と
接触体(テーパ面)の摺接面の研削加工での精度の概要
を表6に示す。
接触体(テーパ面)の摺接面の研削加工での精度の概要
を表6に示す。
【0076】
【表6】 (注) ( )内は無電解メッキ後の精度を示す。
【0077】本発明の第二の実施形態の振動波モータを
製作し、表1の目標性能に対応して連続運転テストをし
た。第一のモータでは振動体2の摺接面を研削加工し
て、平面度4μm、中心線平均粗さ(Ra)が0.3μ
m程度の平面とし、そのあと表3ののPTFEを体積
比で5%共析した無電界ニッケルを5〜10μmの膜厚
で形成し、300℃で加熱硬化処理をして、平面度が5
μm程度、中心線平均粗さ(Ra)が0.4μmでビッ
カース硬度(Hv)が900程度の摺接面とした。
製作し、表1の目標性能に対応して連続運転テストをし
た。第一のモータでは振動体2の摺接面を研削加工し
て、平面度4μm、中心線平均粗さ(Ra)が0.3μ
m程度の平面とし、そのあと表3ののPTFEを体積
比で5%共析した無電界ニッケルを5〜10μmの膜厚
で形成し、300℃で加熱硬化処理をして、平面度が5
μm程度、中心線平均粗さ(Ra)が0.4μmでビッ
カース硬度(Hv)が900程度の摺接面とした。
【0078】又接触体107はアルミ合金(A5056
−H34材)の支持体5に表4ののポリエーテルニト
リル(PEN)をベース樹脂とし、強化剤としてPAN
系の炭素繊維を重量比で20%、潤滑剤としてPTFE
とグラファイトを重量比でそれぞれ10%および5%充
填して形成した複合樹脂層106を固着したもので摺接
面は中心線平均粗さ(Ra)が0.4μm程度のテーパ
形状に仕上げている。
−H34材)の支持体5に表4ののポリエーテルニト
リル(PEN)をベース樹脂とし、強化剤としてPAN
系の炭素繊維を重量比で20%、潤滑剤としてPTFE
とグラファイトを重量比でそれぞれ10%および5%充
填して形成した複合樹脂層106を固着したもので摺接
面は中心線平均粗さ(Ra)が0.4μm程度のテーパ
形状に仕上げている。
【0079】又第二のモータとして振動体52の摺接面
に表4ののポリエーテルニトリル(PEN)をベース
樹脂とし、これにPAN系の炭素繊維を重量比で10
%、PTFEとグラファイトを重量比でそれぞれ5%充
填して形成した複合樹脂層56を固着したもので摺接面
は平面度が5μm程度、中心線平均粗さ(Ra)が0.
3μm程度の表面に仕上げてある。
に表4ののポリエーテルニトリル(PEN)をベース
樹脂とし、これにPAN系の炭素繊維を重量比で10
%、PTFEとグラファイトを重量比でそれぞれ5%充
填して形成した複合樹脂層56を固着したもので摺接面
は平面度が5μm程度、中心線平均粗さ(Ra)が0.
3μm程度の表面に仕上げてある。
【0080】一方の接触体57はアルミ合金(A606
1−T4材)とし、摺接面を中心線平均粗さ(Ra)が
0.3μm程度のテーパ形状に形成し、そのあと表3の
の三元合金の無電界ニッケル(Ni−P−B)を20
〜30μmの膜厚で形成し、200℃で加熱硬化処理し
て、中心線平均粗さ(Ra)が0.4μm程度でビッカ
ース硬度(Hv)が850程度のテーパ形状の摺接面と
した。
1−T4材)とし、摺接面を中心線平均粗さ(Ra)が
0.3μm程度のテーパ形状に形成し、そのあと表3の
の三元合金の無電界ニッケル(Ni−P−B)を20
〜30μmの膜厚で形成し、200℃で加熱硬化処理し
て、中心線平均粗さ(Ra)が0.4μm程度でビッカ
ース硬度(Hv)が850程度のテーパ形状の摺接面と
した。
【0081】テストは、モータの回転軸10の出力側に
パーマトルク(工進製作所製)を連結し、回転負荷を5
Kgcmに設定し、回転軸の他端にエンコーダの回転軸
を支持し、64rpm一定で制御しておこなった。
パーマトルク(工進製作所製)を連結し、回転負荷を5
Kgcmに設定し、回転軸の他端にエンコーダの回転軸
を支持し、64rpm一定で制御しておこなった。
【0082】モータの性能は300時間間隔で測定し、
3000時間迄連続運転をおこない性能の時間変動を確
認した。又3000時間の連続運転後、モータを分解
し、振動体と接触体のそれぞれの摺接面の摩耗量と中心
線平均粗さRa(μm)を測定した。
3000時間迄連続運転をおこない性能の時間変動を確
認した。又3000時間の連続運転後、モータを分解
し、振動体と接触体のそれぞれの摺接面の摩耗量と中心
線平均粗さRa(μm)を測定した。
【0083】第二の実施形態の第一のモータで、モータ
性能の時間変動を最大出力(W)でみるとスタート時は
6.5Wで途中7.2Wと最大値を示し、3000時間
後は7.0W程度で要求特性をみたしていた。
性能の時間変動を最大出力(W)でみるとスタート時は
6.5Wで途中7.2Wと最大値を示し、3000時間
後は7.0W程度で要求特性をみたしていた。
【0084】次に、摩耗量とテスト後の摺接面の表面性
状であるが、振動体硬化膜は接触巾0.7mmの内径側
で1.5μm、外径側で1.2μm、平均で1.35μ
m摩耗しており時間あたりの摩耗量は0.00045μ
mと目標面を満たしていた。又摺接面の中心線平均粗さ
Raはスタート時0.4μmだったのが1.5μmに低
下していた一方接触体の複合樹脂層は12μm程度摩耗
しており、時間あたりの摩耗量は0.004μmで目標
値を満たしており、摺接面の中心線平均粗さは0.4μ
mが3μm程度に変わっていた。
状であるが、振動体硬化膜は接触巾0.7mmの内径側
で1.5μm、外径側で1.2μm、平均で1.35μ
m摩耗しており時間あたりの摩耗量は0.00045μ
mと目標面を満たしていた。又摺接面の中心線平均粗さ
Raはスタート時0.4μmだったのが1.5μmに低
下していた一方接触体の複合樹脂層は12μm程度摩耗
しており、時間あたりの摩耗量は0.004μmで目標
値を満たしており、摺接面の中心線平均粗さは0.4μ
mが3μm程度に変わっていた。
【0085】上記のとおり本実施形態の振動波モータで
は長時間運動後、振動体或は接触体摺接面は中心線平均
粗さ(Ra)は低下しているが、性能の最大出力値は目
標値を達成しており、性能の経時的変動は比較的小さ
く、摺接面の摩耗量を当面の目標値を満たしていた。従
って本実施形態で振動体或は接触体を研削加工して得ら
れる平面度或は中心線平均粗さ(Ra)等の摺接面精度
は特に問題とならないことがわかる。
は長時間運動後、振動体或は接触体摺接面は中心線平均
粗さ(Ra)は低下しているが、性能の最大出力値は目
標値を達成しており、性能の経時的変動は比較的小さ
く、摺接面の摩耗量を当面の目標値を満たしていた。従
って本実施形態で振動体或は接触体を研削加工して得ら
れる平面度或は中心線平均粗さ(Ra)等の摺接面精度
は特に問題とならないことがわかる。
【0086】第二の実施形態の第二のモータではモータ
性能の時間変動はやはり小さかったが、3000時間後
の最大出力は6.7W程度で要求特性を満たしておら
ず、設計的な改良が尚必要であることがわかった。
性能の時間変動はやはり小さかったが、3000時間後
の最大出力は6.7W程度で要求特性を満たしておら
ず、設計的な改良が尚必要であることがわかった。
【0087】摩耗量については振動体の複合樹脂層の摩
耗量は18μmと時間あたりの摩耗量が0.006μm
とやや大きかった。一方接触体の硬化膜の摩耗量は1.
5μmで目標値に等しかった。摺接面の中心線平均粗さ
(Ra)は振動体の複合樹脂層が0.3μmから2μm
程度となり、接触体硬化膜は0.4μmが1.3μmと
なりやはり低下していた。
耗量は18μmと時間あたりの摩耗量が0.006μm
とやや大きかった。一方接触体の硬化膜の摩耗量は1.
5μmで目標値に等しかった。摺接面の中心線平均粗さ
(Ra)は振動体の複合樹脂層が0.3μmから2μm
程度となり、接触体硬化膜は0.4μmが1.3μmと
なりやはり低下していた。
【0088】第二のモータでは振動体と接触体の摺接面
を形成する複合樹脂層と無電界ニッケルメッキの材種を
変えることで摩耗量をより低下させることが可能であ
り、又モータ性能の向上も期待できる。又本実施形態で
の振動体或は接触体の研削加工して得られる摺接面精度
も有効であるといえる。
を形成する複合樹脂層と無電界ニッケルメッキの材種を
変えることで摩耗量をより低下させることが可能であ
り、又モータ性能の向上も期待できる。又本実施形態で
の振動体或は接触体の研削加工して得られる摺接面精度
も有効であるといえる。
【0089】また、図7は本発明の振動波駆動装置の一
例として振動波モータを駆動源とする機器の概略図であ
る。23は大歯車23aと小歯車23bを有するギア
で、大歯車23aが振動波モータA側のギア20と噛合
している。24は被駆動部材、例えばレンズ鏡筒で、外
周部に設けられたギア24aにギア23の小歯車23b
が噛合し、モータの駆動力により回転する。一方、ギア
23にはエンコーダスリット板25が取り付けられ、ギ
ア23の回転をフォトカップラー26により検出し、例
えばオートフォーカスのためにモータの回転、停止を制
御する。
例として振動波モータを駆動源とする機器の概略図であ
る。23は大歯車23aと小歯車23bを有するギア
で、大歯車23aが振動波モータA側のギア20と噛合
している。24は被駆動部材、例えばレンズ鏡筒で、外
周部に設けられたギア24aにギア23の小歯車23b
が噛合し、モータの駆動力により回転する。一方、ギア
23にはエンコーダスリット板25が取り付けられ、ギ
ア23の回転をフォトカップラー26により検出し、例
えばオートフォーカスのためにモータの回転、停止を制
御する。
【0090】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、振
動体或は接触体を機械加工の前或は後で応力除去熱処理
し、そのあと摺接面の平面度だし加工をおこない、接触
体或は振動体は熱処理型合金を用い機械加工後に摺接面
の平面度だし加工或はテーパ形状加工し、摺接面の精度
を最高にしておき、その後無電解メッキをし、加熱硬化
処理をして、振動体或は接触体の摺接面を比較的メッキ
膜が薄くて高い精度を保持した硬質の硬化膜で形成する
ことができる。
動体或は接触体を機械加工の前或は後で応力除去熱処理
し、そのあと摺接面の平面度だし加工をおこない、接触
体或は振動体は熱処理型合金を用い機械加工後に摺接面
の平面度だし加工或はテーパ形状加工し、摺接面の精度
を最高にしておき、その後無電解メッキをし、加熱硬化
処理をして、振動体或は接触体の摺接面を比較的メッキ
膜が薄くて高い精度を保持した硬質の硬化膜で形成する
ことができる。
【0091】従って上記の摺接面の形成の工程では、
メッキ膜が薄めでよい。硬質の硬化膜を除去する必要
がない等の点で加工時間の短縮が可能でありコストダウ
ンとなる。又加熱硬化処理したメツキの硬化膜を後加工
せず生地のまま摺接面とするのでメッキ膜の特性を生か
して用いることが可能である。
メッキ膜が薄めでよい。硬質の硬化膜を除去する必要
がない等の点で加工時間の短縮が可能でありコストダウ
ンとなる。又加熱硬化処理したメツキの硬化膜を後加工
せず生地のまま摺接面とするのでメッキ膜の特性を生か
して用いることが可能である。
【0092】尚、研磨剤を含む回転平定盤での研削加工
で得られる摺接面の平面度或は中心線平均粗さは研磨加
工での精度より低下しているが、長時間耐久での摩耗量
や性能の経時的変動で評価した結果では問題がなく、上
記の研削加工は量産性もあり加工時間の短縮ひいてはコ
ストダウンのため非常に有効である。また、本発明は上
記の振動波駆動装置からなる振動波モータおよびそれを
用いた機器を提供できる。
で得られる摺接面の平面度或は中心線平均粗さは研磨加
工での精度より低下しているが、長時間耐久での摩耗量
や性能の経時的変動で評価した結果では問題がなく、上
記の研削加工は量産性もあり加工時間の短縮ひいてはコ
ストダウンのため非常に有効である。また、本発明は上
記の振動波駆動装置からなる振動波モータおよびそれを
用いた機器を提供できる。
【図1】本発明の第一実施形態である振動波モータの断
面図である。
面図である。
【図2】第一実施形態の振動波モータを構成する振動体
と接触体の部分拡大断面図である。
と接触体の部分拡大断面図である。
【図3】第二実施形態の振動波モータの振動体と接触体
の部分拡大断面図である。
の部分拡大断面図である。
【図4】第二実施形態の振動体の摺接面加工の説明図で
ある。
ある。
【図5】第二実施形態の他の振動体と接触体の部分拡大
断面図である。
断面図である。
【図6】第二実施形態の他の接触体の摺接面加工の説明
図である。
図である。
【図7】振動波モータを駆動源とする機器の概略図であ
る。
る。
1 圧電素子 2,52 振動体 3 筐体 5 支持体 6,106,56 複合樹脂層 7,107,57 接触体 20 回転平定盤
Claims (22)
- 【請求項1】 振動が励起される振動体と、この振動体
に接触する接触体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆動
装置において、前記振動体および前記接触体のうち一方
の摺接面を平面度だし加工後に無電解メッキを施して硬
化膜を形成し、他方の摺接面を樹脂又は樹脂組成物に強
化材を含有させた複合樹脂層で形成したことを特徴とす
る振動型駆動装置。 - 【請求項2】 前記振動体或は接触体の摺接面の平面度
だしは、研磨加工或は研磨剤を含む回転平定盤で研削加
工することを特徴とする請求項1に記載の振動型駆動装
置。 - 【請求項3】 前記振動体及び前記接触体の摺接面を平
面度が5μm以下で、中心線平均粗さRa(μm)が
0.4以下の平面に形成することを特徴とする請求項1
または2に記載の振動型駆動装置。 - 【請求項4】 前記無電界メッキの硬化膜が硬質の微粒
子或はフッ素樹脂を共折する無電解ニッケルメッキであ
ることを特徴とする請求項1に記載の振動型駆動装置。 - 【請求項5】 前記無電解メッキの硬化膜が三元合金の
無電解メッキであることを特徴とする請求項1に記載の
振動型駆動装置。 - 【請求項6】 前記無電解メッキの硬化膜が凹所を有す
るメッキ膜にフッ素樹脂を封入した無電解ニッケル膜で
あることを特徴とする請求項1に記載の振動型駆動装
置。 - 【請求項7】 前記無電解メッキの硬化膜が100〜4
00℃で加熱硬化処理されていることを特徴とする請求
項1、4、5および6のいずれかの項に記載の振動型駆
動装置。 - 【請求項8】 前記振動体の母材がマルテンサイト系ス
テンレス鋼であることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかの項に記載の振動型駆動装置。 - 【請求項9】 前記振動体の母材が鉄系の焼結合金であ
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記
載の振動型駆動装置。 - 【請求項10】 前記振動体は平面度だしの機械加工の
前或は後に応力除去熱処理がおこなわれることを特徴と
する請求項1、2、3、8及び9のいずれかの項に記載
の振動型駆動装置。 - 【請求項11】 前記接触体の母材がアルミ合金である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載
の振動型駆動装置。 - 【請求項12】 前記接触体のアルミ合金は熱処理型合
金であることを特徴とする請求項11に記載の振動型駆
動装置。 - 【請求項13】 振動が励起される振動体と、この振動
体に接触する加圧部を有する接触体とを相対的に摩擦駆
動する振動型駆動装置において、前記振動体および前記
接触体のうち一方の摺接面を平面或はテーパ形状に加工
し、加工後無電解メッキを施して硬化膜を形成し、他方
の摺接面をテーパ形状或は平面の樹脂又は樹脂組成物に
強化材を含有した複合樹脂層で形成したことを特徴とす
る振動型駆動装置。 - 【請求項14】 前記振動体或は前記接触体の摺接面の
テーパ形状は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨剤
を含む回転平定盤で研削加工して形成することを特徴と
する請求項13に記載の振動型駆動装置。 - 【請求項15】 前記振動体或は接触体のテーパ形状の
摺接面を中心線粗さRa(μm)が0.4以下で形成す
ることを特徴とする請求項13または14に記載の振動
型駆動装置。 - 【請求項16】 振動が励起される振動体と、この振動
体に接触する接触体とを相対的に摩擦駆動する振動型駆
動装置の製造方法において、前記振動体および前記接触
体のうち一方の摺接面を平面度だし加工した後、無電解
メッキを施して硬化膜を形成する工程、他方の摺接面に
樹脂又は樹脂組成物に強化材を含有させた複合樹脂層を
形成する工程、前記振動体と前記接触体をそれぞれの摺
接面で接触させる工程を有することを特徴とする振動型
駆動装置の製造方法。 - 【請求項17】 前記振動体或は接触体の摺接面の平面
度だしは研磨加工或は研磨剤を含む回転平定盤で研削加
工することを特徴とする請求項16に記載の振動型駆動
装置の製造方法。 - 【請求項18】 振動が励起される振動体と、この振動
体に接触する加圧部を有する接触体とを相対的に摩擦駆
動する振動型駆動装置の製造方法において、前記振動体
および前記接触体のうち一方の摺接面を平面或はテーパ
形状に加工した後、無電解メッキを施して硬化膜を形成
する工程、他方の摺接面をテーパ形状或は平面の樹脂又
は樹脂組成物に強化材を含有した複合樹脂層で形成する
工程、前記振動体と前記接触体をそれぞれの摺接面で加
圧して接触させる工程を有することを特徴とする振動型
駆動装置の製造方法。 - 【請求項19】 前記振動体と前記接触体を一方はテー
パ形状で他方は平面の摺接面で加圧して接触させる請求
項18に記載の振動型駆動装置の製造方法。 - 【請求項20】 前記振動体或は前記接触体の摺接面の
テーパ形状は加圧部に加工用加圧力を作用させ、研磨剤
を含む回転平定盤で研削加工して形成することを特徴と
する請求項18に記載の振動型駆動装置の製造方法。 - 【請求項21】 請求項1乃至15のいずれかの項に記
載の振動波駆動装置からなることを特徴とする振動波モ
ータ。 - 【請求項22】 請求項1乃至15、21のいずれかの
項に記載の振動波駆動装置を駆動源として設けたことを
特徴とする機器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10139250A JPH11318090A (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 振動型駆動装置、その製造方法およびそれを備えた機器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10139250A JPH11318090A (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 振動型駆動装置、その製造方法およびそれを備えた機器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11318090A true JPH11318090A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=15240947
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10139250A Pending JPH11318090A (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 振動型駆動装置、その製造方法およびそれを備えた機器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11318090A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006271034A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Nikon Corp | 振動波モータ |
| JP2014057447A (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-27 | Canon Inc | 振動型駆動装置 |
| JP2016152403A (ja) * | 2015-02-19 | 2016-08-22 | 東京エレクトロン株式会社 | 遮光体を含む光学装置の製造方法、および記憶媒体 |
| WO2022113510A1 (ja) * | 2020-11-24 | 2022-06-02 | ミツミ電機株式会社 | 光学素子駆動装置、カメラモジュール、及びカメラ搭載装置 |
| WO2024116905A1 (ja) * | 2022-11-29 | 2024-06-06 | キヤノン株式会社 | 振動型アクチュエータ及びそれを有する医療機器、電子機器 |
-
1998
- 1998-05-07 JP JP10139250A patent/JPH11318090A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006271034A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Nikon Corp | 振動波モータ |
| JP2014057447A (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-27 | Canon Inc | 振動型駆動装置 |
| JP2016152403A (ja) * | 2015-02-19 | 2016-08-22 | 東京エレクトロン株式会社 | 遮光体を含む光学装置の製造方法、および記憶媒体 |
| WO2022113510A1 (ja) * | 2020-11-24 | 2022-06-02 | ミツミ電機株式会社 | 光学素子駆動装置、カメラモジュール、及びカメラ搭載装置 |
| JPWO2022113510A1 (ja) * | 2020-11-24 | 2022-06-02 | ||
| WO2024116905A1 (ja) * | 2022-11-29 | 2024-06-06 | キヤノン株式会社 | 振動型アクチュエータ及びそれを有する医療機器、電子機器 |
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