JPH11323030A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH11323030A
JPH11323030A JP10138453A JP13845398A JPH11323030A JP H11323030 A JPH11323030 A JP H11323030A JP 10138453 A JP10138453 A JP 10138453A JP 13845398 A JP13845398 A JP 13845398A JP H11323030 A JPH11323030 A JP H11323030A
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祥道 山中
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ヒドロシリル化により硬化可能な飽和炭化水素
系の硬化性組成物において、分子中に1個のアルケニル
基を有する化合物、および分子中に少なくとも2個のア
ルケニル基を有する化合物を配合することにより、ゲル
分率が高く、加熱減量が小さく、さらに各種優れた特性
を有する硬化物を提供する。 【解決手段】(A)アルケニル基を有する飽和炭化水素
系重合体、(B)2個を越えるケイ素原子結合水素原子
を含有する化合物、(E)ヒドロシリル化触媒、からな
る硬化性組成物に、(C)1個のアルケニル基を有する
化合物、及び(D)少なくとも2個のアルケニル基を有
する化合物、を必須成分とする硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性組成物に関し、さ
らに詳しくは、飽和炭化水素系重合体をヒドロシリル基
含有化合物を用いることにより、未硬化状態では液状で
あり、かつ硬化状態では耐熱、耐候、耐水、耐薬品性等
の各種耐久性に優れたゴム弾性体を得るための硬化性組
成物に関するものである。その応用分野としては、電気
・電子部品等の封止材料や各種電池やコンデンサ用シー
ル材、各種高周波対応部品用シール材及び封止材、各種
コーティング材、ガスケット材料、シーリング材、成形
材料、塗料、接着剤、粘着材、型取り材、繊維処理剤、
プリント配線板用含浸樹脂、ビルトアップ型配線板用材
料等が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】従来よりシリコーンやウレタン、エポキ
シといった各種液状の硬化性材料が、ゴム成型体分野だ
けでなく、コーティング剤、ポッティング剤、ディッピ
ング剤等の各分野において、その液状ゴムといった特徴
を生かして幅広く使用されている。
【0003】このうち、シリコーンは、耐熱性、耐候性
等、信頼性の高い材料として幅広い用途に使用されてい
る。特に硬化前の粘度が低く、流動性を有するものは、
エレクトロニクス分野におけるポッティング剤等の封止
材として使用されている。また、ウレタン樹脂は、架橋
結合の凝集力からくる高強度、水添ポリブタジエン等の
主鎖骨格からくる耐水性や耐熱性を特徴として、エレク
トロニクス分野はもちろん、防水コーティング等にも使
用されている。また、エポキシ樹脂は接着性、耐熱性に
優れるほか、強度の高い材料として特に半導体封止材料
等のエレクトロニクス分野を中心に使用されている。
【0004】しかし、シリコーンは透湿性が高い、接着
性が劣る、コストが高い等の点が問題として挙げられ
る。また、ウレタン樹脂は吸湿により電気特性が低下す
ることや、シリコーンやエポキシに比較し耐熱性が劣る
点が、またエポキシ樹脂は弾性率が高く、冷熱衝撃に弱
いほか、電気絶縁性がシリコーン樹脂などより劣る点が
課題として挙げられる。また、これらウレタン樹脂やエ
ポキシ樹脂の場合には、原料オリゴマーの人体への毒性
といった点も問題視されている。
【0005】一方、これらの材料と異なった特徴を有す
るものとして、アルケニル基を有する飽和炭化水素重合
体(以後これを主成分と呼ぶ)と、ヒドロシリル基を有
する硬化剤及びヒドロシリル化触媒といった3成分を必
須成分としてなる硬化性材料が開発されており、その高
耐熱、高耐候、高耐水性や電気絶縁性などを生かして様
々な用途分野への展開が期待されている。
【0006】しかしながら、この硬化性材料においては
主成分がポリマーであるために、その主成分の種類によ
っては、未硬化状態における組成物粘度が極めて高いも
のとなることもある。特に、主成分としてイソブチレン
系重合体を用いる場合には、得られる硬化物は各種耐久
性に優れる他、透湿度が低く、振動吸収性にも優れるも
のの、イソブチレン系重合体の粘度が高いため、何らか
の低粘度化技術を付与しなければ液状として取り扱うこ
とは困難となる。すなわち、このような硬化性組成物を
ポッティング材やコーティング材として利用するために
は、何らかの低粘度化技術により、流動性を確保するこ
とが必須となる。そのような低粘度化技術として最も汎
用的な手法は、一般的に可塑剤と呼ばれているオイル等
の非反応性希釈剤の添加である。しかし、この場合、可
塑剤の配合により粘度は低下するものの、機械強度も大
幅に低下する他、高温下での可塑剤の揮発により硬化物
の加熱減量や体積収縮、機械特性にも大幅な変動をもた
らし、また可塑剤の溶出も引き起こすことから、大きな
信頼性の低下を招いてしまう。
【0007】一方、これらの課題を解決するために、前
記3成分に加え、第4成分として分子中に少なくとも1
個のヒドロシリル化反応可能なアルケニル基あるいはア
ルキニル基を含有する有機化合物を併用する方法が提案
されている。この方法は、架橋点となる硬化剤のケイ素
原子結合水素原子と主成分であるアルケニル基含有ポリ
マーとが反応し、網目鎖を形成するとともに、第4成分
である希釈剤自体もそのケイ素原子結合水素原子と反応
することにより架橋体に取り込まれるといった設計であ
る。ここで、架橋体を形成するためには、網目鎖となる
ポリマーが架橋点、すなわち硬化剤に少なくとも2個結
合することが必須となる。そして、第4成分が硬化剤中
の残りのケイ素原子結合水素原子と反応することによ
り、その架橋体に取り込まれることになる。このため、
硬化剤中のケイ素原子結合水素原子の数により、第4成
分の配合量は制限を受けることになる。また言い換えれ
ば第4成分を多量に配合するためには、分子中にケイ素
原子結合水素原子を多く含む硬化剤が必要となる。しか
し、この場合、主成分である飽和炭化水素重合体と硬化
剤との相溶性を確保することは困難であり、特に低粘度
で相分離しやすい配合系においては均一な硬化物が得ら
れないといった問題が生じ、改善が求められていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の低粘度化技術では到達し得なかった、未硬化状態で
は低粘度であり、かつ幅広い粘度領域においても、耐
熱、耐候、耐水、耐薬品性等の各種耐久性や機械強度に
優れる均一なゴム弾性体を得るための硬化性組成物を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルケニ
ル基を有する飽和炭化水素重合体(以後これを主成分と
呼ぶ)と、ヒドロシリル基を有する硬化剤及びヒドロシ
リル化触媒といった3成分を必須成分としてなる硬化性
材料において、希釈剤として分子中に1個のアルケニル
基を含有する化合物のほか、分子中に少なくとも2個の
アルケニル基を含有する化合物を併用することにより、
未硬化状態では低粘度であり、かつ幅広い粘度領域にお
いても、耐熱、耐候、耐水、耐薬品性等の各種耐久性や
機械強度に優れる均一なゴム弾性体が得られることを見
出した。
【0010】すなわち、本発明は、 (A)平均して1分子中に1個を越えるヒドロシリル化
反応可能なアルケニル基あるいはアルキニル基を有する
飽和炭化水素系重合体 (B)平均して1分子中に2個を越えるケイ素原子結合
水素原子を含有する化合物 (C)分子中に1個のヒドロシリル化反応可能なアルケ
ニル基を有する化合物 (D)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル化反応可
能なアルケニル基を有する化合物 (E)ヒドロシリル化触媒 からなる硬化性組成物に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いる(A)成分は、分
子中に1個を越えるヒドロシリル化反応可能なアルケニ
ル基を有する飽和炭化水素系重合体である。ここで、飽
和炭化水素系重合体とは、芳香環以外の炭素ー炭素不飽
和結合を実質的に含有しない重合体を意味する概念であ
り、該アルケニル基を除く主鎖を構成する繰り返し単位
が炭化水素基から構成されることを意味する。また、ヒ
ドロシリル化反応可能なアルケニル基とは、ヒドロシリ
ル化反応に対して活性のある炭素−炭素2重結合を含む
基であれば特に制限されるものではない。アルケニル基
としては、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロ
ペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等
の脂肪族不飽和炭化水素基、シクロプロペニル基、シク
ロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル
基等の環式不飽和炭化水素基が挙げられる。本発明にお
ける(A)成分は、上記ヒドロシリル化反応可能なアル
ケニル基を重合体末端に導入されていることが望まし
い。このようにアルケニル基が重合体末端にあるとき
は、最終的に形成される硬化物の有効網目鎖量が多くな
り、高強度で高伸びのゴム状硬化物が得られやすくなる
などの点から好ましい。(A)成分の飽和炭化水素系重
合体の骨格をなす重合体は、(1)エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブチレンなどのような炭素数2〜
6のオレフィン化合物を主モノマーとして重合させる、
(2)ブタジエン、イソプレンなどのようなジエン系化
合物を単独重合させたり、上記オレフィン系化合物とジ
エン系化合物とを共重合させたりした後水素添加する、
などの方法により得ることができるが、末端に官能基を
導入しやすい、分子量制御しやすい、末端官能基の数を
多くすることができるなどの点から、イソブチレン系重
合体や水添ポリブタジエン系重合体あるいは水添ポリイ
ソプレン系重合体であるのが望ましい。
【0012】前記イソブチレン系重合体は、単量体単位
のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよ
く、イソブチレンと共重合性を有する単量体単位をイソ
ブチレン系重合体中の好ましくは50%(重量%、以下
同様)以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましく
は20%以下の範囲で含有してもよい。このような単量
体成分としては、例えば炭素数4〜12のオレフィン、
ビニルエ−テル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン
類、アリルシラン類等が挙げられる。このような共重合
体成分の具体例としては、例えば1−ブテン、2−ブテ
ン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、
ビニルシクロヘキサン、メチルビニルエ−テル、エチル
ビニルエ−テル、イソブチルビニルエ−テル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、p−t−
ブトキシスチレン、p−ヘキセニルオキシスチレン、p
−アリロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、β−
ピネン、インデン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビ
ニルトリメチルシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジ
ビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチル
シラン、テトラビニルシラン、アリルジメチルメトキシ
シラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジメトキシ
シラン、ジアリルジメチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられ
る。
【0013】前記水添ポリブタジエン系重合体や他の飽
和炭化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重
合体の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に、
他の単量体単位を含有させてもよい。また、本発明中
(A)成分として用いる飽和炭化水素系重合体には、本
発明の目的が達成される範囲でブタジエン、イソプレ
ン、1,13−テトラデカジエン、1,9−デカジエ
ン、1,7−オクタジエン、1,5−ヘキサジエンのよ
うなポリエン化合物のごとき重合後2重結合の残るよう
な単量体単位を少量、好ましくは10%以下の範囲で含
有させてもよい。
【0014】前記飽和炭化水素系重合体、好ましくはイ
ソブチレン系重合体、水添ポリイソプレンまたは水添ポ
リブタジエン系重合体の数平均分子量(GPC法、ポリ
スチレン換算)は、その取り扱いやすさ、硬化後のゴム
弾性の点から2000〜50000程度であるのが好ま
しい。本発明の(A)成分の製造方法としては、特開平
3ー152164や特開平7ー304909各公報に開
示されているような水酸基など官能基を有する重合体に
不飽和基を有する化合物を反応させ重合体に不飽和基を
導入する方法が上げられる。またハロゲン原子を有する
重合体に不飽和基を導入するのにアルケニルフェニルエ
ーテルとフリーデルクラフツ反応を行う方法、ルイス酸
存在下アリルトリメチルシランなどと置換反応を行う方
法、種々のフェノール類とフリーデルクラフツ反応を行
い水酸基を導入した上でさらに前記のアルケニル基導入
方法を併用する方法などが上げられる。さらに米国特許
第4316973号、特開昭63ー105005号公
報、特開平4ー288309号公報に開示されているよ
うな単量体の重合時に不飽和基を導入する方法も可能で
ある。
【0015】本発明の(B)成分である硬化剤として
は、分子内に2個を越えるケイ素原子結合水素原子を含
有するものであれば、制限はない。ここで、同一ケイ素
原子に水素原子が2個結合している場合はケイ素原子結
合水素原子2個と計算する。(B)成分としては、ポリ
オルガノハイドロジェンシロキサンが好ましいものの一
つとして挙げられる。ここで言うポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサンとは、ケイ素原子上に炭化水素基ある
いは水素原子を有するシロキサン化合物を指す。その構
造について具体的に示すと、
【0016】
【化1】
【0017】などで示される鎖状、環状のものや、これ
らのユニットを2個以上有する
【0018】
【化2】
【0019】などで示されるものが挙げられる。またこ
れら(B)成分の使用にあたっては、(A)成分や
(C)成分、(D)成分との相溶性、あるいは系中にお
ける分散安定性を考慮する必要がある。特に系全体の粘
度が低い場合には、(B)成分として上記各成分との相
溶性の低いものを使用すると、相分離が起こり硬化不良
を引き起こすことがある。(B)成分の選定にあたって
は特に(A)成分との相溶性が良好であること、あるい
は分散性が安定であることが必要となる。但し、微粉末
シリカ等の粒径の小さいフィラーを配合した場合には、
それが分散性助剤として作用し、均一な硬化物を得るこ
とも可能である。(A)成分との相溶性、あるいは分散
安定性が比較的良好なものとして具体的に示すと、
【0020】
【化3】
【0021】などが挙げられる。また、本発明における
(B)成分の使用量としては、(A)成分、(C)成分
及び(D)成分のアルケニル基の総量に対して、(B)
成分のケイ素原子結合水素原子が0.8〜5.0当量と
なるように使用することが好ましい。上記3成分のアル
ケニル基総量に対して(B)成分のケイ素原子結合水素
原子が0.8に満たない場合、架橋が不十分となる。ま
た、5.0を越える場合には、硬化後に残留するケイ素
原子結合水素原子の影響により物性が大きく変化するこ
とが問題となる。特にこの影響を抑制したい場合には
1.0〜2.0当量、さらに好ましくは1.0〜1.5
当量となるように(B)成分を用いることが好ましい。
【0022】本発明の(C)成分である分子中に1個の
ヒドロシリル化反応可能なアルケニル基を有する化合物
は、硬化前は系全体の低粘度化を図る希釈剤として働
き、硬化時に架橋点となる(B)成分とヒドロシリル化
反応することにより、硬化後は架橋構造に取り込まれる
ことになるものである。この(C)成分としては、1)
(A)成分との相溶性が良好であること、2)低粘度で
あること、3)硬化条件下において揮発分が少ないこ
と、及び4)ヒドロシリル化反応に活性であることが要
求される。すなわち(C)成分としては、1)の要求か
ら極性の低い炭化水素系化合物であること、2)の要求
から分子量が400以下であること、3)の要求から炭
素数8以上の化合物であること、4)の要求からアルケ
ニル基がα−オレフィンであることが特に好ましい。
(C)成分の具体例としては、C6〜C20、好ましく
はC8〜C18のα−オレフィン、スチレン、α−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレンダイマー、アリルシク
ロペンタン、ビニルシクロヘキサンなどが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。(C)成分の配
合量は、(A)成分100重量部に対して1〜200重
量部、好ましくは5〜150重量部、さらに好ましくは
10〜100重量部用いることが好ましい。配合量が1
0重量部未満では本来の目的である低粘度化にあまり効
果がなく、100重量部を越えるとゲル分率の高い硬化
物を得ることが困難になる。
【0023】本発明の(D)成分である分子中に少なく
とも2個のヒドロシリル化反応可能なアルケニル基を有
する分子量が2000に満たない化合物は、(B)成分
とヒドロシリル化反応することにより架橋点の官能基数
をかせぎ、その結果希釈剤として作用する(C)成分の
配合量を多くすることに寄与する。この(D)成分は多
量に配合すると硬化物の引張弾性率が大きくなり、堅く
脆いものとなるため、その最適な配合量は比較的少な
く、そのため(C)成分に求められるような(A)成分
との相溶性や(D)成分自体の粘度はあまり重要とはな
らない。但し、1)硬化条件下において揮発分が少ない
こと、及び2)ヒドロシリル化反応に活性であること
は、(C)成分と同様に求められる。一方、アルケニル
基の個数は少なくとも2個以上であれば特に制限はな
く、3個、4個、あるいはポリブタジエンの1,2−ビ
ニルのように10個以上有するものであっても目的は達
せられる。(D)成分の具体例としては、2官能のもの
としてテトラメチルジビニルシロキサン、ビスフェノー
ルAアリルエーテル、1,7−オクタジエン、1,9−
デカジエン、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、
ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパンジアリルエ
ーテル、3官能のものとしてトリメチルトリビニルシク
ロシロキサン、トリメリット酸トリアリル、ペンタエリ
スリトールトリアリルエーテル、1,2,4−トリビニ
ルシクロシロキサン、4官能のものとしてテトラメチル
テトラビニルシクロシロキサン、それ以上の多官能のも
のとして1,2−ポリブタジエンオリゴマーなどが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。(D)成
分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.5
〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、さらに好ま
しくは2重量部〜20重量部用いることが好ましい。配
合量が0.5重量部未満では(D)成分本来の目的であ
る架橋点の官能基数をかせぐことができず、(C)成分
の配合量によっては、ゲル分率が低い架橋不十分な硬化
物しか得られないことになる。一方、配合量が50重量
部を越えると得られる硬化物は、硬く脆いものとなり、
ゴム弾性に乏しいものとなる。
【0024】本発明の(E)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のものが使用で
きる。具体的に例示すれば、塩化白金酸、白金の単体、
アルミナ、シリカ、カ−ボンブラック等の担体に固体白
金を担持させたもの;白金ービニルシロキサン錯体{例
えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、P
t〔(MeViSiO)4〕m};白金ーホスフィン錯体
{例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4};白
金ーホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(OP
h)3〕4、Pt〔P(OBu)3〕4(式中、Meはメチ
ル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニ
ル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(acac)
2、また、Ashbyらの米国特許第3159601及
び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水
素複合体、並びにLamoreauxらの米国特許第3
220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト
触媒も挙げられる。
【0025】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh3)3、RhCl 3、Rh/Al
2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、
PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げ
られる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以
上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、
白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、
Pt(acac)2等が好ましい。触媒量としては特に
制限はないが、(A)成分中のアルケニル基1molに
対して10-1〜10-8molの範囲で用いるのがよい。
好ましくは10-2〜10-6molの範囲で用いるのがよ
い。また、ヒドロシリル化触媒は、一般に高価で腐食性
であり、また、水素ガスを大量に発生して硬化物が発泡
してしまう場合があるので10-1モル以上用いない方が
よい。本発明においては、貴金属触媒を用いたアルケニ
ル基に対するSi−H基の付加反応によって硬化性組成
物が硬化するので、硬化速度が非常に速く、ライン生産
を行う上で好都合である。また、本発明の硬化性組成物
には保存安定性を改良する目的で、保存安定性改良剤を
使用することができる。この保存安定性改良剤として
は、本発明の(B)成分の保存安定剤として知られてい
る通常の安定剤であり、所期の目的を達成するものであ
ればよく、特に限定されるものではない。具体的には、
脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、
有機硫黄化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機
過酸化物等を好適に用いることができる。さらに具体的
には、2−ベンゾチアゾリルサルファイド、ベンゾチア
ゾ−ル、チアゾ−ル、ジメチルアセチレンダイカルボキ
シレ−ト、ジエチルアセチレンダイカルボキシレ−ト、
BHT、ブチルヒドロキシアニソ−ル、ビタミンE、2
−(4−モルフォジニルジチオ)ベンゾチアゾ−ル、3
−メチル−1−ブテン−3−オ−ル、アセチレン性不飽
和基含有オルガノシロキサン、アセチレンアルコ−ル、
3−メチル−1−ブチル−3−オ−ル、ジアリルフマレ
−ト、ジアリルマレエ−ト、ジエチルフマレ−ト、ジエ
チルマレエ−ト、ジメチルマレエ−ト、2−ペンテンニ
トリル、2,3−ジクロロプロペン等が挙げられるが、
これらに限定されるわけではない。さらに、本発明の硬
化性組成物には、目的に応じて各種無機フィラーを添加
することができる。無機フィラーとしては、炭酸カルシ
ウム、タルク、シリカ、カーボンブラックといった一般
的な無機フィラーが使用できる。しかし、本発明の硬化
性組成物はヒドロシリル化反応による架橋を利用するた
め、その使用にあたっては、ヒドロシリル化反応に対す
る影響を考慮しなければならない。例えばフィラーの吸
着水分が多い場合には、該水分と(B)成分との反応が
起こり、硬化時の発泡につながる。また、フィラーに窒
素原子、硫黄原子等ヒドロシリル化反応を阻害する成分
が含有されている場合には、硬化性が極端に低下した
り、硬化不良を引き起こすことがある。また、添加する
フィラーによって硬化性組成物の保存安定性も大きく影
響を受けるのも確認されている。すなわち、これら無機
フィラーの使用にあたっては、事前に硬化性や保存安定
性に及ぼす影響を確認することが必要となる。
【0026】また、本発明の硬化性組成物には、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、顔料、界面活性剤等を適宜添加す
ることができる。これらの使用にあたっても、前記無機
フィラーと同様に、ヒドロシリル化反応に対する影響を
考慮しなければならない。また、本発明の組成物には、
接着性を付与する目的で各種シランカップリング剤を添
加することもできる。特にエポキシ基、メタクリロイル
基、ビニル基等の官能基を有するシランカップリング剤
は、硬化性に及ぼす影響も小さく、接着性の発現にも効
果が大きく使いやすい。但し、使用できるシランカップ
リング剤としてこれらに限定されるものではない。
【0027】本発明の硬化性組成物を作製するにあたっ
ては、通常使用される各種混合装置が使用できる。但
し、無機フィラーをはじめとする組成物中に溶解しない
成分を添加する場合には、2軸ミキサーやロール等のよ
うにせん断をかけながら均一に分散できるような方法に
より混合することが必要となる。このようにして得られ
る組成物を使用するにあたっては、各種脱泡装置を用い
て脱泡した後、注型、ディッピング、ポッティング、コ
ーティングといった各種加工方法に適用すればよい。
【0028】本発明に従えば、硬化前は数十ポイズの流
動性のある低粘度でありながら、100℃数分で硬化
し、80%以上の高いゲル分率、150℃1週間の加熱
条件下においても数%レベルの減量といった十分な架橋
度を有するゴム弾性体を得ることも可能である。また、
このように流動性ある領域に限らず、シリコーンの成型
方法として広く使用されている液状射出成形システムに
適用可能な領域では、破断強度60kgf/cm2以上
の十分に高強度なゴム弾性体を得ることも可能となる。
【0029】本発明においては、このような優れた作業
性に加え、(A)成分として飽和炭化水素系重合体を用
いていることから、得られるゴム弾性体は優れた耐熱
性、耐候性、耐水性、耐薬品性、電気絶縁性を有し、そ
の適用範囲は広く幅広い用途に応用でき得る。さらに
(A)成分としてイソブチレン系重合体を用いれば、前
記特性に加え、低透湿性、低吸湿性、低気体透過性、振
動吸収性に優れたゴム弾性体を得ることができ、特に電
気・電子部品等の封止材料や各種電池やコンデンサ用シ
ール材、各種高周波対応部品材料、各種コーティング
材、ガスケット材料、シーリング材、医療用ゴム製品等
をはじめとする各種成形材料、塗料、接着剤、型取り材
等にも好適な材料となる。
【0030】以下に実施例に基づき本発明をさらに詳細
に説明する。
【0031】
【実施例】本実施例に示す化合物Aの分子量及び末端官
能基数は、GPC、1H−NMRで測定した。GPC分
析:システム;Waters社製システム(ポンプ60
0E、示差屈折計401)、カラム;昭和電工(株)S
hodex K−804、移動相;クロロホルム、数平
均分子量などはポリスチレン換算で表す。1 H−NMR:Varian社製Gemini−30
0、測定溶媒;四塩化炭素/重アセトン混合溶媒 硬化性組成物の物性評価としては、硬化前の組成物粘度
を、硬化後の引張特性及びゲル分率、さらに150℃熱
風乾燥機中で1週間暴露した際の加熱減量を測定した。 組成物粘度測定方法:組成物を混合、脱泡した後、E型
粘度計を用い、温度23℃下、回転数5rpmの条件で
測定を行った。また、無機フィラーを含む場合には、硬
化物作製時に型枠に流し込む際の、作業性を相対比較す
ることにした。 引張特性測定方法:シート状硬化物を2(1/3)号形
ダンベル(以後ミニダンベルと呼ぶ)用型枠で打ち抜
き、温度23℃、湿度65±5%の恒温室中、引張速度
200mm/min、チャック間距離20mmの条件で
島津オートグラフAG-2000Aを用いて行った。 ゲル分率測定方法:シート状硬化物から破片を切り取
り、あらかじめ重量を計った(W1)金網の袋に入れ、
再度重量(W2)を計る。これを室温下、トルエンに2
日間浸漬した後、80℃熱風乾燥機にて3時間乾燥させ
る。これの重量を計り(W3)、下式(1)によりトル
エンに溶解しない重量%としてゲル分率を求める。 式(1) ゲル分率(%)=(W3−W1)/(W2−
W1)×100 加熱減量測定方法:引張特性測定用に用意したミニダン
ベルの重量を計り(W4)、金属パットの上にテフロン
シートを敷き、その上に並べる。これを150℃熱風乾
燥機に入れ、1週間後に取り出す。室温に戻した後、重
量を計り(W5)、下式(2)により加熱減量を求め
る。 式(2) 加熱減量(%)=100−W5/W4×10
0 実施例1 特開昭63−105005号公報により合成した下記に
構造を示す(A)成分である化合物A1(分析値は表1
に示す)
【0032】
【化4】
【0033】
【表1】
【0034】100重量部に対し、(C)成分としてリ
ニアレン18(出光石油化学(株)製)を36重量部、
酸化防止剤としてMARK AO−50(アデカアーガ
ス化学(株))を1重量部加えて、手混ぜ混練した。こ
の際、酸化防止剤を溶解させるため70℃程度に加温し
た。該配合物を室温に戻した後、(D)成分としてLS
−7250(信越化学工業(株))を(A)成分100
重量部に対して13.2重量部、及び下記に構造を示す
(B)成分である化合物B1、
【0035】
【化5】
【0036】を39重量部秤量し混合した。更に保存安
定性改良剤としてジメチルマレートを(A)成分100
gに対し70μl、(E)成分の触媒としてビス(1,
3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン)白金錯体触媒(17.9×10-5mmol/μ
l、キシレン溶液)を100μl秤量し、均一に混合し
た。次に、真空脱泡撹拌装置(シーテック(株)製)で
10分間脱泡を行った。この配合物を、テフロンシート
を敷いたアルミの金型枠に充填した後、熱風乾燥機中で
150℃、30分間加熱した。得られたシート状硬化物
をミニダンベル用型枠で打ち抜き、引張強度を測定する
とともに、前記方法に従い、ゲル分率及び加熱減量の試
験を行った。配合表及び結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】実施例1−2〜1−9 (D)成分として表2に示した1,9−デカジエン、L
S−8180(信越化学工業(株))、ネオアリルP−
30M(ダイソー(株))、LS−8670(信越化学
工業(株))、日石ポリブタジエンB−700、B−1
000(日本石油化学(株))各種を用いるとともに、
(B)成分としての化合物B1の添加量を調整したほ
か、(B)成分としてもB1以外に下記に構造を示すB
2、B3
【0039】
【化6】
【0040】を用いた以外は実施例1−1と同様に行
い、引張試験、ゲル分率、加熱減量の測定を行った。結
果を表2に示す。尚、実施例1−5、1−8及び1−9
については前記方法によりE型粘度計を用いて組成物の
粘度を測定した。配合表及び結果を表2に示す。 比較例1−1 (A)成分として化合物A1を用い、(A)成分100
重量部に対し、可塑剤としてパラフィンオイル(出光興
産(株)“PS−32”)を50重量部、酸化防止剤と
してMARK AO−50(アデカアーガス化学
(株))を1重量部加えて、手混ぜ混練した。この際、
酸化防止剤を溶解させるため70℃程度に加温した。該
配合物を室温に戻した後、(B)成分として下記に構造
を示す化合物B4
【0041】
【化7】
【0042】を(A)成分100重量部に対して9.3
重量部秤量し混合した。更に保存安定性改良剤としてジ
メチルマレートを(A)成分100gに対し70μl、
(E)成分の触媒としてビス(1,3−ジビニル−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯体触媒
(17.9×10-5mmol/μl、キシレン溶液)を
100μl秤量し、均一に混合した。次に、真空脱泡撹
拌装置(シーテック(株)製)で10分間脱泡を行っ
た。この配合物の粘度を前記方法によりE型粘度計を用
いて測定するとともに、テフロンシートを敷いたアルミ
の金型枠に充填した後、熱風乾燥機中で150℃、30
分間加熱した。得られたシート状硬化物をミニダンベル
用型枠で打ち抜き、引張強度を測定するとともに、前記
方法に従い、ゲル分率及び加熱減量の試験を行った。配
合表及び結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】比較例1−2 (A)成分100重量部に対し、リニアレン18(出光
石油化学(株)製)を36重量部、(B)成分として下
記に構造を示す化合物B5
【0045】
【化8】
【0046】を27重量部した以外は比較例1−1と同
様に行い、配合物の粘度測定、引張試験、ゲル分率、加
熱減量の測定を行った。結果を表3に示すこれら表2及
び表3の結果から、本発明の組成物は、可塑剤を用いた
場合と比較し、低粘度の設計が可能であり、得られる硬
化物は機械強度が強いほか、ゲル分率は高く、加熱減量
も小さいことがわかる。また、希釈剤として(C)成分
を用いるが、(D)成分を添加しない場合と比較する
と、本発明の組成物は、より低い粘度でも得られる硬化
物の機械強度は強いことがわかる。次に、(A)成分と
してより大きな分子量のものを用いる場合や、(C)成
分の添加量を変化させた場合の実施例を、以下に示す。 実施例2−1〜2−3 (C)成分のリニアレン18(出光石油化学(株)製)
の添加量及び、(B)成分である化合物B1の添加量を
調整した以外は、実施例1−1と同様に行い、引張試
験、ゲル分率、加熱減量の測定を行った。また、(A)
成分と(C)成分のみを混合した配合物の粘度を前記方
法に従いE型粘度計を用いて測定した。配合表及び結果
を表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】実施例2−4〜2−8 (A)成分として化合物A2(分析値は表1に示す)を
用いる以外は、実施例2−1〜2−3と同様に行い、引
張試験、ゲル分率、加熱減量、粘度の測定を行った。配
合表及び結果を表4に示す。このように、(A)成分の
分子量が大きくても、また(C)成分の添加量を増やし
ても、多少ゲル分率の低下は見られるものの、高いゲル
分率、低い加熱減量が両立できることがわかる。
【0049】また、次に本発明の組成物として無機フィ
ラーを用いる場合の実施例を以下に示す。 実施例3−1 (A)成分として化合物A1を用い、(A)成分100
重量部に対し、(C)成分としてリニアレン18(出光
石油化学(株)製)を36重量部、酸化防止剤としてM
ARK AO−50(アデカアーガス化学(株))を1
重量部加えて、手混ぜ混練した。この際、酸化防止剤を
溶解させるため70℃程度に加温した。該配合物を室温
に戻した後、無機フィラーとしてヒューズレックスZA
−40C((株)龍森)を(A)成分100重量部に対
して75重量部加え、手混ぜにより混合した後、3本ペ
イントロール(小平製作所(株)、セラミックロール)
を用いて3回混練した。このようにして得られた均一な
配合物に、(D)成分としてLS−8670(信越化学
工業(株))を(A)成分100重量部に対して10.
5重量部、及び(B)成分である化合物B1を37重量
部秤量し手混ぜにより混合した。更に保存安定性改良剤
としてジメチルマレートを(A)成分100gに対し7
0μl、(E)成分の触媒としてビス(1,3−ジビニ
ル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金
錯体触媒(17.9×10-5mmol/μl、キシレン
溶液)を100μl秤量し、均一に混合した。次に、真
空脱泡撹拌装置(シーテック(株)製)で10分間脱泡
を行った。この配合物を、テフロンシートを敷いたアル
ミの金型枠に充填した後、熱風乾燥機中で150℃、3
0分間加熱した。得られたシート状硬化物をミニダンベ
ル用型枠で打ち抜き、引張強度を測定するとともに、前
記方法に従い、ゲル分率及び加熱減量の試験を行った。
配合表及び結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】実施例3−2〜3−3 (B)成分として化合物B1以外にB3、また(D)成
分としてLS−8670(信越化学工業(株))以外に
日石ポリブタジエンB−700(日本石油化学(株))
を用いた以外は実施例3−1と同様に行い、引張強度を
測定するとともに、前記方法に従い、ゲル分率及び加熱
減量の試験を行った。配合表及び結果を表5に示す。 比較例3−1 (A)成分として化合物A1を用い、(A)成分100
重量部に対し、可塑剤としてパラフィンオイル(出光興
産(株)“PS−32”)を50重量部、酸化防止剤と
してMARK AO−50(アデカアーガス化学
(株))を1重量部加えて、手混ぜ混練した。この際、
酸化防止剤を溶解させるため70℃程度に加温した。該
配合物を室温に戻した後、無機フィラーとしてヒューズ
レックスZA−40C((株)龍森)を(A)成分10
0重量部に対して100重量部加え、手混ぜにより混合
した後、3本ペイントロール(小平製作所(株)、セラ
ミックロール)を用いて3回混練した。このようにして
得られた均一な配合物に、(B)成分である化合物B4
を(A)成分100重量部に対して9.3重量部秤量
し、手混ぜにより混合した。更に保存安定性改良剤とし
てジメチルマレートを(A)成分100gに対し70μ
l、(E)成分の触媒としてビス(1,3−ジビニル−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯体
触媒(17.9×10-5mmol/μl、キシレン溶
液)を100μl秤量し、均一に混合した。次に、真空
脱泡撹拌装置(シーテック(株)製)で10分間脱泡を
行った。この配合物を、テフロンシートを敷いたアルミ
の金型枠に充填した後、熱風乾燥機中で150℃、30
分間加熱した。得られたシート状硬化物をミニダンベル
用型枠で打ち抜き、引張強度を測定するとともに、前記
方法に従い、ゲル分率及び加熱減量の試験を行った。配
合表及び結果を表5に示す。 比較例3−2 (A)成分として化合物A1を用い、(A)成分100
重量部に対し、(C)成分としてリニアレン18(出光
石油化学(株)製)を36重量部、酸化防止剤としてM
ARK AO−50(アデカアーガス化学(株))を1
重量部加えて、手混ぜ混練した。この際、酸化防止剤を
溶解させるため70℃程度に加温した。該配合物を室温
に戻した後、無機フィラーとしてヒューズレックスZA
−40C((株)龍森)を(A)成分100重量部に対
して75重量部加え、手混ぜにより混合した後、3本ペ
イントロール(小平製作所(株)、セラミックロール)
を用いて3回混練した。このようにして得られた均一な
配合物に、(B)成分である化合物B5を(A)成分1
00重量部に対して27重量部秤量し、手混ぜにより混
合した。更に保存安定性改良剤としてジメチルマレート
を(A)成分100gに対し70μl、(E)成分の触
媒としてビス(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テ
トラメチルジシロキサン)白金錯体触媒(17.9×1
0-5mmol/μl、キシレン溶液)を100μl秤量
し、均一に混合した。次に、真空脱泡撹拌装置(シーテ
ック(株)製)で10分間脱泡を行った。この配合物
を、テフロンシートを敷いたアルミの金型枠に充填した
後、熱風乾燥機中で150℃、30分間加熱した。しか
し、2層に分離し均一な硬化物は得られなかった。これ
らの結果より、無機フィラーを添加した組成物の場合、
可塑剤を用いる場合には、低粘度化が困難であり、硬化
物としても機械強度が弱いほか、当然ゲル分率は低く、
加熱減量も大きいものしか得られない。また、希釈剤と
して(C)成分を用いるが、(D)成分を添加しない場
合には、使用できる(B)成分の(A)成分や(C)成
分に対する相溶性の低さから、比較例3−2のように硬
化物が得られないことが起こり得る。これに対し、本発
明に従えば、実施例3−1〜3−3に示すように、低粘
度かつ、機械強度にも優れ、ゲル分率が高く加熱減量が
小さい硬化物を得ることが可能なことがわかる。
【0052】また、本発明に従い得られる組成物を硬化
させ、得られるゴム弾性体の示す優れた特性の一例を以
下に示す。ここで、耐熱性試験としては150℃熱風乾
燥機中で600時間曝露した際の物性変化率を、耐水性
試験として80℃温水に1ヶ月浸漬した際の物性変化
率、吸水率としてプレッシャークッカー試験条件(12
1℃、飽和水蒸気下)下で600時間曝露した際の重量
増加率、耐薬品性試験として濃塩酸及び20%苛性ソー
ダ水溶液に室温下1ヶ月浸漬した際の物性変化率を調べ
た。サンプルとしては実施例1−5及び1−6により得
られるミニダンベル片を使用した。また、上記試験の中
で、耐水性試験、吸水率の測定にあたっては、サンプル
取り出し後、濾紙で表面に付着した水分をふき取った
後、引張試験や重量測定を行った。また、耐薬品性試験
にあたっては、サンプル取り出し後、一度水で洗浄、さ
らにメタノールに浸した後、濾紙で表面をふき取り、引
張試験や重量測定を行った。結果を表6に示す。
【0053】
【表6】
【0054】さらに、透湿度及び体積抵抗率の測定値を
表7に示す。ここで透湿度はJISZ 0208に、体
積抵抗率はJIS K 6911に従い測定した。
【0055】
【表7】
【0056】このように、本発明に従えば、硬化前は流
動性の良好な作業性を確保しつつ、硬化させて得られる
硬化物も、良好な機械特性を有するほか、ゲル分率が高
く、加熱減量の小さいゴム弾性体を得ることが可能とな
る。また、得られるゴム弾性体は、(A)成分の飽和炭
化水素系重合体の骨格に起因した、耐熱性、耐水性、耐
薬品性等の各種耐久性に優れるほか、電気絶縁性、低透
湿性といった特徴を持ち合わせることになる。
【0057】
【発明の効果】本発明の組成物は、ヒドロシリル化を利
用することにより硬化可能なイソブチレン系重合体をは
じめとする飽和炭化水素系重合体を主成分とする硬化性
組成物において、その組成物の作業性改善を目的とした
低粘度化技術を、該組成物に起因する優れた特性を損な
うことなく可能としたものである。具体的には、通常使
用される非反応性の可塑剤を使用する際に避けられな
い、可塑剤成分の溶出や揮発により信頼性の低下や機械
特性の大幅な低下を、希釈剤として該組成物の硬化剤と
なるSiH含有化合物と反応する化合物を使用すること
により、希釈剤自体を架橋体に組み込むことにより改善
したものである。しかし、ここで単一の希釈剤を使用す
る限り、使用可能な硬化剤が限られることになり、その
結果硬化時に組成物が相分離を起こし、硬化不良につな
がることが問題となる。
【0058】本発明は、分子中に1個のアルケニル基を
有する化合物を希釈剤として使用する一方、分子中に少
なくとも2個のアルケニル基を有する化合物を併用する
ことにより、前記硬化不良の一因となる硬化剤であるS
iH含有化合物に対する制限を大幅に緩和でき、その結
果、粘度にかかわらず広範囲に均一な硬化物を得ること
を可能としたものである。具体的には、SiH含有化合
物として、含有SiH基数が5個程度と比較的少ないも
の、すなわち主成分に対する相溶性あるいは分散安定性
の確保が容易なものの使用を可能とした結果、組成物中
の各成分の相溶性あるいは分散安定性を広範囲に確保す
ることができたわけである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)〜(E)を必須成分と
    してなる硬化性組成物 (A)平均して1分子中に1個を越えるヒドロシリル化
    反応可能なアルケニル基を有する分子量が2000〜5
    0000の飽和炭化水素系重合体 (B)平均して1分子中に2個を越えるケイ素原子結合
    水素原子を含有する化合物 (C)分子中に1個のヒドロシリル化反応可能なアルケ
    ニル基を有する化合物 (D)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル化反応可
    能なアルケニル基を有する分子量が2000に満たない
    化合物 (E)ヒドロシリル化触媒
  2. 【請求項2】 (A)成分が分子量2000〜5000
    0のイソブチレン系重合体である請求項1記載の硬化性
    組成物
  3. 【請求項3】 (A)成分のアルケニル基が分子末端に
    ある請求項1及び2記載の硬化性組成物
  4. 【請求項4】 (B)成分のケイ素原子結合水素原子を
    含有する化合物が、平均して1分子中に少なくとも2個
    を越えるケイ素原子結合水素原子を含有するポリオルガ
    ノハイドロジェンシロキサンである請求項1〜3記載の
    硬化性組成物
  5. 【請求項5】 (C)成分のアルケニル基を有する化合
    物の分子量が400以下である請求項1〜4記載の硬化
    性組成物
  6. 【請求項6】 (C)成分のアルケニル基を有する化合
    物が炭素数が8〜20のα−オレフィンである請求項1
    〜5記載の硬化性組成物
  7. 【請求項7】 (B)成分のケイ素原子結合水素原子
    が、(A)、(C)、(D)各成分のオレフィン総量に
    対して0.8〜5当量、(C)成分のアルケニル基を有
    する化合物が、(A)成分100重量部に対して1〜2
    00重量部で、(D)成分のアルケニル基を有する分子
    量が2000に満たない化合物が、(A)成分100重
    量部に対して0.5〜50重量部である請求項1〜6記
    載の硬化性組成物
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